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発明の名称 液晶化合物、液晶組成物、薄膜および液晶表示装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−45806(P2007−45806A)
公開日 平成19年2月22日(2007.2.22)
出願番号 特願2005−327001(P2005−327001)
出願日 平成17年11月11日(2005.11.11)
代理人 【識別番号】100105647
【弁理士】
【氏名又は名称】小栗 昌平
発明者 上平 茂生
要約 課題
二軸性液晶相を有する、特に二軸性ネマチック液晶相を発現し得る、及び/又は特定の構造を有する液晶化合物、該化合物を含む液晶組成物、および該液晶組成物を用いた位相差板を提供すること。

解決手段
下記数式(1)を満たす、芳香族ヘテロ環と芳香族炭化水素環が単結合にて連結した部位を含むネマチック相を発現する液晶化合物、及び/又は下記数式(2)を満たす、下記一般式(3)で表されることを特徴とするネマチック相を発現する液晶化合物。
特許請求の範囲
【請求項1】
下記数式(1)を満たす、芳香族ヘテロ環と芳香族炭化水素環とが単結合にて連結した部位を含むネマチック相を発現することを特徴とする液晶化合物。
数式(1) 1.1≦(nx−nz)/(nx−ny)≦20
数式(1)中、nx、ny、nzは、ネマチック液晶相において直交する3方向の屈折率を表わし、最も大きい屈折率をnx、最も小さい屈折率をnzとする。
【請求項2】
芳香族へテロ環が、1,2,4−オキサジアゾール環、1,3,4−オキサジアゾール環、1,2,4−チオジアゾール環、及び1,3,4−チオジアゾール環の群から選ばれる少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項1に記載の液晶化合物。
【請求項3】
芳香族へテロ環が、1,2,4−オキサジアゾール環であることを特徴とする請求項1に記載の液晶化合物。
【請求項4】
液晶化合物が、下記一般式(1)又は下記一般式(2)で表される化合物であることを特徴とする請求項1に記載の液晶化合物。
【化1】


一般式(1)中、
ArおよびArは、それぞれ独立に、置換もしくは無置換のフェニル基、ビフェニル基、またはナフチル基を表す。
およびHは1,2,4−オキサジアゾール環を表す。
Lは2価の連結基を表す。
nは0又は1の整数を表す。
一般式(2)中、
Arは置換もしくは無置換のフェニル基、ビフェニル基、またはナフチル基を表す。
は1,2,4−オキサジアゾール環を表す。
Rは炭素数1から20の置換もしくは無置換のアルキル基を表す。
【請求項5】
下記一般式(3)で表されることを特徴とするネマチック相を発現する液晶化合物。
【化2】


一般式(3)中、Lはシクロへキシルまたはメタフェニレンを表す。R1〜R4は置換基を表す。j及びkは、各々独立に、0〜4の整数を表す。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか一項に記載の液晶化合物を含有することを特徴とする液晶組成物。
【請求項7】
請求項6に記載の液晶組成物から得られることを特徴とする薄膜。
【請求項8】
請求項1〜5のいずれか一項に記載の液晶化合物を含むことを特徴とする液晶表示装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、二軸性の液晶相を発現及びする液晶化合物、該液晶化合物を用いた薄膜、および該液晶化合物を用いた液晶表示装置に関する。また、本発明は、位相差板などに有用な特定の構造を有する液晶化合物、該液晶化合物を用いた薄膜、および該液晶化合物を用いた液晶表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
3軸方向の屈折率を制御した二軸性フィルムは、偏光を利用する光学分野において有用である。特に液晶ディスプレイの分野では偏光をより制御しやすいため有用である。
【0003】
二軸性液晶化合物を利用した二軸性フィルムが報告されている(例えば、特許文献1参照)。また、重合性基を導入した二軸性液晶化合物を用いた光学フィルムが報告されている(例えば、特許文献2参照)。しかし、重合性の官能基を二軸性液晶化合物に導入してしまうと、ハイブリッド配向(二軸性ではない)になりやすい。また、空気界面で液晶化合物分子のプレチルト角が高くなることによる配向乱れも発生しやすいことが予期される。このため、二軸性フィルムに好適な二軸性液晶相を有する液晶化合物が求められていた。
【0004】
屈折率異方性(Δn)は、一般に低温になるほど大きくなることが知られている。低温で重合が可能な液晶化合物を利用することにより、より屈折率異方性の大きい光学補償フィルムを得ることができる。また、低温で重合が可能となれば、製造設備の仕様が簡略化及び/又は製造エネルギーが削減できる等の利点がある。したがって低温側の相への転移温度が低い化合物の開発が求められている。
【特許文献1】特開2002−6138号公報
【特許文献2】特開2002−174730号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、二軸性液晶相を有する、特に二軸性ネマチック液晶相を発現し得る液晶化合物、該化合物を含む液晶組成物の提供にある。また、これらの液晶化合物および組成物の用途の一部として、位相差板を提供することも目的とする。
本発明の別の目的は、低温側の相への転移温度が低い液晶化合物、該化合物を含む液晶組成物の提供にある。また、これらの液晶化合物および組成物の用途の一部として、位相差板を提供することも目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題は、以下の手段によって解決される。
[1]下記数式(1)を満たす、芳香族ヘテロ環と芳香族炭化水素環とが単結合にて連結した部位を含むネマチック相を発現することを特徴とする液晶化合物。
数式(1) 1.1≦(nx−nz)/(nx−ny)≦20
数式(1)中、nx、ny、nzは、ネマチック液晶相において直交する3方向の屈折率を表わし、最も大きい屈折率をnx、最も小さい屈折率をnzとする。
[2]芳香族へテロ環が、1,2,4−オキサジアゾール環、1,3,4−オキサジアゾール環、1,2,4−チオジアゾール環、及び1,3,4−チオジアゾール環の群から選ばれる少なくとも1つを含むことを特徴とする上記[1]に記載の液晶化合物。
[3]芳香族へテロ環が、1,2,4−オキサジアゾール環であることを特徴とする上記[1]に記載の液晶化合物。
[4]液晶化合物が、下記一般式(1)又は下記一般式(2)で表される化合物であることを特徴とする上記[1]に記載の液晶化合物。
【0007】
【化1】


