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発明の名称 熱間圧延における金属片の加熱炉への装入方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−2313(P2007−2313A)
公開日 平成19年1月11日(2007.1.11)
出願番号 特願2005−185288(P2005−185288)
出願日 平成17年6月24日(2005.6.24)
代理人 【識別番号】100099531
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 英一
発明者 高橋 純 / 鶴岡 拓
要約 課題
熱間圧延ラインの加熱炉において、異なる長さの金属片が、タイミングが異なって送給されてくる場合でも、加熱炉で消費する燃料の節約を果たせ、また品質不良の発生、生産能率の低下という事態の発生を回避できる金属片の装入方法を提供する。

解決手段
熱間圧延ライン100に送給されてくるタイミングの異なる2枚の金属片8であって、その合計長が、熱間圧延ラインの加熱炉10に入る最長の金属片の長さ以下である2枚の金属片のうち、先に供給されてくる1枚を、保温ピット103内にて保温しつつ一時待機させ、後に供給されてくる1枚が供給されてきた時点で、2枚の金属片を、長さ方向に2枚並べて、熱間圧延ラインの加熱炉に装入する。
特許請求の範囲
【請求項1】
熱間圧延ラインに送給されてくるタイミングの異なる2枚の金属片であって、その合計長が、熱間圧延ラインの加熱炉に入る最長の金属片の長さ以下である2枚の金属片のうち、先に供給されてくる1枚を、保温しつつ一時待機させ、後に供給されてくる1枚が供給されてきた時点で、2枚の金属片を、長さ方向に2枚並べて、熱間圧延ラインの加熱炉に装入することを特徴とする熱間圧延における金属片の加熱炉への装入方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、熱間圧延における金属片の加熱炉への装入方法に関する。
【背景技術】
【0002】
金属板(金属帯を含む意味とする)、中でも、帯鋼に代表される薄鋼板は、溶製後、鋳造されてスラブ状の金属片にされ、しかる後、熱間圧延、冷間圧延を経て製造され、あるいは更に鍍金処理等を施される場合もある。
ちなみに帯鋼とは、JIS G 3193などに規定される通り、厚み1.2mm以上で幅が600mm以上の帯状に長い薄板状の鋼材のことを指し、平鋼よりも幅広(具体的には幅500mm超)の鋼材を意味する。また、帯鋼は厚鋼板と一部製品厚、製品幅ともラップする領域があるが、帯鋼と厚鋼板とは、前者が圧延後に巻き取られるのに対し、後者は巻き取られないという違いがある。
【0003】
熱間圧延とは、金属片を数百〜千数百℃に加熱した後、熱間圧延ライン上に抽出し、一対のロールで挟圧しつつそのロールを回転させることで、薄く延ばすことをいう。図4は、従来から多くある熱間圧延ライン100の一例を示す。加熱炉10により数百〜千数百℃に加熱された厚み150〜300mmの金属片8は、粗圧延機12により厚み20〜60mmまで延ばされ、仕上圧延機18によりさらに薄く延ばされ、0.9〜25mmの厚みに圧延される。
【0004】
粗圧延機12は、図4に示す熱間圧延ライン100の場合、R1、R2、R3の3基であるが、必ずしも基数はこれに限らない。1基だけのものや2基のもののほか、最も一般的なものは4基のものであり、基数の多いものだと6基のものまである。最も一般的な4基のものの場合、4基のうち一部(多くの場合1基)を往復圧延するものとし、残る圧延機が一方向圧延を行う3/4連続(スリークォータ)と呼ばれるタイプが多い。しかし、4基中3基が一方向のタイプに限らず、例えば図4のように3基中1基が一方向のタイプも含め、3/4連続という。粗圧延機12のすぐ上流に幅プレス9を設置したものもある。
【0005】
仕上圧延機18は、図4に示す場合、F1〜F7の7基であるが、必ずしも基数はこれに限らない。一般的には、6〜7基である。
これら各種基数の違いはあるが、粗圧延機12は、往復圧延あるいは一方向圧延あるいは両者により、一般的に合計で6回あるいは7回の粗圧延を行なって、粗圧延後の金属片8を、それにつづく仕上圧延機18に向け供給する。6回あるいは7回というように複数回圧延することを、6パスで圧延するとか7パスで圧延するともいう。
【0006】
