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発明の名称 オレフィンの気相流動床式重合反応器、オレフィンの重合方法およびオレフィン重合体の製造方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−9229(P2007−9229A)
公開日 平成19年1月18日(2007.1.18)
出願番号 特願2006−284674(P2006−284674)
出願日 平成18年10月19日(2006.10.19)
代理人 【識別番号】100093285
【弁理士】
【氏名又は名称】久保山 隆
発明者 小中 力 / 荻野 耕一 / 半場 雅志 / 市川 喜之
要約 課題
オレフィン重合体パウダーと共に塊化物をも効率よく抜き出すことができるオレフィン重合体の製造方法。

解決手段
以下の工程からなるオレフィン重合体の製造方法。
特許請求の範囲
【請求項1】
以下の工程からなるオレフィン重合体の製造方法。
工程1:ガス分散板から下式(1)を満足する高さL1までの間の区間(X区間)および下式(2)を満足する高さL2から流動床の粉面高さまでの間の区間(Y区間)のそれぞれに、オレフィン重合体パウダーの抜き出し手段としてバルブを有する抜き出し用配管を少なくとも1個有するオレフィンの気相流動床式重合反応器中でオレフィンを重合し、オレフィン重合体パウダーを生成する工程
1<0.1×D (1)
2=0.1×D (2)
(上式において、 L1はガス分散板からX区間の上限までの高さ、L2はガス分散板からY区間の下限までの高さ、Dはオレフィン重合体パウダーが流動層を形成している気相流動床式重合反応器の内径を、それぞれ表す)
工程2:生成されるオレフィン重合体パウダーを、抜き出し手段であるバルブを有する抜き出し用配管から、重合反応器からバルブまでの間の区域またはバルブの内部におけるオレフィン重合体パウダーの滞留時間t(秒)が下式(3)を満足するtで抜き出してオレフィン重合体を得る工程
t(秒)≦50×τ (3)
(上式において、τは気相流動床式重合反応器内の重合体パウダーの平均滞留時間(hr)を表す)
【請求項2】
以下の工程からなるオレフィン重合体の製造方法。
工程1:ガス分散板から下式(1)を満足する高さL1までの間の区間(X区間)および下式(2)を満足する高さL2から0.3×Dを満足する高さまでの間の区間(Y区間)のそれぞれに、オレフィン重合体パウダーの抜き出し手段としてバルブを有する抜き出し用配管を少なくとも1個有するオレフィンの気相流動床式重合反応器中でオレフィンを重合し、オレフィン重合体パウダーを生成する工程
1<0.1×D (1)
2=0.1×D (2)
(上式において、 L1はガス分散板からX区間の上限までの高さ、L2はガス分散板からY区間の下限までの高さ、Dはオレフィン重合体パウダーが流動層を形成している気相流動床式重合反応器の内径を、それぞれ表す)
工程2:生成されるオレフィン重合体パウダーを、抜き出し手段であるバルブを有する抜き出し用配管から、重合反応器からバルブまでの間の区域またはバルブの内部におけるオレフィン重合体パウダーの滞留時間t(秒)が下式(3)を満足するtで抜き出してオレフィン重合体を得る工程
t(秒)≦50×τ (3)
(上式において、τは気相流動床式重合反応器内の重合体パウダーの平均滞留時間(hr)を表す)
【請求項3】
Y区間の抜き出し手段から抜き出される単位時間当たりの重合体パウダー量が、X区間の抜き出し手段から抜き出される単位時間当たりの重合体パウダー量以上である請求項1または2に記載のオレフィン重合体の製造方法。
【請求項4】
重合体パウダーを、X区間から1回抜き出すに当たり、Y区間から複数回抜き出す請求項1〜3のいずれかに記載のオレフィン重合体の製造方法。
【請求項5】
X区間およびY区間が、それぞれ1個の抜き出し手段を有する請求項1〜4のいずれかに記載のオレフィン重合体の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、オレフィンの気相流動床式重合反応器、オレフィンの重合方法およびオレフィン重合体の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、オレフィン重合用遷移金属触媒の活性が向上したことによって、オレフィン重合体の生産能力が飛躍的に向上し、その結果、重合後における触媒除去操作が省略されるようになった。このような高活性触媒を用いる場合、重合後の操作が最も簡単なことから、一般には、オレフィンの重合を気相状態で行う気相重合法が採用されている。
