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発明の名称 放射線硬化性組成物
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−84616(P2007−84616A)
公開日 平成19年4月5日(2007.4.5)
出願番号 特願2005−272388(P2005−272388)
出願日 平成17年9月20日(2005.9.20)
代理人 【識別番号】100083116
【弁理士】
【氏名又は名称】松浦 憲三
発明者 藤盛 淳一
要約 課題
表面に規則的な微細凹凸パターンが形成された凹凸状シートを、欠陥なく高品質で、かつ高ラインスピードで生産性よく製造する。

解決手段
表面に液状の放射線硬化性組成物が塗布されたシートWに凹凸型を密着させ、この凹凸型表面の凹凸形状をシートの表面に転写形成する凹凸状シートの製造方法に使用される放射線硬化性組成物である。この放射線硬化性組成物は、所定の構造をもつアクリレート又はメタアクリレート、及び光重合開始剤を含む。
特許請求の範囲
【請求項1】
表面に有機溶剤にて希釈された液状の放射線硬化性組成物が塗布されたシート状体を、該有機溶剤を乾燥させた後に凹凸型に密着させ、該凹凸型表面の凹凸形状を前記シート状体の表面に転写形成する凹凸状シートの製造方法に使用される前記放射線硬化性組成物であって、
下記の(A)、(B)及び(C)を含むことを特徴とする放射線硬化性組成物。
(A)下記の化学式によって表される構造をもつアクリレート又はメタアクリレート
【化1】


ただし、R1は、H又はCHであり、X1は、Cl又はBrである。
(B)下記の化学式によって表される構造をもつアクリレート又はメタアクリレート
【化2】


(C)光重合開始剤
【請求項2】
前記(A)が下記の化学式(1a)又は(1b)によって表される構造である請求項1に記載の放射線硬化性組成物。
(1a)
【化3】


ただし、R1は、H又はCHであり、X1は、Cl又はBrであり、R2は、H又はCHである。nは、1〜3の整数である。
(1b)
【化4】


ただし、R1は、H又はCHであり、X1は、Cl又はBrであり、R3は、H又はCHである。mは、1〜3の整数である。
【請求項3】
前記(B)が下記の化学式(2a)によって表される構造である請求項1又は2に記載の放射線硬化性組成物。
(2a)
【化5】


ただし、R4は、H又はCHであり、pは、0〜2の整数である。
【請求項4】
下記の(D)及び/又は(E)を含む請求項1〜3のいずれか1項に記載の放射線硬化性組成物。
(D)下記の化学式によって表される構造をもつジアクリレート又はジメタアクリレート
【化6】


ただし、R1は、H又はCHであり、X1は、Hであり、R3は、H又はCHである。mは、1〜3の整数である。
(E)下記の化学式によって表される構造をもつアクリレート又はメタアクリレート
【化7】


ただし、R4は、H又はCHであり、R5は、H、炭素数1〜8のアルキル基、Ph、又は−C(CH)−Phである。pは、0〜2の整数である。
【請求項5】
前記(C)が、2,4,6−トリメチルベンゾイルエトキシフェニルホォスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、又はビス−(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルフォスフィンオキシドである請求項1〜4のいずれか1項に記載の放射線硬化性組成物。
【請求項6】
転写形成後の前記放射線硬化性組成物の屈折率が1.58以上である請求項1〜5のいずれか1項に記載の放射線硬化性組成物。
【請求項7】
塗布時の前記放射線硬化性組成物が有機溶剤を10重量%以上含む請求項1〜6のいずれか1項に記載の放射線硬化性組成物。
【請求項8】
塗布時の前記放射線硬化性組成物の粘度が100mPa・s以下であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の放射線硬化性組成物。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、放射線硬化性組成物に係り、特に、表面に規則的な微細凹凸パターンが形成された反射防止効果等を有するエンボスシート等のシート状物を製造するのに好適な放射線硬化性組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、液晶等の電子ディスプレイの用途に、反射防止効果を有するエンボスシートが採用されている。また、レンチキュラーレンズやフライアイレンズ等の平板状レンズ、光拡散シート、輝度向上シート、光導波路シート、プリズムシート等のエンボスシートが使用されている。このようなエンボスシートとしては、従来より、表面に規則的な微細凹凸パターンが形成されたものが公知である。このような規則的な微細凹凸パターンを形成する手法としては、従来より各種の方法が知られている(特許文献1〜7参照)。
【0003】
たとえば、図5に示されるような構成の装置において、表面に規則的な凹凸パターンが形成されているスタンパーローラ1の表面に塗布手段2で樹脂を塗布し、連続走行されるシート3をスタンパーローラ1とニップローラ4とで挟み、スタンパーローラ1の樹脂をシート3に接触させた状態で、電離放射線を樹脂に照射して硬化させ、その後シート3をリリースローラ5に巻き掛けてスタンパーローラ1より剥離させる内容が開示されている(特許文献1〜3参照)。
【0004】
また、図6に示されるような構成の装置において、連続走行されるシート3の表面に予め樹脂を塗布しておき、このシート3を、規則的な凹凸パターンが形成されているスタンパーローラ1とニップローラ4とで挟み、スタンパーローラ1の凹凸パターンを樹脂に転写させた状態で、電離放射線を樹脂に照射して硬化させ、その後シート3をリリースローラ5に巻き掛けてスタンパーローラ1より剥離させる内容が開示されている(特許文献3、4参照)。
【0005】
また、このようなシート状物の製造に使用する組成物としても各種の組成のものが開示されている(特許文献5〜7参照)。たとえば、特許文献5は、放射線硬化性組成物の粘度と表面張力について規定している。特許文献6は、モノマ−として含ハロゲン(メタ)アクリレ−トなどが開示されており、高屈折率化に対応できるとされている。特許文献7は、組成物としてメチルスチレンが開示されており、組成物の粘度を下げ、加工、塗布適性を付与できるとされている。
【特許文献1】特許第2533379号公報
【特許文献2】特許第2891344号公報
【特許文献3】特開平11−300768号公報
【特許文献4】特開2000−141481号公報
【特許文献5】特開2001−314815号公報
【特許文献6】特開2004−51941号公報
【特許文献7】特表2001−526715号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、近年において光学樹脂層については、光学設計上の理由から、高屈折率化が望まれている。たとえばフレネルレンズの場合、光学樹脂層の屈折率を高くする程レンズパターンを浅くすることが可能となり、金型からの離型が容易となり、生産性が向上できる等の利点がある。
【0007】
また、たとえば、液晶表示装置などに使われるバックライトユニットの正面輝度向上用のプリズムシートの場合、プリズムの頂角を同一として設計したときに、光学樹脂層の屈折率を高くする程その正面輝度を向上させることができる。
【0008】
一方、このような光学樹脂層の高屈折率を達成するためには、硬化性組成物として芳香環構造や、臭素などのハロゲン化合物を多く含有した化合物を使用する必要がある。ところが、一般にこのような化合物は高粘度の液体又は固体である。したがって樹脂液も高粘度となるため、前述したような方法で製造する場合は、より一層塗布性が悪くなり、ラインスピードを上げることは困難であり、生産性を改善しにくいという問題があった。
【0009】
しかしながら、上記の課題に対し従来技術は、現状では充分に対処できていない。たとえば、既述の特許文献5は、金型への樹脂の流れ込みをよくして生産性をあげるために、放射線硬化性組成物の粘度と表面張力を規定しているが、事前にシ−トに樹脂を塗布する方式とは異なる。また、樹脂(化合物)の具体的な組成や、樹脂を低粘度にする具体的な方法は開示されていない。
【0010】
既述の特許文献6には、高屈折率モノマ−として含ハロゲン(メタ)アクリレ−トなどが記載されているが、放射線硬化性組成物の粘度は数百mPa・s以上〜数千Pa・sが好ましいとされており、塗布速度改善のための低粘度化については考慮されていない。
【0011】
既述の特許文献7には、放射線硬化性組成物の粘度を下げ、加工、塗布適性を付与できる比較的高屈折率の化合物としてメチルスチレンが記載されているが、硬化して硬化膜中に化合物が残るため使用量が多すぎると屈折率の低下や硬化膜物性の劣化を生じることとなる。これを避けるためには、粘度は数百mPa・s程度までしか下げられず、塗布速度を上昇させる効果は不十分である。
【0012】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、表面に規則的な微細凹凸パターンが形成された凹凸状シートを、欠陥なく高品質で、かつ高ラインスピードで生産性よく製造するのに好適な凹凸状シートを製造するのに好適な放射線硬化性組成物、より具体的には、低粘度で塗布性がよく、高屈折率となる放射線硬化性組成物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は、前記目的を達成するために、表面に有機溶剤にて希釈された液状の放射線硬化性組成物が塗布されたシート状体を、該有機溶剤を乾燥除去させた後に凹凸型に密着させ、該凹凸型表面の凹凸形状を前記シート状体の表面に転写形成する凹凸状シートの製造方法に使用される前記放射線硬化性組成物であって、下記の(A)、(B)及び(C)を含むことを特徴とする放射線硬化性組成物を提供する。
【0014】
(A)下記の化学式によって表される構造をもつアクリレート又はメタアクリレート
【0015】
【化1】


