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発明の名称 クロコニウム色素
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−31645(P2007−31645A)
公開日 平成19年2月8日(2007.2.8)
出願番号 特願2005−220443(P2005−220443)
出願日 平成17年7月29日(2005.7.29)
代理人 【識別番号】110000109
【氏名又は名称】特許業務法人特許事務所サイクス
発明者 木村 桂三 / 山川 一義 / 森 英登 / 鵜飼 利直 / 浦添 大祐 / 雨宮 拓馬 / 米倉 修
要約 課題
画像形成材料、赤外線感熱型記録材料、光記録素子および光学フイルム材料等として有用な新規なクロコニウム色素を提供する。

解決手段
特許請求の範囲
【請求項1】
下記一般式(I)で表されることを特徴とする化合物。
【化1】


〔一般式(I)中、R11は置換基を表し、R12は水素原子、脂肪族基、芳香族基または複素環基を表し、Q11は5〜7員環を形成するのに必要な非金属原子群を表す。n11は0〜3の整数を表す。n11が2または3の場合、複数のR11は同一でも異なっていてもよく、互いに結合して環を形成してもよい。但し、R11とR12とが互いに結合して6員環を形成することはない。〕
【請求項2】
下記一般式(II)で表されることを特徴とする化合物。
【化2】


〔一般式(II)中、R21は置換基を表し、R22は水素原子、脂肪族基、芳香族基または複素環基を表し、Q21は5〜7員環を形成するのに必要な非金属原子群を表す。n21は0〜2の整数を表す。n21が2の場合、2つのR21は同一でも異なっていてもよい。但し、R21とR22とが互いに結合して6員環を形成することはない。〕
【請求項3】
下記一般式(III)、(IV)、(V)、(VI)または(VII)で表されることを特徴とする化合物。
【化3】


〔一般式(III)、(IV)、(V)、(VI)および(VII)中、R31、R33、R41、R43、R51、R53、R61、R63、R71およびR73は置換基を表し、R32、R42、R62およびR72は水素原子、脂肪族基、芳香族基または複素環基を表し、n31、n41、n51、n61およびn71は各々0〜3の整数を表す。n31、n41、n51、n61およびn71が2または3の場合、各一般式における複数のR31、R41、R51、R61およびR71は同一でも異なっていてもよく、互いに結合して環を形成してもよい。但しR41とR42とが互いに結合して6員環を形成することはない。n33は0〜4の整数を表し、n43は0〜6の整数を表し、n53は0〜3の整数を表し、n63は0〜2の整数を表し、n73は0〜4の整数を表す。n33、n43、n53、n63およびn73が2以上の場合、複数のR33、R43、R53、R63およびR73は同一でも異なっていてもよく、互いに結合して環を形成してもよい。〕
【請求項4】
下記一般式(VIII)、(IX)、(X)、(XI)または(XII)で表されることを特徴とする化合物。
【化4】


〔一般式(VIII)、(IX)、(X)、(XI)および(XII)中、R81、R83、R91、R93、R101、R103、R111、R113、R121およびR123は置換基を表し、R82、R92、R112およびR122は水素原子、脂肪族基、芳香族基または複素環基を表し、n81、n91、n101、n111およびn121は各々0〜2の整数を表す。n81、n91、n101、n111およびn121が2の場合、各一般式における2つのR81、R91、R101、R111およびR121は各々同一でも異なっていてもよい。但し、R91とR92とが互いに結合して6員環を形成することはない。n83は0〜4の整数を表し、n93は0〜6の整数を表し、n103は0〜3の整数を表し、n113は0〜2の整数を表し、n123は0〜4の整数を表す。n83、n93、n103、n113およびn123が2以上の場合、各一般式における複数のR83、R93、R103、R113およびR123は各々同一でも異なっていてもよく、互いに結合して環を形成してもよい。〕
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は画像形成材料、赤外線感熱型記録材料、光記録素子および光学フイルム材料等として有用な新規なクロコニウム色素に関する。
【背景技術】
【0002】
実質的に可視光を吸収しないが、赤外線を吸収する近赤外吸収色素としては、クロコニウム色素が有用であり、盛んに研究されてきた(例えば、特許文献1〜5参照。)。これまでに知られているクロコニウム色素としては特許文献2に記載の一般式(I)〜(III)に示されるとおり、炭素環や複素環を末端に有するポリメチン置換基がクロコン酸母核の1,3位に置換したものが知られている。このうち炭素環を末端に有するポリメチンからなる色素としては炭素環が2−ヒドロキシ−4−ジアルキルアミノベンゼンのものなどが知られている。このベンゼンの4位に置換している4−アミノ基のドナー性は色素分子の色相、安定性等の基本物性に大きく影響することが期待され、ドナー性の調節手段としてベンゼン環との縮合環の形成が挙げられる。しかし、これまではジュロリジン型しか知られていない(例えば、特許文献2、3および特許文献6参照)。
【0003】
【特許文献1】特開平5−155145号公報
【特許文献2】特開平6−8644号公報
【特許文献3】特開2001−117201号公報
【特許文献4】特開2001−294785号公報
【特許文献5】特開2002−286931号公報
【特許文献6】特開平5−169839号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、画像形成材料、赤外線感熱型記録材料、光記録素子および光学フイルム材料等として有用な新規なクロコニウム色素を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者らは鋭意検討の結果、下記手段により本発明の前記目的が達成されることを見出した。
【0006】
(1)下記一般式(I)で表されることを特徴とする化合物。
【0007】
【化1】


