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発明の名称 反応性芳香族高分子化合物の製造方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−16229(P2007−16229A)
公開日 平成19年1月25日(2007.1.25)
出願番号 特願2006−160523(P2006−160523)
出願日 平成18年6月9日(2006.6.9)
代理人 【識別番号】100066692
【弁理士】
【氏名又は名称】浅村 皓
発明者 大内 一栄 / 福島 大介
要約 課題
特性基を有する芳香族高分子化合物を簡便に製造し得る方法及びブロモ基を有する芳香族系高分子化合物を、簡便に製造し得る方法を提供する。

解決手段
一般式(1)
特許請求の範囲
【請求項1】
一般式(1)
―Ar1− (1)
(式中、Ar1は少なくとも一つのC−H結合を芳香環上に有するアリーレン基、2価の複素環基又は2価の芳香族アミン基を表す。)で示される繰り返し単位1種類以上を含み、式(1)で示される繰り返し単位の合計が全繰り返し単位の合計の0.1モル%以上100モル%以下である高分子化合物(ここに、該高分子化合物は、式(1)で示される繰り返し単位に加えて、一般式(1a)
―Ar0− (1a)
(式中、Ar0はC−H結合を芳香環上に有さないアリーレン基、2価の複素環基又は2価の芳香族アミン基を表す。)で示される繰り返し単位を含んでいてもよく、さらに、下記式X−1〜X−11
【化1】



(式中、Arは炭素数6〜60の炭化水素基を表し、R”は水素原子、アルキル基、アリール基、及び1価の複素環基からなる群から選ばれる置換基を表す。)で示される非共役部分を含む連結基、及び/又はそれらが2つ以上組み合わされた基を、上記式(1)及び(1a)で示される繰り返し単位の合計に対して、40モル%以下含んでいてもよい)を原料とし、芳香環上のC−H結合をハロゲン化、ニトロ化、フリーデル−クラフツ(Friedel-Crafts)アルキル化、ハロメチル化、フリーデル−クラフツ(Friedel-Crafts)アシル化、ガッターマン(Gattermann)アルデヒド合成、及びヴィルスマイヤー(Vilsmeier)ホルミル化からなる群から選ばれる芳香族求電子置換反応により変換することにより、一般式(2)
【化2】



(式中、Xは前記芳香族求電子置換反応により導入された特性基、又はそれらから誘導された特性基を表し、Ar2はAr1の有する芳香環上のC−H結合のうちn個がC−X結合に変換されたn+2価のアリーレン基、n+2価の複素環基、又はn+2価の芳香族アミン基を示し、nは1〜4の整数を表す。)で示される、特性基Xを有する繰り返し単位を含む高分子化合物を得ることを特徴とする高分子化合物の製造方法。
【請求項2】
前記Xで表される特性基が、ハロゲン原子、−OSO21、−B(OQ2)2、−Sn(Q3)3、Z1(Z2)m、−OH、−CH23、−CHQ4−P+(Q5)34、−CHQ6−P(=O)(OQ7)2、−C(=O)Q8、−NH2、及びジアゾニオ基からなる群から選ばれる特性基(Q1は炭化水素基であり、Q2は水素原子、又は炭化水素基であり、2つのQ2は同一でも異なっていてもよく、また互いに結合して環を形成していてもよい。Q3は炭化水素基であり、3つのQ3は同一でも異なっていてもよい。Q4は水素原子、又は炭化水素基であり、Q5は炭化水素基であり、3つのQ5は同一でも互いに異なっていてもよい。Q6は水素原子、又は炭化水素基であり、Q7は炭化水素基であり、2つのQ7は同一でも互いに異なっていてもよい。Q8は水素原子、又は炭化水素基である。Z1は金属原子、又は金属イオンであり、Z2はカウンターアニオンであり、mは0以上の整数を表す。Z3はハロゲン原子又はシアノ基を表す。Z4は1価のカウンターアニオンを表す。)である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
芳香環上のC−H結合の変換反応がハロゲン化反応である、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記ハロゲン化反応が、有機溶媒中で、上記一般式(1)で表される繰り返し単位の合計に対して、5モル倍以上の有機強酸の存在下、ブロモ化剤として臭素を作用させることを特徴としたブロモ化反応である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記Xで表される特性基が、ハロゲン原子、−OSO21、−B(OQ2)2、−Sn(Q3)3、Z1(Z2)m、及び−CHOからなる群から選ばれる特性基(Q1、Q2、Q3、Z1、Z2、及びmは前記と同様の意味を表す。)である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記Xで表される特性基が、ハロゲン原子である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記有機強酸がトリフルオロ酢酸である、請求項4〜6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記有機溶媒がハロゲン化メタン類、及びハロゲン化エタン類からなる群から選ばれる少なくとも1種類を含む、請求項4〜7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
Ar1がアリーレン基を表し、Ar2がn+2価のアリーレン基を表す、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
式(2)におけるnが1を表す、請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記高分子化合物のポリスチレン換算の数平均分子量が103〜108である請求項1〜10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
請求項1〜11のいずれか一項に記載の製造法により得られることを特徴とする、特性基Xを有する一般式(2)で示される繰り返し単位を含む高分子化合物。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、反応性芳香族高分子化合物の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
主鎖に芳香環を有する芳香族高分子化合物は、電荷輸送性、発光性等の電子的特性、及び剛直性、熱安定性等の機械的特性等に特異的な性質を示すことから、これまで、電子材料分野、化学分野、エネルギー材料分野、医薬分野などにおいて、特に、電子素子用として盛んにその応用が進められている(例えば、非特許文献1参照)。例えば、高分子量の発光材料(高分子蛍光体)として用いられるものとして、ポリフルオレン、ポリパラフェニレン誘導体などのポリアリーレン系の高分子化合物、ポリアリーレンビニレン系の高分子化合物が知られている(例えば、非特許文献2参照)。これらの高分子化合物が有する特性の改良等のために、該芳香族高分子化合物の芳香環側鎖への置換基の導入が種々検討されている。例えば、該置換基の導入のための反応を可能とする特性基を有する芳香族高分子化合物を中間体として用いる方法が検討されている。近年、特性基を有する単量体を該特性基が失われない条件で重合することにより、該特性基を有する芳香族高分子化合物を製造する方法が提示されている(特許文献1参照)。中でも、ブロモ基のようなハロゲン基を有する芳香族高分子化合物は、低分子芳香族化合物のハロゲン化物と同様に、置換基としてのハロゲン基が他の置換基に変換し得ることから、中間体、例えば、導電性ポリマー、イオン交換樹脂、難燃剤、イオン伝導性ポリマー、絶縁材料などの中間体として有用である。従来より、芳香族高分子化合物のブロモ化方法としては、過剰量のブロモ化剤を用いる方法が知られている(例えば特許文献2、又は非特許文献3参照)。
【非特許文献1】ジャーナル・オブ・ポリマー・サイエンス・パートA(Journalof Polymer Science:Part A)第39巻、1533頁(2001年)
【非特許文献2】プログレス・イン・ポリマー・サイエンス(Progress in Polymer Science)第28巻、875頁(2003年)
【非特許文献3】ポリマー(Polymer.)第30巻、1137頁(1989年)
【特許文献1】特開2003−253001号公開明細書
【特許文献2】特表2001−517256公表特許公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記の従来の製造方法である、特性基を有する芳香族高分子化合物を重合により製造する方法(特許文献2)では、重合する際に、該特性基が反応しないことが求められるため、該芳香族高分子化合物が有する特性基が限定される。例えば、芳香族高分子化合物の合成法として有用なSuzukiカップリングやYamamotoカップリングを用いる場合には、ハロゲン基を特性基とする芳香族高分子化合物の製造は困難であるといった難点が存在した。また、特性基の種類によっては、該主鎖重合体の製造時に、反応性が低下する恐れも考えられる。
本発明の第一の目的は、特性基を有する芳香族高分子化合物を簡便に製造し得る方法を提供することにある。また、上記、芳香族高分子化合物のブロモ化反応(非特許文献3,特許文献2)においては、大過剰量のブロモ化剤を用いることにより反応を進行させているので、ブロモ化収率が低く、ブロモ化される割合の制御が困難となり得ること;大過剰のブロモ化剤の除去が必要となること;芳香族系高分子化合物が主鎖にエーテル結合のような連結基を有するような場合は、温和な条件でのブロモ化が可能であっても、求電子置換反応に対して比較的活性の低い化合物へのブロモ化には、鉄系触媒又は塩化アルミニウム等の固体触媒を用いた高温での反応が必要となり、また固体触媒の除去のために、ブロモ化された化合物の精製が煩雑となること;といった工業上の問題があった。
本発明の第二の目的は、比較的求電子置換反応を受けにくいブロモ基を有する芳香族系高分子化合物を、温和な条件にて収率よく、かつ、高いブロモ化収率により、ブロモ化される割合を制御しながら簡便に製造し得る方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意検討した結果、下記一般式(1)で示される繰り返し単位を含む高分子化合物を原料とし、芳香環上のC−H結合をハロゲン化反応に代表される芳香族求電子置換反応で変換することにより、下記一般式(2)で示される特性基Xを有する繰り返し単位を含む高分子化合物を簡便に製造し得ることを見出した。本発明者らは、さらに、有機溶媒中で下記一般式(1)で示される繰り返し単位1種類以上を有する高分子化合物に対して、該繰り返し単位の合計に対して、5モル倍以上の有機強酸の存在下、ブロモ化剤として臭素を作用させることにより、ブロモ基を有する芳香族系高分子化合物を、温和な条件にて収率よく、かつ、高いブロモ化収率により、ブロモ化される割合を制御しながら、簡便に製造し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0005】
すなわち本発明は、下記一般式(1)
―Ar1− (1)
(式中、Ar1は少なくとも一つのC−H結合を芳香環上に有するアリーレン基、2価の複素環基又は2価の芳香族アミン基を表す。)で示される繰り返し単位1種類以上を含み、式(1)で示される繰り返し単位の合計が全繰り返し単位の合計の0.1モル%以上100モル%以下である高分子化合物(ここに、該高分子化合物は、式(1)で示される繰り返し単位に加えて、一般式(1a)
―Ar0− (1a)
(式中、Ar0はC−H結合を芳香環上に有さないアリーレン基、2価の複素環基又は2価の芳香族アミン基を表す。)で示される繰り返し単位を含んでいてもよく、さらに、下記式X−1〜X−11
【化1】



(式中、Arは炭素数6〜60の炭化水素基を表し、R”は水素原子、アルキル基、アリール基、及び1価の複素環基からなる群から選ばれる置換基を表す。)で示される非共役部分を含む連結基、及び/又はそれらが2つ以上組み合わされた基を、上記式(1)及び(1a)で示される繰り返し単位の合計に対して、40モル%以下含んでいてもよい)を原料とし、芳香環上のC−H結合をハロゲン化、ニトロ化、フリーデル−クラフツ(Friedel-Crafts)アルキル化、ハロメチル化、フリーデル−クラフツ(Friedel-Crafts)アシル化、ガッターマン(Gattermann)アルデヒド合成、及びヴィルスマイヤー(Vilsmeier)ホルミル化からなる群から選ばれる芳香族求電子置換反応により変換することにより、一般式(2)
【化2】



(式中、Xは前記芳香族求電子置換反応により導入された特性基、又はそれらから誘導された特性基を表し、Ar2はAr1の有する芳香環上のC−H結合のうちn個がC−X結合に変換されたn+2価のアリーレン基、n+2価の複素環基、又はn+2価の芳香族アミン基を示し、nは1〜4の整数を表す。)で示される、特性基Xを有する繰り返し単位を含む高分子化合物を得ることを特徴とする高分子化合物の製造方法に関する。
【発明の効果】
【0006】
本発明の製造方法によれば、特性基を有する繰り返し単位を含む芳香族高分子化合物を簡便に製造し得る。さらに、従来公知の方法では全くブロモ化が進行しないか、又は強い条件でのみブロモ化が進行するような芳香族系高分子化合物であっても、ブロモ化芳香族系高分子化合物を温和な条件にて収率よく、かつ、ブロモ化率を制御しながら、簡便に製造し得る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
本発明の製造方法において、原料となる芳香族系高分子化合物は、上記式(1)で示される繰り返し単位1種類以上を含み、式(1)で示される繰り返し単位の合計が全繰り返し単位の合計の0.1モル%以上100モル%以下である高分子化合物である。該高分子化合物は上記式(1a)で示される繰り返し単位を含んでいてもよく、さらに、上記式X−1〜X−11で示される非共役部分を含む連結基及び/又はそれらが2つ以上組み合わされた基を、上記式(1)及び(1a)で示される繰り返し単位の合計に対して、40モル%以下含んでいてもよい。
【0008】
本発明で用いる式(1)の繰り返し単位において、Ar1はアリーレン基、2価の複素環基又は2価の芳香族アミン基を表す。該Ar1は少なくとも一つのC−H結合を芳香環上に有する。該Ar1は置換基を有していてもよい。
【0009】
アリーレン基とは、芳香族炭化水素から、水素原子2個を除いた原子団であり、縮合環を持つもの、独立したベンゼン環又は縮合環2個以上が直接又はビニレン等の基を介して結合したものも含まれる。アリーレン基は置換基を有していてもよい。アリーレン基における置換基を除いた部分の炭素数は通常6〜60程度であり、好ましくは6〜20である。また、アリーレン基の置換基を含めた全炭素数は、通常6〜100程度である。アリーレン基としては、下図の式1A−1〜1A−20などが例示される。
【0010】
【化3】


