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発明の名称 ノルボルネン系化合物重合体の製造方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−56143(P2007−56143A)
公開日 平成19年3月8日(2007.3.8)
出願番号 特願2005−243356(P2005−243356)
出願日 平成17年8月24日(2005.8.24)
代理人 【識別番号】100076439
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 敏三
発明者 渡辺 宰輔 / 内田 修
要約 課題
着色の程度が小さく、透明度の高いフィルム用の素材としうるノルボルネン系化合物重合体を製造するフィルム供する。さらには、そのような優れたノルボルネン系化合物重合体を収率よく得ることができる触媒およびそれを用いた製造方法を提供する。

解決手段
特許請求の範囲
【請求項1】
下記一般式(I)で表されるノルボルネン系化合物の少なくとも一種を重合させるにあたり、下記化合物(a)および化合物(b)を混合させて生成した有機金属錯体触媒の存在下で重合反応させることを特徴とするノルボルネン系化合物重合体の製造方法。
【化1】


(式中、Ra、Rb、Rc、およびRdは、それぞれ炭素原子と水素原子とからなる一価の有機基または水素原子を表し、これらは互いに結合して環構造を形成してもよい。)
(a)パラジウム原子との配位結合に関与する炭素原子の数が少なくとも3つである有機配位子を2つ有する中性有機パラジウム錯体
(b)三置換アンモニウム・テトラキス(アリール)ボレート
【請求項2】
前記一般式(I)で表されるノルボルネン系化合物の少なくとも一種と、下記一般式(II)で表されるノルボルネン系化合物の少なくとも一種とを共重合させるにあたり、下記化合物(a)および化合物(b)を混合させて生成した有機金属錯体触媒の存在下で重合反応させることを特徴とするノルボルネン系化合物重合体の製造方法。
【化2】


(式中、Re、Rf、Rg、およびRhは、それぞれ水素原子、ハロゲン原子、または一価の有機基を表し、これらは互いに結合して環構造を形成してもよい。Re、Rf、Rg、およびRhのうち、少なくとも一つは一価の有機基を表し、該有機基の少なくとも一つは極性基である。)
(a)パラジウム原子との配位結合に関与する炭素原子の数が少なくとも3つである有機配位子を2つ有する中性有機パラジウム錯体
(b)三置換アンモニウム・テトラキス(アリール)ボレート
【請求項3】
三置換アンモニウムが、ジアルキルアリールアンモニウムであることを特徴とする請求項1または2記載のノルボルネン系化合物重合体の製造方法。
【請求項4】
前記中性有機パラジウム錯体の2つの有機配位子のうち、一方は3つの炭素原子が配位結合に関与する有機配位子であり、他方は5つの炭素原子が配位結合に関与する有機配位子であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載のノルボルネン系化合物重合体の製造方法。
【請求項5】
前記中性有機パラジウム錯体が下記一般式(III)で表されることを特徴とする、請求項4記載のノルボルネン系化合物重合体の製造方法。
【化3】


(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、およびR10は、それぞれ水素原子、ハロゲン原子、または一価の有機基を表し、これらは互いに結合して環構造を形成してもよい。)
【請求項6】
前記中性有機パラジウム錯体が下記一般式(IV)で表されることを特徴とする、請求項4記載のノルボルネン系化合物重合体の製造方法。
【化4】


(式中、R1、R2、R3、R4、R5、およびR11は、それぞれ水素原子、ハロゲン原子、または一価の有機基を表し、これらは互いに結合して環構造を形成してもよい。)
【請求項7】
前記中性有機パラジウム錯体が下記一般式(V)で表されることを特徴とする、請求項4記載のノルボルネン系化合物重合体の製造方法。
【化5】


(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R12、およびR13は、それぞれ水素原子、ハロゲン原子、または一価の有機基を表し、これらは互いに結合して環構造を形成してもよい。nは1〜12の整数を表す。)
【請求項8】
前記中性有機パラジウム錯体が下記一般式(VI)で表されることを特徴とする、請求項4記載のノルボルネン系化合物重合体の製造方法。
【化6】


(式中、R1、R2、R3、R4、R5、およびR14は、それぞれ水素原子、ハロゲン原子、または一価の有機基を表し、これらは互いに結合して環構造を形成してもよい。)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ノルボルネン系化合物重合体を製造する方法に関し、さらに詳しくは中性有機パラジウム錯体から生成する有機金属錯体触媒の存在下で重合反応させるノルボルネン系化合物重合体の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ノルボルネン系化合物を主鎖に有するの重合体は、高い耐熱性、低復屈折、湿度に対する安定性を有することから、光学フィルムとして有望である。
このノルボルネン系化合物のビニル重合において、近年、遷移金属錯体を触媒として用いる製造方法が特に注目されている。例えば、非特許文献1および2には、アリルシクロペンタジエニルパラジウムとトリチル・テトラキス(ペンタフルオルフェニル)ボレートから成る触媒系が、ノルボルネンの単独重合およびノルボルネンとノルボルネンカルボン酸メチルの共重合に有効であることが記されている。
【0003】
【非特許文献1】日本化学会第85春季年会予稿集、1PA−019
【非特許文献2】第54回高分子学会年次大会予稿集、1Pe−037
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記非特許文献1および2に記載の触媒を用いて得たノルボルネン系化合物の重合体は黄色に着色することがわかった。このような重合体を光学フィルムの素材として用いると、フィルムが黄色味を帯びてしまい、フィルムの光線透過率が低下するため、フィルム用素材として適当とはいえない。
そこで、本発明は、着色の程度が小さく、透明度の高いフィルム用素材としうるノルボルネン系化合物重合体の製造方法の提供を目的とする。さらには、そのような優れた重合体を収率よく得るための触媒およびそれを用いたノルボルネン系化合物重合体の製造方法の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の課題は、以下の手段により達成された。
(1)下記一般式(I)で表されるノルボルネン系化合物の少なくとも一種を重合させるにあたり、下記化合物(a)および化合物(b)を混合させて生成した有機金属錯体触媒の存在下で重合反応させることを特徴とするノルボルネン系化合物重合体の製造方法。
【0006】
【化1】


(式中、Ra、Rb、Rc、およびRdは、それぞれ炭素原子と水素原子とからなる一価の有機基または水素原子を表し、これらは互いに結合して環構造を形成してもよい。)
(a)パラジウム原子との配位結合に関与する炭素原子の数が少なくとも3つである有機配位子を2つ有する中性有機パラジウム錯体
(b)三置換アンモニウム・テトラキス(アリール)ボレート
(2)前記一般式(I)で表されるノルボルネン系化合物の少なくとも一種と、下記一般式(II)で表されるノルボルネン系化合物の少なくとも一種とを共重合させるにあたり、下記化合物(a)および化合物(b)を混合させて生成した有機金属錯体触媒の存在下で重合反応させることを特徴とするノルボルネン系化合物重合体の製造方法。
【0007】
【化2】


