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発明の名称 シリカ前駆体部位を有する界面活性剤およびW/O型乳化物
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−63173(P2007−63173A)
公開日 平成19年3月15日(2007.3.15)
出願番号 特願2005−250334(P2005−250334)
出願日 平成17年8月30日(2005.8.30)
代理人 【識別番号】100076439
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 敏三
発明者 宮原 隆
要約 課題
シリカ前駆体部位を有する界面活性剤、および該界面活性剤を含むW/O型乳化物の提供。

解決手段
上記界面活性剤はシリコン化合物であって、三分岐構造と4級窒素を有する陽イオン界面活性剤である。W/O型乳化物は界面活性剤、有機溶媒および水からなり、まず、界面活性剤と有機溶媒とを混合してから、次に水を加える手順が好しい。乳化を促進するため超音波の照射や有機溶媒の沸点以下の温度での加温も好しい。得られる乳化物は均一かつ透明で、乳化物中の分子集合体は、直径数ナノから数十ナノメートルの逆ミセルである。
特許請求の範囲
【請求項1】
下記一般式(I)で表される界面活性剤。
【化1】


[式中、RおよびRは、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子または炭素原子数が1乃至20のアルキル基であり;RおよびRは、それぞれ独立に、炭素原子数が1乃至20のアルキル基または炭素原子数が1乃至20のアルコキシ基であり;R、R、RおよびR8は、それぞれ独立に、炭素原子数が1乃至20のアルキル基または炭素原子数が1乃至20の置換アルキル基であり;L、L、L3およびL4は、それぞれ独立に、単結合または炭素原子数が1乃至5のアルキレン基、炭素原子数が6乃至20のアリーレン基、−O−、−S−、−CO−、−NR−およびそれらの組み合わせからなる群より選ばれる二価の連結基であって、Rは水素原子または炭素原子数が1乃至5のアルキル基であり; Z1、Z2およびZ3は、それぞれ独立に、水酸基もしくは加水分解可能な基であり;Xは陰イオンである。]
【請求項2】
およびRが、水素原子である請求項1に記載の界面活性剤。
【請求項3】
およびRが、それぞれ独立に、炭素原子数が1乃至20のアルキル基である請求項1又は2に記載の界面活性剤。
【請求項4】
およびRが、それぞれ独立に、炭素原子数が3乃至10のアルキル基または炭素原子数が3乃至10の置換アルキル基である請求項1〜3のいずれか1項に記載の界面活性剤。
【請求項5】
およびR8が、それぞれ独立に、炭素原子数が1乃至3のアルキル基または炭素原子数が1乃至3の置換アルキル基である請求項1〜4のいずれか1項に記載の界面活性剤。
【請求項6】
、L、L3およびLが、それぞれ独立に、単結合または炭素原子数が1乃至5のアルキレン基、−O−、−CO−、−NR−およびそれらの組み合わせからなる群より選ばれる二価の連結基であって、Rは水素原子または炭素原子数が1乃至5のアルキル基である請求項1〜5のいずれか1項に記載の界面活性剤。
【請求項7】
Z1、Z2およびZ3が、それぞれ独立に、炭素原子数が1乃至5のアルコキシ基である請求項1〜6のいずれか1項に記載の界面活性剤。
【請求項8】
油相中に水相が乳化しているW/O型乳化物であって、下記一般式(I)で表される界面活性剤、または、一般式(I)で表される界面活性剤の加水分解・縮合物が溶解していることを特徴とするW/O型乳化物。
【化2】


[式中、RおよびRは、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子または炭素原子数が1乃至20のアルキル基であり;RおよびRは、それぞれ独立に、炭素原子数が1乃至20のアルキル基または炭素原子数が1乃至20のアルコキシ基であり;R、R、RおよびR8は、それぞれ独立に、炭素原子数が1乃至20のアルキル基または炭素原子数が1乃至20の置換アルキル基であり;L、L、L3およびL4は、それぞれ独立に、単結合または炭素原子数が1乃至5のアルキレン基、炭素原子数が6乃至20のアリーレン基、−O−、−S−、−CO−、−NR−およびそれらの組み合わせからなる群より選ばれる二価の連結基であって、Rは水素原子または炭素原子数が1乃至5のアルキル基であり;Z1、Z2およびZ3は、水酸基もしくは加水分解可能な基であり;Xは陰イオンである。]
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、シリカ前駆体部位を有する界面活性剤に関する。さらに本発明は、シリカ前駆体部位を有する界面活性剤を含むW/O型乳化物にも関する。
【背景技術】
【0002】
粒径が数ナノメートルから数十ナノメートルのシリカ微粒子は、研磨剤、充填剤として汎用性の高い材料である。近年、親水末端にシリカ前駆体部位を有する界面活性剤を用いて水溶液中でミセルもしくはベシクルを調製し、そのミセル、ベシクルの加水分解・重合により粒径数百ナノメートルのシリカ微粒子を製造する方法が開示されている(例えば、非特許文献1参照)。しかし、水溶液中で微粒子を製造する方法では、ミセル、ベシクルの外側表面でシリカの成長が進行するため、必然的に粒子の外側表面が親水的なシラノールで覆われることになる。そのため、高濃度での製造条件では粒子間の凝集が起こりやすく、工業的な製造法として応用することが難しい(例えば、非特許文献2、3参照)。
【0003】
表面のシラノール間の凝集を抑制してゾル−ゲル法によりシリカ微粒子を製造する方法として、親水末端にシリカ前駆体部位を有する界面活性剤を用いて有機溶媒中で逆ミセルを調製し、その逆ミセルの加水分解・重合によりシリカ微粒子を製造する製造法が考えられる。逆ミセルを利用する方法では、シリカ前駆体部位の加水分解・縮合は、逆ミセルの内側で進行する。そのため、微粒子表面はシラノールではなく界面活性剤で覆われることになり、粒子の凝集が抑制されることが期待される。
【0004】
しかし、トリメトキシシリルプロピルオクタデシルジメチルアンモニウムクロリドに代表される汎用のシリカ前駆体部位を有する界面活性剤は、水溶液中でミセル(水中油滴)を形成することはできるが、低極性の有機溶媒中で逆ミセル(油中水滴)を形成しないため、逆ミセルを微粒子製造の鋳型とする製造法には不適である。
【0005】
【非特許文献1】スィン・ソリッド・フィルム(Thin Solid Film),438-439,(2003),20-26
【非特許文献2】ケム・レット(Chem. Lett.),(1999),661-662
【非特許文献3】高分子論文集(Koubunshi Ronbunshu),(2000),251-253
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
シリカ前駆体部位を親水末端に有する界面活性剤を用いて、数ナノから数十ナノメートルの粒径のシリカ微粒子を、粒子の縮合を抑制しながら製造するためには、それと同程度の大きさの粒径を有する逆ミセル(油中水滴)を調製する必要がある。しかし、トリメトキシシリルプロピルオクタデシルジメチルアンモニウムクロリドなどの従来の汎用のシリカ前駆体部位を有する界面活性剤は、低極性の有機溶媒中で安定な逆ミセル(油中水滴)を形成しない。従って、汎用のシリカ前駆体部位を有する界面活性剤から調製された乳化分散物中の分子集合体を利用した、シリカ前駆体部位の加水分解・縮合によるマイクロメートルサイズ以下のシリカ微粒子の製造は困難である。
【0007】
本発明の目的は、有機溶媒に対する溶解性が高いシリカ前駆体部位を有する界面活性剤を提供することである。
また、本発明の目的は、均一かつ透明なW/O(油中水滴)型の乳化物を提供することでもある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の目的は、以下の手段によって達成された。
すなわち、本発明は、
(1)下記一般式(I)で表される界面活性剤、
【0009】
【化1】


【0010】
[式中、RおよびRは、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子または炭素原子数が1乃至20のアルキル基であり;RおよびRは、それぞれ独立に、炭素原子数が1乃至20のアルキル基または炭素原子数が1乃至20のアルコキシ基であり;R、R、RおよびR8は、それぞれ独立に、炭素原子数が1乃至20のアルキル基または炭素原子数が1乃至20の置換アルキル基であり;L、L、L3およびL4は、それぞれ独立に、単結合または炭素原子数が1乃至5のアルキレン基、炭素原子数が6乃至20のアリーレン基、−O−、−S−、−CO−、−NR−およびそれらの組み合わせからなる群より選ばれる二価の連結基であって、Rは水素原子または炭素原子数が1乃至5のアルキル基であり; Z1、Z2およびZ3は、それぞれ独立に、水酸基もしくは加水分解可能な基であり;Xは陰イオンである。]
【0011】
(2)RおよびRが、水素原子である前記(1)に記載の陽イオン性界面活性剤、
(3)RおよびRが、それぞれ独立に、炭素原子数が1乃至20のアルキル基である前記(1)又は(2)に記載の陽イオン性界面活性剤、
(4)RおよびRが、それぞれ独立に、炭素原子数が3乃至10のアルキル基または炭素原子数が3乃至10の置換アルキル基である前記(1)〜(3)のいずれか1項に記載の陽イオン性界面活性剤、
【0012】
(5)R、RおよびRが、それぞれ独立に、炭素原子数が1乃至3のアルキル基または炭素原子数が1乃至3の置換アルキル基である前記(1)〜(4)のいずれか1項に記載の陽イオン性界面活性剤、
(6)L、L、L3およびLが、それぞれ独立に、単結合または炭素原子数が1乃至5のアルキレン基、−O−、−CO−、−NR−およびそれらの組み合わせからなる群より選ばれる二価の連結基であって、Rは水素原子または炭素原子数が1乃至5のアルキル基である(1)〜(5)のいずれか1項に記載の界面活性剤、
(7)Z1、Z2およびZ3が、それぞれ独立に、炭素原子数が1乃至5のアルコキシ基である前記(1)〜(6)のいずれか1項に記載の界面活性剤、
(8)油相中に水相が乳化しているW/O型乳化物であって、下記一般式(I)で表される界面活性剤、または、一般式(I)で表される界面活性剤の加水分解・縮合物が溶解していることを特徴とするW/O型乳化物
【化2】