【0016】
ただし、R1は、H又はCHであり、X1は、Cl又はBrである。
【0017】
(B)下記の化学式によって表される構造をもつアクリレート又はメタアクリレート
【0018】
【化2】


【0019】
(C)光重合開始剤
本発明によれば、特定の含Br化合物を含有することにより、硬化後の放射線硬化性組成物の膜を高屈折率化できる。これを有機溶剤にて希釈して低粘度化することにより塗布性がよく、高屈折率となる放射線硬化性組成物が得られる。
【0020】
本発明において、前記(A)が下記の化学式(1a)又は(1b)によって表される構造であることが好ましい。
【0021】
(1a)
【0022】
【化3】


【0023】
ただし、R1は、H又はCHであり、X1は、Cl又はBrであり、R2は、H又はCHである。nは、1〜3の整数である。
【0024】
(1b)
【0025】
【化4】


【0026】
ただし、R1は、H又はCHであり、X1は、Cl又はBrであり、R3は、H又はCHである。mは、1〜3の整数である。
【0027】
また、本発明において、前記(B)が下記の化学式(2a)によって表される構造であることが好ましい。
【0028】
(2a)
【0029】
【化5】


【0030】
ただし、R4は、H又はCHであり、pは、0〜2の整数である。
【0031】
また、本発明において、下記の(D)及び/又は(E)を含むことが好ましい。
【0032】
(D)下記の化学式によって表される構造をもつジアクリレート又はジメタアクリレート
【0033】
【化6】


【0034】
ただし、R1は、H又はCHであり、X1は、Hであり、R3は、H又はCHである。mは、1〜3の整数である。
【0035】
(E)下記の化学式によって表される構造をもつアクリレート又はメタアクリレート
【0036】
【化7】