【0011】
【化4】


【0012】
【化5】


【0013】
上記式1A−1〜1A−20で示されるAr1において、Rは、水素原子、結合手又は置換基を表す。複数存在するRの内の任意の2つは結合手を表し、任意の1つ以上は水素原子を表す。Rで表される置換基が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。Raは水素原子又は置換基を表す。Raで表される置換基が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。同一原子上に2つのRaが存在する場合、それらは2つ併せて、オキソ基又はチオキソ基を形成してもよく、また、互いに結合して環を形成していてもよい。
【0014】
また、前記Rで表される置換基は、隣接した原子上の置換基同士で、酸素原子、硫黄原子、窒素原子等のヘテロ原子が含まれてもよい5〜7員環の脂肪族環、又は5〜7員環の芳香環を形成してもよい。
【0015】
Ar1で表されるアリーレン基としては、上記式1A−1〜1A−14のうち、フェニレン基(式1A−1)、ナフタレン−ジイル基(式1A−2)、アントラセン−ジイル基(1A−3)、ジヒドロフェナントレン−ジイル基(式1A−10)、フルオレン−ジイル基(式1A−13)、ベンゾフルオレン−ジイル基(式1A−14)、ビフェニレン基(式1A−15)、ターフェニレン基(式1A−16〜1A−18)が好ましく、フェニレン基(式1A−1)、ナフタレン−ジイル基(式1A−2)、ジヒドロフェナントレン−ジイル基(式1A−10)、フルオレン−ジイル基(式1A−13)、ベンゾフルオレン−ジイル基(式1A−14)、ビフェニレン基(式1A−15)、ターフェニレン基(式1A−16〜1A−18)がより好ましく、中でも、フェニレン基(式1A−1)、ナフタレン−ジイル基(式1A−2)、フルオレン−ジイル基(式1A−13)、ベンゾフルオレン−ジイル基(式1A−14)がさらに好ましい。
【0016】
2価の複素環基とは、複素環化合物から水素原子2個を除いた残りの原子団であり、縮合環を持つもの、独立した単環式複素環化合物又は縮合環2個以上が直接又はビニレン等の基を介して結合したものも含まれる。また、複素環化合物と、芳香族炭化水素が結合したものも含まれる。2価の複素環基は置換基を有してもよい。2価の複素環基における置換基を除いた部分の炭素数は通常4〜60程度であり、好ましくは2〜20である。また、2価の複素環基の置換基を含めた全炭素数は、通常2〜100程度である。ここに複素環化合物とは、環式構造をもつ有機化合物のうち、環を構成する元素が炭素原子だけでなく、酸素、硫黄、窒素、リン、ホウ素などのヘテロ原子を環内に含むものをいう。2価の複素環基としては、下図の式2A−1〜2A−53、及び2A−101〜2A−116などが例示される。
【0017】
【化6】


【0018】
【化7】


【0019】
【化8】


【0020】
【化9】


【0021】
【化10】


【0022】
【化11】


【0023】
【化12】


【0024】
【化13】


【0025】
上記式2A−1〜2A−53、及び2A−101〜2A−116で示されるAr1において、Rは、水素原子、結合手又は置換基を表す。複数存在するRの内の任意の2つは結合手を表し、任意の1つ以上は水素原子を表す。Rで表される置換基が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。Raは水素原子又は置換基を表す。Raで表される置換基が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。同一原子上に2つのRaが存在する場合、それらは2つ併せて、オキソ基又はチオキソ基を形成してもよく、また、互いに結合して環を形成していてもよい。
【0026】
また、前記Rで表される置換基は、隣接した原子上の置換基同士で、酸素原子、硫黄原子、窒素原子等のヘテロ原子が含まれる5〜7員環の脂肪族環、又は酸素原子、硫黄原子、窒素原子等のヘテロ原子が含まれてもよい5〜7員環の芳香環を形成してもよい。
【0027】
Ar1で表される2価の複素環基としては、上記式2A−1〜2A−53、及び2A−101〜2A−116のうち、ピリジン−ジイル基(式2A−1)、キノリン−ジイル基(式2A−6)、イソキノリン−ジイル基(式2A−7)、キノキサリン−ジイル基(式2A−8)、フェナントロリン−ジイル基(2A−18)、チオフェン−ジイル基(式2A−22)、イミダゾール−ジイル基(2A−24)、オキサゾール−ジイル基(式2A−26)、チアゾール−ジイル基(2A−27)、ヘテロ原子として窒素、硫黄、酸素又はセレンを含み、ベンゼン環の縮環した5員環複素環基(式2A−30〜2A−32、及び2A−34〜2A−40)、ヘテロ原子としてケイ素、窒素、酸素、又は硫黄を含むフルオレン類似骨格を有する複素環基(式2A−41〜2A−44、及び2A−46〜2A−47)、式2A−48〜2A−53で示される縮環構造を有する複素環基、ジアザフェニレン基(式2A−101)、ヘテロ原子として窒素、酸素、又は硫黄を含む5員環複素環基の2,5−位でフェニル基又はチエニル基が結合した化合物基(式2A−103、2A−105〜2A−106、及び2A−108〜2A−110)、ヘテロ原子として窒素、酸素、又は硫黄を含み、ベンゼン環の縮環した5員環複素環基にフェニル基又はチエニル基が結合した化合物基(式2A−111〜2A−116)が好ましく、ピリジン−ジイル基(式2A−1)、キノリン−ジイル基(式2A−6)、イソキノリン−ジイル基(式2A−7)、キノキサリン−ジイル基(式2A−8)、フェナントロリン−ジイル基(2A−18)、ヘテロ原子としてケイ素、窒素、酸素、又は硫黄を含むフルオレン類似骨格を有する複素環基(式2A−41〜2A−44、及び2A−46〜2A−47)、式2A−48〜2A−53で示される縮環構造を有する複素環基、ジアザフェニレン基(式2A−101)、ヘテロ原子として窒素、酸素、又は硫黄を含む5員環複素環基の2,5−位でフェニル基が結合した化合物基(式2A−103、2A−105〜2A−106、及び2A−108〜2A−110)、ヘテロ原子として窒素、酸素、又は硫黄を含み、ベンゼン環の縮環した5員環複素環基にフェニル基が結合した化合物基(式2A−111〜2A−116)がより好ましく、ヘテロ原子としてケイ素、窒素、酸素、又は硫黄を含むフルオレン類似骨格を有する複素環基(式2A−41〜2A−44、及び2A−46〜2A−47)、式2A−48〜2A−53で示される縮環構造を有する複素環基、ヘテロ原子として窒素、酸素、又は硫黄を含む5員環複素環基の2,5−位でフェニル基が結合した化合物基(式2A−103、2A−105〜2A−106、及び2A−108〜2A−110)、ヘテロ原子として窒素、酸素、又は硫黄を含み、ベンゼン環の縮環した5員環複素環基にフェニル基が結合した化合物基(式2A−111〜2A−116)がさらに好ましい。
【0028】
2価の芳香族アミン基とは、芳香族アミンから水素原子2個を除いた残りの原子団である。2価の芳香族アミン基は置換基を有していてもよい。2価の芳香族アミン基における置換基を除いた部分の炭素数は通常4〜60程度である。2価の芳香族アミン基としては、例えば、下記一般式(1−2)で示される基が挙げられる。
【0029】
【化14】



(式中、Ar3、Ar4、Ar5及びAr6はそれぞれ独立にアリーレン基、又は2価の複素環基を示す。Ar7、Ar8及びAr9はそれぞれ独立にアリール基、又は1価の複素環基を示す。Ar3、Ar4、Ar5、Ar6、Ar7、Ar8及びAr9は置換基を有していてもよい。r及びrrはそれぞれ独立に0又は1を示す。)
【0030】
2価の芳香族アミン基として、具体的には以下の式3A−1〜3A−8で示される基が例示される。
【0031】
【化15】


