米国特許情報 | 欧州特許情報 | 国際公開(PCT)情報 | Google の米国特許検索
 
     特許分類
A 農業
B 衣類
C 家具
D 医学
E スポ−ツ;娯楽
F 加工処理操作
G 机上付属具
H 装飾
I 車両
J 包装;運搬
L 化学;冶金
M 繊維;紙;印刷
N 固定構造物
O 機械工学
P 武器
Q 照明
R 測定; 光学
S 写真;映画
T 計算機;電気通信
U 核技術
V 電気素子
W 発電
X 楽器;音響


  ホーム -> 化学;冶金 -> 住友化学株式会社

発明の名称 高分子組成物および高分子発光素子
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−9196(P2007−9196A)
公開日 平成19年1月18日(2007.1.18)
出願番号 特願2006−151275(P2006−151275)
出願日 平成18年5月31日(2006.5.31)
代理人 【識別番号】100093285
【弁理士】
【氏名又は名称】久保山 隆
発明者 阿縣 克実 / 山田 武
要約 課題
発光素子の発光材料として用いたとき発光効率が高い、寿命の一層長い等高性能の発光素子を与える高分子組成物を提供する。

解決手段
下記共重合体(A)1〜99重量%と共重合体(B)99〜1重量%とを含む高分子組成物。
特許請求の範囲
【請求項1】
下記共重合体(A)1〜99重量%と共重合体(B)99−1重量%とを含む高分子組成物、
共重合体(A): 繰り返し単位(a)と、繰り返し単位(b)とを含み、繰り返し単位(a)と(b)のモル数の合計に対する繰り返し単位(a)のモル数の割合をXaA(%)としたとき100>XaA >5であり、固体状態で蛍光を有し、ポリスチレン換算の数平均分子量が103〜108である共重合体、
共重合体(B): 繰り返し単位(a)と、繰り返し単位(b)とを含み、繰り返し単位(a)と(b)のモル数の合計に対する繰り返し単位(a)のモル数の割合をXaB(%)としたときXaB≦XaA−5の関係を満たし、固体状態で蛍光を有し、ポリスチレン換算の数平均分子量が103〜108である共重合体。
【請求項2】
繰り返し単位(a)が正孔注入性あるいは正孔輸送性であることを特徴とする請求項1に記載の高分子組成物。
【請求項3】
繰り返し単位(b)が電子注入性あるいは電子輸送性であることを特徴とする請求項1または2に記載の高分子組成物。
【請求項4】
繰り返し単位(b)がSP2軌道を有する炭素で共役が繋がっている構造であることを特徴とする請求項1〜3に記載の高分子組成物。
【請求項5】
繰り返し単位(a)が下式(1)で示される繰り返し単位であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の高分子組成物。






〔式中、Ar1、Ar3およびAr5は、それぞれ独立にアリーレン基または2価の複素環基を表し、Ar2およびAr4は、それぞれ独立にアリール基または1価の複素環基を表し、tは0〜3の整数を表す。Ar4およびAr5がそれぞれ複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。〕
【請求項6】
繰り返し単位(b)が下式(2)で示される繰り返し単位であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の高分子組成物。




〔式中、Xは −CR34−、−O−、−S−、−Se−または−SiR56−を表し、pおよびqは、それぞれ独立に0〜3の整数を示し、R1およびR2は、それぞれ独立にアルキル基、アリール基または1価の複素環基を示す。R1およびR2の二つ以上が連結して環構造を形成していてもよい。R3、R4、5およびR6は、それぞれ独立にアルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アルキルシリル基、アルキルアミノ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールシリル基、アリールアミノ基、アリールアルキル基、アリールアルコキシ基、アリールアルキルシリル基、アリールアルキルアミノ基、1価の複素環基またはシアノ基を示す。R1およびR2がそれぞれ複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。さらに、R1、R2、R3、R4、R5およびR6がアルキルを含む基の場合は、該アルキルは、ヘテロ原子を含む基で中断されていてもよい。〕
【請求項7】
共重合体(A)を5〜95重量%、共重合体(B)を95〜5重量%含むことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の高分子組成物。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれかに記載の高分子組成物を含むことを特徴とするインク組成物。
【請求項9】
陽極および陰極からなる電極間に、発光層を有し、該発光層が請求項1〜7のいずれかに記載の高分子組成物を含むことを特徴とする高分子発光素子。
【請求項10】
請求項9に記載の高分子発光素子を含むことを特徴とする面状光源。
【請求項11】
請求項9に記載の高分子発光素子を含むことを特徴とするセグメント表示装置。
【請求項12】
請求項9に記載の高分子発光素子を含むことを特徴とするドットマトリックス表示装置。
【請求項13】
請求項9に記載の高分子発光素子をバックライトとすることを特徴とする液晶表示装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、高分子組成物および高分子発光素子(以下、高分子LEDということがある。)に関する。
【背景技術】
【0002】
発光素子に用いる、高分子量の発光材料として、共重合体が検討されており、その例としてN、N−ジフェニル−N−ジイル−アミノ基あるいは、テトラフェニルフェニレンジアミンジイル基である繰り返し単位とフルオレン−ジイル基である繰り返し単位とを含む共重合体が開示されている。
【0003】
【特許文献1】特開2002−338665
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら上記公知の共重合体を発光素子の発光材料として用いたときその発光素子の性能が実用的には必ずしも十分でないという問題があった。
本発明の目的は、発光素子の発光材料として用いたとき発光効率が高い、寿命が一層長い等、高性能の発光素子を与える高分子組成物を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
即ち本発明は、下記共重合体(A)1〜99重量%と共重合体(B)99〜1重量%とを含む高分子組成物を提供するものである。
共重合体(A):
繰り返し単位(a)と、繰り返し単位(b)とを含み、
繰り返し単位(a)と(b)のモル数の合計に対する繰り返し単位(a)のモル数の割合をXaA(%)としたとき100>XaA >5であり、固体状態で蛍光を有し、ポリスチレン換算の数平均分子量が103〜108である共重合体。
共重合体(B):
繰り返し単位(a)と、繰り返し単位(b)とを含み、
繰り返し単位(a)と(b)のモル数の合計に対する繰り返し単位(a)のモル数の割合をXaB(%)としたときXaB≦XaA−5の関係を満たし、固体状態で蛍光を有し、ポリスチレン換算の数平均分子量が103〜108である共重合体。
【発明の効果】
【0006】
本発明の高分子組成物は、発光素子の発光材料として用いたとき発光効率が高い、寿命が一層長い等、高性能の発光素子を与える
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
本発明の高分子組成物は、上記の共重合体(A)および(B)を含む。
そして、共重合体(A)および共重合体(B)はいずれも、繰り返し単位(a)と、繰り返し単位(b)とを含む。
【0008】
本発明の高分子組成物を構成する共重合体における繰り返し単位(a)としては正孔注入性あるいは正孔輸送性の繰り返し単位である場合が好ましい。
【0009】
ここで、正孔注入性あるいは正孔輸送性の繰り返し単位としては、
正孔輸送性材料である低分子化合物から誘導される2価の基等があげられ、その例としてはカルバゾールまたはその誘導体、シランまたはその誘導体、側鎖または主鎖に芳香族アミンを有するシロキサン誘導体、ピラゾリン誘導体、アリールアミン誘導体、スチルベン誘導体、トリフェニルジアミン誘導体、アニリンまたはその誘導体、チオフェンまたはその誘導体、ピロールまたはその誘導体、p−フェニレンビニレンまたはその誘導体、または2,5−チエニレンビニレンまたはその誘導体から水素原子2個を除いてえられる2価の基が挙げられる。
【0010】
中でも、繰り返し単位(a)としては、アリールアミン構造を有する2価の基(アリールアミン誘導体から水素原子を除いた2価の基)が好ましく、特に好ましくは下記式(1)で示される繰り返し単位が挙げられる。
【0011】




〔ここで、Ar1、Ar3およびAr5は、それぞれ独立にアリーレン基または2価の複素環基である。Ar2およびAr4は、それぞれ独立にアリール基または1価の複素環基である。tは0〜3の整数を示す。Ar4およびAr5がそれぞれ複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。〕
【0012】
式(1)においてアリール基としては、フェニル基、ナフチル基、アントラセニル基、縮合環化合物基などあげられる。
【0013】
フェニル基としては、下記の構造があげられる。



