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膜形成用組成物、絶縁膜及びそれを用いた電子デバイス - 富士フイルム株式会社
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発明の名称 膜形成用組成物、絶縁膜及びそれを用いた電子デバイス
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−63471(P2007−63471A)
公開日 平成19年3月15日(2007.3.15)
出願番号 特願2005−253525(P2005−253525)
出願日 平成17年9月1日(2005.9.1)
代理人 【識別番号】100105647
【弁理士】
【氏名又は名称】小栗 昌平
発明者 平岡 英敏
要約 課題
電子デバイスなどに用いられる誘電率、機械強度等の膜特性が良好、かつ耐熱性に優れた絶縁膜形成用組成物に関し、さらには該組成物を用いて得られる絶縁膜およびそれを有する電子デバイスを提供する。

解決手段
2つ以上のラジカル反応性官能基を持つ化合物と、下記式(I)で表される少なくとも1つのラジカル架橋剤を含む膜形成用組成物、該組成物を用いて得られる絶縁膜およびそれを有する電子デバイス。
特許請求の範囲
【請求項1】
2つ以上のラジカル反応性官能基を持つ化合物と、下記式(I)で表される少なくとも1つのラジカル架橋剤を含む膜形成用組成物。
【化1】



一般式(1)中、
1、R2は各々独立に炭化水素基を表す。
Ar1、Ar2は各々独立にアリール基を表す。
【請求項2】
請求項1に記載の膜形成用組成物の加熱重合体を含むことを特徴とする膜形成用組成物。
【請求項3】
請求項1または2に記載の膜形成用塗布液を用いて得られる絶縁膜。
【請求項4】
請求項3に記載の絶縁膜を有する電子デバイス。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は膜形成用組成物に関し、さらに詳しくは電子デバイスなどに用いられる誘電率、機械強度等の膜特性が良好な絶縁膜形成用組成物に関し、さらには該組成物を用いて得られる絶縁膜、およびそれを有する電子デバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、電子材料分野においては、高集積化、多機能化、高性能化の進行に伴い、回路抵抗や配線間のコンデンサー容量が増大し、消費電力や遅延時間の増大を招いている。中でも、遅延時間の増大は、デバイスの信号スピードの低下やクロストークの発生の大きな要因となるため、この遅延時間を減少させてデバイスの高速化を図るべく、寄生抵抗や寄生容量の低減が求められている。この寄生容量を低減するための具体策の一つとして、配線の周辺を低誘電性の層間絶縁膜で被覆することが試みられている。また、層間絶縁膜には、実装基板製造時の薄膜形成工程やチップ接続、ピン付け等の後工程に耐え得る優れた耐熱性やウェットプロセスに耐え得る耐薬品性が求められている。さらに、近年は、Al配線から低抵抗のCu配線が導入されつつあり、これに伴い、CMP(ケミカルメカニカルポリッシング)による平坦化が一般的となっており、このプロセスに耐え得る高い機械的強度が求められている。
【0003】
高耐熱性の絶縁膜として、ポリベンゾオキサゾール、ポリイミドが広く知られているが、極性の高いN原子を含むため、低誘電性、低吸水性、耐久性および耐加水分解性の面では、満足なものは得られていない。
また、有機ポリマーは概して有機溶剤への溶解性の不十分なものが多く、塗布液中での析出、絶縁膜中でのブツ発生の抑制が重要な課題となっているが、溶解性を向上させるためにポリマー主鎖を折れ曲がり構造にするとガラス転移点の低下、耐熱性の低下が弊害となりこれらを両立することは容易ではない。
たとえば、アセチレン官能基を有する耐熱性炭化水素構造を重合させた低誘電率材料が知られている(特許文献1、2、3)。しかし、重合に金属触媒が必要で除去するために収率が悪く、且つ残存金属による誘電特性の悪化が生じるという問題があった。
【特許文献1】特開2000−319400号公報
【特許文献2】特開2001−55509号公報