【0037】
ただし、R4は、H又はCHであり、R5は、H、炭素数1〜8のアルキル基、Ph、又は−C(CH)−Phである。pは、0〜2の整数である。
【0038】
また、本発明において、前記(C)が、2,4,6−トリメチルベンゾイルエトキシフェニルホォスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、又はビス−(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルフォスフィンオキシドであることが好ましい。
【0039】
また、本発明において、転写形成後の前記放射線硬化性組成物の屈折率が1.58以上であることが好ましい。
【0040】
また、本発明において、塗布時の前記放射線硬化性組成物が有機溶剤を10重量%以上含むことが好ましい。また、本発明において、塗布時の前記放射線硬化性組成物の粘度が100mPa・s以下であることが好ましい。組成物がこのような量の有機溶剤を含み、このような低粘度であることにより、塗布スジや泡故障などの面状欠陥が無く均一にシート状体上に組成物の層が形成できる。
【0041】
すなわち、特定の含Br化合物を含有することにより硬化膜を高屈折率化し、更に溶剤で希釈して低粘度化した放射線硬化性組成物を用いることにより、高ラインスピードで生産性よく製造できる。使用した有機溶剤は塗布後から硬化までに加熱乾燥されるが、感度が高く、揮発しにくい特定の開始剤を用いることにより、加熱乾燥後も高感度を維持でき、生産性がよい。
【発明の効果】
【0042】
以上説明したように、本発明によれば、表面に規則的な微細凹凸パターンが形成された凹凸状シートを、欠陥なく高品質で、かつ高ラインスピードで生産性よく製造するのに好適な放射線硬化性組成物が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0043】
以下、添付図面に基づいて、本発明の実施態様について説明する。図1は、本発明の放射線硬化性組成物が適用されるエンボスシートの製造装置10の構成を示す概念図である。このエンボスシートの製造装置10は、シート状体供給手段11と、塗布手段12と、凹凸ローラであるエンボスローラ13と、ニップローラ14と、樹脂硬化手段15と、剥離ローラ16と、保護フィルム供給手段17と、シート巻き取り手段18、等とより構成される。
【0044】
シート状体供給手段であるシート供給手段11は、シート状体であるシートWを送り出すもので、シートWが巻回された送り出しロール等より構成される。
【0045】
塗布手段12は、シートWの表面に放射線硬化樹脂液を塗布する装置であり、放射線硬化樹脂液を供給する液供給源12Aと、液供給装置(送液ポンプ)12Bと、塗布ヘッド12Cと、塗布の際にシートWを巻き掛けて支持する支持ローラ12Dと、液供給源12Aより塗布ヘッド12Cまで放射線硬化樹脂液を供給するための配管等より構成される。なお、塗布ヘッド12Cとしては、ダイコータ(エクストルージョン方式のコータ)の塗布ヘッドが採用されている。
【0046】
乾燥手段19は、たとえば図1に示されるトンネル状の乾燥装置のように、シートWに塗布された塗布液を均一に乾燥させることができるものであれば、公知の各種方式のものが採用できる。たとえば、ヒータによる輻射加熱方式のもの、熱風循環方式のもの、遠赤外線方式のもの、真空方式のもの等が採用できる。
【0047】
エンボスローラ13としては、シートWの表面に、ローラ表面の凹凸を転写形成できる、凹凸パターンの精度、機械的強度、真円度等を有することが求められる。このようなエンボスローラ13としては、金属製のローラが好ましい。
【0048】
エンボスローラ13の外周面には、規則的な微細凹凸パターンが形成されている。このような規則的な微細凹凸パターンは、製品としてのエンボスシート表面の微細凹凸パターンを反転した形状であることが求められる。
【0049】
製品としてのエンボスシートとしては、微細凹凸パターンが二次元配列された、たとえばレンチキュラーレンズや、微細凹凸パターンが三次元配列された、たとえばフライアイレンズ、円錐、角錐等の微細な錐体をXY方向に敷きつめた平板レンズ等が対象となり、エンボスローラ13の外周面の規則的な微細凹凸パターンは、これに対応させる。
【0050】
エンボスローラ13の外周面の規則的な微細凹凸パターンの形成方法としては、エンボスローラ13の表面をダイヤモンドバイト(シングルポイント)で切削加工する方法、エンボスローラ13の表面にフォトエッチング、電子線描画、レーザー加工等で直接凹凸を形成する方法が採用でき、また、薄い金属製の板状体の表面にフォトエッチング、電子線描画、レーザー加工、光造形法等で凹凸を形成し、この板状体をローラの周囲に巻き付け固定し、エンボスローラ13とする方法が採用できる。
【0051】
その他、金属より加工しやすい素材の表面にフォトエッチング、電子線描画、レーザー加工、光造形法等で凹凸を形成し、この形状の反転型を電鋳等により形成して薄い金属製の板状体を作成し、この板状体をローラの周囲に巻き付け固定し、エンボスローラ13とする方法も採用できる。特に反転型を電鋳等により形成する場合には、1つの原盤(マザー)より複数の同一形状の板状体が得られるという特長がある。
【0052】
エンボスローラ13の表面には、離型処理を施すことが好ましい。このように、エンボスローラ13の表面に離型処理を施すことにより、微細凹凸パターンの形状が良好に維持できる。離型処理としては、公知の各種方法、たとえば、フッ素樹脂によるコーティング処理が採用できる。なお、エンボスローラ13には駆動手段が設けられていることが好ましい。エンボスローラ13は、図示の矢印ように、反時計方向(CCW)に回転する。
【0053】
ニップローラ14は、エンボスローラ13と対になってシートWを押圧しながらローラ成形加工するもので、所定の機械的強度、真円度等を有することが求められる。ニップローラ14表面の縦弾性係数(ヤング率)は、樹脂やシートWの材質や物性に応じて適宜の値とすることが好ましい。なお、ニップローラ14には駆動手段が設けられていることが好ましい。ニップローラ14は、図示の矢印ように、時計方向(CW)に回転する。
【0054】
エンボスローラ13とニップローラ14との間に所定の押圧力を付与するべく、エンボスローラ13とニップローラ14のいずれかに加圧手段を設けることが好ましい。同様に、エンボスローラ13とニップローラ14との隙間(クリアランス)を正確に制御できるような微調整手段を、エンボスローラ13とニップローラ14のいずれかに設けることが好ましい。
【0055】
樹脂硬化手段15は、ニップローラ14の下流側においてエンボスローラ13に対向して設けられる光照射手段である。この樹脂硬化手段15は、光照射によってシートWを透過して樹脂液層を硬化をさせるもので、樹脂の硬化特性に応じた波長の光(放射線)を照射でき、シートWの搬送速度に応じた量の放射線を照射できることが好ましい。樹脂硬化手段15として、たとえば、シートWの幅と略同一長さの円柱状照射ランプが採用できる。また、この円柱状照射ランプを複数本平行に設けることもでき、この円柱状照射ランプの背面に反射板を設けることもできる。
【0056】
剥離ローラ16は、エンボスローラ13と対になってエンボスローラ13からシートWを剥離させるもので、所定の機械的強度、真円度等を有することが求められる。剥離箇所において、エンボスローラ13の周面上に巻き掛けられたシートWを回転するエンボスローラ13と剥離ローラ16とで挟みながら、シートWをエンボスローラ13から剥離させて剥離ローラ16に巻き掛ける。この動作を確実にすべく、剥離ローラ16には駆動手段が設けられていることが好ましい。剥離ローラ16は、図示の矢印ように、時計方向(CW)に回転する。
【0057】
なお、硬化により樹脂等の温度が上昇するような場合には、剥離時にシートWを冷却させて剥離を確実にすべく、剥離ローラ16の内部に冷水を通すなどの冷却手段を設ける構成も採用できる。
【0058】
なお、図示は省略したが、エンボスローラ13の押圧箇所(9時の位置)から剥離箇所(3時の位置)までの間に複数のバックアップローラを対向して設け、この複数のバックアップローラとエンボスローラ13とでシートWを押圧しながら硬化処理を行う構成も採用できる。
【0059】
シート巻き取り手段18は、剥離後のシートWを収納するもので、シートWを巻き取る巻き取りロール等より構成される。このシート巻き取り手段18において、隣接して設けられる保護フィルム供給手段17より供給される保護フィルムHがシートWの表面に供給され、両フィルムが重なった状態で、シート巻き取り手段18に収納される。
【0060】
