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発明の名称 ポリ乳酸樹脂組成物、そのペレットおよびその成形体
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−56088(P2007−56088A)
公開日 平成19年3月8日(2007.3.8)
出願番号 特願2005−240832(P2005−240832)
出願日 平成17年8月23日(2005.8.23)
代理人 【識別番号】100093285
【弁理士】
【氏名又は名称】久保山 隆
発明者 北野 勝久
要約 課題
機械的強度に優れ、特に、衝撃強度および引張強度に優れるポリ乳酸樹脂組成物、そのペレットおよびその成形体を提供する。

解決手段
ポリ乳酸樹脂(A)95〜30重量%と、ポリエステル繊維(B)5〜70重量%とを含有するポリ乳酸樹脂組成物(ただし、ポリ乳酸樹脂組成物の全量を100重量%とする)。
特許請求の範囲
【請求項1】
ポリ乳酸樹脂(A)95〜30重量%と、ポリエステル繊維(B)5〜70重量%とを含有するポリ乳酸樹脂組成物(ただし、ポリ乳酸樹脂組成物の全量を100重量%とする)。
【請求項2】
ポリエステル繊維(B)の重量平均繊維長が1〜50mmである請求項1に記載のポリ乳酸樹脂組成物。
【請求項3】
請求項1または2に記載のポリ乳酸樹脂組成物から得られるペレットであって、ペレット長が2〜50mmであり、該ペレット長がポリエステル繊維(B)の重量平均繊維長に等しいペレット。
【請求項4】
請求項1または2に記載のポリ乳酸樹脂組成物または請求項3に記載のペレットから得られる成形体。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ポリ乳酸樹脂組成物、そのペレットおよびその成形体に関するものである。さらに詳細には、機械的強度に優れ、特に、衝撃強度および引張強度に優れるポリ乳酸樹脂組成物、そのペレットおよびその成形体に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ポリ乳酸樹脂は生分解性ポリマーとして知られており、ポリ乳酸樹脂組成物は各種の成形体に用いられている。
【0003】
例えば、特開2004−339454号公報には、ポリ乳酸樹脂および天然由来の有機充填剤を配合してなる樹脂組成物であって、ポリ乳酸樹脂由来の降温時の結晶化温度が観察でき、かつ、ポリ乳酸樹脂由来の降温時の結晶化エンタルピーが結晶融解エンタルピーの35%以上の値であることを特徴とする樹脂組成物およびその樹脂組成物からなる成形体が記載されている。
【0004】
また、特開2005−2174号公報には、ポリ乳酸樹脂および天然由来の有機充填剤に対し、結晶化促進剤、ポリ乳酸樹脂以外の熱可塑性樹脂、天然由来の有機充填剤以外の充填剤、安定剤、離型剤、カルボキシル基反応性末端封鎖剤から選ばれる少なくとも1種を配合してなる樹脂組成物およびその樹脂組成物からなる成形体が記載されている。
【0005】
【特許文献1】特開2004−339454号公報
【特許文献2】特開2005−2174号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、上記公報等に記載のポリ乳酸樹脂および天然由来の有機充填剤を配合してなる樹脂組成物およびその樹脂組成物からなる成形体においても、その機械的強度、特に、衝撃強度および引張強度については、さらなる改良が望まれていた。
かかる状況の下、本発明の目的は、機械的強度に優れ、特に、衝撃強度および引張強度に優れるポリ乳酸樹脂組成物、そのペレットおよびその成形体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者等は、かかる実状に鑑み、鋭意検討の結果、本発明が、上記の課題を解決できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、
