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発明の名称 レゾルシン・ホルムアルデヒド・脂肪族ケトン樹脂水溶液の保存方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−2158(P2007−2158A)
公開日 平成19年1月11日(2007.1.11)
出願番号 特願2005−186135(P2005−186135)
出願日 平成17年6月27日(2005.6.27)
代理人 【識別番号】100093285
【弁理士】
【氏名又は名称】久保山 隆
発明者 布 辰巳
要約 課題
レゾルシン・ホルムアルデヒド・脂肪族ケトン樹脂の水溶液での保存安定性を改良すること。

解決手段
レゾルシン・ホルムアルデヒド・脂肪族ケトン樹脂を水溶液として容器に保存する際に、容器の気相部中の酸素濃度を3(V/V)%以下に調節することを特徴とするレゾルシン・ホルムアルデヒド・脂肪族ケトン樹脂水溶液の保存方法。
特許請求の範囲
【請求項1】
レゾルシン・ホルムアルデヒド・脂肪族ケトン樹脂の水溶液を容器に保存する方法であって、該容器における気相部の酸素濃度を3(V/V)%以下に調整することを特徴とするレゾルシン・ホルムアルデヒド・脂肪族ケトン樹脂水溶液の保存方法。
【請求項2】
レゾルシン・ホルムアルデヒド・脂肪族ケトン樹脂が、水、有機溶剤、塩類及び酸性触媒の存在下にレゾルシンとホルムアルデヒドと脂肪族ケトンを反応させて得られた反応液をアルカリで中和し、水相を分離後、得られた有機相を濃縮して得られる樹脂である請求項1記載の保存方法。
【請求項3】
脂肪族ケトンが、炭素数3〜6のケトンである請求項2に記載の保存方法。
【請求項4】
脂肪族ケトンが、メチルエチルケトンである請求項2に記載の保存方法。
【請求項5】
アルカリが、水酸化カルシウムである請求項2〜4のいずれかに記載の保存方法。
【請求項6】
塩類が、塩化カルシウム又は硫酸ナトリウムである請求項2〜5のいずれかに記載の保存方法。
【請求項7】
脂肪族ケトンを、反応開始前又は反応の進行中に添加する請求項2〜6のいずれかに記載の保存方法。
【請求項8】
有機溶剤が、低級脂肪族エステル系溶剤又はエーテル系溶剤である請求項2〜7のいずれかに記載の保存方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、レゾルシン・ホルムアルデヒド・脂肪族ケトン樹脂水溶液の保存方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
レゾルシン・ホルムアルデヒド・脂肪族ケトン樹脂は、レゾルシンとホルムアルデヒド類と脂肪族ケトンとの反応により得られる樹脂であり、加熱による物性の変化や他の化学物質との反応性の観点等から、各種材料の接着剤として使用されている。例えば、木材にレゾルシン・ホルムアルデヒド・脂肪族ケトン樹脂の水溶液を塗布すると、木材と他の材料とを接着することができる(下記の特許文献1を参照)。
【0003】
【特許文献1】特願2005−009949
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、レゾルシン・ホルムアルデヒド・脂肪族ケトン樹脂の水溶液を容器中に保存すると、容器における液相部と気相部の界面に薄い硬化した膜が生じてしまい、商品価値が低下するという問題があった。
本発明の目的は、レゾルシン・ホルムアルデヒド・脂肪族ケトン樹脂の水溶液における樹脂の保存安定性を改良することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