【0032】
【化16】


【0033】
上記式3A−1〜3A−8で示されるAr1において、Rは、水素原子、結合手又は置換基を表す。複数存在するRの内の任意の2つは結合手を表し、任意の1つ以上は水素原子を表す。Rで表される置換基が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
【0034】
Ar1で表される2価の芳香族アミン基としては、上記式3A−1〜3A−8のうち、式3A−1〜3A−4で示される2価の芳香族アミン基が好ましく、式3A−1〜3A−3で示される2価の芳香族アミン基がより好ましく、式3A−2、3A−3で示される基がさらに好ましい。
【0035】
また、前記Rで表される置換基は、隣接した原子上の置換基同士で、酸素原子、硫黄原子、窒素原子等のヘテロ原子が含まれる5〜7員環の脂肪族環、又は酸素原子、硫黄原子、窒素原子等のヘテロ原子が含まれてもよい5〜7員環の芳香環を形成してもよい。
【0036】
Ar1で表される基としては、アリーレン基、2価の複素環基、2価の芳香族アミン基のうち、アリーレン基、2価の複素環基が好ましく、アリーレン基がより好ましい。
【0037】
R又はRaで表される置換基としては、アルキル基、アリール基、アラルキル基、1価の複素環基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アラルキルオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アラルキルチオ基、置換アミノ基、置換シリル基、スルホン酸基、ホスホノ基、シアノ基、ニトロ基などが例示される。
【0038】
R又はRaで示されるアルキル基は、直鎖、分岐又は環状のいずれでもよく、炭素数が通常1〜20程度、好ましくは炭素数3〜20であり、その具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、2−エチルヘキシル基、ノニル基、デシル基、3,7−ジメチルオクチル基、ドデシル基、オクタデシル基などが挙げられる。
有機溶媒への溶解性、合成の行いやすさ等の観点からは、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、ヘプチル基、シクロヘキシルメチル基、オクチル基、2−エチルヘキシル基、2−シクロヘキシルエチル基、ノニル基、デシル基、3,7−ジメチルオクチル基、及びドデシル基が好ましく、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、2−エチルヘキシル基、ノニル基、デシル基、及び3,7−ジメチルオクチル基がより好ましく、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、2−エチルヘキシル基、ノニル基、デシル基、及び3,7−ジメチルオクチル基がさらに好ましい。
【0039】
アリール基は、芳香族炭化水素から、芳香環上の水素原子1個を除いた原子団であり、縮合環を持つものも含まれる。アリール基は、炭素数が通常6〜60程度、好ましくは7〜48であり、その具体例としては、フェニル基、C1〜C12アルキルフェニル基(C1〜C12は、炭素数1〜12であることを示す。以下も同様である。)、1−ナフチル基、2−ナフチル基、1−アントラセニル基、2−アントラセニル基、9−アントラセニル基などが例示される。
有機溶媒への溶解性、合成の行いやすさ等の観点からは、C1〜C12アルキルフェニル基が好ましい。
1〜C12アルキルフェニル基として具体的にはメチルフェニル基、エチルフェニル基、ジメチルフェニル基、ジメチル−t−ブチルフェニル基、プロピルフェニル基、メシチル基、メチルエチルフェニル基、イソプロピルフェニル基、n−ブチルフェニル基、イソブチルフェニル基、s−ブチルフェニル基、t−ブチルフェニル基、ペンチルフェニル基、イソペンチルフェニル基、ヘキシルフェニル基、ヘプチルフェニル基、オクチルフェニル基、ノニルフェニル基、デシルフェニル基、3,7−ジメチルオクチルフェニル基、ドデシルフェニル基などが例示され、ジメチルフェニル基、ジメチル−t−ブチルフェニル基、プロピルフェニル基、メシチル基、メチルエチルフェニル基、イソプロピルフェニル基、n−ブチルフェニル基、イソブチルフェニル基、s−ブチルフェニル基、t−ブチルフェニル基、ペンチルフェニル基、イソペンチルフェニル基、ヘキシルフェニル基、ヘプチルフェニル基、オクチルフェニル基、ノニルフェニル基、デシルフェニル基、3,7−ジメチルオクチルフェニル基及びドデシルフェニル基が好ましい。
【0040】
アラルキル基は、炭素数が通常7〜60程度、好ましくは7〜48であり、その具体例としては、フェニル−C1〜C12アルキル基、C1〜C12アルキルフェニル−C1〜C12アルキル基、1−ナフチル−C1〜C12アルキル基、2−ナフチル−C1〜C12アルキル基などが例示される。
有機溶媒への溶解性、合成の行いやすさ等の観点からは、C1〜C12アルキルフェニル−C1〜C12アルキル基が好ましい。
【0041】
1価の複素環基は、複素環化合物から水素原子1個を除いた残りの原子団であり、炭素数は通常4〜60程度、好ましくは4〜20である。なお、複素環基の炭素数には、置換基の炭素数は含まれない。ここに複素環化合物とは、環式構造を持つ有機化合物のうち、環を構成する元素が炭素原子だけでなく、酸素、硫黄、窒素、燐、硼素などのヘテロ原子を環内に含むものをいう。具体的には、チエニル基、C1〜C12アルキルチエニル基、ピロリル基、フリル基、ピリジル基、C1〜C12アルキルピリジル基、ピペリジル基、キノリル基、イソキノリル基などが例示される。
有機溶媒への溶解性、合成の行いやすさ等の観点からは、チエニル基、C1〜C12アルキルチエニル基、ピリジル基、及びC1〜C12アルキルピリジル基が好ましい。
【0042】
アリールアルケニル基としては、炭素数は通常8〜60程度であり、具体的には、フェニル−C2〜C12アルケニル基、C1〜C12アルキルフェニル−C2〜C12アルケニル基、1−ナフチル−C2〜C12アルケニル基、2−ナフチル−C2〜C12アルケニル基などが例示される。
有機溶媒への溶解性、合成の行いやすさ等の観点からは、C1〜C12アルキルフェニル−C2〜C12アルケニル基が好ましい。
【0043】
アリールアルキニル基としては、炭素数は通常8〜60程度であり、具体的には、フェニル−C2〜C12アルキニル基、C1〜C12アルキルフェニル−C2〜C12アルキニル基、1−ナフチル−C2〜C12アルキニル基、2−ナフチル−C2〜C12アルキニル基などが例示される。
有機溶媒への溶解性、合成の行いやすさ等の観点からは、C1〜C12アルキルフェニル−C2〜C12アルキニル基が好ましい。
【0044】
アルコキシ基としては、直鎖、分岐又は環状のいずれでもよく、炭素数が通常1〜20程度、好ましくは炭素数3〜20であり、その具体例としては、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基、イソプロピルオキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、t−ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基、2−エチルヘキシルオキシ基、ノニルオキシ基、デシルオキシ基、3,7−ジメチルオクチルオキシ基、ドデシルオキシ基などが挙げられる。
有機溶媒への溶解性、合成の行いやすさ等の観点からは、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、オクチルオキシ基、2−エチルヘキシルオキシ基、デシルオキシ基、及び3,7−ジメチルオクチルオキシ基が好ましい。
【0045】
アリールオキシ基としては、炭素数が通常6〜60程度、好ましくは7〜48であり、その具体例としては、フェノキシ基、C1〜C12アルキルフェノキシ基、1−ナフチルオキシ基、2−ナフチルオキシ基などが例示される。
有機溶媒への溶解性、合成の行いやすさ等の観点からは、C1〜C12アルキルフェノキシ基が好ましい。
1〜C12アルキルフェノキシ基として具体的にはメチルフェノキシ基、エチルフェノキシ基、ジメチルフェノキシ基、プロピルフェノキシ基、1,3,5−トリメチルフェノキシ基、メチルエチルフェノキシ基、イソプロピルフェノキシ基、n−ブチルフェノキシ基、イソブチルフェノキシ基、t−ブチルフェノキシ基、ペンチルフェノキシ基、イソペンチルフェノキシ基、ヘキシルフェノキシ基、ヘプチルフェノキシ基、オクチルフェノキシ基、ノニルフェノキシ基、デシルフェノキシ基、ドデシルフェノキシ基などが例示される。
【0046】
アラルキルオキシ基としては、炭素数が通常7〜60程度、好ましくは炭素数7〜48であり、その具体例としては、フェニルメトキシ基、フェニルエトキシ基、フェニル−n−ブトキシ基、フェニルペンチルオキシ基、フェニルヘキシルオキシ基、フェニルヘプチルオキシ基、フェニルオクチルオキシ基などのフェニル−C1〜C12アルコキシ基、C1〜C12アルキルフェニル−C1〜C12アルコキシ基、1−ナフチル−C1〜C12アルコキシ基、2−ナフチル−C1〜C12アルコキシ基などが例示される。
有機溶媒への溶解性、合成の行いやすさ等の観点からは、C1〜C12アルキルフェニル−C1〜C12アルコキシ基が好ましい。
【0047】
アルキルチオ基としては、直鎖、分岐又は環状のいずれでもよく、炭素数が通常1〜20程度、好ましくは炭素数3〜20であり、その具体例としては、メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、イソプロピルチオ基、n−ブチルチオ基、イソブチルチオ基、t−ブチルチオ基、ペンチルチオ基、ヘキシルチオ基、シクロヘキシルチオ基、ヘプチルチオ基、オクチルチオ基、2−エチルヘキシルチオ基、ノニルチオ基、デシルチオ基、3,7−ジメチルオクチルチオ基、ドデシルチオ基などが例示される。
有機溶媒への溶解性、合成の行いやすさ等の観点からは、ペンチルチオ基、ヘキシルチオ基、オクチルチオ基、2−エチルヘキシルチオ基、デシルチオ基、及び3,7−ジメチルオクチルチオ基が好ましい。
【0048】
アリールチオ基としては、炭素数が通常3〜60程度であり、その具体例としては、フェニルチオ基、C1〜C12アルキルフェニルチオ基、1−ナフチルチオ基、2−ナフチルチオ基などが例示される。
有機溶媒への溶解性、合成の行いやすさ等の観点からは、C1〜C12アルキルフェニルチオ基が好ましい。
【0049】
アリールアルキルチオ基としては、炭素数が通常7〜60程度、好ましくは炭素数7〜48であり、その具体的としては、フェニル−C1〜C12アルキルチオ基、C1〜C12アルキルフェニル−C1〜C12アルキルチオ基、1−ナフチル−C1〜C12アルキルチオ基、2−ナフチル−C1〜C12アルキルチオ基などが例示される。
有機溶媒への溶解性、合成の行いやすさ等の観点からは、C1〜C12アルキルフェニル−C1〜C12アルキルチオ基が好ましい。
【0050】
置換アミノ基としては、アルキル基、アリール基、アリールアルキル基又は1価の複素環基から選ばれる1又は2個の基で置換されたアミノ基が挙げられ、炭素数が通常1〜60程度、好ましくは炭素数2〜48である。
具体的には、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、エチルアミノ基、ジエチルアミノ基、プロピルアミノ基、ジプロピルアミノ基、イソプロピルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基、n−ブチルアミノ基、イソブチルアミノ基、t−ブチルアミノ基、ペンチルアミノ基、ヘキシルアミノ基、シクロヘキシルアミノ基、ヘプチルアミノ基、オクチルアミノ基、2−エチルヘキシルアミノ基、ノニルアミノ基、デシルアミノ基、3,7−ジメチルオクチルアミノ基、ドデシルアミノ基、シクロペンチルアミノ基、ジシクロペンチルアミノ基、シクロヘキシルアミノ基、ジシクロヘキシルアミノ基、ピロリジル基、ピペリジル基、ジフェニルアミノ基、(C1〜C12アルキルフェニル)アミノ基、ジ(C1〜C12アルキルフェニル)アミノ基、1−ナフチルアミノ基、2−ナフチルアミノ基、ピリジルアミノ基、ピリダジニルアミノ基、ピリミジルアミノ基、ピラジルアミノ基、トリアジルアミノ基、フェニル−C1〜C12アルキルアミノ基、C1〜C12アルキルフェニル−C1〜C12アルキルアミノ基、ジ(C1〜C12アルキルフェニル−C1〜C12アルキル)アミノ基、1−ナフチル−C1〜C12アルキルアミノ基、2−ナフチル−C1〜C12アルキルアミノ基などが例示される。
有機溶媒への溶解性、合成の行いやすさ等の観点からは、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジフェニルアミノ基、ジ(C1〜C12アルキルフェニル)アミノ基等のジ置換アミノ基が好ましく、ジフェニルアミノ基、及びジ(C1〜C12アルキルフェニル)アミノ基等のジアリールアミノ基がより好ましい。
【0051】
置換シリル基としては、アルキル基、アリール基、アリールアルキル基又は1価の複素環基から選ばれる1、2又は3個の基で置換されたシリル基が挙げられる。置換シリル基の炭素数は通常1〜60程度、好ましくは炭素数3〜48である。
具体的には、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、トリプロピルシリル基、トリイソプロピルシリル基、ジメチルイソプロピリシリル基、ジエチルイソプロピルシリル基、t−ブチルシリルジメチルシリル基、ペンチルジメチルシリル基、ヘキシルジメチルシリル基、ヘプチルジメチルシリル基、オクチルジメチルシリル基、2−エチルヘキシル−ジメチルシリル基、ノニルジメチルシリル基、デシルジメチルシリル基、3,7−ジメチルオクチル−ジメチルシリル基、ドデシルジメチルシリル基、フェニル−C1〜C12アルキルシリル基、C1〜C12アルキルフェニル−C1〜C12アルキルシリル基、1−ナフチル−C1〜C12アルキルシリル基、2−ナフチル−C1〜C12アルキルシリル基、フェニル−C1〜C12アルキルジメチルシリル基、トリフェニルシリル基、トリ−p−メチルフェニルシリル基、トリベンジルシリル基、ジフェニルメチルシリル基、t−ブチルジフェニルシリル基、ジメチルフェニルシリル基などが例示される。
【0052】
また、R又はRaで表される置換基がアリール基、又は1価の複素環基を含む場合、該アリール基、1価の複素環基上の水素原子は、アリール基、アラルキル基、1価の複素環基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アラルキルオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アラルキルチオ基、置換アミノ基、置換シリル基、スルホン酸基、ホスホノ基、シアノ基、又はニトロ基により置換されていてもよい。中でもアリール基、アラルキル基、1価の複素環基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アラルキルオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アラルキルチオ基、置換アミノ基、置換シリル基、スルホン酸基、ホスホノ基、シアノ基、及びニトロ基が好ましく、アルキル基、アリール基、アラルキル基、1価の複素環基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アラルキルオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アラルキルチオ基、及び置換アミノ基がより好ましく、アルコキシ基、及びアルキルチオ基がさらにより好ましい。
具体的には、例えば、C1〜C12アルコキシフェニル基、C1〜C12アルコキシフェニル−C1〜C12アルキル基、C1〜C12アルコキシフェニル−C2〜C12アルケニル基、C1〜C12アルコキシフェニル−C2〜C12アルキニル基、C1〜C12アルコキシフェノキシ基、C1〜C12アルコキシフェニル−C1〜C12アルコキシ基、C1〜C12アルコキシフェニルチオ基、C1〜C12アルコキシフェニル−C1〜C12アルキルチオ基、C1〜C12アルコキシフェニルアミノ基、ジ(C1〜C12アルコキシフェニル)アミノ基、C1〜C12アルコキシフェニル−C1〜C12アルキルアミノ基、ジ(C1〜C12アルコキシフェニル−C1〜C12アルキル)アミノ基、C1〜C12アルコキシフェニル−C1〜C12アルキルシリル基などのC1〜C12アルコキシ置換基を有する基などが例示される。C1〜C12アルコキシとして具体的には、メトキシ、エトキシ、プロピルオキシ、イソプロピルオキシ、n−ブトキシ、イソブトキシ、s−ブトキシ、t−ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ、シクロヘキシルオキシ、ヘプチルオキシ、オクチルオキシ、2−エチルヘキシルオキシ、ノニルオキシ、デシルオキシ、3,7−ジメチルオクチルオキシ、ドデシルオキシなどが例示される。
【0053】
また、R又はRaで表される置換基がアルキレン鎖を含む場合、該アルキレン鎖中の任意の−CH2−基は、酸素、硫黄、窒素などの2価のへテロ原子、ヘテロ原子を含む2価の基、又はそれらが2個以上組み合わされた2価の基により置換されていてもよい。2価のへテロ原子、及びヘテロ原子を含む2価の基としては、例えば前記式X−1〜X−5、及びX−7〜X−10で示される基が挙げられる。
【0054】
また、上記2価のへテロ原子、又はヘテロ原子を含む2価の基が2個以上組み合わされた2価の基としては、例えば以下式XX−1〜XX−4で示される基が挙げられる。
【0055】
【化17】



上記式X−1〜X−5、X−6〜X−10、及びXX−1〜XX−4の中では、式X−1、X−2、X−3、X−5、及びX−7で示される基が好ましく、式X−1、及びX−2で示される基がより好ましく、式(X−1)で示される基がさらに好ましい。具体的には、メトキシメチルオキシ基、2−メトキシエチルオキシ基などが例示される。
【0056】
Ar1で示される基におけるRで示される置換基としては、アルキル基、アリール基、アラルキル基、1価の複素環基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アラルキルオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アラルキルチオ基、置換アミノ基、置換シリル基、スルホン酸基、ホスホノ基、シアノ基、及びニトロ基が好ましく、アルキル基、アリール基、アラルキル基、1価の複素環基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アラルキルオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アラルキルチオ基、及び置換アミノ基がより好ましく、アルキル基、アルコキシ基、及びアルキルチオ基がさらに好ましく、アルキル基が最も好ましい。
【0057】
Ar1で示される基におけるRaで示される置換基としては、アルキル基、アリール基、アラルキル基、1価の複素環基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アラルキルオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アラルキルチオ基、置換アミノ基、置換シリル基、オキソ基、及びチオキソ基が好ましく、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アルキルシリル基、オキソ基、及びチオキソ基がより好ましく、アルキル基、及びアルコキシ基がさらに好ましく、アルキル基が最も好ましい。
【0058】
本発明で原料として用いられる高分子化合物が含んでいてもよい式(1a)で表される繰り返し単位において、Ar0はアリーレン基、2価の複素環基又は2価の芳香族アミン基を表す。該Ar0はC−H結合を芳香環上に有さない。該Ar0は置換基を有していてもよい。
【0059】
Ar0で表されるアリーレン基、2価の複素環基、又は2価の芳香族アミン基としては、前記Ar1で示されるアリーレン基、2価の複素環基、又は2価の芳香族アミン基において、Rが結合手又は置換基を表すものと定義される。Ar0で表される、アリーレン基、2価の複素環基、又は2価の芳香族アミン基において、複数存在するRの内の任意の2つは結合手を表し、他は置換基を表す。Rで表される置換基が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。Raは水素原子、又は置換基を表す。Raで表される置換基が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。同一原子上に2つのRaが存在する場合、それらは2つ併せて、オキソ基、又はチオキソ基を形成してもよく、また、互いに結合して環を形成していてもよい。
【0060】
Ar0で表される2価の複素環基としては、加えて、以下の式4A−1〜4A−4の基が例示される。
【化18】