【0013】
[式中、RおよびRは、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子または炭素原子数が1乃至20のアルキル基であり;RおよびRは、それぞれ独立に、炭素原子数が1乃至20のアルキル基または炭素原子数が1乃至20のアルコキシ基であり;R、R、RおよびR8は、それぞれ独立に、炭素原子数が1乃至20のアルキル基または炭素原子数が1乃至20の置換アルキル基であり;L、L、L3およびL4は、それぞれ独立に、単結合または炭素原子数が1乃至5のアルキレン基、炭素原子数が6乃至20のアリーレン基、−O−、−S−、−CO−、−NR−およびそれらの組み合わせからなる群より選ばれる二価の連結基であって、Rは水素原子または炭素原子数が1乃至5のアルキル基であり;Z1、Z2およびZ3は、水酸基もしくは加水分解可能な基であり;Xは陰イオンである。]
を提供するものである。
【発明の効果】
【0014】
本発明の一般式(I)で表されるシリカ前駆体部位を親水末端に有する界面活性剤は、均一かつ透明なW/O(油中水滴)型乳化物を提供することができる。
本発明の、かかる均一かつ透明な乳化物中の分子集合体は、直径数ナノから数十ナノメートルの逆ミセルである。そのような微少な逆ミセルは、シリカ前駆体部位で覆われた直径数ナノから数十ナノメートルの水滴という特異な反応場を提供することができる。そのような反応場は、直径数ナノから数十ナノメートルのシリカ微粒子の製造に有効に利用できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の陽イオン性界面活性剤は、上記一般式(I)で表される。
【0016】
式(I)において、RおよびRは、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子(F、Cl、Br、I)または炭素原子数が1乃至20のアルキル基である。
アルキル基は、環状構造よりも鎖状構造を有していることが好ましい。鎖状アルキル基は分岐を有していてもよい。アルキル基の炭素原子数は、1乃至10であることが好ましく、1乃至6であることがさらに好ましく、1乃至3(メチル、エチル、プロピル、イソプロピル)であることが最も好ましい。
およびRは、水素原子であることが特に好ましい。
【0017】
一般式(I)において、RおよびRは、それぞれ独立に、炭素原子数が1乃至20のアルキル基または炭素原子数が1乃至20のアルコキシ基である。RおよびRは、それぞれ独立に、炭素原子数が1乃至20のアルキル基であることが好ましい。
アルキル基は、環状構造よりも鎖状構造を有していることが好ましい。鎖状アルキル基は分岐を有していてもよい。アルキル基の炭素原子数は、1乃至10であることが好ましく、1乃至6であることがさらに好ましく、1乃至3(メチル、エチル、プロピル、イソプロピル)であることが最も好ましい。
アルコキシ基は、環状構造よりも鎖状構造を有していることが好ましい。鎖状アルコキシ基は分岐を有していてもよい。アルコキシ基の炭素原子数は、1乃至10であることが好ましく、1乃至6であることがさらに好ましく、1乃至3(メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ)であることが最も好ましい。
【0018】
一般式(I)において、R、R、RおよびRは、それぞれ独立に、炭素原子数が1乃至20のアルキル基または炭素原子数が1乃至20の置換アルキル基である。RおよびRは、それぞれ独立に、炭素原子数が3乃至10のアルキル基または炭素原子数が3乃至10の置換アルキル基であることが好ましい。RおよびRは、それぞれ独立に、炭素原子数が1乃至3のアルキル基または炭素原子数が1乃至3の置換アルキル基であることが好ましい。
アルキル基は、環状構造よりも鎖状構造を有していることが好ましい。鎖状アルキル基は分岐を有していてもよい。RおよびRで表されるアルキル基の炭素原子数は、1乃至15であることが好ましく、2乃至12であることがさらに好ましく、3乃至10であることが最も好ましい。RおよびRで表されるアルキル基の炭素原子数は、1乃至10であることが好ましく、1乃至6であることがさらに好ましく、1乃至3(メチル、エチル、プロピル、イソプロピル)であることが最も好ましい。
【0019】
置換アルキル基のアルキル部分は、上記アルキル基と同様である。置換アルキル基の置換基の例は、ハロゲン原子、アリール基、アシル基、カルボキシル、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、カルバモイル、置換カルバモイル基、シアノ、アルコキシ基、アリールオキシ基、ヒドロキシル、アシルオキシ基、アルキルスルホニルオキシ基、アリールスルホニルオキシ基、アミノ、置換アミノ基、アミド基、スルホンアミド基、ウレイド、置換ウレイド基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、ニトロ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、スルファモイル、置換スルファモイル基、スルホおよび複素環基を含む。
【0020】
置換カルバモイル基、置換アミノ基、置換ウレイド基および置換スルファモイル基の置換部分は、1乃至18のアルキル基または炭素原子数が6乃至18のアリール基である。
置換アルキル基の置換基は、ハロゲン原子(F、Cl、Br、I)、アリール基、カルボキシル、ヒドロキシル、アミノ、置換アミノ基およびアシルオキシ基(例、メタクリロイルオキシ、アクリロイルオキシ)が好ましく、カルボキシル、ヒドロキシル、アミノ、置換アミノ基、メタクリロイルオキシおよびアクリロイルオキシがさらに好ましい。
【0021】
一般式(I)において、L、L、LおよびLは、それぞれ独立に、単結合または炭素原子数が1乃至5のアルキレン基、炭素原子数が6乃至20のアリーレン基、−O−、−S−、−CO−、−NR−およびそれらの組み合わせからなる群より選ばれる二価の連結基である。L、L、LおよびLは、それぞれ独立に、単結合または炭素原子数が1乃至5のアルキレン基、−O−、−CO−、−NR−およびそれらの組み合わせからなる群より選ばれる二価の連結基であることが好ましい。Rは、水素原子または炭素原子数が1乃至5のアルキル基である。
アルキレン基は、環状構造よりも鎖状構造を有していることが好ましい。鎖状アルキレン基は直鎖状アルキレン基であることが好ましい。アルキレン基の炭素原子数は、1乃至4であることが好ましく、1乃至3であることがさらに好ましい。炭素原子数が1乃至3の直鎖状アルキレン基(メチレン、ジメチレン、トリメチレン)であることが特に好ましい。
アリーレン基は、フェニレンまたはナフチレンであることが好ましく、フェニレンであることがさらに好ましい。
アルキル基は、環状構造よりも鎖状構造を有していることが好ましい。鎖状アルキル基は分岐を有していてもよい。アルキル基の炭素原子数は、1乃至4であることが好ましく、1乃至3(メチル、エチル、プロピル、イソプロピル)であることが最も好ましい。
【0022】
以下に、組み合わせからなる二価の連結基の例を示す。以下の例は、左右を反転させてもよい。ALは、アルキレン基である。
【0023】
L11:−CO−O−
L12:−CO−O−AL−
L13:−AL−CO−O−
L14:−AL−CO−O−AL−
L15:−CO−NR−
L16:−CO−NR−AL−
L17:−AL−CO−NR−
L18:−AL−CO−NR−AL−
L19:−NR−CO−NR−
【0024】
L20:−NR−CO−NR−AL−
L21:−AL−NR−CO−NR−AL−
L22:−O−CO−NR−
L23:−O−CO−NR−AL−
L24:−AL−O−CO−NR−
L25:−AL−O−CO−NR−AL−
L26:−CO−O−CO−
L27:−CO−O−CO−AL−
L28:−AL−CO−O−CO−AL−
L29:−O−AL−
【0025】
一般式(I)において、Z1、Z2およびZ3は、それぞれ独立に、水酸基もしくは加水分解可能な基である。前記加水分解可能な基の具体例としては、アルコキシ基、カルボキシラート(例、アセチルアセトナート)、ハロゲン等が挙げられる。Z1、Z2およびZ3は、それぞれ独立に、炭素原子数が1乃至5のアルコキシ基であることが好ましい。アルコキシ基は、環状構造よりも鎖状構造を有していることが好ましい。鎖状アルコキシ基は分岐を有していてもよい。アルコキシ基の炭素原子数は、1乃至3(メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ)であることが最も好ましい。
【0026】
一般式(I)において、Xは陰イオンである。陰イオンの例は、ハライドイオン(F、Cl、Br、I)、脂肪族スルホン酸イオン、芳香族スルホン酸イオン、モノアルキル硫酸イオン、カルボン酸イオン、PF、BF、ClOを含む。陰イオンは、Br、I、p−トルエンスルホン酸イオン、CHCOO、PF、BFまたはClOであることが好ましく、Br、Iまたはp−トルエンスルホン酸イオンであることがさらに好ましい。
【0027】
以下に、一般式(I)で表される界面活性剤の例を示す。
【0028】
【化3】