【0008】
一般式(1)中、ArおよびArは、それぞれ独立に、置換もしくは無置換のフェニル基、ビフェニル基、またはナフチル基を表す。HおよびHは1,2,4−オキサジアゾール環を表す。Lは2価の連結基を表す。nは0又は1の整数を表す。
一般式(2)中、Arは置換もしくは無置換のフェニル基、ビフェニル基、またはナフチル基を表す。Hは1,2,4−オキサジアゾール環を表す。Rは炭素数1から20の置換もしくは無置換のアルキル基を表す。
[5]下記一般式(3)で表されることを特徴とするネマチック相を発現する液晶化合物。
【0009】
【化2】


【0010】
一般式(3)中、Lはシクロへキシルまたはメタフェニレンを表す。R1〜R4は置換基を表す。j及びkは、各々独立に、0〜4の整数を表す。
[6]上記[1]〜[5]のいずれか一項に記載の液晶化合物を含有することを特徴とする液晶組成物。
[7]上記[6]に記載の液晶組成物から得られることを特徴とする薄膜。
[8]上記[1]〜[5]のいずれか一項に記載の液晶化合物を含むことを特徴とする液晶表示装置。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、二軸性液晶相を有する、特に二軸性ネマチック液晶相を発現する液晶組成物が提供できる。また該液晶組成物を用いた屈折率を所望の値に制御された光学異方性層を有する位相差板が提供できる。さらに、該位相差板により、偏光をきめ細かく制御可能な楕円偏光板や、視野角の広い液晶表示装置が提供できる。
また、本発明の特定の構造(例えば一般式(3)で表される化合物)を有する化合物は、ネマチック相状態から降温した場合、低温側の相(例えば結晶相、スメクチック相など)への転移温度が低い。よって化合物が重合性の置換基を有している場合、低温で重合が可能となる。一方、屈折率異方性(Δn)は低温となるほど大きくなることが知られてお
り(例えば、液晶便覧 p203 丸善(株)参照)、本発明の低温側の相への転移温度が低い化合物を用いることで低い重合温度が達成でき、屈折率異方性の大きい補償膜が得られる。また、補償膜を作製する際、液晶粗製物中で微結晶などの生成により配向が乱され、ムラ等の問題が生じることがあるが、本発明の低温側の相への転移温度が低い化合物を用いることでそれらの問題が解決でき、均一に配向した補償膜の作製が可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本発明について詳細に説明する。以下に記載する構成要件の説明は、本発明の代表的な実施態様に基づいてなされることがあるが、本発明はそのような実施態様に限定されるものではない。なお、本明細書において「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。
【0013】
[二軸性液晶化合物]
本発明の液晶化合物は、光学的に二軸性を示す液晶化合物である。換言すれば、液晶相の3軸方向の屈折率nx、ny、nzが異なり、例えばnx>ny>nzの関係を満たす液晶化合物である。
【0014】
本発明に用いられる液晶化合物は、上記の性質を持つと同時に、均一な欠陥のない配向のために、良好なモノドメイン性を示すものが望ましい。モノドメイン性が悪い場合には、得られる構造がポリドメインとなり、ドメイン同士の境界に配向欠陥が生じ、光を散乱するようになる。これは、位相差板の透過率低下にもつながるので望ましくない。
【0015】
本発明に用いる液晶化合物が示す二軸性液晶相としては、二軸性ネマチック相、二軸性スメクチックA相、二軸性スメクチックC相を挙げることができる。これらの液晶相の中では、良好なモノドメイン性を示す二軸性ネマチック相(Nb相)が好ましい。二軸性ネマチック相とは、ネマチック液晶化合物がとり得る液晶相の一種であるが、液晶相の空間をx軸、y軸、z軸で定義した際、該液晶化合物がy軸を中心にしたxz平面の自由回転も、z軸を中心にしたxy平面の自由回転も禁止されている状態を示す。
【0016】
本発明の液晶組成物が光学的に二軸性の液晶相を発現する場合、二軸性液晶相の三方向の屈折率をnx、ny、nz(nx>ny>nz)とすると、それぞれの値は、下記数式(1)を満足することが好ましく、下記数式(2)を満足することがさらに好ましい。この範囲の値を満足することにより、液晶表示装置に合わせてレターデーションの角度依存性を制御できる。
数式(1) 1.1≦(nx−nz)/(nx−ny)≦20
数式(2) 1.2≦(nx−nz)/(nx−ny)≦10
【0017】
本発明の液晶組成物は、液晶相を−100℃〜300℃の範囲で発現することが好ましい。さらに好ましくは−50℃〜280℃であり、最も好ましくは−40℃〜250℃である。ここで−100℃〜300℃で液晶相を発現するとは、液晶温度範囲が−100℃をまたぐ場合(具体的に例えば、−120℃〜−90℃)や、300℃をまたぐ場合(具体的に例えば、298℃〜310℃)も含む。−50℃〜280℃と−40℃〜250℃に関しても同様である。
【0018】
本発明に用いる上記液晶化合物は、薄膜を作製する場合には重合性化合物及び/又は高分子化合物が好ましい。重合性化合物は、低分子化合物でもよいし、高分子化合物でもよい。高分子化合物の場合は、配向の固定を行うために、重合性の化合物であることが好ましいが、ガラス転移点が30℃以上の場合には、必ずしも重合性である必要はない。
【0019】
重合性基を有する低分子液晶化合物としては、例えば、特開2002−174730号
公報に記載の化合物を用いることもできる。ただし、この公報に記載されている化合物のように、低分子化合物として、ハイブリッド配向しやすい化合物、もしくは、空気界面で分子のプレチルト角が高くなることによる配向乱れを起こしやすい化合物を用いる場合は、後述する空気界面配向制御剤を添加することが好ましい。
【0020】
上記数式(1)を満たす芳香族ヘテロ環と芳香族炭化水素環とが単結合にて連結した部位を含むネマチック相を発現する液晶化合物は、芳香族へテロ環が、1,2,4−オキサジアゾール環、1,3,4−オキサジアゾール環、1,2,4−チオジアゾール環、及び1,3,4−チオジアゾール環の群から選ばれる少なくとも1つを含むことが好ましく、芳香族へテロ環が1,2,4−オキサジアゾール環であることがさらに好ましい。具体的には下記一般式(1)又は下記一般式(2)で表される化合物であることが好ましい。
【0021】
【化3】