(式中Raは前記と同様の意味を表す。)
【0061】
本発明で原料として用いられる高分子化合物が含んでいてもよい、上記式X−1〜X−11で示される連結基において、Arは炭素数6〜60の炭化水素基を表し、R”は水素原子、アルキル基、アリール基、及び1価の複素環基から選ばれる基を表す。Arで示される炭化水素基としては、前記Ar1におけるアリーレン基の例示における式1A−1〜1A−14で示される芳香環構造が例示される。R”で表されるアルキル基、アリール基、又は1価の複素環基に関しては、前記Ar1における置換基Rの例示におけるアルキル基、アリール基、又は1価の複素環基と同様の基が例示される。
【0062】
上記式X−1〜X−11で示される連結基が2つ以上組み合わされた基としては、前記式XX−1〜XX−4で示される基、直鎖又は分岐構造を有してもよく、環状構造を含んでもよいC1−C20アルキル鎖、及び任意の−CH2−基が式X−1〜X−15で表される基により中断されたC1−C20アルキル鎖が例示される。C1−C20アルキル鎖としては、メチレン基、エチレン基、プロピル−1,3−ジイル基、ブチル−1,4−ジイル基、ペンチル−1,5−ジイル基、ヘキシル−1,6−ジイル基、オクチル−1,8−ジイル基、デシル−1,10−ジイル基、オクタデシル−1,18−ジイル基、ブチル−2,3−ジイル基、2,6−ジメチルオクチルー1,8−ジイル基、シクロヘキシル−1,4−ジイル基、シクロヘキシル−1,4−ジメチル−1’−1”−ジイル基などが例示される。
【0063】
上記式X−1〜X−11、及びXX−1〜XX−4で示される非共役部分を含む連結基の中では、式X−3、X−5、X−6、及びX−8〜X−11で示される連結基が好ましく、式X−3、X−5、X−6、及びX−8〜X−10で示される連結基がより好ましく、式X−3、X−5、及びX−6で示される連結基がさらに好ましい。
【0064】
本発明の芳香族高分子化合物の製造方法において、原料となる芳香族高分子化合物は、上記式(1)及び(1a)で示される繰り返し単位の合計に対して、上記式X−1〜X−11で示される非共役部分を含む連結基の合計が40モル%以下であることを要するが、30モル%以下であることが好ましく、20モル%以下であることがより好ましく、10モル%以下であることがさらに好ましく、上記非共役部分を含む連結基を含まないことが特に好ましい。
【0065】
ここに、非共役部分の連結基の合計としては、連結基を上記式X−1〜X−11で示される連結基それぞれを一つとして数え、2つ以上組み合わされた連結基である場合は、上記式X−1〜X−11で示される連結基に分解した合計を数えるものとする。例えば、上記式X−12で示される連結基は2個と数える。また、分岐を有するアルキル鎖においては、繰り返し単位同士を結ぶ部分の最小連結基数を数える。例えば、2,6−ジメチルオクチルー1,8−ジイル基では8個と数える。
【0066】
次に、本発明の製造方法における芳香環上のC−H結合の変換反応に関して説明する。
芳香環上のC−H結合の変換反応としては、下記表1に示すものが挙げられる。
【0067】
【表1】


【0068】
より具体的に、反応条件について述べる。ハロゲン化反応は、導入するハロゲン基の等量以上10当量以下の臭素、塩素、ヨウ素、一塩化ヨウ素、N−クロロスクシンイミド、N−ブロモスクシンイミド、N−ヨードスクシンイミド等のハロゲン化剤を用いる。反応性に応じて、0.01〜50当量の酢酸、硫酸、トリフルオロ酢酸、トリフルオロメタンスルホン酸などの酸を加えて反応させてもよい。溶媒としては、クロロホルム、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、N,N−ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン等の有機溶媒が好適に用いられるが、酢酸、硫酸等の酸を溶媒としてもよい。反応の温度は、通常0〜100℃程度で反応を進行させることができる。反応時間は、例えば5分間〜100時間であるが、十分に反応が進行する時間であればよく、また反応が終了した後に長時間放置する必要はないので、好ましくは10分間〜50時間である。反応の際の濃度は、希薄すぎると反応の効率が悪く、濃すぎると高分子化合物の析出により反応の制御が難しくなるので、約0.01wt%〜溶解する最大濃度の範囲で適宜選択すればよく、通常は、0.1wt%〜30wt%の範囲である。ハロゲン化方法に関しては、例えば、ポリマー(Polymer)第30巻、1137頁(1989年)、特開2002−241493公開特許公報等に記載されている。
【0069】
ニトロ化反応は、混酸、濃硝酸、濃硝酸―酢酸などのニトロ化試薬を用いて、0℃以上沸点以下の温度で適宜行われる。
【0070】
Friedel−Craftsアルキル化、ハロメチル化、及びFriedel−Craftsアシル化反応では、ハロゲン化アルキル、末端アルケン、アルコール等のアルキル化試薬、ホルムアルデヒドと塩化水素などのハロメチル化試薬、酸塩化物、酸無水物、カルボン酸などのアシル化試薬を、AlCl3、FeCl3、BF3、ZnCl2等の酸触媒の存在下、室温〜200℃程度の温度で適宜反応させる。例えば、これらの反応は、オーガニックリアクションズ(Organic Reactions)第2巻、114頁、(1944年)に記載されている。
【0071】
Gattermannアルデヒド合成では、例えばAlCl3等のルイス酸の存在下、シアン化水素、Zn(CN)2、トリアジン等と塩化水素等を作用させることにより、ホルミル化を行うことができる。例えば、この反応は、オーガニックリアクションズ(Organic Ractions)第9巻、37頁、(1957年)、ケミカル レビュー(Chem.Rev.)第63巻、526頁(1963年)に記載されている。
【0072】
Vilsmeierホルミル化反応では、N,N−ジメチルホルムアミド中、1〜5当量のPOCl3を−20℃〜40℃程度で適宜反応させることによりホルミル化を行うことができる。例えば、この反応は、新実験化学講座、第14巻、688頁(1977年)に記載されている。
【0073】
工程(A)には、上記の各種反応により導入された基をさらに各種反応により各種特性基へさらに誘導する反応も含まれる。さらに誘導する反応としては、各種公知の官能基変換反応を用いることが可能であり、下記表2に示される公知反応などが例示される。
【0074】
【表2】


【0075】
芳香環上のC−H結合の変換反応としては、反応性、導入量の制御のしやすさから、好ましくはハロゲン化反応が挙げられる。
【0076】
反応終了後、反応液をそのまま次の反応に用いてもよいが、反応終了後、得られた高分子化合物を、必要に応じ、酸洗浄、アルカリ洗浄、中和、水洗浄、有機溶媒洗浄、再沈殿、遠心分離、抽出、カラムクロマトグラフィーなどの慣用の分離操作、精製操作、乾燥その他の操作に供してもよい。次の反応の収率向上の観点から、分離操作、精製操作、乾燥を行う方が好ましい。
【0077】
本発明の製造方法の工程Aにおける、式(2)で示される繰り返し単位において、Xで表される特性基としては、ハロゲン原子、−OSO21、−B(OQ2)2、−Sn(Q3)3、Z1(Z2)m、−OH、−CH23、−CHQ4−P+(Q5)34、−CHQ6−P(=O)(OQ7)2、−C(=O)Q8、−NH2、ジアゾニオ基などの基が例示される。
1は炭化水素基であり、Q2は水素原子、又は炭化水素基であり、2つのQ2は同一でも異なっていてもよく、また互いに結合して環を形成していてもよい。Q3は炭化水素基であり、3つのQ3は同一でも異なっていてもよい。Q4は水素原子、又は炭化水素基であり、Q5は炭化水素基であり、3つのQ5は同一でも互いに異なっていてもよい。Q6は水素原子、又は炭化水素基であり、Q7は炭化水素基であり、2つのQ7は同一でも互いに異なっていてもよい。Q8は水素原子、又は炭化水素基である。Z1は金属原子、又は金属イオンであり、Z2はカウンターアニオンであり、mは0以上の整数を表す。Z3はハロゲン原子又はシアノ基を表す。Z4は1価のカウンターアニオンを表す。
【0078】
上記表2中の反応をより具体的に説明する。−NO2基は、例えば、亜鉛、鉄、スズなどの金属と塩酸等の酸を作用させることで−NH2基に還元できることが知られている。−NH2基は、例えば、NaNO2と塩酸等の酸を作用させることにより精製する亜硝酸によりジアゾ化しジアゾニウム塩に誘導できることが知られている。
ジアゾニウム塩はSandmeyer反応などにより、例えばハロゲン化銅(I)の存在下で塩酸、臭化水素酸などを作用させることで、ハロゲン原子に変換することができることが知られている。この反応は、例えばオーガニック・シンセシス・コレクティブ・ボリューム(Organic Synthesis,Collective Volume)第3巻、185頁(1955年)、オーガニック・シンセシス・コレクティブ・ボリューム(Organic Synthesis,Collective Volume)第5巻、133頁(1973年)などに記載されている。また、ジアゾニウム塩は酸性条件下で、水の存在下、加熱することで−OH基に変換できることが知られている。
【0079】
ハロゲン原子の−Z1(Z2)m基への変換反応としては、例えば、n−アルキルリチウム等のリチオ化試薬によりリチオ化することができることが知られており、また、金属マグネシウム、亜鉛等を作用させることによるメタル化反応、イソプロピル(i−Pr)MgCl等によるGrignard交換反応により、ハロゲン化マグネシウム基、ハロゲン化亜鉛基などに変換できることが知られている。例えば、これらの反応は、Angew.Chem.Int.Ed.Vol.37,p.1701(1998)などに記載されている。Grignard反応については、例えば、ブレチン オブ ケミカル ソサイエティー オブ ジャパン(Bulletin of Chemical Society of Japan),第51巻,2091頁(1978年)、ケミストリー レターズ(Chemistry Letters),353頁(1977年)等に記載されている。
また、ハロゲン原子は、ヘキサアルキルジスタンナンをパラジウム触媒の存在下で、−Sn(Q3)3で示される基へと変換することができることが知られている。例えば、この反応は、Angew.Chem.Int.Ed.Vol.25,p.508(1986)に記載されている。
【0080】
−Li、−MgCl、−MgBr等の−Z1(Z2)mで表される基は、例えば、トリメトキシボラン等を作用させ加水分解することにより、−B(OH)2基へ誘導できることが知られており、また、イソプロポキシピナコールボランを作用させることにより、ボロン酸エステル基に誘導することができることが知られている。例えば、この反応は、Jouranal of American Chemical Society Vol.126,p.7041(2004)などに記載されている。
−Li、−MgCl、−MgBr等の−Z1(Z2)mで表される基は、例えば、トリアルコキシボランを作用させた後に、過酸化水素により酸化分解することで−OH基に誘導できることが知られている。
−Li、−MgCl、−MgBr等の−Z1(Z2)mで表される基は、例えば、DMFやN−ホルミルピペリジンなどを作用させることにより、−CHO基に変換できることが知られている。例えば、この反応は、Synthesis,p.228(1984)に記載されている。
【0081】
メチル基はSOCl2、SOBr2などを作用させることにより、−CH2Cl、−CH2Brといったハロメチル基へと変換できることが知られている。またハロメチル基は、トリフェニルホスフィンを作用させることで、−CHQ4−P+(Q5)34で示される基へと誘導できることが知られており、また、Arbuzov反応により、亜リン酸トリアルキルなどを作用させることで、−CHQ6−P(=O)(OQ7)2で示される基へと誘導することが可能である。
【0082】
上記式(2)で示される繰り返し単位において、Xで示される特性基のうちハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、及びヨウ素原子が例示され、塩素原子、臭素原子、及びヨウ素原子が好ましく、塩素原子、及び臭素原子がより好ましく、臭素原子がさらに好ましい。
【0083】
前記式中、Q1、Q2、Q3、Q4、Q5、Q6、Q7、及びQ8で表される基における炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ノニル基、ドデシル基、ペンタデシル基、オクタデシル基、ドコシル基等の炭素数1〜50程度のアルキル基;シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロへキシル基、シクロノニル基、シクロドデシル基、ノルボニル基、アダマンチル基等の炭素数3〜50程度の環状飽和炭化水素基;エテニル基、プロペニル基、3−ブテニル基、2−ブテニル基、2−ペンテニル基、2−ヘキセニル基、2−ノネニル基、2−ドデセニル基等の炭素数2〜50程度のアルケニル基;フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、2−メチルフェニル基、3−メチルフェニル基、4−メチルフェニル基、4−エチルフェニル基、4−プロピルフェニル基、4−イソプロピルフェニル基、4−ブチルフェニル基、4−t−ブチルフェニル基、4−ヘキシルフェニル基、4−シクロヘキシルフェニル基、4−アダマンチルフェニル基、4−フェニルフェニル基等の炭素数6〜50程度のアリール基;フェニルメチル基、1−フェニレンエチル基、2−フェニルエチル基、1−フェニル−1−プロピル基、1−フェニル−2−プロピル基、2−フェニル−2−プロピル基、1−フェニル−3−プロピル基、1−フェニル−4−ブチル基、1−フェニル−5−ペンチル基、1−フェニル−6−ヘキシル基等の炭素数7〜50程度のアラルキル基が挙げられる。該炭化水素基としては、炭素数1〜20の炭化水素基が好ましく、より好ましくは炭素数1〜12の炭化水素基であり、さらに好ましくは炭素数1〜8の炭化水素基である。炭化水素基は置換基を有してもよい。
【0084】
−OSO21におけるQ1は置換基を有してもよい炭化水素基であり、炭化水素基としては、前記の炭化水素基が挙げられ、置換基としては、例えばフッ素原子、及びニトロ基が挙げられる。
−OSO21で示される基としては、アルキルスルホネート基、アリールスルホネート基、アリールアルキルスルホネート基などが例示され、アルキルスルホネート基としては、メタンスルホネート基、エタンスルホネート基、トリフルオロメタンスルホネート基などが例示され、アリールスルホネート基としては、ベンゼンスルホネート基、p−トルエンスルホネート基、p−ニトロベンゼンスルホネート基、o−ニトロベンゼンスルホネート基などが例示され、アリールアルキルスルホネート基としてはベンジルスルホネート基などが例示される。好ましくはトリフルオロメタンスルホネート基、ベンゼンスルホネート基、p−トルエンスルホネート基、及びp−ニトロベンゼンスルホネート基が挙げられ、さらに好ましくは、トリフルオロメタンスルホネート基が挙げられる。
【0085】
−B(OQ22におけるQ2は水素原子、又は置換基を有してもよい炭化水素基であり、2つのQ2は同一でも異なっていてもよく、また互いに結合して環を形成していてもよい。炭化水素基としては、前記の炭化水素基が挙げられ、アルキル基が好ましく、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、及びノニル基がより好ましく、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、及びヘキシル基がさらに好ましい。環を形成する場合には、2つのQ2からなる二官能性の炭化水素基として、1,2−エチレン基、1,1,2,2−テトラメチル−1,2−エチレン基、1,3−プロピレン基、2,2−ジメチルー1,3−プロピレン基、及び1,2−フェニレン基が好ましい。置換基としては、例えばアミノ基が挙げられる。
−B(OQ22で示される基としては、下記式で示される基が例示される。
【化19】