【特許文献3】特開2003−174024号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は上記問題点を解決するための膜形成用組成物に関し、さらに詳しくは電子デバイスなどに用いられる誘電率、機械強度等の膜特性が良好、かつ耐熱性に優れた絶縁膜形成用組成物に関し、さらには該組成物を用いて得られる絶縁膜およびそれを有する電子デバイスに関する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題が下記の構成により解決されることを見出した。
<1> 2つ以上のラジカル反応性官能基を持つ化合物と、下記式(I)で表される少なくとも1つのラジカル架橋剤を含む膜形成用組成物。
【化1】



一般式(1)中、
1、R2は各々独立に炭化水素基を表す。
Ar1、Ar2は各々独立にアリール基を表す。
<2> 上記<1>に記載の膜形成用組成物の加熱重合体を含むことを特徴とする膜形成用組成物。
<3> 上記<1>または<2>に記載の膜形成用塗布液を用いて得られる絶縁膜。
<4> 上記<3>に記載の絶縁膜を有する電子デバイス。
【発明の効果】
【0006】
本発明の膜形成用組成物により形成した絶縁膜は誘電率、機械強度等の膜特性が良好、かつ耐熱性に優れるため、電子デバイスなどにおける層間絶縁膜として利用できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の膜形成用組成物は、2つ以上のラジカル反応性官能基を持つ化合物と、式(I)で表される少なくとも1つのラジカル架橋剤と、あるいはこれらの加熱重合体を含む。
【0008】
<2つ以上のラジカル反応性官能基を持つ化合物>
【0009】
本発明の膜形成用組成物が含有する2つ以上のラジカル官能基を持つ化合物としては、炭化水素骨格を主成分とする化合物が好適に用いられる。
ラジカル官能基としては、不飽和結合を有する官能基が好ましく、たとえば、ビニル基、エチニル基、アリル基、2−プロペニル基、イソプロペニル基、2−プロピニル基、3−ブタジエニル基、1,3−ブタジエニル基、2−ペンテン−4−イニル基等が挙げられる。
【0010】
以下に本発明で述べる「2つ以上のラジカル官能基を持つ化合物」の具体例を示すが、本発明はこれに限定されるものではない。
【化2】



【0011】
2つ以上のラジカル反応性官能基を持つ化合物は、一般的な方法により合成することができる。また、市販のものを使用することもできる。
【0012】
2つ以上のラジカル反応性官能基を持つ化合物の分子量は、好ましくは500〜500000であり、より好ましくは1000〜100000である。
【0013】
膜形成用組成物中における2つ以上のラジカル反応性官能基を持つ化合物の固形分濃度(質量%)で好ましくは25%〜99%であり、より好ましくは60%〜95%である。
【0014】
<式(I)で表されるラジカル架橋剤>
次に下記式(I)で表される構造を有するラジカル架橋剤について説明する。
【0015】
【化3】


【0016】
一般式(1)中、
1、R2は各々独立に炭化水素基を表す。
Ar1、Ar2は各々独立にアリール基を表す。
【0017】
1、R2が表す炭化水素基は、直鎖、分岐、環状構造のいずれでもよく、置換基を有していてもよい。R1、R2が表す炭化水素基の例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、イソプロピル基、イソブチル基、s-ブチル基、t-ブチル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。
Ar1、Ar2が表すアリール基は、置換基を有していてもよく、Ar1、Ar2の例としてはフェニル基、ナフチル基、アントリル基、フェナントリル基、ビフェニル基、トリフェニル基、ビナフチル基、トリナフチル基、またそれらに、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、イソプロピル基、イソブチル基、s-ブチル基、t-ブチル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等の炭化水素基が付加した芳香族基等が挙げられる。
【0018】
式(I)で表されるラジカル架橋剤としては、好ましくは以下のものがあげられる。
2,4−ジフェニル−4−メチル−1−ペンテン、
2,4−ジフェニル−4−メチル−1−ヘキセン
2,4−ジフェニル−4−メチル−1−オクテン、
2,4−ジフェニル−4−エチル−1−ペンテン、
2,4−ジフェニル−4−エチル−1−ヘキセン、
2,4−ジフェニル−4−エチル−1−オクテン、
2,4−ジフェニル−4−プロピル−1−ペンテン、
2,4−ジフェニル−4−プロピル−1−ヘキセン、
2,4−ジフェニル−4−プロピル−1−オクテン、