ポリ乳酸樹脂(A)95〜30重量%と、ポリエステル繊維(B)5〜70重量%とを含有するポリ乳酸樹脂組成物(ただし、ポリ乳酸樹脂組成物の全量を100重量%とする)、そのペレットおよびその成形体に係るものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、機械的強度に優れ、特に、衝撃強度および引張強度に優れるポリ乳酸樹脂組成物、そのペレットおよびその成形体を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明で用いられるポリ乳酸樹脂(A)としては、乳酸の重合体(ポリ乳酸)、または乳酸と他のヒドロキシカルボン酸との共重合体が挙げられる。
ポリ乳酸樹脂(A)の分子構造としては、L−乳酸またはD−乳酸いずれかの単位を含有する構造であり、それぞれの対掌体の乳酸単位を含んでいても良く、含んでいなくても良い。
【0010】
L−乳酸またはD−乳酸いずれかの単位の含有量は、通常85〜100モル%であり、好ましくは85〜98モル%である。また、それぞれの対掌体の乳酸単位の含有量は、通常0〜15モル%であり、好ましくは2〜15モル%である。ただし、ポリ乳酸樹脂(A)の全量を100モル%とする。
【0011】
乳酸と他のヒドロキシカルボン酸との共重合体に用いられる他のヒドロキシカルボン酸としては、グリコール酸、ヒドロキシ酪酸、ヒドロキシ吉草酸、ヒドロキシペンタン酸、ヒドロキシカプロン酸、ヒドロキシヘプタン酸等が例示される。
【0012】
また、乳酸と他のヒドロキシカルボン酸との共重合体に含有されるL−乳酸またはD−乳酸いずれかの単位の含有量は85〜100モル%であり、他のヒドロキシカルボン酸単位の含有量は0〜15モル%である。好ましくは、L−乳酸またはD−乳酸いずれかの単位の含有量が85〜98モル%であり、他のヒドロキシカルボン酸単位の含有量が2〜15モル%である。
【0013】
本発明で用いられるポリ乳酸樹脂(A)のメルトフローレイト(MFR、230℃、21.2N)は、疲労特性等の耐久性、剛性や衝撃強度等の機械的強度の観点から、通常1〜500g/10分であり、好ましくは5〜300g/10分であり、より好ましくは10〜150g/10分である。
【0014】
本発明で用いられるポリ乳酸樹脂(A)の製造方法としては、
(1)L−乳酸、D−乳酸および他のヒドロキシカルボン酸から選らばれる化合物を、脱水重縮合することによって製造する方法、
(2)乳酸の環状二量体であるラクチド、グリコール酸の環状二量体であるグリコリド、およびカプロラクトンから選らばれる化合物を、開環重合することによって製造する方法
等が挙げられる。好ましくは、上記(2)の方法である。
【0015】
上記(2)の方法で用いられる乳酸の環状二量体であるラクチドには、L−乳酸の環状二量体であるL−ラクチド、D−乳酸の環状二量体であるD−ラクチド、D−乳酸とL−乳酸とが環状二量化したメソ−ラクチド、およびD−ラクチドとL−ラクチドとのラセミ混合物であるDL−ラクチドがある。上記(2)の方法ではいずれのラクチドを用いても良い。乳酸の環状二量体であるラクチドとして、好ましくはD−ラクチドまたはL−ラクチドである。
【0016】
また、本発明に用いられるポリ乳酸樹脂(A)を製造する上記(2)の方法としては、例えば、次の(1)〜(6)の方法が挙げられる。
(1)L−ラクチド85モル%以上と、D−ラクチドおよびグリコリドから選ばれる少なくとも1種の化合物15モル%以下とを共重合させる方法。
(2)D−ラクチド85モル%以上と、L−ラクチドおよびグリコリドから選ばれる少なくとも1種の化合物15モル%以下とを共重合させる方法。
(3)L−ラクチド70モル%以上と、DL−ラクチドおよびグリコリドから選ばれる少なくとも1種の化合物30モル%以下とを共重合させる方法。
(4)L−ラクチド70モル%以上と、メソ−ラクチドおよびグリコリドから選ばれる少なくとも1種の化合物30モル%以下とを共重合させる方法。
(5)D−ラクチド70モル%以上と、DL−ラクチドおよびグリコリドから選ばれる少なくとも1種の化合物30モル%以下とを共重合させる方法。
(6)D−ラクチド70モル%以上と、メソ−ラクチドおよびグリコリドから選ばれる少なくとも1種の化合物30モル%以下とを共重合させる方法。
【0017】