【0086】
−Sn(Q3)3におけるQ3は置換基を有してもよい炭化水素基であり、3つのQ3は同一であっても異なっていてもよい。炭化水素基としては、前記の炭化水素基が挙げられ、アルキル基が好ましく、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ノニル基がより好ましく、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基がさらに好ましい。置換基としては、例えばアミノ基、アルコキシ基が挙げられる。
−Sn(Q3)3で示される基としては、例えば、トリ(n−ブチル)スズ基、トリフェニルスズ基が挙げられる。
【0087】
1(Z2)mにおけるZ1は金属原子又は金属イオン、Z2はカウンターアニオン、mは0以上の整数である。Z1としては、具体例としてLi、Na、K,Rb、Cs、Be,Mg,Ca,Sr,Ba、Al,Ga,In,Tl,Pb、Sc、Ti、V,Cr,Mn,Fe,Co,Ni,Cu,Zn,Y,Zr,Nb,Mo,Tc,Ru,Rh,Ag,Cd,La,Ce,Sm,Eu,Hf,Ta,W,Re,Os,Ir,Pt,Au,Hg等の原子又はイオンを挙げることができる。好ましくはLi、Na、K,Rb、Cs、Be,Mg,Ca,Sr,Ba、Al,Ga,In,Tl,Pb、Sc、Ti、Cu,Zn,Y,Zr,Ag,及びHgであり、より好ましくはLi、Na、K,Rb、Cs、Be,Mg,Ca,In,Tl,Pb、Cu,Zn,Zr,Ag,及びHgであり、さらに好ましくはLi、Na、K,Mg,Ca,Cu,及びZnである。
【0088】
2としては、通常、ブレンステッド酸の共役塩基が使用され、具体例としては、フッ化物イオン、塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオン、硫酸イオン、硝酸イオン、炭酸イオン、過塩素酸イオン、テトラフルオロボーレートイオン、ヘキサフルオロホスフェイトイオン、メタンスルホン酸イオン、トリフルオロメタンスルホン酸イオン、トルエンスルホン酸イオン、酢酸イオン、トリフルオロ酢酸イオン、プロピオン酸イオン、安息香酸イオン、水酸化物イオン、酸化物イオン、メトキシドイオン、エトキシドイオン等が挙げられる。好ましくは塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオン、硫酸イオン、硝酸イオン、炭酸イオン、メタンスルホン酸イオン、トリフルオロメタンスルホン酸イオン、トルエンスルホン酸イオン、酢酸イオン、トリフルオロ酢酸イオン、プロピオン酸イオン、及び安息香酸イオンであり、より好ましくは塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオン、メタンスルホン酸イオン、トリフルオロメタンスルホン酸イオン、トルエンスルホン酸イオン、酢酸イオン、トリフルオロ酢酸イオン、プロピオン酸イオン、安息香酸イオンであり、さらに好ましくは塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオン、メタンスルホン酸イオン、トリフルオロメタンスルホン酸イオン、酢酸イオン、及びトリフルオロ酢酸イオンである。
【0089】
mは、上記一般式(I)で表される芳香族化合物として電気的に中性となるように決定される。なおXで示される特性基がZ1(Z2)mの場合、つまり上記一般式(2)で表される繰り返し単位が下記式(2−2)で表される場合において、
【化20】



1(Z2)m部分を+1価として、下記一般式(2−3)
【化21】



で示される部分を−n価としてみなし、Z1(Z2)m部分と残りの部分とはイオン結合しているとみなした方が好ましい。
1(Z2)mで示される原子団としては、ハロゲン化亜鉛基、アルカリ金属原子、ハロゲン化アルカリ土類金属基などが例示される。ハロゲン化亜鉛基としては、塩化亜鉛基、臭化亜鉛基、ヨウ化亜鉛基などが例示され、好ましくは塩化亜鉛基、及び臭化亜鉛基が挙げられる。アルカリ金属原子としては、リチウム、ナトリウム、カリウムなどが例示され、好ましくは、リチウム、及びナトリウムが挙げられる。ハロゲン化アルカリ土類金属基としては、塩化マグネシウム基、臭化マグネシウム基、ヨウ化マグネシウム基、塩化カルシウム基、臭化カルシウム基、ヨウ化カルシウム基などが例示される。好ましくは、塩化マグネシウム基、臭化マグネシウム基、及びヨウ化マグネシウム基が挙げられる。
【0090】
−CH23におけるZ3はハロゲン原子又はシアノ基を表す。Z3で示されるハロゲン原子としては、塩素原子、臭素原子、及びヨウ素原子が例示され、中でも塩素原子、及び臭素原子が好ましい。
【0091】
−CHQ4−P+(Q5)34におけるQ4は水素原子、又は炭化水素基である。炭化水素基としては、前記の炭化水素基が挙げられ、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、オクチル基などが好ましい。Q5は置換基を有してもよい炭化水素基であり、3つのQ3は同一であっても異なっていてもよい。炭化水素基としては、前記の炭化水素基が挙げられ、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、及びフェニル基が好ましい。Z4は1価のカウンターアニオンを表す。Z4で表される1価のカウンターアニオンとしては、通常、ブレンステッド酸の共役塩基が使用され、具体例としては、フッ化物イオン、塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオン、硫酸イオン、硝酸イオン、炭酸イオン、過塩素酸イオン、テトラフルオロボーレートイオン、ヘキサフルオロホスフェイトイオン、メタンスルホン酸イオン、トリフルオロメタンスルホン酸イオン、トルエンスルホン酸イオン、酢酸イオン、トリフルオロ酢酸イオン、プロピオン酸イオン、安息香酸イオン、水酸化物イオン、酸化物イオン、メトキシドイオン、エトキシドイオン等が挙げられる。好ましくは塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオン、テトラフルオロボーレートイオン、及びトリフルオロメタンスルホン酸イオンであり、より好ましくは塩化物イオン、及び臭化物イオンである。−CHQ4−P+(Q5)34で示される基としては、以下の基などが例示される。
【化22】


【0092】
−CHQ6−P(=O)(OQ7)2におけるQ6は水素原子、又は炭化水素基である。炭化水素基としては、前記の炭化水素基が挙げられ、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、オクチル基などが好ましい。Q7は置換基を有してもよい炭化水素基であり、2つのQ3は同一であっても異なっていてもよい。炭化水素基としては、前記の炭化水素基が挙げられ、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、及びフェニル基が好ましい。
【0093】
−C(=O)Q8におけるQ8は水素原子、又は炭化水素基である。炭化水素基としては、前記の炭化水素基が挙げられ、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、オクチル基、フェニル基、ベンジル基などが好ましい。−C(=O)Q8で示される基としては、ホルミル基、アセチル基、ベンゾイル基、ベンジルカルボニル基などが例示され、ホルミル基、及びベンゾイル基が好ましい。
【0094】
ジアゾニオ基としては−N2+Br-、−N2+Cl-、−N2+(HSO4)-、−N2+(BF4)-等の基が例示される。
【0095】
本発明の製造方法により導入される特性基Xとしては、導入時の反応性、導入量の制御のしやすさから、ハロゲン原子、及びハロゲン原子から誘導される基である、−OSO21、−B(OQ2)2、−Sn(Q3)3、Z1(Z2)m、−OH、−C(=O)Q8等の基が好ましく、ハロゲン原子、−OSO21、−B(OQ2)2、−Sn(Q3)3、Z1(Z2)m、及び−CHOがさらに好ましく、なかでもハロゲン原子が最も好ましい。
【0096】
次に本発明の製造方法におけるブロモ基を有する芳香族系高分子化合物を、温和な条件にて収率よく、かつ、高いブロモ化収率により、ブロモ化される割合を制御しながら製造する方法に関して説明する。該製造方法は、有機溶媒中で、一般式(1)で表される繰り返し単位1種類以上を含む芳香族系高分子化合物に、該繰り返し単位の合計に対して、5モル倍以上の有機強酸の存在下、ブロモ化剤を作用させることを特徴とする。
【0097】
用いる有機強酸としては、トリフルオロ酢酸、トリフルオロメタンスルホン酸、ノナフルオロ−n−ブタンスルホン酸、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、p−ニトロベンゼンスルホン酸などの有機強酸が例示され、トリフルオロ酢酸、及びトリフルオロメタンスルホン酸が好ましく、本発明の製造方法で得られるブロモ化芳香族系高分子化合物の精製のしやすさの観点から、トリフルオロ酢酸がより好ましい。
【0098】
有機強酸の使用量は、一般式(1)で表される繰り返し単位1種類以上を含む芳香族系高分子化合物における、該繰り返し単位の合計に対して、5モル倍以上であることを要し、10モル倍以上用いることが好ましく、15モル倍以上用いることがより好ましい。上限は用いる芳香族系高分子化合物の溶解性妨げない程度であることが好ましく、用いる有機溶媒に対して、30重量%以下であることが好ましく、20重量%以下であることがより好ましい。有機強酸の使用量が前記下限を下回ると、反応性が低下する恐れがあり、前記上限を上回ると、芳香族系高分子化合物の溶解性が妨げられる恐れがある。
【0099】
ブロモ化剤としては、経済性、ブロモ化反応の反応性、本発明の製造方法により得られるブロモ化芳香族系高分子化合物の精製の容易さの観点からは、臭素が好ましい。
【0100】
本発明の製造方法は、高いブロモ化収率を有しているので、ブロモ化剤の使用量により、芳香族系高分子化合物のブロモ化率を制御することが可能である。よって、ブロモ化剤の使用量は、目的とするブロモ化される割合により選択されるが、好ましくは上記式(1)で示される繰り返し単位の合計に対して、1モル%以上であり、5モル倍以下である。ブロモ化率を精度よく制御するためには、ブロモ化される割合は100%以下であることが好ましく、80%以下であることがより好ましく、60%以下であることがさらに好ましく、50%以下であることが特に好ましい。本発明において、ブロモ化される割合とは、原料となる芳香族系高分子化合物に含まれる、上記式(1)で表される繰り返し単位の合計に対して、導入された臭素原子の数の割合を表し、またブロモ化収率とはハロゲン化剤として用いた臭素のモル数に対する、芳香族高分子化合物に導入された臭素原子のモル数の割合を表す。
【0101】
ここで用いる有機溶媒としては、ハロゲン化メタン類、又はハロゲン化エタン類が好ましい。ここで、ハロゲン化メタン類とはメタンの4つの水素原子のうちの1〜4個をハロゲン原子で置換した化合物群を意味する。ハロゲン化エタン類についても同様の意味を表す。用いる有機溶媒としては、中でも、塩化メチレン、クロロホルム、及び1,2−ジクロロエタンが好ましい。また、有機溶媒の選択においては、用いる芳香族系高分子化合物の溶解度が高いものが好ましく、芳香族系高分子化合物0.1重量%以上溶解するものであることが好ましく、0.5重量%以上溶解するものであることがより好ましく、1重量%以上溶解するものであることがさらにより好ましい。
【0102】
有機溶媒の使用量としては、反応性、及び原料の溶解性を考慮して、原料となる芳香族系高分子化合物に対して、10重量倍以上1000重量倍以下で適宜選択され、20重量倍以上であることが好ましく、40重量倍以上であることがより好ましい。上限としては、500重量倍以下であることが好ましく、300重量倍以下であることがより好ましい。
【0103】
ブロモ化の反応温度は原料として用いる芳香族系高分子化合物の溶解性、及び用いる有機強酸の沸点により、通常0℃から溶媒の沸点の温度で適宜選択され、還流させてもよい。有機強酸の沸点が溶媒の沸点より低い場合は、有機強酸の沸点以下で反応を行うことが好ましい。ブロモ化以外の副反応を抑制するためには、0℃から30℃の範囲で行うことが好ましい。
【0104】
ブロモ化反応の反応時間は反応温度などの条件により変化するが、通常10分以上、好ましくは1〜200時間程度である。
【0105】
芳香族系高分子化合物のブロモ化率は、NMR測定、有機元素分析など通常の手段で求めることができる。
【0106】
本発明の製造方法により得られる特性基Xを有する繰り返し単位を含む芳香族系高分子化合物は上記式(2)で示される繰り返し単位を含む。上記式(2)におけるAr2はAr1の有する芳香環上のC−H結合のうちn個がC−X結合に変換されたn+2価のアリーレン基又はn+2価の複素環基を表し、nは1〜4の整数を表す。
【0107】
上記式(2)において、nは1〜4の整数を表し、好ましくは1又は2を表し、より好ましくは1を表す。
【0108】
また、本発明の製造方法において、製造される特性基Xを有する繰り返し単位を含む芳香族系高分子化合物、原料となる芳香族系高分子化合物は、ランダム、ブロック又はグラフト共重合体であってもよいし、それらの中間的な構造を有する高分子、例えばブロック性を帯びたランダム共重合体であってもよい。主鎖に枝分かれがあり、末端部が3つ以上ある場合も含まれる。
【0109】
本発明の本発明の製造方法において、特性基Xを有する繰り返し単位を含む芳香族系高分子化合物、原料となる芳香族系高分子化合物は、典型的には、ポリスチレン換算数平均分子量が、103〜108であり、好ましくは、5x103〜5x107である。
【0110】
本発明の製造方法により得られた特性基Xを有する繰り返し単位を含む芳香族系高分子化合物の取り出し精製方法としては、通常の方法が使用し得る。例えば、貧溶媒中へ反応溶液を加えることにより、特性基Xを有する繰り返し単位を含む芳香族系高分子化合物を析出させ、ろ別などにより目的物を取り出した後、水洗や、良溶媒と貧溶媒を用いて再沈殿精製などを行うことが可能である。
【実施例】
【0111】
以下、本発明をさらに詳細に説明するために実施例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0112】
(数平均分子量及び重量平均分子量)
ここで、数平均分子量(Mn)、重量平均分子量(Mw)及びピークトップ分子量(Mp)については、GPCによりポリスチレン換算の数平均分子量(Mn)、重量平均分子量(Mw)及びピークトップ分子量(Mp)を求めた。
<GPC測定法A> GPC(島津製作所製:LC−10Avp(商品名))により、TSKgel SuperHM−H(商品名)(東ソー製)2本とTSKgel SuperH2000(商品名)(東ソー製)1本を直列に繋げたカラムを用いて、テトラヒドロフランを展開溶媒として、0.6mL/minの流速で流し、40℃で測定した。検出器には示差屈折率検出器(島津製作所製:RID−10A(商品名))を用いた。
<GPC測定法B> ポリマーラボラトリー社製PL−GPC210システム(商品名)(RI検出)により、ポリマーラボラトリー社製PLgel 10um MIXED−B (商品名)3本をカラムとして、o−ジクロロベンゼン(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール0.01%w/v含有)を展開溶媒として、70℃で行った。
<GPC測定法C> 東ソー社製HLC−8220GPCシステム(商品名)(RI検出)により、TSKgel SuperHM−H(商品名)(東ソー製)3本を直結に繋げたカラムを用いて、テトラヒドロフランを展開溶媒として、0.5mL/minの流速で流し、40℃で測定した。検出器には示差屈折率検出器を用いた。
【0113】
(NMR測定)
NMR測定は、重合体を重水素化テトラヒドロフラン溶液としてバリアン社製INOVA300核磁気共鳴装置を用い室温で行った。
【0114】
合成例1
<化合物Fの合成>
(化合物Aの合成)
【化23】