2,4−ジフェニル−4−ブチル−1−ペンテン、
2,4−ジフェニル−4−ブチル−1−ヘキセン
2,4−ジフェニル−4−ブチル−1−オクテン、
2,4−ジフェニル−4−ペンチル−1−ペンテン、
2,4−ジフェニル−4−ペンチル−1−ヘキセン
2,4−ジフェニル−4−ペンチル−1−オクテン、
2,4−ジフェニル−4−ヘキシル−1−ペンテン、
2,4−ジフェニル−4−ヘキシル−1−ヘキセン
2,4−ジフェニル−4−ヘキシル−1−オクテン、
2,4−ジフェニル−4−ヘプチル−1−ペンテン、
2,4−ジフェニル−4−ヘプチル−1−ヘキセン
2,4−ジフェニル−4−ヘプチル−1−オクテン、
2,4−ジフェニル−4−オクチル−1−ペンテン、
2,4−ジフェニル−4−オクチル−1−ヘキセン
2,4−ジフェニル−4−オクチル−1−オクテン、
2,4−ジフェニル−4−イソプロピル−1−ペンテン、
2,4−ジフェニル−4−イソプロピル−1−ヘキセン
2,4−ジフェニル−4−イソプロピル−1−オクテン、
2,4−ジフェニル−4−イソブチル−1−ペンテン、
2,4−ジフェニル−4−イソブチル−1−ヘキセン
2,4−ジフェニル−4−イソブチル−1−オクテン。
【0019】
式(I)で表されるラジカル架橋剤の添加量は、膜形成用組成物の固形分濃度によって適当な範囲が存在するが、一般的に、膜形成用組成物中の全固形分に対する質量%で好ましくは0.1%〜90%、より好ましくは1%〜50%、特に好ましくは5%〜30%である。
【0020】
式(I)で表されるラジカル架橋剤は、一般的な方法により合成することができる。また、市販のものを使用することもできる。
【0021】
式(I)で表されるラジカル架橋剤の分子量は、好ましくは200〜800であり、より好ましくは200〜450である。
【0022】
本発明の膜形成用組成物は有機溶剤を含んで塗布液として用いることが出来る。
本発明に用いることの出来る好適な溶剤の例としては、特に限定はされないが、例えばメタノール、エタノール、イソプロパノール、1-ブタノール、2-エトキシメタノール、3-メトキシプロパノール等のアルコール系溶剤;アセトン、アセチルアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、2-ペンタノン、3-ペンタノン、2-ヘプタノン、3-ヘプタノン、シクロヘキサノン等のケトン系溶剤;酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸ペンチル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸プロピル、プロピオン酸ブチル、プロピオン酸イソブチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、乳酸メチル、乳酸エチル、γブチロラクトン等のエステル系溶剤;ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、エチルプロピルエーテル、アニソール、フェネトール、ベラトロール等のエーテル系溶剤;メシチレン、エチルベンゼン、ジエチルベンゼン、プロピルベンゼン、1,2-ジクロロベンゼン等の芳香族炭化水素系溶剤、N-メチルピロリジノン、ジメチルアセトアミド等のアミド系溶剤などが挙げられ、これらは単独でも2種以上を混合して用いてもよい。
【0023】
より好ましい溶剤は、アセトン、プロパノール、シクロヘキサノン、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、乳酸メチル、乳酸エチル、γブチロラクトン、アニソール、メシチレン、1,2-ジクロロベンゼンである。
【0024】
本発明の膜形成用組成物の固形分濃度は、好ましくは3〜50質量%であり、より好ましくは5〜35質量%であり、特に好ましくは7〜20質量%である。
【0025】
また、本発明に使用する膜形成用組成物に予め熱開始剤を添加してラジカル反応性を向上させることもできる。開始剤としては、特に限定されないが、例えば、ベンゾイルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、t-ブチルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、メチルエチルケトンパーオキサイド、アゾビスイソブチロニトリル等が挙げられる。