上記(2)の方法において、ポリ乳酸樹脂(A)を短時間で製造する方法としては、ラクチドを重合させるときに、または、ラクチドとグリコリドを重合させるときに、重合触媒を用いる方法が挙げられる。
【0018】
ポリ乳酸樹脂(A)の製造に用いられる重合触媒には、主として多価金属を含む化合物が用いられ、例えば、オクタン酸第一錫、四塩化錫、塩化亜鉛、四塩化チタン、塩化鉄、三フッ化ホウ素エーテル錯体、塩化アルミニウム、三フッ化アンチモン、酸化鉛等が挙げられ、好ましくは錫化合物または亜鉛化合物であり、より好ましくは錫化合物であり、さらに好ましくはオクタン酸第一錫である。
【0019】
重合触媒の使用量は、ラクチドの全重量またはラクチドの重量とグリコリドの重量の合計を100重量%として、好ましくは0.001〜0.1重量%である。
【0020】
また、本発明に用いられるポリ乳酸樹脂(A)の製造方法としては、重合のときに、連鎖増大剤を用いる方法が挙げられる。連鎖増大剤として、好ましくは、例えばラウリルアルコール等の高級アルコール類、乳酸やグリコール酸等のヒドロキシ酸類が挙げられる。
【0021】
連鎖増大剤が共存することによって、重合速度が速くなるので短時間でポリ乳酸樹脂を得ることができる。さらに、連鎖増大剤の量を調整することによって、ポリ乳酸樹脂の分子量を調節することもできる。
【0022】
また、本発明に用いられるポリ乳酸樹脂(A)の製造方法としては、溶媒を用いる容液重合や、溶媒を用いずラクチドまたはグリコリドを溶融させた状態で重合させる塊状重合が挙げられる。好ましくは、溶媒を用いずラクチドまたはグリコリドを溶融させた状態で重合させる塊状重合である。
【0023】
重合温度は、ラクチドまたはグリコリドを溶融させた状態で重合させる塊状重合の場合には、ラクチドの融点またはグリコリドの融点(90℃付近)以上の温度であれば良い。また、例えば、クロロホルム等の溶媒を用いる溶液重合の場合には、ラクチドの融点またはグリコリドの融点以下の温度で重合することが可能である。そして、塊状重合および溶液重合のいずれの場合も、250℃を超えた場合、製造させるポリ乳酸樹脂(A)の分解が起こるので好ましくない。
【0024】
本発明で用いられるポリエステル繊維(B)としては、ポリエチレンテレフタレート繊維、ポリエチレンナフタレート繊維、ポリブチレンテレフタレート繊維、全芳香族ポリエステル繊維等が挙げられる。ポリエステル繊維(B)として、特に好ましいのは、全芳香族ポリエステル繊維、ポリエチレンナフタレート繊維である。
【0025】
全芳香族ポリエステル繊維は、芳香族ジカルボン酸、芳香族ジヒドロキシ化合物、芳香族オキシカルボン酸およびこれらのエステル化合物の群から選ばれる少なくとも1種の化合物を重縮合して得られるポリマーである。
【0026】
芳香族ジカルボン酸としては、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、ジフエニルジカルボン酸、ジフエニルスルホンジカルボン酸、ジフエノキシエタンジカルボン酸、ジフエニルエーテルジカルボン酸、メチルテレフタル酸、メチルイソフタル酸等が例示される。
【0027】
芳香族ジヒドロキシ化合物としては、ハイドロキノン、レゾルシン、クロルハイドロキノン、ブロムハイドロキノン、メチルハイドロキノン、エチルハイドロキノン、t−ブチルハイドロキノン、t−アミルハイドロキノン、t−ブチルハイドロキノン、(α−フエニルエチル)ハイドロキノン、(2−フエニルプロプ−2−イル)ハイドロキノン、フエニルハイドロキノン、ベンジルハイドロキノン、メトキシハイドロキノン、4,4’−ジヒドロキシジフエニル、4,4’−ジヒドロキシジフエニルエーテル、ビス(4−ヒドロキシフエノキシ)エタン、2,2’−ジメチル−4,4’−ジヒドロキシジフエニル、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ジヒドロキシジフエニルエーテル、ビス(2−クロル−4−ヒドロキシフエノキシ)エタン、2,2−ビス(4’−ヒドロキシフエニル)プロパン、1,1−ビス(4’−ヒドロキシフエニル)シクロヘキサン等が例示される。
【0028】
