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高炉の羽口及び高炉下部状況評価方法 - JFEスチール株式会社
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発明の名称 高炉の羽口及び高炉下部状況評価方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−31811(P2007−31811A)
公開日 平成19年2月8日(2007.2.8)
出願番号 特願2005−220433(P2005−220433)
出願日 平成17年7月29日(2005.7.29)
代理人 【識別番号】100105968
【弁理士】
【氏名又は名称】落合 憲一郎
発明者 野内 泰平 / 佐藤 道貴 / 有山 達郎
要約 課題
高炉下部の圧力や温度を測定して、操業管理指標として用いることができる高炉下部状況評価方法および高炉下部の圧力や温度を測定可能とする羽口を提供する。

解決手段
高炉送風羽口1は、羽口本体下部に炉内側と炉外側間を貫通し、炉内側の端部2aが羽口外周部に開口した孔部2を有する。炉内側の端部が羽口外周部の下部に開口した孔部を経由して、炉内の圧力、輝度、温度、画像情報の中の1種以上を測定することを特徴とする高炉下部状況評価方法を用いる。羽口の孔部から不活性ガスを炉内に吹込み、該吹込みガスの圧力を測定することで、高炉下部の圧力を測定する。
特許請求の範囲
【請求項1】
羽口本体下部に炉内側と炉外側間を貫通し、炉内側の端部が羽口外周部に開口した孔部を有することを特徴とする高炉送風羽口。
【請求項2】
炉内側の端部が羽口外周部の下部に開口した孔部を有することを特徴とする請求項1に記載の高炉送風羽口。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の羽口の孔部を経由して、炉内の圧力、輝度、温度、画像情報の中の1種以上を測定することを特徴とする高炉下部状況評価方法。
【請求項4】
羽口の孔部から不活性ガスを炉内に吹込み、該吹込みガスの圧力を測定することで、高炉下部の圧力を測定することを特徴とする請求項3に記載の高炉下部状況評価方法。
【請求項5】
羽口の孔部に温度測定用端子を挿入し、高炉下部の温度を測定することを特徴とする請求項3に記載の高炉下部状況評価方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は高炉下部状況の評価方法と、高炉下部状況の評価に用いる羽口に関する。
【背景技術】
【0002】
高炉における生産性向上は、コスト削減だけでなく二酸化炭素削減からも重要な課題である。高炉は巨大な向流充填層反応容器であり、下部から高温酸素を吹き込んで還元ガス(主にCO)を生成すると共に、上部から装入物である酸化鉄(主に鉄鉱石:Fe23)と炭材(コークス:C)を投入する。消費された炭材と、生成銑鉄の量に対応した酸化鉄に対応して、装入物の降下が継続的に行われる。生産性を上昇させるには還元ガス量の増加が不可欠であるが、上昇還元ガス量の増加は、その抵抗(圧力損失)による原料降下の不均一性と不安定性を引き起こすため生産性の上昇には限界があり、圧力損失は上限値を有する。よって高生産性を維持するためには、操業者が継続的に圧力損失を監視して、原料性状に対応して変動する圧力損失が上限値に近くなるように送風量を管理する必要がある。
【0003】
高炉の炉体には高さ方向に数メートル間隔で孔が開けられ炉内圧力が測定されているが、装入物降下状況を総合的に判断するには、炉頂〜羽口間での装入物荷重と圧力低下(圧力損失)を監視するのが最も迅速かつ確実である。装入物の荷重変動を無視できると仮定するならば、高炉において炉頂圧は一定に保たれるため、最下部の圧力が重要な指標となる。最下部の圧力検出孔(導圧管)は朝顔と呼ばれる炉体で漏斗状になっている場所に設置されることが多い。しかしこれでも羽口に十分近いとはいえない上、朝顔内面は溶融物が伝い落ちるため、固着による圧力検出孔の閉塞が避けられず、検出停止が発生する。したがって、測定を確実に行なうことができないという点で、圧力検出孔を用いて測定する炉下部の圧力は操業管理指標とするには不適であり、実操業では確実に測定可能な送風圧(環状管圧)が指標として用いられている。しかし、環状管圧と炉内圧は下記(a)、(b)の理由により、明らかに異なったものとなる。
【0004】
(a)設備圧力損失
環状管と炉内の間には、羽口、補助燃料吹きこみ管、熱風制御弁などの構造物が存在する。送風圧はこれらの構造物の変化により変動する。たとえば羽口径は炉体保護のため、一部が縮小、閉止されることがあり、炉内容物により自然に閉塞する場合もある。補助燃料吹きこみ管も炉体新設時に無かったものが追加されたり、その太さや挿入深さが変えられたりする。熱風制御弁に至っては、追加設備であるだけでなく弁の開度調整自体が圧力損失を変動させる。
