米国特許情報 | 欧州特許情報 | 国際公開(PCT)情報 | Google の米国特許検索
 
     特許分類
A 農業
B 衣類
C 家具
D 医学
E スポ−ツ;娯楽
F 加工処理操作
G 机上付属具
H 装飾
I 車両
J 包装;運搬
L 化学;冶金
M 繊維;紙;印刷
N 固定構造物
O 機械工学
P 武器
Q 照明
R 測定; 光学
S 写真;映画
T 計算機;電気通信
U 核技術
V 電気素子
W 発電
X 楽器;音響


  ホーム -> 化学;冶金 -> 富士フイルム株式会社

発明の名称 グラフトポリマーパターン材料、プラスチック材料、およびそれらの製造方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−31577(P2007−31577A)
公開日 平成19年2月8日(2007.2.8)
出願番号 特願2005−217243(P2005−217243)
出願日 平成17年7月27日(2005.7.27)
代理人 【識別番号】110000109
【氏名又は名称】特許業務法人特許事務所サイクス
発明者 石塚 孝宏 / 川村 浩一
要約 課題
エッチング工程を行うことなく微細な導電パターンを形成する方法を提供して、基板との密着性に優れ、基板との界面における凹凸が小さいプラスチック材料を製造すること。

解決手段
ガラス転移温度が200℃以上であって、厚みが40μmの場合における波長420nmの光線透過率が40%以上であるポリマー基板上に、重合開始剤によってグラフトポリマーをパターン状に形成し、さらにその上に導電性材料を設ける。
特許請求の範囲
【請求項1】
ガラス転移温度が200℃以上であって、厚みが40μmの場合における波長420nmの光線透過率が40%以上であるポリマー基板上に、重合開始剤によってグラフトポリマーをパターン状に形成する工程を有することを特徴とするグラフトポリマーパターン材料の製造方法。
【請求項2】
請求項1に記載の製造方法で製造されたグラフトポリマーパターン材料。
【請求項3】
ガラス転移温度が200℃以上であって、厚みが40μmの場合における波長420nmの光線透過率が40%以上であるポリマー基板上に、グラフトポリマーをパターン状に形成してグラフトポリマーパターンを製造する工程、および該グラフトポリマーパターンの上に導電性材料を設ける工程を有することを特徴とする導電性パターンを有するプラスチック材料の製造方法。
【請求項4】
請求項3に記載の製造方法で製造されたプラスチック材料。
【請求項5】
前記ポリマー基板が熱可塑性樹脂を主成分とすることを特徴とする請求項4に記載のプラスチック材料。
【請求項6】
前記ポリマー基板の線熱膨張係数が−10ppm/℃〜60ppm/℃であることを特徴とする請求項5に記載のプラスチック材料。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、グラフトポリマーパターン材料とその製造方法、および導電性パターンを有するプラスチック材料とその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、液晶表示素子、有機エレクトロルミネッセンス素子(以下「有機EL素子」という)等のフラットパネルディスプレイ分野において、耐破損性の向上、軽量化、薄型化の要望から、基板をガラスからプラスチックに置き換えることが検討されている。特に、携帯電話や、電子手帳、ラップトップ型パソコンなど携帯情報端末などの移動型情報通信機器用表示装置では、プラスチック基板に対する強い要望がある。
【0003】
フラットパネルディスプレイ分野で用いられるプラスチック基板には導電性が要求される。このため、プラスチックフィルム上に、酸化インジウム、酸化錫もしくは錫−インジウム合金の酸化物等の半導体膜や、金、銀、パラジウム合金の酸化膜等の金属膜や、または前記半導体膜と前記金属膜とを組み合わせて形成された膜を透明導電層として設けた透明導電性基板を表示素子の電極基板として用いることが検討されている。
【0004】
しかしながら、透明導電膜は抵抗が高いために発熱などが問題となっている。特にプラスチック基板の大面積化にともない、発熱はより深刻な問題になっている。銅などの金属配線と透明導電膜とを併用することでこれらの問題は解決できると考えられるが、従来の金属パターン形成方法では基板と金属層との密着性を持たせるために基板界面を凹凸に処理しなければならず、光学特性に優れたプラスチック基板には適用できなかった。
【0005】
従来の金属パターン形成方法としては、主にサブトラクティブ法やセミアディティブ法などが知られている。サブトラクティブ法とは、基板上に形成された金属の層に、活性光線の照射により感光する感光層を設け、この感光層に像様露光し、現像してレジスト像を形成し、ついで、金属をエッチングして金属パターンを形成し、最後にレジストを剥離する方法である。この手法で使用される金属基板は、基板と金属層との密着性を持たせるために基板界面を凹凸処理してアンカー効果により密着性を発現させていた。その結果、基板の透明性が悪化したり、電気配線の高周波特性が悪くなるという問題があった。更に、金属基板を形成する際、基板を凹凸処理するため、クロム酸などの強酸で基板を処理するという煩雑な工程が必要であるという問題があった。
【0006】
この問題を解決するために、基板表面にラジカル重合性化合物をグラフトして表面改質を行うことで、基板の凹凸を最小限にとどめ、かつ、基板の処理工程を簡易にする方法が提案されている(例えば、特許文献1、非特許文献1参照。)。しかしながら、この方法では、高価な装置(γ線発生装置、電子線発生装置)が必要であり、また、使用される基板は通常の市販のプラスチック基板を使用しているため、グラフトポリマーが十分な程度には生成されず、基板と導電性層との密着が十分でないという問題があった。さらに、この方法で作製した金属基板をサブトラクティブ法によりパターン化しようとすると、サブトラクティブ法に特有の問題に直面してしまう。すなわち、サブトラクティブ法により高細線幅の金属パターンを形成するためには、レジストパターンの線幅よりもエッチング後の線幅が細くなる、いわゆるオーバーエッチング法が有効であるが、オーバーエッチング法により微細金属パターンを直接形成しようとすると、線のにじみやかすれ、断線等が発生しやすくなってしまう。このため、良好な微細金属パターンを形成するという観点からは、30μm以下の金属パターンの形成は難しい。また、パターン部以外のエリアに存在する金属膜をエッチング処理によって除去するため無駄が多く、また、そのエッチング処理によって生じる金属廃液の処理に費用がかかるなど、環境、価格面でも問題があった。
【0007】
これらの問題を解決するために、セミアディティブ法と呼ばれる金属パターン形成手法が提案されている。セミアディティブ法とは、基板上にメッキ等により薄くCr等の下地基板層を形成し、該下地金属層上にレジストパターンを形成し、続いて、レジストパターン以外の領域の下地金属層上にメッキによりCu等の金属層を形成した後、レジストパターンを除去することにより配線パターンを形成し、さらに、該配線パターンをマスクとして下地金属層をエッチングし、レジストパターン以外の領域に金属パターンを形成する方法である。この方法は、エッチングレスであるために30μm以下の細線パターンの形成が容易であり、メッキにより必要な部分にのみ金属を析出させるため環境、価格面でも有利である。しかしながら、この手法では、基板と金属パターンの密着性を持たせるために基板表面を凹凸処理する必要があり、その結果、基板の透明性が悪化したり、電気配線の高周波特性が悪くなるという問題があった。
【特許文献1】特開昭58−196238号公報
【非特許文献1】Advanced Materials, 2000年, 20号, 1481-1494頁
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上記のような従来の技術的問題を考慮して、本発明の目的は、エッチング工程を行うことなく微細な導電パターンの形成が可能な方法を提供して、基板との密着性に優れ、基板との界面における凹凸が小さい、導電パターンを有するプラスチック材料を提供することに設定した。また、高周波特性に優れた導電パターンを有する光学特性に優れたプラスチック基板を提供することに設定した。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の目的は、下記の構成を有する本発明により達成された。