【0022】
一般式(1)中、ArおよびArは、それぞれ独立に、置換もしくは無置換のフェニル基、ビフェニル基、またはナフチル基を表し、同じでも異なっていてもよい。HおよびHは1,2,4−オキサジアゾール環を表す。Lは2価の連結基を表す。nは0又は1の整数を表す。
一般式(2)中、Arは、置換もしくは無置換のフェニル基、ビフェニル基、またはナフチル基を表す。Hは1,2,4−オキサジアゾール環を表す。Rは炭素数1から20の置換もしくは無置換のアルキル基を表す。
【0023】
ArおよびArが有してもよい置換基の好ましい例としては下記のものが挙げられる。
【0024】
ハロゲン原子(例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、アルキル基(好ましくは炭素数1〜30のアルキル基、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、t−ブチル基、n−オクチル基、2−エチルヘキシル基)、シクロアルキル基(好ましくは、炭素数3〜30の置換又は無置換のシクロアルキル基、例えば、シクロヘキシル基、シクロペンチル基、4−n−ドデシルシクロヘキシル基)、ビシクロアルキル基(好ましくは、炭素数5〜30の置換又は無置換のビシクロアルキル基、つまり、炭素数5〜30のビシクロアルカンから水素原子を一個取り去った一価の基である。例えば、ビシクロ[1,2,2]ヘプタン−2−イル、ビシクロ[2,2,2]オクタン−3−イル)、アルケニル基(好ましくは炭素数2〜30の置換又は無置換のアルケニル基、例えば、ビニル基、アリル基)、シクロアルケニル基(好ましくは、炭素数3〜30の置換又は無置換のシクロアルケニル基、つまり、炭素数3〜30のシクロアルケンの水素原子を一個取り去った一価の基である。例えば、2−シクロペンテン−1−イル、2−シクロヘキセン−1−イル)、ビシクロアルケニル基(置換又は無置換のビシクロアルケニル基、好ましくは、炭素数5〜30の置換又は無置換のビシクロアルケニル基、つまり二重結合を一個持つビシクロアルケンの水素原子を一個取り去った一価の基である。例えば、ビシクロ[2,2,1]ヘプト−2−エン−1−イル、ビシクロ[2,2,2]オクト−2−エン−4−イル)、アルキニル基(好ましくは、炭素数2〜30の置換又は無置換のアルキニル基、例えば、エチニル基、プロパルギル基)、アリール基(好ましくは炭素数6〜30の置換又は無置換のアリール基、例えばフェニル基、p−トリル基、ナフチル基)、ヘテロ環基(好ましくは5又は6員の置換又は無置換の、芳香族又は非芳香族のヘテロ環化合物から一個の水素原子を取り除いた一価の基であり、さらに好ましくは、炭素数3〜30の5又は6員の芳香族のヘテロ環基である。例えば、2−フリル基、2−チエニル基、2−ピリミジニル基、2−ベンゾチアゾリル基)、シアノ基、ヒドロキシル基、ニトロ基、カルボキシル基、アルコキシ基(好ましくは、炭素数1〜30の置換又は無置換のアルコキシ基、例えば、メトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基、t−ブトキシ基、n−オクチルオキシ基、2−メトキシエトキシ基)、アリールオキシ基(好ましくは、炭素数6〜30の置換又は無置換のアリールオキシ基、例えば、フェノキシ基、2−メチルフェノキシ基、4−tert−ブチルフェノキシ基、3−ニトロフェノキシ基、2−テトラデカノイルアミノフェノキシ基)、シリルオキシ基(好ましくは、炭素数3〜20のシリルオキシ基、例えば、トリメチルシリルオキシ基、tert−ブチルジメチルシリルオキシ基)、ヘテロ環オキシ基(好ましくは、炭素数2〜30の置換又は無置換のヘテロ環オキシ基、1−フェニルテトラゾール−5−オキシ基、2−テトラヒドロピラニルオキシ基)、アシルオキシ基(好ましくはホルミルオキシ基、炭素数2〜30の置換又は無置換のアルキルカルボニルオキシ基、炭素数6〜30の置換又は無置換のアリールカルボニルオキシ基、例えば、ホルミルオキシ基、アセチルオキシ基、ピバロイルオキシ基、ステアロイルオキシ基、ベンゾイルオキシ基、p−メトキシフェニルカルボニルオキシ基)、カルバモイルオキシ基(好ましくは、炭素数1〜30の置換又は無置換のカルバモイルオキシ基、例えば、N,N−ジメチルカルバモイルオキシ基、N,N−ジエチルカルバモイルオキシ基、モルホリノカルボニルオキシ基、N,N−ジ−n−オクチルアミノカルボニルオキシ基、N−n−オクチルカルバモイルオキシ基)、アルコキシカルボニルオキシ基(好ましくは、炭素数2〜30の置換又は無置換アルコキシカルボニルオキシ基、例えばメトキシカルボニルオキシ基、エトキシカルボニルオキシ基、tert−ブトキシカルボニルオキシ基、n−オクチルカルボニルオキシ基)、アリールオキシカルボニルオキシ基(好ましくは、炭素数7〜30の置換又は無置換のアリールオキシカルボニルオキシ基、例えば、フェノキシカルボニルオキシ基、p−メトキシフェノキシカルボニルオキシ基、p−n−ヘキサデシルオキシフェノキシカルボニルオキシ基)、アミノ基(好ましくは、アミノ基、炭素数1〜30の置換又は無置換のアルキルアミノ基、炭素数6〜30の置換又は無置換のアニリノ基、例えば、アミノ基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、アニリノ基、N−メチル−アニリノ基、ジフェニルアミノ基)、アシルアミノ基(好ましくは、ホルミルアミノ基、炭素数1〜30の置換又は無置換のアルキルカルボニルアミノ基、炭素数6〜30の置換又は無置換のアリールカルボニルアミノ基、例えば、ホルミルアミノ基、アセチルアミノ基、ピバロイルアミノ基、ラウロイルアミノ基、ベンゾイルアミノ基)、アミノカルボニルアミノ基(好ましくは、炭素数1〜30の置換又は無置換のアミノカルボニルアミノ基、例えば、カルバモイルアミノ基、N,N−ジメチルアミノカルボニルアミノ基、N,N−ジエチルアミノカルボニルアミノ基、モルホリノカルボニルアミノ基)、アルコキシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素数2〜30の置換又は無置換アルコキシカルボニルアミノ基、例えば、メトキシカルボニルアミノ基、エトキシカルボニルアミノ基、tert−ブトキシカルボニルアミノ基、n−オクタデシルオキシカルボニルアミノ基、N−メチルーメトキシカルボニルアミノ基)、アリールオキシカルボニルアミノ基(好ましくは、炭素数7〜30の置換又は無置換のアリールオキシカルボニルアミノ基、例えば、フェノキシカルボニルアミノ基、p−クロロフェノキシカルボニルアミノ基、m−n−オクチルオキシフェノキシカルボニルアミノ基)、スルファモイルアミノ基(好ましくは、炭素数0〜30の置換又は無置換のスルファモイルアミノ基、例えば、スルファモイルアミノ基、N,N−ジメチルアミノスルホニルアミノ基、N−n−オクチルアミノスルホニルアミノ基)、アルキルおよびアリールスルホニルアミノ基(好ましくは炭素数1〜30の置換又は無置換のアルキルスルホニルアミノ、炭素数6〜30の置換又は無置換のアリールスルホニルアミノ基、例えば、メチルスルホニルアミノ基、ブチルスルホニルアミノ基、フェニルスルホニルアミノ基、2,3,5−トリクロロフェニルスルホニルアミノ基、p−メチルフェニルスルホニルアミノ基)、メルカプト基、アルキルチオ基(好ましくは、炭素数1〜30の置換又は無置換のアルキルチオ基、例えばメチルチオ基、エチルチオ基、n−ヘキサデシルチオ基)、アリールチオ基(好ましくは炭素数6〜30の置換又は無置換のアリールチオ基、例えば、フェニルチオ基、p−クロロフェニルチオ基、m−メトキシフェニルチオ基)、ヘテロ環チオ基(好ましくは炭素数2〜30の置換又は無置換のヘテロ環チオ基、例えば、2−ベンゾチアゾリルチオ基、1−フェニルテトラゾール−5−イルチオ基)、スルファモイル基(好ましくは炭素数0〜30の置換又は無置換のスルファモイル基、例えば、N−エチルスルファモイル基、N−(3−ドデシルオキシプロピル)スルファモイル基、N,N−ジメチルスルファモイル基、N−アセチルスルファモイル基、N−ベンゾイルスルファモイル基、N−(N’フェニルカルバモイル)スルファモイル基)、スルホ基、アルキルおよびアリールスルフィニル基(好ましくは、炭素数1〜30の置換又は無置換のアルキルスルフィニル基、6〜30の置換又は無置換のアリールスルフィニル基、例えば、メチルスルフィニル基、エチルスルフィニル基、フェニルスルフィニル基、p−メチルフェニルスルフィニル基)、アルキルおよびアリールスルホニル基(好ましくは、炭素数1〜30の置換又は無置換のアルキルスルホニル基、6〜30の置換又は無置換のアリールスルホニル基、例えば、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、フェニルスルホニル基、p−メチルフェニルスルホニル基)、アシル基(好ましくはホルミル基、炭素数2〜30の置換又は無置換のアルキルカルボニル基、炭素数7〜30の置換又は無置換のアリールカルボニル基、例えば、アセチル基、ピバロイルベンゾイル基)、アリールオキシカルボニル基(好ましくは、炭素数7〜30の置換又は無置換のアリールオキシカルボニル基、例えば、フェノキシカルボニル基、o−クロロフェノキシカルボニル基、m−ニトロフェノキシカルボニル基、p−tert−ブチルフェノキシカルボニル基)、アルコキシカルボニル基(好ましくは、炭素数2〜30の置換又は無置換アルコキシカルボニル基、例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニル基、n−オクタデシルオキシカルボニル基)、カルバモイル基(好ましくは、炭素数1〜30の置換又は無置換のカルバモイル基、例えば、カルバモイル基、N−メチルカルバモイル基、N,N−ジメチルカルバモイル基、N,N−ジ−n−オクチルカルバモイル基、N−(メチルスルホニル)カルバモイル基)、アリールおよびヘテロ環アゾ基(好ましくは炭素数6〜30の置換又は無置換のアリールアゾ基、炭素数3〜30の置換又は無置換のヘテロ環アゾ基、例えば、フェニルアゾ基、p−クロロフェニルアゾ基、5−エチルチオ−1,3,4−チアジアゾール−2−イルアゾ基)、イミド基(好ましくは、N−スクシンイミド基、N−フタルイミド基)、ホスフィノ基(好ましくは、炭素数2〜30の置換又は無置換のホスフィノ基、例えば、ジメチルホスフィノ基、ジフェニルホスフィノ基、メチルフェノキシホスフィノ基)、ホスフィニル基(好ましくは、炭素数2〜30の置換又は無置換のホスフィニル基、例えば、ホスフィニル基、ジオクチルオキシホスフィニル基、ジエトキシホスフィニル基)、ホスフィニルオキシ基(好ましくは、炭素数2〜30の置換又は無置換のホスフィニルオキシ基、例えば、ジフェノキシホスフィニルオキシ基、ジオクチルオキシホスフィニルオキシ基)、ホスフィニルアミノ基(好ましくは、炭素数2〜30の置換又は無置換のホスフィニルアミノ基、例えば、ジメトキシホスフィニルアミノ基、ジメチルアミノホスフィニルアミノ基)、シリル基(好ましくは、炭素数3〜30の置換又は無置換のシリル基、例えば、トリメチルシリル基、tert−ブチルジメチルシリル基、フェニルジメチルシリル基)を表わす。
【0025】
上記の置換基の中で、水素原子を有するものは、これを取り去りさらに上記の基で置換されていても良い。そのような官能基の例としては、アルキルカルボニルアミノスルホニル基、アリールカルボニルアミノスルホニル基、アルキルスルホニルアミノカルボニル基、アリールスルホニルアミノカルボニル基が挙げられる。その例としては、メチルスルホニルアミノカルボニル基、p−メチルフェニルスルホニルアミノカルボニル基、アセチルアミノスルホニル基、ベンゾイルアミノスルホニル基が挙げられる。
【0026】
より好ましくは、炭素数1から20のアルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基およびアルコキシカルボニルオキシ基、シアノ基、ハロゲン原子である。
【0027】
およびHは1,2,4−オキサジアゾール環を表す。HおよびHとArおよびArとの結合位は1,2,4−オキサジアゾール環の3位および5位が可能であるが、ここでは区別せず、それぞれ同じでも異なっていてもよい。
【0028】
Lは2価の連結基を表す。Lは置換基を有してもよい。この置換基の例としては、上記のArおよびArが有してもよい置換基の例が挙げられる。
【0029】
Lの好ましい例として、下記具体例が挙げられる。
【0030】
【化4】


