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オキシムの製造方法 - 国立大学法人横浜国立大学
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発明の名称 オキシムの製造方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−1952(P2007−1952A)
公開日 平成19年1月11日(2007.1.11)
出願番号 特願2005−186150(P2005−186150)
出願日 平成17年6月27日(2005.6.27)
代理人 【識別番号】100104318
【弁理士】
【氏名又は名称】深井 敏和
発明者 辰巳 敬 / 老川 幸 / 深尾 正美
要約 課題
優れた性能を有し、コスト的にも有利に調製しうる触媒を用いて、ケトンのアンモキシム化反応を行うことにより、高収率で安価にオキシムを製造する。

解決手段
MWW構造を有するチタノシリケートの存在下に、ケトンを過酸化物及びアンモニアによりアンモキシム化反応させてオキシムを製造する際、上記チタノシリケートとして、ケイ素化合物、チタン化合物、水、構造規定剤及びフッ化水素を混合して水熱合成反応に付し、得られた層状チタノシリケートを焼成することにより調製されたものを使用する。
特許請求の範囲
【請求項1】
MWW構造を有するチタノシリケートの存在下に、ケトンを過酸化物及びアンモニアによりアンモキシム化反応させてオキシムを製造する方法であって、上記チタノシリケートは、ケイ素化合物、チタン化合物、水、構造規定剤及びフッ化水素を混合して水熱合成反応に付し、得られた層状チタノシリケートを焼成することにより調製されたものであることを特徴とするオキシムの製造方法。
【請求項2】
アンモキシム化反応における反応混合物液相中のアンモニア濃度を1重量%以上とする請求項1に記載のオキシムの製造方法。
【請求項3】
反応系内にケトン、過酸化物及びアンモニアを供給しながら、反応系内から反応混合物を抜き出すことにより、連続式でアンモキシム化反応を行う請求項1又は2に記載のオキシムの製造方法。
【請求項4】
アルコールと水の混合溶媒中でアンモキシム化反応を行う請求項1〜3のいずれかに記載のオキシムの製造方法。
【請求項5】
0.2〜1MPaの圧力下でアンモキシム化反応を行う請求項1〜4のいずれかに記載のオキシムの製造方法。
【請求項6】
ケトンがシクロアルカノンである請求項1〜5のいずれかに記載のオキシムの製造方法。
【請求項7】
過酸化物が過酸化水素である請求項1〜6のいずれかに記載のオキシムの製造方法。
【請求項8】
上記アンモキシム化反応における反応混合物液相中に上記チタノシリケートが該液相に対して0.1〜10重量%存在する請求項1〜7のいずれかに記載のオキシムの製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ケトンのアンモキシム化反応によりオキシムを製造する方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
オキシムは、アミドないしラクタムの原料等として有用である。オキシムを製造する方法の1つとして、チタノシリケートを触媒に用いて、ケトンをアンモキシム化反応させる方法が知られている。例えば、特許文献1には、MFI構造を有するチタノシリケート〔チタンシリカライト(TS−1)〕を触媒に用いて、上記アンモキシム化反応を行うことが開示されている。また、特許文献2には、ケイ素化合物、ホウ素化合物、水及び構造規定剤を混合して加熱し、得られたボロシリケートを酸処理により脱ホウ素した後、チタン化合物及び構造規定剤と共に加熱してチタンを導入し、次いで焼成することにより、MWW構造を有するチタノシリケートを調製し、これを触媒に用いて、上記アンモキシム化反応を行うことが開示されている。
【0003】
【特許文献1】特開昭62−59256号公報
【特許文献2】国際公開第03/074421号パンフレット
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に開示の方法では、触媒の性能が必ずしも十分でないため、ケトンの転化率やオキシムの選択率の点で満足できないことがある。また、特許文献2に開示の方法では、触媒調製工程において大量のホウ素化合物を使用するため、大量に生成するホウ素廃液の処理にコストや手間がかかり、触媒の性能も必ずしも十分でない。
【0005】