(式中、Re、Rf、Rg、およびRhは、それぞれ水素原子、ハロゲン原子、または一価の有機基を表し、これらは互いに結合して環構造を形成してもよい。Re、Rf、Rg、およびRhのうち、少なくとも一つは一価の有機基を表し、該有機基の少なくとも一つは極性基である。)
(a)パラジウム原子との配位結合に関与する炭素原子の数が少なくとも3つである有機配位子を2つ有する中性有機パラジウム錯体
(b)三置換アンモニウム・テトラキス(アリール)ボレート
(3)三置換アンモニウムが、ジアルキルアリールアンモニウムであることを特徴とする(1)または(2)記載のノルボルネン系化合物重合体の製造方法。
(4)前記中性有機パラジウム錯体の2つの有機配位子のうち、一方は3つの炭素原子が配位結合に関与する有機配位子であり、他方は5つの炭素原子が配位結合に関与する有機配位子であることを特徴とする、(1)〜(3)のいずれか1項に記載のノルボルネン系化合物重合体の製造方法。
(5)前記中性有機パラジウム錯体が下記一般式(III)で表されることを特徴とする、(4)記載のノルボルネン系化合物重合体の製造方法。
【0008】
【化3】


(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、およびR10は、それぞれ水素原子、ハロゲン原子、または一価の有機基を表し、これらは互いに結合して環構造を形成してもよい。)
(6)前記中性有機パラジウム錯体が下記一般式(IV)で表されることを特徴とする、(4)記載のノルボルネン系化合物重合体の製造方法。
【0009】
【化4】


(式中、R1、R2、R3、R4、R5、およびR11は、それぞれ水素原子、ハロゲン原子、または一価の有機基を表し、これらは互いに結合して環構造を形成してもよい。)
(7)前記中性有機パラジウム錯体が下記一般式(V)で表されることを特徴とする、(4)記載のノルボルネン系化合物重合体の製造方法。
【0010】
【化5】


(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R12、およびR13は、それぞれ水素原子、ハロゲン原子、または一価の有機基を表し、これらは互いに結合して環構造を形成してもよい。nは1〜12の整数を表す。)
(8)前記中性有機パラジウム錯体が下記一般式(VI)で表されることを特徴とする、(4)記載のノルボルネン系化合物重合体の製造方法。
【0011】
【化6】


(式中、R1、R2、R3、R4、R5、およびR14は、それぞれ水素原子、ハロゲン原子、または一価の有機基を表し、これらは互いに結合して環構造を形成してもよい。)
【発明の効果】
【0012】
本発明の製造方法によれば、高耐熱性、低複屈折性、湿度に対する安定性を有し、しかも着色の程度が小さく、透明度の高い優れたフィルムとしうるノルボルネン系化合物の重合体を収率よく得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
本発明者は、ノルボルネン系化合物の重合反応において、非特許文献1および2で開示された触媒を用いたのでは、得られる重合体が着色してしまうことを確認した。この着色現象を解決すべく鋭意検討した結果、中性有機パラジウム錯体とトリチル基を含まずプロトン供与性の三置換アンモニウムを有する化合物とを組み合わせて、有機金属錯体触媒を生成させ重合触媒として作用させることで、着色を抑えた重合体が得られることを見出した。これに加え意外なことに、この触媒系は高い重合活性を与え、さらに組み合わせるパラジウム錯体において、アリルシクロペンタジエニルパラジウムのみならず、パラジウムとの結合に関与する炭素原子の数が少なくとも3つである有機配位子を2つ有する中性有機パラジウム錯体に対して普遍性があることを見出した。以下、本発明について詳細に説明する。
【0014】
(ノルボルネン系化合物)
本発明のノルボルネン系化合物重合体の製造方法においては、以下の一般式(I)で表されるノルボルネン系化合物が原料として用いられる。
【化7】


式中、Ra、Rb、Rc、およびRdは、それぞれ炭素原子と水素原子とからなる一価の有機基または水素原子を表し、これらは互いに結合して環構造を形成してもよい
【0015】
炭素と水素からなる一価の有機基とは、具体的には、アルキル基(好ましくは炭素原子数1〜20、より好ましくは炭素原子数1〜12、特に好ましくは炭素原子数1〜8であり、例えばメチル、エチル、iso−プロピル、tert−ブチル、n−ヘキシル、n−オクチル、n−デシル、n−ヘキサデシル、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシルなどが挙げられる。)、アルケニル基(好ましくは炭素原子数2〜20、より好ましくは炭素原子数2〜12、特に好ましくは炭素原子数2〜8であり、例えばビニル、アリル、2−ブテニル、3−ペンテニルなどが挙げられる。)、アルキニル基(好ましくは炭素原子数2〜20、より好ましくは炭素原子数2〜12、特に好ましくは炭素原子数2〜8であり、例えばプロパルギル、3−ペンチニルなどが挙げられる。)、アリール基(好ましくは炭素原子数6〜30、より好ましくは炭素原子数6〜20、特に好ましくは炭素原子数6〜12であり、例えばフェニル、p−メチルフェニル、ナフチル、アントリル、フェナントリル、ピレニルなどが挙げられる。)などが挙げられる。
【0016】
一般式(I)で表されるノルボルネン系化合物の具体例として、以下の化合物が挙げられるが、本発明はこれにより限定されるものではない。
【0017】
【化8】


【0018】
一般式(I)で表されるノルボルネン系化合物は通常の方法で合成することができ、例えばシクロペンタジエンもしくはジシクロペンタジエンと相当するオレフィンとの反応により合成することができる。
【0019】
本発明のノルボルネン系化合物重合体の製造方法によれば、前記一般式(I)で表される化合物と下記一般式(II)で表される化合物とを共重合させた共重合体とすることもできる。
【0020】
【化9】


