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発明の名称 絶縁膜形成用組成物、絶縁膜、およびその製造方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−45966(P2007−45966A)
公開日 平成19年2月22日(2007.2.22)
出願番号 特願2005−233294(P2005−233294)
出願日 平成17年8月11日(2005.8.11)
代理人 【識別番号】100105647
【弁理士】
【氏名又は名称】小栗 昌平
発明者 割石 幸司 / 渡辺 克之 / 高橋 和敬
要約 課題
均一に塗膜形成可能な組成物、良好な面状を有し、低誘電率である絶縁膜および該絶縁膜の製造方法を提供する。

解決手段
一般式(1)により表される化合物、その加水分解物、及び/または、それらの縮合物、及び、溶媒を含有し、全溶媒中、沸点が85℃〜250℃の有機溶剤が25質量%以上占めることを特徴とする絶縁膜形成用組成物、該組成物を用いた絶縁膜の製造方法及び該絶縁膜。
特許請求の範囲
【請求項1】
一般式(1)により表される化合物、その加水分解物、及び/または、それらの縮合物、及び、溶媒を含有し、全溶媒中、沸点が85℃〜250℃の有機溶剤が25質量%以上占めることを特徴とする絶縁膜形成用組成物。
【化1】


式中、R1、R2、R3及びR4は、各々独立に、水素原子または置換基である。ただし、R1及びR2のうち少なくとも1つは加水分解性基を表す。X1は炭素原子またはケイ素原子を表す。L1は2価の連結基を表す。mは0または1を表し、mが0の場合nは3〜5の整数を表し、mが1の場合nは2〜3の整数を表す。
【請求項2】
1が炭素原子であり、L1がアルキレン基であることを特徴とする請求項1に記載の絶縁膜形成用組成物。
【請求項3】
mが0であることを特徴とする請求項1に記載の絶縁膜形成用組成物。
【請求項4】
有機溶剤が、エーテル基、エステル基及びカルボニル基の少なくとも一つを有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の絶縁膜形成用組成物。
【請求項5】
更に無機プロトン酸または有機プロトン酸を含む請求項1〜4のいずれかに記載の絶縁膜形成用組成物。
【請求項6】
水を含む請求項1〜5のいずれかに記載の絶縁膜形成用組成物。
【請求項7】
界面活性剤を含む請求項1〜6のいずれかに記載の絶縁膜形成用組成物。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれかに記載の絶縁膜形成用組成物から形成された絶縁膜。
【請求項9】
請求項1〜7のいずれかに記載の組成物を基板上に塗布した後、焼成することを特徴とする絶縁膜の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、絶縁材料の形成に有用な組成物、さらに詳しくは、半導体素子などにおける層間絶縁膜材料として、適当な均一な厚さを有する塗膜が形成可能で、誘電率特性などに優れた絶縁膜形成用組成物、絶縁膜の製造方法および絶縁膜に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、半導体素子などにおける層間絶縁膜として、気相成長(CVD)法などの真空プロセスで形成されたシリカ(SiO2)膜が多用されている。そして、近年、より均一な
層間絶縁膜を形成することを目的として、SOG(Spin on Glass)膜と呼ばれるテトラアルコキシランの加水分解生成物を主成分とする塗布型の絶縁膜も使用されるようになっている。また、半導体素子などの高集積化に伴い、有機SOGと呼ばれるポリオルガノシロキサンを主成分とする低誘電率の層間絶縁膜が開発されている。
【0003】
かかる状況下、エタノール中、環状カルボシランから得られるポリオルガノシロキサンに界面活性剤を添加して空孔を形成し、より誘電率を下げる方法が知られている。(非特許文献1)しかしながら、均一な塗膜の形成が難しく安定に膜を作製できないという問題点があった。
【0004】
【非特許文献1】サイエンス(Science)、2003年、第302巻、第266頁
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、均一に塗膜形成可能な組成物、良好な面状を有し、低い誘電率を有する絶縁膜、および、該絶縁膜の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の上記目的は、下記の手段より達成されることが見出された。
(1)一般式(1)により表される化合物、その加水分解物、及び/または、それらの縮合物、及び、溶媒を含有し、全溶媒中、沸点が85℃〜250℃の有機溶剤が25質量%以上占めることを特徴とする絶縁膜形成用組成物。
【0007】
【化1】


