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発明の名称 1,2,4−オキサジアゾール誘導体の製造方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−84449(P2007−84449A)
公開日 平成19年4月5日(2007.4.5)
出願番号 特願2005−271999(P2005−271999)
出願日 平成17年9月20日(2005.9.20)
代理人 【識別番号】100105647
【弁理士】
【氏名又は名称】小栗 昌平
発明者 高橋 真
要約 課題
加水分解を受けやすい置換基を含有するO−アシルアミドオキシム化合物から、副反応を抑制し、簡便な精製によって高収率で目的の1,2,4−オキサジアゾール誘導体を製造しうる方法を提供する。

解決手段
下記一般式(I)
特許請求の範囲
【請求項1】
下記一般式(I)
【化1】


[式中、R及びRはそれぞれ独立に、置換または無置換の、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、またはヘテロ環基を表す。]で表されるO−アシルアミドオキシム化合物を、環状酸無水物の存在下で閉環反応させる、下記一般式(II)
【化2】


[式中、R及びRは前記と同じ]で表される1,2,4−オキサジアゾール誘導体の製造方法。
【請求項2】
一般式(I)及び一般式(II)において、R及びRがそれぞれ独立にアリール基またはヘテロ環基である請求項1に記載の方法。
【請求項3】
下記一般式(III)または下記一般式(IV)
【化3】


[式中、R及びRはそれぞれ独立に、はアリール基またはヘテロ環基を表し、n及びmはそれぞれ族率には1乃至6の整数を表す。]で表されるO−アシルアミドオキシム化合物を、環状酸無水物の存在下で閉環反応させる、下記一般式(V)または下記一般式(VI)
【化4】


[式中、R、R、n及びmは前記と同じ]で表される1,2,4−オキサジアゾール誘導体の製造方法。
【請求項4】
一般式(I)及び一般式(II)において、RまたはR中にエステル結合を含有する請求項1または2に記載の方法。
【請求項5】
一般式(III)、一般式(IV)、一般式(V)及び一般式(VI)において、R
及びR中にエステル結合を含有する請求項3に記載の方法。
【請求項6】
環状酸無水物が無水マレイン酸、無水こはく酸、または無水フタル酸から選ばれる請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、1,2,4−オキサジアゾール誘導体の製造方法に関する。1,2,4−オキサジアゾール誘導体は医薬品、農薬、電子輸送材料、液晶材料などとして有用である。
【背景技術】
【0002】
1,2,4−オキサジアゾールの製造方法としては、O−アシルアミドオキシムの閉環が最も一般的な手法であり、O−アシルアミドオキシム化合物を高温で加熱するか、あるいは、反応助剤として、塩化アセチル、無水酢酸、モレキュラーシーブ、テトラブチルアンモニウムフルオリドを用いる方法などが知られている(非特許文献1,2)。また無水こはく酸とアミドオキシムとを反応させる1,2,4−オキサジアゾール誘導体の合成方法が開示されている(非特許文献3)。
【非特許文献1】Z.Chem.,1969年,9巻,58頁
【非特許文献2】Tetrahedron Lett.,2001年,42卷,1441頁
【非特許文献3】J.Heterocyclic Chem.,1984年,21卷,1193頁
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明者が、置換基にエステル結合を含むO−アシルアミドオキシム化合物の閉環反応を従来の手法を用いて行った結果、目的生成物の収率が極めて低いことが分かった。原因を調べたところ、副反応として置換基に含まれるエステル結合が、閉環反応により生成する水により加水分解を受けていることが分かった。また、この加水分解副生物が除去しがたいことが分かった。
【0004】
本発明は、加水分解を受けやすい置換基を有するO−アシルアミドオキシム化合物を環状酸無水物の存在下で閉環反応させて、1,2,4−オキサジアゾール誘導体を製造しうる方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、以下の手段によって解決された。
[1] 下記一般式(I)
【0006】
【化1】


【0007】
[式中、R及びRはそれぞれ独立に、置換または無置換の、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、またはヘテロ環基を表す。]で表されるO−アシルアミドオキシム化合物を、環状酸無水物の存在下で閉環反応させる、下記一般式(II)
【0008】
【化2】


【0009】
[式中、R及びRは前記と同じ]で表される1,2,4−オキサジアゾール誘導体の製造方法。
[2] 一般式(I)及び一般式(II)において、R及びRがそれぞれ独立にアリ
ール基またはヘテロ環基である、[1]に記載の方法。
[3] 下記一般式(III)または下記一般式(IV)
【0010】
【化3】


【0011】
[式中、R及びRはそれぞれ独立に、はアリール基またはヘテロ環基を表し、n及びmはそれぞれ族率には1乃至6の整数を表す。]で表されるO−アシルアミドオキシム化合物を、環状酸無水物の存在下で閉環反応させる、下記一般式(V)または下記一般式(VI)
【0012】
【化4】


【0013】
[式中、R、R、n及びmは前記と同じ]で表される1,2,4−オキサジアゾール誘導体の製造方法。
[4] 一般式(I)及び一般式(II)において、RまたはR中にエステル結合を含有する、[1]または[2]に記載の方法。
[5] 一般式(III)、一般式(IV)、一般式(V)及び一般式(VI)において、R及びR中にエステル結合を含有する、[3]に記載の方法。
[6] 使用する環状酸無水物が無水マレイン酸、無水こはく酸、無水フタル酸である、請求項[1]〜[5]のいずれか一項に記載の方法。
【発明の効果】
【0014】
本発明の製造方法により、エステルのような加水分解されうる置換基を有するO−アシルアミドオキシム化合物から、副反応を抑制し、簡便な精製によって高収率で、1,2,4−オキサジアゾール誘導体を製造することが可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明の製造方法で製造される1,2,4−オキサジアゾール誘導体について説明する。本発明の製造方法で得られる1,2,4−オキサジアゾール誘導体は、下記一般式(II)で表される化合物である。
【0016】
【化5】


【0017】
一般式(II)において、R及びRはそれぞれ独立に、置換または無置換の、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、またはヘテロ環基を表す。R及びRとして好ましくはアリール基またはヘテロ環基であり、さらに好ましくはベンゼン環基(フェニル基)、またはナフタレン環基(ナフチル基)である。R及びRはさらに置換基によって置換されていてもよく、置換基の例としてはハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、置換もしくは無置換のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルコキシ基、アシル基、アルキルチオ基、アシルオキシ基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、アシルアミノ基、スルホニルオキシ基、アルコキシスルホニル基が挙げられる。また本発明の製造方法は、一般式(II)で表される化合物の中でも下記一般式(V)または一般式(VI)で表される化合物を得る場合において特に有効である。
【0018】
【化6】


【0019】
一般式(V)及び一般式(VI)において、R及びRはR及びRと同義であり、好ましい範囲も同じである。n及びmはそれぞれ独立に1乃至6の整数であり、好ましくは2または3であり、より好ましくは3である。
【0020】
本発明の製造方法は、R、R、RまたはR中にエステル結合などの加水分解を受けやすい置換基を有する場合において特に有効である。
【0021】
本発明の方法において原料となる一般式(I)で表されるO−アシルアミドオキシム化合物は、既知の手法によって合成することができ、アミドオキシムと、酸ハライドや酸無水物などのアシル化剤を反応させる手法が最も簡便である。
【0022】
【化7】