すなわち、本発明は、レゾルシン・ホルムアルデヒド・脂肪族ケトン樹脂の水溶液を容器に保存する方法であって、容器内の気相部における酸素濃度を3(V/V)%以下に調整することを特徴とするレゾルシン・ホルムアルデヒド・脂肪族ケトン樹脂水溶液の保存方法を提供するものである。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、レゾルシン・ホルムアルデヒド・脂肪族ケトン樹脂水溶液を容器に保存する際に、レゾルシン・ホルムアルデヒド・脂肪族ケトン樹脂の経時変化を抑制することができ、上記樹脂の保存安定性が改良される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下、本発明を詳細に説明する。
上述したレゾルシン・ホルムアルデヒド・脂肪族ケトン樹脂の水溶液は、例えば、以下に記載する4つの工程を含む方法により得られる。
【0008】
(第1工程)
レゾルシンとホルムアルデヒドと脂肪族ケトンを、必要に応じて加熱下に、水、有機溶剤、塩類及び酸性触媒の存在下に反応させる工程;
(第2工程)
第1工程で得られた反応液をアルカリで中和する工程;
(第3工程)
第2工程で得られた中和後の反応液を有機層と水層に分離する工程;
(第4工程)
第3工程で得られた分離後の有機層を濃縮する工程;
【0009】
第1工程におけるホルムアルデヒドとしては、例えばホルムアルデヒド水溶液(通常は37重量%濃度)や、ホルムアルデヒドプリカーサーが挙げられる。レゾルシンとホルムアルデヒドのモル比は通常1:(0.3〜1)の範囲である。また、レゾルシンと脂肪族ケトンのモル比は通常1:(0.1〜10)の範囲である。
塩類としては、好ましくは塩化カルシウムや硫酸ナトリウムが用いられる。
水の使用量は、レゾルシンとホルムアルデヒドと脂肪族ケトンの合計量100重量部当り、好ましくは50〜2000重量部の範囲である。なお、ホルムアルデヒドとして水溶液を用いた場合は、該水溶液に含まれる水も、上記使用量に含まれる。
酸性触媒としては、塩酸、硫酸等の無機酸;メタンスルホン酸、パラトルエンスルホン酸等の有機酸が挙げられる。これらの酸性触媒の使用量は、好ましくはレゾルシン1モル当り、0.001〜1モルの範囲である。
上記の反応温度は、好ましくは20〜80℃の範囲である。
反応は、必要に応じて加熱下で、反応容器内に存在する水、塩類、レゾルシン及び酸性触媒の混合物中にメチルエチルケトン等の脂肪族ケトンを予め仕込んだ後、ホルマリンを滴下させる方法で反応させてもよい。また、必要に応じて加熱下で、反応容器内に存在する水、塩類、レゾルシン及び酸性触媒の混合物中にホルマリンと上記脂肪族ケトンを同時並行的に加えて反応させてもよい。さらに、必要に応じて加熱下で、水、塩類、レゾルシン及び酸性触媒の混合物中にホルマリンの一部を滴下した後、残りのホルマリンとメチルエチルケトンの全量とを同時並行的に加えて反応させてもよい。
【0010】
第1工程で得られた反応液は、第2工程においてアルカリで中和される。該中和は可及的速やかに行うことが好ましい。アルカリとしては、アンモニアガス、アンモニア水溶液、水酸化カルシウム又は水酸化カルシウム水溶液が挙げられる。
上記中和後の反応液は、第3工程において有機層と水層に分液される。有機層には、未反応のレゾルシンを含むレゾルシン・ホルムアルデヒド・脂肪族ケトン樹脂が存在する。また、水層には、塩類を含む水溶液が存在する。
第3工程で得られた有機層は、第4工程で濃縮される。第4工程における濃縮は、第1工程の反応液中に残存した未反応の脂肪族ケトンを除くために行われる。好ましくは、濃縮は水の存在下に共沸蒸留することによって行われる。
共沸蒸留は、大気圧下で行ってもよく、減圧下で行ってもよい。共沸蒸留時の水量は、上述した有機層に対して、通常は約0.5〜10重量倍の範囲である。
第4工程における濃縮終了後、得られたレゾルシン・ホルムアルデヒド・脂肪族ケトン樹脂は水により適宜希釈してもよく、また、上記樹脂の水溶性を高めるために前述したアルカリ等の塩基を加えてもよい。
このようにして得られたレゾルシン・ホルムアルデヒド・脂肪族ケトン樹脂の水溶液濃度は、好ましくは20〜60重量%の範囲である。
【0011】
