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発明の名称 打抜き加工性に優れた高炭素冷延鋼板の製造方法および高炭素冷延鋼板
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−31761(P2007−31761A)
公開日 平成19年2月8日(2007.2.8)
出願番号 特願2005−215526(P2005−215526)
出願日 平成17年7月26日(2005.7.26)
代理人 【識別番号】100105968
【弁理士】
【氏名又は名称】落合 憲一郎
発明者 木村 英之 / 藤田 毅 / 中村 展之 / 飯塚 俊治
要約 課題
打抜き加工性を劣化させず、製造工程の簡略化を可能とする高炭素冷延鋼板の製造方法及び高炭素冷延鋼板を提供する。

解決手段
本発明の高炭素冷延鋼板は、C:0.2〜0.7%、Si:0.10〜0.35%、Mn:0.1〜0.9%、P:0.03%以下、S:0.035%以下、Al:0.08%以下、N:0.01%以下、Cr:0.05〜0.30%を含有し、残部が鉄および不可避的不純物からなる鋼を、(Ar3変態点-20℃)以上の仕上温度で熱間圧延し、120℃/s超えの冷却速度で400℃以上550℃以下の冷却停止温度まで冷却し、600℃以上Ac1変態点以下の巻取り温度域まで温度上昇させた後、該温度域でコイル状に巻取り、鋼板温度が400℃になるまで平均冷却速度20℃/hr以下で冷却して、熱延鋼板とし、酸洗後、圧延率30%以上で冷間圧延を行い、600℃以上Ac1変態点以下の焼鈍温度で焼鈍することで製造される。
特許請求の範囲
【請求項1】
質量%で、C:0.2〜0.7%、Si:0.10〜0.35%、Mn:0.1〜0.9%、P:0.03%以下、S:0.035%以下、Al:0.08%以下、N:0.01%以下、Cr:0.05〜0.30%を含有し、残部が鉄および不可避的不純物からなる鋼を、
(Ar3変態点-20℃)以上の仕上温度で熱間圧延し、
次いで、120℃/s超えの冷却速度で400℃以上550℃以下の冷却停止温度まで冷却し、
その後、600℃以上Ac1変態点以下の巻取り温度域まで温度上昇させた後、該温度域でコイル状に巻取り、
鋼板温度が400℃になるまで平均冷却速度20℃/hr以下で冷却して、熱延鋼板とし、
該熱延鋼板を酸洗後、圧延率30%以上で冷間圧延を行い、
次いで、600℃以上Ac1変態点以下の焼鈍温度で焼鈍する
ことを特徴とする打抜き加工性に優れた高炭素冷延鋼板の製造方法。
【請求項2】
前記600℃以上Ac1変態点以下の巻取り温度域までの温度上昇は、ベイナイト変態あるいはパーライト変態時の変態発熱を利用して行うことを特徴とする請求項1に記載の打抜き加工性に優れた高炭素冷延鋼板の製造方法。
【請求項3】
前記鋼として、さらに、質量%でB:0.0005〜0.0030%、Mo:0.005〜0.5%、Ti:0.005〜0.05%、Nb:0.005〜0.1%の一種または二種以上を含有することを特徴とする請求項1または2に記載の打抜き加工性に優れた高炭素冷延鋼板の製造方法。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法により製造された高炭素冷延鋼板であって、前記高炭素冷延鋼板は、フェライト平均粒径が2.0μm以上、炭化物平均粒径が0.10μm以上2.0μm未満、粒内炭化物の体積率が10%以下であるフェライト粒の体積率が50%以上である組織を有することを特徴とする打抜き加工性に優れた高炭素冷延鋼板。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、高炭素冷延鋼板の製造方法および高炭素冷延鋼板にかかわり、詳細には打抜き加工性を劣化させることなく、製造工程の簡略化を可能とする高炭素冷延鋼板の製造方法および高炭素冷延鋼板に関する。
【背景技術】
【0002】
高炭素鋼板は自動車駆動系部品をはじめ、各種機械構造用部品や軸受部品、工具等まで幅広く使用されている。そして、これらの部品の多くは、打抜き加工,曲げ加工,絞り加工などにより,所定の形状に成形後、焼入れ、焼戻しの熱処理が施され、製品に供される。例えば、ギヤ-部品や複雑形状部品はファインブランク(精密打抜き)技術により、打抜き加工する技術が広まっており、打抜きままで熱処理を施し、製造される場合もある。また、高炭素鋼板は、焼入れ後に必要とされる強度レベルに応じて、C含有量が高くなる。そのため、打抜き用金型の寿命が短く、また、プレス負荷が増大するという課題があった。