【0014】
ナフチル基としては、下記の構造があげられる。


【0015】
アントラセニル基としては、下記の構造があげられる。



【0016】
縮合環化合物基としては、下記の構造があげられる。


【0017】
ここで、Rとしては、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アルキルシリル基、アルキルアミノ基、水酸基、アミノ基、カルボキシル基、アルデヒド基、シアノ基等が挙げられる。
上図において一つの基中に複数のRを有しているが、これらは同一であっても相異なってもよい。
【0018】
ここにアルキル基は、直鎖、分岐または環状のいずれでもよく、炭素数は通常1〜20程度であり、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、 i-プロピル基、ブチル基、s-ブチル基、 i-ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、イソアミル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、2−エチルヘキシル基、ノニル基、デシル基、3,7−ジメチルオクチル基、ラウリル基などが挙げられる。
【0019】
アルコキシ基は、直鎖、分岐または環状のいずれでもよく、炭素数は通常1〜20程度であり、具体的には、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基、 i-プロピルオキシ基、ブトキシ基、 i-ブトキシ基、t−ブトキシ基、ペンチルオキシ基、イソアミルオキシ基、ヘキシルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基、2−エチルヘキシルオキシ基、ノニルオキシ基、デシルオキシ基、3,7−ジメチルオクチルオキシ基、ラウリルオキシ基などが挙げられる。
【0020】
アルキルチオ基は、直鎖、分岐または環状のいずれでもよく、炭素数は通常1〜20程度であり、具体的には、メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、i−プロピルチオ基、ブチルチオ基、i−ブチルチオ基、t−ブチルチオ基、ペンチルチオ基、ヘキシルチオ基、シクロヘキシルチオ基、ヘプチルチオ基、オクチルチオ基、2−エチルヘキシルチオ基、ノニルチオ基、デシルチオ基、3,7−ジメチルオクチルチオ基、ラウリルチオ基などが挙げられる。
【0021】
アルキルシリル基は、直鎖、分岐または環状のいずれでもよく、炭素数は通常1〜60程度であり、具体的には、メチルシリル基、エチルシリル基、プロピルシリル基、i−プロピルシリル基、ブチルシリル基、i−ブチルシリル基、t−ブチルシリル基、ペンチルシリル基、ヘキシルシリル基、シクロヘキシルシリル基、ヘプチルシリル基、オクチルシリル基、2−エチルヘキシルシリル基、ノニルシリル基、デシルシリル基、3,7−ジメチルオクチルシリル基、ラウリルシリル基、トリメチルシリル基、エチルジメチルシリル基、プロピルジメチルシリル基、i−プロピルジメチルシリル基、ブチルジメチルシリル基、t−ブチルジメチルシリル基、ペンチルジメチルシリル基、ヘキシルジメチルシリル基、ヘプチルジメチルシリル基、オクチルジメチルシリル基、2−エチルヘキシル−ジメチルシリル基、ノニルジメチルシリル基、デシルジメチルシリル基、3,7−ジメチルオクチル−ジメチルシリル基、ラウリルジメチルシリル基などが挙げられる。
【0022】
アルキルアミノ基は、直鎖、分岐または環状のいずれでもよく、モノアルキルアミノ基でもジアルキルアミノ基でもよく、炭素数は通常1〜40程度であり、具体的には、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、エチルアミノ基、ジエチルアミノ基、プロピルアミノ基、i−プロピルアミノ基、ブチルアミノ基、 i−ブチルアミノ基、t−ブチルアミノ基、ペンチルアミノ基、ヘキシルアミノ基、シクロヘキシルアミノ基、ヘプチルアミノ基、オクチルアミノ基、2−エチルヘキシルアミノ基、ノニルアミノ基、デシルアミノ基、3,7−ジメチルオクチルアミノ基、ラウリルアミノ基などが挙げられる。
【0023】
中でも、アルキル基、アルコキシ基、水酸基、アミノ基、カルボキシル基、アルデヒド基であることが好ましく、n−アルキル基、i−アルキル基、s−アルキル基、アルコキシ基、水酸基、アミノ基、カルボキシル基、アルデヒド基であることがさらに好ましく、n−アルキル基、i−アルキル基、s−アルキル基、アルコキシ基であることがさらに好ましい。
【0024】
式(1)において、1価の複素環基とは、複素環化合物から水素原子1個を除いた残りの原子団をいい、炭素数は、通常4〜60程度、好ましくは4〜20である。なお1価の複素環基の炭素数には、置換基の炭素数は含まれない。
ここに複素環化合物とは、環式構造をもつ有機化合物のうち、環を構成する元素が炭素原子だけでなく、酸素、硫黄、窒素、リン、ホウ素などのヘテロ原子を環内に含むものをいう。
【0025】
1価の複素環基としては、ヘテロ原子として窒素を含む1価の複素環基、ヘテロ原子としてけい素、窒素、酸素、硫黄、セレンなどを含みフルオレン構造を有する基、ヘテロ原子として硫黄、酸素、窒素、けい素、セレンなどを含む5員環複素環基、ヘテロ原子として窒素、酸素、硫黄、けい素、セレンなどを含む5員環または6員環複素環を有する縮合複素環基、ヘテロ原子としてけい素、窒素、硫黄、セレンなどを含む5員環複素環基でそのヘテロ原子のα位で結合し2量体やオリゴマーになっている基、ヘテロ原子としてけい素、窒素、酸素、硫黄、セレンなどを含む5員環複素環基でそのヘテロ原子のα位でフェニル基に結合している基などがあげられる。
【0026】
ヘテロ原子として窒素を含む1価の複素環基としては、例えば、下記の基があげられる。





ここで、図中のRは、前記と同じ意味を表す。
【0027】
ヘテロ原子としてけい素、窒素、酸素、硫黄、セレンなどを含みフルオレン構造を有する基としては、下記の基があげられる。





ここで、図中のRは、前記と同じ意味を表す。
【0028】
ヘテロ原子として硫黄、酸素、窒素、けい素、セレンなどを含む5員環複素環基としては、下記の構造があげられる。


ここで、図中のRは、前記と同じ意味を表す。
【0029】
ヘテロ原子として窒素、酸素、硫黄、けい素、セレンなどを含む5員環または6員環複素環を有する縮合複素環基としては、下記の構造があげられる。



ここで、図中のRは、前記と同じ意味を表す。
【0030】
ヘテロ原子としてけい素、窒素、硫黄、セレンなどを含む5員環複素環基でそのヘテロ原子のα位で結合し2量体やオリゴマーになっている基としては、下記の基があげられる。


ここで、図中のRは、前記と同じ意味を表す。
【0031】
ヘテロ原子として窒素、酸素、硫黄、けい素、セレンなどを含む5員環複素環基でそのヘテロ原子のα位でフェニル基に結合している基としては、下記の構造があげられる。


ここで、図中のRは、前記と同じ意味を表す。
【0032】
式(1)において、アリーレン基とは、芳香族炭化水素から、水素原子2個を除いた残りの原子団であり、独立したベンゼン環又は縮合環2個以上が直接又はビニレン等の基を介して結合したものも含まれる。
アリーレン基の炭素数は通常6〜60程度であり、アリーレン基として、具体的には、フェニレン基、ビフェニレン基、ターフェニレン基、ナフタレンジイル基、アントラセンジイル基、フェナントレンジイル基、ペンタレンジイル基、インデンジイル基、ヘプタレンジイル基、インダセンジイル基、トリフェニレンジイル基、ビナフチルジイル基、フェニルナフチレンジイル基、スチルベンジイル基、フルオレンジイル基、3,3’−アルコキシスチルベンジイル基などが挙げられる。なおアリーレン基の炭素数には、置換基の炭素数は含まれない。
アリーレン基の具体例としては、前述の式(1)におけるアリール基の具体例の任意のR1個を結合手とした基が挙げられる。
【0033】
式(1)において、2価の複素環基とは、複素環化合物から水素原子2個を除いた残りの原子団をいい、炭素数は、通常4〜60程度、好ましくは4〜20である。なお1価の複素環基の炭素数には、置換基の炭素数は含まれない。
ここに複素環化合物とは、環式構造をもつ有機化合物のうち、環を構成する元素が炭素原子だけでなく、酸素、硫黄、窒素、リン、ホウ素などのヘテロ原子を環内に含むものをいう。
2価の複素環基の具体例としては、後述の1価の複素環基の具体例の任意のR1個を結合手とした基が挙げられる。
【0034】
上記式(1)の繰り返し単位の具体的な構造としては、以下の構造が例示される。


ここで、図中のRは、前記と同じ意味を表す。
【0035】
本発明の高分子組成物を構成する共重合体における繰り返し単位(b)としては電子注入性あるいは電子輸送性の繰り返し単位である場合が好ましい。
【0036】
ここで、電子注入性あるいは電子輸送性の繰り返し単位としては、電子注入性あるいは電子輸送性材料である低分子化合物から誘導される2価の基等があげられ、オキサジアゾール誘導体、アントラキノジメタンまたはその誘導体、ベンゾキノンまたはその誘導体、ナフトキノンまたはその誘導体、アントラキノンまたはその誘導体、テトラシアノアンスラキノジメタンまたはその誘導体、フルオレノン誘導体、ジフェニルジシアノエチレンまたはその誘導体、ジフェノキノン誘導体、または8−ヒドロキシキノリンまたはその誘導体の金属錯体、キノリンまたはその誘導体、キノキサリンまたはその誘導体、フルオレンまたはその誘導体から水素原子2個を除いて得られる2価の基が挙げられる。
【0037】
本発明で用いられる共重合体を構成する繰り返し単位 (b)としては、上記例の中でもSP2軌道を有する炭素で共役が繋がっている構造である場合が好ましい。
【0038】
繰り返し単位 (b)としては、中でも下記式(2)で示される場合が特に好ましい。




〔式中、Xは −CR34−、−O−、−S−、−Se−または−SiR56−を表し、pおよびqは、それぞれ独立に0〜3の整数を示し、R1およびR2は、それぞれ独立にアルキル基、アリール基または1価の複素環基を示す。R1およびR2の二つ以上が連結して、環構造を形成していてもよい。R3、R4、5およびR6は、それぞれ独立にアルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アルキルシリル基、アルキルアミノ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールシリル基、アリールアミノ基、アリールアルキル基、アリールアルコキシ基、アリールアルキルシリル基、アリールアルキルアミノ基、1価の複素環基またはシアノ基を示す。
1およびR2がそれぞれ複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。さらに、R1、R2、R3、R4、R5およびR6がアルキルを含む基の場合は、該アルキルは、ヘテロ原子を含む基で中断されていてもよい。〕
なお、R1およびR2の二つ以上が連結して、環構造を形成するばあい、環構造は、飽和であってもよいし、不飽和であってもよい。また、二つ以上のR1が連結して環構造を形成する場合及び、二つ以上のR2が連結して環構造を形成する場合においても、環構造は、飽和であってもよいし、不飽和であってもよい。
【0039】
ここに、ヘテロ原子としては、酸素原子、硫黄原子、窒素原子などが例示される。
【0040】
ヘテロ原子を含む基としては、例えば、以下の基が挙げられる。