芳香族オキシカルボン酸としては、p−オキシ安息香酸、4−オキシジフエニル−4’−カルボン酸、3−クロル−4−オキシ安息香酸、3−メトオキシ−4−オキシ安息香酸、3−エトキシ−4−オキシ安息香酸、2−メチル−4−オキシ安息香酸、3−メチル−4−オキシ安息香酸、2−フエニル−4−オキシ安息香酸、3−フエニル−4−オキシ安息香酸、2−クロル−4−オキシジフエニル−4’−カルボン酸、2−ヒドロキシナフタレン−6−カルボン酸等が例示される。
【0029】
芳香族ジカルボン酸のエステル化合物としては、上記に例示される芳香族ジカルボン酸の低級アルキルエステルやアリールエステルであるジメチルエステル、ジエチルエステルあるいはジフエニルエステル、ジトリルエステル、ジナフチルエステル等が挙げられ、例えば、テレフタル酸ジフエニル、イソフタル酸ジフエニル等が挙げられる。
【0030】
芳香族ジヒドロキシ化合物のエステル化合物としては、上記に例示される芳香族ジヒドロキシ化合物の低級脂肪酸エステルである、酢酸エステルやプロピオン酸エステル等が挙げられ、例えば、ハイドロキノンジアセテート、ハイドロキノンジプロピオネートが挙げられる。
【0031】
芳香族オキシカルボン酸のエステル化合物としては、上記に例示される芳香族オキシカルボン酸の低級アルキルエステル、アリールエステルや低級脂肪酸エステルが例示される。低級アルキルエステルまたはアリールエステルは、芳香族オキシカルボン酸のカルボキシル基から誘導されるエステル化合物であり、低級脂肪酸エステルは芳香族オキシカルボン酸のヒドロキシル基から誘導されるエステル化合物である。例えば、p−オキシ安息香酸から誘導されるエステル化合物としては、p−オキシ安息香酸メチル、p−オキシ安息香酸エチル、p−オキシ安息香酸フエニル、p−オキシ安息香酸トリル、p−アセトキシ安息香酸、p−プロピオニルオキシ安息香酸等が挙げられる。
【0032】
全芳香族ポリエステル繊維として、好ましくは、溶融異方性を示す全芳香族ポリエステル繊維である。本発明でいう溶融異方性とは、溶融相において光学的異方性(液晶性)を示すことである。
【0033】
溶融異方性(すなわち、溶融相において光学的異方性(液晶性)を示すこと)は、例えば、試料をホットステージにのせ、窒素雰囲気下で加熱し、試料の透過光を観察することによって確認できる。
【0034】
本発明で用いられる溶融異方性を示す全芳香族ポリエステル繊維として、好ましくは、芳香族ジオール、芳香族ジカルボン酸または芳香族ヒドロキシカルボン酸に由来する反復構成単位からなる全芳香族ポリエステル繊維であり、より好ましくは、
(1)下記に示す式(1−1)と式(1−2)のそれぞれの反復構成単位の組み合わせからなる全芳香族ポリエステル繊維、
(2)下記に示す式(2−1)と式(2−2)と式(2−3)のそれぞれの反復構成単位の組み合わせからなる全芳香族ポリエステル繊維、
(3)下記に示す式(3−1)と式(3−2)と式(3−3)のそれぞれの反復構成単位の組み合わせからなる全芳香族ポリエステル繊維、
(4)下記に示す式(4−1)と式(4−2)のそれぞれの反復構成単位の組み合わせからなる全芳香族ポリエステル繊維、
(5)下記に示す式(5−1)と式(5−2)のそれぞれの反復構成単位の組み合わせからなる全芳香族ポリエステル繊維、
(6)下記に示す式(6−1)と式(6−2)と式(6−3)のそれぞれの反復構成単位の組み合わせからなる全芳香族ポリエステル繊維、
(7)下記に示す式(7−1)と式(7−2)と式(7−3)のそれぞれの反復構成単位の組み合わせからなる全芳香族ポリエステル繊維、
(8)下記に示す式(8−1)と式(8−2)と式(8−3)と式(8−4)のそれぞれの反復構成単位の組み合わせからなる全芳香族ポリエステル繊維、
(9)下記に示す式(9−1)と式(9−2)と式(9−3)と式(9−4)のそれぞれの反復構成単位の組み合わせからなる全芳香族ポリエステル繊維、
(10)下記に示す式(10−1)と式(10−2)と式(10−3)と式(10−4)と式(10−5)のそれぞれの反復構成単位の組み合わせからなる全芳香族ポリエステル繊維、
(11)下記に示す式(11−1)と式(11−2)のそれぞれの反復構成単位の組み合わせからなる全芳香族ポリエステル繊維である。
【0035】
【化1】