【0003】
このような事情から、高炭素鋼の場合、焼入れ後の硬さを確保するだけではなく、焼入れ前の硬さが低いことが求められる。このため、通常は、熱間圧延後の鋼板に球状化焼鈍が施される。球状化焼鈍はフェライト中に球状化したセメンタイトを分散させる処理であり、一般的に、箱焼鈍により行われる。また、高炭素冷延鋼板の製造に関しては、冷間圧延後の再結晶焼鈍に対しても箱焼鈍が行われる。この箱焼鈍は炉内にコイルを装入した後、点火、昇温、均熱保持(20〜40hr)、徐冷、脱炉の手順で行われるため、多大なエネルギーと時間を要する。そのため、従来から簡略化が望まれている。
【0004】
このような背景の中で高炭素冷延鋼板の生産性向上に関しては、焼鈍時間の短縮が可能な連続焼鈍法を適用する検討が進められてきた。例えば、特許文献1には高炭素鋼にAr3点以上の温度域で熱間圧延を施し、その後、30℃/s以上で冷却し、Ms〜500℃、または(Ms+Mf)/2の温度範囲で巻取り、フェライト+ベイナイト組織あるいはベイナイト+焼戻しマルテンサイト組織とし、10%以上の冷間圧延後、再結晶温度以上A1以下に加熱して30秒〜600秒保持する製造方法が提案されている。
【0005】
また、冷間圧延前の焼鈍を省略する方法として、特許文献2には、Cを0.2〜0.7質量%含有する鋼を、仕上温度(Ar3変態点-20℃)以上で熱間圧延した後、冷却速度120℃/秒超かつ冷却停止温度650℃以下で冷却を行い、次いで巻取温度600℃以下で巻取り、酸洗後、冷圧率30%以上で冷間圧延を行い、焼鈍温度600℃以上Ac1変態点以下で焼鈍する製造方法が提案されている。
【特許文献1】特開平2-259013号公報
【特許文献2】特開2003-13144号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、熱延組織が初析フェライト+ベイナイト組織からなるため、球状化焼鈍後は初析フェライトと球状炭化物を含むフェライトが混在した組織となる。初析フェライトと球状化炭化物を含むフェライトでは、変形量が大きく異なるため、打抜き加工時に打抜き端面近傍で球状化組織と初析フェライトの界面にボイドが発生し打抜き端面性状が劣位となり、打抜き後、切削工程の追加が必要となり、製造コストが増大する。この対策として、球状化焼鈍を強化することにより、全体として軟質化させることが考えられる。しかし、この場合、球状化した炭化物が粗大化し、打抜きの際にボイド発生の起点となるとともに、加工後の熱処理段階で炭化物が溶解しにくくなり、焼入れ強度の低下につながる。また、(Ms+Mf)/2の温度範囲で巻取った場合、球状化焼鈍後のフェライト粒径が細粒となり、強度上昇により、金型寿命の低下が懸念される。
【0007】
特許文献2に記載の技術では、高炭素冷延鋼板の製造に際して、冷間圧延後のみに球状化焼鈍を施した場合、冷間圧延前後に焼鈍を施した場合と比べて、硬度が上昇しており、金型寿命の低下が懸念される。
【0008】
本発明は、かかる事情に鑑み、打抜き加工性を劣化させることなく、製造工程の簡略化を可能とする高炭素冷延鋼板の製造方法および高炭素冷延鋼板を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、高炭素鋼板の生産性向上について鋭意研究を進める中でなされた。そして、フェライト粒径、炭化物粒径および炭化物の分散状態が鋼板の打抜き加工性に大きな影響を及ぼすことを見出した。さらに、熱延仕上後の冷却を制御し、例えば、パーライトあるいはベイナイト変態時の変態発熱を利用し、600℃以上Ac1変態点以下の巻取り温度域まで温度上昇させたのち、該温度域で巻取り、その後、鋼板が400℃になるまでの平均冷却速度20℃/hr以下で冷却することで、熱間圧延巻取後の炭化物の球状化率を高め、打抜き加工性を劣化させることなく、冷間圧延前の球状化焼鈍を省略できることも見出した。
【0010】
本発明は以上の知見に基づきなされたもので、その要旨は以下の通りである。
【0011】