仕上圧延機18は、数百〜千数百℃の高温の金属片8を複数の圧延機で同時に圧延する熱間タンデム仕上圧延機の形式をとるが、略して単に「仕上圧延機」と称されることが多い。19はワークロールである。
ところで、熱間圧延ライン100には、仕上圧延機18の各スタンド間を除いて、その他の圧延機(スタンド)間には図示しない多数(百以上)のテーブルローラが設置されており、金属片8を搬送する。
【0007】
ところで、先述のように数百〜千数百℃に加熱された高温の金属片8には、加熱炉10から抽出されたとき、その表裏面に酸化物の層(以下、スケール)が生成している。この他、圧延され薄く延ばされるとともに放熱により降温していく過程でも、金属片8は高温の状態で大気に曝されるため、新たなスケールが金属片8の表裏面に生成する。このため、粗圧延機12の中の各圧延機の入側には、ポンプからの供給圧にして10〜30MPa内外の高圧水を金属片8の表裏面に吹き付けてスケールを除去するデスケーリング装置16が設置され、スケールを除去している。
【0008】
図4において、14はクロップシャーであり、仕上圧延前に金属片8の先後端のクロップ(金属片8の先後端の、いびつな平面形状の部分)を切断除去し、仕上圧延機18にスムーズに噛み込みやすい略矩形の平面形状に整形する。
50は制御装置、70はプロセスコンピュータ、90はビジネスコンピュータである。
粗圧延機12、仕上圧延機18のうちの各圧延機の上下ロール間隙は、プロセスコンピュータ70内でデータとして持っている、各圧延機出側での金属片8の予定(所望)厚に対し、圧延反力(圧延荷重)により圧延機ハウジングが伸びる分を計算した結果を、加算するように同プロセスコンピュータ70内で計算し、各金属片8の先端が噛み込む前に設定、調整される。各ロールの回転速度もプロセスコンピュータ70内で計算され、各金属片8の先端が噛み込む前に設定、調整される。
【0009】
また、多くの場合、仕上圧延機18のうちの第1圧延機F1において、先行する金属片8の尾端が抜けてから後行する金属片8の先端が噛み込むまでの、F1における圧延インターバルを所望の値に調整することを目標に、加熱炉10から各金属片8を抽出すべき時刻を、予めプロセスコンピュータ70内で計算しておき、その抽出すべき時刻がきたら、実際に加熱炉10から各金属片8を抽出する、ミルペーシングコントロールが行われている。
【0010】
15は仕上入側温度計であり、仕上圧延前の金属片8の温度を測定し、仕上圧延機18に各1本毎の金属片8が噛み込む際の、各1本毎の金属片8を圧延するためのロール間隙その他の各種の設定(セットアップ)を、プロセスコンピュータ70内での計算により設定値の決定を行なった結果に基づいて行なうための、その計算の起動の役割と、温度データの制御装置50とプロセスコンピュータ70への提供の役割と、を兼ねて果たす。
【0011】
21は仕上出側温度計を示し、温度データを制御装置50とプロセスコンピュータ70に提供する役割を果たす。22は仕上出側板厚計であり、板厚データを制御装置50とプロセスコンピュータ70に提供する役割を果たす。23はランナウトテーブルと呼ばれる、仕上圧延後の金属片8を水冷する冷却ゾーンのテーブルローラ群である。24はコイラーであり、冷却後の金属片8を巻き取る。25はコイラー入側温度計を示し、温度データを制御装置50とプロセスコンピュータ70に提供する役割を果たす。なお、特に図示してはいないが、加熱炉10の入側には、スラブヤードと呼ばれるスラブ状の金属片の貯留場がある。
【0012】
このような熱間圧延ライン100では、金属片8が一本圧延されてはまた次の金属片8が圧延され、という具合に仕上圧延機18での圧延が行われるが、このように一本一本断続的に仕上圧延することを、特に、バッチ圧延と呼ぶこともある。仕上圧延機18において金属片8をバッチ圧延する場合、その先端は、F1からF2、F3、・・・最終圧延機(F6またはF7)と、順次噛み込んでいく。最終圧延機に噛み込んだ後は、全ての圧延機が同時に金属片8を圧延している状態になる(タンデム圧延)。その後、圧延が進行した後、尾端が、F1からF2、F3、・・・最終圧延機(F6またはF7)と、順次抜けていく。
【0013】