【0036】
【化2】


【0037】
【化3】


【0038】
【化4】


【0039】
【化5】


【0040】
【化6】


【0041】
【化7】


【0042】
【化8】


【0043】
【化9】


【0044】
【化10】


【0045】
【化11】


【0046】
より好ましくは、
(5)式(5−1)と式(5−2)のそれぞれの反復構成単位の組み合わせからなる全芳香族ポリエステル繊維、
の組み合わせからなる全芳香族ポリエステル繊維、
(8)式(8−1)と式(8−2)と式(8−3)と式(8−4)のそれぞれの反復構成単位の組み合わせからなる全芳香族ポリエステル繊維、
(9)式(9−1)と式(9−2)と式(9−3)と式(9−4)のそれぞれの反復構成単位の組み合わせからなる全芳香族ポリエステル繊維であり、
【0047】
さらに好ましくは、(5)式(5−1)と式(5−2)のそれぞれの反復構成単位の組み合わせからなる全芳香族ポリエステル繊維であって、式(5−2)の反復構成単位の含有量が4〜45モル%である全芳香族ポリエステル繊維である。(ただし、式(5−1)と式(5−2)のそれぞれの反復構成単位の組み合わせからなる全芳香族ポリエステル繊維の全量を100モル%とする。)
【0048】
ポリエチレンナフタレート繊維とは、ポリエチレン−2,6−ナフタレートである。
ポリエチレン−2,6−ナフタレートは、エチレン−2,6−ナフタレート単位を含有するものであり、必要に応じて第3成分を含有していても良い。エチレン−2,6−ナフタレート単位の含有量は90モル%以上であり、必要に応じて含有される第3成分の含有量は、10モル%以下である(ただし、ポリエチレン−2,6−ナフタレートの全量を100モル%とする)。また、第3成分の含有量として好ましくは、第3成分を含有するポリエチレン−2,6−ナフタレートが、実質的に線状である重合体となる含有量の範囲内である。
【0049】
一般に、ポリエチレン−2,6−ナフタレートの製造方法としては、触媒の存在下に、適当な反応条件のもとに、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸またはその誘導体と、エチレングリコールとを縮重合させる方法が挙げられる。
【0050】
また、第3成分を含有するポリエチレン−2,6−ナフタレートの製造方法としては、上記のポリエチレン−2,6−ナフタレートの製造方法において、ポリエチレン−2,6−ナフタレートの重合が完結する前に、少なくとも1種の第3成分を添加することによって、共重合ポリエステルを製造する方法が挙げられる。
【0051】
第3成分を含有するポリエチレン−2,6−ナフタレートに用いられる第3成分としては、
(a)2個のエステル形成性官能基を有する化合物、
(b)1個のエステル形成性官能基を有する化合物、
(c)3個以上のエステル形成性官能基を有する化合物
等が挙げられる。
【0052】
(a)2個のエステル形成性官能基を有する化合物としては、脂肪族ジカルボン酸、脂環族ジカルボン酸、芳香族ジカルボン酸、カルボン酸、オキシカルボン酸、オキシ化合物、これらの誘導体等が挙げられる。
【0053】
脂肪族ジカルボン酸としては、例えば、シュウ酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、ダイマー酸等が挙げられ、脂環族ジカルボン酸としては、例えば、シクロプロパンジカルボン酸、シクロブタンジカルボン酸、ヘキサヒドロテレフタル酸等が挙げられ、芳香族ジカルボン酸としては、例えば、フタル酸、イソフタル酸、ナフタレン−2,7−ジカルボン酸、ジフェニルジカルボン酸等が挙げられ、カルボン酸としては、例えば、ジフェニルエーテルジカルボン酸、ジフェニルスルホンジカルボン酸、ジフェノキシエタンジカルボン酸、3,5−ジカルボキシベンゼンスルホン酸ナトリウム等が挙げられ、オキシカルボン酸としては、例えば、グリコール酸、p−オキシ安息香酸、p−オキシエトキシ安息香酸等が挙げられ、オキシ化合物としては、例えば、プロピレングリコール、トリメチレングリコール、ジエチレングリコール、テトラメチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、ネオペンチレングリコール、p−キシリレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ビスフェノールA、p,p’−ジフェノキシスルホン−1,4−ビス(β−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、2,2−ビス(p−β−ヒドロキシエトキシフェニル)プロパン、ポリアルキレングリコール、p−フェニレンビス(ジメチルシクロヘキサン)等が挙げられる。
また、前記のカルボン酸、オキシカルボン酸、オキシ化合物、これらの誘導体から誘導される高重合度化合物も挙げられる。
【0054】
(b)1個のエステル形成性官能基を有する化合物としては、例えば、安息香酸、ベンジルオキシ安息香酸、メトキシポリアルキレングリコール等が挙げられる。
【0055】
(c)3個以上のエステル形成性官能基を有する化合物としては、例えば、グリセリン、ペンタエリスルトール、トリメチロールプロパン等が挙げられる。
【0056】
また、前記のポリエチレン−2,6−ナフタレート、または、第3成分を含有するポリエチレン−2,6−ナフタレートには、必要に応じて、二酸化チタン等の艶消剤や、リン酸、亜リン酸またはそれらのエステル等の安定剤が含有されていてもよい。
【0057】
本発明で用いられるポリエステル繊維(B)の繊維径は、ポリエステル繊維束の生産性を低下させないためにポリエステル繊維の破損を防ぐという観点や、補強効果を充分発揮させるためにポリエステル繊維のアスペクト比を低下させないという観点から、好ましくは1〜40μmであり、より好ましくは2〜30μmである。
【0058】
本発明で用いられるポリエステル繊維(B)とポリ乳酸樹脂との濡れ性や接着性等を改良するために、ポリエステル繊維(B)を表面処理剤で予め処理しても良い。この表面処理剤としては、例えばシラン系カップリング剤、チタネート系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤、クロム系カップリング剤、ジルコニウム系カップリング剤、ボラン系カップリング剤等が挙げられ、好ましくはシラン系カップリング剤またはチタネート系カップリング剤である。
【0059】
本発明で用いられるポリエステル繊維(B)を収束するために収束剤を用いてもよい。収束剤としては、例えば、ポリ乳酸樹脂,ポリオレフィン樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリアセタール樹脂、澱粉、植物油等が挙げられる。さらに、ポリエステル繊維(B)には、酸変性熱可塑性樹脂、表面処理剤、パラフィンワックス等の潤滑剤、前記の表面処理剤を配合してもよい。
【0060】
本発明で用いられるポリエステル繊維(B)を、前記の表面処理剤で処理する方法および収束材を用いて収束する方法としては、従来から慣用されている方法、例えば、水溶液法、有機溶媒法、スプレー法等が挙げられる。
【0061】
本発明では、エポキシ化合物(C)を添加してもよく、用いられるエポキシ化合物(C)は、一分子内に少なくとも1個のエポキシ基を有する化合物であり、好ましくは一分子内に少なくとも2個のエポキシ基を有する化合物であり、より好ましくは、下記の式(1)または式(2)で表される化合物である。