[1]質量%で、C:0.2〜0.7%、Si:0.10〜0.35%、Mn:0.1〜0.9%、P:0.03%以下、S:0.035%以下、Al:0.08%以下、N:0.01%以下、Cr:0.05〜0.30%を含有し、残部が鉄および不可避的不純物からなる鋼を、(Ar3変態点-20℃)以上の仕上温度で熱間圧延し、次いで、120℃/s超えの冷却速度で400℃以上550℃以下の冷却停止温度まで冷却し、その後、600℃以上Ac1変態点以下の巻取り温度域まで温度上昇させた後、該温度域でコイル状に巻取り、鋼板温度が400℃になるまで平均冷却速度20℃/hr以下で冷却して、熱延鋼板とし、該熱延鋼板を酸洗後、圧延率30%以上で冷間圧延を行い、次いで、600℃以上Ac1変態点以下の焼鈍温度で焼鈍することを特徴とする打抜き加工性に優れた高炭素冷延鋼板の製造方法。
【0012】
[2]前記[1]において、600℃以上Ac1変態点以下の巻取り温度域までの温度上昇は、ベイナイト変態あるいはパーライト変態時の変態発熱を利用して行うことを特徴とする打抜き加工性に優れた高炭素冷延鋼板の製造方法。
【0013】
[3]前記[1]または[2]において、前記鋼として、さらに、質量%でB:0.0005〜0.0030%、Mo:0.005〜0.5%、Ti:0.005〜0.05%、Nb:0.005〜0.1%の一種または二種以上を含有することを特徴とする打抜き加工性に優れた高炭素冷延鋼板の製造方法。
【0014】
[4]前記[1]〜[3]のいずれかに記載の製造方法により製造された高炭素冷延鋼板であって、前記高炭素冷延鋼板は、フェライト平均粒径が2.0μm以上、炭化物平均粒径が0.10μm以上2.0μm未満、粒内炭化物の体積率が10%以下であるフェライト粒の体積率が50%以上である組織を有することを特徴とする打抜き加工性に優れた高炭素冷延鋼板。
【0015】
なお、本明細書において、鋼の成分を示す%は、すべて質量%である。
【発明の効果】
【0016】
本発明は、熱間仕上圧延後の冷却を制御し、パーライトあるいはベイナイト変態時の変態発熱を活用し、熱間圧延巻取後の炭化物の球状化率を制御することにより、冷間圧延前の球状化焼鈍を省略できる。その結果、打抜き加工性を劣化させることなく高炭素冷延鋼板を効率的に製造することができる。そして、製造工程が簡略化され、高炭素冷延鋼板の生産性が向上する。
【0017】
また、高炭素冷延鋼板の生産性の向上を図るにあたって、成分組成および製造条件の制御のみならず、フェライト粒径、炭化物粒径、および炭化物の分散形態をも制御することで、打抜き加工時におけるボイドの発生を抑制し、打抜き端面性状の劣化を防ぐことができる。その結果、打抜き加工性に優れた高炭素冷延鋼板が提供可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
本発明は、下記に示す成分組成に制御し、(Ar3変態点-20℃)以上の仕上温度で熱間圧延し、120℃/s超えの冷却速度で400℃以上550℃以下の冷却停止温度まで冷却し、その後、例えば、ベイナイト変態あるいはパーライト変態時の変態発熱を利用して、600℃以上Ac1変態点以下の巻取り温度域まで温度上昇させた後、該温度域でコイル状に巻取り、鋼板温度が400℃になるまで平均冷却速度20℃/hr以下で冷却して熱延鋼板とし、該熱延鋼板を酸洗後、圧延率30%以上で冷間圧延を行い、次いで、600℃以上Ac1変態点以下の温度で焼鈍を行うことにより高炭素冷延鋼板を製造することを特徴とする。このように、熱間仕上圧延後の温度履歴を制御することにより、熱間圧延巻取後の炭化物の球状化率を高め、結果として冷間圧延前の球状化焼鈍の省略が可能となる。さらに、このようにして得られた高炭素冷延鋼板は、フェライト平均粒径が2.0μm以上、炭化物平均粒径が0.10μm以上2.0μm未満、粒内炭化物の体積率が10%以下であるフェライト粒の体積率が50%以上である組織を有しており、優れた打抜き性を有する。
【0019】
以下、本発明の詳細を説明する。
まず、本発明における鋼の化学成分の限定理由は以下の通りである。
【0020】
(1)C:0.2〜0.7%