【0031】
さらに好ましくは、フェニレン(L−1、L−2)、ビフェニレン(L−3)、ナフタレン(L−5)、シクロへキシレン(L−20)、エチレン(L−7)、アセチレン(L−9)である。
【0032】
nは0又は1の整数を表す。
【0033】
Arは、置換もしくは無置換のフェニル基、ビフェニル基またはナフチル基を表す。例としては上記Ar、Arで挙げた例が当てはまる。
【0034】
は1,2,4−オキサジアゾール環を表す。HとArとの結合位は1,2,4
−オキサジアゾ-ルの3位および5位が可能であるが、ここでは区別せず、それぞれ同じでも異なっていてもよい。
【0035】
Rは炭素数1から20の置換もしくは無置換のアルキル基を表す。より好ましくは炭素数1から15の置換もしくは無置換のアルキル基であり、ブチル基、ヘキシル基、シクロへキシル基、2−エチルへキシル基、オクチル基などが挙げられる。
【0036】
(一般式(3)で表される化合物)
本発明では、低温側の相への転移温度が低い液晶化合物として、下記一般式(3)で表されることを特徴とするネマチック相を発現する液晶化合物が挙げられる。
【0037】
【化5】


【0038】
一般式(3)中、Lはシクロへキシルまたはメタフェニレンを表す。R1〜R4は置換基を表す。j及びkは、各々独立に、0〜4の整数を表す。
1〜R4は置換基を表すが、具体的には上記に示したArおよびArが有してもよい置換基の好ましい例が挙げられる。
1、R2は好ましくは水素原子、アルキル基、アルコキシ基、カルボニルオキシ基、アルコキシカルボニル基、アルコキシカルボニルオキシ基である。R1とR2は同じでも異なっていても良い。好ましくはR1=R2である。
3、R4は好ましくはアルキル基、アルコキシ基、カルボニルオキシ基、アルコキシカルボニル基、アルコキシカルボニルオキシ基、ハロゲン原子である。
【0039】
以下に、一般式(1)〜一般式(3)で表される化合物の具体例を示すが、本発明はこれらに限定されない。下記化合物に関しては、指定のない限り括弧( )内の数字にて例示化合物(X)と示す。
【0040】
【化6】