上記の製造法から得られたレゾルシン・ホルムアルデヒド・脂肪族ケトン樹脂水溶液を容器に保管する場合、保管容器はレゾルシン・ホルムアルデヒド・脂肪族ケトン樹脂水溶液に対し腐食性のない材質のものが選択され、たとえば、鉄、ステンレス等の金属材質、ポリエチレン、ポリプロピレン、塩化ビニルなどのプラスチック類、さらには、陶器、ガラス材質等が挙げられる。容器の形状、容量等は特に限定されるものではない。
レゾルシン・ホルムアルデヒド・脂肪族ケトン樹脂の水溶液を保存する際には、容器に存在するレゾルシン・ホルムアルデヒド・脂肪族ケトン樹脂水溶液以外の気相部の酸素濃度を3(V/V)%以下に調整する。
上記の気相部における酸素濃度の調整は、窒素、ヘリウムやアルゴン等の不活性ガスを用いて気相部を置換する方法が好ましい。また、不活性ガスとしては、経済的な観点から窒素を用いることが好ましい。
【実施例】
【0012】
以下、実施例等により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は実施例等によって限定されるものではない。
【0013】
参考例1
[レゾルシン・ホルムアルデヒド・メチルエチルケトン樹脂水溶液の製造]
ガラス製の反応容器に塩化カルシウム328gと水511gを仕込んで、冷却しながら攪拌した。得られた溶液中にレゾルシン121gと濃塩酸の1.4gを加え、70℃まで昇温した。次に、37%ホルマリン水溶液58gを70℃で3時間かけて滴下した。また、37%ホルマリン水溶液の滴下開始1時間後から、メチルエチルケトン110gを2時間で同時並行的に滴下した。滴下終了後、同温度で約1時間保温した。
保温終了後、直ちに水酸化カルシウム0.5gを仕込んだ。約70℃で約1時間攪拌した。その後、約10分間静置、分液後、有機層を得た。
上記で得た有機相を蒸留装置に仕込み、温水300gを加えた後、浴温80℃/大気圧〜14kPaの条件で攪拌下に共沸蒸留した。共沸蒸留中は留出した混合物(メチルエチルケトン/水)を冷却管で冷却しながら、蒸留系外へ除去した。
該共沸蒸留は釜内の残液が約200gになった時点で終了し、約50℃まで冷却した。
上記の混合物(メチルエチルケトン/水)を留去した後、釜内の残液に25%アンモニア水32gを加えてpHをアルカリ性にした。次いで、約50℃で約1時間攪拌した。このときのpHは8.4であった。釜内溶液が50%濃度になるように水で希釈し、レゾルシン・ホルムアルデヒド・メチルエチルケトン樹脂の水溶液280gを得た。
【0014】
実施例1及び比較例1
上記の方法で得たレゾルシン・ホルムアルデヒド・メチルエチルケトン樹脂水溶液3gをそれぞれ30mlのガラス瓶に入れ、一方のガラス瓶は気相部を空気で満たした(比較例1)。他方のガラス瓶は、気相部を窒素ガスで置換し密栓した。窒素ガス置換後における気相部の酸素濃度は0.8%であった(実施例1)。
これらを、室温で2週間保管した。気相部を窒素ガスで置換し密栓した実施例1のサンプルは、保管前と同じ状態であった。一方、気相部を空気で満たした比較例1のサンプルは、レゾルシン・ホルムアルデヒド・メチルエチルケトン樹脂水溶液と気相部の界面に薄い硬化した膜が生じていた。
【0015】
実施例2及び比較例2
上記と同じ方法で得たレゾルシン・ホルムアルデヒド・メチルエチルケトン樹脂水溶液30gをそれぞれ100mlポリプロピレン瓶に入れ、一方のポリプロピレン瓶は気相部を空気で満たした(比較例2)。他方のポリプロピレン瓶は、気相部を窒素ガスで置換し密栓した(実施例2)。窒素ガス置換後における気相部の酸素濃度は1.2%であった。
これらのサンプルを、室温で1週間保管した。気相部を窒素で置換し密栓したサンプル(実施例2)は保管前と同じ状態であり、ポリプロピレン瓶の変形も認められなかった。一方、気相部を空気で満たしたサンプル(比較例2)は、ポリプロピレン瓶が変形し、窪んでいた。
【産業上の利用可能性】
【0016】
本発明によれば、木材等の接着剤として有用なレゾルシン・ホルムアルデヒド・メチルエチルケトン樹脂水溶液を長期安定的に保存できる。




 

 


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