式中、Re、Rf、Rg、およびRhは、それぞれ水素原子、ハロゲン原子、または一価の有機基を表し、これらは互いに結合して環構造を形成してもよい。Re、Rf、Rg、およびRhのうち、少なくとも一つは一価の有機基を表し、該有機基の少なくとも一つは極性基である。
【0021】
極性基とは、酸素、硫黄、窒素、ハロゲンなど電気陰性度の高い原子によって分極が生じている有機基のことをいう。具体的には、アミノ基(炭素原子数0〜20が好ましく、0〜10のアミノ基であることがより好ましい。例えばアミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジベンジルアミノなどが挙げられる。)、アルコキシ基(炭素原子数1〜20が好ましく、1〜10のアルコキシ基がより好ましい。例えばメトキシ、エトキシ、ブトキシなどが挙げられる。)、アリールオキシ基(炭素原子数6〜20が好ましく、6〜15のアリールオキシ基がより好ましい。例えばフェニルオキシ、2−ナフチルオキシなどが挙げられる。)、ヘテロ環オキシ基(炭素原子数1〜20が好ましく、1〜10のヘテロ環オキシ基がより好ましい。例えばピリジニルオキシ、ピリミジニルオキシ、ピリダジニルオキシ、ベンズイミダゾリルオキシなどが挙げられる。)、シリルオキシ基(炭素原子数3〜20が好ましく、3〜10のシリルオキシ基がより好ましい。例えばトリメチルシリルオキシ、t−ブチルジメチルシリルオキシなどが挙げられる。)、アシル基(炭素原子数1〜20が好ましく、1〜10のアシル基がより好ましい。例えばアセチル、ベンゾイル、ホルミル、ピバロイルなどが挙げられる。)、アルコキシカルボニル基(炭素原子数2〜20が好ましく、2〜10のアルコキシカルボニル基がより好ましい。例えばメトキシカルボニル、エトキシカルボニルなどが挙げられる。)、アリールオキシカルボニル基(炭素原子数7〜20が好ましく、7〜15のアリールオキシカルボニル基がより好ましい。例えばフェニルオキシカルボニルなどが挙げられる。)、アシルオキシ基(炭素原子数1〜20が好ましく、1〜10のアシルオキシ基がより好ましい。例えばアセトキシ、ベンゾイルオキシなどが挙げられる。)、アシルアミノ基(炭素原子数1〜20が好ましく、1〜10のアシルアミノ基がより好ましい。例えばアセチルアミノ、ベンゾイルアミノなどが挙げられる。)、アルコキシカルボニルアミノ基(炭素原子数2〜20が好ましく、2〜10のアルコキシカルボニルアミノ基がより好ましい。例えばメトキシカルボニルアミノなどが挙げられる。)、アリールオキシカルボニルアミノ基(炭素原子数7〜20が好ましく、7〜15アリールオキシカルボニルアミノ基がより好ましい。例えばフェニルオキシカルボニルアミノなどが挙げられる。)、アルキルもしくはアリールスルホニルアミノ基(炭素原子数1〜20が好ましく、1〜10のアルキルもしくはアリールスルホニルアミノ基がより好ましい。例えばメタンスルホニルアミノ、ベンゼンスルホニルアミノなどが挙げられる。)、スルファモイル基(炭素原子数0〜20が好ましく、0〜10のスルファモイル基がより好ましい。例えばスルファモイル、N−メチルスルファモイル、N,N−ジメチルスルファモイル、N−フェニルスルファモイルなどが挙げられる。)、カルバモイル基(炭素原子数1〜20が好ましく、1〜10のカルバモイル基がより好ましい。例えばカルバモイル、N−メチルカルバモイル、N,N−ジエチルカルバモイル、N−フェニルカルバモイルなどが挙げられる。)、ウレイド基(炭素原子数1〜20が好ましく、1〜10のウレイド基がより好ましい。例えばウレイド、メチルウレイド、フェニルウレイドなどが挙げられる。)、ヒドロキシ基、ハロゲン原子(例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、シアノ基、スルホ基、カルボキシル基、ニトロ基、ヒドロキサム酸基、スルフィノ基、ヒドラジノ基、イミノ基、ヘテロ環基などが挙げられる。
【0022】
これらの置換基は、ノルボルネン環に直接連結していてもよく、アルキレン基などで連結されていてもよく、更に置換されてもよい。また、置換基が二つ以上ある場合は、同じでも異なってもよい。また、可能な場合には互いに連結して環を形成してもよい。
極性基として好ましいものは、アミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ヘテロ環オキシ基、シリルオキシ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アシルオキシ基、アシルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、およびアリールオキシカルボニルアミノ基であり、アルコキシカルボニル基、アシルオキシ基、アシルアミノ基、およびアルコキシカルボニルアミノ基がより好ましい。
【0023】
一般式(II)で表されるノルボルネン系化合物の具体例として、以下の化合物が挙げられるが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0024】
【化10】


【0025】
一般式(II)で表されるノルボルネン系化合物は通常の方法で合成することができるが、例えばシクロペンタジエンもしくはジシクロペンタジエンと相当するオレフィンとの反応により合成することができる。
【0026】
(有機金属錯体触媒)
本発明のノルボルネン系化合物重合体の製造方法においては、下記の化合物(a)および化合物(b)を混合することによって有機金属錯体触媒を生成させて重合反応を行う。以下、化合物(a)、化合物(b)、および有機金属錯体触媒について説明する。
【0027】
(a)中性有機パラジウム錯体
本発明のノルボルネン系化合物重合体の製造方法において、主触媒として用いられる化合物(a)は、中性有機パラジウム錯体であり、(i)パラジウムと、(ii)パラジウムとの結合に関与する炭素原子の数が少なくとも3つである有機配位子を2つとを有し、中性である。このとき2つの有機配位子はともに1価のカルボアニオンであることが好ましく、パラジウムは2価のパラジウムであることが好ましい。2つの有機配位子がともに1価のカルボアニオンであり、パラジウムが2価のパラジウムであると、有機パラジウム錯体全体の電荷は0となり中性となる。2つの有機配位子はパラジウムと配位結合しており、2つの有機配位子ともに少なくとも3つの炭素原子がその配位結合に関与している。
【0028】
パラジウムとの結合に関与する炭素原子の数が3つである有機配位子として、例えば、η3アリル、ビシクロヘプテニル、シクロオクテニル、シクロオクタトリエニル、ヘキサヒドロメタノインデニルおよびこれらの置換体などが挙げられる。パラジウムとの結合に関与する炭素原子の数が5つである有機配位子としては、例えばη5シクロペンタジエニルおよびこの置換体などが挙げられる。
【0029】
前記中性有機パラジウム錯体における、2つの有機配位子のパラジウムとの結合に関与する炭素原子数の組み合わせは、好ましくは3つと3つ、5つと5つ、3つと5つであり、より好ましくは3つと3つ、3つと5つであり、特に好ましくは3つと5つである。ただし、2つの有機配位子が互いに連結基によって連結されていてもよく、また中性有機パラジウム錯体どうしが配位子の連結によって連結されていてもよい。有機配位子とパラジウムとの結合に関与する炭素原子の数についてとくに上限はないが、その炭素の数が5以下であることが実際的である。
【0030】
二つの有機配位子において、パラジウムとの配位結合に関与する炭素原子の数が、3つと5つの組み合わせである場合、その中性有機パラジウム錯体は、好ましくは一般式(III)〜(VI)で表すことができる。
【0031】
【化11】


【0032】
式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、およびR10は、それぞれ水素原子、ハロゲン原子、または一価の有機基を表し、これらは互いに結合して環構造を形成してもよい。配位子について構造名を用いて示せば、上記式中左側の配位子は、R6、R7、R8、R9、およびR10の置換基を有するη3アリル配位子を表し、右側の配位子は、R1、R2、R3、R4、およびR5の置換を有するη5シクロペンタジエニル配位子を表す。
【0033】
【化12】