【0041】
ここで、R’としては、例えば、水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜60のアリール基、炭素数4〜60の1価の複素環基が挙げられる。
【0042】
上記式(2)のR1、R2は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アリール基または1価の複素環基を示す。R3、R4、R5およびR6は、それぞれ独立にアルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アルキルシリル基、アルキルアミノ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールシリル基、アリールアミノ基、アリールアルキル基、アリールアルコキシ基、アリールアルキルシリル基、アリールアルキルアミノ基、1価の複素環基またはシアノ基を示す。
【0043】
ここに、アルキル基、アリール基、1価の複素環基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アルキルシリル基、アルキルアミノ基については前記のとおりである。
【0044】
アリールオキシ基は、炭素数は通常6〜60程度であり、具体的には、フェノキシ基、C1〜C12アルコキシフェノキシ基、C1〜C12アルキルフェノキシ基、1−ナフチルオキシ基、2−ナフチルオキシ基などが例示され、 C1〜C12アルコキシフェノキシ基、C1〜C12アルキルフェノキシ基が好ましい。
【0045】
アリールシリル基は、炭素数は通常6〜60程度であり、フェニルシリル基、C1〜C12アルコキシフェニルシリル基、C1〜C12アルキルフェニルシリル基、1−ナフチルシリル基、2−ナフチルシリル基、ジメチルフェニルシリル基などが例示され、 C1〜C12アルコキシフェニルシリル基、C1〜C12アルキルフェニルシリル基が好ましい。
【0046】
アリールアミノ基は、炭素数は通常6〜60程度であり、フェニルアミノ基、ジフェニルアミノ基、C1〜C12アルコキシフェニルアミノ基、ジ(C1〜C12アルコキシフェニル)アミノ基、ジ(C1〜C12アルキルフェニル)アミノ基、1−ナフチルアミノ基、2−ナフチルアミノ基などが例示され、C1〜C12アルキルフェニルアミノ基、ジ(C1〜C12アルキルフェニル)アミノ基が好ましい。
【0047】
アリールアルキル基は、炭素数は通常7〜60程度であり、具体的には、フェニル−C1〜C12アルキル基、C1〜C12アルコキシフェニル−C1〜C12アルキル基、C1〜C12アルキルフェニル−C1〜C12アルキル基、1−ナフチル−C1〜C12アルキル基、2−ナフチル−C1〜C12アルキル基などが例示され、C1〜C12アルコキシフェニル−C1〜C12アルキル基、C1〜C12アルキルフェニル−C1〜C12アルキル基が好ましい。
【0048】
アリールアルコキシ基は、炭素数は通常7〜60程度であり、具体的には、フェニル−C1〜C12アルコキシ基、C1〜C12アルコキシフェニル−C1〜C12アルコキシ基、C1〜C12アルキルフェニル−C1〜C12アルコキシ基、1−ナフチル−C1〜C12アルコキシ基、2−ナフチル−C1〜C12アルコキシ基などが例示され、C1〜C12アルコキシフェニル−C1〜C12アルコキシ基、C1〜C12アルキルフェニル−C1〜C12アルコキシ基が好ましい。
【0049】
アリールアルキルシリル基は、炭素数は通常7〜60程度であり、具体的には、フェニル−C1〜C12アルキルシリル基、C1〜C12アルコキシフェニル−C1〜C12アルキルシリル基、C1〜C12アルキルフェニル−C1〜C12アルキルシリル基、1−ナフチル−C1〜C12アルキルシリル基、2−ナフチル−C1〜C12アルキルシリル基、フェニル−C1〜C12アルキルジメチルシリル基などが例示され、C1〜C12アルコキシフェニル−C1〜C12アルキルシリル基、C1〜C12アルキルフェニル−C1〜C12アルキルシリル基が好ましい。
【0050】
アリールアルキルアミノ基としては、炭素数は通常7〜60程度であり、具体的には、フェニル−C1〜C12アルキルアミノ基、C1〜C12アルコキシフェニル−C1〜C12アルキルアミノ基、C1〜C12アルキルフェニル−C1〜C12アルキルアミノ基、ジ(C1〜C12アルコキシフェニル−C1〜C12アルキル)アミノ基、ジ(C1〜C12アルキルフェニル−C1〜C12アルキル)アミノ基、1−ナフチル−C1〜C12アルキルアミノ基、2−ナフチル−C1〜C12アルキルアミノ基などが例示され、などが例示され、C1〜C12アルキルフェニル−C1〜C12アルキルアミノ基、ジ(C1〜C12アルキルフェニル−C1〜C12アルキル)アミノ基が好ましい。
【0051】
アリールアルケニル基としては、炭素数は通常8〜60程度であり、具体的には、フェニル−C1〜C12アルケニル基、C1〜C12アルコキシフェニル−C1〜C12アルケニル基、C1〜C12アルキルフェニル−C1〜C12アルケニル基、1−ナフチル−C1〜C12アルケニル基、2−ナフチル−C1〜C12アルケニル基などが例示され、C1〜C12アルコキシフェニル−C1〜C12アルケニル基、C1〜C12アルキルフェニル−C1〜C12アルケニル基が好ましい。
【0052】
アリールアルキニル基は、炭素数は通常8〜60程度であり、具体的には、フェニル−C1〜C12アルキニル基、C1〜C12アルコキシフェニル−C1〜C12アルキニル基、C1〜C12アルキルフェニル−C1〜C12アルキニル基、1−ナフチル−C1〜C12アルキニル基、2−ナフチル−C1〜C12アルキニル基などが例示され、C1〜C12アルコキシフェニル−C1〜C12アルキニル基、C1〜C12アルキルフェニル−C1〜C12アルキニル基が好ましい。
【0053】
上記式(2)において、pおよびqは、それぞれ独立に0〜3の整数である。qが2以上の場合、複数あるR2は同一でも異なっていてもよい。pが2以上の場合、複数あるR1は同一でも異なっていてもよい。また、R1〜R6のうち2つ以上が連結して環を形成していてもよい。R1〜R6がアルキルを含む基の場合は、該アルキルは、ヘテロ原子を含む基で中断されていてもよい。
【0054】
前記式(2)で示される構造の中でも、R1およびR2のどちらかあるいはいずれもが、p、q≧2で、それらが芳香環を形成している場合が特に好ましい。具体的には、p=2、q=0で二つのR1により芳香環を形成している下記の構造が挙げられる。


【0055】
前記式(2)で示される構造で具体的な例としては下記のものが挙げられる。













式(2)のうち、好ましくは下記構造であり、







さらに好ましくは、下記構造である。



【0056】
本発明の高分子組成物に用いる共重合(A)中の繰り返し単位(a)と(b)のモル数の合計に対する繰り返し単位(a)のモル数の割合をXaA(%)としたとき100>XaA >5であり、
共重合体(B)中、繰り返し単位(a)と(b)のモル数の合計に対する繰り返し単位(a)のモル数の割合をXaB(%)としたときXaB≦XaA−5の関係を満たす。
このように、発光材料として、繰り返し単位(a)と(b)とを含む共重合体であって、繰り返し単位(a)と(b)との含有比が異なる共重合体2種以上を含む本発明の高分子組成物を用いることにより、繰り返し単位(a)と(b)とを含む共重合体1種類を用いる場合と比較して、発光効率、寿命に優れた素子を得ることができる。
ここで、XaAが5〜50%の範囲でかつ XaB≦XaA−10であることが好ましい。
これらの中で、1種類の前記式(1)の繰り返し単位と1種類の前記式(2)の繰り返し単位からなる共重合体、2種類の前記式(1)の繰り返し単位と1種類の前記式(2)の繰り返し単位からなる共重合体、1種類の前記式(1)の繰り返し単位と2種類の前記式(2)の繰り返し単位からなる共重合体、1種類の前記式(1)の繰り返し単位と1種類の2価の複素環基からなる共重合体、2種類の前記式(1)の繰り返し単位と1種類の2価の複素環基からなる共重合体、1種類の前記式(1)の繰り返し単位と2種類の2価の複素環基からなる共重合体が好ましく、1種類の前記式(1)の繰り返し単位と1種類の前記式(2)の繰り返し単位からなる共重合体、2種類の前記式(1)の繰り返し単位と1種類の前記式(2)の繰り返し単位からなる共重合体、1種類の前記式(1)の繰り返し単位と2種類の前記式(2)の繰り返し単位からなる共重合体がより好ましく、1種類の前記式(1)の繰り返し単位と1種類の前記式(2)の繰り返し単位からなる共重合体が最も好ましい。