【0003】
かかる気相重合法においては、通常、重合を円滑に進めるために気相流動床式重合反応器が用いられている。ここで、気相流動床式重合反応器とは、流動床を利用した重合反応器であって、反応器下部に設けられた多数の細孔を有するガス分散板の細孔から導入したガスによって、反応器内部に存在する粒子を浮遊させた状態で反応させる重合反応器を意味する。
【0004】
この重合反応器内で生成される重合体パウダーは、反応器の内部と外部との圧力差を利用して、反応器の側壁に設けられた抜き出し口で例示される抜き出し手段によって外部に抜き出される。この際、重合体パウダーに同伴して抜き出されるモノマーガスの量が多い場合は、このガスを処理するための装置コスト及び運転コストが高くなるので、重合体パウダーの抜き出し効率をいかに高くするかが流動床式反応器設計上の課題の一つとなっている。ここで、「重合体パウダーの抜き出し効率」とは、抜き出し口から抜き出された反応混合物中に含まれる重合体パウダー量の割合を意味し、この割合が大きいほど抜き出し効率が良い。
【0005】
上記のとおり、気相流動床式重合反応器において高活性触媒を使用する方法は、極めて効率的にオレフィン重合体を得る方法であるが、流動床内のごく一部分で局部的に高温域が発生し、その結果、重合体パウダーが塊化して塊化物の生じる場合がある。このような塊化物はガス分散板上に落下した後、ガス分散板上の反応器壁面近くに存在しており、塊化物を重合反応器から抜き出さずに放置すると、塊化物がガス分散板上で更に大きな塊化物に成長したり、新たな塊化トラブル(例えば、塊化物がガス分散板の細孔を閉塞させるトラブル)を誘発したりして、運転停止に至る可能性が高い。そこで、重合体パウダーと同時に塊化物を抜き出すために、ガス分散板より上方の、且つ、ガス分散板の近傍の反応器壁に抜き出し口を設ける必要があった。
【0006】
しかしながら、このような抜き出し口からのオレフィン重合体パウダー抜き出しは、同伴ガス量が極めて多いため、オレフィン重合体パウダーの抜き出し効率が悪いという問題があった。
【0007】
また、抜き出し用配管の途中に設置されたバルブを、決められた時間的な間隔で開閉するという間欠的な抜き出し方法を採用した場合、バルブ閉の時間が長すぎると、配管やバルブの内部に残留している重合活性を有する重合体パウダーが除熱不良によって塊化物を形成し、該塊化物が配管を閉塞させるという問題があった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、オレフィン重合体パウダーと共に塊化物をも効率よく抜き出すことができるオレフィンの気相流動床式重合反応器、オレフィンの重合方法およびオレフィン重合体の製造方法を提供することにある。
【0009】
本発明の更なる目的は、オレフィン重合体パウダーと共に塊化物をも効率よく抜き出すことができ、且つ、重合反応器からオレフィン重合体パウダー抜き出し用バルブまでの間の区域またはバルブの内部が塊化物によって閉塞されない、オレフィンの重合方法およびオレフィン重合体の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者らは、オレフィン重合体パウダーと共に塊化物をも効率よく抜き出すことができるオレフィンの気相流動床式重合反応器について鋭意検討した結果、流動床式重合反応器の特定の2つの区間のそれぞれに、少なくとも1個の抜き出し手段を設け、該抜き出し手段によってオレフィン重合体パウダーを抜き出すことによって、本発明の目的を達成することを見出し、本発明を完成させた。
【0011】
本発明者らは又、オレフィン重合体パウダーと共に塊化物をも効率よく抜き出すことができ、且つ、重合反応器からオレフィン重合体パウダー抜き出し用バルブまでの間の区域またはバルブの内部が塊化物によって閉塞されないオレフィンの重合方法について鋭意検討した結果、抜き出し手段の内部におけるオレフィン重合体パウダーの滞留時間を特定の時間以下とすることによって、本発明の目的を達成することを見出し、本発明を完成させた。