Cは、炭素鋼において最も基本になる合金元素である。その含有量によって、焼入れ硬さおよび焼鈍状態での炭化物量が大きく変動する。C含有量が0.2%未満では、自動車用部品等に適用する上で十分な焼入れ硬さが得られない。一方、C含有量が0.7%を超えると熱間圧延後の靭性が低下して鋼帯の製造性およびハンドリング性が悪くなる。また、0.7%を超えると、それ以上のCを添加しても焼入れ後の硬さの上昇量は少ないにもかかわらず、焼入れ前の硬さを上昇させ、金型寿命を低下させる懸念がある。したがって、適度な焼入れ硬さと打抜き加工性を兼ね備えた鋼板を提供する観点から、C含有量は0.2%以上0.7%以下とする。
【0021】
(2)Si:0.10〜0.35%
Siは、焼入れ性を向上させる元素である。Siが0.10%未満では焼入れ時の硬さが不足する。一方、Siが0.35%を超えると固溶強化により、フェライトが硬化し、打抜き加工性が劣化する。したがって、適度な焼入れ硬さと打抜き加工性を兼ね備えた鋼板を提供する観点から、Si含有量は0.10%以上0.35%以下、好ましくは0.10%以上0.30%以下とする。
【0022】
(3)Mn:0.1〜0.9%
Mnは、Siと同様に焼入れ性を向上させる元素である。また、SをMnSとして固定し、スラブの熱間割れを防止する重要な元素でもある。Mnが0.1%未満では、これらの効果が十分に得られず、また焼入れ性は大幅に低下する。一方、Mnが0.9%を超えると固溶強化により、フェライトが硬化し、打抜き加工性の劣化を招く。したがって、適度な焼入れ硬さと打抜き加工性を兼ね備えた鋼板を提供する観点から、Mn含有量は0.1%以上0.9%以下、好ましくは0.1%以上0.8%以下とする。
【0023】
(4)P:0.03%以下
Pは粒界に偏析し、延性や靭性を劣化させるため、P含有量は0.03%以下、好ましくは0.02%以下とする。
【0024】
(5)S:0.035%以下
Sは、MnとMnSを形成し、靭性を劣化させるため、少ない方が好ましい。しかし、S含有量が0.035%までは許容できるため、S含有量は0.035%以下、好ましくは0.030%以下とする。
【0025】
(6)Al:0.08%以下
Alは過剰に添加するとAlNが多量に析出し、焼入性を低下させるため、Al含有量は0.08%以下とする。
【0026】
(7)N:0.01%以下
Nは過剰に含有している場合は延性の低下をもたらすため、N含有量は0.01%以下とする。
【0027】
(8)Cr:0.05〜0.30%
Crは熱間圧延後の冷却中の初析フェライトの生成を抑制し、組織の均一性を向上させ、かつ焼入れ性を向上させる重要な元素である。しかし、Cr含有量が0.05%未満では十分な効果が得られない。一方、0.30%を超えて含有しても、焼入れ性は向上するが、初析フェライト生成の抑制効果が飽和するとともに、コスト増となる。したがって、Cr含有量は0.05%以上0.30%以下とする。
【0028】
本発明鋼は、上記の必須添加元素で目的とする特性が得られるが、上記の必須添加元素に加えて、熱間圧延冷却時の初析フェライト生成の抑制、焼入れ性の向上のためB、Mo、Ti、Nbを必要に応じて1種または2種以上で添加してもよい。その場合、それぞれの添加量が0.0005%未満、0.005%未満、0.005%未満、0.005%未満では添加の効果が十分に得られない。一方、B、Mo、Ti、Nbが、それぞれ0.0030%、0.5%、0.05%、0.1%を超えると、効果が飽和し、コスト増となり、さらに固溶強化、析出強化等により強度上昇が大きくなるため、打抜き加工性が劣化する。したがって、これらの元素を添加する場合は、Bは0.0005%以上0.0030%以下、Moは0.005%以上0.5%以下、Tiは0.005%以上0.05%以下、Nbは0.005%以上0.1%以下とする。
【0029】
なお、上記以外の残部はFe及び不可避不純物からなる。不可避的不純物として、例えば、Oは非金属介在物を形成し品質に悪影響を及ぼすため、0.003%以下に低減するのが望ましい。また、本発明では、本発明の作用効果を害さない微量元素として、Cu、Ni、W、V、Zr、Sn、Sbを0.1%以下の範囲で含有してもよい。
【0030】
次に、本発明の打ち抜き加工性に優れた高炭素冷延鋼板の組織について説明する。
【0031】
(1)フェライト平均粒径:2.0μm以上
フェライト平均粒径(フェライト粒の平均粒径)が2.0μm未満の微細粒となると強度上昇が顕著となり、打抜き加工性および金型寿命が低下する。したがって、フェライト平均粒径は、2.0μm以上とする。なお、フェライト平均粒径の上限は特に規定しないが、10μm超えでは、打抜き端面性状およびプレス加工後の表面性状が劣化するため、10μm以下とすることが好ましい。