本発明の高分子組成物は、上記共重合体(A)1〜99重量%と共重合体(B)99〜1重量%とを含む。好ましくは、共重合体(A)を5〜95%、共重合体(B)を95〜5%含む場合である。
本発明の高分子組成物は溶媒への溶解性、ガラス転移温度、寿命や輝度などの素子にした時の特性などを損なわない範囲で上記共重合体(A)および共重合体(B)以外に他の高分子化合物を含んでいてもよい。含んでいてもよい高分子化合物の具体例としては、特開2001−247861号、特開2001−507511号、特開2001−504533号、特開2001−278958号、特開2001−261796号、特開2001−226469号、特許第3161058などに記載の高分子化合物があげられる。 該高分子化合物の種類としてはポリフルオレン系化合物、ポリフルオレン系共重合体、ポリアリーレン系化合物、ポリアリーレン系共重合体、ポリアリーレンビニレン系化合物、ポリアリーレンビニレン系共重合体、ポリスチルベン系化合物、ポリスチルベン系共重合体、ポリスチルベンビニレン系化合物、ポリスチルベンビニレン系共重合体、ポリピリジンジイル系化合物、ポリピリジンジイル系共重合体、アルコキシポリチオフェン系化合物、アルコキシポリチオフェン系共重合体などがあげられ、ポリフルオレン系共重合体、ポリアリーレン系共重合体、ポリアリーレンビニレン系共重合体、ポリスチルベン系共重合体、ポリスチルベンビニレン共重合体が好ましい。
【0057】
本発明の共重合体の製造方法としては、例えば繰り返し単位に対応する単量体(モノマー)を用いてSuzukiカップリング反応により重合する方法(ケミカル レビュー(Chem.Rev.),第95巻,2457頁(1995年))、Grignard反応により重合する方法(共立出版、高分子機能材料シリーズ第2巻、高分子の合成と反応(2)、432−3頁)、Yamamotoカップリング反応などゼロ価ニッケル錯体により重合する方法(プログレッシブ ポリマー サイエンス(Prog.Polym.Sci.),第17巻,1153−1205頁,1992年)、FeCl3等の酸化剤により重合する方法、電気化学的に酸化重合する方法(丸善、実験化学講座第4版、28巻、339−340頁)などが例示される。
なお、必要に応じ、同一の繰り返し単位に対応する単量体を2種以上用いてもよい。
【0058】
これらのうち、Suzukiカップリング反応などニッケル触媒またはパラジウム触媒により重合する方法、Grignard反応により重合する方法、Yamamotoカップリング反応などゼロ価ニッケル錯体により縮合重合する方法が、構造制御がしやすいので好ましい。
【0059】
より具体的に、反応条件について述べる。
Suzuki反応の場合は、触媒として、例えばパラジウム[テトラキス(トリフェニルホスフィン)]、パラジウムアセテート類などを用い、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、水酸化バリウム等の無機塩基、トリエチルアミン等の有機塩基、フッ化セシウムなどの無機塩をモノマーに対して当量以上、好ましくは1〜10当量加えて反応させる。無機塩を水溶液として、2相系で反応させてもよい。溶媒としては、N、N−ジメチルホルムアミド、トルエン、ジメトキシエタン、テトラヒドロフランなどが例示される。溶媒にもよるが50〜160℃程度の温度が好適に用いられる。溶媒の沸点近くまで昇温し、環流させてもよい。反応時間は1時間から200時間程度である。
【0060】
ゼロ価ニッケル錯体を用いる場合について説明する。ゼロ価ニッケル錯体として、ゼロ価ニッケル錯体を使う方法と、ニッケル塩を還元剤の存在下で反応させ、系内でゼロ価ニッケルを生成させる方法がある。
ゼロ価ニッケル錯体としては、ビス(1,5−シクロオクタジエン)ニッケル(0)、(エチレン)ビス(トリフェニルホスフィン)ニッケル(0)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)ニッケルなどが例示され、中でも、ビス(1,5−シクロオクタジエン)ニッケル(0)が、汎用性で安価という観点で好ましい。
【0061】
また、中性配位子を添加することが、収率向上の観点から好ましい。
ここに、中性配位子とは、アニオンやカチオンを有していない配位子であり、2,2’−ビピリジル、1,10−フェナントロリン、メチレンビスオキサゾリン、N,N’−テトラメチルエチレンジアミン等の含窒素配位子;トリフェニルホスフィン、トリトリルホスフィン、トリブチルホスフィン、トリフェノキシホスフィン等の第三ホスフィン配位子などが例示され、汎用性、安価の点で含窒素配位子が好ましく、2,2’−ビピリジルが高反応性、高収率の点で特に好ましい。 特に、重合体の収率向上の点から、ビス(1,5−シクロオクタジエン)ニッケル(0)を含む系に中性配位子として2,2’−ビピリジルを加えた系が好ましい。系内でゼロ価ニッケルを生成させる方法においては、ニッケル塩として塩化ニッケル、酢酸ニッケル等が挙げられる。還元剤としては、亜鉛,水素化ナトリウム,ヒドラジンおよびその誘導体、リチウムアルミニウムハイドライドなどが上げられ、必要に応じて添加物として、よう化アンモニウム、よう化リチウム、よう化カリウム等が用いられる。
【0062】
縮合重合反応に関与する置換基として好ましい置換基は重合反応の種類によって異なるが、例えばYamamotoカップリング反応などゼロ価ニッケル錯体を用いる場合には、ハロゲン原子、アルキルスルホネート基、アリールスルホネート基またはアリールアルキルスルホネート基が挙げられる。Grignard反応により重合する場合にはハロゲン原子、またSuzukiカップリング反応などニッケル触媒またはパラジウム触媒を用いる場合には、ハロゲン原子、ホウ酸エステル基、ホウ酸基などが挙げられる。
【0063】
本発明の共重合体の製造に使用する有機溶媒としては、用いる化合物や反応によっても異なるが、一般に副反応を抑制するために、用いる溶媒は十分に脱酸素処理を施し、不活性雰囲気化で反応を進行させることが好ましい。また、同様に脱水処理を行うことが好ましい。但し、Suzukiカップリング反応のような水との2相系での反応の場合にはその限りではない。
また、重合反応を進行させるために適宜アルカリや適当な触媒を添加する。これらは用いる反応に応じて選択すればよい。該アルカリまたは触媒は、反応に用いる溶媒に十分に溶解するものが好ましい。アルカリまたは触媒を混合する方法としては、反応液をアルゴンや窒素などの不活性雰囲気下で攪拌しながらゆっくりとアルカリまたは触媒の溶液を添加するか、逆にアルカリまたは触媒の溶液に反応液をゆっくりと添加する方法が例示される。
重合時間は、重合の種類にもよるが、通常5分間〜200時間程度であるが、製造コストの点から、10時間以内が好ましい。
重合温度は、重合の種類にもよるが、通常−50〜160℃程度であるが、高収率、低加熱費の点から、20〜100℃が好ましい。
【0064】
本発明の高分子組成物を高分子LEDに用いる場合、その純度が発光特性等の素子の性能に影響を与えるため、重合前のモノマーを蒸留、昇華精製、再結晶等、カラムクロマトグラフィーの方法で精製したのちに重合することが好ましい。また重合後、酸洗浄、アルカリ洗浄、中和、水洗浄、有機溶媒洗浄、再沈殿、遠心分離、抽出、カラムクロマトグラフィー、透析などの慣用の分離操作、精製操作、乾燥その他の操作による純化処理をすることが好ましい。
【0065】
本発明のインク組成物は上記本発明の高分子組成物を含むことを特徴とする。
インク組成物としては、本発明の高分子組成物以外に正孔輸送材料、電子輸送材料、発光材料、溶媒、安定剤などの添加剤を含んでいてもよい。
該インク組成物中における本発明の高分子組成物の割合は、溶媒を除いた組成物の全重量に対して20wt%〜100wt%であり、好ましくは40wt%〜100wt%である。
またインク組成物中に溶媒が含まれる場合の溶媒の割合は、組成物の全重量に対して1wt%〜99.9wt%であり、好ましくは60wt%〜99.9wt%であり、さらに好ましく80wt%〜99.5wt%である。
インク組成物の粘度は印刷法によって異なるが、インクジェットプリント法などインク組成物中が吐出装置を経由するもの場合には、吐出時の目づまりや飛行曲がりを防止するために粘度が25℃において1〜20mPa・sの範囲であることが好ましい。
インク組成物として用いる溶媒としては特に制限はないが、該インク組成物を構成する溶媒以外の材料を溶解または均一に分散できるものが好ましい。該インク組成物を構成する材料が非極性溶媒に可溶なものである場合に、該溶媒としてクロロホルム、塩化メチレン、ジクロロエタン等の塩素系溶媒、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン系溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチル、エチルセルソルブアセテート等のエステル系溶媒が例示される。
【0066】
次に本発明の高分子組成物の用途について説明する。
本発明の高分子組成物は、通常、固体状態で蛍光または燐光を有し、高分子発光体(高分子量の発光材料)として用いることができる。該高分子発光体を用いた高分子LEDは低電圧、高効率で駆動できる高性能の高分子LEDである。従って、該高分子LEDは液晶ディスプレイのバックライト、または照明用としての曲面状や平面状の光源、セグメントタイプの表示素子、ドットマトリックスのフラットパネルディスプレイ等の装置に好ましく使用できる。
また、本発明の高分子組成物はレーザー用色素、有機太陽電池用材料、有機トランジスタ用の有機半導体、導電性薄膜、有機半導体薄膜などの伝導性薄膜用材料としても用いることができる。
さらに、蛍光や燐光を発する発光性薄膜材料としても用いることができる。
【0067】
本発明の高分子LEDは陽極および陰極からなる電極間に、発光層を有し、該発光層が、本発明の高分子組成物を含むことを特徴とする。
本発明の高分子LEDには、少なくとも一方の電極と発光層との間に該電極に隣接して導電性高分子を含む層を設けた高分子発光素子、少なくとも一方の電極と発光層との間に該電極に隣接して絶縁層を設けた高分子発光素子も含まれる。
【0068】
また、本発明の高分子LEDとしては、陰極と発光層との間に、電子輸送層を設けた高分子LED、陽極と発光層との間に、正孔輸送層を設けた高分子LED、陰極と発光層との間に、電子輸送層を設け、かつ陽極と発光層との間に、正孔輸送層を設けた高分子LED等が挙げられる。
【0069】
本発明の高分子LEDの構造としては、具体的には、以下のa)〜d)の構造が例示される。
a)陽極/発光層/陰極
b)陽極/正孔輸送層/発光層/陰極
c)陽極/発光層/電子輸送層/陰極
d)陽極/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/陰極
(ここで、/は各層が隣接して積層されていることを示す。以下同じ。)
【0070】
ここで、発光層とは、発光する機能を有する層であり、正孔輸送層とは、正孔を輸送する機能を有する層であり、電子輸送層とは、電子を輸送する機能を有する層である。なお、電子輸送層と正孔輸送層を総称して電荷輸送層と呼ぶ。
発光層、正孔輸送層、電子輸送層は、それぞれ独立に2層以上用いてもよい。
【0071】
また、電極に隣接して設けた電荷輸送層のうち、電極からの電荷注入効率を改善する機能を有し、素子の駆動電圧を下げる効果を有するものは、特に電荷注入層(正孔注入層、電子注入層)と一般に呼ばれることがある。
【0072】
さらに電極との密着性向上や電極からの電荷注入の改善のために、電極に隣接して前記の電荷注入層又は絶縁層を設けてもよく、また、界面の密着性向上や混合の防止等のために電荷輸送層や発光層の界面に薄い絶縁層を挿入してもよい。
積層する層の順番や数、および各層の厚さについては、発光効率や素子寿命を勘案して適宜用いることができる。
【0073】
本発明において、電荷注入層(電子注入層、正孔注入層)を設けた高分子LEDとしては、陰極に隣接して電荷注入層を設けた高分子LED、陽極に隣接して電荷注入層を設けた高分子LEDが挙げられる。
例えば、具体的には、以下のe)〜p)の構造が挙げられる。
e)陽極/電荷注入層/発光層/陰極
f)陽極/発光層/電荷注入層/陰極
g)陽極/電荷注入層/発光層/電荷注入層/陰極
h)陽極/電荷注入層/正孔輸送層/発光層/陰極
i)陽極/正孔輸送層/発光層/電荷注入層/陰極
j)陽極/電荷注入層/正孔輸送層/発光層/電荷注入層/陰極
k)陽極/電荷注入層/発光層/電子輸送層/陰極
l)陽極/発光層/電子輸送層/電荷注入層/陰極
m)陽極/電荷注入層/発光層/電子輸送層/電荷注入層/陰極
n)陽極/電荷注入層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/陰極
o)陽極/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/電荷注入層/陰極
p)陽極/電荷注入層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/電荷注入層/陰極
【0074】
電荷注入層の具体的な例としては、導電性高分子を含む層、陽極と正孔輸送層との間に設けられ、陽極材料と正孔輸送層に含まれる正孔輸送材料との中間の値のイオン化ポテンシャルを有する材料を含む層、陰極と電子輸送層との間に設けられ、陰極材料と電子輸送層に含まれる電子輸送材料との中間の値の電子親和力を有する材料を含む層などが例示される。
【0075】
上記電荷注入層が導電性高分子を含む層の場合、該導電性高分子の電気伝導度は、10-5S/cm以上103以下であることが好ましく、発光画素間のリーク電流を小さくするためには、10-5S/cm以上102以下がより好ましく、10-5S/cm以上101以下がさらに好ましい。
【0076】
上記電荷注入層が導電性高分子を含む層の場合、該導電性高分子の電気伝導度は、10-5S/cm以上103S/cm以下であることが好ましく、発光画素間のリーク電流を小さくするためには、10-5S/cm以上102S/cm以下がより好ましく、10-5S/cm以上101S/cm以下がさらに好ましい。
通常は該導電性高分子の電気伝導度を10-5S/cm以上103以下とするために、該導電性高分子に適量のイオンをドープする。
【0077】
ドープするイオンの種類は、正孔注入層であればアニオン、電子注入層であればカチオンである。アニオンの例としては、ポリスチレンスルホン酸イオン、アルキルベンゼンスルホン酸イオン、樟脳スルホン酸イオンなどが例示され、カチオンの例としては、リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン、テトラブチルアンモニウムイオンなどが例示される。
電荷注入層の膜厚としては、例えば1nm〜100nmであり、2nm〜50nmが好ましい。
【0078】
電荷注入層に用いる材料は、電極や隣接する層の材料との関係で適宜選択すればよく、ポリアニリンおよびその誘導体、ポリチオフェンおよびその誘導体、ポリピロールおよびその誘導体、ポリフェニレンビニレンおよびその誘導体、ポリチエニレンビニレンおよびその誘導体、ポリキノリンおよびその誘導体、ポリキノキサリンおよびその誘導体、芳香族アミン構造を主鎖または側鎖に含む重合体などの導電性高分子、金属フタロシアニン(銅フタロシアニンなど)、カーボンなどが例示される。
【0079】
絶縁層は電荷注入を容易にする機能を有するものである。上記絶縁層の材料としては、金属フッ化物、金属酸化物、有機絶縁材料等が挙げられる。絶縁層を設けた高分子LEDとしては、陰極に隣接して絶縁層を設けた高分子LED、陽極に隣接して絶縁層を設けた高分子LEDが挙げられる。絶縁層の平均膜厚としては、例えば10nm以下であり、0.1〜10nmが好ましく、0.3〜8nmがより好ましく、0.5〜5nmがさらに好ましい。
【0080】
具体的には、例えば、以下のq)〜ab)の構造が挙げられる。
q)陽極/絶縁層/発光層/陰極
r)陽極/発光層/絶縁層/陰極
s)陽極/絶縁層/発光層/絶縁層/陰極
t)陽極/絶縁層/正孔輸送層/発光層/陰極
u)陽極/正孔輸送層/発光層/絶縁層/陰極
v)陽極/絶縁層/正孔輸送層/発光層/絶縁層/陰極
w)陽極/絶縁層/発光層/電子輸送層/陰極
x)陽極/発光層/電子輸送層/絶縁層/陰極
y)陽極/絶縁層/発光層/電子輸送層/絶縁層/陰極
z)陽極/絶縁層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/陰極
aa)陽極/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/絶縁層/陰極
ab)陽極/絶縁層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/絶縁層/陰極
【0081】
発光層は、本発明の共重合体または高分子組成物を含むが、発光層に上記共重合体以外の発光材料を混合して使用してもよい。また、本発明の高分子LEDにおいては、上記高分子蛍光体以外の発光材料を含む発光層が、上記共重合体を含む発光層と積層されていてもよい。
該発光材料としては、公知のものが使用できる。低分子化合物では、例えば、ナフタレン誘導体、アントラセンまたはその誘導体、ペリレンまたはその誘導体、ポリメチン系、キサンテン系、クマリン系、シアニン系などの色素類、8−ヒドロキシキノリンまたはその誘導体の金属錯体、芳香族アミン、テトラフェニルシクロペンタジエンまたはその誘導体、またはテトラフェニルブタジエンまたはその誘導体などを用いることができる。
具体的には、例えば特開昭57−51781号、同59−194393号公報に記載されているもの等、公知のものが使用可能である。
【0082】
発光層の成膜の方法に制限はないが、例えば、溶液からの成膜による方法が例示される。
【0083】
溶液からの成膜方法としては、スピンコート法、キャスティング法、マイクログラビアコート法、グラビアコート法、バーコート法、ロールコート法、ワイアーバーコート法、ディップコート法、スプレーコート法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法、インクジェットプリント法等の塗布法を用いることができる。
【0084】
溶液からの成膜に用いる溶媒としては、トルエン、キシレン、クロロホルム、テトラヒドロフランが例示される。
【0085】
発光層の膜厚としては、用いる材料によって最適値が異なり、駆動電圧と発光効率が適度な値となるように選択すればよいが、例えば1nmから1μmであり、好ましくは2nm〜500nmであり、さらに好ましくは5nm〜200nmである。
【0086】
本発明の高分子LEDが正孔輸送層を有する場合、使用される正孔輸送材料としては、ポリビニルカルバゾールまたはその誘導体、ポリシランまたはその誘導体、側鎖または主鎖に芳香族アミンを有するポリシロキサン誘導体、ピラゾリン誘導体、アリールアミン誘導体、スチルベン誘導体、トリフェニルジアミン誘導体、ポリアニリンまたはその誘導体、ポリチオフェンまたはその誘導体、ポリピロールまたはその誘導体、ポリ(p−フェニレンビニレン)またはその誘導体、またはポリ(2,5−チエニレンビニレン)またはその誘導体などが例示される。
【0087】
具体的には、該正孔輸送材料として、特開昭63−70257号公報、同63−175860号公報、特開平2−135359号公報、同2−135361号公報、同2−209988号公報、同3−37992号公報、同3−152184号公報に記載されているもの等が例示される。
【0088】