【0012】
すなわち、本発明は、以下の工程からなるオレフィン重合体の製造方法である。
工程1:ガス分散板から下式(1)を満足する高さL1までの間の区間(X区間)および下式(2)を満足する高さL2から流動床の粉面高さまでの間の区間(Y区間)のそれぞれに、オレフィン重合体パウダーの抜き出し手段としてバルブを有する抜き出し用配管を少なくとも1個有するオレフィンの気相流動床式重合反応器中でオレフィンを重合し、オレフィン重合体パウダーを生成する工程
1<0.1×D (1)
2=0.1×D (2)
(上式において、 L1はガス分散板からX区間の上限までの高さ、L2はガス分散板からY区間の下限までの高さ、Dはオレフィン重合体パウダーが流動層を形成している気相流動床式重合反応器の内径を、それぞれ表す)
工程2:生成されるオレフィン重合体パウダーを、抜き出し手段であるバルブを有する抜き出し用配管から、重合反応器からバルブまでの間の区域またはバルブの内部におけるオレフィン重合体パウダーの滞留時間t(秒)が下式(3)を満足するtで抜き出してオレフィン重合体を得る工程
t(秒)≦ 50×τ (3)
(上式において、τは気相流動床式重合反応器内の重合体パウダーの平均滞留時間(hr)を表す)
【0013】
本発明の気相流動床式重合反応器の特徴は、オレフィン重合体パウダーの抜き出し手段を、上記のX区間およびY区間のそれぞれに少なくとも1個有することにあり、これによって、オレフィン重合体パウダーの抜き出し効率は飛躍的に向上する。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、オレフィン重合体パウダーと共に塊化物をも効率よく抜き出すことができるオレフィンの気相流動床式重合反応器、オレフィンの重合方法およびオレフィン重合体の製造方法を提供することができる。
また、本発明によれば、オレフィン重合体パウダーと共に塊化物をも効率よく抜き出すことができ、且つ、重合反応器からオレフィン重合体パウダー抜き出し用バルブまでの間の区域またはバルブの内部が塊化物によって閉塞されない、オレフィンの重合方法およびオレフィン重合体の製造方法を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明でいう「流動床の粉面高さ」とは、流動床の上端部の高さを意味する。
粉面高さ測定する方法として、γ線密度計を用いて粉面高さを測定する方法(特公平3−32562号公報参照)や、流動床より上部の空間内の任意の位置と、流動床内の任意の位置との差圧を測定し、この差圧に基づいて粉面高さ測定する方法(特公平8−259612号公報参照)を例示することができる。
【0016】
X区間の好ましい範囲は、ガス分散板から、上式(1)を満足する範囲であって、且つ、ガス分散板になるべく近い高さまでの範囲である。また、Y区間の好ましい範囲は、上式(2)を満足するL2から0.3×Dを満足する高さまでの範囲である。流動床の粉面高さ付近に抜き出し手段を設けると、粉面高さの変動によって、実質上ガスのみが抜き出される場合がある。
【0017】
抜き出し手段の個数については、X区間およびY区間のそれぞれに複数個の抜き出し手段を設けることもできるが、経済性の観点から、X区間およびY区間のそれぞれに1個の抜き出し手段を設けるのが好ましい。
【0018】
抜き出し手段の具体的な態様は特に限定されず、好ましい抜き出し手段として、反応器に抜き出し用配管を直接装着した抜き出しラインを例示することができる。
【0019】
抜き出し用配管の内径は特に限定されず、オレフィン重合体の生産量に応じて適宜決定すればよい。X区間の抜き出し用配管の内径と、Y区間の抜き出し用配管の内径とは同じであってもよく、X区間の抜き出し用配管の内径がY区間の抜き出し用配管の内径より大きくてもよく、その逆であってもよい。
【0020】
オレフィン重合体パウダーの抜き出しは、連続的に抜き出してもよいし、間欠的に抜き出してもよく、間欠的に抜き出すのが好ましい。間欠的に抜き出す方法は特に限定されず、例えば抜き出し用配管にバルブを設置し、設定された時間間隔でバルブの開閉操作を繰り返すことによって重合体パウダーを抜き出す方法が挙げられる。