【0008】
〔一般式(I)中、R11は置換基を表し、R12は水素原子、脂肪族基、芳香族基または複素環基を表し、Q11は5〜7員環を形成するのに必要な非金属原子群を表す。n11は0〜3の整数を表す。n11が2または3の場合、複数のR11は同一でも異なっていてもよく、互いに結合して環を形成してもよい。但し、R11とR12とが互いに結合して6員環を形成することはない。〕
【0009】
(2)下記一般式(II)で表されることを特徴とする化合物。
【0010】
【化2】


【0011】
〔一般式(II)中、R21は置換基を表し、R22は水素原子、脂肪族基、芳香族基または複素環基を表し、Q21は5〜7員環を形成するのに必要な非金属原子群を表す。n21は0〜2の整数を表す。n21が2の場合、2つのR21は同一でも異なっていてもよい。但し、R21とR22とが互いに結合して6員環を形成することはない。〕
【0012】
(3)下記一般式(III)、(IV)、(V)、(VI)または(VII)で表されることを特徴とする化合物。
【0013】
【化3】


【0014】
〔一般式(III)、(IV)、(V)、(VI)および(VII)中、R31、R33、R41、R43、R51、R53、R61、R63、R71およびR73は置換基を表し、R32、R42、R62およびR72は水素原子、脂肪族基、芳香族基または複素環基を表し、n31、n41、n51、n61およびn71は各々0〜3の整数を表す。n31、n41、n51、n61およびn71が2または3の場合、各一般式における複数のR31、R41、R51、R61およびR71は同一でも異なっていてもよく、互いに結合して環を形成してもよい。但しR41とR42とが互いに結合して6員環を形成することはない。n33は0〜4の整数を表し、n43は0〜6の整数を表し、n53は0〜3の整数を表し、n63は0〜2の整数を表し、n73は0〜4の整数を表す。n33、n43、n53、n63およびn73が2以上の場合、複数のR33、R43、R53、R63およびR73は同一でも異なっていてもよく、互いに結合して環を形成してもよい。〕
【0015】
(4)下記一般式(VIII)、(IX)、(X)、(XI)または(XII)で表されることを特徴とする化合物。
【0016】
【化4】


【0017】
〔一般式(VIII)、(IX)、(X)、(XI)および(XII)中、R81、R83、R91、R93、R101、R103、R111、R113、R121およびR123は置換基を表し、R82、R92、R112およびR122は水素原子、脂肪族基、芳香族基または複素環基を表し、n81、n91、n101、n111およびn121は各々0〜2の整数を表す。n81、n91、n101、n111およびn121が2の場合、各一般式における2つのR81、R91、R101、R111およびR121は各々同一でも異なっていてもよい。但し、R91とR92とが互いに結合して6員環を形成することはない。n83は0〜4の整数を表し、n93は0〜6の整数を表し、n103は0〜3の整数を表し、n113は0〜2の整数を表し、n123は0〜4の整数を表す。n83、n93、n103、n113およびn123が2以上の場合、各一般式における複数のR83、R93、R103、R113およびR123は各々同一でも異なっていてもよく、互いに結合して環を形成してもよい。〕
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、画像形成材料、赤外線感熱型記録材料、光記録素子および光学フイルム材料等として有用な新規なクロコニウム色素を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下に、本発明の実施の形態について詳しく説明する。尚、本明細書において「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。
本発明の化合物(クロコニウム色素)は、下記一般式で表されることを特徴とする。
【化5】