【0029】
【表A1】


【0030】
【表A2】


【0031】
【化4】


【0032】
【表B1】


【0033】
【表B2】


【0034】
【化5】


【0035】
【表C1】


【0036】
【表C2】


【0037】
【化6】


【0038】
【表D1】


【0039】
【表D2】


【0040】
【化7】


【0041】
【表E】


【0042】
【化8】


【0043】
【表F】


【0044】
【化9】


【0045】
【表G】


【0046】
【化10】


【0047】
【表H】


【0048】
[W/O型乳化物]
W/O型乳化物は、油相、水相、および、一般式(I)で表される界面活性剤または一般式(I)で表される界面活性剤の加水分解・縮合物からなる。油相中に水相が乳化している。
【0049】
油相は、極性が低い有機溶媒からなることが好ましい。低極性有機溶媒は、界面活性剤が存在しない場合、水とは混合せず二相分離する有機溶媒であることが好ましい。
有機溶媒の例は、飽和炭化水素(例、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン、イソオクタン、シクロヘキサン)、芳香族炭化水素(例、ベンゼン、トルエン、キシレン)、ハロゲン化炭化水素(例、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素)、エーテル(例、ジエチルエーテル)、エステル(例、酢酸エチル)を含む。有機溶媒は、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン、イソオクタン、ベンゼン、トルエン、キシレンが好ましく、ヘキサン、オクタン、デカン、イソオクタン、トルエンがさらに好ましい。
二種類以上の有機溶媒を混合して用いてもよい。
【0050】
水相は、ほぼ純粋な水(例えば、脱イオン水)であってもよい。
水相は、無機塩を含むことができる。無機塩の添加により、乳化状態を調節することができる。乳化状態を調節することにより、懸濁状態の乳化物を均一透明な乳化物にすることもできる。無機塩の例は、ハロゲン化アルカリ金属塩(例、フッ化リチウム、フッ化ナトリウム、フッ化カリウム、塩化リチウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、臭化リチウム、臭化ナトリウム、臭化カリウム、ヨウ化リチウム、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化カリウム)、ハロゲン化アルカリ土類金属塩(例、塩化マグネシウム、塩化カルシウム、臭化マグネシウム、臭化カルシウム、ヨウ化マグネシウム、ヨウ化カルシウム)、ハロゲン化アンモニウム塩(例、フッ化アンモニウム、塩化アンモニウム、臭化アンモニウム、ヨウ化アンモニウム)、硫酸アルカリ金属塩(例、硫酸リチウム、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム)、硫酸アルカリ土類金属塩(例、硫酸マグネシウム)、硫酸アンモニウムを含む。
無機塩は、塩化リチウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化マグネシウム、塩化カルシウム、臭化リチウム、臭化ナトリウム、臭化カリウム、臭化カルシウム、ヨウ化リチウム、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化カリウム、ヨウ化カルシウム、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、硫酸マグネシウムが好ましく、塩化リチウム、塩化マグネシウム、塩化カルシウム、臭化リチウム、ヨウ化リチウム、硫酸リチウム、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、硫酸マグネシウムがさらに好ましく、硫酸リチウム、硫酸マグネシウムが最も好ましい。二種類以上の無機塩を併用してもよい。
無機塩の添加量は、水100質量部に対して、0.1乃至20質量部が好ましく、1乃至10質量部がさらに好ましく、1乃至5質量部が最も好ましい。
【0051】
W/O型乳化物において、一般式(I)で表される界面活性剤を二種類以上用いてもよい。一般式(I)で表される界面活性剤と他の界面活性剤とを併用してもよい。
【0052】
一般式(I)で表される界面活性剤−有機溶媒(例、イソオクタン)−水の3成分組成において、界面活性剤に対する水のモル比が大きすぎると、油相に分散している水滴が大きくなり均一透明な分散液を与えない。界面活性剤に対する水のモル比は、30以下であることが好ましく、20以下がさらに好ましく、10以下が最も好ましい。界面活性剤に対する有機溶媒のモル比は、大きいほど安定な均一透明な分散液を与える。陽イオン性界面活性剤に対する有機溶媒のモル比は、80以上が好ましく、100以上がさらに好ましく、120以上が最も好ましい。
【0053】
一般式(I)で表される界面活性剤、有機溶媒および水から、均一透明な乳化物を調製するために、先に界面活性剤と有機溶媒とを混合してから、次に水を加える手順が好ましい。乳化を促進するため、超音波を照射してもよいし、また、有機溶媒の沸点以下の温度で加温してもよい。
【0054】
乳化物に調製において、微量の添加剤を用いてもよい。添加剤の例は、アルコール(例、エタノール)、カルボン酸(例、酢酸)、無機酸(例、ボロン酸、リン酸、塩酸、硝酸、硫酸)、アンモニア、アルカリ金属の水酸化物(例、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム)を含む。添加剤は、エタノール、酢酸、ボロン酸が好ましい。好ましい添加量は、水100質量部に対して、0.1乃至10質量部が好ましく、0.1乃至5質量部がさらに好ましく、0.1乃至1質量部が最も好ましい。
【0055】
乳化物が均一透明であるかどうかは、乳化物中のコロイド粒子の大きさで評価できる。
乳化物中のコロイド粒子の大きさは、光散乱法で測定できる。また、数ナノメートルから数十ナノメートルの粒径の分散物では可視光の波長よりも粒径が充分に小さいため、濁度が低いことを利用して粒径を評価することもできる。本発明に従うW/O型乳化物では、500〜700nmにおける吸光度を測定することにより、濁度を評価できる。光路長1cmセル内の乳化分散物の吸光度が0.002以下になることをもって、目的とする十分小さい粒径の逆ミセルが生成したと判断できる。
【0056】
[無機酸化物微粒子の調製]
本発明のW/O型乳化物は、シリカ微粒子の調製に用いることができる。さらに、本発明のW/O型乳化物に無機酸化物前駆体を添加することにより、ケイ素以外の金属を含む無機酸化物微粒子を調製することもできる。無機酸化物は、ケイ素(シリカ)、チタン(チタニア)、ジルコニウム(ジルコニア)、アルミニウム(アルミナ)の酸化物またはそれらの複合物が好ましく、シリカ、チタニア、ジルコニア、またはそれらの複合物がさらに好ましく、シリカ、ジルコニア、またはそれらの複合物が最も好ましい。
本発明のW/O型乳化物を使用すると、球状、もしくは、球状に近い微粒子が製造できる。球状に近い微粒子とは、具体的には長軸と短軸の比が2以下の形状である。W/O型乳化物を用いる製造法では、中空粒子と非中空粒子のいずれも製造できる。
反射防止膜の低屈折率層に使用する粒子は、中空粒子が好ましい。W/O型乳化物を用いる製造法では、粒径が5nm〜1μmの無機酸化物微粒子を製造することができる。反射防止膜フイルムの低屈折率層に使用する粒子は、平均粒径が低屈折率層の膜厚の30%〜150%が好ましく、35%〜80%がさらに好ましく、40%〜60%が最も好ましい。例えば、低屈折率層の厚みが100nmであれば、無機酸化物微粒子の粒径は30〜150nmが好ましく、35〜80nmがさらに好ましく、40〜60nmが最も好ましい。
【0057】
(無機酸化物前駆体)
無機酸化物微粒子の調製には、酸化物前駆体を用いる。無機酸化物前駆体は、アルコキシシラン、チタンアルコキシド、ジルコニウムアルコキシド、アルミニウムアルコキシドチタニウムカルボキシラート(例、チタンテトラアセチルアセトナート)、ジルコニウムカルボキシラート(ジルコニウムテトラアセチルアセトナート)が好ましい。
アルコキシシランの例は、テトラアルコキシシラン(例、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、テトラブトキシシラン)、アルキルトリアルコキシシラン(例、ヘキシルトリメトキシシラン、ヘキシルトリエトキシシラン、オクチルトリメトキシシラン、オクチルトリエトキシシラン、デシルトリメトキシシラン)を含む。チタンアルコキシドの例は、チタンテトラアルコキシド(例、チタンテトラメトキシド、チタンテトラエトキシド、チタンテトラプロポキシド、チタンテトライソプロポキシド、チタンテトラブトキシド、チタンテトラtert−ブトキシド)、チタンジアルコキシド(例、チタニウムビス(エチル・アセトアセテート)ジイソプロポキシド)を含む。ジルコニウムアルコキシドの例は、ジルコニウムテトラアルコキシド(例、ジルコニウムテトラエトキシド、ジルコニウムテトラプロポキシド、ジルコニウムテトライソプロポキシド、ジルコニウムテトラブトキシド、ジルコニウムテトラtert−ブトキシド)を含む。アルミニウムアルコキシドの例は、アルミニウムテトラアルコキシド(例、アルミニウムテトライソプロポキシド)を含む。
【0058】
無機酸化物前駆体の部分縮合物を用いてよい。二種類以上の無機酸化物前駆体を併用してもよい。無機酸化物前駆体は、テトラエトキシシラン、チタンテトライソプロポキシド、チタンテトラブトキシド、ジルコニウムテトライソプロポキシド、ジルコニウムテトラブトキシド、チタンテトラアセチルアセトナート、ジルコニウムテトラアセチルアセトナートが好ましく、テトラエトキシシラン、チタンテトラアセチルアセトナートがさらに好ましい。
二種類以上の無機酸化物前駆体を併用する場合、すべての無機酸化物前駆体を同時に添加することができる。また、一部の無機酸化物前駆体を添加して反応を進行させた後に、残りの無機酸化物前駆体を添加してもすることもできる。
【0059】
一般式(I)で表される界面活性剤のモル数、添加した無機酸化物前駆体のモル数、および、反応系中の水のモル数により、無機酸化物微粒子の形態を中空構造にするか非中空構造を制御することができる。一般式(I)で表される界面活性剤のモル数をM1、添加した無機酸化物前駆体のモル数をM2、反応系中の水のモル数をMとし、(0.75 M1 + M2)/
Mで表されるα値を定義すると、中空構造の球状無機酸化物を製造するときのα値は、0.01〜1が好ましく、0.01〜0.5がさらに好ましく、0.01〜0.25が最も好ましい。また、非中空構造の球状無機酸化物を製造するときのα値は、0.1〜2が好ましく、0.25〜2がさらに好ましく、0.5〜2が最も好ましい。
【0060】
(触媒)
一般式(I)で表される界面活性剤のシリカ前駆体部位または添加した無機酸化物前駆体の加水分解と縮合を促進する目的で、触媒を加えることができる。触媒の例は、有機酸(例、酢酸)、無機酸(例、塩酸、硝酸、硫酸、リン酸)、アルカリ金属の水酸化物(例、水酸化ナトリウム)、アンモニア、アミンを含む。触媒は、酢酸、塩酸、水酸化ナトリウム、アンモニアが好ましく、塩酸、アンモニアがさらに好ましい。
酸を触媒として用いる場合、水相のpHは0〜5が好ましく、1〜4がさらに好ましく、2〜3が最も好ましい。塩基を触媒として用いる場合、水相のpHは9〜14が好ましく、10〜13がさらに好ましく、11〜12が最も好ましい。
【0061】
(加水分解・縮合工程)
無機酸化物微粒子の製造法の工程は、室温での無機酸化物微粒子の加水分解・縮合工程と加熱下での焼成工程からなる。
加水分解・縮合工程では、一般式(I)で表される界面活性剤、水、有機溶媒、触媒を混合する。必要に応じて、無機酸化物前駆体や他の界面活性剤や無機塩や添加剤も混合できる。混合操作の手順は、一般式(I)で表される界面活性剤および無機酸化物前駆体が触媒と接触する混合操作が最後であることが好ましい。一般式(I)で表される界面活性剤および無機酸化物が水および触媒と接触する混合操作が最後であることがさらに好ましい。具体的な混合の操作手順は、次の(I)および(II)が好ましい。
(I):無機塩と触媒と添加剤の水溶液と、一般式(I)で表される界面活性剤と他の界面活性剤と無機酸化物前駆体の有機溶媒分散液をそれぞれ調製しておき、両者を混合しW/O型乳化物を調製する。
(II):無機塩と触媒と添加剤の水溶液と、一般式(I)で表される界面活性剤と他の界面活性剤の有機溶媒分散液をそれぞれ調製しておき、両者を混合しW/O型乳化物を調製後、無機酸化物前駆体を添加する。無機酸化物前駆体を添加する際は、無機酸化物前駆体の有機溶媒分散液を使用しても良い。
(III):無機塩と触媒と添加剤の水溶液と、他の界面活性剤の有機溶媒分散液をそれぞれ調製しておき、両者を混合しW/O型乳化物を調製後、一般式(I)で表される界面活性剤と無機酸化物前駆体を添加する。一般式(I)で表される界面活性剤と無機酸化物前駆体を添加する際は、一般式(I)で表される界面活性剤と無機酸化物前駆体の有機溶媒分散液を使用しても良い。
(IV):無機塩と添加剤の水溶液と、一般式(I)で表される界面活性剤と他の界面活性剤と無機酸化物前駆体の有機溶媒分散液をそれぞれ調製しておき、両者を混合しW/O型乳化物を調製後、触媒を添加する。触媒を添加する際は、触媒の水溶液もしくは有機溶媒分散液を使用しても良い。
混合は、常に撹拌下で行うことが好ましい。乳化分散を促進するため、超音波を照射してもよい。また、一般式(I)で表される界面活性剤もしくは無機酸化物前駆体が触媒と混合していない限り、有機溶媒の沸点以下の温度で加熱してもよい。混合操作の際は、一般式(I)で表される界面活性剤もしくは無機酸化物前駆体が、触媒と接触する混合操作をした後は、組成物の温度を15〜25℃の範囲内のある温度で一定に保つ。加水分解・縮合工程において、一般式(I)で表される界面活性剤、水、有機溶媒、触媒、無機酸化物前駆体、および、必要に応じて、他の界面活性剤、無機塩、添加剤を混合した後は、反応組成物の温度を15〜25℃の範囲内のある温度で一定に保ち、1日から7日間撹拌する。
一般式(I)で表される界面活性剤の加水分解物は、一般式(I)中Z〜Zで表される基等が前述の工程によって加水分解することによって生ずる物であり、一般式(I)で表される界面活性剤の縮合物は、上記生じた加水分解物同士等が油水界面上でシロキサン結合を介して縮合した物である。
【0062】
(焼成工程)
焼成工程では、加水分解・縮合工程で生成した無機酸化物のゾルまたはゲルを、最高800℃で加熱処理する。好ましい工程は、次の(i)〜(viii)である。