【0021】
重合体パウダーを効率よく抜き出すためには、Y区間に設置された抜き出し手段の効率の方が、X区間に設置された抜き出し手段の効率より良いので、Y区間に設置された抜き出し手段から抜き出される単位時間当たりの重合体パウダーの量(例えば、kg/hr)を、X区間に設置された抜き出し手段から抜き出される単位時間当たりの重合体パウダーの量(例えば、kg/hr)と同等もしくはそれ以上とするのが好ましい。XおよびYの各区間に1個ずつ抜き出し手段を有する場合の効率の良い具体的な抜き出し方法として、X区間から1回抜き出すに当たり、Y区間から複数回抜き出す方法を例示することができる。この方法においては、重合反応器の下流に接続された抜き出しパウダーの受け込み容器内のパルス状の圧力上昇を平滑化する観点から、XおよびYの各区間に設置された抜き出し手段から同時に重合体パウダーを抜き出す方法より、別々のタイミングで抜き出す方法の方が好ましい。
【0022】
上記のバルブを有する抜き出し用配管による間欠的な抜き出しの場合、バルブが閉止した状態においては、重合反応器からバルブまでの間の区域またはバルブの内部に重合活性を有する重合体パウダーが滞留しているので、重合体パウダーの該区域またはバルブの内部における滞留時間が長くなると、除熱不良によって重合体パウダーが塊化して塊化物を生じ、その結果、塊化物が該区域またはバルブの内部を閉塞する場合がある。そこで、閉塞を防止するために、抜き出し手段(ここでは、バルブを有する抜き出し用配管)内部における重合体パウダーの滞留時間t(秒)を下式(3)のとおり設定するのが好ましい。
t(秒)≦ 50×τ (3)
(上式(3)において、τは下式(4)で表される気相流動床式重合反応器内の重合体パウダーの平均滞留時間(hr)を表す)
τ(hr)=流動層を形成する重合体パウダー量/時間当たりの重合体生産量 (4)
【0023】
上式(3)は、バルブを有する抜き出し用配管を用いた場合の、重合反応器からバルブまでの間の区域またはバルブの内部における滞留時間の例であるが、抜き出し用配管で気相流動床式重合反応器と接続された容器等の内部において重合体パウダーが滞留する場合においても、この式に従って滞留時間を設定することができる。
【0024】
本発明の重合反応器は、重合を好ましく行うために、ガス分散板として、循環ガスを実質的に水平かつ重合反応器の円周方向へ吹き出す粒子旋回型分散板を設置していることが好ましい(特開平6−136013号公報参照)。このガス分散板は、塊化物を重合反応器内壁の近傍に押しやって旋回させる効果を有する。また、本発明の重合反応器は、重合反応器内で副生する塊化物を高感度で検出する塊化物検出装置を設置していることが好ましい(特開平10−36447号公報参照)。塊化物検出装置は一般に、重合体反応器内壁の近傍に設置されるものである。上記の粒子旋回型分散板と塊化物検出装置とを併用することは、生成した塊化物が粒子旋回型分散板の働きによって反応器内壁近傍に押しやられながら旋回され、その結果、反応器内壁近傍に設置された塊化物検出装置にて有効に塊化物が検出されるという観点から、好ましい。
【0025】
本発明においては、重合体パウダーと共に塊化物をも効率良く抜き出すために、通常、X区間から1回抜き出すに当たり、Y区間から複数回抜き出すことが好ましい。塊化物の発生が塊化物検出装置によって検出された段階で、X区間から抜き出す頻度を増加させることによって、塊化物が十分に成長する前に塊化物を反応器の外へ抜き出すことができ、その結果、塊化物がガス分散板上で大きな塊に成長したり、新たな塊化トラブルを誘発したりして、運転中止に至る可能性を未然に防ぐことができる。
【0026】
以下、本発明の気相流動床式重合反応器を、図面によって説明する。
図1は、一般的な気相流動床式重合反応器を示す概略図である。図1において、1は重合反応器、2はオレフィン重合体パウダーが原料オレフィンガスによって流動されている流動層、3はガス分散板、4は熱交換器、5は原料ガスの供給ライン、6は循環ガスの循環ライン、7は製造されたオレフィン重合体パウダーの抜き出しライン、8は重合体パウダー抜き出し用バルブ、9は触媒投入ライン、10は循環ガスを循環させるための循環ブロアー、11は流動層の粉面、Dはオレフィン重合体パウダーが流動層を形成している気相流動床式重合反応器の内径を、それぞれ表す。