(ただし、式(1)または式(2)において、R1はHまたはCH3、Rはn価の有機残基を表し、nは2〜4の整数である。)
【0062】
上記の式(1)で表されるエポキシ化合物の具体例としては、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、水添ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ビスフェノールA・プロピレンオキサイド2モル付加物のジグリシジルエーテル等が挙げられる。
【0063】
また、上記の式(2)で表されるエポキシ化合物の具体例としては、テレフタル酸ジグリシジルエステル、イソフタル酸ジグリシジルエステル、フタル酸ジグリシジルエステル、トリメリット酸トリグリシジルエステル、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジグリシジルエステル、アジピン酸ジグリシジルエステル等が挙げられる。
【0064】
また、上記のエポキシ化合物(C)として用いられる好ましいエポキシ化合物としては、グリシジル基含有モノマーと、オレフィン系モノマーやビニル系モノマーとの共重合体も挙げられる。
【0065】
グリシジル基含有モノマーとしてはメタクリル酸グリシジルエステル、アクリル酸グリシジルエステル等が挙げられ、オレフィン系モノマーとしてはエチレン等が挙げられ、ビニル系モノマーとしては酢酸ビニル等が挙げられる。
【0066】
グリシジル基含有モノマーと、オレフィン系モノマーやビニル系モノマーとの共重合体としては、例えばエチレン−メタクリル酸グリシジルエステル共重合体、エチレン−メタクリル酸グリシジルエステル−酢酸ビニル共重合体等や、これらの共重合体をグラフト重合等によって変性したものが挙げられる。
【0067】
本発明で用いられるエポキシ化合物(C)に含有される水素原子は、塩素や臭素等のハロゲン原子で置換されていてもよい。
本発明において、エポキシ化合物(C)は単独で用いても良く、少なくとも2種を併用しても良い。
【0068】
本発明では、不飽和カルボン酸およびその誘導体から選ばれる少なくとも1種の化合物で変性された変性熱可塑性樹脂(D)を添加してもよく、変性ポリオレフィン樹脂や変性ポリエステル樹脂等が挙げられる。
【0069】
本発明のポリ乳酸樹脂組成物は、ポリ乳酸樹脂(A)95〜30重量%と、ポリエステル繊維(B)5〜70重量%とを含有するポリ乳酸樹脂組成物(ただし、ポリ乳酸樹脂組成物の全量を100重量%とする)である。
【0070】
疲労特性等の耐久性、剛性や衝撃強度等の機械的強度の観点から、好ましくは(A)の含有量が93〜35重量%であり、(B)の含有量が7〜65重量%であり、より好ましくは(A)の含有量が93〜50重量%であり、(B)の含有量が7〜50重量%である。
【0071】
本発明のポリ乳酸樹脂組成物が、ポリ乳酸樹脂(A)とポリエステル繊維(B)とエポキシ化合物(C)を含有する場合、前記樹脂組成物に含有される(A)の含有量と(C)の含有量の合計が95〜30重量%であり、(B)の含有量が5〜70重量%である(ただし、前記樹脂組成物の全重量を100重量%とする)。
【0072】
疲労特性等の耐久性、剛性や衝撃強度等の機械的強度の観点から、好ましくは(A)の含有量と(C)の含有量の合計が93〜35重量%であり、(B)の含有量が7〜65重量%であり、より好ましくは(A)の含有量と(C)の含有量の合計が93〜50重量%であり、(B)の含有量が7〜50重量%である。
【0073】
また、前記樹脂組成物に含有される成分(C)の含有量は0.5〜40重量%であり(ただし、前記樹脂組成物の全重量を100重量%とする)、疲労特性等の耐久性、剛性や衝撃強度等の機械的強度の観点から、好ましくは0.5〜30重量%であり、より好ましくは0.5〜20重量%である。
【0074】
本発明のポリ乳酸樹脂組成物で用いられるポリエステル繊維(B)の重量平均繊維長は、剛性や衝撃強度等の機械的強度を向上させるという観点や、製造および成形を行い易いという観点から、好ましくは1〜50mmであり、より好ましくは1〜30mmであり、特に好ましくは2〜20mmであり、最も好ましくは2〜15mmである。
【0075】
なお、ポリエステル繊維(B)の重量平均繊維長は、本発明のポリエステル繊維強化ポリ乳酸樹脂組成物中における長さであり、溶剤抽出等の公知の方法によってポリオレフィン樹脂を取り除いた後、特開2002−5924号公報に記載されている方法によって測定された重量平均繊維長である。
【0076】
本発明のポリ乳酸樹脂組成物の製造方法としては、公知の各種方法が挙げられる。例えば、各成分の全部を混合して均一な混合物とした後、その混合物を溶融混練する方法、または、各成分のいくつかを組み合わせて別々に混合して均一な混合物とした後、その混合物を溶融混練する方法が挙げられる。
