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塗料組成物および燃料タンク - JFEスチール株式会社
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発明の名称 塗料組成物および燃料タンク
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−70572(P2007−70572A)
公開日 平成19年3月22日(2007.3.22)
出願番号 特願2005−262205(P2005−262205)
出願日 平成17年9月9日(2005.9.9)
代理人 【識別番号】100080159
【弁理士】
【氏名又は名称】渡辺 望稔
発明者 鈴木 幸子 / 尾形 浩行
要約 課題
めっき鋼板をプレス加工、接合および成形してなるタンクに、ポストコートを施して燃料タンクを製造する工程に使用する、熱影響部の防錆性に優れる塗料組成物、および燃料タンクの提供。

解決手段
めっき鋼板、好ましくは化成処理皮膜および有機樹脂皮膜を有する亜鉛系めっき鋼板からなるタンクにポストコート塗装するための、アクリル−アミノ系熱硬化性樹脂、シリケート化合物、ならびにチアゾール系化合物および/またはシランカップリング剤を含むポストコート用塗料組成物、および該塗料組成物からなる塗膜を有する燃料タンク。
特許請求の範囲
【請求項1】
めっき鋼板をプレス加工、接合および成形してなるタンクに、ポストコートを施して燃料タンクを製造する工程に使用するポストコート用塗料組成物であって、アクリル−アミノ系熱硬化性樹脂、シリケート化合物、ならびにチアゾール系化合物および/またはシランカップリング剤を含むことを特徴とする塗料組成物。
【請求項2】
前記めっき鋼板が、亜鉛含有めっき層の上に化成処理皮膜および有機樹脂皮膜を有する請求項1に記載の塗料組成物。
【請求項3】
前記有機樹脂皮膜がアクリル樹脂、シリカ、潤滑剤、および導電性物質を含有する請求項2に記載の塗料組成物。
【請求項4】
前記有機樹脂皮膜のアクリル樹脂、シリカ、潤滑剤、および導電性物質が、アクリル樹脂100質量部に対し、シリカ5〜80質量部、潤滑剤1〜40質量部、および導電性物質5〜30質量部である請求項3に記載の塗料組成物。
【請求項5】
前記塗料組成物のアクリル−アミノ系熱硬化性樹脂、シリケ−ト化合物、ならびにチアゾール系化合物および/またはシランカップリング剤が、アクリル−アミノ系熱硬化性樹脂100質量部に対し、シリケ−ト化合物0.1〜40質量部、チアゾール系化合物0.01〜15質量部、およびシランカップリング剤0.05〜15質量部である請求項1〜4のいずれか1項に記載の塗料組成物。
【請求項6】
前記アクリル−アミノ系熱硬化性樹脂が、アクリル系樹脂100質量部に対し、アミノ系樹脂5〜80質量部である請求項1〜5のいずれか1項に記載の塗料組成物。
【請求項7】
前記アクリル−アミノ系熱硬化性樹脂が、アクリル−メラミン系熱硬化性樹脂であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の塗料組成物。
【請求項8】
めっき鋼板をプレス加工、接合および成形してなるタンクに、ポストコートを施して製造した燃料タンクであって、前記ポストコートとして、アクリル−アミノ系熱硬化性樹脂、シリケート化合物、ならびにチアゾール系化合物および/またはシランカップリング剤を含む塗料組成物を塗装してなる燃料タンク。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、防錆性に優れた燃料タンクのポストコート用塗料組成物および該塗料組成物で塗装した防錆性に優れた燃料タンクに関する。
【背景技術】
【0002】
自動車用燃料タンクは、鋼板をプレス加工して得たタンクアッパーとタンクロアのフランジ部をシーム溶接で接合し、タンク状に成形されて製造される。また、計器類、部品類やパイプ等は、タンクにスポット溶接、プロジェクション溶接、ロウ付けにより接合される。このような接合を行う場合、鋼板は自身の発熱や加熱により、熱影響を受け、素材に施しためっき、化成処理、有機皮膜が損傷を受けることが多い。このような熱影響部は、素材やめっき成分の酸化物が多く形成されるため、防錆性・耐水性・耐チッピング性確保のためにタンク状に成形された後、塗装されるポストコートとの密着性が低くなることがある。そのため、熱影響部は熱影響を受けない部位より防錆性に劣る問題があった。対策として、燃料タンクメーカーでは、シーム溶接とともに、被溶接部分表面に防錆用塗料を塗布する方法(例えば、特許文献1)、ポストコート後、さらに再塗装・再焼付けする方法、または常温乾燥タイプの塗料を再塗装する方法を採用していた。これらの方法は、防錆性を向上させる手段として、一時的には有効であるが、そもそも金属成分の酸化物層が鋼板とポストコート塗膜との界面に存在するため、再塗装した場合も鋼板と塗膜との密着性は低く、再塗装による継続的な防錆性の効果は期待できなかった。