【0032】
(2)炭化物平均粒径:0.10μm以上2.0μm未満
炭化物平均粒径は、打抜き加工時におけるボイドの発生、および加工後の熱処理段階における焼入れ強度に大きく影響するため、重要な要素である。炭化物が微細になると打抜き加工時のボイドの発生は抑制できるが、炭化物平均粒径が0.10μm未満になると、硬さの上昇に伴い打抜き加工性および金型寿命が低下する。一方、炭化物平均粒径が2.0μm以上になると、打抜きの際にボイド発生の起点となるとともに、加工後の熱処理段階で炭化物が溶解しにくくなり、焼入れ強度が低下する。以上より、炭化物平均粒径は0.10μm以上2.0μm未満とする。
【0033】
(3)粒内炭化物の体積率が10%以下であるフェライト粒の体積率が50%以上
炭化物の分散状態は、打抜き加工時におけるボイドおよび割れの発生に大きく影響するため、重要な要素である。粒内炭化物の体積率が10%超えであるフェライト粒、すなわち、フェライト粒内に炭化物が微細分散したフェライト粒は、打抜き加工時にフェライトと炭化物の界面にボイドが発生しやすく、また、炭化物の粒子間距離が短いために、発生したボイドが連結し、割れを発生しやすい。一方、粒内炭化物の体積率が10%以下であるフェライト粒の体積率を50%以上とすることで、ボイドの発生およびボイドの連結が抑制され、打抜き端面性状が良好になる。よって、本発明では、粒内炭化物の体積率が10%以下であるフェライト粒の体積率を50%以上とする。
【0034】
ここで、上記理由からフェライト粒内には炭化物を含まないことが好ましく、粒内炭化物を含まないフェライト粒の体積率を50%以上とすることが最も好ましい形態ではある。しかし、粒内炭化物の体積率が10%以下のフェライト粒は、ボイドの発生および割れを抑制する効果が十分に得られ、粒内炭化物を含まないフェライト粒と実質的に同じとみなせる。よって、上記のように、粒内炭化物の体積率が10%以下であるフェライト粒の体積率を50%以上とした。なお、フェライト粒内の炭化物の体積率は、鋼板試料の板厚断面を研磨し、ナイタルで腐食後、走査電子顕微鏡で2000倍で、約3000個のフェライト粒を観察し、各フェライト粒についてのフェライトと粒内炭化物の面積比を求め、それを体積率とみなすことにより求めることができる。
【0035】
次に、本発明の打抜き加工性に優れた高炭素冷延鋼板の製造方法について説明する。
【0036】
本発明の高炭素冷延鋼板は、上記化学成分範囲に調整された鋼を、(Ar3変態点-20℃)以上の仕上温度で熱間圧延し、120℃/s超えの冷却速度で400℃以上550℃以下の冷却停止温度まで冷却し、その後、例えば、ベイナイト変態あるいはパーライト変態時の変態発熱を利用して、600℃以上Ac1変態点以下の巻取り温度域まで温度上昇させた後、該温度域でコイル状に巻取り、鋼板温度が400℃になるまで平均冷却速度20℃/hr以下で冷却して熱延鋼板とし、該熱延鋼板を酸洗後、圧延率30%以上で冷間圧延を行い、ついで、600℃以上Ac1変態点以下の温度で焼鈍を行うことにより得られる。これについて以下に詳細を説明する。
【0037】
(1)仕上温度:(Ar3変態点-20℃)以上
鋼を熱間圧延する際の仕上温度が(Ar3変態点-20℃)未満では、一部でフェライト変態が進行するため、初析フェライト粒が増加し、初析フェライトと球状化炭化物を含むフェライトの界面にボイドが発生しやすく、打抜き端面性状が劣位となり、打抜き加工性が劣化する。そこで、(Ar3変態点-20℃)以上の温度で仕上圧延する。これにより、組織の均一化を図ることができ、打抜き加工性の劣化を抑制できる。仕上温度の上限は特に規定しないが、1000℃を超えるような高温の場合、スケール性欠陥が発生し易くなるため、1000℃以下が好ましい。なお、Ar3変態点(℃)は次の式で算出することができる。
【0038】
Ar3=930.21-394.75C+54.99Si-14.40Mn+5.77Cr (1)
ここで、式中の元素記号はそれぞれの元素の含有量(質量%)を表す。
【0039】
なお、圧延負荷の観点からは、仕上温度は高いほうがよく、700℃以上とすることが好ましい。
【0040】
(2)冷却速度:120℃/s超え