〔一般式(I)中、R11は置換基を表し、R12は水素原子、脂肪族基、芳香族基または複素環基を表し、Q11は5〜7員環を形成するのに必要な非金属原子群を表す。n11は0〜3の整数を表す。n11が2または3の場合、複数のR11は同一でも異なっていてもよく、互いに結合して環を形成してもよい。但し、R11とR12とが互いに結合して6員環を形成することはない。〕
【0020】
本明細書において、「脂肪族基」はアルキル基、置換アルキル基、アルケニル基、置換アルケニル基、アルキニル基、置換アルキニル基、シクロアルキル基、置換シクロアルキル基、シクロアルケニル基、置換シクロアルケニル基、シクロアルキニル基、置換シクロアルキニル基を意味する。これらの脂肪族基のうち、アルキル基、置換アルキル基、アルケニル基、置換アルケニル基、アルキニル基、置換アルキニル基、シクロアルキル基、置換シクロアルキル基、シクロアルケニル基、置換シクロアルケニル基が好ましい。
前記アルキル基は直鎖状であっても分岐していてもよい。前記アルキル基の炭素原子数は1〜20であることが好ましく、1〜18であることがさらに好ましい。前記置換アルキル基のアルキル部分は、前記アルキル基と同様である。
前記アルケニル基は直鎖状であっても分岐していてもよい。前記アルケニル基の炭素原子数は2〜20であることが好ましく、2〜18であることがさらに好ましい。前記置換アルケニル基のアルケニル部分は、前記アルケニル基と同様である。
前記アルキニル基は直鎖状であっても分岐していてもよい。前記アルキニル基の炭素原子数は2〜20であることが好ましく、2〜18であることがさらに好ましい。置換アルキニル基のアルキニル部分は、前記アルキニル基と同様である。
前記シクロアルキル基および前記シクロアルケニル基の炭素原子数は3〜20が好ましく、前記置換シクロアルキル基のシクロアルキル部分および前記置換シクロケニル基のシクロアルケニル部分の炭素原子数はシクロアルキル基、シクロアルケニル基と同様である。
【0021】
上述の置換アルキル基、置換アルケニル基、置換アルキニル基、置換シクロアルキル基、置換シクロアルケニル基および置換シクロアルキニル基における置換基としては、以下の基が挙げられる。
ハロゲン原子(例えば、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、アルキルまたはシクロアルキル基〔直鎖、分岐、環状の置換もしくは無置換の飽和脂肪族基を表す。それらは、アルキル基(好ましくは炭素数1〜30のアルキル基、例えばメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、tert−ブチル、n−オクチル、エイコシル、2−クロロエチル、2−シアノエチル、2―エチルヘキシル)、シクロアルキル基(好ましくは、炭素数3〜30の置換または無置換のシクロアルキル基、例えば、シクロヘキシル、シクロペンチル、4−n−ドデシルシクロヘキシル)、ビシクロアルキル基(好ましくは、炭素数5〜30の置換もしくは無置換のビシクロアルキル基、つまり、炭素数5〜30のビシクロアルカンから水素原子を一個取り去った一価の基である。例えば、ビシクロ[1,2,2]ヘプタン−2−イル、ビシクロ[2,2,2]オクタン−3−イル)、さらに環構造が多いトリシクロ構造なども包含するものである。以下に説明する置換基の部分構造中のアルキル基(例えばアルキルチオ基のアルキル基)もこのような概念のアルキル基を表す。またシクロアルキル基も同様である。〕;
【0022】
アルケニルもしくはシクロアルケニル基[直鎖、分岐、環状の置換もしくは無置換の二重結合を有する脂肪族基を表す。それらは、アルケニル基(好ましくは炭素数2〜30の置換または無置換のアルケニル基、例えば、ビニル、アリル、プレニル、ゲラニル、オレイル)、シクロアルケニル基(好ましくは、炭素数3〜30の置換もしくは無置換のシクロアルケニル基、つまり、炭素数3〜30のシクロアルケンの水素原子を一個取り去った一価の基である。例えば、2−シクロペンテン−1−イル、2−シクロヘキセン−1−イル)、ビシクロアルケニル基(置換もしくは無置換のビシクロアルケニル基、好ましくは、炭素数5〜30の置換もしくは無置換のビシクロアルケニル基、つまり二重結合を一個持つビシクロアルケンの水素原子を一個取り去った一価の基である。例えば、ビシクロ[2,2,1]ヘプト−2−エン−1−イル、ビシクロ[2,2,2]オクト−2−エン−4−イル)を包含するものである。]、アルキニル基(好ましくは、炭素数2〜30の置換または無置換のアルキニル基、例えば、エチニル、プロパルギル、トリメチルシリルエチニル基)、
【0023】
アリール基(好ましくは炭素数6〜30の置換もしくは無置換のアリール基、例えばフェニル、p−トリル、ナフチル、m−クロロフェニル、o−ヘキサデカノイルアミノフェニル)、ヘテロ環基(好ましくは5または6員の置換もしくは無置換の、芳香族もしくは非芳香族のヘテロ環化合物から一個の水素原子を取り除いた一価の基であり、さらに好ましくは、炭素数3〜30の5もしくは6員の芳香族のヘテロ環基である。例えば、2−フリル、2−チエニル、2−ピリミジニル、2−ベンゾチアゾリル)、シアノ基、ヒドロキシル基、ニトロ基、カルボキシル基、アルコキシ基(好ましくは、炭素数1〜30の置換もしくは無置換のアルコキシ基、例えば、メトキシ、エトキシ、イソプロポキシ、tert−ブトキシ、n−オクチルオキシ、2−メトキシエトキシ)、アリールオキシ基(好ましくは、炭素数6〜30の置換もしくは無置換のアリールオキシ基、例えば、フェノキシ、2−メチルフェノキシ、4−tert−ブチルフェノキシ、3−ニトロフェノキシ、2−テトラデカノイルアミノフェノキシ)、シリルオキシ基(好ましくは、炭素数3〜20のシリルオキシ基、例えば、トリメチルシリルオキシ、tert−ブチルジメチルシリルオキシ)、ヘテロ環オキシ基(好ましくは、炭素数2〜30の置換もしくは無置換のヘテロ環オキシ基、1−フェニルテトラゾール−5−オキシ、2−テトラヒドロピラニルオキシ)、アシルオキシ基(好ましくはホルミルオキシ基、炭素数2〜30の置換もしくは無置換のアルキルカルボニルオキシ基、炭素数6〜30の置換もしくは無置換のアリールカルボニルオキシ基、例えば、ホルミルオキシ、アセチルオキシ、ピバロイルオキシ、ステアロイルオキシ、ベンゾイルオキシ、p−メトキシフェニルカルボニルオキシ)、カルバモイルオキシ基(好ましくは、炭素数1〜30の置換もしくは無置換のカルバモイルオキシ基、例えば、N,N−ジメチルカルバモイルオキシ、N,N−ジエチルカルバモイルオキシ、モルホリノカルボニルオキシ、N,N−ジ−n−オクチルアミノカルボニルオキシ、N−n−オクチルカルバモイルオキシ)、アルコキシカルボニルオキシ基(好ましくは、炭素数2〜30の置換もしくは無置換アルコキシカルボニルオキシ基、例えばメトキシカルボニルオキシ、エトキシカルボニルオキシ、tert−ブトキシカルボニルオキシ、n−オクチルカルボニルオキシ)、アリールオキシカルボニルオキシ基(好ましくは、炭素数7〜30の置換もしくは無置換のアリールオキシカルボニルオキシ基、例えば、フェノキシカルボニルオキシ、p−メトキシフェノキシカルボニルオキシ、p−n−ヘキサデシルオキシフェノキシカルボニルオキシ)、
【0024】
アミノ基(好ましくは、アミノ基、炭素数1〜30の置換もしくは無置換のアルキルアミノ基、炭素数6〜30の置換もしくは無置換のアニリノ基、例えば、アミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、アニリノ、N−メチル−アニリノ、ジフェニルアミノ)、アシルアミノ基(好ましくは、ホルミルアミノ基、炭素数1〜30の置換もしくは無置換のアルキルカルボニルアミノ基、炭素数6〜30の置換もしくは無置換のアリールカルボニルアミノ基、例えば、ホルミルアミノ、アセチルアミノ、ピバロイルアミノ、ラウロイルアミノ、ベンゾイルアミノ、3,4,5−トリ−n−オクチルオキシフェニルカルボニルアミノ)、アミノカルボニルアミノ基(好ましくは、炭素数1〜30の置換もしくは無置換のアミノカルボニルアミノ、例えば、カルバモイルアミノ、N,N−ジメチルアミノカルボニルアミノ、N,N−ジエチルアミノカルボニルアミノ、モルホリノカルボニルアミノ)、アルコキシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素数2〜30の置換もしくは無置換アルコキシカルボニルアミノ基、例えば、メトキシカルボニルアミノ、エトキシカルボニルアミノ、tert−ブトキシカルボニルアミノ、n−オクタデシルオキシカルボニルアミノ、N−メチルーメトキシカルボニルアミノ)、アリールオキシカルボニルアミノ基(好ましくは、炭素数7〜30の置換もしくは無置換のアリールオキシカルボニルアミノ基、例えば、フェノキシカルボニルアミノ、p−クロロフェノキシカルボニルアミノ、m−n−オクチルオキシフェノキシカルボニルアミノ)、スルファモイルアミノ基(好ましくは、炭素数0〜30の置換もしくは無置換のスルファモイルアミノ基、例えば、スルファモイルアミノ、N,N−ジメチルアミノスルホニルアミノ、N−n−オクチルアミノスルホニルアミノ)、アルキルもしくはアリールスルホニルアミノ基(好ましくは炭素数1〜30の置換もしくは無置換のアルキルスルホニルアミノ、炭素数6〜30の置換もしくは無置換のアリールスルホニルアミノ、例えば、メチルスルホニルアミノ、ブチルスルホニルアミノ、フェニルスルホニルアミノ、2,3,5−トリクロロフェニルスルホニルアミノ、p−メチルフェニルスルホニルアミノ)、メルカプト基、アルキルチオ基(好ましくは、炭素数1〜30の置換もしくは無置換のアルキルチオ基、例えばメチルチオ、エチルチオ、n−ヘキサデシルチオ)、アリールチオ基(好ましくは炭素数6〜30の置換もしくは無置換のアリールチオ、例えば、フェニルチオ、p−クロロフェニルチオ、m−メトキシフェニルチオ)、ヘテロ環チオ基(好ましくは炭素数2〜30の置換または無置換のヘテロ環チオ基、例えば、2−ベンゾチアゾリルチオ、1−フェニルテトラゾール−5−イルチオ)、
【0025】