【0027】
図2は、本発明の気相流動床式重合反応器の一例を示す概略図である。図2における符号1〜6及び9〜11は、図1のそれらと同じ意味であり、12はオレフィン重合体パウダーを抜き出すためのX区間の抜き出しライン、12’はオレフィン重合体パウダーを抜き出すためのY区間の抜き出しライン、13及び13’はバルブを、それぞれ表す。
【0028】
触媒投入ライン9から触媒が、原料ガスの供給ライン5からオレフィンまたはオレフィン含有ガスがそれぞれ供給されて、重合は、ガス分散板3より上部の流動層2において行われる。未反応ガスは、循環ライン6を循環し、熱交換器4で除熱され、循環ブロアー10によって反応器1へ戻される。本発明においては、流動層の粉面11の高さを一定に保持するようにバルブ13及び13’を開閉させることによって、オレフィン重合体パウダーが間欠的に抜き出しライン12および12’から抜き出される。
【0029】
本発明で用られる重合触媒は、気相で存在するオレフィンと接触してオレフィン重合体を与えるものであればよく、特に制限されない。公知の重合触媒として、いわゆる金属酸化物型触媒、チーグラーナッタ型触媒およびメタロセン型触媒を例示することができる。
【0030】
本発明で用いられるオレフィンは特に制限されず、オレフィンとして、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン及び1−オクテンで例示されるα−オレフィンを例示することができ、これらのオレフィンはそれぞれ単独で又は二種以上を組み合わせて用いることができる。
【0031】
本発明で得られるオレフィン重合体も特に制限されず、オレフィン重合体として、エチレンと1−ブテンとの共重合体、エチレンと1−ヘキセンとの共重合体を例示することができる。
【0032】
気相重合反応の圧力は、反応器内でオレフィンが気相として存在し得る範囲内であればよく、通常0〜5.0MPa、好ましくは、1.5〜3.0MPaである。気相重合反応の温度は、例えば、使用する重合触媒、反応器内の圧力および重合するオレフィンの種類によって適宜選択され、一般に30〜110℃である。本発明の気相流動床式重合反応器の形状は特に制限されず、また、該反応器は攪拌翼を有していてもよいし、有していなくてもよい。
【実施例】
【0033】
以下、本発明を図2を参照しながら実施例に基づき説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例1
容量が0.78m3(D=0.5m。したがって、L1<0.1×D=0.05m、L2=0.1×D=0.05m)の気相流動床式重合反応器1を使用して、エチレン、1−ブテン及び水素の混合ガスを、チタン系触媒とアルキルアルミニウム化合物(共触媒)とからなる重合触媒と接触させて重合した。
エチレンと1−ブテンとの共重合体なるオレフィン重合体パウダーを、ガス分散板3からの高さが0.01m(X区間)の抜き出しライン12と、ガス分散板3からの高さが0.18m(Y区間)の抜き出しライン12’との両方を使用して、抜き出した。抜き出しライン12’からの抜き出し回数3回に対して、抜き出しライン12からの抜き出し回数を1回とすることによって、オレフィン重合体パウダー1kgあたり、重合圧力下のモノマーガス0.0057m3が抜き出され、オレフィン重合体パウダーと共に塊化物も抜き出された。
【0034】
比較例1
オレフィン重合体パウダーを、X区間の抜き出しライン12のみから抜き出したこと以外は実施例1と同様に行った。塊化物も抜き出すことはできたものの、重合圧力下のモノマーガスの抜き出し量は、オレフィン重合体パウダー1kgあたり0.0094m3と、実施例1の場合より多かった。
【0035】
比較例2
オレフィン重合体パウダーを、Y区間の抜き出しライン12’のみから抜き出したこと以外は実施例1と同様に行った。重合圧力下のモノマーガスの抜き出し量は、オレフィン重合体パウダー1kgあたり0.0044m3と実施例1より良好であったものの、塊化物を抜き出すことができなかったために、多量の塊化物が反応器内に蓄積され、1週間の連続運転後に重合を停止せざるを得なかった。
【0036】
実施例2