熱間仕上圧延後の冷却方法が徐冷であると、オーステナイトの過冷度が小さく初析フェライトが多く生成する。冷却速度が120℃/秒以下の場合、初析フェライトの生成が顕著となり、初析フェライトと球状化炭化物を含むフェライトの界面にボイドが発生しやすく、打抜き加工性が劣化する。また、パーライトのコロニーおよびラメラ−間隔が増大し、球状化焼鈍時間の長時間化を招くため、冷間圧延前の球状化焼鈍の省略が不可能となる。従って、熱間仕上圧延後の冷却速度は120℃/秒超とする。なお、冷却速度の上限は特に制限しないが、例えば、現状の設備上の能力からは700℃/秒である。
ここで、冷却速度とは熱間仕上圧延後の冷却開始から冷却停止までの平均冷却速度である。また、仕上圧延後、0.1秒を超え1.0秒未満の時間内で冷却を開始することは、炭化物の球状化を促進するため好ましい。
【0041】
(3)冷却停止温度:400℃以上550℃以下
熱間仕上圧延後の冷却停止温度が550℃超えの場合、ベイナイトもしくはパーライトのコロニーおよびラメラー間隔が増大し、熱間圧延巻取後に未球状炭化物が残存しやすい。この未球状炭化物は冷間圧延時に砕かれ、次に行われる冷間圧延後焼鈍時のフェライトの再結晶を抑制し、微細粒となる。また、未球状炭化物の多くは粒内炭化物となる傾向にある。そして、このような細粒硬化および炭化物の微細分散硬化による強度上昇にともない、打抜き加工性が劣化する。したがって、熱間仕上圧延後の冷却停止温度は550℃以下とする。一方、冷却停止温度が400℃未満では、鋼板の形状が劣化し、また、等軸フェライト粒が得られず、加工性が劣化することがある。よって、冷却停止温度は400℃以上とする。
【0042】
(4)600℃以上Ac1変態点以下の巻取り温度域まで温度上昇
冷却停止後、600℃以上Ac1変態点以下の巻取温度域まで温度上昇させる。上昇後の温度が600℃未満の場合、炭化物の球状化が不十分となり、冷間圧延前焼鈍の省略が不可能となる。一方、Ac1変態点を超える場合、一部がオーステナイト化し、冷却中に再度パーライトを生成するため、球状化組織が得られない。以上より、上昇後の温度は600℃以上Ac1変態点以下とする。例えば、この時、パーライト変態あるいはベイナイト変態による変態発熱を活用してもよい。高炭素鋼はパーライト変態あるいはベイナイト変態に伴う発熱量が、極低炭あるいは低炭素鋼に比べて大きく、また、本発明では熱間仕上圧延後、冷却速度120℃/秒超えで冷却を行うために、変態後の復熱も大きいと考えられる。ここで、高炭素鋼板の変態発熱挙動の調査を目的とし、S35C(板厚3.0mm)の鋼板サンプルを1000℃に加熱した後、空冷し、目標温度(850℃)に達したところで、冷却速度200℃/s以上で水冷し、種々の冷却停止温度まで冷却した後、自然放冷させ、変態発熱挙動を測定した。なお、鋼板の温度変化はK熱電対を鋼板内部に挿入し、測温した。図1に変態発熱挙動の1例を、図2にΔT(急冷開始温度-急冷停止温度)と温度上昇量の関係を示す。図2よりΔTの増大に伴って、温度上昇量が増大することがわかる。また、この結果から、本発明における急冷停止温度範囲(400℃以上550℃以下)では、変態発熱により巻取温度域である600℃以上に達すると考えられる。ただし、変態発熱量は化学成分により異なるため、変態発熱量だけでは温度上昇量が不足する場合などには、変態発熱による温度上昇に加えて、必要に応じて鋼板に対して補助的な加熱を行ってもよい。
【0043】
(5)巻取温度:600℃以上Ac1変態点以下
巻取温度が600℃未満の場合、炭化物の球状化が不十分となり、冷間圧延前焼鈍の省略が不可能となる。一方、Ac1変態点を超える場合、一部がオーステナイト化し、冷却中に再度パーライトを生成するため、球状化組織が得られない。以上より、巻取温度は600℃以上Ac1変態点以下とする。なお、本発明では冷間圧延前の焼鈍の省略を目的としている。このため、熱延巻取冷却後の炭化物の球状化率は高いほうがよく、60%以上とすることが好ましく、70%以上とすることがさらに好ましい。球状化率を60%以上とするためには、巻取温度は高いほうが好ましく、620℃以上とすることが好ましい。なお、Ac1変態点(℃)は次の式で算出することができる。
【0044】
Ac1=754.83-32.25C+23.32Si-17.76Mn+17.13Cr (2)
ここで、式中の元素記号はそれぞれの元素の含有量(質量%)を表す。
【0045】