スルファモイル基(好ましくは炭素数0〜30の置換もしくは無置換のスルファモイル基、例えば、N−エチルスルファモイル、N−(3−ドデシルオキシプロピル)スルファモイル、N,N−ジメチルスルファモイル、N−アセチルスルファモイル、N−ベンゾイルスルファモイル、N−(N’−フェニルカルバモイル)スルファモイル)、スルホ基、アルキルもしくはアリールスルフィニル基(好ましくは、炭素数1〜30の置換または無置換のアルキルスルフィニル基、6〜30の置換または無置換のアリールスルフィニル基、例えば、メチルスルフィニル、エチルスルフィニル、フェニルスルフィニル、p−メチルフェニルスルフィニル)、アルキルもしくはアリールスルホニル基(好ましくは、炭素数1〜30の置換または無置換のアルキルスルホニル基、6〜30の置換または無置換のアリールスルホニル基、例えば、メチルスルホニル、エチルスルホニル、フェニルスルホニル、p−メチルフェニルスルホニル)、アシル基(好ましくはホルミル基、炭素数2〜30の置換または無置換のアルキルカルボニル基、炭素数7〜30の置換もしくは無置換のアリールカルボニル基、炭素数4〜30の置換もしくは無置換の炭素原子でカルボニル基と結合しているヘテロ環カルボニル基、例えば、アセチル、ピバロイル、2−クロロアセチル、ステアロイル、ベンゾイル、p−n−オクチルオキシフェニルカルボニル、2―ピリジルカルボニル、2―フリルカルボニル)、アリールオキシカルボニル基(好ましくは、炭素数7〜30の置換もしくは無置換のアリールオキシカルボニル基、例えば、フェノキシカルボニル、o−クロロフェノキシカルボニル、m−ニトロフェノキシカルボニル、p−tert−ブチルフェノキシカルボニル)、アルコキシカルボニル基(好ましくは、炭素数2〜30の置換もしくは無置換アルコキシカルボニル基、例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニル、n−オクタデシルオキシカルボニル)、
【0026】
カルバモイル基(好ましくは、炭素数1〜30の置換もしくは無置換のカルバモイル、例えば、カルバモイル、N−メチルカルバモイル、N,N−ジメチルカルバモイル、N,N−ジ−n−オクチルカルバモイル、N−(メチルスルホニル)カルバモイル)、アリールもしくはヘテロ環アゾ基(好ましくは炭素数6〜30の置換もしくは無置換のアリールアゾ基、炭素数3〜30の置換もしくは無置換のヘテロ環アゾ基、例えば、フェニルアゾ、p−クロロフェニルアゾ、5−エチルチオ−1,3,4−チアジアゾール−2−イルアゾ)、イミド基(好ましくは、N−スクシンイミド、N−フタルイミド)、ホスフィノ基(好ましくは、炭素数2〜30の置換もしくは無置換のホスフィノ基、例えば、ジメチルホスフィノ、ジフェニルホスフィノ、メチルフェノキシホスフィノ)、ホスフィニル基(好ましくは、炭素数2〜30の置換もしくは無置換のホスフィニル基、例えば、ホスフィニル、ジオクチルオキシホスフィニル、ジエトキシホスフィニル)、ホスフィニルオキシ基(好ましくは、炭素数2〜30の置換もしくは無置換のホスフィニルオキシ基、例えば、ジフェノキシホスフィニルオキシ、ジオクチルオキシホスフィニルオキシ)、ホスフィニルアミノ基(好ましくは、炭素数2〜30の置換もしくは無置換のホスフィニルアミノ基、例えば、ジメトキシホスフィニルアミノ、ジメチルアミノホスフィニルアミノ)、シリル基(好ましくは、炭素数3〜30の置換もしくは無置換のシリル基、例えば、トリメチルシリル、tert−ブチルジメチルシリル、フェニルジメチルシリル)が挙げられる。
【0027】
前記の官能基の中で、水素原子を有するものは、これを取り去りさらに前記の基で置換されていてもよい。そのような官能基の例としては、アルキルカルボニルアミノスルホニル基、アリールカルボニルアミノスルホニル基、アルキルスルホニルアミノカルボニル基、アリールスルホニルアミノカルボニル基が挙げられる。その例としては、メチルスルホニルアミノカルボニル、p−メチルフェニルスルホニルアミノカルボニル、アセチルアミノスルホニル、ベンゾイルアミノスルホニルが挙げられる。
【0028】
本明細書において「芳香族基」は、アリール基および置換アリール基を意味する。またこれらの芳香族基は脂肪族環、他の芳香族環または複素環が縮合していてもよい。芳香族基の炭素原子数は6〜40が好ましく、6〜30がさらに好ましく、6〜20がさらに好ましい。またその中でもアリール基としてはフェニル基またはナフチル基であることが好ましく、フェニル基が特に好ましい。
【0029】
置換アリール基のアリール部分は、前記アリール基と同様である。置換アリール基の置換基の例としては、先に置換アルキル基、置換アルケニル基、置換アルキニル基、置換シクロアルキル基、置換シクロアルケニル基および置換シクロアルキニル基の置換基の例として挙げたものと同様である。
【0030】
本明細書において、「複素環基」は5員または6員の飽和または不飽和複素環基が好ましい。また該基の複素環に脂肪族環、芳香族環または他の複素環が縮合していてもよい。複素環のヘテロ原子の例にはB、N、O、S、SeおよびTeが含まれる。このうちヘテロ原子としてはN、OおよびSが好ましい。複素環は炭素原子が遊離の原子価(一価)を有する(複素環基は炭素原子において結合する)ことが好ましい。好ましい複素環基の炭素原子数は1〜40であり、より好ましくは1〜30であり、さらに好ましくは1〜20である。飽和複素環の例には、ピロリジン環、モルホリン環、2−ボラ−1,3−ジオキソラン環および1,3−チアゾリジン環が含まれる。不飽和複素環の例には、イミダゾール環、チアゾール環、ベンゾチアゾール環、ベンゾオキサゾール環、ベンゾトリアゾール環、ベンゾセレナゾール環、ピリジン環、ピリミジン環およびキノリン環が含まれる。複素環基は置換基を有していても良い。置換基の例としては、先に置換アルキル基、置換アルケニル基、置換アルキニル基、置換シクロアルキル基、置換シクロアルケニル基および置換シクロアルキニル基の置換基の例として挙げたものと同様である。
【0031】
次に一般式(I)〜(XII)で表される化合物について説明する。
一般式(I)においてR11は置換基を表し、置換基の例としては前述の置換アルキル基、置換アルケニル基、置換アルキニル基、置換シクロアルキル基、置換シクロアルケニル基および置換シクロアルキニル基の置換基の例として挙げたものと同様のものが挙げられる。
前記R11として好ましくはハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基、ヒドロキシル基、ニトロ基、カルボキシル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、シリルオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、アミノ基、アシルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、スルファモイルアミノ基、アルキルもしくはアリールスルホニルアミノ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基、スルファモイル基、スルホ基、アルキルもしくはアリールスルフィニル基、アルキルもしくはアリールスルホニル基、アシル基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、イミド基、ホスフィノ基、ホスフィニル基、ホスフィニルオキシ基、ホスフィニルアミノ基、シリル基であり、より好ましくはハロゲン原子、アルキル基、アリール基、シアノ基、ヒドロキシル基、ニトロ基、カルボキシル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、シリルオキシ基、、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、アミノ基、アシルアミノ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アリールチオ基、スルファモイル基、スルホ基、アルキルもしくはアリールスルフィニル基、アルキルもしくはアリールスルホニル基、アシル基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、イミド基、ホスフィノ基、ホスフィニル基、ホスフィニルオキシ基、ホスフィニルアミノ基、シリル基であり、さらに好ましくは、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、シアノ基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、シリルオキシ基、アミノ基、アシルアミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アシル基、カルバモイル基、シリル基であり、さらに好ましくはハロゲン原子、シアノ基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、および炭素数1〜20のアルキル基、アルコキシ基、シリルオキシ基、アミノ基、アシルアミノ基、アルキルチオ基、アシル基、カルバモイル基、シリル基、および炭素数6〜20のアリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基であり、特に好ましくはハロゲン原子、シアノ基、ヒドロキシル基、および炭素数1〜12のアルキル基、アルコキシ基、アミノ基、および炭素数6〜12のアリール基、アリールオキシ基であり、さらに好ましくはハロゲン原子、ヒドロキシル基、および炭素数1〜8のアルキル基、アルコキシ基である。また、最も好ましいR11はヒドロキシル基である。
【0032】
12は水素原子、脂肪族基、芳香族基または複素環基を表し、これらの基は前述の通りである。R12として好ましくは水素原子、脂肪族基および芳香族基であり、より好ましくは水素原子、炭素数1〜40の脂肪族基および炭素数6〜40の芳香族基である。さらに好ましいR12は水素原子および炭素数1〜30の脂肪族基であり、さらに好ましくは水素原子および炭素数1〜20のアルキル基であり、さらに好ましくは水素原子または無置換、あるいはヒドロキシル基、ハロゲン原子、ヘテロ環基、シアノ基、カルボキシル基、アルコキシ基およびスルホ基が置換した炭素数1〜20のアルキル基である。
【0033】
11は5〜7員環を形成するのに必要な非金属原子群であり、好ましいQ11としては下記のもの(式(A)〜(N))が挙げられる。
【0034】
【化6】