そこで、本発明の目的は、優れた性能を有し、コスト的にも有利に調製しうる触媒を用いて、上記アンモキシム化反応を行うことにより、高収率で安価にオキシムを製造しうる方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者等は鋭意研究を行った結果、所定の方法で調製したMWW構造を有するチタノシリケートを、上記アンモキシム化反応の触媒に採用することにより、上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】
すなわち、本発明は、MWW構造を有するチタノシリケートの存在下に、ケトンを過酸化物及びアンモニアによりアンモキシム化反応させてオキシムを製造する方法であって、上記チタノシリケートは、ケイ素化合物、チタン化合物、水、構造規定剤及びフッ化水素を混合して水熱合成反応に付し、得られた層状チタノシリケートを焼成することにより調製されたものであることを特徴とするオキシムの製造方法を提供するものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、所定の方法で調製したMWW構造を有するチタノシリケートを、上記アンモキシム化反応の触媒に採用することにより、高収率で安価にオキシムを製造することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明でアンモキシム化反応に用いる触媒は、MWW構造を有する結晶性チタノシリケートであり(以下、MWW構造を有する結晶性チタノシリケートを、Ti−MWWということがある)、ここで、MWWとは、前記MFIと同様に、国際ゼオライト学会〔International Zeolite Association(IZA)〕が定めるゼオライトの構造コードの1つである。なお、MWW構造を有する化合物の具体例としては、例えばMCM−22、SSZ−25、ITQ−1、ERB−1、PSH−3等が挙げられる。
【0010】
また、チタノシリケートとは、骨格を構成する元素として、チタン、ケイ素及び酸素を含むものであり、実質的にチタン、ケイ素及び酸素のみから骨格が構成されるものであってもよいし、骨格を構成する元素としてさらにホウ素、アルミニウム、ガリウム、鉄、クロム等の、チタン、ケイ素及び酸素以外の元素を含むものであってもよい。なお、このチタノシリケートは、バインダーを用いて又は用いずに、粒状やペレット状等に成形して使用してもよいし、担体に担持させて使用してもよい。
【0011】
チタノシリケートにおけるチタンの含有量は、ケイ素に対する原子比(Ti/Si)で表して、通常0.0001以上、好ましくは0.005以上であり、また、通常0.1以下、好ましくは0.05以下である。なお、このチタノシリケートがチタン、ケイ素及び酸素以外の元素を含む場合、該元素の含有量は、ケイ素に対する原子比で表して、通常0.05以下、好ましくは0.02以下である。また酸素は、酸素以外の各元素の含有量及び酸化数に対応して存在しうる。かかるチタノシリケートの典型的な組成は、ケイ素を基準(=1)として、次の一般式(I)で示すことができる。
【0012】
【化1】


【0013】
(式中、Mはケイ素、チタン及び酸素以外の少なくとも1種の元素を表し、nは該元素の酸化数であり、xは0.0001〜0.1であり、yは0〜0.05である。)
なお、上記一般式(I)中、Mはチタン、ケイ素及び酸素以外の元素であり、例えばホウ素、アルミニウム、ガリウム、鉄、クロム等が挙げられる。
【0014】
本発明では、Ti−MWWとして、ケイ素化合物、チタン化合物、水、構造規定剤及びフッ化水素を混合して水熱合成反応に付し、得られた層状チタノシリケートを焼成することにより調製されたものを使用する。この調製法自体は、“杉本、呉、辰巳、「フッ化物法によるMWW型チタノシリケートの合成とその触媒特性」、第33回石油・石油化学討論会講演要旨、社団法人石油化学会、2003年、p.77”に記載の如く公知であり、同文献には、この調製法により得られるTi−MWWを、1−ヘキセンやシクロヘキセンの如きオレフィンのエポキシ化反応の触媒に適用することが開示されている。本発明は、この調製法により得られるTi−MWWを、ケトンのアンモキシム化反応の触媒に適用するというものである。
【0015】
水熱合成とは、“高温の水とくに高温高圧の水の存在の下に行われる物質の合成および結晶成長法”(「岩波 理化学辞典」、第4版、株式会社岩波書店、1987年、p.647)をいい、具体的には、上記各原材料を混合し、オートクレーブ中、自圧下に100〜200℃程度の温度に加熱して、数時間〜数日間、攪拌することにより行われる。