(i):加水分解・縮合工程で得られた組成物を、開放系で、60〜100℃で1〜24時間加熱する。溶媒を留去し、残留物を乾燥する。
(ii):加水分解・縮合工程で得られた組成物を、オートクレーブ内で、60〜150℃で1〜24時間加熱する。溶媒を留去し、残留物を乾燥する。
(iii):工程(i)で得られた無機酸化物を、不活性ガス気流下もしくは真空下で、電気炉内で200℃〜800℃で1〜24時間加熱する。
(iv):工程(ii)で得られた無機酸化物を、不活性ガス気流下もしくは真空下で、電気炉内で200℃〜800℃で1〜24時間加熱する。
(v):工程(i)で得られた無機酸化物を、イソオクタンなどの炭化水素に溶解し、オートクレーブ内で、200℃〜800℃で1〜24時間加熱する。溶媒を留去し、残留物を乾燥する。
(vi):工程(ii)で得られた無機酸化物を、イソオクタンなどの炭化水素に溶解し、オートクレーブ内で、200℃〜800℃で1〜24時間加熱する。溶媒を留去し、残留物を乾燥する。
(vii):工程(v)で得られた無機酸化物を、不活性ガス気流下もしくは真空下で、電気炉内で200℃〜800℃で1〜24時間加熱する。
(viii):工程(vi)で得られた無機酸化物を、不活性ガス気流下もしくは真空下で、電気炉内で200℃〜800℃で1〜24時間加熱する。
【0063】
以下、本発明の界面活性剤を用いた逆ミセル形成によるシリカ微粒子製造メカニズムは、次のように考えられる。
本発明の界面活性剤は、シリカ前駆体部位と親油性分岐鎖部位とを有する両親媒性分子である。その分子構造の性質に基づき、必要に応じて前記無機酸化物前駆体を添加した、前述のW/O型乳化物において本発明の界面活性剤が多数、そのシリカ前駆体部位を逆ミセルの内側(水滴側)に、親油性分岐鎖部位を外側(油相側)になるように球状に配置・集合する。次に、加水分解・縮合工程において、各々のシリカ前駆体部位のアルコキシ基等が加水分解し、シリカ前駆体同士がシロキサン結合により縮合し、焼成工程において、さらに縮合反応が進行することにより、微粒子表面が本発明の界面活性剤の親油性分岐鎖部位で覆われた球状もしくは球状に近いシリカ微粒子が製造される。
【0064】
[低屈折率層]
(低屈折率バインダー)
無機酸化物の中空微粒子は、反射防止膜の低屈折率層に用いることができる。
反射防止膜の低屈折率層は、中空微粒子に加えて、低屈折率バインダーとして含フッ素ポリマーを含むことが好ましい。フッ素ポリマーは、動摩擦係数が0.03〜0.15であり、水に対する接触角が90〜120°であることが好ましい。含フッ素ポリマーは、架橋構造を有することができる。架橋構造は、熱または電離放射線により含フッ素ポリマーに導入できる。
【0065】
含フッ素ポリマーとしては、パーフルオロアルキル基含有シラン化合物(例、(ヘプタデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロデシル)トリエトキシシラン)の加水分解・脱水縮合物を用いることができる。また、含フッ素モノマーと架橋反応性付与のためのモノマーとの含フッ素架橋共重合体を用いてもよい。
【0066】
含フッ素モノマーの例は、フルオロオレフィン(例、フルオロエチレン、ビニリデンフルオライド、テトラフルオロエチレン、パーフルオロオクチルエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、パーフルオロ−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソール)、(メタ)アクリル酸の部分または完全フッ素化アルキルエステル誘導体(例えば、ビスコート6FM(大阪有機化製)、M−2020(ダイキン製))、完全または部分フッ素化ビニルエーテルを含む。パーフルオロオレフィンが好ましい。屈折率、溶解性、透明性および入手の容易さを考慮すると、ヘキサフルオロプロピレンが特に好ましい。
架橋反応性付与のためのモノマーは、分子内にあらかじめ自己架橋性官能基を有するモノマー(例、グリシジル(メタ)アクリレート、グリシジルビニルエーテル)と、非架橋性官能基(例、カルボキシル、ヒドロキシ、アミノ、スルホ)を有するモノマー(例、(メタ)アクリル酸、メチロール(メタ)アクリレート、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、アリルアクリレート、ヒドロキシエチルビニルエーテル、ヒドロキシブチルビニルエーテル、マレイン酸、クロトン酸)を含む。非架橋性官能基を有するモノマーから合成される繰り返し単位の非架橋性官能基に対して、高分子反応(例えば、繰り返し単位のヒドロキシに対してアクリル酸クロリドを作用させる反応)によって架橋反応性基(例、(メタ)アクリルロイル)を導入することができる。
【0067】
含フッ素モノマーと架橋反応性付与のためのモノマーに加えて、溶剤への溶解性、皮膜の透明性の観点からフッ素原子を含有しないモノマーを共重合することもできる。併用可能なモノマーの例は、オレフィン(例、エチレン、プロピレン、イソプレン、塩化ビニル、塩化ビニリデン)、アクリル酸エステル(例、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸2−エチルヘキシル)、メタクリル酸エステル(例、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、エチレングリコールジメタクリレート)、スチレン、スチレン誘導体(例、ジビニルベンゼン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン)、ビニルエーテル(例、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル)、ビニルエステル(例、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、桂皮酸ビニル)、アクリルアミド(N−tert−ブチルアクリルアミド、N−シクロヘキシルアクリルアミド等)、メタクリルアミド、アクリロニトリルおよびその誘導体を含む。
【0068】
含フッ素ポリマーに対して、硬化剤(特開平10−25388号、同10−147739号の各公報に記載)を用いて架橋構造を導入してもよい。
【0069】
含フッ素ポリマーは、パーフルオロオレフィンとビニルエーテルまたはビニルエステルのランダム共重合体が好ましい。含フッ素ポリマーは、単独で架橋反応可能な基を有していることが好ましい。単独で架橋反応可能な基は、ラジカル反応性基(例、アクリロイル、メタクリロイル)および開環重合性基(例、エポキシ基、オキセタニル基)が好ましい。架橋反応可能な基を有する繰り返し単位は、ポリマーの5〜70mol%が好ましく、30〜60mol%がさらに好ましい。
【0070】
(皮膜形成バインダー)
低屈折率層は、皮膜形成バインダーを有することが好ましい。皮膜形成バインダーは、皮膜強度、塗布液の安定性および塗膜の生産性を高める機能がある。皮膜形成バインダーは、無機粒子を除く皮膜形成成分のうち10質量%以上であることが好ましく、20質量%以上100質量%以下であることがさらに好ましく、30質量%以上95質量%以下であることが最も好ましい。
皮膜形成バインダー飽和炭化水素鎖またはポリエーテル鎖を主鎖として有するポリマーであることが好ましく、飽和炭化水素鎖を主鎖として有するポリマーであることがさらに好ましい。飽和炭化水素鎖を主鎖として有し、かつ架橋構造を有するバインダーポリマーは、二個以上のエチレン性不飽和基を有するモノマーの(共)重合体が好ましい。
【0071】
二個以上のエチレン性不飽和基を有するモノマーは、多価アルコールと(メタ)アクリル酸とのエステル(例、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−シクロヘキサンジアクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート)、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、1,2,3−シクロヘキサンテトラメタクリレート、ポリウレタンポリアクリレート、ポリエステルポリアクリレート)、ビニルベンゼンおよびその誘導体(例、1,4−ジビニルベンゼン、4−ビニル安息香酸2−アクリロイルエチル、1,4−ジビニルシクロヘキサノン)、ビニルスルホン(例、ジビニルスルホン)、アクリルアミド(例、メチレンビスアクリルアミド)およびメタクリルアミドが好ましい。上記モノマーは2種以上併用してもよい。
【0072】
(重合開始剤)
エチレン性不飽和基を有するモノマーの重合は、光ラジカル開始剤あるいは熱ラジカル開始剤の存在下、電離放射線の照射または加熱により行うことができる。
【0073】
光ラジカル重合開始剤は、アセトフェノン化合物、ベンゾイン化合物、ベンゾフェノン化合物、ホスフィンオキシド化合物、ケタール化合物、アントラキノン化合物、チオキサントン化合物、アゾ化合物、過酸化物類、2,3−ジアルキルジオン化合物、ジスルフィド化合物、フルオロアミン化合物および芳香族スルホニウム化合物が好ましい。アセトフェノン化合物の例には、2,2−ジエトキシアセトフェノン、p−ジメチルアセトフェノン、1−ヒドロキシジメチルフェニルケトン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−4−メチルチオ−2−モルフォリノプロピオフェノンおよび2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノンが含まれる。ベンゾイン化合物の例には、ベンゾインベンゼンスルホン酸エステル、ベンゾイントルエンスルホン酸エステル、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテルおよびベンゾインイソプロピルエーテルが含まれる。ベンゾフェノン化合物の例には、ベンゾフェノン、2,4−ジクロロベンゾフェノン、4,4−ジクロロベンゾフェノンおよびp−クロロベンゾフェノンが含まれる。ホスフィンオキシド化合物の例には、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシドが含まれる。光ラジカル重合開始剤は、最新UV硬化技術(P.159,発行人;高薄一弘,発行所;(株)技術情報協会,1991年発行)にも記載がある。市販の光開裂型の光ラジカル重合開始剤(例えば、日本チバガイギー(株)製のイルガキュア651、184、907)を用いてもよい。
光重合開始剤の使用量は、多官能モノマー100質量部に対して、0.1〜15質量部が好ましく、1〜10質量部がさらに好ましい。
【0074】
光重合開始剤に加えて、光増感剤を用いてもよい。光増感剤の例は、ブチルアミン、トリエチルアミン、トリブチルホスフィン、ミヒラーのケトンおよびチオキサントンを含む。
【0075】
熱ラジカル開始剤は、有機あるいは無機過酸化物、有機アゾ及びジアゾ化合物が好ましい。
有機過酸化物の例は、過酸化ベンゾイル、過酸化ハロゲンベンゾイル、過酸化ラウロイル、過酸化アセチル、過酸化ジブチル、クメンヒドロぺルオキシド、ブチルヒドロぺルオキシドを含む。無機過酸化物の例は、過酸化水素、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウムを含む。アゾ化合物の例は、2−アゾ−ビス−イソブチロニトリル、2−アゾ−ビス−プロピオニトリル、2−アゾ−ビス−シクロヘキサンジニトリルを含む。ジアゾ化合物の例は、ジアゾアミノベンゼン、p−ニトロベンゼンジアゾニウムを含む。
【0076】
[反射防止フイルム]
低屈折率層を有する反射防止フイルムは、ヘイズ値が3〜70%であることが好ましく、4〜60%であることがさらに好ましい。反射防止フイルムは450nmから650nmの平均反射率が3.0%以下であることが好ましく、2.5%以下であることがさらに好ましい。反射防止フイルムが上記範囲のヘイズ値及び平均反射率であると、透過画像の劣化を伴なわずに良好な防眩性および反射防止性が得られる。
【0077】
(支持体)
反射防止フイルムの透明支持体は、ポリマーフイルムが好ましい。ポリマーフイルムを構成するポリマーの例は、セルロースアシレート(例、セルローストリアセテート、セルロースジアセテート、セルロールアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレート)、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリエステル(例、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート)、ポリスチレン、ポリオレフィン、ノルボルネン系樹脂、非晶質ポリオレフィンを含む。市販のポリマーフイルム(例えば、セルロースアセテートフイルムについては富士写真フイルム(株)製のTAC−TD80U、TD80UF、ノルボルネン系樹脂フイルムについては、JSR社製のアートン、非晶質ポリオレフィンフイルムについては日本ゼオン社製のゼオネックス)を用いてもよい。セルローストリアセテートフイルム、ポリエチレンテレフタレートフイルム、ポリエチレンナフタレートフイルムが好ましく、セルローストリアセテートフイルムが好ましい。ハロゲン化炭化水素(例、ジクロロメタン)を実質的に含まないセルロースアシレートフイルムが特に好ましい。ハロゲン化炭化水素を含まないセルロースアシレートフイルムおよびその製造法については、発明協会公開技報(公技番号2001−1745、2001年3月15日発行)に記載がある。
【0078】
(低屈折率層の形成)
低屈折率層は、無機酸化物微粒子、低屈折率バインダー、被膜形成バインダー、および、重合開始剤を含む塗布液を、ハードコート膜上に塗布することにより形成することが好ましい。塗布液の調製に使用する溶媒は、有機溶媒が好ましい。有機溶媒の例は、アミド(例、DMF)、スルホキシド(例、DMSO)、ヘテロ環化合物(例、ピリジン)、炭化水素(例、トルエン、ヘキサン)、アルキルハライド(例、クロロホルム、ジクロロメタン)、エステル(例、酢酸メチル、酢酸ブチル)、ケトン(例、アセトン、メチルエチルケトン)、エーテル(例、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン)を含む。二種類以上の有機溶媒を併用しても良い。
塗布液の塗布は、公知の方法(例、押し出しコーティング法、ダイレクトグラビアコーティング法、リバースグラビアコーティング法、ダイコーティング法、ワイヤーバーコート法)により実施できる。
【実施例】
【0079】
[実施例1]
(化合物(A−19)の製造)
化合物(A−19)を、スキーム1に従って製造した。
【0080】
【化12】