エンボスシートの製造装置10において、塗布手段12とエンボスローラ13との間、剥離ローラ16とシート巻き取り手段18との間等に、シートWの搬送路を形成するガイドローラ等を設けてもよく、その他、必要に応じてシートWの搬送中の弛みを吸収すべく、テンションローラ等を設けることもできる。
【0061】
次に、本発明に適用される各材料について説明する。シートWとしては、樹脂フィルム、紙(レジンコーティッド紙、合成紙、等)、金属箔(アルミニウムウェブ等)等を使用できる。樹脂フィルムの材質としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ酢酸ビニル、ポリエステル、ポリオレフィン、アクリル、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリアミド、PET(ポリエチレンテレフタレート)、二軸延伸を行ったポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリアミドイミド、ポリイミド、芳香族ポリアミド、セルロースアシレート、セルローストリアセテート、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースダイアセテート等の公知のものが使用できる。これらのうち、特に、ポリエステル、セルロースアシレート、アクリル、ポリカーボネート、ポリオレフィンが好ましく使用できる。
【0062】
シートWの幅としては、0. 1〜3mが、シートWの長さとしては、1000〜100000mが、シートWの厚さとしては、1〜300μmのものがそれぞれ一般的に採用される。ただし、これ以外のサイズの適用も妨げられるものではない。
【0063】
これらのシートWは、あらかじめコロナ放電、プラズマ処理、易接着処理、熱処理、除塵処理などを行っておいてもよい。シートWの表面粗さRaはカットオフ値0.25mmにおいて3〜10nmが好ましい。
【0064】
また、シートWには、あらかじめ接着層等の下地層を設け乾燥硬化させたもの、裏面に他の機能層があらかじめ形成されたもの、等を用いてもよい。同様に、シートWとして1層構成のもののみならず、2層以上の構成のものも採用できる。また、シートWは、光が透過できるような透明体、半透明体であることが好ましい。
【0065】
本発明に使用可能な樹脂は(メタ)アクロイル基、ビニル基やエポキシ基などの反応性基含有化合物と、紫外線などの放射線照射にて該反応性基含有化合物を反応させうるラジカルやカチオン等の活性種を発生する化合物を含有するものが使用できる。
【0066】
特に硬化の速さからは、(メタ)アクロイル基、ビニル基などの不飽和基を含有する反応性基含有化合物(モノマ−)と、光によりラジカルを発生する光ラジカル重合開始剤の組み合わせが好ましい。中でも(メタ)アクリレ−ト、ウレタン(メタ)アクリレ−ト、エポキシ(メタ)アクリレ−ト、ポリエステル(メタ)アクリレ−トなどの(メタ)アクロイル基含有化合物が好ましい。
【0067】
この(メタ)アクロイル基含有化合物としては(メタ)アクロイル基が1個あるいは2個以上含有した化合物を用いることができる。また、上記のアクロイル基、ビニル基などの不飽和基を含有する反応性基含有化合物(モノマ−)は必要に応じて、単独で用いても、複数種を混合して用いても良い。
【0068】
(D)の化合物の例
このような、(メタ)アクロイル基含有化合物の中でも、特に屈折率が高いという観点から、(A)に示すように芳香環を2つもつビスフェノール骨格をもつ化合物が好ましい。このような化合物の例としては、エチレンオキシド付加ビスフェノールA(メタ)アクリル酸エステル、プロピレンオキシド付加ビスフェノールA(メタ)アクリル酸エステル、ビスフェノールAジグリシジルエーテルと(メタ)アクリル酸とのエポキシ開環反応で得られるビスフェノールAエポキシ(メタ)アクリレート、ビスフェノールFジグリシジルエーテルと(メタ)アクリル酸とのエポキシ開環反応で得られるビスフェノールFエポキシ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0069】
このような構造を有する不飽和モノマ−の市販品としては、ビスコート#700、#540(以上、大阪有機化学工業(株)製)、アロニックスM−208、M−210(以上、東亞合成(株)製)、NKエステルBPE−100、BPE−200、BPE−500、A−BPE−4(以上、新中村化学(株)製)、ライトエステルBP−4EA、BP−4PA、エポキシエステル3002M、3002A、3000M、3000A(以上、共栄社化学(株)製)、KAYARAD R−551、R−712(以上、日本化薬(株)製)、BPE−4、BPE−10(以上、第一工業製薬(株)製)、リポキシVR−77、VR−60、VR−90、SP−1506、SP−1506、SP−1507、SP−1509、SP−1563(以上、昭和高分子(株)製)、ネオポールV779、ネオポールV779MA(日本ユピカ(株)製)等が挙げられる。
【0070】
(A)の化合物 式(1a)、(1b)の例
更に、上記のビスフェノール骨格に加え、高屈折率化のために芳香環にCl、Brのハロゲン基が置換されている化合物を用いるのが好ましい。このような構造をもつ不飽和モノマ−としては、エチレンオキシド付加テトラブロモビスフェノールA(メタ)アクリル酸エステル、プロピレンオキシド付加テトラブロモビスフェノールA(メタ)アクリル酸エステル、テトラブロモビスフェノールAジグリシジルエーテルと(メタ)アクリル酸とのエポキシ開環反応で得られるテトラブロモビスフェノールAエポキシ(メタ)アクリレート、テトラブロモビスフェノールFジグリシジルエーテルと(メタ)アクリル酸とのエポキシ開環反応で得られるテトラブロモビスフェノールFエポキシ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0071】
BR−42M(第一工業製薬(株)製)、RDX51027(UCBラドキュア(株)製)などが挙げられる。
【0072】
(B)の化合物 式(2a)の例
また、高屈折という観点から、ブロモ置換された芳香環を1個もつ不飽和モノマ−も用いられる。このような化合物の例としては、2−ブロモフェノキシエチル(メタ)アクリレート、4−ブロモフェノキシエチル(メタ)アクリレート、2,4−ジブロモフェノキシエチル(メタ)アクリレート、2,6−ジブロモフェノキシエチル(メタ)アクリレート、2,4,6−トリブロモフェニル(メタ)アクリレート、2,4,6−トリブロモフェノキシエチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0073】
特に、3ブロモ置換された2,4,6−トリブロモフェニル(メタ)アクリレート、2,4,6−トリブロモフェノキシエチル(メタ)アクリレートが高屈折率で好ましい。
このような構造を有する不飽和モノマ−の市販品としては、市販品としてはBR−30、BR−31、BR−31M、BR−32(以上、第一工業製薬(株)製)等が挙げられる。
【0074】
(E)の化合物の例
加えて、屈折率は上記の化合物よりは劣るが、そこそこ高屈折率でかつ、より低粘度で塗布性に有効な不飽和モノマ−として、芳香環をもつ単官能不飽和モノマ−が用いられる。このような不飽和モノマ−の例としては、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシ−2−メチルエチル(メタ)アクリレート、フェノキシエトキシエチル(メタ)アクリレート、3−フェノキシ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−フェニルフェノキシエチル(メタ)アクリレート、4−フェニルフェノキシエチル(メタ)アクリレート、3−(2−フェニルフェニル)−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、エチレンオキシドを反応させたp−クミルフェノールの(メタ)アクリレート、等が挙げられる。
【0075】
このような、芳香を有する環単官能モノマ−の市販品としては、アロニックスM113、M110、M101、M102、M5700、TO−1317(以上、東亞合成(株)製)、ビスコート#192、#193、#220、3BM(以上、大阪有機化学工業(株)製)、NKエステルAMP−10G、AMP−20G(以上、新中村化学工業(株)製)、ライトアクリレートPO−A、P−200A、ライトエステルPO(以上、共栄社化学(株)製)、ニューフロンティアPHE、CEA、PHE−2(以上、第一工業製薬(株)製)等が挙げられる。
【0076】
更に、本発明においては、粘度調整や硬化膜物性、支持体との密着性などの改質のため、必要に応じて上記以外の不飽和モノマ−を用いることができる。
【0077】