【0016】
上記各原材料中、ケイ素化合物の例としては、例えばテトラエチルオルソシリケートの如きテトラアルキルオルソシリケートや、シリカ等が挙げられ、チタン化合物の例としては、例えばテトラ−n−ブチルオルソチタネートの如きテトラアルキルオルソチタネートや、ペルオキシチタン酸テトラ−n−ブチルアンモニウムの如きペルオキシチタン酸塩、ハロゲン化チタン等が挙げられる。また、層状構造を形成するための構造規定剤(テンプレート)としては、通常、ピペリジンやヘキサメチレンイミン等が使用される。上記各原材料の使用割合は、ケイ素化合物のケイ素を基準として、チタン化合物がチタンとして通常0.0001〜0.1モル倍であり、水が通常3〜30モル倍であり、構造規定剤が通常0.3〜3モル倍であり、フッ化水素が通常0.3〜3モル倍である。
【0017】
水熱合成反応により、Ti−MWWの前駆体である層状チタノシリケートを得ようとする場合、通常、その構造形成のために、ホウ酸等のホウ素化合物を比較的大量に、具体的にはケイ素化合物と等モルないしそれ以上、使用する必要があるが、フッ化水素を使用することで、ホウ素化合物の使用量を削減ないしゼロとすることができる。なお、フッ化水素としては、通常、その水溶液(フッ化水素酸)が使用される。
【0018】
水熱合成反応により得られる層状チタノシリケートの層構造は、具体的には、X線回折パターンにおける001面ないし002面のピークの存在により、確認することができる〔例えば、前記の第33回石油・石油化学討論会講演要旨の他、ケミストリー・レターズ(Chemistry Letters)、2000年、p.774−775;触媒、2001年、第43巻、p.158−160;ケミカル・コミュニケーションズ(Chemical Communications)、(英国)、2002年、p.1026−1027;触媒、2002年、第44巻、p.468−470等参照〕。そして、この層状チタノシリケートを200〜700℃程度の温度で焼成することにより、Ti−MWWへの構造変換、具体的には、結晶シートの層間脱水縮合による三次元結晶構造の形成が起こり、X線回折パターンにおいては、上記001面ないし002面のピークが消失する(上記各文献参照)。
【0019】
焼成の前又は後には、酸処理を行うのが好ましく、これにより、水熱合成反応にホウ素化合物を使用した場合でも、チタノシリケート骨格に導入されたホウ素を除去することができ、触媒活性の点で有利である。また、水熱合成反応にホウ素化合物を使用しなかった場合でも、酸処理することで、骨格外チタンを除去することができ、触媒活性の点で有利である。酸としては、例えば硝酸や硫酸等が好ましく用いられる。酸処理は、焼成の前に行うのが有利である。
【0020】
また、層状チタノシリケートは、必要により水洗し、乾燥してから、焼成に付されるが、この乾燥をスプレードライヤーを用いて行うことにより、乾燥と同時に、粒径1〜1000μm程度の粒子に成形することができる。
【0021】
以上説明した所謂フッ化物法により調製されるTi−MWWを触媒に用い、この触媒の存在下に、ケトンを過酸化物及びアンモニアによりアンモキシム化反応させることで、オキシムを収率良く製造することができる。このアンモキシム化反応において、触媒のTi−MWWは、反応混合物の液相に懸濁させて固相として存在させるのがよく、その割合は、該液相に対して通常0.1〜10重量%程度である。また、Ti−MWWの触媒活性の低下を抑制すること等を目的として、例えばシリカゲル、ケイ酸、結晶性シリカ等のチタノシリケート以外のケイ素化合物を共存させてもよい。
【0022】
原料のケトンは、脂肪族ケトンであってもよいし、脂環式ケトンであってもよいし、芳香族ケトンであってもよく、必要に応じてそれらの2種以上を用いてもよい。ケトンの具体例としては、例えばアセトン、エチルメチルケトン、イソブチルメチルケトンのようなジアルキルケトン;メシチルオキシドのようなアルキルアルケニルケトン;アセトフェノンのようなアルキルアリールケトン;ベンゾフェノンのようなジアリールケトン;シクロペンタノン、シクロヘキサノン、シクロオクタノン、シクロドデカノンのようなシクロアルカノン;シクロペンテノン、シクロヘキセノンのようなシクロアルケノン等が挙げられる。これらの中でもシクロアルカノンが本発明の好適な対象となる。
【0023】
なお、原料のケトンは、例えば、アルカンの酸化により得られたものであってもよいし、2級アルコールの酸化(脱水素)により得られたものであってもよいし、アルケンの水和及び酸化(脱水素)により得られたものであってもよい。