開始剤の添加量は、膜形成用組成物の固形分濃度によって適当な範囲が存在するが、一般的に、膜形成用組成物中の全固形分に対する質量%で好ましくは0.01%〜20%、より好ましくは0.1%〜10%、特に好ましくは0.5%〜5%である。
【0026】
また、本発明に使用する膜形成用組成物に予め発泡剤を添加して多孔質膜を形成することもできる。多孔質膜を形成するために添加する発泡剤としては、特に限定されないが、例えば、熱分解性低分子化合物、熱分解性ポリマー等が挙げられる。
発泡剤の添加量は、膜形成用組成物の固形分濃度によって適当な範囲が存在するが、一般的に、膜形成用組成物中の全固形分に対する質量%で好ましくは0.01%〜20%、より好ましくは0.1%〜10%、特に好ましくは0.5%〜5%である。
【0027】
更に、本発明の膜形成用組成物には絶縁膜の諸特性(耐熱性、誘電率、機械強度、塗布性、密着性等)を損なわない範囲で、非イオン界面活性剤、フッ素系非イオン界面活性剤、シランカップリング剤などの添加剤を添加してもよい。
非イオン界面活性剤としては、例えば、オクチルポリエチレンオキシド、デシルポリエチレンオキシド、ドデシルポリエチレンオキシド、オクチルポリプロピレンオキシド、デシルポリプロピレンオキシド、ドデシルポリプロピレンオキシド等が挙げられる。フッ素系非イオン界面活性剤としては、例えば、パーフルオルオクチルポリエチレンオキシド、パーフルオルデシルポリエチレンオキシド、パーフルオルドデシルポリエチレンオキシド等が挙げられる。シランカップリング剤としては、例えば、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、アリルトリメトキシシラン、アリルトリエトキシシラン、ジビニルジエトキシシラン、トリビニルエトキシシラン、これらの加水分解物あるいはこのものの脱水縮合物等が挙げられる。
これらの添加剤の添加量は、添加剤の用途または膜形成用組成物の固形分濃度によって適当な範囲が存在するが、一般的に、膜形成用組成物中の全固形分に対する質量%で好ましくは0.001%〜10%、より好ましくは0.01%〜5%、特に好ましくは0.05%〜2%である。
【0028】
本発明の膜形成用組成物は、2つ以上のラジカル反応性官能基を持つ化合物と式(I)で表される少なくとも1つのラジカル架橋剤との加熱重合体を含むこともできる。加熱重合体は、配合物の配合内容にもよるが、加熱温度が好ましくは0〜300℃、より好ましくは40〜250℃、特に好ましくは80℃〜250℃の加熱重合工程で得ることができ、加熱時間は好ましくは1分〜10時間が好ましく、より好ましくは10分〜2時間であり、特に好ましくは30分〜1時間である。加熱熟成処理は数段階で行っても良い。
【0029】
重合して得られた化合物には上記記載と同様の有機溶剤、熱開始剤、非イオン界面活性剤、フッ素系非イオン界面活性剤、シランカップリング剤を同様に添加して塗布液として用いることができる。
加熱重合体を膜形成用組成物とする場合、その含有量は一般的に、膜形成用組成物中の質量%で好ましくは10〜90%、より好ましくは15〜50%である。
本発明の膜形成用組成物は、2つ以上のラジカル反応性官能基を持つ化合物と式(I)で表される少なくとも1つのラジカル架橋剤とは各々個別に含んでいても、それらの加熱重合体を含んでいても、その両方を含んでいてもよい。
本発明の膜形成用組成物は、各々の成分をそれぞれ1種含んでいても、副数種含んでいてもよい。
【0030】
本発明に使用する膜形成用組成物を使用して得られる膜は、半導体装置、マルチチップモジュール多層配線板等の電子部品における絶縁皮膜として好適であり、半導体用層間絶縁膜、表面保護膜、バッファーコート膜の他、LSIにおけるパッシベーション膜、α線遮断膜、フレキソ印刷版のカバーレイフィルム、オーバーコート膜、フレキシブル銅張板のカバーコート、ソルダーレジスト膜、液晶配向膜等として使用することが出来る。その他、水処理用ろ過膜,土壌改質剤担体,環境浄化用光触媒担体,建築材料など様々な用途に使用することもできる。
【0031】
絶縁膜等の膜は、本発明の膜形成用組成物をスピンコーティング法、ローラーコーティング法、ディップコーティング法、スキャン法等の任意の方法により、基板に塗布した後、加熱処理をすることにより、形成することができる。
熱処理の方法は、特に限定されないが、一般的に使用されているホットプレート加熱、ファーネス炉を使用した方法、RTP(Rapid Thermal Processor)等によるキセノンランプを使用した光照射加熱等を適用することができる。
【0032】