たとえば、液粘度低減や硬化膜の脆性改良のため(メタ)アクロイル基含有化合物を1個だけ含有する単官能モノマ−を用いることが可能である。このような単官能モノマ−としてたとえば、イソボルニル(メタ)アクリレート、ボルニル(メタ)アクリレート、トリシクロデカニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、4−ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、アクリロイルモルホリン、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、アミル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、へキシル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ウンデシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、メトキシエチレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレートが挙げられる。
【0078】
また、硬化膜強度や粘度調整等のため、(メタ)アクリロイル基を分子中に2つ有する不飽和モノマーを用いることができる。このような不飽和モノマーとしては、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,9−ノナンジオールジアクリレートなどのアルキルジオールジアクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレートなどのポリアルキレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンメタノールジアクリレート等が挙げられる。
【0079】
更に、硬化膜強度アップ等のため3官能以上の(メタ)アクリレート不飽和モノマ−を用いることが可能である。このような不飽和モノマ−としては、3価以上の多価アルコールの(メタ)アクリレート、たとえばトリメチロールプロパンリト(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリオキシエチル(メタ)アクリレート、トリス(2−アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート等が挙げられ、市販品としては、アロニックスM305、M309、M310、M315、M320、M350、M360、M408(以上、東亞合成(株)製、ビスコート#295、#300、#360、GPT、3PA、#400(以上、大阪有機化学工業(株)製)、NKエステルTMPT、A−TMPT、A−TMM−3、A−TMM−3L、A−TMMT(以上、新中村化学(株)製)、ライトアクリレートTMP−A、TMP−6EO−3A、PE−3A、PE−4A、DPE−6A(以上、共栄社化学(株)製、KAYARAD PET−30、GPO−303、TMPTA、TPA−320、DPHA、D−310、DPCA−20、DPCA−60(以上、日本化薬(株)製)等が挙げられる。
【0080】
加えて強靭な膜質にするため、ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーを配合してもよい。ウレタン(メタ)アクリレートとしては、たとえばポリエチレングリコール、ポリテトラメチルグリコール等のポリエーテルポリオール;コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、フタル酸、テトラヒドロ(無水)フタル酸、ヘキサヒドロ(無水)フタル酸等の二塩基酸とエチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ジプロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール等のジオールの反応によって得られるポリエステルポリオール;ポリε−カプロラクトン変性ポリオール;ポリメチルバレロラクトン変性ポリオール;エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール等のアルキルポリオール;エチレンオキシド付加ビスフェノールA、プロピレンオキシド付加ビスフェノールA等のビスフェノールA骨格アルキレンオキシド変性ポリオール;エチレンオキシド付加ビスフェノールF、プロピレンオキシド付加ビスフェノールF等のビスフェノールF骨格アルキレンオキシド変性ポリオール、又はそれらの混合物とトリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート等の有機ポリイソシアネートと2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等のヒドロキシ基含有(メタ)アクリレートから製造されるウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー等が挙げられる。
【0081】
これらウレタン(メタ)アクリレートの市販品のモノマーとしては、たとえばアロニックスM120、M−150、M−156、M−215、M−220、M−225、M−240、M−245、M−270(以上、東亞合成(株)製)、AIB、TBA、LA、LTA、STA、ビスコート#155、IBXA、ビスコート#158、#190、#150、#320、HEA、HPA、ビスコート#2000、#2100、DMA、ビスコート#195、#230、#260、#215、#335HP、#310HP、#310HG、#312(以上、大阪有機化学工業(株)製)、ライトアクリレートIAA、L−A、S−A、BO−A、EC−A、MTG−A、DMP−A、THF−A、IB−XA、HOA、HOP−A、HOA−MPL、HOA−MPE、ライトアクリレート3EG−A、4EG−A、9EG−A、NP−A、1,6HX−A、DCP−A(以上、共栄社化学(株)製)、KAYARADTC−110S、HDDA、NPGDA、TPGDA、PEG400DA、MANDA、HX−220、HX−620(以上、日本化薬(株)製)、FA−511A、512A、513A(以上、日立化成(株)製)、VP(BASF製)、ACMO、DMAA、DMAPAA(以上、興人(株)製)等が挙げられる。
【0082】
ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーは、(a)ヒドロキシ基含有(メタ)アクリレート、(b)有機ポリイソシアネート及び(c)ポリオールの反応物として得られるものであるが、(a)ヒドロキシ基含有(メタ)アクリレートと(b)有機ポリイソシアネートを反応させた後、次いで(c)ポリオールを反応させた反応物であることが好ましい。
【0083】
以上の不飽和モノマ−は単独で用いても良く、必要に応じて複数種を混合して用いても良い。
【0084】
光ラジカル重合開始剤としては、たとえばアセトフェノン、アセトフェノンベンジルケタール、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、キサントン、フルオレノン、べンズアルデヒド、フルオレン、アントラキノン、トリフェニルアミン、カルバゾール、3−メチルアセトフェノン、4−クロロベンゾフェノン、4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、ミヒラーケトン、ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンジルジメチルケタール、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、チオキサントン、ジエチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノ−プロパン−1−オン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、ビス−(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルフォスフィンオキシド、エチル−2,4,6−トリメチルベンゾイルエトキシフェニルォスフィンオキシドなどが挙げられる。この中でも、本発明に用いる光ラジカル重合開始剤としては沸点が高く、または昇化性が低く、加熱乾燥、減圧乾燥などの際に蒸発または昇化しにくいものが好ましい。
【0085】
光ラジカル重合開始剤の市販品としては、たとえばIrgacure184、369、651、500、819、907、784、2959、CGI1700、CGI1750、CGI11850、CG24−61、Darocurl116、1173(以上、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)、LucirinLR8728、8893X(以上BASF社製)、ユベクリルP36(UCB社製)、KIP150(ランベルティ社製)等が挙げられる。これらの中で、液状で溶解しやすく、高感度であり、かつ沸点が高く乾燥時に蒸発しにくいという観点からはLucirinLR8893Xが好ましい。