【0034】
式中、R1、R2、R3、R4、R5、およびR11は、それぞれ水素原子、ハロゲン原子、または一価の有機基を表し、これらは互いに結合して環構造を形成してもよい。点線は配位結合を表す。配位子について構造名を用いて示せば、上記式中右側の配位子は、R1、R2、R3、R4、およびR5の置換基を有するη5シクロペンタジエニル配位子を表す。
【0035】
【化13】


【0036】
式中、R1、R2、R3、R4、R5、R12、およびR13は、それぞれ水素原子、ハロゲン原子、または一価の有機基を表し、これらは互いに結合して環構造を形成してもよい。nは1〜12の整数を表す。(R13nはn個のR13が結合していることを表す。パラジウム原子と有機配位子の間の結合は配位結合を表しているが、点線についてもその配位結合の1つを表すものである。また、配位子について構造名を用いて示せば、上記式中右側の配位子は、R1、R2、R3、R4、およびR5の置換基を有するη5シクロペンタジエニル配位子を表す。
【0037】
【化14】


【0038】
式中、R1、R2、R3、R4、R5、およびR14は、それぞれ水素原子、ハロゲン原子、または一価の有機基を表し、これらは互いに結合して環構造を形成してもよい。パラジウム原子と有機配位子の間の結合は配位結合を表しているが、点線についてもその配位結合の1つを表すものである。また、配位子について構造名を用いて示せば、上記式中右側の配位子は、R1、R2、R3、R4、およびR5の置換基を有するη5シクロペンタジエニル配位子を表す。
【0039】
1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11、R12、R13、およびR14が一価の有機基を表す場合、例えば以下のものが挙げられる。
アルキル基(炭素原子数1〜20が好ましく、1〜10のアルキル基がより好ましい。例えばメチル、エチル、iso−プロピル、tert−ブチル、n−オクチル、n−デシル、n−ヘキサデシル、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシルなどが挙げられる。)、アルケニル基(炭素原子数1〜20が好ましく、1〜10のアルケニル基がより好ましい。例えばビニル、アリル、2−ブテニル、3−ペンテニルなどが挙げられる。)、アルキニル基(炭素原子数1〜20が好ましく、1〜10のアルキニル基がより好ましい。例えばプロパルギル、3−ペンチニルなどが挙げられる。)、アリール基(炭素原子数6〜20が好ましく、6〜15のアリール基がより好ましい。例えばフェニル、p−メチルフェニル、ナフチル、アントリル、フェナントリル、ピレニルなどが挙げられる。)、アミノ基(炭素原子数0〜20が好ましく、0〜10のアミノ基がより好ましい。例えばアミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジベンジルアミノなどが挙げられる。)、アルコキシ基(炭素原子数1〜20が好ましく、1〜10のアルコキシ基がより好ましい。例えばメトキシ、エトキシ、ブトキシなどが挙げられる。)、アリールオキシ基(炭素原子数6〜20が好ましく、6〜15のアリールオキシ基がより好ましい。例えばフェニルオキシ、2−ナフチルオキシなどが挙げられる。)、ヘテロ環オキシ基(炭素原子数1〜20が好ましく、1〜10のヘテロ環オキシ基がより好ましい。例えばピリジルオキシ、ピリミジニルオキシ、ピリダジニルオキシ、ベンズイミダゾリルオキシなどが挙げられる。)、シリルオキシ基(炭素原子数3〜20が好ましく、3〜10のシリルオキシ基がより好ましい。例えばトリメチルシリルオキシ、t−ブチルジメチルシリルオキシなどが挙げられる。)、アシル基(炭素原子数1〜20が好ましく、1〜10のアシル基がより好ましい。例えばアセチル、ベンゾイル、ホルミル、ピバロイルなどが挙げられる。)、アルコキシカルボニル基(炭素原子数2〜20が好ましく、2〜10のアルコキシカルボニル基がより好ましい。例えばメトキシカルボニル、エトキシカルボニルなどが挙げられる。)、アリールオキシカルボニル基(炭素原子数7〜20が好ましく、7〜15のアリールオキシカルボニル基がより好ましい。例えばフェニルオキシカルボニルなどが挙げられる。)、アシルオキシ基(炭素原子数1〜20が好ましく、1〜10のアシルオキシ基がより好ましい。例えばアセトキシ、ベンゾイルオキシなどが挙げられる。)、アシルアミノ基(炭素原子数1〜20が好ましく、1〜10のアシルアミノ基がより好ましい。例えばアセチルアミノ、ベンゾイルアミノなどが挙げられる。)、アルコキシカルボニルアミノ基(炭素原子数2〜20が好ましく、2〜10のアルコキシカルボニルアミノ基がより好ましい。例えばメトキシカルボニルアミノなどが挙げられる。)、アリールオキシカルボニルアミノ基(炭素原子数7〜20が好ましく、7〜15のアリールオキシカルボニルアミノ基がより好ましい。例えばフェニルオキシカルボニルアミノなどが挙げられる。)、アルキルもしくはアリールスルホニルアミノ基(炭素原子数1〜20が好ましく、1〜10のアルキルもしくはアリールスルホニルアミノ基がより好ましい。例えばメタンスルホニルアミノ、ベンゼンスルホニルアミノなどが挙げられる。)、スルファモイル基(炭素原子数0〜20が好ましく、0〜10のスルファモイル基がより好ましい。例えばスルファモイル、N−メチルスルファモイル、N,N−ジメチルスルファモイル、N−フェニルスルファモイルなどが挙げられる。)、カルバモイル基(炭素原子数1〜20が好ましく、1〜10のカルバモイル基がより好ましい。例えばカルバモイル、N−メチルカルバモイル、N,N−ジエチルカルバモイル、N−フェニルカルバモイルなどが挙げられる。)、アルキルチオ基(炭素原子数1〜20が好ましく、1〜10のアルキルチオ基がより好ましい。例えばメチルチオ、エチルチオなどが挙げられる。)、アリールチオ基(炭素原子数6〜20が好ましく、6〜15のアリールチオ基がより好ましい。例えばフェニルチオなどが挙げられる。)、ヘテロ環チオ基(炭素原子数1〜20が好ましく、1〜10のヘテロ環チオ基がより好ましい。例えばピリジニルチオ、ピリミジニルチオ、ピリダジニルチオ、ベンズイミダゾリルチオ、チアジアゾリルチオなどが挙げられる。)、アルキルもしくはアリールスルホニル基(炭素原子数1〜20が好ましく、1〜10のアルキルもしくはアリールスルホニル基がより好ましい。例えばメシル、トシルなどが挙げられる。)、アルキルもしくはアリールスルフィニル基(炭素原子数1〜20が好ましく、1〜10のアルキルもしくはアリールスルホニル基がより好ましい。例えばメタンスルフィニル、ベンゼンスルフィニルなどが挙げられる。)、ヒドロキシ基、メルカプト基、シアノ基、スルホ基、カルボキシル基、ニトロ基、ヒドロキサム酸基、スルフィノ基、ヒドラジノ基、イミノ基、ヘテロ環基(炭素原子数1〜20が好ましく、1〜10のヘテロ環基がより好ましい。例えば窒素原子、酸素原子、硫黄原子、具体的には例えばイミダゾリル、ピリジル、キノリル、フリル、チエニル、ピペリジル、モルホリノ、ベンゾオキサゾリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾチアゾリル、カルバゾリル、アゼピニルなどが挙げられる。)、シリル基(炭素原子数3〜20が好ましく、3〜10のシリル基がより好ましい。例えばトリメチルシリル、トリフェニルシリルなどが挙げられる。)などが挙げられる。これらの有機基は更に置換されてもよい。また、置換基が二つ以上ある場合は、同じでも異なってもよい。また、可能な場合には互いに連結して環を形成してもよい。
【0040】
1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、およびR13として好ましくは水素原子、メチル基、トリメチルシリル基、もしくはフェニル基であり、より好ましくは水素原子もしくはメチル基であり、特に好ましくは水素原子である。
【0041】
11、R12、およびR14として好ましくはアルコキシ基もしくはアリールオキシ基であり、より好ましくはアルコキシ基であり、特に好ましくはメトキシ基である。
【0042】
nは1〜12の整数を表すが、R13が水素原子以外の場合、好ましくは1〜10であり、より好ましくは1〜5であり、特に好ましくは1または2である。
【0043】
本発明の製造方法に用いられるパラジウム錯体の具体例を示すが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0044】
【化15】