これらの中で、正孔輸送層に用いる正孔輸送材料として、ポリビニルカルバゾールまたはその誘導体、ポリシランまたはその誘導体、側鎖または主鎖に芳香族アミン化合物基を有するポリシロキサン誘導体、ポリアニリンまたはその誘導体、ポリチオフェンまたはその誘導体、ポリ(p−フェニレンビニレン)またはその誘導体、またはポリ(2,5−チエニレンビニレン)またはその誘導体等の高分子正孔輸送材料が好ましく、さらに好ましくはポリビニルカルバゾールまたはその誘導体、ポリシランまたはその誘導体、側鎖または主鎖に芳香族アミンを有するポリシロキサン誘導体である。低分子の正孔輸送材料の場合には、高分子バインダーに分散させて用いることが好ましい。
【0089】
ポリビニルカルバゾールまたはその誘導体は、例えばビニルモノマーからカチオン重合またはラジカル重合によって得られる。
【0090】
ポリシランまたはその誘導体としては、ケミカル・レビュー(Chem.Rev.)第89巻、1359頁(1989年)、英国特許GB2300196号公開明細書に記載の化合物等が例示される。合成方法もこれらに記載の方法を用いることができるが、特にキッピング法が好適に用いられる。
【0091】
ポリシロキサンまたはその誘導体は、シロキサン骨格構造には正孔輸送性がほとんどないので、側鎖または主鎖に上記低分子正孔輸送材料の構造を有するものが好適に用いられる。特に正孔輸送性の芳香族アミンを側鎖または主鎖に有するものが例示される。
【0092】
正孔輸送層の成膜の方法に制限はないが、低分子正孔輸送材料では、高分子バインダーとの混合溶液からの成膜による方法が例示される。また、高分子正孔輸送材料では、溶液からの成膜による方法が例示される。
【0093】
溶液からの成膜に用いる溶媒としては、正孔輸送材料を溶解させるものであれば特に制限はない。該溶媒として、クロロホルム、塩化メチレン、ジクロロエタン等の塩素系溶媒、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン系溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチル、エチルセルソルブアセテート等のエステル系溶媒が例示される。
【0094】
溶液からの成膜方法としては、溶液からのスピンコート法、キャスティング法、マイクログラビアコート法、グラビアコート法、バーコート法、ロールコート法、ワイアーバーコート法、ディップコート法、スプレーコート法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法、インクジェットプリント法等の塗布法を用いることができる。
【0095】
混合する高分子バインダーとしては、電荷輸送を極度に阻害しないものが好ましく、また可視光に対する吸収が強くないものが好適に用いられる。該高分子バインダーとして、ポリカーボネート、ポリアクリレート、ポリメチルアクリレート、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリシロキサン等が例示される。
【0096】
正孔輸送層の膜厚としては、用いる材料によって最適値が異なり、駆動電圧と発光効率が適度な値となるように選択すればよいが、少なくともピンホールが発生しないような厚さが必要であり、あまり厚いと、素子の駆動電圧が高くなり好ましくない。従って、該正孔輸送層の膜厚としては、例えば1nmから1μmであり、好ましくは2nm〜500nmであり、さらに好ましくは5nm〜200nmである。
【0097】
本発明の高分子LEDが電子輸送層を有する場合、使用される電子輸送材料としては公知のものが使用でき、オキサジアゾール誘導体、アントラキノジメタンまたはその誘導体、ベンゾキノンまたはその誘導体、ナフトキノンまたはその誘導体、アントラキノンまたはその誘導体、テトラシアノアンスラキノジメタンまたはその誘導体、フルオレノン誘導体、ジフェニルジシアノエチレンまたはその誘導体、ジフェノキノン誘導体、または8−ヒドロキシキノリンまたはその誘導体の金属錯体、ポリキノリンまたはその誘導体、ポリキノキサリンまたはその誘導体、ポリフルオレンまたはその誘導体等が例示される。
【0098】
具体的には、特開昭63−70257号公報、同63−175860号公報、特開平2−135359号公報、同2−135361号公報、同2−209988号公報、同3−37992号公報、同3−152184号公報に記載されているもの等が例示される。
【0099】
これらのうち、オキサジアゾール誘導体、ベンゾキノンまたはその誘導体、アントラキノンまたはその誘導体、または8−ヒドロキシキノリンまたはその誘導体の金属錯体、ポリキノリンまたはその誘導体、ポリキノキサリンまたはその誘導体、ポリフルオレンまたはその誘導体が好ましく、2−(4−ビフェニリル)−5−(4−t−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール、ベンゾキノン、アントラキノン、トリス(8−キノリノール)アルミニウム、ポリキノリンがさらに好ましい。
【0100】
電子輸送層の成膜法としては特に制限はないが、低分子電子輸送材料では、粉末からの真空蒸着法、または溶液または溶融状態からの成膜による方法が、高分子電子輸送材料では溶液または溶融状態からの成膜による方法がそれぞれ例示される。溶液または溶融状態からの成膜時には、高分子バインダーを併用してもよい。
【0101】
溶液からの成膜に用いる溶媒としては、電子輸送材料および/または高分子バインダーを溶解させるものであれば特に制限はない。該溶媒として、クロロホルム、塩化メチレン、ジクロロエタン等の塩素系溶媒、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン系溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチル、エチルセルソルブアセテート等のエステル系溶媒が例示される。
【0102】
溶液または溶融状態からの成膜方法としては、スピンコート法、キャスティング法、マイクログラビアコート法、グラビアコート法、バーコート法、ロールコート法、ワイアーバーコート法、ディップコート法、スプレーコート法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法、インクジェットプリント法等の塗布法を用いることができる。
【0103】
混合する高分子バインダーとしては、電荷輸送を極度に阻害しないものが好ましく、また、可視光に対する吸収が強くないものが好適に用いられる。該高分子バインダーとして、ポリ(N−ビニルカルバゾール)、ポリアニリンまたはその誘導体、ポリチオフェンまたはその誘導体、ポリ(p−フェニレンビニレン)またはその誘導体、ポリ(2,5−チエニレンビニレン)またはその誘導体、ポリカーボネート、ポリアクリレート、ポリメチルアクリレート、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、またはポリシロキサンなどが例示される。
【0104】
電子輸送層の膜厚としては、用いる材料によって最適値が異なり、駆動電圧と発光効率が適度な値となるように選択すればよいが、少なくともピンホールが発生しないような厚さが必要であり、あまり厚いと、素子の駆動電圧が高くなり好ましくない。従って、該電子輸送層の膜厚としては、例えば1nmから1μmであり、好ましくは2nm〜500nmであり、さらに好ましくは5nm〜200nmである。
【0105】
本発明の高分子LEDを形成する基板は、電極を形成し、有機物の層を形成する際に変化しないものであればよく、例えばガラス、プラスチック、高分子フィルム、シリコン基板などが例示される。不透明な基板の場合には、反対の電極が透明または半透明であることが好ましい。
【0106】
通常は、陽極および陰極からなる電極の少なくとも一方が透明または半透明であり、陽極側が透明または半透明であることが好ましい。該陽極の材料としては、導電性の金属酸化物膜、半透明の金属薄膜等が用いられる。具体的には、酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化スズ、およびそれらの複合体であるインジウム・スズ・オキサイド(ITO)、インジウム・亜鉛・オキサイド等からなる導電性ガラスを用いて作成された膜(NESAなど)や、金、白金、銀、銅等が用いられ、ITO、インジウム・亜鉛・オキサイド、酸化スズが好ましい。作製方法としては、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、メッキ法等が挙げられる。また、該陽極として、ポリアニリンまたはその誘導体、ポリチオフェンまたはその誘導体などの有機の透明導電膜を用いてもよい。
陽極の膜厚は、光の透過性と電気伝導度とを考慮して、適宜選択することができるが、例えば10nmから10μmであり、好ましくは20nm〜1μmであり、さらに好ましくは50nm〜500nmである。
また、陽極上に、電荷注入を容易にするために、フタロシアニン誘導体、導電性高分子、カーボンなどからなる層、あるいは金属酸化物や金属フッ化物、有機絶縁材料等からなる平均膜厚4nm以下の層を設けてもよい。
【0107】
本発明の高分子LEDで用いる陰極の材料としては、仕事関数の小さい材料が好ましい。例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、アルミニウム、スカンジウム、バナジウム、亜鉛、イットリウム、インジウム、セリウム、サマリウム、ユーロピウム、テルビウム、イッテルビウムなどの金属、およびそれらのうち2つ以上の合金、あるいはそれらのうち1つ以上と、金、銀、白金、銅、マンガン、チタン、コバルト、ニッケル、タングステン、錫のうち1つ以上との合金、グラファイトまたはグラファイト層間化合物等が用いられる。合金の例としては、マグネシウム−銀合金、マグネシウム−インジウム合金、マグネシウム−アルミニウム合金、インジウム−銀合金、リチウム−アルミニウム合金、リチウム−マグネシウム合金、リチウム−インジウム合金、カルシウム−アルミニウム合金などが挙げられる。陰極を2層以上の積層構造としてもよい。
陰極の膜厚は、電気伝導度や耐久性を考慮して、適宜選択することができるが、例えば10nmから10μmであり、好ましくは20nm〜1μmであり、さらに好ましくは50nm〜500nmである。
【0108】
陰極の作製方法としては、真空蒸着法、スパッタリング法、また金属薄膜を熱圧着するラミネート法等が用いられる。また、陰極と有機物層との間に、導電性高分子からなる層、あるいは金属酸化物や金属フッ化物、有機絶縁材料等からなる平均膜厚4nm以下の層を設けてもよく、陰極作製後、該高分子LEDを保護する保護層を装着していてもよい。該高分子LEDを長期安定的に用いるためには、素子を外部から保護するために、保護層および/または保護カバーを装着することが好ましい。
【0109】
該保護層としては、高分子化合物、金属酸化物、金属フッ化物、金属ホウ化物などを用いることができる。また、保護カバーとしては、ガラス板、表面に低透水率処理を施したプラスチック板などを用いることができ、該カバーを熱効果樹脂や光硬化樹脂で素子基板と貼り合わせて密閉する方法が好適に用いられる。スペーサーを用いて空間を維持すれば、素子がキズつくのを防ぐことが容易である。該空間に窒素やアルゴンのような不活性なガスを封入すれば、陰極の酸化を防止することができ、さらに酸化バリウム等の乾燥剤を該空間内に設置することにより製造工程で吸着した水分が素子にタメージを与えるのを抑制することが容易となる。これらのうち、いずれか1つ以上の方策をとることが好ましい。
【0110】
本発明の高分子発光素子は、面状光源、セグメント表示装置、ドットマトリックス表示装置、液晶表示装置のバックライト等として用いることができる。
【0111】
本発明の高分子LEDを用いて面状の発光を得るためには、面状の陽極と陰極が重なり合うように配置すればよい。また、パターン状の発光を得るためには、前記面状の発光素子の表面にパターン状の窓を設けたマスクを設置する方法、非発光部の有機物層を極端に厚く形成し実質的に非発光とする方法、陽極または陰極のいずれか一方、または両方の電極をパターン状に形成する方法がある。これらのいずれかの方法でパターンを形成し、いくつかの電極を独立にOn/OFFできるように配置することにより、数字や文字、簡単な記号などを表示できるセグメントタイプの表示素子が得られる。更に、ドットマトリックス素子とするためには、陽極と陰極をともにストライプ状に形成して直交するように配置すればよい。複数の種類の発光色の異なる高分子蛍光体を塗り分ける方法や、カラーフィルターまたは蛍光変換フィルターを用いる方法により、部分カラー表示、マルチカラー表示が可能となる。ドットマトリックス素子は、パッシブ駆動も可能であるし、TFTなどと組み合わせてアクティブ駆動してもよい。これらの表示素子は、コンピュータ、テレビ、携帯端末、携帯電話、カーナビゲーション、ビデオカメラのビューファインダーなどの表示装置として用いることができる。
【0112】
さらに、前記面状の発光素子は、自発光薄型であり、液晶表示装置のバックライト用の面状光源、あるいは面状の照明用光源として好適に用いることができる。また、フレキシブルな基板を用いれば、曲面状の光源や表示装置としても使用できる。
【実施例】
【0113】
以下、本発明をさらに詳細に説明するために実施例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
ポリスチレン換算の数平均分子量はSECにより求めた。
カラム: TOSOH TSKgel SuperHM-H(2本)+ TSKgel SuperH2000(4.6mm I.d. × 15cm)、検出器:RI (SHIMADZU RID-10A)を使用。移動相はテトラヒドロフラン(THF)を用いた。
合成例1
<共重合体1の合成>
2,7−ジブロモ−9,9−ジオクチルフルオレン(0.99g、1.8mmol)、N、N’−ビス(4-ブロモフェニル)−N、N’−(ビス―4―n―ブチルフェニル)―1,4−フェニレンジアミン(0.041g、0.06mmol)および2,2’−ビピリジル(0.53g、3.4mmol)を脱水したテトラヒドロフラン40mLに溶解した後、窒素でバブリングして系内を窒素置換した。窒素雰囲気下において、この溶液に、ビス(1、5−シクロオクタジエン)ニッケル(0){Ni(COD)2}(0.92g、3.3mmol)加え、60℃まで昇温し、攪拌しながら3時間反応させた。反応後、この反応液を室温(約25℃)まで冷却し、25%アンモニア水4mL/メタノール40mL/イオン交換水40mL混合溶液中に滴下して攪拌した後、析出した沈殿をろ過して2時間減圧乾燥し、その後、トルエン40mLに溶解させてからろ過を行い、ろ液をアルミナカラムを通して精製し、4%アンモニア水約40mLを加え、2時間攪拌した後に水層を除去した。有機層にイオン交換水約40mLを加え1時間攪拌した後、水層を除去した。有機層を、メタノール約120mLに滴下して1時間攪拌し、ろ過して2時間減圧乾燥した。得られた共重合体(以後、共重合体1と呼ぶ)の収量は0.25gであった。ポリスチレン換算の数平均分子量および重量平均分子量は、それぞれMn=8.6x104、Mw=1.8x105であった。
【0114】
合成例2
<共重合体2の合成>
2,7−ジブロモ−9,9−ジオクチルフルオレン(5.8g、10.5mmol)、N、N’−ビス(4-ブロモフェニル)−N、N’−(ビス―4―n―ブチルフェニル)―1,4−フェニレンジアミン(3.1g、4.5mmol)および2,2’−ビピリジル(6.6g、42mmol)を脱水したテトラヒドロフラン400mLに溶解した後、窒素でバブリングして系内を窒素置換した。窒素雰囲気下において、この溶液に、ビス(1、5−シクロオクタジエン)ニッケル(0){Ni(COD)2}(12g、44mmol)加え、60℃まで昇温し、攪拌しながら3時間反応させた。反応後、この反応液を室温(約25℃)まで冷却し、25%アンモニア水100mL/メタノール200mL/イオン交換水300mL混合溶液中に滴下して攪拌した後、析出した沈殿をろ過して減圧乾燥し、50℃に加温してトルエン350mLに溶解させた。その後、アルミナカラムを通して精製を行い、4%アンモニア水約400mLを加え、2時間攪拌した後に水層を除去した。有機層にイオン交換水約400mLを加え1時間攪拌した後、水層を除去した。有機層を、メタノール約1200mLに滴下して1時間攪拌し、ろ過して2時間減圧乾燥した。得られた共重合体(以後、共重合体2と呼ぶ)の収量は3.5gであった。
【0115】
共重合体2のポリスチレン換算の数平均分子量は、3.4×104、重量平均分子量は、2.0×105であった。
【0116】
合成例3
<共重合体3の合成>
2,7−ジブロモ−9,9−ジオクチルフルオレン(0.65g、1.2mmol)、N、N’−ビス(4-ブロモフェニル)−N、N’−(ビス―4―n―ブチルフェニル)―1,4−フェニレンジアミン(0.09g、0.13mmol)および2,2’−ビピリジル(0.51g、3.3mmol)を脱水したテトラヒドロフラン40mLに溶解した後、窒素でバブリングして系内を窒素置換した。窒素雰囲気下において、この溶液に、ビス(1、5−シクロオクタジエン)ニッケル(0){Ni(COD)2}(0.91g、3.3mmol)加え、60℃まで昇温し、攪拌しながら3時間反応させた。反応後、この反応液を室温(約25℃)まで冷却し、25%アンモニア水4mL/メタノール40mL/イオン交換水40mL混合溶液中に滴下して攪拌した後、析出した沈殿をろ過して2時間減圧乾燥し、その後、トルエン40mLに溶解させてからろ過を行い、ろ液をアルミナカラムを通して精製し、4%アンモニア水約40mLを加え、2時間攪拌した後に水層を除去した。有機層にイオン交換水約40mLを加え1時間攪拌した後、水層を除去した。有機層を、メタノール約120mLに滴下して1時間攪拌し、ろ過して2時間減圧乾燥した。得られた共重合体(以後、共重合体3と呼ぶ)の収量は0.20gであった。ポリスチレン換算の数平均分子量および重量平均分子量は、それぞれMn=1.3x105、Mw=7.3x105であった。
【0117】
合成例4
<共重合体4の合成>
下記化合物A(4.8g、7.9mmol)、N、N’−ビス(4-ブロモフェニル)−N、N’−ビス(4−t‐ブチル−2,6−ジメチルフェニル)―1,4−フェニレンジアミン(0.31g、0.42mmol)および2,2’−ビピリジル(3.5g、23mmol)を脱水したテトラヒドロフラン211mLに溶解した後、窒素でバブリングして系内を窒素置換した。窒素雰囲気下において、この溶液を60℃まで昇温し、60℃でビス(1、5−シクロオクタジエン)ニッケル(0){Ni(COD)2}(6.2g、23mmol)加え、攪拌しながら3時間反応させた。反応後、この反応液を室温(約25℃)まで冷却し、25%アンモニア水30mL/メタノール200mL/イオン交換水200mL混合溶液中に滴下して攪拌した後、析出した沈殿をろ過して2時間減圧乾燥し、その後、トルエン250mLに溶解させてからろ過を行い、ろ液をアルミナカラムを通して精製し、4%アンモニア水約250mLを加え、2時間攪拌した後に水層を除去した。有機層にイオン交換水約250mLを加え1時間攪拌した後、水層を除去した。
有機層にメタノール約50mLを滴下して1時間攪拌し、上澄み液をデカンテーションで除去した。得られた沈殿物をトルエン100mLに溶解して、メタノール約200mLに滴下して1時間攪拌し、ろ過して2時間減圧乾燥した。得られた共重合体(以後、共重合体4と呼ぶ)の収量は3.1gであった。ポリスチレン換算の数平均分子量および重量平均分子量は、それぞれMn=1.3x105、Mw=4.6x105であった。
【0118】
(化合物A)