【0086】
光ラジカル重合開始剤は全組成物中に、0.01〜10重量%、特に0.5〜7重量%配合されるのが好ましい。配合量の上限は組成物の硬化特性や硬化物の力学特性および光学特性、取り扱い等の点からこの範囲が好ましく、配合量の下限は、硬化速度の低下防止の点からこの範囲が好ましい。
【0087】
本発明の組成物には更に光増感剤を配合することができ、当該光増感剤としては、たとえばトリエチルアミン、ジエチルアミン、N−メチルジエタノールアミン、エタノールアミン、4−ジメチルアミノ安息香酸、4−ジメチルアミノ安息香酸メチル、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル等が挙げられ、市販品としては、たとえばユベクリルP102、103、104、105(以上、UCB社製)等が挙げられる。
【0088】
更にまた、上記成分以外に必要に応じて各種添加剤として、たとえば酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、シランカップリング剤、塗面改良剤、熱重合禁止剤、レベリング剤、界面活性剤、着色剤、保存安定剤、可塑剤、滑剤、溶媒、フィラー、老化防止剤、濡れ性改良剤、離型剤等を必要に応じて配合することができる。
【0089】
ここで、酸化防止剤としては、たとえばIrganox1010、1035、1076、1222(以上、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)、Antigen P、3C、FR、GA−80(住友化学工業(株)製)等が挙げられ、紫外線吸収剤としては、たとえばTinuvin P、234、320、326、327、328、329、213(以上、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)、Seesorb102、103、110、501、202、712、704(以上、シプロ化成(株)製)等が挙げられ、光安定剤としては、たとえばTinuvin 292、144、622LD(以上、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)、サノールLS770(三共(株)製)、Sumisorb TM−061(住友化学工業(株)製)等が挙げられ、シランカップリング剤としては、たとえばγ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メタアクリロキシプロピルトリメトキシシラン、市販品として、SH6062、6030(以上、東レ・ダウ コーニング・シリコーン(株)製)、KBE903、603、403(以上、信越化学工業(株)製)等が挙げられ、塗面改良剤としては、たとえばジメチルシロキサンポリエーテル等のシリコーン添加剤や、非イオン性フルオロ界面活性剤が挙げられ、シリコーン添加剤の市販品としてはDC−57、DC−190(以上、ダウ コーニング社製)、SH−28PA、SH−29PA、SH−30PA、SH−190(以上、東レ・ダウ コーニング・シリコーン(株)製)、KF351、KF352、KF353、KF354(以上、信越化学工業(株)製)、L−700、L−7002、L−7500、FK−024−90(以上、日本ユニカー(株)製)、非イオン性フルオロ界面活性剤の市販品としてはFC-430、FC-171(以上 3M(株))、メガファックF-176、F-177、R-08、F780(以上 大日本インキ(株)製)等が挙げられ、離型剤としてはプライサーフA208F(第一工業製薬(株)製)等が挙げられる。
【0090】
本発明の樹脂液の粘度調整のための有機溶剤としては、樹脂液と混合した時に、析出物や相分離、白濁などの不均一がなく混合できるものであればよく、たとえば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソプチルケトン、エタノール、プロパノール、ブタノール、2−メトキシエタノール、シクロヘキサノール、シクロヘキサン、シクロヘキサノン、トルエンなどが挙げられ、必要に応じてこれらを複数種混合して用いてもよい。
【0091】
有機溶剤を添加した場合は、製品の製造工程中にて、有機溶剤を乾燥、蒸発する工程が必要になるが、蒸発残りの溶剤が大量に製品に残留した場合、製晶の機械物性が劣化したり、製品として使用中に有機溶剤が蒸発、拡散し、悪臭や健康に悪影響を及ぼす懸念がある。このため、有機溶剤としては、高沸点のものは残留溶剤量が多くなり好ましくない。
【0092】
ただし、あまりに低沸点の場合は、激しく蒸発するため、面状が荒れたり、乾燥時の気化熱により組成物表面に結露水が付着して、この跡が面状欠陥になったり、蒸気濃度が高くなり引火等の危険が増す。
【0093】
したがって、有機溶剤の沸点としては50°C以上、150°C以下が好ましく、70°C以上、120°C以下がより好ましい。素材の溶解性や、沸点の観点から、有機溶剤としてはメチルエチルケトン(bp.79.6°C)、1−プロパノール(bp.97.2°C)などが好ましい。
【0094】
本発明の樹脂液に添加される有機溶剤の添加量は、溶剤の種類や、溶剤添加前の樹脂液の粘度にもよるが、充分に塗布性が改善されるためには、10重量%以上、40重量%以下の範囲であり、好ましくは15重量%以上、30重量%以下の範囲である。有機溶剤の添加量があまり少量だと、粘度低減の効果や塗布量アップの効果が小さく、塗布性が充分に改良されない。
【0095】
しかし、樹脂液を多く希釈しすぎると、粘度が低すぎてシート状体の上で液が流動してムラが発生したり、シート状体の裏面に液が回るなどの問題が発生する。また、乾燥工程において充分に乾燥しきれず、製品中に有機溶剤が多量に残留してしまい、製品機能の劣化や、製品使用中に揮発して悪臭を発生したり、健康への悪影響を及ぼす懸念が生じる。
【0096】
本発明の樹脂液は、前記の各成分を常法により混合して製造することができ、必要に応じて加熱溶解により製造できる。このようにして調製される樹脂液の粘度は、通常5〜50000mPa・s/25°Cである。
【0097】
シートWやエンボスローラ13に樹脂液を供給する場合には、粘度が高すぎると、均一に組成物を供給するのが難しくなり、レンズを製造する際、塗布むらやうねり、気泡の混入が生じたりするため、目的とするレンズ厚を得るのが難しくなり、レンズとしての性能を充分に発揮できない。
【0098】
特に、ラインスピードを高速化したときにその傾向が顕著になる。したがって、この場合には液粘度は低い方が好ましく、5〜100mPa・sが好ましく、10〜50mPa・sがより好ましい。このような低い粘度は、有機溶剤を適当量添加することにより調整が可能である。また、塗布液の保温設定により、粘度を調整することも可能である。
【0099】
一方、溶剤蒸発後の粘度が低すぎると、エンボスローラ13で型押しする際、レンズ厚のコントロールが難しく、一定厚の均一なレンズを形成できない場合がある。好ましい粘度は10〜3000mPa・sである。有機溶剤を混合している場合は、樹脂液の供給からエンボスローラ13で型押しするまでの工程間に、有機溶剤を加熱乾燥などにより蒸発させる工程を設けることにより、樹脂液供給時は低粘度で均一に液供給ができ、エンボスローラ13で型押しする際は、有機溶剤を乾燥させ、より高粘度化させた樹脂液で均一に型押しすることが可能になる。
【0100】
本発明の樹脂液を放射線によって硬化させることにより得られる硬化物は、プリズムレンズシートの場合、以下の物性(屈折率、軟化点)を有するものであることが特に好ましい。
【0101】
屈折率としては、硬化物の25°Cにおいて1.55以上が好ましく、1.56以上がより好ましい。硬化物の25°Cにおける屈折率が1.55未満であると、本組成物を用いてプリズムレンズシートを形成した場合、充分な正面輝度を確保することができない場合が生じるからである。
【0102】
軟化点としては、40°C以上が好ましく、50°C以上がより好ましい。軟化点が40°C未満の場合には耐熱性が充分でない場合があるからである。
【0103】
次に、図1に戻って、エンボスシートの製造装置10の作用について説明する。
【0104】
エンボスシートの製造装置10に使用される樹脂液として、放射線硬化性組成物が使用され、この放射線硬化性組成物は下記の(A)、(B)及び(C)を含む。
【0105】
(A)下記の化学式によって表される構造をもつアクリレート又はメタアクリレート
【0106】
【化1】