【特許文献1】特開平9−156385号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明者は、前記熱影響部の防錆性が低下する問題に関し、鋭意検討した結果、熱影響部に金属の酸化物が存在しても、通常のポストコートのみで、優れた防錆性を示す塗料組成物、および該塗料組成物を塗装した燃料タンクを開発するに至った。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、めっき鋼板をプレス加工、接合および成形してなるタンクに、ポストコートを施して燃料タンクを製造する工程に使用するポストコート用塗料組成物であって、アクリル−アミノ系熱硬化性樹脂、シリケート化合物、ならびにチアゾール系化合物および/またはシランカップリング剤を含むことを特徴とする塗料組成物、である。
【0005】
本発明は、前記めっき鋼板が、亜鉛含有めっき層の上に、化成処理皮膜および有機樹脂皮膜を有することが好ましい。
【0006】
本発明は、前記有機樹脂皮膜がアクリル系樹脂、シリカ、潤滑剤、および導電性物質を含有することが好ましい。
【0007】
本発明は、前記有機樹脂皮膜のアクリル系樹脂、シリカ、潤滑剤、および導電性物質が、アクリル系樹脂100質量部に対し、シリカ5〜80質量部、潤滑剤1〜40質量部、および導電性物質5〜30質量部であることが好ましい。
【0008】
本発明の塗料組成物は、アクリル−アミノ系熱硬化性樹脂、シリケ−ト化合物、ならびにチアゾール系化合物および/またはシランカップリング剤が、アクリル−アミノ系熱硬化性樹脂100質量部に対し、シリケ−ト化合物0.1〜40質量部、チアゾール系化合物0.01〜15質量部、およびシランカップリング剤0.05〜15質量部であることがより好ましい。
【0009】
本発明の塗料組成物は、前記アクリル−アミノ系熱硬化性樹脂が、アクリル系樹脂100質量部に対し、アミノ系樹脂5〜80質量部であることが好ましい。
【0010】
本発明の塗料組成物は、前記アクリル−アミノ系熱硬化性樹脂が、アクリル−メラミン系熱硬化性樹脂であることが好ましい。
【0011】
また、本発明は、めっき鋼板をプレス加工、接合および成形してなるタンクに、ポストコートを施して製造した燃料タンクであって、前記ポストコートとして、アクリル−アミノ系熱硬化性樹脂、シリケート化合物、ならびにチアゾール系化合物および/またはシランカップリング剤を含む塗料組成物を塗装してなる燃料タンク、である。
【0012】
本発明の燃料タンクは、前記めっき鋼板が、亜鉛含有めっき層の上に化成処理皮膜および有機樹脂皮膜を有することが好ましい。
【0013】
本発明の燃料タンクは、前記有機樹脂皮膜がアクリル樹脂、シリカ、潤滑剤、および導電性物質を含有することが好ましい。
【0014】
本発明の燃料タンクは、前記有機樹脂皮膜のアクリル樹脂、シリカ、潤滑剤、および導電性物質が、アクリル樹脂100質量部に対し、シリカ5〜80質量部、潤滑剤1〜40質量部、および導電性物質5〜30質量部であることが好ましい。
【0015】
本発明の燃料タンクは、前記塗料組成物が、アクリル−アミノ系熱硬化性樹脂、シリケ−ト化合物、ならびにチアゾール系化合物および/またはシランカップリング剤が、アクリル−アミノ系熱硬化性樹脂100質量部に対し、シリケ−ト化合物0.1〜40質量部、チアゾール系化合物0.01〜15質量部、およびシランカップリング剤0.05〜15質量部であることがより好ましい。
【0016】
本発明の燃料タンクは、前記塗料組成物のアクリル−アミノ系熱硬化性樹脂が、アクリル系樹脂100質量部に対し、アミノ系樹脂5〜80質量部であることが好ましい。
【0017】
本発明の燃料タンクは、前記アクリル−アミノ系熱硬化性樹脂が、アクリル−メラミン系熱硬化性樹脂であることが好ましい。
【発明の効果】
【0018】