【0008】
式中、R1、R2、R3及びR4は、各々独立に、水素原子または置換基である。ただし、R1及びR2のうち少なくとも1つは加水分解性基を表す。X1は炭素原子またはケイ素原子を表す。L1は2価の連結基を表す。mは0または1を表し、mが0の場合nは3〜5の整数を表し、mが1の場合nは2〜3の整数を表す。
【0009】
(2)X1が炭素原子であり、L1がアルキレン基であることを特徴とする上記(1)に記
載の絶縁膜形成用組成物。
【0010】
(3)mが0であることを特徴とする上記(1)に記載の絶縁膜形成用組成物。
(4)有機溶剤が、エーテル基、エステル基及びカルボニル基の少なくとも一つを有することを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれかに記載の絶縁膜形成用組成物。
(5)更に無機プロトン酸または有機プロトン酸を含む上記(1)〜(4)のいずれかに記載の絶縁膜形成用組成物。
【0011】
(6)水を含む上記(1)〜(5)のいずれかに記載の絶縁膜形成用組成物。
(7)界面活性剤を含む上記(1)〜(6)のいずれかに記載の絶縁膜形成用組成物。
【0012】
(8)上記(1)〜(7)のいずれかに記載の絶縁膜形成用組成物から形成された絶縁膜。
(9)上記(1)〜(7)のいずれかに記載の組成物を基板上に塗布した後、焼成することを特徴とする絶縁膜の製造方法。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、半導体素子などにおける層間絶縁膜として使用するのに適した、低比誘電率を有する絶縁膜を安定に形成することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明の絶縁膜形成用組成物は、上記したように、一般式(1)により表されるシラン化合物および特定有機溶剤を含むことを特徴とするものである。この組成物を使用すると、安定に均一な塗膜が作成でき、非常に低い比誘電率を有する絶縁膜を得ることができる。
【0015】
【化2】


【0016】
式中、R1、R2、R3及びR4は、各々独立に、水素原子または置換基である。ただし、R1及びR2のうち少なくとも1つは加水分解性基を表す。X1は炭素原子またはケイ素原子を表す。L1は2価の連結基を表す。mは0または1を表し、mが0の場合nは3〜5の整数を表し、mが1の場合nは2〜3の整数を表す。
【0017】
一般式(1)において、R1〜R4は、各々独立に、水素原子または置換基を表す。
1〜R4で表される置換基としては、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、または沃素原子)、炭素数1〜10の直鎖、分岐、環状のアルキル基(メチル、t−ブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル等)、炭素数2〜10のアルケニル基(ビニル、プロペニル等)、炭素数2〜10のアルキニル基(エチニル、フェニルエチニル等)、炭素数6〜20のアリール基(フェニル、1−ナフチル、2−ナフチル等)、炭素数2〜10のアシル基(ベンゾイル等)、炭素数1〜10のアルコキシ基(メトキシ、エトキシ、i−プロポキシ、t−ブトキシ等)炭素数3〜10のシリルオキシ基(トリメチルシリルオキシ、トリエチルシリルオキシ、t−ブチルジメチルシリルオキシ等)、炭素数6〜20
のアリールオキシ基(フェノキシ等)、炭素数2〜10のアシルオキシ基(アセチルオキシ、エチルカルボニルオキシ等)、水酸基等が好ましい。
【0018】
さらに好ましい置換基は塩素原子、炭素数1〜5の直鎖、分岐、環状のアルキル基、炭素数2〜5のアルケニル基、炭素数2〜5のアルキニル基、炭素数1〜5のアルコキシ基である。
これらの置換基はさらに別の置換基で置換されていてもよい。
【0019】
1及びR2のうち少なくとも1つは、加水分解性基である。R1及びR2としての加水分解性基としては、ハロゲン原子、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシルオキシ基、シリルオキシ基などが挙げられる。
1及びR2として好ましいのは、置換もしくは無置換のアルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、メトキシエトキシ基など)であり、最も好ましいのは、炭素数1〜5の無置換のアルコキシ基である。
【0020】
1〜R4で表される置換基は、同じあるいは異なる置換基同士それぞれが連結して多量体あるいは環を形成してもよい。形成される環は、5〜8員環が好ましく、5〜6員環がより好ましい。
【0021】
1は炭素原子またはケイ素原子を表すが、炭素原子が好ましい。
【0022】
1は2価の連結基を表す。連結基の例としては、アルキレン基、アルケニレン基、アリーレン基、−O−、−S−、−SiRR‘−(R,R’はアルキル基、アリール基を表わす)又はこれらを2つ以上組み合わせてなる連結基等が挙げられる。上記連結基のうち、好ましくは、アルキレン基、アルケニレン基、アリーレン基であり、特に好ましくはメチレン、エチレン基、ビニレン基である。
【0023】
mは0または1を表わす。mは0が好ましい。
【0024】
mが0の場合、nは3〜5の整数を表わす。mが1の場合、nは2〜3の整数を表わす。
【0025】
nで示される繰り返し単位のなかで複数のR1〜R4、X1およびL1は、互いに同じ基であってもよいし、異なっていてもよい。
また、一般式(1)により表される化合物が単結合または連結基を介して連結した構造をとってもよい。
【0026】
以下に一般式(1)の具体例を示すが、これらに限定されるものではない。
【0027】
【化3】