【0081】
4−ブロモブタン酸(A−19a)25.4g、2−エチル−1−ヘキサノール(A−19b)25.0g、および、p−トルエンスルホン酸一水和物38.0gの混合物を、トルエン中で2時間還流した。脱水縮合により生成した水は共沸により反応系中から随時取り除いた。反応混合物を炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄後、溶媒を減圧留去し、残留物を減圧蒸留により精製し、化合物(A−19c)31.1gを得た(第1段階)。
化合物(A−19c)27.2gとジメチルアミン(A−19d)の2.0Mテトラヒドロフラン溶液230mLの混合物を、室温で、25時間攪拌した。テトラヒドロフランおよび残存しているジメチルアミン(A−19d)を留去した。残留物にヘキサンを加え、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液と飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を留去した。残留物をシリカクロマトグラフィーにより精製し、化合物(A−19e)20.0gを得た(第2段階)。
ヨード酢酸(A−19f)24.6g、2−エチル−1−ヘキサノール(A−19b)22.0g、および、p−トルエンスルホン酸一水和物38.0gの混合物を、トルエン500mL中で2時間還流した。脱水縮合により生成した水は共沸により反応系中から随時取り除いた。反応混合物を炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄後、溶媒を減圧留去し、残留物を減圧蒸留により精製し、化合物(A−19g)31.7gを得た(第3段階)。
ブチルリチウムの1.58Mヘキサン溶液31.6mLを、0℃のジイソプロピルアミン7.8mLのテトラヒドロフラン溶液に添加し、0℃で15分間攪拌した。その後、−78℃に冷却し、化合物(A−19e)12.2gとヘキサメチルホスホルアミド9.6mLのテトラヒドロフラン溶液を添加し、−78℃で25分間攪拌した。反応溶液の温度を−78℃に保ったまま、化合物(A−19g)14.9gのテトラヒドロフラン溶液を添加し、−78℃で5時間攪拌した。その後24時間かけて徐々に0℃まで温度を上げた。ヘキサンを反応混合物に加えた後、希塩酸で洗浄し、溶媒を留去した。残留物をカラムクロマトグラフィーにより精製し、化合物(A−19h)2.1gを得た(第4段階)。
化合物(A−19h)1.0gと3−ブロモプロピルトリエトキシシラン(A−19i)1.38gの混合物をテトラヒドロフラン中、50℃で、7日間攪拌した。テトラヒドロフランを留去後、残存している3−ブロモプロピルトリエトキシシラン(A−19i)を減圧下90℃で留去し化合物(A−19)1.69gを得た(第5段階)。
【0082】
H NMR(400MHz、CDCl
0.66(t,J=7.6Hz,2H)、0.85−0.94(m,12H)、1.21−1.41(m,25H (δ1.23、J=7.2のトリプレットを含む))、1.53−1.65(m,2H)、1.80−2.10(m,3H)、2.19−2.31(m,1H)、2.73−2.92(m,3H)、3.31(s,3H)、3.33(s,3H)、3.40−3.65(m,4H)、3.83(q,J=7.2,6H)、3.92−4.10(m,4H)
【0083】
[実施例2]
スキーム1と同様に、化合物(A−20)を製造した。
H NMR(400MHz、CDCl
0.66(t,J=7.6Hz,2H)、0.84−0.94(m,12H)、1.21−1.42(m,16H)、1.52−1.65(m,2H)、1.79−2.11(m,3H)、2.19−2.31(m,1H)、2.73−2.91(m,3H)、3.31(s,3H)、3.33(s,3H)、3.39−3.66(m,13H(δ3.59のシングレットを含む))、3.92−4.10(m,4H)
【0084】
[実施例3]
(化合物(B−1)の製造)
化合物(B−1)を、スキーム2に従って製造した。
【0085】
【化13】