【0077】
均一な混合物を得る方法としては、例えば、ヘンシェルミキサー、リボンブレンダー、ブレンダー等により混合する方法が挙げられる。溶融混練の方法としては、バンバリーミキサー、プラストミル、ブラベンダープラストグラフ、一軸又は二軸押出機等を用いる方法が挙げられる。繊維含有量を高めるには、Pelltruder(登録商標) 、Cincinati Extrusion社製Fiberrex、Cincinati Milacron社製TimberEx TC96を用いることが好ましい。
【0078】
また、連続したポリエステル繊維(B)を含浸ダイスに導き、フィラメント間に溶融したポリ乳酸樹脂を均一に含浸させた後、必要な長さ(2〜50mm)に切断する方法が挙げられる。
【0079】
含浸させるための方法としては、例えば、次の(1)または(2)の方法が挙げられる。
(1)連続したポリエステル繊維(B)をポリ乳酸樹脂粉体流動層中に通して、これにポリ乳酸樹脂粉体を付着させた後、熱可塑性樹脂の融点以上に加熱してポリ乳酸樹脂を含浸させる方法(例えば、特公昭52−3985号公報に記載されている方法)。
(2)クロスヘッドダイを用いて連続したポリエステル繊維(B)に溶融させたポリ乳酸樹脂を含浸させる方法(例えば、特開昭62−60625号公報、特開昭63−432036号公報、特開昭63−264326号公報、特開平1−208118号公報に記載されている方法)。
【0080】
本発明のポリ乳酸樹脂組成物の形状としては、例えば、ストランド状、シート状、平板状、ストランドを適当な長さに裁断したペレット状等が挙げられる。特に、射出成形法へ適用するためには、得られる成形体の機械的強度や成形加工時の生産安定性の観点から、長さが2〜50mmのペレットであることが好ましく、より好ましくは2〜40mmであり、特に好ましくは3〜20mmである。
【0081】
連続したポリエステル繊維(B)を含浸ダイスに導き、フィラメント間に溶融したポリ乳酸樹脂を均一に含浸させた後、必要な長さ(2〜50mm)に切断する方法で製造されるペレットの長さ(ペレット長)と、このペレットに含有されるポリエステル繊維(B)の重量平均繊維長は、通常、等しい。また、このペレットにおいて、ポリエステル繊維(B)は、通常、互いに平行に配列している。
【0082】
ポリエステル繊維(B)とペレット長が等しいということは、特開2002−5924号公報に記載されている方法によって測定された上記ペレットに含有されたポリエステル繊維(B)の重量平均繊維長が、ペレットの全長の90〜110%であることをいう。なお、ポリエステル繊維(B)の重量平均繊維長は、溶剤抽出等の公知の方法によってポリ乳酸樹脂を取り除いた後、特開2002−5924号公報に記載されている方法によって測定された重量平均繊維長である。
【0083】
本発明のポリ乳酸樹脂組成物から得られるペレットには、用途に応じて、各種の添加剤を添加することができる。各種の添加剤としては、例えば、改質用添加剤、着色剤、粒子状充填剤、短繊維状充填剤、ウィスカー等が挙げられる。
【0084】
改質用添加剤としては分散剤、滑剤、可塑剤、難燃剤、酸化防止剤、帯電防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、結晶化促進剤(造核剤)等が挙げられ、着色剤としては顔料、染料等が挙げられ、粒子状充填剤としてはカーボンブラック、酸化チタン、タルク、炭酸カルシウム、マイカ、クレー等が挙げられ、短繊維状充填剤としてはワラストナイト等が挙げられ、ウィスカーとしてはチタン酸カリウム等が挙げられる。
そして、上記の各種の添加剤は、ポリ乳酸樹脂組成物からペレットを製造するときに添加してもよく、また、ペレットを成形して成形体を製造するときに添加してもよい。
【0085】
本発明の成形体は、本発明のポリ乳酸樹脂組成物またはペレットから得られる成形体である。成形体に含有されるポリエステル繊維(B)の重量平均繊維長として、好ましくは、成形体の機械的強度と耐久性の観点から、1〜10mmである。また、本発明のポリ乳酸樹脂組成物から得られるペレットに、ポリエステル繊維を含有しないポリ乳酸樹脂組成物ペレットを混合して、本発明の成形体を得てもよい。
【0086】
本発明のポリエステル繊維強化ポリ乳酸樹脂組成物またはペレットを成形して、本発明の成形体を得る方法としては、例えば、射出成形法、圧縮成形法、射出圧縮成形法、ガス注入射出成形法、発泡射出成形法、押出成形法等が挙げられる。
【0087】
成形体中におけるポリエステル繊維(B)の重量平均繊維長が1mm以上である成形体の製造方法として、好ましくは本発明のポリ乳酸樹脂組成物またはペレットを、通常の加工条件下で、射出成形することによって製造する方法である。
【0088】
好ましい加工条件としては、例えば、次の(1)〜(5)の条件が挙げられる。