【0005】
(b)羽口内燃焼圧力
現在、国内のすべての高炉は羽口への微粉炭吹きこみを行っている。微粉炭は羽口内で燃焼を開始するため、羽口を通過するガス量は、微粉炭の燃焼率、成分、量、粒径などの影響を受けて変動する。結果として送風圧(環状管圧)は上昇するが、その上昇量の推定は非常に困難である。
【0006】
このように多くの外乱があるにもかかわらず、これまで送風圧から送風圧力変動と送風量の影響を控除した通気抵抗指数が、操業安定指標として永らく使用されてきた。羽口付近の炉内側の圧力を推定する方法としては、何らかの検出端をレースウェイを含めた炉内に挿入する方法がある(例えば、特許文献1参照。)。また、朝顔部に設置した圧力計から外挿推定する方法もある(例えば、特許文献2参照。)。
【0007】
高炉操業の管理指標として、圧力損失と共に重要であるのが、炉下部の温度レベルである。酸化鉄の還元と溶融に必要な熱量に対して十分な炉内発生熱量がなければ、炉内のいたるところに凝固物が生成し操業不能の状態(冷え込み)に至ることさえある。そのため操業者は溶銑温度を継続的に監視すると共に、より早期に異常を検知するために、羽口眼鏡と呼ばれる覗き孔からレースウェイ内の輝度の目視による監視を行っている。
【0008】
近年は目視に加えて、光学センサーを用いて測定した炉内コークス温度が熱レベルの操業指標として採用されている(例えば、特許文献3参照。)。
【特許文献1】特開平9−143520号公報
【特許文献2】特開2003−306708号公報
【特許文献3】特開平3−291315号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかし、上記の炉内下部の圧力、温度の推定方法には、以下のような問題がある。
【0010】
特許文献1に記載の検出端を炉内に挿入して羽口付近の炉内側の圧力を推定する方法は、検出端の耐久性から短時間の測定しかできないため、操業管理に使用できない。
【0011】
特許文献2に記載の朝顔部に設置した圧力計から外挿推定する方法は、あくまで外挿推定値であるうえ、前記のように朝顔内面の溶融物の伝い落ちに起因する圧力検出停止が発生するため、操業指標には使用できない。
【0012】
特許文献3に記載の方法や、羽口眼鏡を用いた目視により得られる光学情報は、あくまで羽口先端のコークス燃焼域(レースウェイ)の状態であり、その奥に存在する炉下部の熱レベルを直接示すものではない。
【0013】
以上のように、高炉内下部の圧力や温度を精度良く推定して、操業管理指標として用いることは困難である。
【0014】
したがって本発明の目的は、このような従来技術の課題を解決し高炉下部の圧力や温度を測定して、操業管理指標として用いることができる高炉下部状況評価方法を提供することにある。また本発明の目的は、高炉下部の圧力や温度を測定可能とする羽口を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0015】
このような課題を解決するための本発明の特徴は以下の通りである。
(1)、羽口本体下部に炉内側と炉外側間を貫通し、炉内側の端部が羽口外周部に開口した孔部を有することを特徴とする高炉送風羽口。
(2)、炉内側の端部が羽口外周部の下部に開口した孔部を有することを特徴とする(1)に記載の高炉送風羽口。
(3)、(1)または(2)に記載の羽口の孔部を経由して、炉内の圧力、輝度、温度、画像情報の中の1種以上を測定することを特徴とする高炉下部状況評価方法。
(4)、羽口の孔部から不活性ガスを炉内に吹込み、該吹込みガスの圧力を測定することで、高炉下部の圧力を測定することを特徴とする(3)に記載の高炉下部状況評価方法。
(5)、羽口の孔部に温度測定用端子を挿入し、高炉下部の温度を測定することを特徴とする(3)に記載の高炉下部状況評価方法。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、炉内の圧力損失(炉内通気)と炉下部温度レベルを正確かつ連続的に検知可能となる。これらを操業指標とすることにより、限界に近い高出銑比、低還元材比操業が可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
本発明者等は高炉下部における圧力と温度を測定する方法について検討した。そして、羽口本体に炉内側と炉外側間とを貫通する孔部を形成し、該孔部を通じて炉内の圧力や温度を測定することで、圧力や温度の直接測定が可能であることを見出して、本発明を完成した。
【0018】
まず、本発明の高炉下部状況評価方法に用いる羽口について説明する。
【0019】