【0086】
アスパラギン酸(B−1a)26.6 g、2−エチル−1−ヘキサノール(A−19b)65.1g、および、p−トルエンスルホン酸一水和物44.0gの混合物を、トルエン500mL中で2時間還流した。脱水縮合により生成した水は共沸により反応系中から随時取り除いた。反応混合物を炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄後、溶媒を減圧留去し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、化合物(B−1b)65.2gを得た(第1段階)。
化合物(B−1b)23.6g、ブロモアセチルブロマイド(B−1c)12.7gおよびトリエチルアミン10.5gの混合物を、室温で18時間攪拌した。反応混合物を塩化ナトリウム水溶液で洗浄後、溶媒を減圧留去し、残留物をシリカカラムクロマトグラフィーにより精製し、化合物(B−1d)18.1gを得た(第2段階)。
化合物(B−1d)7.00gとジメチルアミン(A−19d)の2.0Mテトラヒドロフラン溶液45mLの混合物を、室温で、12時間攪拌した。析出した白色固体を濾別後、濾液に残存しているジメチルアミン(A−19d)を留去した。濾液にヘキサンを添加し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄した。硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を留去し、化合物(B−1e)5.61gを得た(第3段階)。
化合物(B−1e)1.0gと3−ブロモプロピルトリエトキシシラン(A−19i)1.29gの混合物をテトラヒドロフラン中、70℃で、7日間攪拌した。テトラヒドロフランを留去後、残存している3−ブロモプロピルトリエトキシシラン(A−19i)を減圧下100℃で留去し、化合物(B−1)1.64gを得た(第4段階)。
【0087】
H NMR(400MHz、CDCl
0.64(t,J=8.0Hz,2H)、0.85−0.92(m,12H)、1.21−1.41(m,25H (δ1.23、J=7.2のトリプレットを含む))、1.53−1.63(m,2H)、1.83−1.97(m,2H)、2.98−3.02(m,2H)、3.38(s,3H)、3.39(s,3H)、3.58(t,J=8.0Hz,2H)、3.83(q,J=7.2,6H)、3.97−4.11(m,4H)、4.38(d,J=12.8Hz,1H)、4.83(d,J=12.8Hz,1H)、4.90(q,J=6.0Hz,1H)、9.65(d,J=7.6Hz,1H)。
[実施例4]
スキーム2と同様に、化合物(B−2)を製造した。
H NMR(400MHz、CDCl
0.65(t,J=8.0Hz,2H)、0.83−0.92(m,12H)、1.20−1.41(m,16H)、1.50−1.63(m,2H)、1.83−1.97(m,2H)、2.98−3.03(m,2H)、3.38(s,3H)、3.39(s,3H)、3.46(t,J=8.2Hz,2H)、3.59(s,9H)、3.95−4.11(m,4H)、4.38(d,J=12.8Hz,1H)、4.84(d,J=13.2Hz,1H)、4.90(q,J=5.6Hz,1H)、9.65(d,J=7.6Hz,1H)。
[実施例5]
スキーム2と同様に、化合物(B−6)を製造した。
H NMR(400MHz、CDCl
0.64(t,J=7.8Hz,2H)、0.85−0.93(m,12H)、1.20−1.41(m,25H (δ1.23、J=6.9のトリプレットを含む))、1.50−1.65(m,2H)、1.81−2.00(m,2H)、2.10−2.40(m,2H)、2.50−2.75(m,2H)、3.38(s,3H)、3.41(s,3H)、3.57(t,J=8.4Hz,2H)、3.83(q,J=6.9,6H)、3.95−4.10(m,4H)、4.12(d,J=12.6Hz,1H)、4.42−4.51(m,1H)、5.17(d,J=12.6Hz,1H)、9.62(d,J=6.9Hz,1H)。
【0088】
[実施例6]
スキーム2と同様に、化合物(B−7)を製造した。
H NMR(400MHz、CDCl
0.66(t,J=8.0Hz,2H)、0.85−0.93(m,12H)、1.20−1.41(m,16H)、1.50−1.65(m,2H)、1.81−2.00(m,2H)、2.10−2.40(m,2H)、2.45−2.75(m,2H)、3.38(s,3H)、3.41(s,3H)、3.42−3.55(m,2H)、3.59(s,9H)、3.90−4.11(m,4H)、4.08(d,J=12.8Hz,1H)、4.38−4.52(m,1H)、5.19(d,J=12.4Hz,1H)、9.64(d,J=6.8Hz,1H)。
【0089】
(界面活性剤の評価)
シリカ前駆体を親水部位に有する界面活性剤の低極性有機溶媒溶媒への溶解度は、20℃における界面活性剤のイソオクタン溶液の飽和濃度を指標とした。飽和濃度は、大きいほど好ましい。10−1mol/L以上を易溶、10−2〜10−1mol/Lを溶、10−2mol/Lを不溶と判断した。
【0090】
シリカ前駆体を親水部位に有する界面活性剤−イソオクタン−水の3成分組成物において、組成物調製直後の5分間、20℃で均一透明な分散状態を与える界面活性剤に対する水のモル比を含水率と定義し、含水率の取りうる範囲の広さを乳化能の指標とした。含水率の取りうる範囲は、広いほど好ましく、最小値は0、最大値は5以上であることが好ましい。実施例では、界面活性剤に対するイソオクタンのモル比が150のときの含水率の値を用いて乳化能を比較した。
【0091】
[実施例7]
(化合物(A−19)−イソオクタン−水からなる3成分組成物の調製)
化合物(A−19)に、化合物(A−19)に対してモル比で10〜430倍のイソオクタンを加えた。このとき、化合物(A−19)は、いずれのモル比においてもイソオクタンに容易に溶解し、均一透明溶液が得られた。
モル比1:150の化合物(A−19)とイソオクタンの2成分組成物に、化合物(A−19)に対してモル比で0.1〜25倍の水を加え、超音波を照射することによって、化合物(A−19)−イソオクタン−水からなる3成分組成物を得た。前述の方法により、透明な分散状態か白濁状態かを判断した。含水率の範囲は0から8.9であった。
【0092】
【化14】