【0041】
【化7】


【0042】
【化8】


【0043】
【化9】


【0044】
【化10】


【0045】
【化11】


【0046】
本発明の二軸性液晶化合物を均一に配向した状態を実現するためには、配向膜を設けるのが好ましい。但し、ディスコティック液晶の光軸方向が薄膜面の法線方向と一致する場合(ホメオトロピック配向)においては必ずしも配向膜は必要ではない。
配向膜は、有機化合物(好ましくはポリマー)のラビング処理、無機化合物の斜方蒸着、マイクログルーブを有する層の形成、あるいはラングミュア・ブロジェット法(LB膜)による有機化合物(例、ω−トリコサン酸、ステアリル酸メチル)の累積のような手段で、設けることができる。さらに、電場の付与、磁場の付与あるいは光照射により、配向機能が生じる配向膜も知られている。
本発明の液晶組成物に所望の配向を付与できるのであれば、配向膜としてはどのような層でもよいが、本発明においては、ラビング処理もしくは、光照射により形成される配向膜が好ましい。ポリマーのラビング処理により形成する配向膜が特に好ましい。ラビング処理は、一般にはポリマー層の表面を、紙や布で一定方向に数回擦ることにより実施することができるが、特に本発明では液晶便覧(丸善(株))に記載されている方法により行うことが好ましい。配向膜の厚さは、0.01〜10μmであることが好ましく、0.05〜3μmであることがさらに好ましい。
【0047】
本発明で配向状態が固定化された状態とは、その配向が保持された状態が最も典型的、且つ好ましい態様ではあるが、それだけには限定されず、具体的には、通常0℃から50℃、より過酷な条件下では−30℃から70℃の温度範囲において、該固定化された液晶組成物に流動性が無く、また外場や外力によって配向形態に変化を生じさせることなく、固定化された配向形態を安定に保ち続けることができる状態を指すものである。なお、配向状態が最終的に固定化され光学異方性層が形成された際に、本発明の液晶組成物はもはや液晶性を示す必要はない。例えば、液晶化合物として重合性基を有する化合物を用いているので、結果的に熱、光等で反応により重合又は架橋反応が進行し、高分子量化して、液晶性を失ってもよい。光学異方性層の形成にあたり本発明の液晶組成物に加えることのできる添加剤の例としては、空気界面配向制御剤、ハジキ防止剤、重合開始剤、重合性モノマー等が挙げられる。
【0048】
[空気界面配向制御剤]
液晶組成物は、空気界面においては空気界面のチルト角で配向する。このチルト角は、液晶組成物に含まれる液晶化合物の種類や添加剤の種類等で、その程度が異なるため、目的に応じて空気界面のチルト角を任意に制御する必要がある。
【0049】
前記チルト角の制御には、例えば、電場や磁場のような外場を用いることや添加剤を用いることができるが、添加剤を用いることが好ましい。このような添加剤としては、炭素原子数が6〜40の置換もしくは無置換脂肪族基、又は炭素原子数が6〜40の置換もしくは無置換脂肪族置換オリゴシロキサノキシ基を、分子内に1本以上有する化合物が好ましく、分子内に2本以上有する化合物が更に好ましい。例えば、空気界面配向制御剤としては、特開2002−20363号公報に記載の疎水性排除体積効果化合物を用いることができる。
【0050】
空気界面側の配向制御用添加剤の添加量としては、本発明の液晶組成物に対して、0.001質量%乃至20質量%が好ましく、0.01質量%乃至10質量%が更に好ましく、0.1質量%乃至5質量%が最も好ましい。
【0051】
[ハジキ防止剤]
本発明の液晶組成物に添加し、該組成物の塗布時のハジキを防止するための材料としては、一般に高分子化合物を好適に用いることができる。
使用するポリマーとしては、本発明の液晶組成物の傾斜角変化や配向を著しく阻害しな
い限り、特に制限はない。
ポリマーの例としては、特開平8−95030号公報に記載があり、特に好ましい具体的ポリマー例としてはセルロースエステル類を挙げることができる。セルロースエステルの例としては、セルロースアセテート、セルロースアセテートプロピオネート、ヒドロキシプロピルセルロースおよびセルロースアセテートブチレートを挙げることができる。
本発明の液晶組成物の配向を阻害しないように、ハジキ防止目的で使用されるポリマーの添加量は、本発明の液晶組成物に対して一般に0.1〜10質量%の範囲にあり、0.1〜8質量%の範囲にあることがより好ましく、0.1〜5質量%の範囲にあることがさらに好ましい。
【0052】
[重合開始剤]
本発明における配向状態を固定化としては、液晶組成物を一度液晶相形成温度まで加熱し、次にその配向状態を維持したまま冷却することにより、その液晶状態における配向形態を損なうことなく固定化することで形成できる。また、本発明の液晶組成物に重合開始剤を添加した組成物を液晶相形成温度まで加熱した後、重合させ冷却することによって液晶状態の配向状態を固定化することで形成できる。本発明における配向状態の固定化は、後者の重合反応により行うことが好ましい。重合反応には、熱重合開始剤を用いる熱重合反応と光重合開始剤を用いる光重合反応と電子線照射による重合反応が含まれるが、熱により支持体等が変形、変質するのを防ぐためにも、光重合反応又は電子線照射による重合反応が好ましい。
【0053】
光重合開始剤の例には、α−カルボニル化合物(米国特許2367661号、同2367670号の各明細書記載)、アシロインエーテル(米国特許2448828号明細書記載)、α−炭化水素置換芳香族アシロイン化合物(米国特許2722512号明細書記載)、多核キノン化合物(米国特許3046127号、同2951758号の各明細書記載)、トリアリールイミダゾールダイマーとp−アミノフェニルケトンとの組み合わせ(米国特許3549367号明細書記載)、アクリジンおよびフェナジン化合物(特開昭60−105667号公報、米国特許4239850号明細書記載)およびオキサジアゾール化合物(米国特許4212970号明細書記載)等が挙げられる。
光重合開始剤の使用量は、光学異方性層の塗布液の固形分の0.01〜20質量%であることが好ましく、0.5〜5質量%であることがさらに好ましい。
【0054】
重合のための光照射は、紫外線を用いることが好ましい。照射エネルギーは、10mJ〜50J/cm2であることが好ましく、50mJ〜800mJ/cm2であることがさらに好ましい。光重合反応を促進するため、加熱条件下で光照射を実施してもよい。また、雰囲気の酸素濃度は重合度に関与するため、空気中で所望の重合度に達しない場合には、窒素置換等の方法により酸素濃度を低下させることが好ましい。好ましい酸素濃度としては、10%以下が好ましく、7%以下がさらに好ましく、3%以下が最も好ましい。
【0055】
[重合性モノマー]
本発明の液晶組成物には、重合性のモノマーを添加してもよい。本発明で使用できる重合性モノマーとしては、本発明の化合物と相溶性を有し、液晶組成物の配向阻害を著しく引き起こさない限り、特に限定はない。これらの中では重合活性なエチレン性不飽和基、例えばビニル基、ビニルオキシ基、アクリロイル基およびメタクリロイル基などを有する化合物が好ましく用いられる。上記重合性モノマーの添加量は、液晶化合物に対して一般に0.5〜50質量%の範囲にあり、1〜30質量%の範囲にあることが好ましい。また反応性官能基数が2以上のモノマーを用いると、配向膜と光学異方性層間の密着性を高める効果が期待できるため、特に好ましい。
【0056】
[塗布溶剤]
本発明の液晶組成物の調製に使用する溶媒としては、有機溶媒が好ましく用いられる。有機溶媒の例には、アミド(例、N,N−ジメチルホルムアミド)、スルホキシド(例、ジメチルスルホキシド)、ヘテロ環化合物(例、ピリジン)、炭化水素(例、トルエン、ヘキサン)、アルキルハライド(例、クロロホルム、ジクロロメタン)、エステル(例、酢酸メチル、酢酸ブチル)、ケトン(例、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン)、エーテル(例、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン)が含まれる。アルキルハライド、エステルおよびケトンが好ましい。二種類以上の有機溶媒を併用してもよい。
【0057】
[塗布方式]
本発明の薄膜は、上記溶媒を用いて本発明の液晶組成物の塗布液を調製し配向膜上に塗布し、本発明の液晶組成物を配向処理することで形成する。塗布液の塗布は、公知の方法(例えば、ワイヤーバーコーティング法、押し出しコーティング法、ダイレクトグラビアコーティング法、リバースグラビアコーティング法、ダイコーティング法)により実施できる。
【実施例】
【0058】
以下に本発明を実施例を挙げて説明するが、本発明はこれらの具体例に限定されるものではない。
【0059】
〔実施例1〕
[例示化合物(1)の合成]
下記スキームに従い、例示化合物(1)を合成した。
【0060】
【化12】