【0045】
【化16】


【0046】
本発明のノルボルネン系化合物重合体の製造方法に用いられる中性有機パラジウム錯体は通常の方法で合成でき、例えば相当するパラジウムハライドダイマーとシクロペンタジエニル金属により合成することができる。
【0047】
(b)三置換アンモニウム・テトラキス(アリール)ボレート
本発明のノルボルネン系化合物重合体の製造方法において、助触媒として用いられる三置換アンモニウム・テトラキス(アリール)ボレートは、カチオンとしての三置換アンモニウムとアニオンとしてのテトラキス(アリール)ボレートから成る塩である。
【0048】
この化合物(b)を化合物(a)と混合することで、三置換アンモニウムのプロトンが化合物(a)のアニオン性有機配位子を求電子攻撃し、アニオン性有機配位子は炭化水素として脱離する。これにより、中性の三置換アミン(i)と、有機金属錯体触媒(ii)と、そのカウンターアニオンであるテトラキス(アリール)ボレート(iii)とが発生する。脱離した炭化水素はpkaが十分に高いので、発生した三置換アミンと反応しないため、逆反応は進行しない。有機金属錯体触媒(ii)は、ノルボルネン系化合物の重合反応を活性化しうるものであり、具体的には、カチオン性有機パラジウム錯体、例えばカチオン性アリルパラジウム錯体のような錯体となっていると考えられる。
このような有機金属触媒の生成を、ノルボルネン系化合物を重合させる反応系内で行えば、上述した触媒生成機構で効率よく有機金属錯体触媒を重合反応系内に生成させることができる。したがって、その場で有機金属錯体触媒上にノルボルネン系化合物の配位、挿入を繰り返させ、重合反応をすみやかに進行させることができる。
【0049】
本発明のノルボルネン系化合物重合体の製造方法に用いられる三置換アンモニウムは、アンモニウムイオンの三つの水素が、アルキル基もしくはアリール基もしくはこれらの両方で置換されたものであり、下記の一般式(VII)で表すことができる。
【0050】
【化17】


式中、R、R、およびRはアルキル基もしくはアリール基を表し、同一でも異なってもよい。これらは互いに結合して環構造を形成してもよい。
【0051】
上記の有機金属錯体触媒の生成機構において、三置換アンモニウムより発生する三置換アミンは、ある程度の立体的かさ高さがないと、有機金属錯体触媒中のパラジウム原子に再配位し重合反応の活性を低下させる場合がある。そのため、三置換アンモニウムはパラジウム原子に再配位しない程度にかさ高いもの、またある程度の立体障害があるものが好ましい。
三置換アンモニウムの置換基として、アルキル基については炭素原子数1〜18のものが好ましく、1〜6のものがより好ましく、1〜3のものがさらに好ましく、アリール基については炭素原子数6〜18のものが好ましく、6〜12のものがより好ましく、それらの組み合わせとしては、少なくとも1つがアリール基であることが好ましく、ジアルキルアリールアンモニウムであることがより好ましい。
【0052】
テトラキス(アリール)ボレートとは、中心ホウ素に四つのアリール基が結合したものであり、下記の一般式(VIII)で表される。
【0053】
【化18】