【0035】
(各式中、*はN原子との結合位置、**は炭素原子との結合位置を表す。なお、前記は基本の原子連結を示したものであり、結合の不足している原子には水素原子または置換基が置換するものである。)
【0036】
より好ましいQ11としては、前記のうち式(A)、(B)、(C)、(D)、(E)、(G)、(H)、(J)であり、より好ましくは式(A)、(B)、(C)、(D)、(E)、(J)であり、さらに好ましくは式(A)、(B)、(C)、(D)であり、特に好ましくは炭素数20以下の式(A)、(B)である。
【0037】
n11は0〜3の整数を表し、好ましくは0〜2であり、さらに好ましくは0〜1であり、最も好ましくは1である。n11が2または3の場合、複数のR11は同一でも異なっていてもよく、互いに結合して環を形成してもよい。但し、R11とR12とが互いに結合して6員環を形成することはない。
【0038】
前記一般式(I)で表される化合物は、下記一般式(II)で表される化合物であることが好ましい。
【0039】
【化7】


〔一般式(II)中、R21は置換基を表し、R22は水素原子、脂肪族基、芳香族基または複素環基を表し、Q21は5〜7員環を形成するのに必要な非金属原子群を表す。n21は0〜2の整数を表す。n21が2の場合、2つのR21は同一でも異なっていてもよい。但し、R21とR22とが互いに結合して6員環を形成することはない。〕
【0040】
一般式(II)においてR21、R22およびQ21は各々一般式(I)におけるR11、R12およびQ11と同義であり、好ましい範囲も同一である。またn21は0〜2の整数を表し、好ましくは0〜1であり、最も好ましいn21は0である。n21が2の場合、2つのR21は同一でも異なっていてもよい。但し、R21とR22とが互いに結合して6員環を形成することはない。
【0041】
前記一般式(I)で表される化合物は、下記一般式(III)〜(VII)で表される化合物であることが更に好ましい。
【0042】
【化8】