(6)鋼板が400℃になるまでの平均冷却速度:20℃/hr以下
鋼板が400℃になるまでの平均冷却速度が20℃/hr超えの場合、炭化物の球状化が不十分となり、冷間圧延前焼鈍の省略が不可能となる。したがって、鋼板が400℃になるまでの平均冷却速度は20℃/hr以下、好ましくは10℃/hr以下とする。ここで、平均冷却速度を10℃/hrとすることを目的として、熱間圧延巻取後のコイルを徐冷カバー等の手段で保温してもよい。
【0046】
以上のように、熱間圧延仕上後の冷却を制御し、例えば、パーライトあるいはベイナイト変態時の変態発熱を利用し、600℃以上Ac1点以下の巻取り温度域まで温度上昇させたのち、該温度域で巻取り、その後、鋼板が400℃になるまでの平均冷却速度20℃/hr以下で冷却することで、熱間圧延巻取後の炭化物の球状化率を高めることが可能となる。この炭化物の球状化率としては、上記のように60%以上であることが好ましい。60%未満の場合、未球状炭化物が冷間圧延時に砕かれ、次に行われる再結晶焼鈍時にフェライトの再結晶を抑制し、粒内炭化物を多く含む不均一組織となり、打抜き加工性を劣化させる場合がある。さらに好ましくは70%以上である。
また、熱間圧延徐冷後の初析フェライト体積率が20%超えの場合、初析フェライトと球状炭化物を含むフェライト界面にボイドが発生しやすく、打抜き加工性が劣化する場合がある。このため、熱間圧延徐冷後の初析フェライト体積率は少ないほうがよく、20%以下とすることが好ましい。
【0047】
(7)酸洗:実施
巻取後の熱延鋼板は、冷間圧延を行う前にスケール除去のため、酸洗を施す。酸洗は常法にしたがって行えばよい。
【0048】
(8)冷間圧延前の焼鈍:省略
本発明では、前述した熱間仕上圧延後の冷却の制御により、炭化物の球状化率を高めることとなり、その結果、冷間圧延前の球状化焼鈍の省略を可能としている。これは本発明の特徴である。ただし、必要に応じて、冷間圧延を行う前に球状化焼鈍を行ってもよい。その場合、例えば600℃以上Ac1変態点以下とすればよい。
【0049】
(9)冷間圧延の圧下率:30%以上
冷間圧延を行うことにより、焼鈍時のフェライトの再結晶を助長し、フェライト粒が等軸となり、打抜き加工性が向上する。しかし、冷間圧延の圧下率が30%未満では上記効果が得られないばかりか、再結晶焼鈍後に未再結晶部が残存し、かえって打抜き加工性を劣化させる。したがって、冷間圧延の圧下率を30%以上とする。なお、圧下率の上限は特に制約はないが、圧延負荷の問題から80%以下とすることが好ましい。
【0050】
(10)再結晶焼鈍::600℃以上Ac1変態点以下
冷間圧延後、フェライト再結晶のために再結晶焼鈍を行う。この再結晶焼鈍温度が600℃未満の場合、フェライトの再結晶および炭化物の球状化が不十分となり、打抜き加工性が劣位となる。一方、焼鈍温度がAc1変態点を超える場合、一部がオーステナイト化し、冷却中に再度パーライトを生成するため、球状化組織が得られず、打抜き加工性が劣位となる。以上より、再結晶焼鈍温度は600℃以上Ac1変態点以下とする。
【0051】
本発明の高炭素鋼の成分調製には、転炉あるいは電気炉のどちらでも使用可能である。このように成分調製された高炭素鋼を、造塊−分塊圧延または連続鋳造により鋼素材である鋼スラブとする。この鋼スラブについて熱間圧延を行うが、その際、スラブ加熱温度は、スケール発生による表面状態の劣化を避けるため1300℃以下とすることが好ましい。
【0052】
なお、熱間圧延時に粗圧延を省略して仕上圧延を行ってもよく、連続鋳造スラブをそのまま又は温度低下を抑制する目的で保熱しつつ圧延する直送圧延を行ってもよい。また、仕上温度確保のため、熱間圧延中にバーヒータ等の加熱手段により圧延材の加熱を行ってもよい。
【実施例1】
【0053】
表1に示す化学成分を有する鋼の連続鋳造スラブを1250℃に加熱し、表2に示す条件にて熱間圧延を行い、板厚2.5〜5.7mmの熱延鋼板を製造した。次いで、表2に示す条件にて冷間圧延、および箱焼鈍による再結晶焼鈍を行い、板厚2.0mmの冷延焼鈍鋼板を製造した。
【0054】
【表1】


【0055】
【表2】


【0056】
次に、上記により製造された冷延焼鈍鋼板からサンプルを採取し、各種特性を評価した。それぞれの測定方法および条件については以下の通りである。
【0057】