[1] ガラス転移温度が200℃以上であって、厚みが40μmの場合における波長420nmの光線透過率が40%以上であるポリマー基板上に、重合開始剤によってグラフトポリマーをパターン状に形成する工程を有することを特徴とするグラフトポリマーパターン材料の製造方法。
[2] [1]に記載の製造方法で製造されたグラフトポリマーパターン材料。
[3] ガラス転移温度が200℃以上であって、厚みが40μmの場合における波長420nmの光線透過率が40%以上であるポリマー基板上に、グラフトポリマーをパターン状に形成してグラフトポリマーパターンを製造する工程、および該グラフトポリマーパターンの上に導電性材料を設ける工程を有することを特徴とする導電性パターンを有するプラスチック材料の製造方法。
[4] [3]に記載の製造方法で製造されたプラスチック材料。
[5] 前記ポリマー基板が熱可塑性樹脂を主成分とすることを特徴とする[4]に記載のプラスチック材料。
[6] 前記ポリマー基板の線熱膨張係数が−10ppm/℃〜60ppm/℃であることを特徴とする[5]に記載のプラスチック材料。
【発明の効果】
【0010】
本発明の導電性パターンを有するプラスチック材料は、表面凹凸が小さく、密着強度、透明性、耐熱性、耐久性が優れている。また、本発明のプラスチック材料の製造方法は、パターン形成性に優れており、上記の特徴を有するプラスチック材料を簡便に効率よく製造することができる。特に本発明の製造方法を使用することにより、従来の技術では困難であった10μm以下の微細で、密着強度の高い導電性パターンの形成が可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下において、本発明のグラフトポリマーパターン材料、プラスチック材料、およびそれらの製造方法について詳細に説明する。以下に記載する構成要件の説明は、本発明の代表的な実施態様に基づいてなされることがあるが、本発明はそのような実施態様に限定されるものではない。なお、本明細書において「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。
【0012】
<本発明の特徴>
本発明の導電性パターンを有するプラスチック材料の製造方法は、ガラス転移温度が200℃以上であって、厚みが40μmの場合における波長420nmの光線透過率が40%以上であるポリマー基板上に、グラフトポリマーをパターン状に形成してグラフトポリマーパターンを製造する工程と、該グラフトポリマーパターンの上に導電性材料を設ける工程を有することを特徴とする。
既に、ポリエステル、ポリイミドなどの絶縁性樹脂の上に二重結合を有するモノマーをグラフトさせ、銅メッキすることにより高い密着強度の導電膜ができることが上記特許文献1に記載されている。しかしながら、この場合、樹脂中に積極的にグラフト重合の開始点となる重合開始剤を添加していないため密着強度は改善されるものの実用的に十分なものではなかった。本発明では、ポリマー基板あるいは絶縁性樹脂に開始剤を含有させることによりポリマー基板あるいは絶縁体層とグラフトポリマーとの密着をさらに強固なものとし、強靱な密着を実現した。
本発明において表面重合性基板と導電性材料との高い密着を発現するには、表面重合性基板とグラフトポリマーとが強固でかつ高密度で結合していることと、生成したグラフトポリマーと導電性材料とが強い相互作用で結合していることが好ましい。これらの効果を発現するには表面重合性基板中に開始剤を添加するほかに、グラフトポリマーと表面重合性基板とはお互いに強い相互作用する化合物を選択することが好ましい。そこで、以下に好ましい材料を参照しながら、本発明を詳細に説明する。
【0013】
<ポリマー基板>
(ポリマー基板の特徴)
本発明のグラフトポリマーパターン材料とプラスチック材料は、ポリマー基板を有する。本発明に用いるポリマー基板は、ガラス転移温度が200℃以上であって、厚みが40μmの場合における波長420nmの光線透過率が40%以上である。
本発明に用いるポリマー基板の厚みは、特に規定されないが、好ましくは30〜700μmであり、より好ましくは40〜200μmであり、さらに好ましくは50〜150μmである。厚みが40μmの場合における波長420nmの光線透過率は40%以上であり、50%以上が好ましく、より好ましくは60%以上である。さらに厚みが40μmの場合における全光線透過率は好ましくは60%以上であり、80%以上がより好ましく、さらに好ましくは85%以上である。ここでの全光線透過率は390nm〜780nmの光線透過度である。
ヘイズは3%以下であることが好ましく、2%以下であることがより好ましく、1%以下であることがさらに好ましい。
【0014】
本発明に用いるポリマー基板の線熱膨張係数(CTE)は、用途や加工工程の温度、使用温度などによって最適な値は異なってくるが、一般に、−10〜60ppm/℃であるのが好ましく、−10〜45ppm/℃がより好ましく、0〜30ppm/℃がさらに好ましく、0〜20ppm/℃が特に好ましい。線熱膨張係数は面内の何れの方向においても差が小さいものが好ましく、例えば、フィルムの製膜方向とその直角方向の線熱膨張係数の差は、20ppm/℃以下が好ましく、10ppm/℃以下がより好ましく、5ppm/℃以下が特に好ましい。
【0015】
(樹脂材料)
本発明に用いるポリマー基板に使用される基板用樹脂材料は、熱可塑性樹脂であっても、熱硬化性樹脂と硬可塑性樹脂の混合物であってもよい。ポリマー基板に含まれる樹脂全量に対する熱硬化性樹脂の割合は0〜49%であることが好ましく、0〜30%がより好ましく、0〜20%がさらに好ましく、0〜10%が特に好ましい。本発明に用いるポリマー基板を構成する樹脂は、ガラス転移点(Tg)が200℃以上であり、250℃以上であることがより好ましく、300℃以上であることが特に好ましい。
【0016】
ポリマー基板に用いる熱可塑性樹脂としては、メタクリル樹脂、アクリル樹脂、ポリスチレン、フッ素樹脂、ポリイミド樹脂、ポリベンゾオキサゾール樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリエステルイミド樹脂、ポリエステルアミド樹脂、セルロースアシレート樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、脂環式ポリオレフィン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリスルホン樹脂、シクロオレフィンコポリマー、ポリカーボネート樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアクリロイル樹脂などが例として挙げられるが、本発明で用いることができる熱可塑性樹脂はこれらに限定されるものではない。
【0017】
これら樹脂のうち、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリエステルイミド樹脂、ポリエステルアミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアクリロイル樹脂が好ましく、下記式(1)で表わされるポリイミド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリエステルイミド樹脂、ポリエステルアミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリウレタン樹脂、下記式(2)〜(3)で表わされる樹脂がより好ましく、下記式(1)で表わされるポリイミド樹脂、下記式(2)〜(3)で表わされるポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリウレタン樹脂がさらに好ましく、下記式(1)で表わされるポリイミド樹脂が特に好ましい。
【0018】
【化1】