〔一般式(III)、(IV)、(V)、(VI)および(VII)中、R31、R33、R41、R43、R51、R53、R61、R63、R71およびR73は置換基を表し、R32、R42、R62およびR72は水素原子、脂肪族基、芳香族基または複素環基を表し、n31、n41、n51、n61およびn71は各々0〜3の整数を表す。n31、n41、n51、n61およびn71が2または3の場合、各一般式における複数のR31、R41、R51、R61およびR71は同一でも異なっていてもよく、互いに結合して環を形成してもよい。但しR41とR42とが互いに結合して6員環を形成することはない。n33は0〜4の整数を表し、n43は0〜6の整数を表し、n53は0〜3の整数を表し、n63は0〜2の整数を表し、n73は0〜4の整数を表す。n33、n43、n53、n63およびn73が2以上の場合、複数のR33、R43、R53、R63およびR73は同一でも異なっていてもよく、互いに結合して環を形成してもよい。〕
【0043】
一般式(III)、(IV)、(V)、(VI)および(VII)においてR31、R41、R51、R61およびR71は一般式(I)におけるR11と同義であり、好ましい範囲も同一である。またR32、R42、R62およびR72は一般式(I)におけるR12と同義であり、好ましい範囲も同一である。またR33、R43、R53、R63およびR73は置換基を表し、置換基の例としては前述の置換アルキル基、置換アルケニル基、置換アルキニル基、置換シクロアルキル基、置換シクロアルケニル基および置換シクロアルキニル基の置換基の例として挙げたものと同様のものが挙げられる。R33、R43、R53、R63およびR73として好ましくはハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、シリルオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、アミノ基、アシルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、スルファモイルアミノ基、アルキルもしくはアリールスルホニルアミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基、スルファモイル基、スルホ基、アルキルもしくはアリールスルフィニル基、アルキルもしくはアリールスルホニル基、アシル基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、イミド基、ホスフィノ基、ホスフィニル基、ホスフィニルオキシ基、シリル基であり、より好ましくはハロゲン原子、アルキル基、アリール基、シアノ基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、シリルオキシ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、アミノ基、アシルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、スルファモイルアミノ基、アルキルもしくはアリールスルホニルアミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、スルファモイル基、スルホ基、アルキルおよびアリールスルフィニル基、アルキルもしくはアリールスルホニル基、アシル基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、イミド基、シリル基であり、さらに好ましくはハロゲン原子、アルキル基、アリール基、シアノ基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、シリルオキシ基、アシルオキシ基、アミノ基、アシルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、スルファモイル基、スルホ基、アルキルもしくはアリールスルフィニル基、アルキルおよびアリールスルホニル基、アシル基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、イミド基、シリル基であり、さらに好ましくはハロゲン原子、シアノ基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、スルホ基、および炭素数1〜20のアルキル基、アルコキシ基、アシルオキシ基、アミノ基、アシルアミノ基、スルファモイル基、アシル基、および炭素数6〜20のアリール基、アリールオキシ基、であり、さらに好ましくはハロゲン原子、ヒドロキシル基、カルボキシル基、スルホ基、および炭素数1〜20のアルキル基、アルコキシ基、アミノ基、アシル基であり、さらに好ましくはハロゲン原子、ヒドロキシル基、および炭素数1〜8のアルキル基、アルコキシ基であり、特に好ましくはハロゲン原子、ヒドロキシル基、および炭素数1〜4のアルキル基である。
【0044】
また、一般式(III)、(IV)、(V)、(VI)および(VII)において、n31、n41、n51、n61およびn71はn11と同義であり、好ましい範囲も同一である。n31、n41、n51、n61およびn71が2または3の場合、各一般式における複数のR31、R41、R51、R61およびR71は同一でも異なっていてもよく、互いに結合して環を形成してもよい。但しR41とR42とが互いに結合して6員環を形成することはない。n33は0〜4の整数を表し、好ましくは0〜3であり、より好ましくは1〜3であり、さらに好ましくは2〜3である。n43は0〜6の整数を表し、好ましくは0〜4であり、より好ましくは0〜3であり、さらに好ましくは1〜3であり、さらに好ましくは2〜3である。n53は0〜3の整数を表し、好ましくは1〜3であり、より好ましくは2〜3である。n63は0〜2の整数を表し、好ましくは0〜1、より好ましくは0である。n73は0〜4の整数を表し、好ましくは0〜3を表し、さらに好ましくは2〜3である。n33、n43、n53、n63およびn73が2以上の場合、複数のR33、R43、R53、R63およびR73は同一でも異なっていてもよく、互いに結合して環を形成してもよい。
【0045】
前記一般式(I)で表される化合物は、下記一般式(VIII)〜(XII)で表される化合物であることが更に好ましい。
【0046】
【化9】