式中、R、R、R、およびRはアリール基を表し、同一でも異なってもよい。これらは互いに結合して環構造を形成してもよい。
テトラキス(アリール)ボレートは、ホウ素が非共有電子対を有さないことに加え、4つのかさ高いアリール基に囲まれているため、カチオン性パラジウム錯体に配位しない。この結果、カチオン性パラジウム錯体は触媒活性種として機能する。
この機能をさらに向上させるため、カチオン性パラジウム錯体のカチオン電荷密度を高くすることがよい。そのためには、テトラキス(アリール)ボレートのアニオン電荷密度を向上させればよい。具体的には、アリール基に電子吸引性の置換基を導入することがあげられる。例えばフッ素などを導入することが好ましい。
【0054】
このようなテトラキス(アリール)ボレートとして、テトラキス(フェニル)ボレート、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、テトラキス(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル)ボレート、テトラキス(2−フルオロフェニル)ボレート、テトラキス(3−フルオロフェニル)ボレート、テトラキス(4−フルオロフェニル)ボレート、テトラキス(3,5−ジフルオロフェニル)ボレート、テトラキス(2,3,4,5−テトラフルオロフェニル)ボレート、テトラキス(3,4,5,6−テトラフルオロフェニル)ボレート、テトラキス(3,4,5−トリフルオロフェニル)ボレート、フェニルトリス(パーフルオロフェニル)ボレート、テトラキス(4−トリ−i−プロピルシリルテトラフルオロフェニル)ボレート、テトラキス(4−ジメチル−t−ブチルシリルテトラフルオロフェニル)ボレート、テトラキス[3,5−ビス[1−メトキシ−2,2,2−トリフルオロ−1−(トリフルオロメチル)エチル]フェニル]ボレート、テトラキス[3−[1−メトキシ−2,2,2−トリフルオロ−1−(トリフルオロメチル)エチル]−5−(トリフルオロメチル)フェニル]ボレート、テトラキス[3−[2,2,2−トリフルオロ−1−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−1−(トリフルオロメチル)エチル]−5−(トリフルオロメチル)フェニル]ボレートを挙げることができるが、これらに限定されるわけではない。
【0055】
これらの中でも、アニオン電荷密度の高いテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、テトラキス(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル)ボレート、テトラキス(2,3,4,5−テトラフルオロフェニル)ボレート、テトラキス(3,4,5,6−テトラフルオロフェニル)ボレート、テトラキス(4−トリ−i−プロピルシリルテトラフルオロフェニル)ボレート、テトラキス(4−ジメチル−t−ブチルシリルテトラフルオロフェニル)ボレート、テトラキス[3,5−ビス[1−メトキシ−2,2,2−トリフルオロ−1−(トリフルオロメチル)エチル]フェニル]ボレート、テトラキス[3−[1−メトキシ−2,2,2−トリフルオロ−1−(トリフルオロメチル)エチル]−5−(トリフルオロメチル)フェニル]ボレート、テトラキス[3−[2,2,2−トリフルオロ−1−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−1−(トリフルオロメチル)エチル]−5−(トリフルオロメチル)フェニル]ボレートが好ましく、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、テトラキス(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル)ボレートがより好ましく、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートが特に好ましい。
【0056】
以上の三置換アンモニウムとテトラキス(アリール)ボレートの組み合わせにより、本発明の製造方法に用いられる化合物(b)とすることができ、具体的には、2,6−ジメチルアニリニウム・テトラキス(3,5−ジフルオロフェニル)ボレート、N,N−ジメチルアニリニウム・テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、N,N−ジメチルアニリニウム・テトラキス[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]ボレートが好ましく、N,N−ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートがより好ましい。
【0057】
(ノルボルネン系化合物重合用触媒)
本発明のノルボルネン系化合物重合体の製造方法では、前記の化合物(a)および化合物(b)を混合させて有機金属錯体触媒を生成させ、ノルボルネン系化合物を重合させる。化合物(a)と化合物(b)は反応して、カチオン性パラジウム錯体である触媒活性種を与えるが、このカチオン錯体の電荷は一価もしくは二価となる。そのため化合物(b)の量は、化合物(a)に対して、0.1〜10当量が好ましく、0.5〜5当量がより好ましく、1〜5当量が特に好ましい。
【0058】
本発明のノルボルネン系化合物重合体の製造方法では、化合物(a)および化合物(b)を混合して、均一溶液とし、触媒活性種として用いる。ノルボルネン系化合物が液体であり、化合物(a)および化合物(b)を溶解させることが可能であるならば、ノルボルネン系化合物中にこれらを直接添加して混合してもよい。
一方、化合物(a)、化合物(b)を溶媒中に溶解してから混合する場合、溶媒がパラジウムに配位し、触媒の活性を落とすことがあるため、溶媒は無極性もしくは低極性であることが好ましく、例えばトルエンなどに溶解して用いることができる。ただし化合物(b)は塩であるため、無極性もしくは低極性に溶解しないことがあるが、この場合、塩化メチレンなどのハロゲン系の低極性溶媒に溶かして用いることができる。
【0059】
本発明のノルボルネン系化合物重合体の製造方法では、触媒量が多すぎると重合体の黄色味が強くなり、触媒量が少なすぎると反応に時間がかかるもしくは収率が落ちる。したがって、ノルボルネン系化合物モノマー1当量に対しパラジウムが10,000,000分の1当量〜1,000分の1当量となるように化合物(a)の量を調節することが好ましく、1,000,000分の1当量〜1,000分の1当量となるようにすることがより好ましく、1,000,000分の1当量〜2,000分の1当量となるようにすることが特に好ましい。
【0060】
本発明のノルボルネン系化合物重合体の製造方法においては、空気、水、ノルボルネン系化合物中の不純物などの混入により、触媒活性が低下することがあるので、重合に用いるノルボルネン系化合物は、使用前に蒸留もしくは再結晶で精製することが好ましい。ノルボルネン系化合物の純度は、好ましくは95〜100%、より好ましくは98〜100%、特に好ましくは99〜100%である。
【0061】
(共重合反応のコントロール)
重合に用いるノルボルネン系化合物が2種類以上で、これらの重合速度が大きく異なる場合、分子量分布{重量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn)}が4以上となり、フィルム用として適当でなくなる場合がある。このような場合、重合速度の早いノルボルネン系化合物を重合反応進行中のときに、添加することで分子量分布を小さくすることができる。
【0062】
(分子量調整剤)
本発明のノルボルネン系化合物重合体の製造方法においては、ノルボルネン系化合物の二重結合のビニル重合により目的の重合体を得る。一般式(I)で表されるノルボルネン系化合物は重合性が高いため、分子量が高くなりすぎて、溶媒に不溶となる成分が生じることがある。このような場合、αオレフィンを共存させると、分子量を下げることができる。
本発明の製造方法により得られるノルボルネン系化合物重合体の分子量は10000〜10000000であることが好ましく、10000〜1000000であることがより好ましく、30000〜1000000であることが特に好ましい(本発明において、分子量とは、特に断らない限り、数平均分子量をいう。)。
【0063】
(他成分との共重合)
本発明のノルボルネン系化合物重合体の製造方法において、ノルボルネン系化合物の他に、オレフィンや一酸化炭素と共重合させることもできる。オレフィンの場合β水素脱離しないものを用い、一酸化炭素の場合はノルボルネン系化合物との交互共重合を形成して共重合させることができる。
【0064】
(重合反応の環境)
本発明のノルボルネン系化合物重合体の製造方法では、空気もしくは水の存在によって、触媒が不活性化され、重合性が低下もしくは重合が進行しないことがある。したがって、高純度の不活性ガス雰囲気下で取り扱うことが好ましい。
【0065】
(重合反応の溶媒)
ノルボルネン系化合物が液体であり、化合物(a)および化合物(b)を溶解させることが可能であるならば、前述のとおりこれらを無溶媒で混合させ、ニートで反応させることもできる。しかし、反応の進行とともに、粘度が上昇し、攪拌困難となることがあるため、溶媒を用いてノルボルネン系化合物を溶解させておくことが好ましい。ノルボルネン系化合物を溶解する溶媒は、触媒として生成させた有機金属触媒の活性を落とさないものが好ましく、触媒中のパラジウム原子に配位しにくい低極性溶媒がより好ましい。さらに溶媒は、得られた重合体を溶解させることのできるものが好ましい。このような溶媒の例として、ベンゼン、トルエン、キシレン、クメン、p−シメン、メシチレンのような芳香族炭化水素類があげられ、好ましくはトルエン、キシレンであり、より好ましくはトルエンである。
一方、溶媒の極性が低すぎると、ノルボルネン系化合物もしくはノルボルネン系化合物重合体が溶解しなくなる場合がある。そのため、溶媒は用いるノルボルネン系化合物によって、適当な極性を有するものであることが好ましく、また上記の低極性溶媒に適量の極性溶媒を添加した混合溶媒としてもよい。このような極性溶媒として、塩化メチレン、ジクロロエタン等が挙げられる。
ノルボルネン系化合物を重合するときに用いる溶媒の量は(化合物(a)、(b)を溶解させてから添加混合する場合はこの溶媒を含めた量は)、ノルボルネン系化合物に対し0〜50質量部であることが好ましく、0.3〜20質量部であることがより好ましく、0.5〜5質量部であることが特に好ましい。
【0066】
溶媒に、空気もしくは水が混入していると、触媒が不活性化され、重合性が低下もしくは重合が進行しないことがある。したがって、溶媒を用いる場合、使用前に脱水蒸留および脱気することが好ましい。
【0067】
(重合反応の温度)
本発明のノルボルネン系化合物重合体の製造方法において、重合反応は、室温以下の反応でも進行するが、加熱をすることで反応を促進できる。しかし、加熱しすぎると触媒活性種が分解してしまう。したがって、反応の温度は、室温〜150℃が好ましく、50〜130℃がより好ましく、70〜120℃が特に好ましい。
【0068】
(重合反応の反応時間)
本発明のノルボルネン系化合物重合体の製造方法において、重合反応の反応時間は、反応温度と溶媒の量、極性基含有ノルボルネンの種類などに依存するが、数十分から十数時間で終了させることができる。反応の終了は、反応液がパラジウムブラックが生じるところで判定できるが、反応時間が長くなることがあるので、適宜終了させることが好ましい。
【0069】
(重合反応の後処理)
反応液の加熱を停止したあと、反応液をそのままもしくは適当な溶媒で希釈した後、貧溶媒(例えば、メタノールなどのアルコール系溶媒)と混合させると、白色〜黄白色の固体が得られる。これをろ過し、真空乾燥することで極性基含有ノルボルネン重合体が得られる。なお、適当な還元剤を用いると残存の2価パラジウムをパラジウムブラックとすることができ、これをろ過して取り除けば、さらに黄色味を除去した白色の重合体を得ることができる。
【実施例】
【0070】
以下に本発明を実施例および比較例によりさらに詳しく説明するが、本発明はこれらにより限定されるものではない。
(合成例)
(化合物M−I−11の合成)
ジシクロペンタジエン(和光純薬社製)158.2g、1−オクテン(和光純薬社製)313.3gとIRGANOX1010(チバスペシャルティケミカルズ社製)2.5gを1Lオートクレーブに仕込み、空隙を窒素置換した。密閉系で内温200℃で4時間攪拌した(回転速度=300rpm)。反応混合物をろ過し、揮発成分をエバポレーションした。残存物を精密蒸留(理論段数5段、還流の開閉時間の比=5/1、圧力=7mmHg、トップ温度=89〜90℃)に付して、無色透明な液体111.0gを得た。得られた無色透明な液体をガスクロマトグラフィーにかけて、そのピーク純度を測定したところ、純度99%以上、endo/exo比率79/21のノルボルネン系化合物であった。
【0071】
(化合物M−II−1の合成)
ジシクロペンタジエン(和光純薬社製)264.4g、メチルアクリレート(和光純薬社製)516.5gとIRGANOX1010(チバスペシャルティケミカルズ社製)5.0gを2Lオートクレーブに仕込み、空隙を窒素置換した。密閉系で内温200℃で4時間攪拌した(回転速度=300rpm)。揮発成分をエバポレーションした。残存物を精密蒸留(理論段数40段、還流の開閉時間の比=30/1〜1/1、圧力=12mmHg、トップ温度=80〜82℃)に付して、無色透明な液体482.2gを得た。得られた無色透明な液体をガスクロマトグラフィーにかけて、そのピーク純度を測定したところ、純度99%以上、endo/exo比率49/51のノルボルネン系化合物であった。
【0072】
(パラジウム錯体1の合成)
【0073】
【化19】