式中、Yは単環式もしくは縮合多環式の4価の脂肪族基であり、Xは単環式もしくは縮合多環式の芳香族基、または、単環式もしくは縮合多環式の脂肪族基を含有し、構成する炭素原子数が4〜30である2価の連結基を表す。
【0019】
前記Yとして好ましくは、構成する炭素原子数が4〜30である単環式もしくは縮合多環式の4価の脂肪族基であり、さらに好ましくは、構成する炭素原子数が6〜20である単環式もしくは縮合多環式の4価の脂肪族基である。前記Xとして好ましくは、芳香族基を含有し構成する炭素原子数が6〜28である2価の連結基、あるいは、単環式もしくは縮合多環式の脂肪族基を含有し構成する炭素原子数が4〜20である2価の連結基である。さらに好ましくは、芳香族基を含有し構成する炭素原子数が7〜28である2価の連結基、あるいは、単環式脂肪族基を含有し構成する炭素原子数が4〜12である2価の連結基、縮合多環式脂肪族基を含有し構成する炭素原子数が7〜20である2価の連結基である。特に好ましくは、芳香族基を含有し構成する炭素原子数が12〜28である2価の連結基である。
【0020】
前記単環式もしくは縮合多環式の芳香族基の環構造の例としては、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、フェナントレン環、ピリジン環、ピラジン環、ベンゾフラン環、カルバゾール環などが挙げられ、中でもベンゼン環、ナフタレン環が好ましく、ベンゼン環が特に好ましい。また、前記単環式もしくは縮合多環式の脂肪族基の環構造の例としては、シクロブタン環、シクロペンタン環、シクロヘキサン環、ビシクロヘプタン環、ビシクロオクタン環、テトラシクロドデカン環、アダマンタン環、ジアマンタン環、モルホリン環などが挙げられ、中でもシクロペンタン環、シクロヘキサン環、ビシクロヘプタン環、ビシクロオクタン環が好ましい。
【0021】
Y、Xは前記の環構造1つから構成されていてもよいし、複数の環構造を有するものでもよい。複数の環構造を有する場合、該複数の環構造は単結合で結合されていてもよいし、環を連結する基(カルボニルやメチレン、エーテルなど)で連結されていてもよい。高いTgを有し、かつ、フィルムとしての良好な特性を有するポリイミドを得るためには、2つ以上のベンゼン環が直接結合したビフェニルあるいはターフェニルが特に好ましい。
【0022】
Yの具体例をテトラカルボン酸二無水物として挙げる。(トリフルオロメチル)ピロメリット酸、ジ(トリフルオロメチル)ピロメリット酸、ジ(フェニル)ピロメリット酸、ペンタフルオロエチルピロメリット酸、ビス〔3,5−ジ(トリフルオロメチル)フェノキシ〕ピロメリット酸、2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸、3,3’,4,4’−テトラカルボキシジフェニルエーテル、2,3’,3,4’−テトラカルボキシジフェニルエーテル、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸、3,3’,4,4’−テトラカルボキシジフェニルメタン、3,3’,4,4’−テトラカルボキシジフェニルスルホン、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、5,5’−ビス(トリフルオロメチル)−3,3’,4,4’−テトラカルボキシビフェニル、2,2’,5,5’−テトラキス(トリフルオロメチル)−3,3’、4,4’−テトラカルボキシビフェニル、5,5’−ビス(トリフルオロメチル)−3,3’、4,4’−テトラカルボキシジフェニルエーテル、5,5’−ビス(トリフルオロメチル)−3,3’,4,4’−テトラカルボキシベンゾフェノン、ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)テトラキス(トリフルオロメチル)ベンゼン、3,4,9,10−ペリレンテトラカルボン酸、2,2−ビス〔4−(3,4−ジカルボキシフェノキシ)フェニル〕プロパン、シクロブタンテトラカルボン酸、2,2−ビス(4−(3,4−ジカルボキシフェノキシ)フェニル)ヘキサフルオロプロパン、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ジメチルシラン、1,3−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)テトラメチルジシロキサン、ジフルオロピロメリット酸、1,4−ビス(3,4−ジカルボキシトリフルオロフェノキシ)テトラフルオロベンゼン、1,4−ビス(3,4−ジカルボキシトリフルオロフェノキシ)オクタフルオロビフェニル、ピラジン−2,3,5,6−テトラカルボン酸、ピロリジン−2,3,4,5−テトラカルボン酸、チオフェン−2,3,4,5−テトラカルボン酸、ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2,3,5,6−テトラカルボン酸、1,2,3,4−シクロペンタンテトラカルボン酸、ビシクロ[2.2.2]オクタ−2,3,5,6−テトラカルボン酸、テトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカン−4,5,9,10−テトラカルボン酸などが挙げられる。
【0023】
Xの具体例をジアミンとして挙げる。芳香族ジアミンの例としては、p−フェニレンジアミン、ベンジジン、o−トリジン、m−トリジン、ビス(トリフルオロメチル)ベンジジン、オクタフルオロベンジジン、3,3'−ジヒドロキシ−4,4'−ジアミノビフェニル、3,3'−ジメチル−4,4'−ジアミノビフェニル、3,3'−ジメトキシ−4,4'−ジアミノビフェニル、3,3'−ジクロル−4,4'−ジアミノビフェニル、3,3'−ジフルオロ−4,4'−ジアミノビフェニル、2,2−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕ヘキサフロオロプロパン、4,4'−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕スルホン、ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕スルホン、4,4'−ジアミノジフェニルエーテル、3,4'−ジアミノジフェニルエーテル、ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕エーテル、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、4,4'−ジアミノベンゾフェノン、m−フェニレンジアミン、o−フェニレンジアミン、3,3’−ジアミノ−ジフェニルエーテル、3,3’−ジアミノ−ビフェニル、9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン等が挙げられる。また、脂肪族ジアミンの例としては、1,4−ジアミノシクロヘキサン、ピペラジン、メチレンジアミン、エチレンジアミン、2,2−ジメチル−プロピレンジアミン、5−アミノ−1,3,3−トリメチルシクロヘキサンメチルアミン、3(4),8(9)−ビス(アミノメチル)トリシクロ[5.2.1.0]デカン等が挙げられる。
【0024】
ポリマー基板のTgを高くしたり、線熱膨張係数を低下させたりするために、剛直性芳香族ジアミンをジアミン成分の主成分として用いることが好ましい。
【0025】
ここで「剛直性芳香族ジアミン」とは、エーテル基、メチレン基、2,2−プロピリデン基、ヘキサフルオロプロピリデン基、シクロへキシリデン基、カルボニル基等の屈曲基を主鎖中に含まず、主鎖の結合角が変化しないので、運動性の低いジアミンを意味する。剛直性芳香族ジアミンの例としては、p−フェニレンジアミン、ベンジジン、o−トリジン、m−トリジン、ビス(トリフルオロメチル)ベンジジン、オクタフルオロベンジジン、3,3'−ジメチル−4,4'−ジアミノビフェニル、3,3'−ジメトキシ−4,4'−ジアミノビフェニル、3,3'−ジクロル−4,4'−ジアミノビフェニル、3,3'−ジフルオロ−4,4'−ジアミノビフェニル、m−フェニレンジアミン、o−フェニレンジアミン、3,3’−ジアミノ−ビフェニル等を挙げることができ、これらは単独または2種以上を組み合わせて用いられる。
【0026】
一方、前記剛直性芳香族ジアミン以外のジアミンとして、柔軟性芳香族ジアミンがある。「柔軟性芳香族ジアミン」とは、エーテル基、メチレン基、2,2−プロピリデン基、ヘキサフルオロプロピリデン基、シクロへキシリデン基、カルボニル基等の運動性をもたらし得る屈曲基を主鎖中に含むジアミンのことを意味する。柔軟性芳香族ジアミンの例としては、2,2−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕ヘキサフロオロプロパン、4,4'−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕スルホン、ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕スルホン、4,4'−ジアミノジフェニルエーテル、3,4'−ジアミノジフェニルエーテル、ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕エーテル、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、4,4'−ジアミノベンゾフェノン等を挙げることができる。これらの柔軟性芳香族ジアミンを用いれば、ポリマー基板のTgは低下する傾向にあるが、濡れ性、接着性、密着性の向上が期待できるために、目的の物性に応じてこれらを少量組み合わせて用いてもよい。
【0027】
次にポリイミド以外の好ましい樹脂として、下記一般式(2)で表されるスピロ構造を有する樹脂と下記一般式(3)で表されるカルド構造を有する樹脂について説明する。
【0028】
【化2】