不活性雰囲気下、300ml三つ口フラスコに1‐ナフタレンボロン酸5.00g(29mmol)、2−ブロモベンズアルデヒド6.46g(35mmol)、炭酸カリウム10.0g(73mmol)、トルエン36ml、及びイオン交換水36mlを入れ、室温で撹拌しつつ20分間アルゴンバブリングした。続いてテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム16.8mg(0.15mmol)を入れ、さらに室温で撹拌しつつ10分間アルゴンバブリングした。100℃に昇温し、25時間反応を行った。室温まで冷却後、トルエンで有機層を抽出、硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を留去した。トルエン:シクロヘキサン=1:2混合溶媒を展開溶媒としたシリカゲルカラムで生成することにより、化合物A 5.18g(収率86%)を白色結晶として得た。
1H−NMR(300MHz/CDCl3):
δ7.39〜7.62(m、5H)、7.70(m、2H)、7.94(d、2H)、8.12(dd、2H)、9.63(s、1H)
MS(APCI(+)):(M+H)+ 233
【0115】
(化合物Bの合成)
【化24】



不活性雰囲気下で300mlの三つ口フラスコに化合物A 8.00g(34.4mmol)と脱水THF46mlを入れ、−78℃まで冷却した。続いてn−オクチルマグネシウムブロミド(1.0mol/lTHF溶液)52mlを30分かけて滴下した。滴下終了後0℃まで昇温し、1時間撹拌後、室温まで昇温して45分間撹拌した。氷浴して1N塩酸20mlを加えて反応を終了させ、酢酸エチルで有機層を抽出、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去した後トルエン:ヘキサン=10:1混合溶媒を展開溶媒とするシリカゲルカラムで精製することにより、化合物B 7.64g(収率64%)を淡黄色のオイルとして得た。HPLC測定では2本のピークが見られたが、LC−MS測定では同一の質量数であることから、異性体の混合物であると判断した。
【0116】
(化合物Cの合成)
【化25】



不活性雰囲気下、500ml三つ口フラスコに化合物B(異性体の混合物)5.00g(14.4mmol)と脱水ジクロロメタン74mlを入れ、室温で撹拌、溶解させた。続いて、三フッ化ホウ素のエーテラート錯体を室温で1時間かけて滴下し、滴下終了後室温で4時間撹拌した。撹拌しながらエタノール125mlをゆっくりと加え、発熱がおさまったらクロロホルムで有機層を抽出、2回水洗し、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去後、ヘキサンを展開溶媒とするシリカゲルカラムで精製することにより、化合物C 3.22g(収率68%)を無色のオイルとして得た。
1H−NMR(300MHz/CDCl3):
δ0.90(t、3H)、1.03〜1.26(m、14H)、2.13(m、2H)、4.05(t、1H)、7.35(dd、1H)、7.46〜7.50(m、2H)、7.59〜7.65(m、3H)、7.82(d、1H)、7.94(d、1H)、8.35(d、1H)、8.75(d、1H)
MS(APCI(+)):(M+H)+ 329
【0117】
(化合物Dの合成)
【化26】



不活性雰囲気下200ml三つ口フラスコにイオン交換水20mlを入れ、撹拌しながら水酸化ナトリウム18.9g(0.47mol)を少量ずつ加え、溶解させた。水溶液が室温まで冷却した後、トルエン20ml、化合物C 5.17g(15.7mmol)、及び臭化トリブチルアンモニウム1.52g(4.72mmol)を加え、50℃に昇温した。臭化n−オクチルを滴下し、滴下終了後50℃で9時間反応させた。反応終了後トルエンで有機層を抽出し、2回水洗し、硫酸ナトリウムで乾燥した。ヘキサンを展開溶媒とするシリカゲルカラムで精製することにより、化合物D 5.13g(収率74%)を黄色のオイルとして得た。
1H−NMR(300MHz/CDCl3):
δ0.52(m、2H)、0.79(t、6H)、1.00〜1.20(m、22H)、2.05(t、4H)、7.34(d、1H)、7.40〜7.53(m、2H)、7.63(m、3H)、7.83(d、1H)、7.94(d、1H)、8.31(d、1H)、8.75(d、1H)
MS(APCI(+)):(M+H)+ 441
【0118】
(化合物Eの合成)
【化27】



空気雰囲気下、50mlの三つ口フラスコに化合物D4.00g(9.08mmol)と酢酸:ジクロロメタン=1:1混合溶媒57mlを入れ、室温で撹拌、溶解させた。続いて三臭化ベンジルトリメチルアンモニウム7.79g(20.0mmol)を加えて撹拌しつつ、塩化亜鉛を三臭化ベンジルトリメチルアンモニウムが完溶するまで加えた。室温で20時間撹拌後、5%亜硫酸水素ナトリウム水溶液10mlを加えて反応を停止し、クロロホルムで有機層を抽出、炭酸カリウム水溶液で2回洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。ヘキサンを展開溶媒とするフラッシュカラムで2回精製した後、エタノール:ヘキサン=1:1、続いて10:1混合溶媒で再結晶することにより、化合物E 4.13g(収率76%)を白色結晶として得た。
1H−NMR(300MHz/CDCl3):
δ0.60(m、4H)、0.91(t、6H)、1.01〜1.38(m、20H)、2.09(t、4H)、7.62〜7.75(m、4H)、7.89(s、1H)、8.20(d、1H)、8.47(d、1H)、8.72(d、1H)
MS(APPI(+)):M+ 596
【0119】
(化合物Fの合成)
【化28】



アルゴンガス雰囲気下、500mLの三つ口フラスコに化合物E11.97g(20.0mmol)、市販脱水テトラヒドロフラン200mL、及び市販脱水ジエチルエーテル200mLを仕込み、室温で攪拌して溶解させた後、−78℃に冷却した中へ、n−ブチルリチウムのヘキサン溶液(1.54mol/L)12.99mL(20.0mmol)を30分かけて、ゆっくりと滴下した。−78℃で50分間攪拌した後に、2−イソプロポキシ−4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン4.90mL(24.0mmol)を15分かけて滴下した。−78℃で1時間攪拌した後、室温まで1.5時間かけて昇温し、2規定塩酸200mL中へ反応マスを室温で滴下した。室温にて30分攪拌した後に、油層を分液し、水層からジエチルエーテル40mLで抽出・分液し、得られた油層を合一した後に、蒸留水、5%炭酸水素ナトリウム水溶液、蒸留水で順次洗浄したのちに、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮することで、淡黄色油状物として粗生成物を得た(15.3g)。得られた油状物をテトラヒドロフランに溶解し、メタノールを滴下して晶析させるという操作を3回繰り返すことにより、化合物F 11.0g(収率85%)を白色結晶として得た。
1H−NMR(270MHz/CDCl3):
δ0.40〜0.60(m、4H)、0.80(t、6H)、0.90〜1.20(m、20H)、1.45(s、12H)、1.94〜2.17(m、4H)、7.54〜7.64(m、4H)、8.03(s、1H)、8.19(d、1H)、8.66(d、1H)、8.92(d、1H)
MS(APPI(+)):M+ 644
【0120】
合成例2
<芳香族系高分子化合物1の合成>
【化29】



アルゴン雰囲気下、ジムロートを接続した1L三つ口フラスコに化合物F10.0g(15.5mmol),酢酸パラジウム173.9mg、及びトリシクロヘキシルホスフィン435.1mgを加えた後、アルゴンガスにより容器内を置換した。ここにトルエン620ml、及びn−オクチルベンゼン(内部標準物質)8.6gを加え、110℃で10分間攪拌した。このモノマー溶液に、20重量%の水酸化テトラエチルアンモニウム水溶液80mlを注加し、110℃で16hr攪拌した。液体クロマトグラフィーにて化合物Fが消失したのを確認した後、室温まで冷却し、有機層を水層と分離した。有機層を約200mLに濃縮後、エタノール1.8Lに加え、ポリマーを沈殿させた。沈殿物をろ過、減圧乾燥し粉末を得た。この粉末をトルエンに溶解させ、シリカゲルとアルミナのカラムに通液させ、溶液を乾固して、粉末を得た。この粉末をクロロホルム130mLに溶解させ、エタノール1.5Lに滴下しポリマーを沈殿させ、沈殿物をろ過後乾燥し、重合体(以後、芳香族系高分子化合物1と呼ぶ)を6.4g(収率94.1%)得た。また、ポリスチレン換算の数平均分子量及び重量平均分子量は、それぞれMn=1.5×104、Mw=3.1×104であった(GPC測定法B)。
1H−NMR(300MHz/CDCl3):δ 0.83(bs)、1.16(bs)、2.19(bs)、7.3〜9.1(m)、積分比は(アルキル基に由来するプロトン)/(アリール基に由来するプロトン)=4.19であった。
【0121】
実施例1
<ブロモ化芳香族系高分子化合物1の合成:芳香族系高分子化合物1のブロモ化>
【化30】