【0028】
【化4】


【0029】
一般式(1)で表される化合物の分子量は、一般的には200〜1000、好ましくは250〜900である。
【0030】
一般式(1)で表される化合物は、シリコンの化学において広く知られた技法を使用して容易に調製することができ、例えば、Tetrahedron Letters,34巻、13号、2111頁(1993年)等に記載されている方法により合成できる。
【0031】
本発明の絶縁膜形成用組成物は、これらの一般式(1)で表される化合物を単独で使用しても、あるいは2種類以上を組み合わせて使用してもよい。
【0032】
また、一般式(1)で表される化合物とともに、絶縁膜形成用組成物に添加される、公知なシリコン化合物(例えば、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシランなど)を併用してもよい。
【0033】
材料の膜特性を向上させるため、必要に応じて、添加してもよい他のシラン化合物の例として、下記一般式(A)で表される有機ケイ素化合物又はそれらをモノマーとするポリマーが挙げられる。
【0034】
【化5】


【0035】
一般式(A)中、Raはアルキル基、アリール基又はヘテロ環基を表し、Rbは、水素原子、アルキル基、アリール基又はシリル基を表す。これらの基は更に置換基を有していてもよい。
qは0〜3の整数を表し、q又は4−qが2以上のとき、Ra又はRbはそれぞれ同一でも異なってもよい。また、該化合物同士は、Ra又はRbの置換基により互いに連結し、多量体を形成してもよい。
【0036】
qは0〜2が好ましく、Rbはアルキル基が好ましい。さらにqが0のときの好ましい
化合物の例としては、テトラメトキシシラン(TMOS)、テトラエトキシシラン(TEOS)等が挙げられ、qが1又は2のときの好ましい化合物の例としては以下の化合物が挙げられる。
【0037】
【化6】