〔一般式(2)中、環αは単環式または多環式の環を表し、2つの環はスピロ結合によって結合している。〕
【0029】
【化3】


〔一般式(3)中、環βおよび環γは単環式または多環式の環を表し、2つの環γはそれぞれ同一若しくは異なっていてもよい。また、環βおよび環γは、環β上の1つの4級炭素原子によって連結される。〕
【0030】
前記一般式(2)における環αとしては、例えば、インダン環、クロマン環、ベンゾフラン環、2,3−ジヒドロベンゾフラン環、インドリン環、テトラヒドロピラン環、テトラヒドロフラン環、ジオキサン環、シクロヘキサン環、シクロペンタン環が挙げられる。前記一般式(2)で表されるスピロ構造を有する樹脂の好ましい例としては、下記一般式(4)で表されるスピロビインダン構造を繰り返し単位中に含むポリマー、下記一般式(5)で表されるスピロビクロマン構造を繰り返し単位中に含むポリマー、下記一般式(6)で表されるスピロビベンゾフラン構造を繰り返し単位中に含むポリマーを挙げることができる。
【0031】
【化4】


【0032】
一般式(4)中、R31、R32はそれぞれ独立に水素原子または置換基を表す。R33は置換基を表す。また、R31、R32、R33のそれぞれが連結して環を形成してもよい。mおよびnはそれぞれ独立に0〜3の整数を表す。前記置換基の好ましい例としては、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基が挙げられる。R31およびR32はそれぞれ独立して、水素原子、メチル基またはフェニル基であることが更に好ましい。また、R33としては、水素原子、塩素原子、臭素原子、メチル基、イソプロピル基、tert−ブチル基またはフェニル基であることが更に好ましい。
【0033】
【化5】


【0034】
一般式(5)中、R41は水素原子または置換基を表す。R42は置換基を表す。また、R41およびR42のそれぞれが連結して環を形成してもよい。mおよびnはそれぞれ独立に0〜3の整数を表す。前記置換基の好ましい例としては、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基が挙げられる。R41としては、水素原子、メチル基またはフェニル基が更に好ましく、R42としては、塩素原子、臭素原子、メチル基、イソプロピル基、tert−ブチル基またはフェニル基が更に好ましい。
【0035】
【化6】


【0036】
一般式(6)中、R51は水素原子または置換基を表す。R52は置換基を表す。また、R51、R52のそれぞれが連結して環を形成してもよい。mおよびnはそれぞれ独立に0〜3の整数を表す。前記置換基の好ましい例としては、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基が挙げられる。R51としては、水素原子、メチル基またはフェニル基が好ましい。また、R52としては、塩素原子、臭素原子、メチル基、イソプロピル基、tert−ブチル基またはフェニル基が好ましい。
【0037】
また、前記一般式(3)における環βとしては、例えばフルオレン環、1、4−ビベンゾシクロヘキサン環、インダンジオン環、インダノン環、インデン環、インダン環、テトラロン環、アントロン環、シクロヘキサン環、シクロペンタン環が挙げられ、環γとしては、フェニレン環、ナフタレン環、アントラセン環、フルオレン環、シクロヘキサン環、シクロペンタン環、ピリジン環、フラン環、ベンゾフラン環、チオフェン環、ベンゾチオフェン環、ベンゾチアゾール環、インダン環、クロマン環、インドール環、α-ピロン環が挙げられる。前記一般式(3)で表されるカルド構造を有する樹脂の好ましい例として、下記一般式(7)で表されるフルオレン構造を繰り返し単位中に含むポリマーを挙げることができる。
【0038】
【化7】