この塗膜の膜厚には特に制限は無いが、0.001〜100μmであることが好ましく、0.01〜10μmであることがより好ましく、0.1〜1μmであることが特に好ましい。
【0033】
本発明の組成物は塗布後に加熱することによって互いに架橋して、機械的強度、耐熱性に優れた絶縁膜を形成することが好ましい。この加熱処理の最適条件は、加熱温度が好ましくは200〜450℃、より好ましくは300〜420℃、特に好ましくは350℃〜400℃で、加熱時間は好ましくは1分〜2時間が好ましく、より好ましくは10分〜1.5時間であり、特に好ましくは30分〜1時間である。加熱処理は数段階で行っても良い。
【実施例】
【0034】
以下の実施例は本発明を説明するものであり、その範囲を限定するものではない。
【0035】
<実施例1>
500mLのフラスコに市販のp-ジビニルベンゼンを50g、t-ブチルパーオキシピバレート(アルケマ吉富製:ルパゾール11)を0.1g、p-キシレンを200mL加え、内温55℃で1時間攪拌した。常温で1時間冷却後、カラムに通し、不溶成分を除去したポリマー溶液を得た。更にα-メチルスチレンダイマー(日本油脂製:ノフマーMSD)を5g加え、常温で30分攪拌した。得られた混合溶液をシリコンウェハー上にスピンコートし、窒素気流下のホットプレート上で110℃2分→200℃3分加熱し、更にクリーンオーブンにて350℃1時間加熱した。得られた膜厚0.5ミクロンの絶縁膜の比誘電率をフォーディメンジョンズ製水銀プローバおよび横川ヒューレットパッカード製のHP4285ALCRメーターを用いて1MHzにおける容量値から算出したところ、2.59であった。また、MTS社ナノインデンターSA2を使用してヤング率を測定したところ、7.1GPaであった。また、TA社TGA Q500を使用して10%重量減少温度を測定したところ、411℃であった。
<実施例2>
500mLのフラスコに市販のp-ジビニルベンゼンを50g、t-ブチルパーオキシピバレートを0.1g、α-メチルスチレンダイマーを5g、p-キシレンを200mL加え、内温55℃で1時間攪拌した。常温で1時間冷却後、カラムに通し、不溶成分を除去したポリマー溶液を得た。得られたポリマー溶液をシリコンウェハー上にスピンコートし、窒素気流下のホットプレート上で110℃2分→200℃3分加熱し、更にクリーンオーブンにて350℃1時間加熱した。得られた膜厚0.5ミクロンの絶縁膜の比誘電率をフォーディメンジョンズ製水銀プローバおよび横川ヒューレットパッカード製のHP4285ALCRメーターを用いて1MHzにおける容量値から算出したところ、2.56であった。また、MTS社ナノインデンターSA2を使用してヤング率を測定したところ、6.8GPaであった。また、TA社TGA Q500を使用して10%重量減少温度を測定したところ、414℃であった。
<比較例1>
500mLのフラスコに市販のp-ジビニルベンゼンを50g、t-ブチルパーオキシピバレートを0.1g、p-キシレンを200mL加え、内温55℃で1時間攪拌した。常温で1時間冷却後、カラムに通し、不溶成分を除去したポリマー溶液を得た。更にトリメチロールプロパントリメタクリレートを5g加え、常温で30分攪拌した。得られた混合溶液をシリコンウェハー上にスピンコートし、窒素気流下のホットプレート上で110℃2分→200℃3分加熱し、更にクリーンオーブンにて350℃1時間加熱したが熱分解による膜厚減少が著しかったため、ジクロロエタンの添加量を100mLに変更し、製膜した。得られた膜厚0.5ミクロンの絶縁膜の比誘電率をフォーディメンジョンズ製水銀プローバおよび横川ヒューレットパッカード製のHP4285ALCRメーターを用いて1MHzにおける容量値から算出したところ、3.28であった。また、MTS社ナノインデンターSA2を使用してヤング率を測定したところ、3.7GPaであった。また、TA社TGA Q500を使用して10%重量減少温度を測定したところ、192℃であった。
<比較例2>
500mLのフラスコに市販のp-ジビニルベンゼンを50g、t-ブチルパーオキシピバレートを0.1g、トリメチロールプロパントリメタクリレートを5g、p-キシレンを200mL加え、内温40〜80℃で1〜60分条件を変え攪拌したが、高温、長時間条件では不溶成分が多く、収率が悪く、低温、短時間条件では分子量増加がごく微量で、加熱工程において、膜厚が減少し、ムラが発生し、評価に至らなかった。




 

 


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