【0023】
[式中、R及びRは前記一般式(I)と同じ]
生成したO−アシルアミドオキシム化合物は単離しても良いが、特に単離せず、反応混合物の状態でそのまま次工程の閉環反応を行っても問題はない。該反応は通常溶媒の存在下で行われる。該反応に用いられる溶媒としては、例えばトルエン、クロロベンゼン等の芳香族炭化水素類、酢酸エチル、酢酸ブチル等の脂肪族エステル類、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等の脂肪族ケトン類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のN,N−ジアルキルアミド類、N−メチル−2−ピロリドン等のN−アルキルラクタム類およびこれらの混合物が挙げられ、好ましくはトルエン、クロロベンゼン、酢酸ブチル、シクロヘキサノン、N−メチル−2−ピロリドンおよびこれらの混合物が挙げられる。該反応に用いられる塩基としては、本反応は塩基の存在下に反応を促進させてもよく−10℃〜100℃の範囲が好ましく、より好ましくは0℃〜60℃の範囲で反応は行われる。反応時間は好ましくは1〜96時間、より好ましくは1〜72時間である。アミドオキシムの使用量はアシル化剤1モルに対し(それぞれ)1〜20モル当量が好ましく、より好ましくは1〜6モル当量である。塩基としては例えばトリエチルアミン等のアルキルアミン類、N−メチルモルホリン、ピリジン、ルチジン等の環状アミン類、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジエチルアニリン等の芳香族アミン類などが用いられ、その使用量はアミドオキシム1モルに対し1〜10モル当量が好ましく、より好ましくは1〜2モル当量である。
【0024】
一般式(II)で表される1,2,4−オキサジアゾール誘導体は、一般式(I)で表されるO−アシルアミドオキシム化合物を環状酸無水物の存在下で閉環反応させることにより製造することができる。
【0025】
【化8】


【0026】
該反応は通常溶媒の存在下で行われる。該反応に用いられる溶媒としては、例えばトルエン、クロロベンゼン等の芳香族炭化水素類、酢酸エチル、酢酸ブチル等の脂肪族エステル類、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等の脂肪族ケトン類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のN,N−ジアルキルアミド類、N−メチル−2−ピロリドン等のN−アルキルラクタム類およびこれらの混合物が挙げられ、好ましくはトルエン、クロロベンゼン、酢酸ブチル、シクロヘキサノン、N−メチル−2−ピロリドンおよびこれらの混合物が挙げられる。前述の通り、アミドオキシムとアシル化剤からO−アシルアミドオキシム化合物を生成させ、その混合物から引き続き閉環反応を行ってもよく、混合物に前述の塩基が混ざっていても問題は無い。この場合にはO−アシルアミドオキシム化合物が生成したことを確認した後に環状酸無水物を添加し、閉環反応を行うことが望ましい。
【0027】
該反応に用いられる環状酸無水物としては無水マレイン酸、無水こはく酸、無水フタル酸、無水フタロン酸、無水メリト酸、無水プルビン酸、o−スルホ安息香酸無水物、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸無水物等が挙げられ、これら化合物は置換可能な置換基を有していてもよい。好ましくは無水マレイン酸、無水こはく酸、または無水フタル酸が挙げられる。
【0028】
該反応は好ましくは20℃〜200℃、より好ましくは60〜180℃、更に好ましくは90〜160℃の温度で行われる。反応時間については特に制限は無いが、30分〜8時間程度が経済的に好ましい。環状酸無水物の使用量はO−アシルアミドオキシム1モルに対し1〜10モル当量が好ましく、より好ましくは1〜2モル当量である。
【0029】
得られた目的化合物は必要ならば、常法、例えば再結晶、再沈殿、蒸留、又は、通常、有機化合物の分離精製に慣用されている方法、例えば、シリカゲル、アルミナ、マグネシウムーシリカゲル系のフロリジルのような担体を用いた吸着カラムクロマトグラフィー法;セファデックスLH−20(ファルマシア社製)、アンバーライトXAD−11(ローム・アンド・ハース社製)、ダイヤイオンHP−20(三菱化成社製)ような担体を用いた分配カラムクロマトグラフィー等の合成吸着剤を使用する方法、イオン交換クロマトを使用する方法、又は、シリカゲル若しくはアルキル化シリカゲルによる順相・逆相カラムクロマトグラフィー法(好適には、高速液体クロマトグラフィーである。)を適宜組合せ、適切な溶離剤で溶出することによって分離、精製することができる。
【0030】
特に本発明の製造方法では環状酸無水物により不純物あるいは副生成物が捕捉されることにより、カルボン酸が発生するため、シリカゲルやアルミナ等による簡便な吸着操作を行うだけで高純度の目的生成物を得ることができる。
【0031】
ここでは一般式(I)で表される化合物から一般式(II)で表される化合物を製造する場合においての方法を説明したが、一般式(III)で表される化合物から一般式(V)で表される化合物を製造する場合、または一般式(IV)で表される化合物から一般式(VI)で表される化合物を製造する場合でも同様の方法で目的生成物を得ることができる。
[実施例]
【0032】
以下に実施例をあげて本発明を詳細に説明するが、本発明は実施例に限定されないことはいうまでもない。
【実施例1】
【0033】
(構造式(V−1)で表される1,2,4−オキサジアゾール誘導体の合成)
【0034】
【化9】