【0093】
[実施例8]
(化合物(B−1)−イソオクタン−水からなる3成分組成物の調製)
化合物(B−1)に、化合物(B−1)に対してモル比で10〜410倍のイソオクタンを加えた。このとき、化合物(B−1)は、いずれのモル比においてもイソオクタンに容易に溶解し、均一透明溶液が得られた。
モル比1:150の化合物(B−1)とイソオクタンの2成分組成物に、化合物(B−1)に対してモル比で0.1〜20倍の水を加え、超音波を照射することによって、化合物(B−1)−イソオクタン−水からなる3成分組成物を得た。前述の方法により、透明な分散状態か白濁状態かを判断した。含水率の範囲は0から5.6であった。
【0094】
【化15】


【0095】
[実施例9]
(化合物(B−6)−イソオクタン−水からなる3成分組成物の調製)
化合物(B−6)に、化合物(B−6)に対してモル比で5〜420倍のイソオクタンを加えた。このとき、化合物(B−6)はいずれのモル比においてもイソオクタンに容易に溶解し、均一な透明溶液が得られた。
モル比1:150の化合物(B−6)とイソオクタンの2成分組成物に、化合物(B−6)に対してモル比で0.2〜20倍の水を加え、超音波を照射することによって、化合物(B−6)−イソオクタン−水からなる3成分組成物を得た。前述の方法により、透明な分散状態か白濁状態かを判断した。含水率の範囲は0から6.0であった。
【0096】
【化16】


【0097】
[比較例1]
(トリメトキシシリルプロピルオクタデシルジメチルアンモニウムクロリド−イソオクタン−水からなる3成分組成物の調製)
代表的な汎用のシリカ前駆体を親水末端に有する界面活性剤であるトリメトキシシリルプロピルオクタデシルジメチルアンモニウムクロリド(以下、TMSOAC)に、モル比で5〜420倍のイソオクタンを加えた。このとき、TMSOACはいずれのモル比においてもイソオクタンに容易に溶解し、均一な透明溶液が得られた。モル比1:150のTMSOACとイソオクタンの2成分組成物に、TMSOACに対してモル比で0.2〜20倍の水を加え、超音波を照射した。いずれの組成比においても均一透明な分散液は得られず、1相もしくは2相の白濁した分散液が得られた。
【0098】
【化17】