本発明の塗料組成物は、めっき鋼板、特に化成処理皮膜および有機樹脂皮膜を有する亜鉛含有めっき鋼板から製造した燃料タンクにポストコート塗装した場合、該燃料タンクのスポット溶接やシーム溶接等の熱履歴を経た熱影響部における防錆性を格段に向上させることができる。したがって、本発明の燃料タンクは、平板部、加工部、クロスカット部のみならず、従来問題視されていた熱影響部の防錆性が良好であるため、車載用燃料タンクとしての実用的価値が極めて高い。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
本発明の塗料組成物は、アクリル−アミノ系熱硬化性樹脂、シリケート化合物、ならびにチアゾール系化合物および/またはシランカップリング剤を含有する。該塗料組成物は、さらに、エポキシ樹脂等の密着性付着剤、ポリエステル樹脂等の耐薬品性付与剤、充填材、顔料等を含有することができるが、これらは特に限定されない。該塗料組成物は、種々の添加物とともに、有機溶剤または水系溶剤に溶解、分散して塗料に調製される。
【0020】
(アクリル−アミノ系熱硬化性樹脂)
アクリル−アミノ系熱硬化性樹脂は、本発明の塗料組成物のバインダーとして作用し、加えて、有機樹脂皮膜、特にアクリル樹脂皮膜との接着にも寄与する。
アクリル−アミノ系熱硬化性樹脂は、アクリル系樹脂に硬化剤としてアミノ系樹脂を加えてなる熱硬化性樹脂であり、芳香族炭化水素、ブタノール、セロソルブ、ケトンなどの溶剤に溶解して塗料として調製される。通常、該塗料を塗布後、100〜200℃、より好ましくは120〜170℃で、5〜30分間、より好ましくは20〜30分間加熱し、焼付けを行うと、塗膜中で該熱硬化性樹脂が縮合反応または付加反応を起こして硬化するので、乾燥すると硬化塗膜が形成される。該硬化塗膜は硬度が高く、防錆性に優れるほか、耐水性に優れ、熱粘着性が少ない特徴を有する。
【0021】
前記アクリル−アミノ系熱硬化性樹脂に使用されるアクリル系樹脂は、(メタ)アクリル酸エステル等の不飽和モノマーを溶液重合法、塊状重合法、乳化重合法等の既知の重合法によって製造することができる。
その原料となるアクリル酸エステルおよび/またはメタクリル酸エステルとしては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸n−オクチル、(メタ)アクリル酸デシル等の炭素数1〜18のアルキルエステル等が挙げられるが、(メタ)アクリル酸の炭素数6〜18のシクロアルキルエステルや、メタクリル酸の炭素数2〜18のアルコキシアルキルエステルなども使用することができる。好ましいのは、(メタ)アクリル酸ブチルなどの比較的低級のアルキルエステルであり、それらを併用することも好ましい。
該アクリル系樹脂として、アクリル酸エステルおよび/またはメタクリル酸エステルの、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸等の不飽和酸モノマーとの共重合体でもよい。
【0022】
前記(メタ)アクリル酸エステル等の不飽和モノマーの重合に使用する溶媒としては、生成するアクリル系樹脂を溶解できる有機溶剤であれば、特に限定なく使用することができる。例えば、トルエン、キシレン、酢酸エチル、酢酸n−ブチル、酢酸イソブチル、メトキシプロピルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ブチルカルビトールアセテート等のエステル系溶剤、ジオキサン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコール等のエーテル系溶剤、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトン等のケトン系溶剤、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール等のアルコール系溶剤等を挙げることができる。該重合溶媒をそのまま、または濃縮、希釈して、本発明の塗料組成物の塗料化の溶剤として使用することもできる。
【0023】
前記アミノ系樹脂は、前記アクリル系樹脂の硬化剤として作用する。
該アミノ系樹脂は、メラミン、尿素、ジシアンジアミド等のアミノ化合物に、ホルムアルデヒド、ベンズアルデヒド等のアルデヒドを反応させて得られるメチロール基を有する樹脂または、該メチロール基をブタノールなどのアルコールでエーテル化して得た変性アミノ系樹脂等である。該変性アミノ系樹脂は、アクリル系樹脂との相溶性がよいので、アクリル系樹脂に混合した場合、アクリル系樹脂の硬化剤としてより優れている。好ましいのはメラミン樹脂であり、特に好ましいのはN−ブチル化メラミン樹脂である。
【0024】