【0039】
一般式(6)中、R61およびR62はそれぞれ独立に置換基を表す。また、R61、R62のそれぞれが連結して環を形成してもよい。jおよびkはそれぞれ独立に0〜4の整数を表す。前記置換基の好ましい例としては、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基が挙げられる。R61およびR62としては、それぞれ独立に、水素原子、塩素原子、臭素原子、メチル基、イソプロピル基、tert−ブチル基またはフェニル基であることが更に好ましい。
【0040】
前記一般式(4)〜(7)で表される構造を繰り返し単位中に含む樹脂は、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリアミドまたはポリウレタンなど種々の結合方式で連結されたポリマーであってもよいが、一般式(4)〜(7)で表される構造を有するビスフェノール化合物から誘導されるポリカーボネート、ポリエステルまたはポリウレタンであることが好ましい。
【0041】
以下に一般式(1)〜(3)で表される構造を有する熱可塑性樹脂の好ましい具体例を挙げる。但し、本発明で用いることができる樹脂はこれらに限定されるものではない。
【0042】
【化8】


【0043】
【化9】


【0044】
【化10】


【0045】
【化11】


【0046】
【化12】


【0047】
【化13】



【0048】
ポリマー基板に用いる熱可塑性樹脂は1種であっても2種以上であってもよい。ポリマー基板に用いる熱可塑性樹脂の分子量は数平均分子量で10000〜300000(ポリスチレン換算)であることが好ましく、さらに好ましくは15000〜200000、最も好ましくは20000〜150000である。分子量が低すぎるとフィルム作成が困難となったり、機械的強度が不十分になったりするので好ましくない。
【0049】
ポリマー基板に用いる熱硬化性樹脂の具体例としては、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ビスマレイミド樹脂、シソシアネート系樹脂等が挙げられる。
上記エポキシ樹脂としては、例えば、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、アルキルフェノールノボラック型エポキシ樹脂、ビフェノールF型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、フェノール類とフェノール性水酸基を有する芳香族アルデヒドとの縮合物のエポキシ化物、トリグリシジルイソシアヌレート、脂環式エポキシ樹脂等が挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。それにより、耐熱性等に優れたポリマー基板を製造することができる。
【0050】
さらにエポキシ樹脂について詳しく説明する。本発明にて用いることができるエポキシ樹脂は、(A)エポキシ基を1分子中に2個以上を有するエポキシ化合物と(B)エポキシ基と反応する官能基を1分子中に2個以上有する化合物との反応物からなることが好ましい。(B)における官能基としてはカルボキシル基、水酸基、アミノ基、チオール基などの官能基から選ばれることが好ましい。
(A)エポキシ基を1分子中に2個以上を有するエポキシ化合物(エポキシ樹脂と称されるものを含む)としては、エポキシ基を1分子中に2〜50個有するエポキシ化合物であることが好ましく、エポキシ基を1分子中に2〜20個有するエポキシ化合物であることがより好ましい。ここで、エポキシ基は、オキシラン環構造を有する構造であればよく、例えば、グリシジル基、オキシエチレン基、エポキシシクロヘキシル基等を示すことができる。このような多価エポキシ化合物は、例えば、新保正樹編「エポキシ樹脂ハンドブック」日刊工業新聞社刊(昭和62年)等に広く開示されており、これらを用いることが可能である。
具体的には、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ジフェニルエーテル型エポキシ樹脂、ハイドロキノン型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、フルオレン型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂、トリスヒドロキシフェニルメタン型エポキシ樹脂、3官能型エポキシ樹脂、テトラフェニロールエタン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエンフェノール型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールA含核ポリオール型エポキシ樹脂、ポリプロピレングリコール型エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、グリオキザール型エポキシ樹脂、脂環型エポキシ樹脂、複素環型エポキシ樹脂などを挙げることができる。
(B)としてはテレフタル酸などの多官能カルボン酸化合物、フェノール樹脂などの多官能水酸基化合物、アミノ樹脂、1,3,5−トリアミノトリアジンなどの多官能アミノ化合物を挙げることができる。
【0051】
(その他の添加剤)
本発明におけるポリマー基板には、樹脂の機械強度、耐熱性、耐候性、難燃性、耐水性、電気特性などの特性を強化するために、樹脂と他の成分とのコンポジット(複合素材)も使用することができる。複合化するのに使用される材料としては、紙、ガラス繊維、シリカ粒子、ナノファイバー、クレイなどを挙げることができる。これらの材料を添加する場合は、いずれも、樹脂に対して、1〜200質量%の範囲で添加されることが好ましく、より好ましくは10〜80質量%の範囲で添加される。この添加量が、1質量%未満で少なすぎる場合は、上記の特性を強化する効果がなく、また、200質量%を超えて多すぎる場合には、樹脂特有の強度などの特性が低下し、更には、グラフト重合反応も進行しなくなる。
【0052】
<グラフトポリマーパターン材料の製造>
(表面重合性基板を作成する工程)
本発明のグラフトポリマーパターン材料は、ポリマー基板上に、重合開始剤によってグラフトポリマーをパターン状に形成する工程を有することを特徴とする本発明の製造方法によって製造される。ポリマー基板上に重合開始剤によってグラフトポリマーをパターン状に形成するためには、ポリマー基板をあらかじめグラフトポリマーをパターン状に形成しうるような表面重合性基板にしておく。表面重合性基板は、1)基板の表面から重合が開始可能なポリマー基板を作成する工程、または、2)ポリマー基板上に開始剤含有絶縁体層を設ける工程により調製することが好ましい。
【0053】
1)基板の表面から重合が開始可能なポリマー基板を作成する工程