【0024】
過酸化物の例としては、過酸化水素の他、例えばt−ブチルハイドロパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイドの如き有機過酸化物が挙げられる。中でも過酸化水素が好ましく用いられる。過酸化水素は、通常、所謂アントラキノン法により製造され、一般に濃度10〜70重量%の水溶液として市販されているので、これを用いることができる。また、過酸化水素は、金属パラジウムを担持した固体触媒の存在下に、有機溶媒中で水素と酸素を反応させることにより製造することもでき、この方法による過酸化水素を使用する場合、反応混合物から触媒を分離して得られる過酸化水素の有機溶媒溶液を、上記過酸化水素水溶液に代えて使用すればよい。
【0025】
過酸化物の使用量は、ケトン1モルに対して、通常0.5〜3モルであり、好ましくは0.5〜1.5モルである。なお、過酸化物には、例えば、リン酸ナトリウムのようなリン酸塩、ピロリン酸ナトリウムやトリポリリン酸ナトリウムのようなポリリン酸塩、ピロリン酸、アスコルビン酸、エチレンジアミンテトラ酢酸、ニトロトリ酢酸、アミノトリ酢酸、ジエチレントリアミンペンタ酢酸等が添加されていてもよい。
【0026】
アンモニアは、ガス状のものを用いてもよいし、液状のものを用いてもよく、また水や有機溶媒の溶液として用いてもよい。アンモニアの使用量は、反応混合物の液相におけるアンモニアの濃度が1重量%以上となるように、調整するのがよい。このように反応混合物液相中のアンモニア濃度を所定値以上とすることにより、原料のケトンの転化率と目的物のオキシムの選択率を高めることができ、延いては目的物のオキシムの収率を高めることができる。このアンモニアの濃度は、好ましくは1.5重量%以上であり、また、通常10重量%以下、好ましくは5重量%以下である。なお、アンモニア使用量の目安は、ケトン1モルに対して、通常1モル以上、さらに好ましくは1.5モル以上である。
【0027】
アンモキシム化反応は、溶媒中で行ってもよく、この反応溶媒としては、例えば、ベンゼン、トルエンのような芳香族化合物、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、s−ブチルアルコール、t−ブチルアルコール、t−アミルアルコールのようなアルコール、水等が挙げられる。中でもアルコールや水が好適であり、特にアルコールと水の混合溶媒が好適に用いられる。
【0028】
アンモキシム化反応は、回分式で行ってもよいし、連続式で行ってもよいが、反応系内へケトン、過酸化物及びアンモニアを供給しながら、反応系内から反応混合物を抜き出すことにより、連続式で行うのが、生産性及び操作性の点からも、望ましい。
【0029】
回分式反応は、例えば、反応器にケトン、アンモニア、触媒及び溶媒を入れ、攪拌下、この中に過酸化物を供給することにより行ってもよいし、反応器にケトン、触媒及び溶媒を入れ、攪拌下、この中に過酸化物及びアンモニアを供給することにより行ってもよいし、反応器に触媒及び溶媒を入れ、攪拌下、この中にケトン、過酸化物及びアンモニアを供給することにより行ってもよい。
【0030】
連続式反応は、例えば、反応器内に触媒が懸濁した反応混合物を存在させるようにして、この中にケトン、過酸化物、アンモニア及び溶媒を供給しながら、反応器からフィルター等を介して反応混合物の液相を抜き出すことにより、好適に行うことができる。なお、反応器は、過酸化物の分解を防ぐ観点から、グラスライニングされたものやステンレススチール製のものが好ましい。特に、本発明のオキシムの製造方法では、前記した所定のTi−MWWを用いて連続式反応を行うことにより、長期間連続してオキシムを製造することができるので、生産性が向上する。
【0031】
アンモキシム化反応の反応温度は、通常50〜120℃、好ましくは70〜100℃である。また、反応圧力は常圧でもよいが、反応混合物の液相にアンモニアが溶解し易くするためには、通常、絶対圧で0.2〜1MPa、好ましくは0.2〜0.5MPaの加圧下に反応を行うのが好ましく、この場合、窒素やヘリウム等の不活性ガスを用いて、圧力を調整してもよい。
【0032】
得られた反応混合物の後処理操作については、適宜選択されるが、例えば、反応混合物から触媒を濾過やデカンテーション等により分離した後、液相を蒸留に付すことにより、オキシムを分離することができる。
【0033】
以下、本発明の実施例を示すが、本発明はこれによって限定されるものではない。