前記アクリル−アミノ系熱硬化性樹脂は、アクリル系樹脂100質量部に対し、アミノ系樹脂5〜80質量部とすることが好ましく、10〜50質量部とすることがより好ましい。アミノ系樹脂を前記範囲の量で配合することにより、優れた防錆性および耐水性を有する塗膜が得られる。以下、配合成分の質量部は固形分(塗料成分のうち、塗布、焼付け後塗膜を形成する成分)としての値を示す。
前記アクリル−アミノ系熱硬化性樹脂の好適具体例としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチルなどの(メタ)アクリル酸の低級アルキルエステルやそれらの混合物を重合して得たアクリル系樹脂に、N−ブチル化メラミン樹脂を混合し、攪拌してなるものなどが挙げられる。
【0025】
(シリケート化合物)
シリケート化合物は、本発明の塗料組成物により形成された塗膜中において、塗膜を緻密化させ、腐蝕因子に対しバリアー的作用を示す重要成分である。
該シリケート化合物としては、ナトリウムシリケート、カリウムシリケート、リチウムシリケート、亜鉛シリケート、カルシウムシリケート、マグネシウムシリケート、アルミニウムシリケート、アルミニウムナトリウムシリケート、鉄シリケート等の金属シリケートや、メチルシリケート、エチルシリケート等の有機シリケートが例示される。アルカリ金属やアルカリ土類金属のシリケート、エチルシリケートが好ましい。これらは単独でも、2種以上を組合わせても使用することができる。
シリケート化合物は、アクリル−アミノ系熱硬化性樹脂100質量部に対し、0.1〜40質量部、好ましくは1〜20質量部配合される。0.1質量部未満であると、塗膜による防錆性の向上効果が小さく、40質量部を超えると、塗膜の凝集力が低下し、所定の防錆力が出なくなる。また、塗料安定性も低下し、塗料組成物の保管中に分離、沈降が発生することがある。
【0026】
(チアゾール系化合物)
チアゾール系化合物は、本発明の塗料組成物により形成された塗膜中において、鋼板や塗膜中の金属の酸化物等に作用して、場合によってはキレート化合物に変化してめっき層からの金属(亜鉛など)を捕捉し、防錆性を改善する成分である。
該チアゾール系化合物としては、2−メルカプトベンゾチアゾール、ジベンゾチアジルジスルフィド、2−メルカプトベンゾチアゾールのナトリウム塩、亜鉛塩、銅塩、シクロヘキシルアミン塩、2−(2,4−ジニトロフェニル)メルカプトベンゾチアゾール、2−(2,6−ジエチル−4−モリホリノチオ)ベンゾチアゾール等が例示される。
チアゾール系化合物は、アクリル−アミノ系熱硬化性樹脂100質量部に対し、0.01〜15質量部、好ましくは1〜10質量部配合される。0.01質量部未満であると、塗膜による防錆性の向上効果が小さく、15質量部を超えると、塗膜の凝集力が低下し、所定の防錆力が出なくなる。また、塗料安定性も低下する。
【0027】
(シランカップリング剤)
シランカップリング剤は、本発明の塗料組成物により形成された塗膜中において、鋼板や塗膜中の金属の酸化物と有機樹脂皮膜に作用して、塗膜の密着性を改善する成分である。
該シランカップリング剤は、エポキシシラン、ビニルシラン、メルカプトシラン、アミノシランなどであるが、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン、アミノシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、ビニルメトキシシラン等が例示される。好ましいのはγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシランである。
シランカップリング剤は、アクリル−アミノ系熱硬化性樹脂100質量部に対し、0.05〜15質量部、好ましくは0.1〜5質量部配合される。0.05質量部未満であると、塗膜による防錆性の向上効果が小さく、15質量部を超えると、塗膜の凝集力が低下し、所定の防錆力が出なくなる。また、塗料安定性も低下する。
【0028】
チアゾール系化合物とシランカップリング剤は単独でも、塗膜による防錆性の向上効果を発揮するが、両者を併用することで、塗膜による防錆性が相乗的に向上する。両者を併用する場合は、アクリル−アミノ系熱硬化性樹脂100質量部に対し、両者の合計で0.01〜15質量部、好ましくは0.1〜3質量部配合するように調整する。0.01質量部未満であると、塗膜による防錆性の改善効果が小さく、15質量部を超えると、塗膜の凝集力が低下し、所定の防錆力が出なくなる。また、塗料安定性も低下する。チアゾール系化合物とシランカップリング剤の配合割合は、質量比として20:80〜80:20、特に40:60〜60:40とすることが好ましい。