高純度アルゴンで置換したガラス製フラスコ内にアリルパラジウムクロライドダイマー(東京化成(株)社製)1.00gと脱水テトラヒドロフラン15mLを加えた。この黄色サスペンジョンを氷浴中で攪拌しながら、シクロペンタジエニルナトリウムの2.0Mテトラヒドロフラン溶液(アルドリッチ社製)2.9mLを滴下し、5分間攪拌した。反応混合物を室温に戻し、メタノール1mLを加えた。空気に触れることなく、溶媒をエバポレーションした。得られた残存物にヘキサン50mLを加え、赤色溶液とした。これをろ過し、得られたろ液をドライアイス浴で冷却した。上澄み液をデカンテーションし、得られた赤色の結晶を真空乾燥した。こうしてパラジウム錯体1の赤色結晶を825mg得た。1HNMRのデータは、文献値(ジャーナル・オブ・ケミカル・ソサイアティー・ダルトン・トランザクション(Journal of Chemical Society Dalton Transaction)、1973年2390ページ)と一致した。
【0074】
(パラジウム錯体2の合成)
【0075】
【化20】


高純度アルゴンで置換したガラス製フラスコ内に塩化パラジウム(和光純薬(株)社製)2.00g、塩化リチウム(和光純薬(株)社製)1.90gおよびメタノール40mL中を加え、4時間攪拌した。得られた均一溶液に3−クロロ−2−メチル−1−プロペン(和光純薬(株)社製)1.62gを加え、これに一酸化炭素を4時間バブリングした。得られた黄色溶液を低温でエバポレーションした。黄色の残存物を塩化メチレンで抽出し、ろ過した。エバポレーションで濃縮し、ヘキサンを加えると黄色の2−メチルアリルパラジウムクロライドダイマーの結晶1.72gが得られた。
上記2−メチルアリルパラジウムクロライドダイマー1.08gより、パラジウム錯体1の合成処方と同様の操作で、パラジウム錯体2の赤色結晶を895mg得た。1HNMRのデータは、文献値(ジャーナル・オブ・ケミカル・ソサイアティー・ダルトン・トランザクション(Journal of Chemical Society Dalton Transaction)、1973年2390ページ)と一致した。
【0076】
(パラジウム錯体3の合成)
【0077】
【化21】


メチルシクロペンタジエンダイマー(和光純薬(株)社製)50mLを180〜200℃に加熱して、メチルシクロペンタジエンを得た。このうち0.52gを、高純度アルゴンで置換したガラス製フラスコ内に仕込み、脱水テトラヒドロフラン5mLを加えた。氷浴でフラスコを冷却し、1.6Mブチルリチウムヘキサン溶液(和光純薬(株)社製)4.1mLを添加した。得られた赤色溶液に、アリルパラジウムクロライドダイマー1.00gを加え、5分間攪拌した。反応混合物を室温に戻し、メタノール1mLを加えた。空気に触れることなく、溶媒をエバポレーションした。得られた残存物にヘキサン50mLを加え、赤色溶液とした。これをろ過し、得られたろ液をドライアイス浴で冷却した。上澄み液をデカンテーションし、得られた赤色の結晶を真空乾燥した。こうしてパラジウム錯体3の赤色結晶805mg得た。1HNMRのデータは、文献値(ナテュア・フォアシュンク(Nature Forschung)、B1984年39巻990ページ)と一致した。
【0078】
(パラジウム錯体4の合成)
【0079】
【化22】