不活性ガス雰囲気下、50mLフラスコに、芳香族系高分子化合物1(400mg、ベンゾフルオレン繰り返し単位換算で0.912mmol)、及びクロロホルム20mLを仕込み、室温にて攪拌して溶解させた後に、トリフルオロ酢酸1.40mL(18.2mmol、ベンゾフルオレン単位に対して20モル倍)、及び臭素19.6μL(0.38mmol、ベンゾフルオレン単位に対して42モル%)を順次仕込み、遮光下で16時間攪拌した。反応マスをメタノール200mLに攪拌下で滴下することにより、沈殿化させた。得られた沈殿をろ過、メタノールで洗浄、減圧乾燥することで、重合体405mgを得た。得られた重合体をブロモ化芳香族系高分子化合物1と呼ぶ。得られたブロモ化芳香族系高分子化合物1のポリスチレン換算の数平均分子量は、Mn=1.5×104、重量平均分子量は、Mw=3.2×104、ピークトップ分子量は、Mp=3.3×104、分散度は、Mw/Mn=2.1であった。(GPC測定法B)
元素分析の結果、Br基を有する繰り返し単位(式P−2)とBr基を含有しない繰り返し単位(式P−1)の比率は(P−1)/(P−2)=62/38に相当し、ブロモ化された割合は38%、ブロモ化収率は90%に相当する。
元素分析測定値:C 84.33%、H 8.82%、N<0.3%、Br 6.49%
元素分析計算値:C 84.55%、H 8.96%、N 0%、Br 6.49%((P−1)/(P−2)=62/38での計算値)
1H−NMR測定の結果、高磁場側のアルキル基のプロトンに由来するピークは変化せず、低磁場側のアリール基のプロトンに由来するピークに変化が見られ、さらに、アリール基プロトンのアルキル基プロトンに対する積分比の低下が見られ、Br基はベンゾフルオレンの芳香環部分に導入されていることが判明した。
1H−NMR(300MHz/CDCl3):δ 0.83(bs)、1.16(bs)、2.19(bs)、7.3〜9.3(m)、積分比は(アルキル基に由来するプロトン)/(アリール基に由来するプロトン)=4.40であり、1H−NMR測定によるブロモ化された割合は34%であり、ブロモ化収率は81%であった。
【0122】
実施例2
<ブロモ化芳香族系高分子化合物2の合成:芳香族系高分子化合物1のブロモ化>
不活性ガス雰囲気下、4mLスクリュー管に、芳香族系高分子化合物1(20.0mg、ベンゾフルオレン繰り返し単位換算で0.0456mmol)、及びクロロホルム1.0mLを仕込み、室温にて攪拌して溶解させた後に、トリフルオロ酢酸70μL(0.91mmol、ベンゾフルオレン単位に対して20モル倍)、及び臭素0.7μL(0.014mmol、ベンゾフルオレン単位に対して30モル%)を順次仕込み、密栓、遮光下で16時間攪拌した。反応マスをメタノール20mLに攪拌下で滴下することにより、沈殿化させた。得られた沈殿をろ過、メタノールで洗浄、減圧乾燥することで、重合体19.9mgを得た。得られた重合体をブロモ化芳香族系高分子化合物2と呼ぶ。得られたブロモ化芳香族系高分子化合物2のポリスチレン換算の数平均分子量は、Mn=1.3×104、重量平均分子量は、Mw=3.1×104、ピークトップ分子量は、Mp=3.2×104、分散度は、Mw/Mn=2.3であった。(GPC測定法B)
元素分析の結果、Br基を有する繰り返し単位(式P−2)とBr基を含有しない繰り返し単位(式P−1)の比率は(P−1)/(P−2)=72/28に相当し、ブロモ化された割合は28%、ブロモ化収率は93%に相当する。
元素分析測定値:C 85.39%、H 9.07%、N<0.3%、Br 4.79%
元素分析計算値:C 86.07%、H 9.14%、N 0%、Br 4.79%((P−1)/(P−2)=72/28での計算値)
1H−NMR(300MHz/CDCl3)による、積分比は(アルキル基に由来するプロトン)/(アリール基に由来するプロトン)=4.34に相当し、1H−NMR測定によるブロモ化された割合は22%、ブロモ化収率は73%に相当する。
【0123】
実施例3
<ブロモ化芳香族系高分子化合物3の合成:芳香族系高分子化合物1のブロモ化>
不活性ガス雰囲気下、4mLスクリュー管に、芳香族系高分子化合物1(20.0mg、ベンゾフルオレン繰り返し単位換算で0.0456mmol)、及びクロロホルム1.0mLを仕込み、室温にて攪拌して溶解させた後に、トリフルオロ酢酸70μL(0.91mmol、ベンゾフルオレン単位に対して20モル倍)、及び臭素1.6μL(0.032mmol、ベンゾフルオレン単位に対して70モル%)を順次仕込み、密栓、遮光下で16時間攪拌した。反応マスをメタノール20mLに攪拌下で滴下することにより、沈殿化させた。得られた沈殿をろ過、メタノールで洗浄、減圧乾燥することで、重合体21.4mgを得た。得られた重合体をブロモ化芳香族系高分子化合物3と呼ぶ。得られたブロモ化芳香族系高分子化合物3のポリスチレン換算の数平均分子量は、Mn=1.3×104、重量平均分子量は、Mw=3.1×104、ピークトップ分子量は、Mp=3.3×104、分散度は、Mw/Mn=2.3であった。(GPC測定法B)
元素分析の結果、Br基を有する繰り返し単位(式P−2)とBr基を含有しない繰り返し単位(式P−1)の比率は(P−1)/(P−2)=35/65に相当し、ブロモ化された割合は65%、ブロモ化収率は93%に相当する。
元素分析測定値:C 79.11%、H 8.42%、N<0.3%、Br 10.61%
元素分析計算値:C 80.87%、H 8.52%、N 0%、Br 10.61%((P−1)/(P−2)=35/65での計算値)
1H−NMR(300MHz/CDCl3)による、積分比は(アルキル基に由来するプロトン)/(アリール基に由来するプロトン)=4.53であり、1H−NMR測定によるブロモ化された割合は56%であり、ブロモ化収率は80%であった。
【0124】
実施例4
<ブロモ化芳香族系高分子化合物4の合成:芳香族系高分子化合物1のブロモ化>
不活性ガス雰囲気下、4mLスクリュー管に、芳香族系高分子化合物1(20.4mg、ベンゾフルオレン繰り返し単位換算で0.0465mmol)、及びクロロホルム1.0mLを仕込み、室温にて攪拌して溶解させた後に、トリフルオロ酢酸70μL(0.91mmol、ベンゾフルオレン単位に対して20モル倍)、及び臭素2.3μL(0.045mmol、ベンゾフルオレン単位に対して96モル%)を順次仕込み、密栓、遮光下で16時間攪拌した。反応マスをメタノール20mLに攪拌下で滴下することにより、沈殿化させた。得られた沈殿をろ過、メタノールで洗浄、減圧乾燥することで、重合体22.7mgを得た。得られた重合体をブロモ化芳香族系高分子化合物4と呼ぶ。得られたブロモ化芳香族系高分子化合物4のポリスチレン換算の数平均分子量は、Mn=1.5×104、重量平均分子量は、Mw=3.2×104、ピークトップ分子量は、Mp=3.3×104、分散度は、Mw/Mn=2.2であった。(GPC測定法B)
元素分析の結果、Br基を有する繰り返し単位(式P−2)とBr基を含有しない繰り返し単位(式P−1)の比率は(P−1)/(P−2)=13/87に相当し、ブロモ化された割合は87%、ブロモ化収率は91%に相当する。
元素分析測定値:C 78.18%、H 8.20%、N<0.3%、Br 13.75%
元素分析計算値:C 78.07%、H 8.18%、N 0%、Br 13.75%((P−1)/(P−2)=13/87での計算値)
1H−NMR(300MHz/CDCl3)による、積分比は(アルキル基に由来するプロトン)/(アリール基に由来するプロトン)=4.78であり、1H−NMR測定によるブロモ化された割合は94%であり、ブロモ化収率は98%であった。
【0125】
実施例5
<ブロモ化芳香族系高分子化合物5の合成:芳香族系高分子化合物1のブロモ化>
不活性ガス雰囲気下、4mLスクリュー管に、芳香族系高分子化合物1(20.0mg、ベンゾフルオレン繰り返し単位換算で0.0456mmol)、及び脱水テトラヒドロフラン1.0mLを仕込み、室温にて攪拌して溶解させた後に、トリフルオロ酢酸70μL(0.91mmol、ベンゾフルオレン単位に対して20モル倍)、及び臭素2.3μL(0.045mmol、ベンゾフルオレン単位に対して98モル%)を順次仕込み、密栓、遮光下で16時間攪拌した。反応マスをメタノール20mLに攪拌下で滴下することにより、沈殿化させた。得られた沈殿をろ過、メタノールで洗浄、減圧乾燥することで、重合体19.6mgを得た。得られた重合体をブロモ化芳香族系高分子化合物5と呼ぶ。得られたブロモ化芳香族系高分子化合物5のポリスチレン換算の数平均分子量は、Mn=1.5×104、重量平均分子量は、Mw=3.1×104、ピークトップ分子量は、Mp=3.3×104、分散度は、Mw/Mn=2.1であった。(GPC測定法B)
1H−NMR(300MHz/CDCl3)による、積分比は(アルキル基に由来するプロトン)/(アリール基に由来するプロトン)=4.29であり、1H−NMR測定によるブロモ化された割合は13%であり、ブロモ化収率は13%であった。
【0126】
実施例6
<ブロモ化芳香族系高分子化合物6の合成:芳香族系高分子化合物1のブロモ化>
不活性ガス雰囲気下、4mLスクリュー管に、芳香族系高分子化合物1(20.0mg、ベンゾフルオレン繰り返し単位換算で0.0456mmol)、及びクロロホルム1.0mLを仕込み、室温にて攪拌して溶解させた後に、トリフルオロ酢酸70μL(0.91mmol、ベンゾフルオレン単位に対して20モル倍)、及び臭素2.4μL(0.047mmol、ベンゾフルオレン単位に対して103モル%)を順次仕込み、密栓、遮光下で16時間攪拌した。反応マスをメタノール20mLに攪拌下で滴下することにより、沈殿化させた。得られた沈殿をろ過、メタノールで洗浄、減圧乾燥することで、重合体17.6mgを得た。得られた重合体をブロモ化芳香族系高分子化合物6と呼ぶ。得られたブロモ化芳香族系高分子化合物6のポリスチレン換算の数平均分子量は、Mn=1.5×104、重量平均分子量は、Mw=3.1×104、ピークトップ分子量は、Mp=3.3×104、分散度は、Mw/Mn=2.1であった。(GPC測定法B)
1H−NMR(300MHz/CDCl3)による、積分比は(アルキル基に由来するプロトン)/(アリール基に由来するプロトン)=4.49であり、1H−NMR測定によるブロモ化された割合は49%であり、ブロモ化収率は48%であった。
【0127】
実施例7
<ブロモ化芳香族系高分子化合物7の合成:芳香族系高分子化合物1のブロモ化>
不活性ガス雰囲気下、4mLスクリュー管に、芳香族系高分子化合物1(30.0mg、ベンゾフルオレン繰り返し単位換算で0.0685mmol)、及びクロロホルム1.5mLを仕込み、室温にて攪拌して溶解させた後に、トリフルオロ酢酸105μL(0.91mmol、ベンゾフルオレン単位に対して20モル倍)、及びN−ブロモスクシンイミド12.2mg(0.068mmol、ベンゾフルオレン単位に対して100モル%)を順次仕込み、密栓、遮光下で16時間攪拌した。反応マスをメタノール20mLに攪拌下で滴下することにより、沈殿化させた。得られた沈殿をろ過、メタノールで洗浄、減圧乾燥することで、重合体31.9mgを得た。得られた重合体をブロモ化芳香族系高分子化合物7と呼ぶ。得られたブロモ化芳香族系高分子化合物7のポリスチレン換算の数平均分子量は、Mn=1.4×104、重量平均分子量は、Mw=2.9×104、ピークトップ分子量は、Mp=3.1×104、分散度は、Mw/Mn=2.1であった。(GPC測定法B)
1H−NMR(300MHz/CDCl3)による、積分比は(アルキル基に由来するプロトン)/(アリール基に由来するプロトン)=4.47であり、1H−NMR測定によるブロモ化された割合は45%であり、ブロモ化収率は45%であった。
【0128】
合成例3
<化合物Gの合成>
【化31】



100mL4口丸底フラスコをアルゴンガス置換後、合成例1における化合物Eと同様に合成した化合物E(3.2g、5.3mmol)、ビスピナコーラートジボロン(3.8g、14.8mmol)、PdCl2(dppf)(0.39g、0.45mmol)、 ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン(0.27g、0.45mmol)、酢酸カリウム(3.1g、32mmol)を仕込み、脱水ジオキサン45mlを加えた。アルゴン雰囲気下、100℃まで昇温し、36時間反応させた。放冷後、セライト2gをプレコートで濾過を実施し、濃縮したところ黒色液体を取得した。ヘキサン50gに溶解させて活性炭で着色成分を除去し37gの淡黄色液体を取得した (濾過時、ラヂオライト(昭和科学工業株式会社製)5gプレコート実施)。酢酸エチル6g、脱水メタノール12g、ヘキサン2gを加え、ドライアイス−メタノール浴に浸して、化合物I2.1gの無色結晶を取得した。
【0129】
合成例4
<芳香族系高分子化合物2の合成>
アルゴン雰囲気下、ジムロートを接続した200mLフラスコに、合成例2と同様の方法で合成した化合物E37.7g(63mmol)、合成例6と同様の方法で合成した化合物G43.6g(63mmol)を加え、トルエン70mLに溶解させた後、アルゴンガスをバブリングすることにより脱気した。そこへ、酢酸パラジウム42mg、トリス(o-メトキシフェニル)ホスフィン266mgを加え、昇温しながらビス(テトラエチルアンモニウム)カーボネート水溶液(33重量%)283.4mLを滴下し、24時間還流させた。ブロモベンゼン10.8gを加えさらに1時間還流させた後、フェニルボロン酸8.9gを加えさらに1時間還流させた。油層を2規定塩酸水で2回、10%酢酸水溶液で2回、水で6回洗浄し、セライトろ過し、減圧濃縮した溶液を、メタノール中へ滴下することにより沈殿化させた。得られた固体をろ取、減圧乾燥した後に再度トルエンに溶解し、メタノール中へ再沈し減圧乾燥する操作を2回行うことにより、重合体(以後、芳香族系高分子化合物2と呼ぶ)を22.4gを得た。また、ポリスチレン換算の数平均分子量及び重量平均分子量は、それぞれMn=7.3×104、Mw=1.8×105であった(GPC測定法C)。
【化32】