【0029】
(添加物)
本発明の塗料組成物には、硫酸バリウム、タルク、マイカ、炭酸カルシウムなどの公知の充填材、カーボンブラック、黒鉛、黒色酸化鉄、ベンガラ、酸化チタン、酸化亜鉛などの公知の顔料を添加することができる。その他に、付着性付与剤、消泡剤、分散剤、レベリング剤等を添加することもできる。それら添加物は、本発明の効果に影響を与えない範囲の配合量で添加される。
【0030】
(溶剤)
本発明の塗料組成物は、アクリル−アミノ系熱硬化性樹脂の公知の塗料化方法により塗料に調製される。すなわち、本発明の塗料組成物を有機溶剤に溶解し、攪拌混合して塗料に調製される。塗料化のための溶剤は、前記したアクリル系樹脂の製造に使用した溶剤と同種の溶剤が使用することができる。
本発明の塗料組成物を溶剤に溶解した塗料における該塗料組成物の固形分濃度は特に限定されないが、30〜50質量%程度であることが好ましい。
【0031】
(めっき鋼板)
本発明の塗料組成物をポストコート塗装するタンクを構成するめっき鋼板は、亜鉛めっき鋼板、亜鉛−ニッケルめっき鋼板、アルミニウムめっき鋼板、錫めっき鋼板、亜鉛−アルミニウムめっき鋼板、錫−鉛めっき鋼板などであり、特に亜鉛含有めっき鋼板、より好ましくは、亜鉛含有めっき層の上に、化成処理皮膜および有機樹脂皮膜を有する亜鉛系めっき鋼板である。
【0032】
前記亜鉛含有めっき鋼板は、電気亜鉛めっき鋼板、電気亜鉛−ニッケルめっき鋼板、溶融亜鉛めっき鋼板、合金化溶融亜鉛めっき鋼板、溶融亜鉛−アルミニウムめっき鋼板等であるが、これらに限定されるものではない。その板厚は、燃料タンクの製造に使用される板厚を含め、特に限定されない。市販の燃料タンク用の亜鉛含有めっき鋼板に塗装しても、防錆性の向上効果が認められるが、特に、次に示す化成処理皮膜と、アクリル系樹脂および導電性粒子を含有する有機樹脂皮膜とを有する亜鉛含有めっき鋼板に塗装した場合に、熱影響部の塗膜による防錆性の向上効果が大きい。
亜鉛含有めっき層の付着量は片面当たり10〜200g/mであることが好ましい。該付着量は、燃料タンクの外面側と内面側で変えても変えなくてもよい。以下、付着量は片面当たりの値を示す。
【0033】
(化成処理皮膜)
本発明に好適に使用される亜鉛含有めっき鋼板は、亜鉛含有めっき層の上に、有機樹脂皮膜の密着性を高め、亜鉛含有めっき鋼板の防錆性をさらに向上させるために、リン酸塩系皮膜やクロム(3価)からなるクロメート皮膜、クロムを含まない、いわゆるクロメートフリー皮膜など公知の化成処理皮膜を有するものである。該化成処理皮膜は、従来公知の化成処理液を用い公知の方法で形成することができる。該化成処理皮膜の付着量は、リン酸塩系皮膜の場合は0.5〜3g/m、クロム(3価)からなるクロメート皮膜の場合は10〜100(クロム付着量)mg/m、クロメートフリー皮膜の場合は0.1〜2g/mであることが好ましい。
【0034】
(有機樹脂皮膜)
本発明に好適に使用される亜鉛含有めっき鋼板は、亜鉛含有めっき層の上に、前記化成処理皮膜と、さらに有機樹脂皮膜を有する。有機樹脂皮膜は亜鉛含有めっき鋼板の防錆性、加工性の向上に寄与するほか、本発明の塗料組成物からなるポストコートとの密着性の増大に有効である。
該有機樹脂皮膜は、アクリル樹脂、シリカ、潤滑剤および導電性物質を溶剤に入れ攪拌混合して得た塗料を、前記化成処理皮膜の上に、従来公知の方法で塗布して形成することができる。
有機樹脂皮膜の膜厚は0.1〜5μmであることが好ましい。5μmを超えると、塗膜による防錆性の向上効果があるが、プレス加工性、溶接性が低下し、コストアップになる。0.1μm未満であると、亜鉛含有めっき鋼板の表面の凹凸を埋めきれず、塗膜による防錆性の向上効果が小さい。
【0035】
該有機樹脂皮膜を構成する樹脂としては、水酸基、イソシアネート基、カルボキシル基、グリシジル基およびアミノ基から選ばれる少なくとも1種の官能基を有する少なくとも1種の樹脂であればよい。具体的には、エポキシ樹脂、アルキド樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂等が挙げられる。エポキシ樹脂は、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂が好ましい。またこれらの樹脂とスチレンとの共重合体でもよい。樹脂は、その末端を、例えば、n−プロピルアミン、ジエチルアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミンなどのアミンで変性したものであってもよい。要求される耐食性、溶接性、加工性に応じて、アクリル樹脂を主成分として前記各種樹脂などを配合または共重合体としたものが好ましい。