【0038】
一般式(A)で表される化合物など他のシラン化合物を併用する場合、一般式(1)で表される化合物に対して、1〜200モル%の範囲で用いるのが好ましく、10〜100モル%の範囲で用いるのがより好ましい。
【0039】
一般式(1)で表される化合物、必要により他のシラン化合物を併用して、いわゆるゾルゲル反応により加水分解物あるいは縮合物を得る。
【0040】
一般式(1)で表される化合物を加水分解、縮合させる際に、一般式(1)で表される化合物、必要により他のシラン化合物を含むシラン化合物の総量1モル当たり0.5〜150モルの水を用いることが好ましく、1〜100モルの水を加えることが特に好ましい。添加する水の量は、面状の点から0.5モル以上が好ましく、加水分解および縮合反応中のポリマーの析出やゲル化防止の点から150モル以下が好ましい。
【0041】
一般式(1)で表される化合物を加水分解、縮合させる際に、酸触媒、又は金属キレート化合物を使用することが好ましい。
【0042】
酸触媒としては、無機あるいは有機のプロトン酸が好ましい。無機プロトン酸としては
、塩酸、硫酸、フッ酸、リン酸類(H3PO4、H3PO3、H427、H5310、メタ
リン酸、ヘキサフルオロリン酸など)、硼酸、硝酸、過塩素酸、テトラフルオロ硼酸、ヘキサフルオロ砒素酸、臭化水素酸など、あるいはタングストリン酸、タングテンペルオキソ錯体などの固体酸等が挙げられる。無機プロトン酸としては、塩酸、硝酸、硫酸、リン酸が好ましく、塩酸、硝酸が特に好ましい。
【0043】
有機プロトン酸としては、カルボン酸類(シュウ酸、酢酸、プロピオン酸、ブタン酸、ペンタン酸、ヘキサン酸、ヘプタン酸、オクタン酸、ノナン酸、デカン酸、マレイン酸、メチルマロン酸、アジピン酸、セバシン酸、没食子酸、酪酸、メロット酸、アラキドン酸、シキミ酸、2−エチルヘキサン酸、オレイン酸、ステアリン酸、リノール酸、リノレイン酸、サリチル酸、モノクロロ酢酸、ジクロロ酢酸、トリクロロ酢酸、p−アミノ安息香酸、ギ酸、マロン酸、フタル酸、フマル酸、クエン酸、酒石酸、コハク酸、フマル酸、イタコン酸、メサコン酸、シトラコン酸、リンゴ酸、グルタル酸の加水分解物、無水マレイン酸の加水分解物、無水フタル酸の加水分解物、トリフルオロ酢酸、安息香酸、置換安息香酸など)、リン酸エステル類(例えばC数1〜30、リン酸メチルエステル、リン酸プロピルエステル、リン酸ドデシルエステル、リン酸フェニルエステル、リン酸ジメチルエステル、リン酸ジドデシルエステルなど)、亜リン酸エステル類(例えばC数1〜30、亜リン酸メチルエステル、亜リン酸ドデシルエステル、亜リン酸ジエチルエステル、亜リン酸ジイソプロピル、亜リン酸ジドデシルエステルなど)、スルホン酸類(例えばC数1〜15、ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸、ヘキサフルオロベンゼンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、ドデシルスルホン酸など)、カルボン酸類(シュウ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、安息香酸、置換安息香酸など)、イミド類(例えばビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド酸、トリフルオロメタンスルホニルトリフルオロアセトアミドなど)、ホスホン酸類(例えばC数1〜30、メチルホスホン酸、エチルホスホン酸、フェニルホスホン酸、ジフェニルホスホン酸、1,5−ナフタレンビスホスホン酸など)などの低分子化合物、あるいは、ナフィオンに代表されるパーフルオロカーボンスルホン酸ポリマー、側鎖にリン酸基を有するポリ(メタ)アクリレート(特開2001−114834号)、スルホン化ポリエーテルエーテルケトン(特開平6−93111号)、スルホン化ポリエーテルスルホン(特開平10−45913号)、スルホン化ポリスルホン(特開平9−245818号)などのプトロン酸部位を有する高分子化合物が挙げられる。
有機プロトン酸としてはカルボン酸が特に好ましい。
【0044】
上記触媒の使用量は、総量として、一般式(1)で表される化合物などシラン化合物1モルに対して、通常0.00001〜10モル、好ましくは0.00005〜5モルである。触媒の使用量が上記範囲内であれば、反応中のポリマーの析出やゲル化の恐れが少ない。
【0045】
一般式(1)で表される化合物を加水分解及び縮合する温度は通常0〜100℃、好ましくは10〜90℃である。時間は通常5分〜200時間、好ましくは10分〜40時間である。
【0046】
加水分解、縮合に用いる溶媒は、溶質であるシラン化合物を溶解するものであれば特に制限はないが、好ましくはケトン類(シクロヘキサノン、シクロペンタノン、2−ヘプタノン、メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトン、アセトン等)、カーボネート化合物(エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等)、複素環化合物(3−メチル−2−オキサゾリジノン、ジメチルイミダゾリジノン、N−メチルピロリドン等)、環状エーテル類(ジオキサン、テトラヒドロフラン等)、鎖状エーテル類(ジエチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、ポリエチレングリコールジメチルエーテル、エチ
レングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル等)、アルコール類(メタノール、エタノール等)、多価アルコール類(エチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、グリセリン等)、ニトリル化合物(アセトニトリル、グルタロジニトリル、メトキシアセトニトリル、プロピオニトリル、ベンゾニトリル等)、エステル類(酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸メチル、乳酸エチル、メトキシプロピオン酸メチル、エトキシプロピオン酸エチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸プロピル、2−メトキシエチルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)、γ-ブチロラクトン、リン酸エステル、ホスホン酸エステル等)、非プロトン極性物質(ジメチルスルホキシド、スルホラン、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等)、非極性溶媒(トルエン、キシレン、メシチレン等)、塩素系溶媒(メチレンジクロリド、エチレンジクロリド等)、ジイソプロピルベンゼン、水等を用いることができる。
【0047】
上記の中でも、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルなどのエーテル類、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)、γ−ブチロラクトンなどのエステル類、エチレンカーボネートなど
のカーボネート類、シクロヘキサノンなどのケトン類、非プロトン性極性物質、テトラヒドロフランなどの環状エーテル類、非極性溶媒、水が好ましい。これらは単独で用いても2種以上を併用してもよい。
【0048】
上記の中でも、好ましい溶剤としてはプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、2−ヘプタノン、シクロヘキサノン、γ−ブチロラクトン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、エチレンカーボネート、酢酸ブチル、乳酸メチル、乳酸エチル、メトキシプロピオン酸メチル、エトキシプロピオン酸エチル、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、メチルイソブチルケトン、キシレン、メシチレン、ジイソプロピルベンゼンを挙げることができる。
【0049】
〔組成物〕
本発明の組成物は、通常、一般式(1)で表される化合物自体、上記で調製された一般式(1)で表される化合物の加水分解物及び縮合物の少なくともいずれかを有機溶剤に溶解して調製される。この組成物調製時の溶媒は、加水分解、縮合に用いる溶媒と同じでも異なっていてもよい。
【0050】
該有機溶媒は、均質な膜を得るために、沸点が85℃以上250℃以下であることが好ましい。また、低誘電率の観点から分子中にエーテル基、エステル基、またはカルボニル基を有する溶媒であることがさらに好ましい。
【0051】
これらの観点から、好ましい溶剤としてはプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、2−ヘプタノン、シクロヘキサノン、γ−ブチロラクトン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、酢酸ブチル、乳酸メチル、乳酸エチル、メトキシプロピオン酸メチル、エトキシプロピオン酸エチル、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルホルム
アミド、メチルイソブチルケトン等が挙げられる。
【0052】
これらの好ましい有機溶媒の使用量はそれ以外の有機溶媒を含む全溶媒量の25質量%以上であり、30質量%が好ましく、50質量%がより好ましい。
【0053】
本発明の組成物の全固形分濃度は、好ましくは、2〜30質量%であり、使用目的に応じて適宜調整される。組成物の全固形分濃度が2〜30質量%であると、塗膜の膜厚が適当な範囲となり、また組成物の保存安定性もより優れるものである。
【0054】
本発明の組成物を塗布、乾燥、好ましくは加熱することにより、良好な絶縁材料を形成することができる。特に、良好な絶縁膜を提供することができる。
【0055】
本発明の組成物を、シリコンウエハ、SiO2 ウエハ、SiNウエハなどの基材に塗布する際には、スピンコート、浸漬法、ロールコート法、スプレー法などの塗装手段が用いられる。
【0056】
この際の膜厚は、乾燥膜厚として、1回塗りで厚さ0.05〜1.5μm程度、2回塗りでは厚さ0.1〜3μm程度の塗膜を形成することができる。その後、常温で乾燥するか、あるいは80〜600℃程度の温度で、通常、5〜240分程度加熱することにより、ガラス質または巨大高分子、またはその混合物の絶縁膜を形成することができる。この際の加熱方法としては、ホットプレート、オーブン、ファーネスなどを使用することが出来、加熱雰囲気としては、大気下、窒素雰囲気、アルゴン雰囲気、真空下、酸素濃度をコントロールした減圧下などで行うことができる。