塩化パラジウム(和光純薬(株)社製)3.00gと塩化リチウム(和光純薬(株)社製)2.10gおよびメタノール40mLを高純度アルゴンで置換したガラス製フラスコ内に仕込み、4時間攪拌した。得られた均一溶液にノルボルナジエン(アルドリッチ社製)2.1gを加え、12時間攪拌した。得られた黄色の固体を吸引ろ過し、ノルボルナジエンジクロロパラジウム3.6gを得た。
高純度アルゴンで置換したガラス製フラスコ内で、メタノール20mL中に上記で得られたノルボルナジエンジクロロパラジウム1.40gを添加し、ドライアイス浴で内部温度−40℃とした。これに28%ナトリウムメトキシドメタノール溶液(和光純薬(株)社製)1.5mLを滴下した。1時間反応させ、室温に戻した。生じた黄色の固体を吸引ろ過、メタノール洗浄し、メトキシノルボルネンパラジウムクロライドダイマー1.22gを得た。
上記メトキシノルボルネンパラジウムクロライドダイマー1.20gより、パラジウム錯体1の合成処方と同様の操作で、パラジウム錯体4の赤色結晶を1020mg得た。
【0080】
(パラジウム錯体5の合成)
【0081】
【化23】


塩化パラジウム(和光純薬(株)社製)3.00gと塩化リチウム(和光純薬(株)社製)2.10gおよびメタノール40mLを高純度アルゴンで置換したガラス製フラスコ内に仕込み、4時間攪拌した。得られた均一溶液にジシクロペンタジエン(和光純薬(株)社製)3.06gを加え、12時間攪拌した。得られた黄色の固体を吸引ろ過し、ジシクロペンタジエンジクロロパラジウム4.84gを得た。
上記ジシクロペンタジエンジクロロパラジウム4.50gより、パラジウム錯体4の合成処方と同様の操作で、パラジウム錯体5の赤色結晶を3.10g得た。1HNMRのデータは、文献値(ジャーナル・オブ・ザ・アメリカン・ケミカル・ソサイアティー(Journal of the American Chemical Society)、1966年88巻5135ページ)と一致した。
【0082】
(パラジウム錯体6の合成)
【0083】
【化24】


塩化パラジウム(和光純薬(株)社製)3.0gと塩化リチウム(和光純薬(株)社製)2.1gおよびメタノール40mLを高純度アルゴンで置換したガラス製フラスコ内に仕込み、4時間攪拌した。得られた均一溶液に1、5−シクロオクタジエンジエン(和光純薬(株)社製)2.31gを加え、12時間攪拌した。得られた黄色の固体を吸引ろ過し、1、5−シクロオクタジエンジエンジクロロパラジウム4.82gを得た。
上記1、5−シクロオクタジエンジエンジクロロパラジウム3.50gより、パラジウム錯体4の合成処方と同様の操作で、パラジウム錯体6の赤色結晶を1.23g得た。1HNMRのデータは、文献値(ジャーナル・オブ・ザ・ケミカル・ソサイアティー(Journal of the Chemical Society)、1964年5002ページ)と一致した。
【0084】
(分子量測定)
実施例、比較例で得られた試料における、重合体の重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)は、テトラヒドロフランを溶媒とするゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)によるポリスチレン換算値として測定した。
【0085】
(黄色味測定)
実施例、比較例で得られた重合体を目視で、黄色味の有無を判定した。
【0086】
(実施例1)
高純度アルゴンで置換したガラス容器に、ノルボルネン系化合物としてM−I−1(アルドリッチ社製)24.6gとトルエン50mLを仕込み、攪拌はねで攪拌した。これに、化合物(a)として有機パラジウム錯体1(合成方法は上記の合成例を参照。)の13.6mgをトルエン0.5mLに溶かした溶液、化合物(b)としてN,N−ジメチルアニリニウム・テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート:(CH32(H)NC65・B(C654(ストレム社製)54mgを塩化メチレン1mLに溶かした溶液を加えた。この混合溶液を加熱したところ、50℃付近で白色に固化し、攪拌できなくなった。このようにしてノルボルネン系化合物重合体の白色固体を得た。ただし得られた白色固体は溶媒に不溶であったため分子量の分析等は行わなかった。黄色味測定の結果については表1に示した。
【0087】
(実施例2)
高純度アルゴンで置換したガラス容器に、ノルボルネン系化合物としてM−I−11の15.7g、分子量調整剤として1−オクテン(和光純薬社製)4.2gとトルエン40mLを仕込み、攪拌はねで攪拌した。これに、化合物(a)として有機パラジウム錯体1(合成方法は上記の合成例を参照。)の0.6mgをトルエン0.5mLに溶かした溶液、化合物(b)としてN,N−ジメチルアニリニウム・テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート:(CH32(H)NC65・B(C654 (ストレム社製)8mgを塩化メチレン0.5mLに溶かした溶液を加えた。この混合溶液を内部温度90℃になるように加熱し、90℃を維持したまま3時間反応させた。反応途中、溶液の粘度が上昇したため、トルエンを計40mL加えた。反応終了後、トルエン200mLで希釈し、反応液をメタノール300mL中に添加した。白色固体を吸引ろ過し、100℃で真空乾燥を6時間行った。このようにしてノルボルネン系化合物重合体の白色固体14.7gを得た。その黄色味測定、分子量測定、収率測定の結果を表1に示した。
【0088】
(実施例3〜7)
化合物(a)の中性有機パラジウム錯体、化合物(b)、原料となるノルボルネン系化合物を、下記の表1のように変えた以外、実施例2と同様にしてノルボルネン系化合物重合体を得た。その黄色味測定、分子量測定、収率測定の結果を表1に示した。
【0089】
(実施例8)
原料として用いるノルボルネン系化合物を、M−I−1(アルドリッチ社製)とM-II-1(合成方法は上記の合成例を参照。)とし、そのモル比を90/10とした以外は、実施例2と同様にしてノルボルネン系化合物重合体を得た。その黄色味測定、分子量測定、収率測定の結果を表1に示した。
【0090】
(比較例1〜3)
化合物(a)、化合物(b)、原料となるノルボルネン系化合物を、下記の表1のように変えた以外、実施例1と同様にしてノルボルネン系化合物の重合を行なった。なお比較例3に関しては共重合比率を実施例8と同様にした。得られたものの黄色味測定、分子量測定、収率測定の結果を表1に示した。
ただし比較例1で得られたものはフラスコ内で固化し、内容物を一部取り出せなかったため収率の算出を行わなかった。またその重合体は、溶媒に不溶であったため、分子量分析を行わなかった。
【0091】
【表1】


【0092】
上記表から明らかなように、本発明のノルボルネン系化合物重合体の製造方法によれば、黄色味を抑えた重合体を、収率よく得ることができる。




 

 


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