【0036】
(シリカ)
有機樹脂皮膜にはシリカを含有させることが好ましい。シリカは亜鉛含有めっき鋼板の耐食性を改善する効果がある。該シリカは液相シリカまたは有機ケイ素化合物を気相で熱分解して得た気相シリカ、微粉末状シリカなどであるが、液相シリカが好ましい。該シリカの形状、大きさなどは特に限定されないが、平均粒子径が100nm以下、特に10〜50nmのものが好ましい。
該シリカは、アクリル樹脂100質量部に対し5〜80質量部、好ましくは5〜30質量部の割合で配合される。
【0037】
(潤滑剤)
有機樹脂皮膜には潤滑剤を含有させることが好ましい。潤滑剤は亜鉛含有めっき鋼板の潤滑性を確保する効果がある。該潤滑剤は無機系でも、有機系でもよく、無機系潤滑剤としてはグラファイト、硫化モリブデン、窒化ホウ素、ステアリン酸カルシウムなどが、有機系潤滑剤としては天然ワックス、ポリオレフィンワックス、酸化ポリオレフィンワックス、テトラフルオロエチレンワックスなどが用いられる。特に好ましいのはポリエチレンワックス、テトラフルオロエチレンワックスである。該潤滑剤を併用してもよい。潤滑剤は粒子状であることが好ましく、その平均粒子径は5μm以下、特に0.5〜3μmであることが好ましい。
該潤滑剤は、アクリル樹脂100質量部に対し1〜40質量部、好ましくは3〜15質量部の割合で配合される。
【0038】
(導電性物質)
有機樹脂皮膜の導電性を改善するために導電性物質を有機樹脂皮膜に含有させることが好ましい。粒子状または繊維状の導電性物質を用いることができる。特に粒子状の導電性物質は塗料に添加したときに取扱いが容易であるので好ましい。
該導電性物質としては、種々のものが知られているが、本発明においては金属粒子、金属化合物粒子の中の1種または2種以上を用いることが好ましい。金属粒子としては、固有抵抗が高いものが、発熱量が大きく、抵抗溶接性が高く好ましい。具体的には、ニッケル、錫、銅等の粉末粒子、さらに好ましくはニッケル粉、錫粉、ステンレス粉等が挙げられる。特に、ニッケル粉は耐食性に優れ、かつ固有抵抗が高いので好ましい。
金属化合物粒子は、導電性を有する金属酸化物粒子のことであり、酸化錫粉末に代表される。この金属酸化物が単一組成のみならず、複合酸化物やコアに安価な粒子を使用し表面に導電性に優れた金属酸化物をドープしたもの、複合化処理を施したもの等であることが好ましい。亜鉛系めっき鋼板のプレス加工、接合後も、一部、金属化合物粒子が塗膜中に残存する。それが、上層のポストコートの成分と強固に結合し、熱影響部とポストコートとの密着力を改善させ、特に、防錆性を改善させるものと考えられる。特に好ましいのはアンチモン錫複合酸化物粒子である。
【0039】
導電性物質の平均粒径は、有機樹脂皮膜の膜厚の0.5〜1.5倍であることが好ましい。平均粒径は長径とそれに直交する径の平均値である。
該導電性物質は、アクリル樹脂100質量部に対し5〜30質量部、好ましくは5〜15質量部の割合で配合される。5質量部未満では溶接性が劣ることがあり、80質量部超では皮膜の凝集力が小さくなり、プレス成形性が低下する傾向がある。
シリカ、潤滑剤、導電性物質の他に、密着性付与剤などの添加物をさらに添加してもよい。
【0040】
(加工、接合、成形、塗装)
本発明の燃料タンクは、化成処理皮膜と有機樹脂皮膜を有する亜鉛含有めっき鋼板をプレス加工し、シーム溶接などにより接合し、タンク状に成形した後、本発明の塗料組成物から調製した塗料をポストコートにより施して製造される。該プレス加工、接合、成形等を含む燃料タンクの製造は、従来公知の方法による。燃料タンクの形状、大きさなどは特に限定されない。
該ポストコート塗装は、スプレー塗装、浸漬塗装、カーテンフロー等の公知の方法で実施される。該塗膜の膜厚は特に限定されないが、目標となる防錆能に合わせて決定される。通常10〜50μmを目安にする。乾燥条件は特に限定されないが、100〜200℃の雰囲気中で、5〜30分程度焼付け硬化させることが好ましい。
【実施例】
【0041】
以下、実施例で本発明を具体的に説明する。
(発明例1〜12、比較例1〜4)
亜鉛系めっき鋼板の化成処理皮膜および有機樹脂皮膜形成用塗料は下記のとおりである。
(1)化成処理皮膜A〜C
A: 塗布型Cr(3価)クロメート皮膜
B: エポキシ樹脂−リン酸−マンガン含有クロメートフリー皮膜