(1)成形時の背圧を低くすること。
(2)成形機のスクリューの溝を深くすること。
(3)成形時の射出速度を低くすること。
(4)金型内の流路を広くすること。
(5)成形機のノズル径を大きくすること。
【0089】
本発明の成形体の用途としては、自動車用プラスチック部品等が挙げられ、自動車用プラスチック部品としては、機械的強度、耐久性および良好な外観が必要とされる外装部品、耐熱剛性の要求される内装部品やエンジン内の部品が挙げられる。
【0090】
外装部品としてはフェンダー、オーバーフェンダー、グリルガード、カウルルーバー、ホイールキャップ、サイドプロテクター、サイドモール、サイドロアスカート、フロントグリル、サイドステップ、ルーフレール、リアスポイラー、バンパー、テールゲート等が挙げられ、内装部品としてはインパネロア、トリム、バックドア、ドアモジュール等が挙げられ、エンジン内の部品としてはバンパービーム、クーリングファン、ファンシュラウド、ランプハウジング、カーヒーターケース、ヒューズボックス、エアクリーナーケース、フロントエンドモジュール等が挙げられる。
【0091】
また、本発明の成形体の用途としては、各種電気製品の部品、各種機械の部品、構造物の部品等も挙げられる。
各種電気製品の部品としては電動工具、カメラ、ビデオカメラ、電子レンジ、電気釜、ポット、掃除機、パーソナルコンピューター、複写機、プリンター、FDD、CRTの機械ハウジング等が挙げられ、各種機械の部品としてはポンプケーシング等が挙げられ、構造物の部品としてはタンク、パイプ、建築用型枠等が挙げられる。
【実施例】
【0092】
以下、実施例および比較例によって、本発明を説明する。実施例または比較例で、以下に示した繊維または樹脂を用いた。
(1)ポリ乳酸樹脂
A−1:カネボウ合繊株式会社製ラクトロン TM100
[MFR:62g/10分(230℃、21.2N)]
【0093】
(2)繊維
B−1:クラレ株式会社製全芳香族ポリエステル繊維(商品名:ベクトラン)
(167tex,繊維径20μm)
【0094】
実施例および比較例に用いた評価用サンプルの成形条件以下に示した。
(1)繊維強化ペレットの製造方法
特開平3−121146号公報に記載されている方法に従って、表1に示した組成で実施例1の繊維強化ペレットを製造した。
含浸温度 : 230℃
引取速度 : 13m/分
【0095】
(2)評価用サンプルの製造方法
測定用サンプルは、下記の日本製鋼所製成形機を用いて、下記の条件で、比較例1のポリ乳酸樹脂ペレットと上記(1)で得られた実施例1の繊維強化ペレットを、射出成形して評価用サンプルを製造した。
〔成形機〕
成形機 :日本製鋼所製成形機J150E
型締力 :150t
スクリュー :長繊維用深溝スクリュー
スクリュー径 :46mm
スクリューL/D:20.3
〔成形条件〕
シリンダー温度 :230℃
金型温度 :50℃
【0096】
評価用サンプルの物性の測定方法を、以下に示した。
(1)比重
A.S.T.M. D792に従い、測定した。
【0097】
(2)引張強度(単位:MPa)
A.S.T.M. D638に従って、下記条件で測定した。
測定温度 :23℃
サンプル厚み:3.2mm
引張速度 :10mm/分
【0098】
(3)IZOD衝撃強度(単位:KJ/m2
A.S.T.M. D256に従って、下記条件で測定した。
測定温度 :23℃
サンプル厚み:3.2mm(成形後、サンプルにノッチ加工を施した。)
【0099】
実施例1
特開平3−121146号公報に記載されている方法に従って、表1に記載した組成で、繊維の含有量が11重量%であり、ペレット長が9mmの繊維強化ペレットを作成した。1本のストランドは、4本の繊維を含有する構成とした。ポリエステル繊維(B)としては、クラレ株式会社製全芳香族ポリエステル繊維(商品名:ベクトラン)(167tex,繊維径20μm)を用いた。
ポリ乳酸樹脂(A)としては、カネボウ合繊株式会社製ラクトロン TM100[MFR:62g/10分(230℃、21.2N)]を用いた。
得られた繊維強化ペレットを射出成形し、得られたサンプルの比重、引張強度、IZOD衝撃強度を測定し、その結果を表1に示した。
【0100】
比較例1
カネボウ合繊株式会社製ラクトロン TM100を射出成形し、射出成形されたサンプルの比重、引張強度、IZOD衝撃強度を測定し、その結果を表1に示した。
【0101】
【表1】


【0102】
本発明の要件を満足する実施例1は、比重の増加なく、強度(引張強度)、衝撃性(IZOD衝撃強度)に優れるものであることが分かる。
これに対して、本発明の要件である繊維(B)を含有しなかった比較例1は、強度(引張強度)、衝撃性(IZOD衝撃強度)が不十分であることが分かる。




 

 


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