〔一般式(VIII)、(IX)、(X)、(XI)および(XII)中、R81、R83、R91、R93、R101、R103、R111、R113、R121およびR123は置換基を表し、R82、R92、R112およびR122は水素原子、脂肪族基、芳香族基または複素環基を表し、n81、n91、n101、n111およびn121は各々0〜2の整数を表す。n81、n91、n101、n111およびn121が2の場合、各一般式における2つのR81、R91、R101、R111およびR121は各々同一でも異なっていてもよい。但し、R91とR92とが互いに結合して6員環を形成することはない。n83は0〜4の整数を表し、n93は0〜6の整数を表し、n103は0〜3の整数を表し、n113は0〜2の整数を表し、n123は0〜4の整数を表す。n83、n93、n103、n113およびn123が2以上の場合、各一般式における複数のR83、R93、R103、R113およびR123は各々同一でも異なっていてもよく、互いに結合して環を形成してもよい。〕
【0047】
一般式(VIII)、(IX)、(X)、(XI)および(XII)においてR81、R91、R101、R111およびR121は一般式(II)におけるR21と同義であり、好ましい範囲も同一である。R82、R92、R112およびR122は一般式(II)におけるR22と同義であり、好ましい範囲も同一である。R83、R93、R103、R113およびR123は各々前述のR33、R43、R53、R63およびR73と同義であり、好ましい範囲も同一である。n81、n91、n101、n111およびn121は一般式(II)におけるn21と同義であり、好ましい範囲も同一である。n81、n91、n101、n111およびn121が2の場合、各一般式における2つのR81、R91、R101、R111およびR121は各々同一でも異なっていてもよい。但し、R91とR92とが互いに結合して6員環を形成することはない。n83、n93、n103、n113およびn123は各々前述のn33、n43、n53、n63およびn73と同義であり、好ましい範囲も同一である。n83、n93、n103、n113およびn123が2以上の場合、各一般式における複数のR83、R93、R103、R113およびR123は各々同一でも異なっていてもよく、互いに結合して環を形成してもよい。
【0048】
次に本発明の一般式(I)〜(XII)で表される化合物の具体例(例示化合物(1)〜(48))を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0049】
【化10】