【0035】
化合物A(19.9g)および2,6−ルチジン(6.9mL)をシクロヘキサノン80mLに溶解させ、氷浴にて冷却し、トリメシン酸トリクロリド(4.8g)をシクロヘキサノン20mLに溶解させて滴下した。室温にて10分間攪拌し、薄層クロマトグラフィーでO−アシルアミドオキシム化合物III−1が生成していることを確認した。この混合物に無水マレイン酸(11.9g)を添加し、120℃にて1時間攪拌した。反応後、室温まで冷却し、メタノール300mLを加えて結晶を析出させ、ろ別してメタノールで洗浄、乾燥した。結晶を酢酸エチルに溶解させてアルミナ及びシリカゲルで吸着操作を行い、再びメタノールで結晶化させて1,2,4−オキサジアゾール化合物(V−1)を16.6g(白色結晶、収率78.8%、HPLC純度95%)得た。得られたV−1のNMRスペクトルは以下の通りであった。
1H−NMR(溶媒:CDCl、基準:テトラメチルシラン)δ(ppm):1.60(6H、m),1.80−1.90(12H、m),2.80(6H、t),3.75(6H、t),4.20(6H、t),4.45(6H、t),7.65(3H、t),8.25(3H、d),8.45(3H、d),8.90(3H、s),9.30(3H、s)
[比較例1]
【0036】
実施例1において、無水マレイン酸を添加せず、後は実施例1と同様の方法で合成を行ったが、得られた結晶は不純物が多かったため、その後シリカゲルカラムクロマトグラフィー(塩化メチレン/酢酸エチル:20/1(体積比))で精製操作を行い、1,2,4−オキサジアゾール化合物(V−1)を24.8%の単離収率で得た。HPLC、NMRおよびMassスペクトルにて副生成物を調べた結果、下記構造の不純物3種が含まれていることが分かった。
【0037】
【化10】


【実施例2】
【0038】
(構造式(V−1)で表される1,2,4−オキサジアゾール誘導体の合成)
実施例1において、無水マレイン酸を無水コハク酸に変え、後は実施例1と同様の方法で合成を行い、O−アシルアミドオキシム化合物III−1を経由してV−1を収率77.9%、HPLC純度92%で得た。
【実施例3】
【0039】
(構造式(V−2)で表される1,2,4−オキサジアゾール誘導体の合成)
【0040】
【化11】


【0041】
実施例1において、化合物Aを上記化合物Bに変え、後は実施例1と同様の方法で合成を行い、O−アシルアミドオキシム化合物III−2を経由してV−2を収率72.0%、HPLC純度90%で得た。得られたV−2のNMRスペクトルは以下の通りであった。
1H−NMR(溶媒:CDCl、基準:テトラメチルシラン)δ(ppm):1.20(9H、d),2.50(3H、m),2.80(6H、t),3.75(6H、t),4.30(6H、d),4.40(6H、d),7.65(3H、t),8.25(3H、d),8.45(3H、d),8.90(3H、s),9.30(3H、s)
【実施例4】
【0042】
(構造式(V−3)で表される1,2,4−オキサジアゾール誘導体の合成)
【0043】
【化12】


【0044】
実施例1において、化合物Aを上記化合物Cに変え、後は実施例1と同様の方法で合成を行い、O−アシルアミドオキシム化合物III−3を経由してV−3を収率75.4%、HPLC純度93%で得た。得られたV−3のNMRスペクトルは以下の通りであった。
1H−NMR(溶媒:CDCl、基準:テトラメチルシラン)δ(ppm):1.10(9H、d),1.60−2.00(15H、m),2.80(6H、t),3.75(6H、t),4.25(6H、t),4.45(6H、t),7.65(3H、t),8.25(3H、d),8.45(3H、d),8.90(3H、s),9.30(3H、s)




 

 


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