Y区間の抜き出しライン12’のガス分散板からの高さを0.28mとしたこと以外は実施例1と同様に行った。オレフィン重合体パウダー1kgあたり、重合圧力下のモノマーガス0.0048m3が抜き出され、塊化物も抜き出すことができた。
【0037】
実施例3
実施例1の気相流動床式重合反応器1を使用して、エチレン、1−ブテン及び水素の混合ガスを、チタン系触媒とアルキルアルミニウム化合物(共触媒)とからなる重合触媒と接触させて重合した。重合反応器1内の重合体パウダーの平均滞留時間τは4.0hrであるから、上式(3)の右辺の値は、50×τ=50×4.0=200(秒)であった。
抜き出しライン12に設置されているバルブ13を開にしてオレフィン重合体パウダーを反応器1から抜き出した後、バルブ13を閉止した。閉止のまま200秒間放置した後、バルブ13を開けたところ、オレフィン重合体パウダーを反応器1から問題なく抜き出すことができ、重合反応器1からバルブ13までの間の区域またはバルブ13の内部に塊化物による閉塞のないことが確認された。
同様に、抜き出しライン12’に設置されているバルブ13’を開にしてオレフィン重合体パウダーを反応器1から抜き出した後、バルブ13’を閉止した。閉止のまま200秒間放置した後、バルブ13’を開けたところ、オレフィン重合体パウダーを反応器1から問題なく抜き出すことができ、重合反応器1からバルブ13’までの間の区域またはバルブ13’の内部に塊化物による閉塞のないことが確認された。
【0038】
比較例3
バルブ13又は13’を閉止したままの放置時間をそれぞれ250秒間としたこと以外は実施例3と同様に行った。バルブ13又は13’を開けたところ、重合反応器1からバルブ13もしくは13’までの間の区域またはバルブ13もしくは13’の内部に滞留していたオレフィン重合体パウダーが塊化して塊化物を生じたために抜き出し用配管が閉塞し、その結果、重合体パウダーを重合反応器1から抜き出すことができなかった。
【0039】
実施例4
重合反応器1内の重合体パウダーの平均滞留時間τが4.5hr(上式(3)の右辺の値は、50×τ=50×4.5=225(秒))であること以外は実施例3と同様に行った。
抜き出しライン12に設置されているバルブ13を開にしてオレフィン重合体パウダーを反応器1から抜き出した後、バルブ13を閉にした。閉のまま200秒間放置した後、バルブ13を開けたところ、オレフィン重合体パウダーを反応器1から問題なく抜き出すことができ、重合反応器1からバルブ13までの間の区域またはバルブ13の内部に塊化物による閉塞のないことが確認された。
同様に、抜き出しライン12’に設置されているバルブ13’を開にしてオレフィン重合体パウダーを反応器1から抜き出した後、バルブ13’を閉止した。閉止のまま200秒間放置した後、バルブ13’を開けたところ、オレフィン重合体パウダーを反応器1から問題なく抜き出すことができ、重合反応器1からバルブ13’までの間の区域またはバルブ13’の内部に塊化物による閉塞のないことが確認された。
【0040】
比較例4
バルブ13又は13’を閉止したままの放置時間をそれぞれ250秒間としたこと以外は実施例3と同様に行った。バルブ13又は13’を開けたところ、重合反応器1からバルブ13もしくは13’までの間の区域またはバルブ13もしまは13’の内部に滞留していたオレフィン重合体パウダーが塊化して塊化物を生じたために抜き出し用配管が閉塞し、その結果、オレフィン重合体パウダーを反応器1から抜き出すことができなかった。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】一般的な気相流動床式重合反応器を示す概略図である。
【図2】本発明の気相流動床式重合反応器の一例を示す概略図である。
【符号の説明】
【0042】
1:重合反応器、2:流動層、3:ガス分散板、4:熱交換器、5:原料ガスの供給ライン、6:循環ガスの循環ライン、7:重合体パウダーの抜き出しライン、8:重合体パウダー抜き出し用バルブ、9:触媒投入ライン、10:循環ブロアー、11:流動層の粉面、12:X区間の重合体パウダー抜き出しライン、12’:Y区間の重合体パウダー抜き出しライン、13、13’:バルブ





 

 


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