ところで、熱間圧延においては、加熱炉10に装入した際の金属片8の温度が低いほど加熱炉10の負荷は大きくなるため、今日では殆ど全ての金属片8の製造に用いられている、図5に示す、連続鋳造ライン28によるスラブ状の金属片8を鋳造後、まだ500〜1200℃内外の、いまだ高温の状態にある金属片8を、鋳造後、可及的に短時間で加熱炉10に装入し、加熱炉10で消費する燃料を節約しようとする、DHCR(Direct Hot Charge Rolling)が広く行われるようになってきた。DHCR対象の金属片8は、実質的にスラブヤードに貯留されず、鋳造後、可及的すみやかに加熱炉10に装入される。実質的に、とは、スラブヤードに一時仮置きした時間が、例えば4hr以内であるとか、あるいは一時仮置きした時間によらず、加熱炉10に装入する際の金属片の温度が、例えば700℃以上であるとか、会社によって定義は様々なものの、少しの間だけスラブヤードに貯留した場合も、DHCRであるとしている例もある、ということである。このほか、加熱炉10すらも経由せずに鋳造後の金属片8を直接熱間圧延ライン100で圧延してしまう、DR(Direct Rolling)が行われる場合もあるが、本発明では、DHCRの方を対象としている。
【0014】
特許文献1には、連続鋳造ライン28にて鋳造後、熱間圧延ライン100の加熱炉10に装入すべく、高温の状態で搬送しつつある金属片8を、一時仮置きする保温ピットを、搬送ルート途中に設け、熱間圧延ライン100の加熱炉10も、複数あるうちの1基を、DHCR専用加熱炉として使用することが記載されている。高温の金属片8が、加熱炉が一杯で入らない場合に、金属片8を、加熱炉10に隣接する高温の専用の保温ピットに装入し、金属片8が温度低下するのを極力抑制しつつ、加熱炉10内に空きができるまで一時待機させるのである。
【0015】
一方、金属片8の長さには、4〜13m内外と、会社にもよるが、長短さまざまなものがあり、加熱炉10は、その会社のその工場で扱う最大長の金属片8でも装入できるように設計されているため、短い金属片8がくると、加熱炉10内の空きスペースが大きくなり、加熱炉10のカバーレシオ(加熱炉床面積に占める、その加熱炉内の金属片8全ての表面積(表裏片側)の合計の割合)が低下して、無駄に燃料を消費する結果、原単位の悪化による製造コストの増大につながる場合がある。
【0016】
これを防止するため、特許文献2には、合計長が、熱間圧延ライン100の加熱炉10に入る最長の金属片8の長さ以下である限度において、2枚の金属片8を、長さ方向に2枚並べて、熱間圧延ライン100の加熱炉10に装入することが記載されている。
【特許文献1】特開2004−084030号公報
【特許文献2】特開2002−309316号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
しかしながら、短い金属片8は、2枚続けて、とか、タイミング的に近接して熱間圧延ライン100(多くの場合、図示しないスラブヤード)に向けて送給されてくるとは限らないため、短い金属片8が、例えば、24時間の時間間隔を隔てて熱間圧延ライン100に送給されてきたとしても、先に到着した方の金属片8の温度は、もはや常温に近い温度まで低下していて、DHCRではなくなるから、その目的である、加熱炉10で消費する燃料の節約ができなくなる。
【0018】
先に到着した方の金属片8の温度と後で到着した方の金属片8の温度とが500℃とかそれ以上も異なる場合に、2枚の金属片8を、無理に長さ方向に2枚並べて加熱炉に装入すると、50〜100℃内外もの焼き上がり温度の違いとなって現れ、その後の熱間圧延によって、低温の方の金属片8を、低温で圧延しすぎることにより、品質不良が発生したり、あるいは、低温の方の金属片8が正規の加熱目標温度に達するまで熱間圧延ライン100の操業を一時停止せざるを得なくなり、生産能率が低下したりする事態を招く問題が生じる。
【課題を解決するための手段】
【0019】
本発明は、上記のような従来技術の問題を解決するためになされたものである。すなわち、本発明は、熱間圧延ラインに送給されてくるタイミングの異なる2枚の金属片であって、その合計長が、熱間圧延ラインの加熱炉に入る最長の金属片の長さ以下である2枚の金属片のうち、先に供給されてくる1枚を、保温しつつ一時待機させ、後に供給されてくる1枚が供給されてきた時点で、2枚の金属片を、長さ方向に2枚並べて、熱間圧延ラインの加熱炉に装入することを特徴とする熱間圧延における金属片の加熱炉への装入方法である。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、短い金属片8が、例えば、24時間という長い時間間隔を隔てて熱間圧延ライン100に送給されてきたとしても、先に到着した方の金属片8の温度と、後で到着した方の金属片8の温度とを、相当程度接近させることができるため、DHCRの目的である、加熱炉10で消費する燃料の節約を果たせるようになるとともに、品質不良の発生、生産能率の低下という事態の発生を回避することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