この工程は、ポリマー基板の内部あるいは表面に重合開始剤を含有させる工程である。重合開始剤としては、光重合開始剤を用いることが好ましい。重合開始剤は低分子でも高分子でも良く、一般に公知のものが使用される。重合開始剤の添加方法としては、ポリマー基板の製膜時に用いるポリマー溶液に添加する方法、あるいはポリマー基板を作成した後に含浸などの操作により添加する方法などが挙げられる。
低分子の重合開始剤としては、例えば、アセトフェノン類、ベンゾフェノン類、ミヒラーのケトン、ベンゾイルベンゾエート、ベンゾイン類、α−アシロキシムエステル、テトラメチルチウラムモノサルファイド、トリクロロメチルトリアジンおよびチオキサントン等の公知のラジカル発生剤を使用できる。また通常、光酸発生剤として用いられるスルホニウム塩やヨードニウム塩なども光照射によりラジカル発生剤として作用するため、本発明ではこれらを用いてもよい。また、感度を高める目的でラジカル重合開始剤に加えて、増感剤を用いてもよい。増感剤の例には、n−ブチルアミン、トリエチルアミン、トリ−n−ブチルホスフィン、およびチオキサントン誘導体等が含まれる。
高分子の重合開始剤(ラジカル発生剤)としては、特開平9−77891号公報、特開平10−45927号公報に記載の活性カルボニル基を側鎖に有する高分子化合物や、前記低分子の重合開始剤の部分構造を有するポリマーなどを使用することができる。ポリマー基板を構成する主成分の基板用樹脂材料そのものが前記低分子の重合開始剤の部分構造を有するポリマーであってもよい。
【0054】
2)重合開始剤を含有させた絶縁体層を設ける工程
ポリマー基板の表面からの重合が行えない場合、ポリマー基板上に重合開始剤を含有させた重合開始剤含有絶縁体層を設ける工程が必要である。絶縁体層に含まれる光重合開始剤は前記と同様である。絶縁体層に含まれる樹脂としては、公知の絶縁性の樹脂を用いることができる。これらの樹脂は熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、もしくはそれらの樹脂混合体からなる。また絶縁体層には、グラフト反応性もしくは絶縁体層の強度を高める目的でラジカル重合性の二重結合を有する化合物が添加されても良い。
【0055】
ラジカル重合性の二重結合を有する化合物としては、アクリレートやメタアクリレート化合物を挙げることができる。ラジカル重合性の二重結合を有する化合物は、アクリロイル基、メタアクリロイル基等のエチレン性不飽和基を分子内に有するものであれば、特に制限はないが、硬化性、形成された絶縁体層の硬度、強度向上の観点からは、多官能モノマーであることが好ましい。
本発明に好適に用いうる多官能モノマーとしては、多価アルコールとアクリル酸またはメタクリル酸とのエステルを挙げることができる。多価アルコールの例には、エチレングリコール、1,4−シクロヘキサンジオール、ペンタエリスリトール、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、ジペンタエリスリトール、1,2,4−シクロヘキサントリオール、ポリウレタンポリオールおよびポリエステルポリオールが含まれる。なかでも、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトールおよびポリウレタンポリオールが好ましい。絶縁体層には、二種類以上の多官能モノマーを含んでいてもよい。多官能モノマーは分子内に少なくとも2個のエチレン性不飽和基を含むものを指すが、より好ましくは3個以上含むものである。具体的には、分子内に3〜6個のアクリル酸エステル基を有する多官能アクリレートモノマーが挙げられるが、さらに、ウレタンアクリレート、ポリエステルアクリレート、エポキシアクリレートと称される分子内に数個のアクリル酸エステル基を有する、分子量が数百から数千のオリゴマーなども絶縁体層の成分として好ましく使用することができる。
【0056】
分子内に3個以上のアクリル基を有するアクリレートの具体例としては、トリメチロールプロパントリアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート等のポリオールポリアクリレート類、ポリイソシアネートとヒドロキシエチルアクリレート等の水酸基含有アクリレートの反応によって得られるウレタンアクリレート等を挙げることができる。そのほか、重合性の二重結合を有する化合物として熱硬化性樹脂、もしくは熱可塑性樹脂、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、ポリオレフィン樹脂、フッ素樹脂等に、メタクリル酸やアクリル酸等を用い、樹脂の一部を(メタ)アクリル化反応させた樹脂を用いてもよい。具体的には、エポキシ樹脂の(メタ)アクリレート化合物を挙げることができる。
【0057】
(表面に直接結合したグラフトポリマーをパターン状に形成する工程)
表面重合性基板の上にラジカル重合可能な不飽和二重結合を有し、かつ、導電性素材と相互作用可能な官能基を有する重合性化合物を含有する層(以下、グラフト前駆体層という)を塗布し、パターン状に露光することにより表面重合性基板の表面にパターン状に直接結合したグラフトポリマーを得ることができる。この層には該重合性化合物の他にも層を形成するためのその他の成分、すなわちバインダー、粘度調製剤、界面活性剤その他の皮膜形成剤を含んでいても良い。
ここでいうラジカル重合可能な不飽和二重結合としては、ビニル基、ビニルオキシ基、アリル基、アクリロイル基、メタクリロイル基などが挙げられる。このうち、アクリロイル基、メタクリロイル基は反応性が高くて良好な結果が得られるため、好ましい。
【0058】
導電性素材と相互作用可能な官能基とは、アンモニウム、ホスホニウムなどの正の荷電を有する官能基、若しくは、スルホン酸基、カルボキシル基、リン酸基、ホスホン酸基などの負の荷電を有するか負の荷電に解離しうる酸性基が挙げられるが、その他にも、例えば、水酸基、アミド基、スルホンアミド基、アルコキシ基、シアノ基などの非イオン性の極性基も用いることもできる。
【0059】
ラジカル重合可能な不飽和二重結合を有し、かつ、導電性素材と相互作用可能な官能基を有する重合性化合物は、低分子であっても、高分子であっても良い。高分子の時には平均分子量は1000〜500000の範囲で選択される。このような高分子は通常のラジカル重合、アニオン重合などの付加重合や重縮合などの方法で得られる。
ラジカル重合可能な不飽和二重結合を有し、かつ、導電性素材と相互作用可能な官能基を有する化合物としては、金属イオン又は金属塩の付着・吸着のしやすさ、およびグラフト反応後の未反応物の除去しやすさの観点から、極性基である親水性基を有する、親水性ポリマー、親水性マクロマー、重合性不飽和基を有する親水性ポリマーなどが好ましい。これらについて、以下に具体的に説明する。
【0060】
−親水性モノマー−