<熱間圧延徐冷後の炭化物の球状化率>
熱間圧延徐冷後サンプルの圧延方向断面を研磨・腐食後、走査電子顕微鏡にて約2000倍で5視野の組織を観察し、炭化物の球状化率を測定した。ここで、炭化物の球状化率は全炭化物数に対するアスペクト比が3以下である球状炭化物数の割合とする。
【0058】
<熱間圧延徐冷後の初析フェライトの体積率>
熱間圧延徐冷後サンプルの圧延方向断面を研磨・腐食後、走査電子顕微鏡にて約2000倍で5視野の組織を観察し、測定面積中の初析フェライトの面積率から求めた。
【0059】
<冷延焼鈍鋼板のフェライト平均粒径>
冷延焼鈍鋼板サンプルの板厚断面での光顕組織から,JIS G 0552に記載の切断法により行った。
【0060】
<冷延焼鈍鋼板の炭化物平均粒径>
冷延焼鈍鋼板サンプルの板厚断面を研磨・腐食後、走査型電子顕微鏡にてミクロ組織を撮影し、50μm×50μmの範囲で炭化物粒径の測定を行った。
【0061】
<冷延焼鈍鋼板の炭化物の分散状態(粒内炭化物の体積率が10%以下であるフェライト粒の体積率)>
冷延焼鈍鋼板サンプルの圧延方向断面を研磨・腐食後、走査型電子顕微鏡にて約2000倍で、約3000個のフェライト粒を観察し、各フェライト粒について、フェライトの面積と粒内炭化物の面積比により求めた。
【0062】
<冷延焼鈍鋼板の硬度>
冷延焼鈍鋼板サンプルの切断面をバフ研磨仕上後、板厚中央部にて荷重500gfの条件下でヴィッカース硬さ(Hv)を測定した。
【0063】
<打抜き加工性>
冷延焼鈍鋼板サンプルを円盤上に打抜き加工し、光学顕微鏡にてせん断面を観察し、2次せん断面の有無を確認した。2次せん断面が生じなかったものを○、2次せん断面が生じたものを×とした。
【0064】
以上の測定により得られた結果を表3に示す。
【0065】
【表3】


【0066】
表3において、鋼板No.1〜3は製造条件が本発明範囲内であり、フェライトの平均粒径が2.0μm以上、炭化物平均粒径が0.10μm以上2.0μm未満、粒内炭化物の体積率が10%以下であるフェライト粒の体積率が50%以上の本発明例であり、打抜き加工性が良好である。
【0067】
一方、鋼板No.4〜9は製造条件が本発明範囲を外れた比較例、鋼板No.10,11は鋼成分が本発明範囲を外れた比較例である。鋼板No.4は炭化物平均粒径が0.10μm未満、鋼板No.5はフェライト平均粒径が2.0μm未満であり、いずれも鋼板の硬度上昇を招き、打抜き加工性、および金型寿命が低下する。また、鋼板No.6〜11は粒内炭化物の体積率が10%以下であるフェライト体積率が50%未満であり、粒内炭化物が微細に分散した組織形態となる。このため、打抜き加工時にフェライトと炭化物の界面にボイドの発生、および連結しやすく、打抜き加工性が低下する。
【実施例2】
【0068】
表1に示す化学成分を有する鋼の連続鋳造スラブを1250℃に加熱し、表4に示す条件にて熱間圧延を行い、板厚3.3〜5.7mmの熱延鋼板を製造した。次いで、表4に示す条件にて冷間圧延、および冷間圧延を挟んだ1回あるいは2回の箱焼鈍を行い、板厚2.0mmの冷延焼鈍鋼板を製造した。
以上より得られた冷延焼鈍鋼板からサンプルを採取し、各種特性を評価した。それぞれの測定方法および条件については実施例1と同様である。
【0069】
【表4】


【0070】
【表5】


【0071】
表5において、鋼板No.1〜3は冷間圧延前焼鈍を省略した本発明例であり、鋼板No.12は冷間圧延前焼鈍を実施した参考例である。
冷間圧延前焼鈍を省略した本発明例1〜3は、冷間圧延前焼鈍を実施した参考例12と同等の特性を有することがわかる。以上の結果から、本発明では冷間圧延前焼鈍省略しても打抜き加工性の劣化および硬質化は認められず、打抜き加工性を劣化させることなく、製造工程の簡略化が可能となることがわかる。
【産業上の利用可能性】
【0072】
本発明の高炭素冷延鋼板は、自動車駆動系部品をはじめとする各種機械構造用部品以外にも、優れた打抜き加工性が要求される用途に対しても好適である。
【図面の簡単な説明】
【0073】
【図1】変態発熱挙動の一例を示す図である。
【図2】ΔT(急冷開始温度-急冷停止温度)と温度上昇量の関係を示す図である。




 

 


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