【0119】
合成例5
<共重合体5の合成>
上記化合物A(7.3g、12mmol)、N、N’−ビス(4-ブロモフェニル)−N、N’−ビス(4−t‐ブチル−2,6−ジメチルフェニル)―1,4−フェニレンジアミン(0.19g、0.25mmol)および2,2’−ビピリジル(9.3g、34mmol)を脱水したテトラヒドロフラン450mLに溶解した後、窒素でバブリングして系内を窒素置換した。窒素雰囲気下において、この溶液を60℃まで昇温し、60℃でビス(1、5−シクロオクタジエン)ニッケル(0){Ni(COD)2}(9.3g、34mmol)加え、攪拌しながら3時間反応させた。反応後、この反応液を室温(約25℃)まで冷却し、25%アンモニア水45mL/メタノール450mL/イオン交換水450mL混合溶液中に滴下して攪拌した後、析出した沈殿をろ過して2時間減圧乾燥し、その後、トルエン700mLに溶解させてからろ過を行い、ろ液をアルミナカラムを通して精製し、4%アンモニア水約700mLを加え、2時間攪拌した後に水層を除去した。有機層にイオン交換水約700mLを加え1時間攪拌した後、水層を除去した。
有機層にメタノール約150mLを滴下して1時間攪拌し、上澄み液をデカンテーションで除去した。得られた沈殿物をトルエン300mLに溶解して、メタノール約600mLに滴下して1時間攪拌し、ろ過して2時間減圧乾燥した。得られた共重合体(以後、共重合体5と呼ぶ)の収量は4.7gであった。ポリスチレン換算の数平均分子量および重量平均分子量は、それぞれMn=7.6x104、Mw=6.6x105であった。
【0120】
合成例6
<共重合体6の合成>
上記化合物A(13g、22mmol)、N、N’−ビス(4-ブロモフェニル)−N、N’−ビス(4−t‐ブチル−2,6−ジメチルフェニル)―1,4−フェニレンジアミン(6.7g、9.0mmol)および2,2’−ビピリジル(12g、75mmol)を脱水したテトラヒドロフラン1100mLに溶解した後、窒素でバブリングして系内を窒素置換した。窒素雰囲気下において、この溶液を60℃まで昇温し、60℃でビス(1、5−シクロオクタジエン)ニッケル(0){Ni(COD)2}(21g、75mmol)加え、攪拌しながら3時間反応させた。反応後、この反応液を室温(約25℃)まで冷却し、25%アンモニア水150mL/メタノール500mL/イオン交換水500mL混合溶液中に滴下して攪拌した後、析出した沈殿をろ過して2時間減圧乾燥し、その後、トルエン750mLに溶解させてからろ過を行い、ろ液をアルミナカラムを通して精製し、4%アンモニア水約750mLを加え、2時間攪拌した後に水層を除去した。有機層にイオン交換水約750mLを加え1時間攪拌した後、水層を除去した。
有機層をメタノール約1500mLに滴下して1時間攪拌し、ろ過して2時間減圧乾燥した。得られた共重合体(以後、共重合体6と呼ぶ)の収量は8.5gであった。ポリスチレン換算の数平均分子量および重量平均分子量は、それぞれMn=2.0x104、Mw=7.7x104であった。
【0121】
実施例1
スパッタ法により150nmの厚みでITO膜を付けたガラス基板に、ポリ(エチレンジオキシチオフェン)/ポリスチレンスルホン酸の溶液(バイエル社、BaytronP)を用いてスピンコートにより70nmの厚みで成膜して、ホットプレート上200℃で10分間乾燥した。次に、共重合体1と共重合体2の8:2(重量比)混合物が1.5wt%となるように調製したトルエン溶液を用いてスピンコートにより1200rpmの回転速度で成膜した。さらに、これを減圧下90℃で1時間乾燥した後、フッ化リチウムを約4nmを蒸着し、陰極として、カルシウムを約5nm、次いでアルミニウムを約70nm蒸着して、EL素子を作製した。なお真空度が、1×10-4Pa以下に到達したのち、金属の蒸着を開始し、得られた素子を作成し、これに電圧を印加することにより、EL発光を2.4cd/Aの最大発光効率で得た。またこの素子に電流を流し、初期輝度1016nitで発光させ、輝度の減衰を調べたところ、18.4時間後60%まで輝度が劣化した。
【0122】
比較例1
実施例1において共重合体1と共重合体2の8:2(重量比)混合物の代わりに、共重合体3を用いて素子を作成し、これに電圧を印加することにより、EL発光を2.2cd/Aの最大発光効率で得た。この素子に電流を流し、初期輝度1011nitで発光させ、輝度の減衰を調べたところ、11.8時間後60%まで輝度が劣化した。