芳香族系高分子化合物2
【0130】
実施例8
<ブロモ化芳香族系高分子化合物8の合成:芳香族系高分子化合物2のブロモ化>
アルゴンガス雰囲気下、500mLフラスコに、芳香族系高分子化合物2(5.00g、ベンゾフルオレン繰り返し単位換算で11.4mmol)、クロロホルム150mLを仕込み、室温にて攪拌して溶解させた後に、トリフルオロ酢酸17.6mL、臭素236μL(4.6mmol、ベンゾフルオレン単位に対して40モル%)を順次仕込み、遮光下で24時間攪拌した。反応マスをメタノール1250mLに攪拌下で滴下することにより、沈殿化させた。得られた沈殿をろ過、メタノールで洗浄、減圧乾燥することで、重合体5.29gを得た。得られた重合体をブロモ化芳香族系高分子化合物8と呼ぶ。また、ポリスチレン換算の数平均分子量は、Mn=7.5×104、重量平均分子量は、Mw=1.6×105、ピークトップ分子量は、Mp=1.2×105、分散度は、Mw/Mn=2.1であった(GPC測定法C)。
元素分析の結果より、Br基を有する繰り返し単位(式P−2)とBr基を含有しない繰り返し単位(式P−1)の比率は(P−1)/(P−2)=61/39に相当し、ブロモ化された割合は39%、ブロモ化収率は98%に相当する。
元素分析測定値:C84.93%、H9.06%、N<0.3%、Br6.57%
元素分析計算値:C84.48%、H8.94%、N0%、Br6.57%((P−1)/(P−2)=61/39での計算値)
【化33】


【0131】
合成例5
<芳香族系高分子化合物3の合成:2,7−ジブロモ−9,9−ジ−n−オクチルフルオレンと2,7−ジブロモ−9,9−ビス(3−メチルブチル)フルオレンの縮合重合>
2,7−ジブロモ−9,9−ジ−n−オクチルフルオレン26.3g、2,7−ジブロモ−9,9−ビス(3−メチルブチル)フルオレン5.6g及び2,2’−ビピリジル22gを脱水したテトラヒドロフラン1600mLに溶解した後、窒素でバブリングして系内を窒素置換した。窒素雰囲気下において、この溶液に、ビス(1、5−シクロオクタジエン)ニッケル(0){Ni(COD)2}(40.66g)を加え、60℃まで昇温し、攪拌しながら8時間反応させた。反応後、この反応液を室温(約25℃)まで冷却し、25%アンモニア水1200mL/メタノール1200mL/イオン交換水1200mL混合溶液中に滴下して0.5時間攪拌した後、析出した沈殿をろ過して2時間減圧乾燥し、その後、トルエン1110mLに溶解させてからろ過を行い、ろ液にトルエンを加え、約2800mLの溶液としたのちに、1規定塩酸水2000mlで1時間、4%アンモニア水2200mLで1時間、イオン交換水1000mLで10分間、さらにイオン交換水1000mLで10分間、有機層を洗浄した。有機層を50℃にて、592gになるまで減圧濃縮したのちに、メタノール3330mLに滴下して0.5時間攪拌し、析出した沈殿をろ過し、メタノール500mLで2回洗浄した後に、50℃にて5時間減圧乾燥した。得られた共重合体の収量は12.6gであった。この共重合体を芳香族系高分子化合物3と呼ぶ。ポリスチレン換算の数平均分子量及び重量平均分子量は、それぞれMn=8.4x104、Mw=1.6x10であった(GPC分析法C)。芳香族系高分子化合物3において、仕込み比率から推測される9,9−ジ−n−オクチルフルオレンと9,9−ビス(3−メチルブチル)フルオレンの繰り返し単位の比は80:20である。
【化34】



(芳香族系高分子化合物3)
【0132】
実施例9
<ブロモ化芳香族系高分子化合物9の合成:芳香族系高分子化合物3のブロモ化>
アルゴンガス雰囲気下、200mLフラスコに、芳香族系高分子化合物3(2.00g、フルオレン繰り返し単位換算で5.38mmol)、クロロホルム100mLを仕込み、室温にて攪拌して溶解させた後に、トリフルオロ酢酸8.3mL、臭素104μL(2.05mmol、フルオレン繰返し単位に対して38モル%)を順次仕込み、遮光下で20時間攪拌した。反応マスをメタノール500mLに攪拌下で滴下することにより、沈殿化させた。得られた沈殿をろ過、メタノールで洗浄、減圧乾燥することで、重合体2.17gを得た。得られた重合体をブロモ化芳香族系高分子化合物9と呼ぶ。また、ポリスチレン換算の数平均分子量は、Mn=9.2×104、重量平均分子量は、Mw=1.7×105、ピークトップ分子量は、Mp=1.4×105、分散度は、Mw/Mn=1.90であった(GPC測定法C)。
元素分析の結果より、Br基を有する繰り返し単位の組合せ(式P−7)とBr基を含有しない繰り返し単位の組合せ(式P−6)の比率は(P−6)/(P−7)=63/37に相当し、ブロモ化された割合は37%、ブロモ化収率は97%に相当する。
元素分析測定値:C82.48%、H9.25%、N<0.3%、Br7.44%
元素分析計算値:C83.21%、H9.35%、N0%、Br7.44%((P−6)/(P−7)=63/37での計算値)
【化35】


【0133】
合成例6
<化合物Lの合成>
(化合物L-1の合成)
【化36】



化合物L-1
不活性雰囲気下1lの三つ口フラスコにベンゾフラン(23.2g、137.9mmol)と酢酸(232g)を入れ、室温で撹拌、溶かした後、75℃まで昇温した。昇温後、臭素(92.6g、579.3mmol)を酢酸(54g)で希釈したものを滴下した。滴下終了後、温度を保持したまま3時間撹拌し、放冷した。TLCで原料の消失を確認した後、チオ硫酸ナトリウム水を加え反応を終了させ、室温で1時間撹拌した。撹拌後、ろ過を行いケーキをろ別し、さらにチオ硫酸ナトリウム水、水で洗浄した後、乾燥した。得られた粗生成物をヘキサンにて再結晶し、目的物を得た。(収量:21.8g、収率:49%)
1H−NMR(300MHz/CDCl3):
δ7.44(d、2H)、7.57(d、2H)、8.03(s、2H)
【0134】
(化合物L-2の合成)
【化37】



化合物L-2
不活性雰囲気下で500mlの四つ口フラスコに化合物L-1(16.6g、50.9mmol)とテトラヒドロフラン(293g)を入れ、−78℃まで冷却した。n−ブチルリチウム(80ml<1.6モルヘキサン溶液>、127.3mmol)を滴下した後、温度を保持したまま1時間撹拌した。この反応液を、不活性雰囲気下で1000mlの四つ口フラスコにトリメトキシボロン酸(31.7g、305.5mmol)とテトラヒドロフラン(250ml)を入れ、−78℃まで冷却したものに滴下した。滴下終了後、ゆっくり室温まで戻し、2時間室温で撹拌後、TLCで原料の消失を確認した。反応終了マスを、2000mlビーカーに濃硫酸(30g)と水(600ml)をいれたものに、注入し、反応を終了させた。トルエン(300ml)を加え、有機層を抽出し、さらに水を加えて洗浄した。溶媒を留去後、そのうち8gと酢酸エチル(160ml)を300mlの四つ口フラスコにいれ、つづいて30%過酸化水素水(7.09g)を加え、40℃で2時間撹拌した。この反応液を、1000mlのビーカーに硫酸アンモニウム鉄(II)(71g)と水(500ml)の水溶液に注入した。撹拌後、有機層を抽出し、有機層を水で洗浄した。溶媒を除去することにより、化合物L-2粗製物6.72gを得た。
MSスペクトル:M 200.0
【0135】
(化合物L-3の合成)
【化38】



化合物L-3
不活性雰囲気下で200mlの四つ口フラスコに上記と同様の方法で合成した化合物L-2(2.28g、11.4mmol)とN,N−ジメチルホルムアミド(23g)を入れ、室温で撹拌、溶かした後、炭酸カリウム(9.45g、68.3mmol) を入れ60℃まで昇温した。昇温後、臭化n−オクチル(6.60g、34.2mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(11g)で希釈したものを滴下した。滴下終了後、60℃まで昇温し、温度を保持したまま2時間撹拌し、TLCで原料の消失を確認した。水(20ml)を加え反応を終了させ、つづいてトルエン(20ml)を加え、有機層を抽出し、有機層を水で2回洗浄した。無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒留去した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムで精製することにより、目的物を得た。(収量:1.84g、収率:38%)
MSスペクトル:M 425.3
【0136】
(化合物Lの合成)
【化39】



化合物L
不活性雰囲気下500ml四つ口フラスコに上記と同様の方法で合成した化合物L-3(7.50g、17.7mmol)とN,N−ジメチルホルムアミドを入れ、室温で撹拌、溶かした後、氷浴で冷却した。冷却後、N−ブロモスクシンイミド(6.38g、35.9mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(225ml)で希釈したものを滴下した。滴下終了後、氷浴で1時間、室温で18.5時間、40℃まで昇温し、温度を保持したまま6.5時間撹拌し、液体クロマトグラフィーで原料の消失を確認した。溶媒を除去し、トルエン(75ml)を加え溶解した後、有機層を水で3回洗浄した。無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒留去した。得られた粗生成物の約半量をシリカゲルカラム及び液体クロマトグラフィー分取で精製することにより、目的物を得た。(収量:0.326g)
1H−NMR(300MHz/CDCl3):
δ0.90(t、6H)、1.26〜1.95(m、24H)、4.11(t、4H)、7.34(s、2H)、7.74(s、2H)
MSスペクトル:M 582.1
【0137】
合成例7
<芳香族系高分子化合物4の合成>
窒素雰囲気下において、3,8-ジブロモジベンゾフラン 0.104g、化合物L 0.719g、2,2’−ビピリジル 0.578gを脱水したテトラヒドロフラン30gに溶解した後、60℃まで昇温した。この溶液に、ビス(1、5−シクロオクタジエン)ニッケル(0){Ni(COD)2} 1.040gを加え、60℃で3時間反応させた。反応後、この反応液を室温まで冷却し、25%アンモニア水9g/メタノール95g/イオン交換水50g混合溶液中に滴下して30分攪拌した後、析出した沈殿をろ過して2時間減圧乾燥し、トルエン30mlに溶解させた。1N塩酸30gを加えて3時間攪拌した後、水層を除去した。次に有機層に4%アンモニア水30gを加えて3時間攪拌した後に水層を除去した。つづいて有機層をメタノール200mLに滴下して30分攪拌し、析出した沈殿をろ過して2時間減圧乾燥し、トルエン30mLに溶解させた。その後、アルミナカラム(アルミナ量10g)を通して精製を行い、回収したトルエン溶液をメタノール200mLに滴下して30分攪拌し、析出した沈殿をろ過して2時間減圧乾燥させた。得られた重合体の収量は0.456gであった。この重合体を芳香族系高分子化合物4と呼ぶ。ポリスチレン換算の数平均分子量は、Mn=1.3×10、重量平均分子量は、Mw=4.6×10であった(GPC測定法A)。
芳香族系高分子化合物4は式(P-9)、(P-10)で示されるジベンゾフラン繰返し単位を含み、仕込み比から推測されるその比率は(P-9)/(P-10)=80/20である。
【化40】


【0138】
実施例10
<ブロモ化芳香族高分子化合物10の合成:芳香族系高分子化合物4のブロモ化>
アルゴンガス雰囲気下、20mLフラスコに、芳香族系高分子化合物4(150mg、ジベンゾフラン繰り返し単位換算で0.404mmol)、クロロホルム8mLを仕込み、室温にて攪拌して溶解させた後に、トリフルオロ酢酸0.6mL、クロロホルム1mLで臭素5.2μLを希釈した溶液(0.10mmol、ジベンゾフラン繰返し単位に対して25モル%)を順次仕込み、遮光下で20時間攪拌した。反応マスをメタノール38mLに攪拌下で滴下することにより、沈殿化させた。得られた沈殿をろ過、メタノールで洗浄、2時間減圧乾燥した後、トルエン25mLに溶解させた。あらかじめトルエンを通液したシリカゲルカラム及びアルミナカラムに溶液を通液し、さらにトルエンで洗い出した後、減圧濃縮した溶液をメタノール中へ滴下することにより再沈した。沈殿を、ろ過、メタノールで洗浄、減圧乾燥することにより、重合体152mgを得た。この重合体をブロモ化芳香族系高分子化合物10と呼ぶ。ポリスチレン換算の数平均分子量は、Mn=1.5×105、重量平均分子量は、Mw=3.8×105、ピークトップ分子量は、Mp=3.7×105、分散度は、Mw/Mn=2.6であった(GPC測定法C)。
ブロモ化芳香族高分子化合物10は式(P−9)、(P−10)、(P−9b)、(P−11)で示されるジベンゾフラン繰返し単位を含むと考えられる。
元素分析の結果より推測される、Br基を有する繰り返し単位(式P−9b)、(式P−11)とBr基を含有しない繰り返し単位(式P−9)、(式P−10)の比率は{(式P−9)+(式P−10)}/{(式P−9b)+(式P−11)}=77/23であり、(全ジベンゾフラン繰り返し単位)/Br基=81/19に相当する。
元素分析測定値:C75.46%、H7.93%、N<0.3%、Br4.67%
元素分析計算値:C76.52%、H8.12%、N0%、Br4.67%({(式P−9)+(式P−10)}/{(式P−9b)+(式P−11)}=77/23での計算値)
【化41】






 

 


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