C: リン酸−マンガン含有クロメートフリー皮膜
【0042】
(2)有機樹脂塗料A〜D
A: アクリル樹脂(メタクリル酸メチル70質量部−スチレン共重合体30質量部
)100質量部、シリカ(日産化学工業社製、「液相シリカST−O」)10
質量部、およびポリエチレンワックス(三井化学社製、「三井ハイワックス2
203A」)8質量部を水に分散させた塗料
B: エポキシ樹脂(シェル化学社製、「エピコート827」)100質量部、シリ
カ(「液相シリカST−O」)12質量部およびポリエチレンワックス(「三
井ハイワックス2203A」)10質量部を水に分散させた塗料
C: ポリビニルブチラール樹脂(電気化学工業社製、「デンカブチラール」)10
0質量部、エチルシリケート(多摩化学工業社製、「シリケート40」)40
質量部およびポリエチレンワックス(「三井ハイワックス2203A」)8質
量部をイソプロピルアルコール溶剤に分散させた塗料
D: アクリル樹脂(メタクリル酸メチル70質量部−スチレン共重合体30質量部
)100質量部、シリカ(「液相シリカST−O」)10質量部、ポリエチレ
ンワックス(「三井ハイワックス2203A」)8質量部、およびアンチモン
錫複合酸化物粒子(石原産業社製、「SN100D]、平均粒径0.5μm)
10質量部を水に分散させた塗料
なお、該平均粒径はレーザー回折式粒度計により測定した粒度分布の累積度
数が体積百分率で50%になる粒径である。
【0043】
実施例において使用する塗料組成物の成分は下記のとおりである。
(アクリル系樹脂)
攪拌機、温度計、還流冷却装置等を備えた反応槽に、イソブチルアルコール50質量部、n−ブチルアルコール30質量部、キシレン20質量部を入れ、窒素ガスを流しながら100〜110℃に加熱し、攪拌した。100℃に達した後、メタクリル酸メチル40質量部、メタクリル酸n−ブチル20質量部、アクリル酸n−ブチル20質量部、メタクリル酸2−ヒドロキシルエチル20質量部からなる混合物を、3時間かけて該反応槽に滴下して共重合を行い、アクリル系樹脂を製造した。
(アミノ系樹脂)
N−ブチル化メラミン樹脂[三井化学社製「ユーバン20SE−60」]。
【0044】
(シリケ−ト化合物)
A: エチルシリケート(多摩化学工業社製、「シリケート40」)
B: カルシウムシリケート(GRACE DAVISON社製、「シールデックスC303」)
C: メチルシリケート(多摩化学工業社製、「Mシリケート51」)
D: リチウムシリケート(日産化学工業社製、「リチウムシリケート45」)
【0045】
(チアゾール系化合物)
A: 2−メルカプトベンゾチアゾール
B: ジベンゾチアジルジスルフィド
C: 2−(2,4−ジニトロフェニル)メルカプトベンゾチアゾール
D: 2−(2,6−ジエチル−4−モルホリノチオ)ベンゾチアゾール
【0046】
(シランカップリング剤)
A: γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン
B: γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン
C: ビニルトリアセトキシシラン
【0047】
(顔料)
前記アクリル−アミノ系熱硬化性樹脂100質量部に対し、カーボンブラック(デグサ・ジャパン社製、「COLOR BLACK」)10質量部を混合して調製した。
【0048】
実施例において使用する塗料A〜Cは前記成分を用いて下記のように調製した。
(3)塗料A〜C
A: 前記アクリル系樹脂70質量部と前記アミノ系樹脂30質量部とを、キシレンに
入れ、攪拌混合し、得られた混合物100質量部に、前記顔料10質量部を加え
、10分間静止した。その後、ディスパーで2000rpmで10分間攪拌し、さ
らに、表2に示す配合量で、前記シリケ−ト化合物A〜D、前記チアゾール系化
合物A〜D、および前記シランカップリング剤A〜Cを添加し、攪拌してポスト
コート用塗料を調製した。
B: 前記アクリル系樹脂70質量部とキシリデンイソシアネート30質量部(三井武
田ケミカル社製、「タケネート500」)をキシレンに入れ、攪拌混合して得た
アクリルーイソシアネート系熱硬化性樹脂溶液に、前記シリケート化合物A、お
よびチアゾール系化合物A、ならびに前記顔料を添加した塗料(比較例4)。
C: 前記のアクリル系樹脂70質量部と前記アミノ系樹脂30質量部とを、キシレン
に入れ、攪拌混合して得た塗料[前記顔料を添加したが、シリケート化合物、チ
アゾール系化合物、およびシランカップリング剤の添加なし(比較例1および比