実施例2
実施例1において共重合体1と共重合体2の8:2(重量比)混合物の代わりに、表1のポリマーを用いた以外同様の実験を行い、最大発光効率および初期輝度を表に示したとおり発光させたときの輝度の減衰を調べた。
【0123】
【表1】


【0124】
合成例7
<共重合体7の合成>
化合物A(1.78g、3.0mmol)、N,N’−ビス(4−ブロモフェニル)−N,N’−ビス(4−t−ブチル−2,6−ジメチルフェニル)−1,4−フェニレンジアミン(0.24g、0.32mmol)および2,2’−ビピリジル(1.39g、9.1mmol)を脱水したテトラヒドロフラン83mLに溶解した後、アルゴンでバブリングして系内をアルゴン置換した。60℃まで昇温後、窒素雰囲気下において、この溶液に、ビス(1、5−シクロオクタジエン)ニッケル(0){Ni(COD)2}(2.45g、9.1mmol)を加え、攪拌しながら3時間反応させた。この反応液を室温まで冷却し、25%アンモニア水12mL/メタノール83mL/イオン交換水83mL混合溶液中に滴下して1時間攪拌した後、析出した沈殿をろ過して2時間減圧乾燥した。その後、トルエン90gに懸濁させてからろ過を行い、つづいてアルミナカラムを通して精製した。次に2.9%アンモニア水195mLを加え、2時間攪拌した後に水層を除去した。さらに有機層にイオン交換水195mLを加え1時間攪拌した後、水層を除去した。有機層にメタノール45mlを加え、デカンテーションで析出した沈殿物を捕集し、トルエン99mlに溶かした後、これをメタノール約300mLに滴下して1時間攪拌し、析出した沈殿をろ過して2時間減圧乾燥した。得られた共重合体(以後、共重合体7と呼ぶ)の収量は0.95gであった。ポリスチレン換算の数平均分子量および重量平均分子量は、それぞれMn=1.8x105、Mw=6.3x105であった。

合成例8
<共重合体8の合成>



化合物B


上記化合物B 0.45g(0.75mmol)とN、N’−ビス(4−ブロモフェニル)−N、N’−ビス(4−n−ブチルフェニル)−1、4−フェニレンジアミン0.012g(0.018mmol)と2、2’−ビピリジル0.20g(1.3mmol)を反応容器に仕込んだ後、反応系内を窒素ガスで置換した。これに、あらかじめアルゴンガスでバブリングして、脱気したテトラヒドロフラン(脱水溶媒)20mlを加えた。次に、この混合溶液に、ビス(1,5−シクロオクタジエン)ニッケル(0)を0.36g(1.3mmol)加え、60℃で3時間反応した。なお、反応は、窒素ガス雰囲気中で行った。反応後、この溶液を冷却した後、25%アンモニア水10ml/メタノール120ml/イオン交換水50ml混合溶液中にそそぎ込み、約1時間攪拌した。次に、生成した沈殿を、ろ過することにより回収した。この沈殿をエタノールで洗浄した後、2時間減圧乾燥した。次に、この沈殿をトルエン30mLに溶解し、1N塩酸30mLを加えて1時間攪拌し、水層の除去して有機層に4%アンモニア水30mLを加え、1時間攪拌した後に水層を除去した。有機層はメタノール150mLに滴下して1時間攪拌し、析出した沈殿をろ過して2時間減圧乾燥し、トルエン30mLに溶解させた。その後、アルミナカラム(アルミナ量20g)を通して精製を行い、回収したトルエン溶液をメタノール100mLに滴下して1時間攪拌し、析出した沈殿をろ過して2時間減圧乾燥させた。得られた共重合体(以後、共重合体8と呼ぶ)の収量は0.24gであった。
ポリスチレン換算数平均分子量は、1.2x105であり、ポリスチレン換算重量平均分子量は5.4x105であった。