本発明において用いうる親水性モノマーの具体例としては、(メタ)アクリル酸若しくはそのアルカリ金属塩及びアミン塩、イタコン酸若しくはそのアルカリ金属塩及びアミン塩、アリルアミン若しくはそのハロゲン化水素酸塩、3−ビニルプロピオン酸若しくはそのアルカリ金属塩及びアミン塩、ビニルスルホン酸若しくはそのアルカリ金属塩及びアミン塩、スチレンスルホン酸若しくはそのアルカリ金属塩及びアミン塩、2−スルホエチレン(メタ)アクリレート、3−スルホプロピレン(メタ)アクリレート若しくはそのアルカリ金属塩及びアミン塩、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸若しくはそのアルカリ金属塩及びアミン塩、アシッドホスホオキシポリオキシエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート若しくはそれらの塩、2−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート若しくはそのハロゲン化水素酸塩、3−トリメチルアンモニウムプロピル(メタ)アクリレート、3−トリメチルアンモニウムプロピル(メタ)アクリルアミド、N、N、N−トリメチル−N−(2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシプロピル)アンモニウムクロライドなどを挙げることができる。また、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド、N−モノメチロール(メタ)アクリルアミド、N−ジメチロール(メタ)アクリルアミド、N−ビニルピロリドン、N−ビニルアセトアミド、ポリオキシエチレングリコールモノ(メタ)アクリレートなども有用である。
【0061】
−親水性マクロモノマー−
本発明において用い得るマクロモノマーの製造方法は、例えば、平成1年9月20日にアイピーシー出版局発行の「マクロモノマーの化学と工業」(編集者 山下雄也)の第2章「マクロモノマーの合成」に各種の製法が提案されている。
本発明で用い得る親水性マクロモノマーで特に有用なものとしては、アクリル酸、メタクリル酸などのカルボキシル基含有のモノマーから誘導されるマクロモノマー、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、ビニルスチレンスルホン酸、及びその塩のモノマーから誘導されるスルホン酸系マクロモノマー、(メタ)アクリルアミド、N−ビニルアセトアミド、N−ビニルホルムアミド、N−ビニルカルボン酸アミドモノマーから誘導されるアミド系マクロモノマー、ヒドロキシエチルメタクリレー卜、ヒドロキシエチルアクリレート、グリセロールモノメタクリレートなどの水酸基含有モノマーから誘導されるマクロモノマー、メトキシエチルアクリレート、メトキシポリエチレングリコールアクリレート、ポリエチレングリコールアクリレートなどのアルコキシ基若しくはエチレンオキシド基含有モノマーから誘導されるマクロモノマーなどを挙げることができる。また、ポリエチレングリコール鎖又はポリプロピレングリコール鎖を有するモノマーもマクロモノマーとして有用に使用することができる。
これらの親水性マクロモノマーのうち有用なものの分子量は、250〜10万の範囲で、特に好ましい範囲は400〜3万である。
【0062】
−重合性不飽和基を有する親水性ポリマー−
重合性不飽和基を有する親水性ポリマーとは、分子内に、ビニル基、アリル基、(メタ)アクリル基などのエチレン付加重合性不飽和基が導入されたラジカル重合性基含有親水性ポリマーを指す。このラジカル重合性基含有親水性ポリマーは、重合性基を主鎖末端及び/又は側鎖に有することを要する。以下、重合性基を主鎖末端及び/又は側鎖に有する親水性ポリマーを、ラジカル重合性基含有親水性ポリマーと称する。
【0063】
このようなラジカル重合性基含有親水性ポリマーは以下のようにして合成することができる。合成方法としては、(a)親水性モノマーとエチレン付加重合性不飽和基を有するモノマーとを共重合する方法、(b)親水性モノマーと二重結合前駆体を有するモノマーとを共重合させ、次に塩基などの処理により二重結合を導入する方法、(c)親水性ポリマーの官能基とエチレン付加重合性不飽和基を有するモノマーとを反応させる方法などが挙げられる。これらの中でも、特に好ましいのは、合成適性の観点から、(c)親水性ポリマーの官能基とエチレン付加重合性不飽和基を有するモノマーとを反応させる方法である。
上記(a)や(b)の方法において、ラジカル重合性基含有親水性ポリマーの合成に用いられる親水性モノマーとしては、(メタ)アクリル酸若しくはそのアルカリ金属塩及びアミン塩、イタコン酸若しくはそのアルカリ金属塩及びアミン塩、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド、N−モノメチロール(メタ)アクリルアミド、N−ジメチロール(メタ)アクリルアミド、アリルアミン若しくはそのハロゲン化水素酸塩、3−ビニルプロピオン酸若しくはそのアルカリ金属塩及びアミン塩、ビニルスルホン酸若しくはそのアルカリ金属塩及びアミン塩、2−スルホエチル(メタ)アクリレート、ポリオキシエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、アシッドホスホオキシポリオキシエチレングリコールモノ(メタ)アクリレートなどの、カルボキシル基、スルホン酸基、リン酸基、アミノ基若しくはそれらの塩、水酸基、アミド基及びエーテル基などの親水性基を有するモノマーが挙げられる。
また、(c)の方法で用いられる親水性ポリマーとしては、これらの親水性モノマーから選ばれる少なくとも一種を用いて得られる親水性ホモポリマー若しくはコポリマーが用いられる。
【0064】
(a)の方法でラジカル重合性基含有親水性ポリマーを合成する際、親水性モノマーと共重合するエチレン付加重合性不飽和基を有するモノマーとしては、例えば、アリル基含有モノマーがあり、具体的には、アリル(メタ)アクリレート、2−アリルオキシエチルメタクリレートが挙げられる。また、(b)の方法でラジカル重合性基含有親水性ポリマーを合成する際、親水性モノマーと共重合する二重結合前駆体を有するモノマーとしては、2−(3−クロロ−1−オキソプロポキシ)エチルメタクリレー卜が挙げられる。更に、(c)の方法でラジカル重合性基含有親水性ポリマーを合成する際には、親水性ポリマー中のカルボキシル基、アミノ基若しくはそれらの塩と、水酸基及びエポキシ基などの官能基との反応を利用して不飽和基を導入することが好ましい。このために用いられる付加重合性不飽和基を有するモノマーとしては、(メタ)アクリル酸、グリシジル(メタ)アクリレート、アリルグリシジルエーテル、2−イソシアナトエチル(メタ)アクリレートなど挙げられる。
【0065】