【0061】
2−フルオロ−4−シアノフェノール144.0g(1.05mol)のメタノール溶液に50%ヒドロキシルアミン水溶液139g(2.1mol)を室温にて滴下した。反応系の温度を徐々に昇温し還流させ、3時間攪拌した。反応後、氷冷却し、冷水を反応系内に加えることで結晶が析出した。得られた結晶をろ別し、乾燥させることで、(1−A)を139.5g(収率82%)得た。
【0062】
(1−A)17g(0.1mol)のN,N−ジメチルアセトアミド300mlに室温にてピリジン8.1ml(0.1mol)を加え,二塩化フタロイル6.7g(33mmol)を分割添加した。添加後、室温にて30分攪拌した後、反応温度を100度まで昇温させた。そのまま3時間攪拌した後、放冷した。メタノールを加えると結晶が析出し、ろ別した。ろ別した結晶を乾燥し(1−B)を36g(収率83%)得た。
【0063】
(1−B)8.7g(20mmol)のN,N−ジメチルアセトアミド300ml溶液に、室温にてN、N−ジイソプロピルエチルアミン8.7ml(50mmol)を加え、さらにクロロ蟻酸オクチル9.6g(50mmmol)を滴下した。炭酸カリウム14gを添加し、そのまま室温にて3時間攪拌した。テトラヒドロフランを加えた後、ろ別を行い、ろ液にメタノールを加えることで、結晶が析出した。ろ別乾燥後、メタノール中に分散させ、加熱し、ろ過を行うことで、13.4gの例示化合物(1)を得た(収率90%)。
【0064】
得られた例示化合物(1)の相転移温度をDSC測定及び偏光顕微鏡によるテクスチャー観察によって相転移温度を測定し、下記の結果を得た。
【0065】
【化13】