合成例9
<共重合体9の合成>
化合物B(10.8g、18mmol)とN、N’−ビス(4−ブロモフェニル)−N、N’−ビス(4−n−ブチルフェニル)−1、4−フェニレンジアミン (5.1g、7.7mmol)と2,2’―ビピリジル(11.0g、71mmol)とを反応容器に仕込んだ後、反応系内を窒素ガスで置換した。これに、あらかじめアルゴンガスでバブリングして、脱気したテトラヒドロフラン(脱水溶媒)800gを加えた。次に、この混合溶液に、ビス(1,5−シクロオクタジエン)ニッケル(0)を(20.0g、66mmol)加え、室温で10分間攪拌した後、60℃で3時間反応した。なお、反応は、窒素ガス雰囲気中で行った。
反応後、この溶液を冷却した後、25%アンモニア水150ml/エタノール500ml/イオン交換水1000ml混合溶液をそそぎ込み、約1時間攪拌した。次に、生成した沈殿を濾過し、回収した。この沈殿を減圧乾燥した後、トルエンに溶解した。この溶液を濾過し、不溶物を除去した後、このトルエン溶液を1規定塩酸で洗浄した後、分液、トルエン溶液を回収した。次に、このトルエン溶液を、約3%アンモニア水で洗浄した後、分液、トルエン溶液を回収した。次に、このトルエン溶液をイオン交換水で洗浄した後、分液、トルエン溶液を回収した。次に、このトルエン溶液をアルミナを充填したカラムを通し、精製した。次に、このトルエン溶液に、攪拌下、メタノールを加えることにより、再沈精製した。
次に、生成した沈殿を回収し、この沈殿を減圧乾燥して、重合体6.0gを得た。この重合体を高分子化合物 と呼ぶ。得られた高分子化合物 のポリスチレン換算重量平均分子量は、1.1x105であり、数平均分子量は、2.1x104であった。

合成例10
<共重合体10の合成>
化合物B 0.50g(0.84mmol)とN、N’−ビス(4−ブロモフェニル)−N、N’−ビス(4−n−ブチルフェニル)−1、4−フェニレンジアミン0.063g(0.093mmol)と2、2’−ビピリジル0.30g(1.9mmol)を反応容器に仕込んだ後、反応系内を窒素ガスで置換した。これに、あらかじめアルゴンガスでバブリングして、脱気したテトラヒドロフラン(脱水溶媒)20mlを加えた。次に、この混合溶液に、ビス(1,5−シクロオクタジエン)ニッケル(0)を0.54g(1.9mmol)加え、60℃で3時間反応した。なお、反応は、窒素ガス雰囲気中で行った。反応後、この溶液を冷却した後、25%アンモニア水10ml/メタノール120ml/イオン交換水50ml混合溶液中にそそぎ込み、約1時間攪拌した。次に、生成した沈殿を、ろ過することにより回収した。この沈殿をエタノールで洗浄した後、2時間減圧乾燥した。次に、この沈殿をトルエン30mLに溶解し、1N塩酸30mLを加えて1時間攪拌し、水層の除去して有機層に4%アンモニア水30mLを加え、1時間攪拌した後に水層を除去した。有機層はメタノール150mLに滴下して1時間攪拌し、析出した沈殿をろ過して2時間減圧乾燥し、トルエン30mLに溶解させた。その後、アルミナカラム(アルミナ量20g)を通して精製を行い、回収したトルエン溶液をメタノール100mLに滴下して1時間攪拌し、析出した沈殿をろ過して2時間減圧乾燥させた。得られた共重合体10の収量は0.16gであった。
共重合体10のポリスチレン換算数平均分子量は、8.1x104であり、ポリスチレン換算重量平均分子量は1.4x105であった。

合成例11
<共重合体11の合成)


化合物C

上記化合物C 0.60g(1.0mmol)とN、N’−ビス(4−ブロモフェニル)−N、N’−ビス(4−t−ブチル−2,6−ジメチルフェニル)−1、4−フェニレンジアミン0.040g(0.054mmol)と2、2’−ビピリジル0.47g(3.0mmol)を反応容器に仕込んだ後、反応系内を窒素ガスで置換した。これに、あらかじめアルゴンガスでバブリングして、脱気したテトラヒドロフラン(脱水溶媒)30mlを加えた。次に、この混合溶液に、ビス(1,5−シクロオクタジエン)ニッケル(0)を0.84g(3.0mmol)加え、60℃で3時間反応した。なお、反応は、窒素ガス雰囲気中で行った。反応後、この溶液を冷却した後、25%アンモニア水10ml/メタノール120ml/イオン交換水50ml混合溶液中にそそぎ込み、約1時間攪拌した。次に、生成した沈殿を、ろ過することにより回収した。この沈殿をエタノールで洗浄した後、2時間減圧乾燥した。次に、この沈殿をトルエン50mLに溶解し、1N塩酸50mLを加えて1時間攪拌し、水層の除去して有機層に4%アンモニア水50mLを加え、1時間攪拌した後に水層を除去した。有機層はメタノール120mLに滴下して1時間攪拌し、析出した沈殿をろ過して2時間減圧乾燥し、トルエン30mLに溶解させた。その後、アルミナカラム(アルミナ量20g)を通して精製を行い、回収したトルエン溶液をメタノール100mLに滴下して1時間攪拌し、析出した沈殿をろ過して2時間減圧乾燥させた。得られた共重合体11の収量は0.24gであった。
共重合体11のポリスチレン換算数平均分子量は、7.3x104であり、ポリスチレン換算重量平均分子量は2.7x105であった。

合成例12
<共重合体12の合成>
化合物C(6.12g、11mmol)とN、N’−ビス(4−ブロモフェニル)−N、N’−ビス(4−t−ブチル−2,6−ジメチルフェニル)−1、4−フェニレンジアミン(3.32g、4.5mmol)と2,2’―ビピリジル(6.42g、41mmol)とを反応容器に仕込んだ後、反応系内を窒素ガスで置換した。これに、あらかじめアルゴンガスでバブリングして、脱気したテトラヒドロフラン(脱水溶媒)400gを加えた。次に、この混合溶液に、ビス(1,5−シクロオクタジエン)ニッケル(0)(11.7g、38mmol)を加え、室温で10分間攪拌した後、60℃で3時間反応した。なお、反応は、窒素ガス雰囲気中で行った。
反応後、この溶液を冷却した後、25%アンモニア水50ml/メタノール200ml/イオン交換水200ml混合溶液をそそぎ込み、約1時間攪拌した。次に、生成した沈殿を濾過し、回収した。この沈殿を減圧乾燥した後、トルエンに溶解した。この溶液を濾過し、不溶物を除去した後、次に、このトルエン溶液をアルミナを充填したカラムを通し、精製した。次に、このトルエン溶液を1規定塩酸で洗浄した後、分液、トルエン溶液を回収した。次に、このトルエン溶液を、約3%アンモニア水で洗浄した後、分液、トルエン溶液を回収した。次に、このトルエン溶液をイオン交換水で洗浄した後、分液、トルエン溶液を回収した。次に、このトルエン溶液をメタノール中に注ぎ込むことにより、再沈精製した。
次に、生成した沈殿を濾過し、回収した。この沈殿を減圧乾燥させた。得られた共重合体12の収量は4.5gであった。共重合体12のポリスチレン換算重量平均分子量は、7.6x104であり、数平均分子量は、2.8x104であった。

合成例13
<共重合体13の合成>
化合物C 0.60g(1.0mmol)とN、N’−ビス(4−ブロモフェニル)−N、N’−ビス(4−t−ブチル−2,6−ジメチルフェニル)−1、4−フェニレンジアミン0.080g(0.11mmol)と2、2’−ビピリジル0.50g(3.2mmol)を反応容器に仕込んだ後、反応系内を窒素ガスで置換した。これに、あらかじめアルゴンガスでバブリングして、脱気したテトラヒドロフラン(脱水溶媒)32mlを加えた。次に、この混合溶液に、ビス(1,5−シクロオクタジエン)ニッケル(0)を0.85g(3.2mmol)加え、60℃で3時間反応した。なお、反応は、窒素ガス雰囲気中で行った。反応後、この溶液を冷却した後、25%アンモニア水10ml/メタノール120ml/イオン交換水50ml混合溶液中にそそぎ込み、約1時間攪拌した。次に、生成した沈殿を、ろ過することにより回収した。この沈殿をエタノールで洗浄した後、2時間減圧乾燥した。次に、この沈殿をトルエン50mLに溶解し、1N塩酸50mLを加えて1時間攪拌し、水層の除去して有機層に4%アンモニア水50mLを加え、1時間攪拌した後に水層を除去した。有機層はメタノール120mLに滴下して1時間攪拌し、析出した沈殿をろ過して2時間減圧乾燥し、トルエン30mLに溶解させた。その後、アルミナカラム(アルミナ量20g)を通して精製を行い、回収したトルエン溶液をメタノール100mLに滴下して1時間攪拌し、析出した沈殿をろ過して2時間減圧乾燥させた。得られた共重合体13の収量は0.25gであった。
共重合体13のポリスチレン換算数平均分子量は、4.6x104であり、ポリスチレン換算重量平均分子量は2.2x105であった。

比較例2
実施例2において、共重合体4と共重合体6の8:2(重量比)混合物の代わりに、共重合体7(F018-A061=9-1)を用いて素子を作成し、これに電圧を印加することにより、EL発光を2.6cd/Aの最大発光効率を得た。この素子に電流を流し、初期輝度2900nitで発光させ、輝度の減衰を調べたところ、7.8時間後60%まで輝度が劣化した。

実施例3
実施例1において共重合体1と共重合体2の8:2(重合比)混合物の代わりに、共重合体8と共重合体9の71:29(重合比)混合物を用いて、素子を作成し、これに電圧を印加することにより、EL発光を2.7cd/Aの最大発光効率を得た。この素子に電流を流し、初期輝度100nitで発光させ、輝度の減衰を調べたところ、4.3時間後60%まで輝度が劣化した。

比較例3
実施例3において共重合体8と共重合体9の71:29(重合比)混合物の代わりに、共重合体10を用いて、素子を作成し、これに電圧を印加することにより、EL発光を2.8cd/Aの最大発光効率を得た。この素子に電流を流し、初期輝度98nitで発光させ、輝度の減衰を調べたところ、1.2時間後60%まで輝度が劣化した。

実施例4
実施例1において、共重合体1と共重合体2の8:2(重合比)混合物の代わりに、共重合体11と共重合体12の80:20(重合比)混合物を用いて、素子を作成し、これに電圧を印加することにより、EL発光を3.4cd/Aの最大発光効率を得た。この素子に電流を流し、初期輝度102nitで発光させ、輝度の減衰を調べたところ、5.8時間後60%まで輝度が劣化した。

比較例4
実施例4において共重合体11と共重合体12の80:20(重合比)混合物の代わりに、共重合体13を用いて、素子を作成し、これに電圧を印加することにより、EL発光を3.2cd/Aの最大発光効率を得た。この素子に電流を流し、初期輝度100nitで発光させ、輝度の減衰を調べたところ、1.6時間後60%まで輝度が劣化した。








 

 


     NEWS
会社検索順位 特許の出願数の順位が発表

URL変更
平成6年
平成7年
平成8年
平成9年
平成10年
平成11年
平成12年
平成13年


 
   お問い合わせ info@patentjp.com patentjp.com   Copyright 2007-2013