【0057】
より具体的には、本発明の組成物を、例えばスピンコート法により、基板(通常は金属配線を有する基板)上に塗布し、300℃以下の温度で第一の熱処理を行うことにより溶媒を乾燥させるとともに、組成物に含まれるシロキサンを架橋させ、次いで300℃より高く450℃以下の温度(好ましくは330〜400℃)で、一般的には1分〜10時間、第二の熱処理(アニール)を行うことにより低誘電率の絶縁膜を形成できる。
【0058】
本発明の組成物に界面活性剤等の空孔形成剤を添加して多孔質化することにより、さらに誘電率を低下させることが好ましい。界面活性剤の添加は、一般式(1)で表わされる化合物の加水分解、縮合時に予め添加しておくのが好ましい。
界面活性剤の例としてはノニオン型界面活性剤、4級アンモニウム塩型界面活性剤等が挙げられるが、4級アンモニウム塩型界面活性剤が好ましい。例えば、特開2004−307694号公報に記載された4級アンモニウム塩型界面活性剤などが好ましい。
空孔形成剤は、本発明の組成物の全固形物質量の5〜80%が好ましく、10〜70%がより好ましく、15〜60%がもっとも好ましい。
【0059】
本発明の組成物により形成した絶縁膜の上には、シリコン酸化膜等の別の絶縁膜を、例えば気相成長法等により、形成してもよい。これは、本発明により形成した絶縁膜を外気と遮断し、膜中に残留している水素やフッ素の減少を抑制するのに効果があるからである。また、この別の絶縁膜は、その後の工程での処理(例えばCMPによる平坦化等の処理)で本発明による絶縁膜が損傷を被るのを防止するのにも有効である。
【実施例】
【0060】
本発明を実施例によりさらに詳しく説明する。なお、本発明は下記の実施例によって限定されるものではない。
【0061】
〔合成例1:化合物1−1の合成〕
Tetrahedron Letters、第34巻、第13号、第2111頁(1993年)に記載の方法を用いて化合物1−1を合成した。
【0062】
〔合成例2:膜形成用組成物E−1の合成〕
化合物(1−1)1.0gと塩化セチルトリメチルアンモニウム0.346gをプロピレングリコールモノメチルエーテル3.7gとエタノール1.23gに溶解させた溶液中に0.1Mの塩酸水溶液0.5mlと水1mlの混合物を滴下した。滴下終了後30分反応させ、本発明の組成物E−1を作製した。
【0063】
〔合成例3:膜形成用組成物E−2の合成〕
合成例2で、使用した溶媒をプロピレングリコールモノメチルエーテル2.47gとエタノール2.47gに替えたほかは合成例2と同様にして組成物E−2を作製した。
【0064】
〔合成例4:比較用組成物C−1の合成〕
合成例2で、使用した溶媒をプロピレングリコールモノメチルエーテル0.98gとエタノール3.94gに替えたほかは合成例2と同様にして組成物E−2を作製した。
【0065】
〔合成例5:比較用組成物C−2の合成〕
合成例2で、使用した溶媒をエタノール4.93gに替えたほかは合成例2と同様にして組成物E−2を作製した。
【0066】
〔合成例6:膜形成用組成物E−3の合成〕
合成例2で、使用した塩酸水溶液を0.1Mの硝酸水溶液0.5mlに替えたほかは合成例2と同様にして組成物E−2を作製した。
【0067】
〔合成例7:膜形成用組成物E−4の合成〕
化合物(1−1)0.5gとテトラエトキシシラン1.01gおよびセチルトリメチルアンモニウム0.173gをプロピレングリコールモノメチルエーテル3.7gとエタノール1.23gに溶解させた溶液中に0.1Mの硝酸水溶液0.5mlと水1mlの混合物を滴下した。滴下終了後30分反応させ、本発明の組成物E−4を作製した。
【0068】
〔合成例8:膜形成用組成物E−5の合成〕
化合物(1−1)1gをプロピレングリコールモノメチルエーテル3.7gとエタノール1.23gに溶解させた溶液中に0.1Mの硝酸水溶液0.5mlと水1mlの混合物を滴下した。滴下終了後30分反応させ、本発明の組成物E−5を作製した。
【0069】
〔合成例9:比較用組成物C−3の合成〕
合成例8で、使用した溶媒をエタノール4.93gに替えたほかは合成例8と同様にして組成物C−3を作製した。
【0070】
〔絶縁膜の作製〕
上記のようにして調製した組成物の各々について、シリコン基板上に膜厚4000Aでスピンコートし、ホットプレート上で150℃1分間にわたって乾燥を行い、溶剤を除去した。次いで、乾燥後のシリコン基板をクリーンオーブンに移し、酸素濃度10ppm以下の窒素中で400℃30分間にわたって熱処理を行い、絶縁膜を形成した。
【0071】
〔面状の評価〕
各絶縁膜について光学顕微鏡を用いて50倍、1500倍の倍率で面状を以下のように評価した。
○:ムラあるいはブツは認められず問題ない。
△:数点のムラあるいはブツが認められた。
×:膜全体にわたり多数のムラあるいはブツが認められた。
【0072】
〔比誘電率の測定〕
上記で得られた絶縁膜を温度24℃湿度50%の条件で24時間放置した後、フォーディメンジョンズ社製水銀プローブとヒューレットパッカード社製HP4285A LCRメーターを用い1MHzで比誘電率(測定温度25℃)を測定した。
面状の評価結果および比誘電率の測定結果を表1に示す。
【0073】
【表1】


【0074】
本発明に従った実施例の絶縁膜は、良好な面状であり、誘電率が小さいことがわかる。




 

 


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