【0066】
〔実施例2〕
[例示化合物(2)の合成]
下記スキームに従い、例示化合物(2)を合成した。
【0067】
【化14】


【0068】
実施例1のクロロ蟻酸オクチルをクロロ蟻酸2−メチルプロピルに変更した以外は同様な操作にて例示化合物(2)を得た。
【0069】
得られた例示化合物(2)の相転移温度をDSC測定及び偏光顕微鏡によるテクスチャー観察によって相転移温度を測定し、下記の結果を得た。
【0070】
【化15】


【0071】
〔実施例3〕
[例示化合物(3)の合成]
下記スキームに従い、例示化合物(3)を合成した。
【0072】
【化16】


【0073】
実施例1のクロロ蟻酸オクチルをクロロ蟻酸4−アクリロイルブチルに変更した以外は同様な操作にて例示化合物(3)を得た。
【0074】
得られた例示化合物(3)の相転移温度を偏光顕微鏡によるテクスチャー観察によって相転移温度を測定し、下記の結果を得た。
【0075】
【化17】


【0076】
〔実施例4〕
[例示化合物(44)の合成]
下記スキームに従い、例示化合物(44)を合成した。
【0077】
【化18】


【0078】
実施例3の二塩化フタロイルをトランス-シクロへキシルジカルボン酸ジクロライドに変更した以外は同様な操作にて例示化合物(44)を得た。
【0079】
得られた例示化合物(44)の相転移温度を偏光顕微鏡によるテクスチャー観察によっ
て相転移温度を測定した。昇温時、85℃付近でネマチック相に転移し90℃付近で等方相に転移した。降温時、89℃付近でネマチック相に転移し、その後室温まで相の転移は見られなかった。
【0080】
【化19】


【0081】
〔実施例5〕
[例示化合物(1)の二軸性の確認 1 ]
例示化合物(1)を5μmのセルギャップの水平配向セル((株)EHC製;KSRP-05/A107M1NSS(ZZ))に230℃で注入し、180℃でホメオトロピック配向させた。この状態で、レターデーションの角度依存性の測定を行い、(nx−nz)/(nx−ny)を求めたところ、2.0であった。同様に170℃では、2.5、165℃では3.0であった。すなわち、例示化合物(1)は数式(1)を満たす。
【0082】
〔実施例6〕
[例示化合物(1)の二軸性の確認 2 ]
上記で作製したセルを180℃の温度にて、コノスコープ像を観察したところ、2軸性を示し、数式(1)を満たすことを確認した。170℃、165℃でも同様であった。
【0083】
〔実施例7〕
[位相差板の作製]
(配向膜の形成)
下記変性ポリビニルアルコールとグルタルアルデヒド(変性ポリビニルアルコールの5質量%)とを、メタノール/水の混合溶媒(容積比=20/80)に溶解して、5質量%の溶液を調製した。
【0084】
【化20】


【0085】
この溶液を、ガラス基板上に塗布し、100℃の温風で120秒間乾燥した後、ラビング処理を行い配向膜を形成した。得られた配向膜の膜厚は0.5μmであった。
【0086】
(光学異方性層の形成)
前記で作製したラビングした配向膜上に、下記の組成を有する光学異方性層塗布液を、スピンコーターを用いて塗布した。
【0087】
(光学異方性層塗布液)
・前記例示化合物(3) 100.0質量部
・下記空気界面配向制御剤 V−(1) 0.2質量部
・イルガキュア907(長瀬産業(株)) 3.3質量部
・クロロホルム 700質量部
・下記フルオロ脂肪族基含有共重合体(F−1) 0.5質量部
【0088】
【化21】


【0089】
上記の光学異方性層を塗布したガラス基板を、130℃の恒温槽中に入れ、液晶をホメオトロピック配向させた。その後600mJの紫外線を照射して光学異方性層の配向状態を固定した。室温まで放冷して、位相差板を作製した。光学異方性層の厚さは1.0μmであった。遅相軸はラビング方向と平行であった。
得られた位相差板のレターデーションの角度依存性の測定を行ったところ、nx方向はガラス基板面と平行であり、nz方向はガラス基板面に対して平行であった。また、(nx−nz)/(nx−ny)を求めたところ、4.0であった。
【0090】
実施例7において、前記光学異方性層塗布液に含まれる前記例示化合物(3)を適宜所望の本発明の一般式(1)〜一般式(3)で表される液晶化合物に置き換えることで、同様に屈折率を所望の値に制御された光学異方性層を有する位相差板が提供できる。
【0091】
実施例1〜7から明らかなように、本発明の液晶組成物は、二軸性ネマチック液晶相を発現する。また該液晶組成物を用いた屈折率を所望の値に制御された光学異方性層を有する位相差板が提供できる。




 

 


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