【実施例1】
【0034】
(触媒の調製)
ビーカーに、純水32g、ヘキサメチレンイミン17g、及びテトラ−n−ブチルオルソチタネート1.5gを入れ、空気雰囲気下、室温で攪拌して加水分解した後、ホウ酸1.7gを加えて均一になるまで攪拌した。得られた水溶液に、ヒュームドシリカ(CABOT社製の“CAB−O−SIL M−7D”)10gと、種晶としてMWW構造を有するシリケート(特許文献2に記載の方法に従って、MWW構造を有するボロシリケートを脱ホウ素することにより調製)0.4gを加えて30分攪拌した後、47重量%フッ化水素酸7.1gを加えてさらに30分攪拌した。次いで、混合物をオートクレーブに移してオートクレーブを密閉した後、攪拌しながらこの混合液を170℃まで昇温し、同温度で10日間加熱して水熱合成を行った。得られた懸濁液をろ過し、濾残を洗液のpHが10以下になるまで洗浄した後、室温で乾燥し、白色粉末10gを得た。
【0035】
この白色粉末10gを2M硝酸300mL中で20時間加熱還流した後、濾過し、濾残を洗液のpHが5以上になるまで洗浄した。得られた白色粉末を乾燥後、530℃で10時間焼成して、Ti/Si(原子比)=0.02のTi−MWWを得た。
【0036】
(アンモキシム化反応)
容量1Lのオートクレーブを反応器として用い、この中に、シクロヘキサノンを13.4g/時間、含水t−ブチルアルコール(水12重量%)を52g/時間、及び60重量%過酸化水素水を8.9g/時間の速度で供給し、かつアンモニアを、反応混合物の液相中に2重量%の濃度で存在するように供給しながら、反応器からフィルターを介して反応混合物の液相を抜き出すことにより、温度85℃、圧力0.35MPa(絶対圧)、滞留時間6時間の条件で連続式反応を行った。この間、反応器内の反応混合物中には、液相に対し0.2重量%の割合で、上記で得たTi−MWWを存在させた。
【0037】
反応開始から5.5時間後に抜き出した液相を分析した結果、シクロヘキサノンの転化率は99.3%、シクロヘキサノンオキシムの選択率は99.5%であり、シクロヘキサノンオキシムの収率は98.8%であった。また、反応開始から102時間後に抜き出した液相を分析した結果、シクロヘキサノンの転化率は97.0%、シクロヘキサノンオキシムの選択率は99.2%であり、シクロヘキサノンオキシムの収率は96.2%であった。反応開始から121時間後にオートクレーブ内の酸素濃度が急激に上昇したため、反応を終了した。
【0038】
[比較例1]
(触媒の調製)
ビーカーに、純水351g、ピペリジン119g、及びテトラ−n−ブチルオルソチタネート7gを入れ、空気雰囲気下、室温で攪拌して加水分解した後、ホウ酸63gを加えて均一になるまで攪拌した。得られた水溶液にヒュームドシリカ(CABOT社製の“CAB−O−SIL M−7D”)63gを加えてさらに1.5時間攪拌した。この混合液をオートクレーブに移して密閉し、攪拌しながらこの混合液を170℃まで昇温し、同温度で7日間加熱して水熱合成を行った。得られた懸濁液を濾過し、濾残を洗液のpHが9以下になるまで洗浄した後、110℃で乾燥し、白色粉末24gを得た。
【0039】
この白色粉末から18gを採取し、2M硝酸350mL中で18時間加熱還流した後、濾過し、濾残を洗液のpHが5以上になるまで洗浄した。得られた白色粉末を110℃で乾燥後、530℃で10時間焼成して、Ti/Si(原子比)=0.03のTi−MWWを得た。
【0040】
(アンモキシム化反応)
上記で得たTi−MWWを触媒に用いて、実施例1と同様にアンモキシム化反応を行った。反応開始から5.5時間後に抜き出した液相を分析した結果、シクロヘキサノンの転化率は98.9%、シクロヘキサノンオキシムの選択率は99.6%であり、シクロヘキサノンオキシムの収率は98.5%であった。また、反応開始から44時間後に抜き出した液相を分析した結果、シクロヘキサノンの転化率は79.4%、シクロヘキサノンオキシムの選択率は43.1%であり、シクロヘキサノンオキシムの収率は34.2%であった。反応開始から51時間後にオートクレーブ内の酸素濃度が急激に上昇したため、反応を終了した。
【0041】
[比較例2]
MFI構造を有するチタノシリケートであるTS−1(市販品)を触媒に用いて、実施例1と同様にアンモキシム化反応を行った。反応開始から3時間後にオートクレーブ内の酸素濃度が急激に上昇したため、反応を終了した。




 

 


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