本発明では、熱間圧延ライン100に送給されてくるタイミングの異なる2枚の金属片8であって、その合計長が、熱間圧延ライン100の加熱炉10に入る最長の金属片8の長さ以下である2枚の金属片8のうち、先に供給されてくる1枚を、保温しつつ一時待機させ、後に供給されてくる1枚が供給されてきた時点で、2枚の金属片8を、長さ方向に2枚並べて、熱間圧延ライン100の加熱炉10に装入する。
【0022】
ここで、2枚の金属片の幅の差は、200mm以内とするのが好ましい。幅の差が200mmを超える金属片8だと、長さ方向に2枚並べて、加熱炉10に装入したとしても、加熱炉10内で、隣り合うさらに別の金属片8との間にできる隙間が大きくなり過ぎ、燃料節約の効果が薄れる場合があるからである。が、もちろん、本発明は、これに限るものではない。
【実施例】
【0023】
図1は、図4に示す熱間圧延ライン100にて、高温の金属片8を、専用の保温ピット103にて一時待機させ、幅の差が200mm以内と近い金属片8を2枚並べて加熱炉10に装入する様子の模式図である。
2枚の金属片8のうち、先に送給されてきた方の1枚は、長さ、幅などの属性データが、命令値としてビジネスコンピュータ90から送られるか、実績値として図示しないセンサーから制御装置50を経て送られるか、いずれかの方法により、プロセスコンピュータ70内に、情報として一時記憶された上、トラバース台車101およびローダー102を使用して保温ピット103に装入することで、一時待機させる。後から供給されてくる方の1枚が来るまでの間、先に送給されてきた方の1枚は、保温ピット103内で別の金属片8を積み重ねた山の最上部や同保温ピット103内の空きスペースなど、いよいよ加熱炉10に装入するタイミングがきたときに保温ピット103から取り出しやすい位置に仮置きすることが望ましいが、それに限るものではない。
【0024】
後から供給されてくる方の1枚が、加熱炉10の入口、または熱間圧延ライン100のスラブヤードに到着するのに合わせて、先に供給されてきた方の1枚と同様な属性データを得、先に供給されてきた方の1枚の属性データと同プロセスコンピュータ70内で照合し、幅の差、長さの合計が条件に合致すると、制御装置50からの指令により、一時待機していた金属片8を、保温ピット103より抽出し、長さ方向に2枚並べて加熱炉10に装入する。
【0025】
図2は、金属片8を専用の保温ピット103内に置いた場合の、保温効果の実例である。屋外の金属片置き場に仮置きした場合に対し、保温ピット103に仮置きした場合の方が、金属片8を加熱炉10に装入する際の温度が高いことがわかる。
図3は、2枚の金属片8を加熱炉10から抽出した後、熱間圧延ライン100の粗圧延機12に向けて搬送開始するときのようすを示した図であるが、2枚の金属片8が一旦逆方向に搬送され、搬送方向Aとは逆の方向に搬送された方の金属片は3〜15m内外逆の方向に搬送された後、搬送方向Aに搬送されるようにし、2枚の金属片が互いに接近したまま搬送されてしまって、粗圧延機12につづけて噛み込んでしまうトラブルを防止するようにしている。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明の実施の形態を示す模式図である。
【図2】金属片を専用の保温ピットに置いた際の保温効果の実例を示す図である。
【図3】加熱炉から抽出後の金属片の搬送のしかたについて示す図である。
【図4】従来からある熱間圧延ラインの例を示す図である。
【図5】連続鋳造ラインの模式図である。
【符号の説明】
【0027】
8 金属片
9 幅プレス
10 加熱炉
12、R1、R2、R3 粗圧延機
14 クロップシャー
15 仕上入側温度計
16 デスケーリング装置
18、F1、F2・・・F7 仕上圧延機
19 ワークロール
21 仕上出側温度計
22 仕上出側板厚計
23 ランナウトテーブル
24 コイラー
25 コイラー入側温度計
28 連続鋳造ライン
50 制御装置
70 プロセスコンピュータ
90 ビジネスコンピュータ
100 熱間圧延ライン
101 トラバース台車
102 ローダー
103 保温ピット
104 装入テーブル
A 搬送方向




 

 


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