【0050】
【化11】


【0051】
【化12】


【0052】
【化13】


【0053】
【化14】


【0054】
本発明の化合物は、リービッヒス・アンナーレン・デア・ケミーの935−939頁(1993年)に記載の方法を参考に、クロコン酸とアニリン化合物を脱水縮合することにより合成することができる。クロコン酸1モルに対するアニリン化合物のモル比は好ましくは1.5〜3であり、より好ましくは1.8〜2.5であり、さらに好ましくは1.9〜2.1である。前記脱水縮合に用いることのできる溶媒としては、例えば、アミド系溶媒(例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、1−メチル−2−ピロリドン)、スルホン系溶媒(例えば、スルホラン)、スルホキシド系溶媒(例えば、ジメチルスルホキシド)、ウレイド系溶媒(例えば、テトラメチルウレア)、エーテル系溶媒(例えば、ジオキサン、シクロペンチルメチルエーテル)、ケトン系溶媒(例えば、アセトン、シクロヘキサノン)、炭化水素系溶媒(例えば、トルエン、キシレン、メシチレン、n−オクタン)、ハロゲン系溶媒(例えば、テトラクロロエタン、クロロベンゼン)、アルコール系溶媒(例えば、1−ブタノール、エチレングリコール、シクロヘキサノール)、カルボン酸溶媒(例えば、酢酸)を単独あるいは混合して用いることができる。前記脱水縮合において、好ましくは無溶媒、炭化水素系溶媒、ハロゲン系溶媒、アルコール系溶媒、エーテル系溶媒およびカルボン酸溶媒であり、さらに好ましくは炭化水素系溶媒、ハロゲン系溶媒およびアルコール系溶媒の場合である。
【0055】
前記脱水縮合における反応温度は0〜250℃であり、好ましくは50〜200℃、さらに好ましくは60〜150℃であり、5分〜30時間の反応時間の範囲で行うことが好ましい。
【0056】
前記脱水縮合においては、反応中、副生する水を系外に除くことも好ましい。前記副生する水を系外に除く方法としては、減圧下あるいは常圧にて単独あるいは溶媒とともに留去する方法、あるいはモレキュラーシーブ等の吸収剤を用いる方法、無水酢酸等の脱水縮合剤を用いる方法等が好ましく用いられる。
【0057】
なお、本発明の原料となるアニリン化合物は特開平10−29976号公報に記載の方法を参考に合成することができる。
【実施例】
【0058】
以下に本発明を実施例により、さらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0059】
[実施例1]
下記反応式に基づき、本発明の例示化合物(C−11)を合成した。
【0060】
【化15】


【0061】
3ツ口フラスコに化合物(1)49.0g、化合物(2)14.2g、1−ブタノール500ml、トルエン600mlを入れて溶媒を一部留去しながら1時間加熱還流攪拌した。得られた試料室温まで冷却し、析出した得られた結晶を濾取し、乾燥して目的の例示化合物(C−11)24.5gを得た(収率41%)。
得られた化合物について、テトラヒドロフランを溶媒とする希薄溶液の分光吸収を測定し、λmax=837nmを観測した。
【0062】
[実施例2]
下記反応式に基づき、本発明の例示化合物(C−14)を合成した。
【0063】
【化16】


【0064】
3ツ口フラスコに化合物(3)29.8g、化合物(2)14.2g、1−ブタノール500ml、トルエン500mlを入れて加熱還流条件にて溶媒を一部留去しながら1時間攪拌した。得られた試料を室温まで冷却し、析出した結晶を濾取し、乾燥して目的の例示化合物(C−15)23.4gを得た(収率58%)。
得られた化合物について、テトラヒドロフランを溶媒とする希薄溶液の分光吸収を測定し、λmax=838nmを観測した。
【0065】
[実施例3]
下記反応式に基づき、本発明の例示化合物(C−13)を合成した。
【0066】
【化17】


【0067】
3ツ口フラスコに化合物(5)55.5g、化合物(2)14.2g、エチレングリコール700mlを入れて130℃にて1時間加熱攪拌した。得られた試料をそのまま減圧下にて溶媒を留去して得られた残留物にアセトニトリルを添加して析出した結晶を濾取し、乾燥して目的の例示化合物(C−13)26.4gを得た(収率42%)。
得られた化合物について、テトラヒドロフランを溶媒とする希薄溶液の分光吸収を測定し、λmax=837nmを観測した。
【産業上の利用可能性】
【0068】
本発明の化合物は、近赤外吸収色素として有用である。このため、本発明の化合物は、画像形成材料、赤外線感熱型記録材料、光記録素子および光学フイルム材料等として有用であり、産業上の利用可能性が高い。




 

 


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