較例3)、および、前記顔料を添加したが、チアゾール系化合物およびシランカ
ップリング剤の添加なし(比較例2)]。
【0049】
実用化されている燃料タンクの製造工程をシュミュレートし、燃料タンク用鋼板の作製、シーム溶接、ポストコート塗装の各工程で、各性能評価用サンプルを作製した。
(1)燃料タンク用鋼板の作製
冷延鋼板(70×150×1.0mm)に、電気めっき法または溶融めっき法により表1に示す各種めっきを片面当たり付着量40g/mで施してめっき鋼板を得、性能評価用サンプルとし燃料タンク用めっき鋼板を作製した。一部の該サンプルには上記した化成処理剤をバーコーターを用いて塗布し、表1に示す付着量の前記化成処理皮膜A〜Cを形成した。次いで、有機樹脂塗料A〜Dをバーコーターを用いて塗布し、付着量0.8g/mの有機樹脂皮膜を形成し、化成処理皮膜および有機樹脂皮膜を有する燃料タンク用亜鉛含有めっき鋼板を作製した。
【0050】
(2)燃料タンク用鋼板のシーム溶接
前記(1)で作製した燃料タンク用鋼板の端面(エッジ)より15mm離れた線状(長さ150mm)に下記条件でシーム溶接を行い、シーム溶接部の評価用サンプルを得た。
電極: クロム−銅合金製の断面が15mmRの円盤状電極
加圧力: 1960N
通電時間: 3/50秒オン、1/50秒オフ
溶接速度: 3.0m/min
溶接電流: 10kA
【0051】
(3)燃料タンク用鋼板のポストコート塗装
該燃料タンク用鋼板(シーム溶接後)に、前記組成の塗料組成物を含む塗料を用いて、膜厚が20μmになるようにスプレー塗装し、1分経過後、150℃に昇温した乾燥炉で20分間焼付け硬化を行い、ポストコート塗装後の評価用サンプルを得た。
また、ポストコート塗装後のサンプルの中央部にカッターで長さ40mm、角度40°のクロスカットを入れ、クロスカット部の評価用サンプルとした。
【0052】
(4)ポストコート塗装後の燃料タンク用鋼板の評価
(耐食性評価)
(1)前記方法で作製した、平板部、クロスカット部、シーム溶接部評価用サンプルを、JASO(自動車技術者協会規格)−M610法(サンプルに濃度5質量%の食塩水を2時間噴霧後、60℃、20〜30RH%の条件で4時間乾燥し、その後、50℃、98RH%の条件で2時間乾燥することを1サイクルとする条件)にて、300サイクルの防錆性試験を実施した。300サイクル後、下記の方法で板厚減少量を測定した。
また、JIS Z2371−2000(中性塩水噴霧試験)に準拠して、別のサンプルの端面をシールし、塩水噴霧2000時間の防錆性試験を実施した。その後、下記の方法で板厚減少量を測定した。
【0053】
すなわち、板厚減少量は、各サンプルのポストコート塗膜、有機樹脂皮膜、化成処理皮膜およびめっき層を除去して得た、下地の鋼板の平板部、およびクロスカット部周辺の板厚減少量が大きい10箇所について板厚を測定した平均値である。
なお、シーム溶接部付近(熱影響部)の板厚減少量は、めっき前の鋼板の板厚から、断面写真(倍率20倍)により測定した前記塩水噴霧試験後板厚を引いた値を板厚減少量とした。該試験後の断面観察を行った箇所は、目視で腐蝕が進行している箇所であり、一つのサンプルにつき5箇所を選んで平均値を求めた。
該板厚減少量を下記の基準により、外面耐食性(防錆性)として評価した。結果を表3に示した。
板厚減少量 0.2mm未満 A
板厚減少量 0.2mm以上、0.4mm未満 B
板厚減少量 0.4mm以上、0.6mm未満 C
板厚減少量 0.6mm以上 D
【0054】
(耐水性評価)
前記方法で作製した、平板部、シーム溶接部評価用サンプルを、40℃の温水に120時間浸漬した後、24時間放置し、下記の方法で評価した。平板部は、クロスカットを入れた後、テープを密着させ、すばやく引き剥がし、クロスカット部からの最大塗膜剥離幅(片側)を測定した。その最大塗膜剥離幅を下記の基準により、外面耐水性として評価した。
剥離幅 0.5mm未満 A
剥離幅 0.5mm以上、1.5mm未満 B
剥離幅 1.5mm以上、2.0mm未満 C
剥離幅 2mm以上 D
【0055】
【表1】


【0056】
【表2】


【0057】
【表3】


【産業上の利用可能性】
【0058】
本発明のポストコート塗装を施した燃料用タンクは、熱影響部の防錆性に優れることから、過酷な条件で使用される自動車に搭載しても、耐用年数を長く維持することができるほか、自動車のエンジンルーム等の設計の自由度を増すことができる。




 

 


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