ただし、R1は、H又はCHであり、X1は、Cl又はBrである。
【0107】
(B)下記の化学式によって表される構造をもつアクリレート又はメタアクリレート
【0108】
【化2】


(C)光重合開始剤
この樹脂液によれば、特定の含Br化合物を含有することにより、硬化後の放射線硬化性組成物の膜を高屈折率化できる。したがって、これを有機溶剤にて希釈することにより塗布性がよく、高屈折率となる放射線硬化性組成物が得られる。
【0109】
また、前記(A)が下記の化学式(1a)又は(1b)によって表される構造であることが好ましい。
【0110】
(1a)
【0111】
【化3】


ただし、R1は、H又はCHであり、X1は、Cl又はBrであり、R2は、H又はCHである。nは、1〜3の整数である。
【0112】
(1b)
【0113】
【化4】


ただし、R1は、H又はCHであり、X1は、Cl又はBrであり、R3は、H又はCHである。mは、1〜3の整数である。
【0114】
また、前記(B)が下記の化学式(2a)によって表される構造であることが好ましい。
【0115】
(2a)
【0116】
【化5】


ただし、R4は、H又はCHであり、pは、0〜2の整数である。
【0117】
また、下記の(D)及び/又は(E)を含むことが好ましい。
【0118】
(D)下記の化学式によって表される構造をもつジアクリレート又はジメタアクリレート
【0119】
【化6】


ただし、R1は、H又はCHであり、X1は、Hであり、R3は、H又はCHである。mは、1〜3の整数である。
【0120】
(E)下記の化学式によって表される構造をもつアクリレート又はメタアクリレート
【0121】
【化7】