本発明の一実施形態である、羽口の縦断面図を図1に示す。図面に向かって右側が炉内側になるように高炉下部に設置する。羽口1の材質は通常の羽口と同じく銅製で、高速循環水冷である。羽口本体下部に炉内側と炉外側間を貫通する孔部2が形成されている。孔部2の直径は、任意に設定可能であるが、例えば、5〜20mm程度とすることができる。孔部2の羽口設置時に炉内に露出する側の出口である端部2aは、羽口外周部に開口している。端部2aは上方からの溶融物滴下や固体の降下の影響を回避するために、羽口外周部の下部に開口していることが好ましい。反対側の孔部2の端部である端部2bは、羽口設置時の炉外側に開口している。炉内温度測定用には、孔部2に光ファイバ、熱電対、内視鏡等の温度測定用端子3を挿入する。
【0020】
なお、端部2aの好ましい開口部位置である羽口の下部とは、羽口外周部の下半分であり、特に望ましくは、羽口外周部の下部のうち、熱風吹き込み部分の垂直下部である。
【0021】
羽口は、炉外側から孔部に対して不活性ガスを吹込むためのガス供給手段を備えることが望ましい。不活性ガスの吹込みにより、炉内ガスの流出を防ぐと共に孔部2の詰まりを防止しつつ、炉内の圧力を測定することも可能となる。
【0022】
次に、上記の羽口を用いた高炉下部状況評価方法を説明する。本発明では、羽口の孔部を経由して、炉内の圧力、輝度、温度、画像情報の中の1種以上を測定する。これらの情報を用いて、高炉内下部の状況を正確に把握することができる。
【0023】
圧力の測定に際しては、羽口の孔部から不活性ガスを炉内に吹込み、吹込みガスの圧力を測定することで、高炉下部の圧力を正確に測定できる。上記の羽口を高炉に設置し、孔部2から一定量の窒素などの不活性ガスを常時炉内に流入させる。不活性ガスにより孔部2の詰まりを防止すると同時に、このガスの圧力を測定することで炉内圧力を計測する。不活性ガスとしては、窒素ガスの他に、ヘリウムガス、アルゴンガス等を用いることも可能である。孔部での圧力損失の影響を避けるためには流量は極力少ないことが望ましいが、流量を変化させてその圧力測定結果から流量0の圧力を推定しても良い。
【0024】
また、羽口の孔部に温度測定用端子を挿入し、高炉下部の温度を直接測定できる。測温用の光ファイバーか熱電対を孔部2に挿入することにより、コークスや炉内ガスの温度を直接測定可能である。熱電対が損傷した場合は休風の羽口交換を待つ必要があるが、光ファイバー損耗時は送りこむことにより継続して測定可能である。羽口下に開けられ常時ガスが流出している孔部2aが閉塞されることは非常に稀であるが、閉塞が発生した場合でも、若干の閉塞であれば光ファイバーの送り込みにより解除可能である。万一完全に固着した閉塞が発生した場合でも羽口を交換すれば復帰するため、炉体そのものに設けられた導圧管より信頼性が高い。羽口の交換は高炉の休風時に数時間の作業を行なうことで可能であり、従来の羽口と交換して本発明の羽口を高炉に設置することも容易である。本発明の羽口を複数の羽口に設置することにより、バックアップによる測定の信頼性向上と共に、炉内状況の円周方向偏差の検知も可能となる。
【0025】
以上の高炉下部状況評価方法を用いることで、高炉内下部の圧力や温度を正確に評価することができる。従って、これらの評価結果を高炉操業の管理指標として用いることで、炉内圧力(圧力損失)や温度を所定の値に維持して、希望の操業形態を安定して継続することが可能となる。
【実施例1】
【0026】
本発明を内容積4000m3級の高炉において実施した。当該高炉において高出銑比操業を行うにあたり、従来行なわれている方法である送風圧力と出銑温度に基づく送風量と還元材比制御により出銑量を増加させることを目標とする操業を行なったところ、原料降下不調と溶銑温度変動を十分に抑えることができず操業が安定しなかった。そこで図1に示す本発明の羽口を用いて、孔部から1000cm3/分の窒素ガスを炉内に流入させながら、窒素ガスの圧力を測定して炉内圧力を求め、同時に熱電対により炉内温度を測定した。羽口の孔部の径は10mmとし、孔部の炉内側の端部は羽口外周部の最下部となるように設置した。上記のようにして求めた炉内圧力に基づき送風量を調整する制御を、また、上記のようにして求めた炉内温度に基づき送風ガスの温度と還元材比とを調整する制御を行った。その結果、原料降下と溶銑温度とは共に安定し、結果として平均の出銑量増と還元材比減が可能となった。生産量と還元材比の変化を図2に示す。本発明の操業方法を8月から実施したことにより、500kg/t以上であった還元材比は500kg/t以下に、生産量は8960t/日程度に高位安定した。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明の一実施形態である、羽口の縦断面図。
【図2】本発明の実施による還元材比と生産量との変化を示すグラフ。
【符号の説明】
【0028】
1 羽口
2 孔部
2a 孔部の端部
2b 孔部の端部
3 温度測定用端子




 

 


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