【0099】
化合物(A−16)、(A−19)、(B−1)、(B−6)、TMSOACのイソオクタンへの溶解度、乳化能を下記第1表に示す。
【0100】
【表1】


【0101】
第1表において、「含水率の幅」は、シリカ前駆体を親水末端に有する界面活性剤に対するイソオクタンのモル比が150のときの含水率の最小から最大までの値を意味する。
【0102】
第1表に示す結果から明らかなように、分岐構造のアルキル鎖を有する一般式(I)で表される本発明の界面活性剤は、汎用の直鎖型の界面活性剤(TMSOAC)と比較して、乳化能が大きく向上し、均一透明で安定な油中水滴型の乳化分散液を与えた。
【0103】
[実施例10]
(pH2−MgSO水溶液の調製)
塩酸でpHを2に調製した水溶液100gに硫酸マグネシウム(以降、MgSO)5.00gを加えて、pH2−MgSO水溶液を調製した。
【0104】
(シリカ微粒子(A19−1)の製造)
化合物(A−19)2.00gをイソオクタン70.9mLに溶解した後、前記pH2−MgSO水溶液を270mg加え、均一透明な分散液を調製した。このとき、含水率(界面活性剤に対する水のモル比)は5である(α値は0.15)。反応溶液の温度を20℃に保ったまま3日間撹拌した。反応溶液を65〜70℃で24時間加熱し、溶媒を留去後、残留物を真空乾燥した。残留物をイソオクタン100mLに溶解し、オートクレーブ内で、200℃で2時間加熱した。溶媒を留去し、残留物を乾燥した。
【0105】
[実施例11]
(シリカ微粒子(A19−2)の製造)
化合物(A−19)2.00gをイソオクタン70.9mLに溶解した後、前記pH2−MgSO水溶液を270mg加え、均一透明な分散液を調製した。このとき、含水率は5である。反応溶液の温度を20℃で保持し、反応溶液を撹拌しながらテトラアルコキシシラン(以降、TEOS)を319μL加え(α値は0.25)、20℃を保ったまま3日間撹拌した。反応溶液を65〜70℃で24時間加熱し、溶媒を留去後、残留物を真空乾燥した。残留物をイソオクタン100mLに溶解し、オートクレーブ内で、200℃で2時間加熱した。溶媒を留去し、残留物を乾燥した。
【0106】
[実施例12]
(シリカ微粒子(A19−3)の製造)
添加したTEOSの量を319μLから1.12mLに変更した以外は、シリカ微粒子(A19−2)の製造法と同じ方法でシリカ微粒子(A19−3)を製造した(α値は0.50)。
【0107】
[実施例13]
(シリカ微粒子(A19−4)の製造)
添加したTEOSの量を319μLから1.91mLに変更した以外は、シリカ微粒子(A19−2)の製造法と同じ方法でシリカ微粒子(A19−4)を製造した(α値は0.75)。
【0108】
[実施例14]
(pH3−MgSO水溶液の調製)
塩酸でpHを3に調製した水溶液100gに硫酸マグネシウム(以降、MgSO)5.00gを加えて、pH3−MgSO水溶液を調製した。
【0109】
(シリカ微粒子(B1−1)の製造)
化合物(B−1)2.00gをイソオクタン68.0mLに溶解した後、前記pH3−MgSO水溶液を260mg加え、均一透明な分散液を調製した。このとき、含水率は5である(α値は0.15)。反応溶液の温度を20℃に保ったまま3日間撹拌した。反応溶液を65〜70℃で24時間加熱し、溶媒を留去後、残留物を真空乾燥した。残留物をイソオクタン100mLに溶解し、オートクレーブ内で、200℃で2時間加熱した。溶媒を留去し、残留物を乾燥した。
【0110】
[実施例15]
(pH12−LiSO水溶液の調製)
アンモニアでpHを12に調製した水溶液100gに硫酸リチウム(以降、LiSO)5.00gを加えて、pH12−LiSO水溶液を調製した(α値は0.15)。
【0111】
(シリカ微粒子(B1−2)の製造)
pH3−MgSO水溶液の代わりに、pH12−LiSO水溶液を用いたこと以外は、シリカ微粒子(B1−1)の製造法と同条件でシリカ微粒子(B1−2)を製造した。
【0112】
[実施例16]
(シリカ微粒子(B1−3)の製造)
化合物(B−1)2.00gをイソオクタン68.0mLに溶解した後、前記pH3−MgSO水溶液を260mg加え、均一透明な分散液を調製した。このとき、含水率は5である。反応溶液の温度を20℃で保持し、反応溶液を撹拌しながらテトラアルコキシシラン(以降、TEOS)を1.84mL加え(α値は0.75)、20℃を保ったまま3日間撹拌した。反応溶液を65〜70℃で24時間加熱し、溶媒を留去後、残留物を真空乾燥した。残留物をイソオクタン100mLに溶解し、オートクレーブ内で、200℃で2時間加熱した。溶媒を留去し、残留物を乾燥した。
【0113】
[実施例17]
(シリカ微粒子(B1−4)の製造)
pH2−MgSO水溶液の代わりに、pH12−LiSO水溶液を用いたこと以外は、シリカ微粒子(B1−3)の製造法と同条件でシリカ微粒子(B1−4)を製造した(α値は0.75)。
【0114】
[実施例18]
(シリカ微粒子(B6−1)の製造)
化合物(B−6)2.00gをイソオクタン66.8mLに溶解した後、前記pH2−MgSO水溶液を255mg加え、均一透明な分散液を調製した。このとき、含水率は5である(α値は0.15)。反応溶液の温度を20℃に保ったまま3日間撹拌した。反応溶液を65〜70℃で24時間加熱し、溶媒を留去後、残留物を真空乾燥した。残留物をイソオクタン100mLに溶解し、オートクレーブ内で、200℃で2時間加熱した。溶媒を留去し、残留物を乾燥した。
【0115】
[実施例19]
(シリカ微粒子(B6−2)の製造)
pH2−MgSO水溶液の代わりに、pH12−LiSO水溶液を用いたこと以外は、シリカ微粒子(B6−1)の製造法と同条件でシリカ微粒子(B6−2)を製造した(α値は0.15)。
【0116】
[実施例20]
(シリカ微粒子(B6−3)の製造)
化合物(B−6)2.00gをイソオクタン66.8mLに溶解した後、前記pH2−MgSO水溶液を255mg加え、均一透明な分散液を調製した。このとき、含水率は5である。反応溶液の温度を20℃で保持し、反応溶液を撹拌しながらテトラアルコキシシラン(以降、TEOS)を1.80mL加え(α値は0.75)、20℃を保ったまま3日間撹拌した。反応溶液を65〜70℃で24時間加熱し、溶媒を留去後、残留物を真空乾燥した。残留物をイソオクタン100mLに溶解し、オートクレーブ内で、200℃で2時間加熱した。溶媒を留去し、残留物を乾燥した。
【0117】
[実施例21]
(シリカ微粒子(B6−4)の製造)
pH2−MgSO水溶液の代わりに、pH12−LiSO水溶液を用いたこと以外は、シリカ微粒子(B6−3)の製造法と同条件でシリカ微粒子(B6−4)を製造した(α値は0.75)。
【0118】
[比較例2]
(シリカ微粒子(TMSOAC−1)の製造)
TMSOAC2.00gをイソオクタン99.8mLに溶解した後、前記pH3−MgSO水溶液を381mg加えた。白い懸濁液が得られた。このとき、含水率は5である(α値は0.15)。反応溶液の温度を20℃に保ったまま3日間撹拌した。反応溶液を65〜70℃で24時間加熱し、溶媒を留去後、残留物を真空乾燥した。残留物をイソオクタン100mLに溶解し、オートクレーブ内で、200℃で2時間加熱した。溶媒を留去し、残留物を乾燥した。
【0119】
[比較例3]
(シリカ微粒子(TMSOAC-2)の製造)
pH3−MgSO水溶液の代わりに、pH12−LiSO水溶液を用いたこと以外は、シリカ微粒子(TMSOAC−1)の製造法と同条件でシリカ微粒子(TMSOAC−2)を製造した(α値は0.15)。
【0120】
[比較例4]
(シリカ微粒子(TMSOAC−3)の製造)
TMSOAC2.00gをイソオクタン99.8mLに溶解した後、前記pH3−MgSO水溶液を381mg加えた。白い懸濁液が得られた。このとき、含水率は5である。反応溶液の温度を20℃で保持し、反応溶液を撹拌しながらテトラアルコキシシラン(以降、TEOS)を2.70mL加え(α値は0.75)、20℃を保ったまま3日間撹拌した。反応溶液を65〜70℃で24時間加熱し、溶媒を留去後、残留物を真空乾燥した。残留物をイソオクタン100mLに溶解し、オートクレーブ内で、200℃で2時間加熱した。溶媒を留去し、残留物を乾燥した。
【0121】
[比較例5]
(シリカ微粒子(TMSOAC−4)の製造)
pH3−MgSO水溶液の代わりに、pH12−LiSO水溶液を用いたこと以外は、シリカ微粒子(TMSOAC−3)の製造法と同条件でシリカ微粒子(TMSOAC−4)を製造した(α値は0.75)。
【0122】
(水溶液中でのシリカ製造)
水溶液中で、シリカ前駆体を有する界面活性剤を用いて無機酸化物を製造した。水溶液中での製造法は、公知文献の記載(Adv. Mater.,12,(2000),1286-1290)を参考にした。
【0123】
[比較例6]
(水溶液中でのシリカ(W−1)の製造)
トリメトキシシリルプロピルオクタデシルジメチルアンモニウムクロリド(以下、TMSOAC)4.96gに800mLのイオン交換水を加えてDODABの水分散液を調製した後、アンモニア水とイオン交換水を加えて、DODAB濃度1.00×10−2mol/L、pH8の分散液1.00Lを調製した。攪拌下、テトラエトキシシラン13.4mLを加え、20℃で、7日間攪拌した。攪拌の途中、適宜pHを確認し、pHが下がっていれば小量のアンモニア水を加えて、pH8に調製した。その後、反応溶液を65〜70℃で24時間加熱した後、揮発分を留去し、残留物を真空乾燥した。
【0124】
[比較例7]
(水溶液中でのシリカ(W−2)の製造)
シリカ(W−1)の製造において、TMSOAC4.96gの代わりに化合物(A−19)6.99gを用いること以外は同条件で、シリカ(W−2)を製造した。
【0125】
[比較例8]
(水溶液中でのシリカ(W−3)の製造)
シリカ(W−1)の製造において、TMSOAC4.96gの代わりに化合物(B−19)7.28gを用いること以外は同条件で、シリカ(W−3)を製造した。
[比較例9]
(水溶液中でのシリカ(W−4)の製造)
シリカ(W−1)の製造において、TMSOAC4.96gの代わりに化合物(B−69)7.42gを用いること以外は同条件で、シリカ(W−4)を製造した。
【0126】
上記に示した製造法により製造したシリカの形状、大きさの測定結果を第2表に示す。シリカの形状、大きさの観察は、日立製作所社製の走査型電子顕微鏡S−5200を用いて行った。
【0127】
【表2】


【0128】
(註)
分散性評価:下記の有機溶媒への分散安定性評価方法で、各種有機溶媒中の分散性を、A(良好)〜D(不良)の4段階で評価した。
H:ヘキサン
T:トルエン
M:メチルエチルケトン
【0129】
(有機溶媒への分散安定性評価)
各実施例で製造したシリカを10倍の質量のヘキサン、トルエンまたはメチルエチルケトンに分散し、固形分濃度が9.1%の分散液を調製した。また、市販の無機微粒子であるシリカ微粒子ゾル(イソプロピルアルコールシリカゾル、日産化学工業(株)製 IPA−ST−L、平均粒子径45nm、シリカ濃度30質量%)100質量部に230質量部のヘキサン、トルエン、または、メチルエチルケトンを加え、固形分濃度が9.1%の分散液(以下、45nmSiO分散液)をそれぞれ調製した。同様に、シリカ微粒子ゾル(メタノールシリカゾル(商品名)、平均粒子径12nm、シリカ濃度30%、日産化学工業(株)製)100質量部に230質量部のヘキサン、トルエン、または、メチルエチルケトンを加え、固形分濃度が9.1%の分散液(以下、12nmSiO分散液) をそれぞれ調製した。同様に中空シリカ微粒子ゾル(イソプロピルアルコール中空シリカゾル、触媒化成工業(株)製 CS−60−IPA、平均粒子径60nm、シェル厚み10nm、シリカ濃度20%、シリカ屈折率1.31)100質量部に120質量部のヘキサン、トルエン、または、メチルエチルケトンを加え、固形分濃度が9.1%の分散液(以下、60nm中空SiO分散液)を調製した。以上調製した分散液を直径10mmの試験管に10cc採取し、目視にて異物を観察した。目視でわかる異物の発生の程度を以下の4ランクにわけて評価した。
A:異物は認められない。
B:50μm程度の異物が僅かに認められる。
C:500μm以上の異物が明らかに認められる。
D:500μm以上の異物に加え明らかに凝集沈殿物が認められる。
【0130】
第2表に示す結果から明らかなように、シリカ前駆体を親水末端に有する界面活性剤からなる有機溶媒中の逆ミセルを用いた製造法により、粒径100nm以下のシリカ微粒子が製造できた。また、α値が、0.50以上では非中空構造の粒子が、0.25以下では中空構造の粒子が製造できた。さらに、得られたシリカ微粒子は、有機溶媒へ良好に分散性することができた。有機溶媒中で逆ミセルを形成するためには、化合物(A−19)、(B−1)、(B−6)のように三分岐を有する界面活性剤が好ましい。直鎖のアルキル鎖を有するトリメトキシシリルプロピルオクタデシルジメチルアンモニウムクロリド(TMSOAC)から製造したシリカ(TMSOAC−1)〜(TMSOAC−4)は、白い凝集物であった。また、水溶液中での製造法で得られたシリカ(W−1)〜(W−4)は、白い無定形の凝集物であった。




 

 


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