ただし、R4は、H又はCHであり、R5は、H、炭素数1〜8のアルキル基、Ph、又は−C(CH)−Phである。pは、0〜2の整数である。
【0122】
また、前記(C)が、2,4,6−トリメチルベンゾイルエトキシフェニルホォスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、又はビス−(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルフォスフィンオキシドであることが好ましい。
【0123】
エンボスシートの製造装置10において、シート状体供給手段11より、一定速度でシートWを送り出す。シートWは塗布手段12へ送り込まれ、シートWの表面に樹脂液が塗布される。塗布後に乾燥手段19によりシートWに塗布された樹脂液が乾燥され、溶剤分が蒸発する。次いで、シートWはエンボスローラ13とニップローラ14からなる成形手段へ送り込まれる。これにより、連続走行するシートWを、エンボスローラ13の9時の位置において、回転するエンボスローラ13とニップローラ14とで押圧しながらローラ成形加工がなされる。すなわち、シートWを、回転するエンボスローラ13に巻き掛け、樹脂層にエンボスローラ13表面の凹凸を転写する。
【0124】
次いで、シートWがエンボスローラ13に巻き掛けられている状態で、樹脂硬化手段15によりシートWを透過して樹脂液層に放射線照射を行い、樹脂液層を硬化させる。その後、エンボスローラ13の3時の位置において、シートWを剥離ローラ16に巻き掛けることによりエンボスローラ13から剥離する。
【0125】
なお、図1には示していないが、シートWを剥離した後、硬化を更に促進させるため、再度放射線照射を行うこともできる。
【0126】
剥離されたシートWは、シート巻き取り手段18に搬送され、保護フィルム供給手段17より供給される保護フィルムHがシートWの表面に供給され、両フィルムが重なった状態でシート巻き取り手段18の巻き取りロールにより巻き取られ、収納される。
【0127】
このように、シートW表面に樹脂層が厚さむらなく形成され、更に、エンボスローラ13による型押しも安定・均一になされる。これにより、表面に規則的な微細凹凸パターンが形成された凹凸状シートを、欠陥なく高品質で製造することができる。
【0128】
以上、本発明に係る凹凸状シートの製造方法及び装置の実施形態の例について説明したが、本発明は上記実施形態の例に限定されるものではなく、各種の態様が採り得る。
【0129】
たとえば、本実施形態の例では、ローラ状のエンボスローラ13を使用する態様を採用したが、エンドレスベルト等のベルト状体の表面に凹凸パターン(エンボス形状)が形成されたものを使用する態様も採用できる。このようなベルト状体であっても、円柱状のローラと同様に作用し、同様の効果が得られるからである。
【実施例】
【0130】
以下に、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0131】
[樹脂液の調整]
図2の表に示す化合物を記載の重量比にて混合し、50°Cに加熱して攪拌溶解し、8種類の樹脂液(実施例1〜4及び比較例1〜4)を得た。なお、各化合物の名称と内容は以下の通りである。
【0132】
BrBPA :テトラブロモビスフェノールA骨格含有のエポキシアクリレート
BR−42M:ニューフロンティアBR−31、第一工業製薬工業(株)製、
エチレンオキサイド変性テトラブロモビスフェノ−ルAジメタクリレ− ト
(常温で固体、融点65℃以上)
EB3700:エベクリル3700、ダイセルUC(株)製、
ビスフェノールAタイプエポキシアクリレート、
(粘度:2200mPa・s/65°C)
BPE200:NKエステルBPE−200、新中村化学(株)製、
エチレンオキシド付加ビスフェノールAメタクリル酸エステル、
(粘度:590mPa・s/25°C)
BR−31 :ニューフロンティアBR−31、第一工業製薬工業(株)製、
トリブロモフェノキシエチルアクリレート、
(常温で固体、融点50°C以上)
M110 :アロニクスM−110、東亞合成(株)製、
パラクミルフェノ−ルエチレンオキシド変性アクリレ−ト
(粘度:130mPa・s/25°C)
LR8893X:Lucirin LR8893X、BASF(株)製の光ラジカル発生剤、
エチル−2,4,6−トリメチルベンゾイルエトキシフェニルオスフィンオキシド
DA1173:ダロキュア1173、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製、
2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン
MEK :メチルエチルケトン
[エンボスシートの製造]
図1に示される構成のエンボスシートの製造装置10を使用してエンボスシートの製造を行った。
【0133】
シートWとして、幅500mm、厚さ100μmの透明なPET(ポリエチレンテレフタレート)のフィルムを使用した。
【0134】
エンボスローラ13として、長さ(シートWの幅方向)が700mm、直径が300mmのS45C製で表面の材質をニッケルとしたローラを使用した。ローラの表面の略500mm幅の全周に、ダイヤモンドバイト(シングルポイント)を使用した切削加工により、ローラ軸方向のピッチが50μmの溝を形成した。溝の断面形状は、頂角が90度の三角形状で、溝の底部も平坦部分のない90度の三角形状である。すなわち、溝幅は50μmであり、溝深さは約25μmである。この溝は、ローラの周方向に継ぎ目がないエンドレスとなるので、このエンボスローラ13により、シートWに断面が三角形のレンチキュラーレンズ(プリズムシート)が形成できる。ローラの表面には、溝加工後にニッケルメッキを施した。エンボスローラ13の概略断面図を図3に示す。
【0135】
塗布手段12としてダイコータを使用した。塗布手段12の塗布ヘッド12Cとして、エクストルージョンタイプのものを使用した。
【0136】
塗布液F(樹脂液)として、既述の図2の表に記載の各液を使用した。塗布液F(樹脂液)の湿潤状態の厚さは、有機溶剤乾燥後の膜厚が20μmになるように、塗布ヘッド12Cへの塗布液Fの供給量を液供給装置(送液ポンプ)12Bにより制御した。
【0137】
乾燥手段19として、熱風循環方式の装置を用いた。熱風の温度は100°Cに設定した。
【0138】
ニップローラ14として、直径が200mmで、表面にゴム硬度が90のシリコンゴムの層を形成したローラを使用した。エンボスローラ13とニップローラ14とでシートWを押圧するニップ圧(実効のニップ圧)は、0.5Paとした。
【0139】
樹脂硬化手段15として、メタルハライドランプを使用し、1000mJ/cmのエネルギーで照射を行った。
【0140】
以上により、既述の図2の表に示された各実施例及び比較例に対応する、凹凸パターンが形成されたシートWを得た。
【0141】
[塗布性の評価]
塗布手段12にてシ−トW上に樹脂液が供給された後の塗布面状を目視評価することにより判断した。スジやムラ等の欠陥なく塗布できている場合を○、スジやムラ等の欠陥が発生している場合を×とした。
【0142】
[硬化性の評価]
前述のエンボスシ-ト作成装置にて作成されたエンボスシ−トにつき、エンボスシ−トのUV硬化樹脂表面を軽く触れることにより硬化性を判断した。表面が十分硬化されており変形、傷等が入らないものを硬化性を○とし、柔らかく、変形、傷等が簡単に入るものや、表面が液状のものを×とした。
【0143】
[屈折率の測定]
スピナーを用いてガラス板上に液状硬化性組成物を塗布し、100°Cに設定したオーブンにて1分間乾燥させた。この膜に、窒素雰囲気の下で、1000mJ/cmの強度の紫外線を照射して硬化膜を得た。アッベ屈折計を用いて、この硬化膜の25°Cにおける屈折率を測定した。
【0144】
以下、各樹脂液について、上記の製造方法にてエンボスシートを作製した結果を図2の表に纏めた。また、対応する、各樹脂液について、上記の評価方法に基づき屈折率を測定した。この結果も図2の表に纏めた。
【0145】
図2の表のうち、実施例1〜3は、既述の化学式(1a)の化合物を使用した例であり、実施例4は、既述の化学式(1b)の化合物を使用した例であり、塗布性及び硬化性の評価は、いずれも良好であり、屈折率も満足できる値が得られている。
【0146】
図2の表のうち、比較例1は、実施例1の組成においてメチルエチルケトンの含有量を10%未満に減少させたものである。その結果、粘度が上昇し、塗布性がNG(×)となっている。なお、屈折率及び硬化性の評価は、いずれも良好である。
【0147】
図2の表のうち、比較例2は、実施例1の組成より(B)の構造をもつアクリレート又はメタアクリレートを除いた場合(他の組成比は同じ)である。塗布性及び硬化性の評価は、いずれも良好であるものの、屈折率が低くNGである。
【0148】
図2の表のうち、比較例3は、実施例1の化学式(1a)の化合物をBr基のない類似の化合物(EB3700)に代えたものである。塗布性及び硬化性の評価は、いずれも良好であるものの、屈折率が低くNGである。
【0149】
図2の表のうち、比較例4は、実施例2の組成において、開始剤LR8893XをDA1173に代えたものである。加熱乾燥中に揮発して硬化性がNGとなった。
【0150】
以上の結果より、本発明の効果が確認できた。
【図面の簡単な説明】
【0151】
【図1】本発明が適用されるエンボスシートの製造装置の構成を示す概念図
【図2】各樹脂液の調合を示す表
【図3】エンボスローラの概要を示す断面図
【図4】エンボスシートの概要を示す断面図
【図5】従来例のエンボスシートの製造装置の構成を示す概念図
【図6】従来例のエンボスシートの製造装置の他の構成を示す概念図
【符号の説明】
【0152】
10…エンボスシートの製造装置、11…シート供給手段、12…塗布手段、13…エンボスローラ、14…ニップローラ、15…樹脂硬化手段、16…剥離ローラ、17…保護フィルム供給手段、18…シート巻き取り手段、H…保護フィルム、W…シート





 

 


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