ラジカル重合性基含有親水性ポリマーは、原料となるモノマー成分としてラジカル重合可能な不飽和二重結合を有し、かつ、導電性素材と相互作用可能な官能基を有するモノマーが必須であるが、それ以外にも前駆体層の膜物性の改良、絶縁樹脂基板との密着向上のため、上記以外のモノマー(共重合成分)を含んでいてもよい。共重合成分を用いる場合は、3元共重合体や4元共重合体の形となっていてもよい。共重合成分としては、メチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレートなどのアルキルアクリレート、2-メトキシエチル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールアクリレートやポリプロピレンアクリレートなどのエチレングリコール系(メタ)アクリレート、などを挙げることができる。
【0066】
−グラフト前駆体層に含んでいてもよいその他の成分−
バインダーを、ラジカル重合性基含有親水性化合物と共にグラフト前駆体層を形成するのに使用することができる。重合性基含有親水性化合物が単独で層を形成するのならば特に必要とはしないが、粘度の低いモノマーを前駆体層の成分として使用するためには層形成性の点で必要である。この目的のためのバインダーとしては、重合性基含有親水性化合物との混合性を有し、かつ皮膜を形成しうるものであれば特に限定しないが、分子量500以上、かつ水溶性のオリゴマー、ポリマーが好ましい。具体的には、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリビニルアルコール、ポリブチラール、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンオキサイド、ポリエチレンイミン、ポリアクリルアミド、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースなどの(メタ)アクリレート系ポリマー、セスロース系ポリマーなどの合成高分子のほかに、ゼラチン、でんぷん、アラビアゴム、糖などの天然の親水性高分子をを使用することができる。
【0067】
可塑剤、界面活性剤、粘度調整剤を、グラフト前駆体層に柔軟性を与え、フィルム状態で折り曲げなどの際にグラフト前駆体層にクラックが生じないようにするために使用することができる。可塑剤としては一般に使用される公知の材料が使用される。
【0068】
−グラフト前駆体層形成の溶媒−
グラフト前駆体層を形成する際には、水や有機溶媒が使用される。有機溶媒としては、親水性の溶媒、疎水性の溶媒のいずれも使用することができるが、とくに水に対する親和性の高い溶媒が有用である。具体的にはメタノール、エタノール、1−メトキシ−2−プロパノールなどのアルコール系溶媒、アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン系溶媒、テトラヒドロフランなどのエーテル系溶媒、アセトニトリルなどのニトリル系溶媒が好ましい。
【0069】
グラフト前駆体層の厚みは0.5μm〜10μmの範囲であることが好ましい。0.5μm未満で薄すぎると、生じるグラフト層の厚みが薄くなり、後の工程で形成される銅メッキ層との間の密着性が低下する。後の露光工程で生じるグラフト層の厚みが好ましくは0.1μm〜0.7μmの範囲であるため、前駆体層の厚みが10μm超で厚すぎると、ほとんどの部分がグラフトされないため材料のコストアップにつながるほか、現像液の負荷が大きくなるなどの多くの欠点をもたらす。
【0070】
−グラフトポリマーパターンの形成−
上記のようにして形成したグラフト前駆体層をパターン状に露光することにより、グラフト前駆体層からラジカルが発生し、それが反応することにより表面重合性基板/グラフト前駆体層界面で強い化学結合が生じ、グラフトポリマーパターンが形成される。
本発明におけるパターンの形成は、光などの輻射線の照射により行われる。これらの光源としては、例えば、水銀灯、メタルハライドランプ、キセノンランプ、ケミカルランプ、カーボンアーク灯等がある。放射線としては、電子線、X線、イオンビーム、遠赤外線などがある。またg線、i線、Deep−UV光、高密度エネルギービーム(レーザービーム)も使用される。レーザとしては、炭酸ガスレーザ、窒素レーザ、Arレーザ、He/Neレーザ、He/Cdレーザ、Krレーザ等の気体レーザ、液体(色素)レーザ、ルビーレーザ、Nd/YAGレーザ等の固体レーザ、GaAs/GaAlAs、InGaAsレーザ、各種青色半導体レーザ、KrFレーザ、XeClレーザ、XeFレーザ、Ar2等のエキシマレーザ等を使用することができる。中でも、波長700〜1200nmの赤外線を放射する半導体レーザ、YAGレーザ等の固体高出力赤外線レーザによる露光が好適である。
以上の工程により、グラフトポリマーパターンを有する本発明のグラフトポリマーパターン材料が製造される。
【0071】
<導電性パターンを有するプラスチック材料の製造>
(グラフトポリマーパターンの上に導電性材料を設ける工程)
上記のグラフトポリマーパターンに導電性を付与することによって、導電性パターンを有するプラスチック材料を製造することができる。
グラフトポリマーパターンに導電性を付与する工程としては、(1)生成したグラフトポリマーに導電性微粒子を付着させる工程(導電性微粒子付着工程)、(2)生成したグラフトポリマーに金属イオン又は金属塩を付与し(金属イオン又は金属塩付与工程)、その後、金属イオン又は該金属塩中の金属イオンを還元して金属を析出させる工程(金属(微粒子)膜形成工程)、(3)生成したグラフトポリマーに無電解メッキ触媒又はその前駆体を付与し(無電解メッキ触媒等付与工程)、無電解メッキを行う工程(無電解メッキ工程)、及び(4)導電性モノマーを付与し(導電性モノマー付与工程)、重合反応を生起させて導電性ポリマー層を形成する工程(導電性ポリマー形成工程)、から選択されるいずれかであることが好ましい。またこれらの工程のうちの2以上の工程を組み合わせたものであって良く、さらに導電性を上げるために、電気メッキなどの方法を付け加えても良い。また導電材料の付与の後、更に、加熱工程を有していてもよい。
以下において、これらの工程について詳しく説明する。
【0072】
(1)導電性微粒子を付着する工程
この方法は、前記グラフトポリマーの極性基に直接導電性微粒子を付着させる工程であり、以下に例示する導電性微粒子を、静電気的、イオン的に極性基に付着(吸着)させればよい。
本発明に用い得る導電性微粒子としては、導電性を有するものであれば特に制限はなく、公知の導電性材料からなる微粒子を任意に選択して用いることができる。例えば、Au、Ag、Pt、Cu、Rh、Pd、Al、Crなどの金属微粒子、In23、SnO2、ZnO、CdO、TiO2、CdIn24、Cd2SnO2、Zn2SnO4、In23−ZnOなどの酸化物半導体微粒子、及びこれらに適合する不純物をドーパントさせた材料を用いた微粒子、MgInO、CaGaOなどのスピネル形化合物微粒子、TiN、ZrN、HfNなどの導電性窒化物微粒子、LaBなどの導電性ホウ化物微粒子、また、有機材料としては導電性高分子微粒子などが好適なものとして挙げられる。
グラフトポリマーがアニオン性の極性基を有する場合、ここに正の電荷を有する導電性粒子を吸着させることで導電膜が形成される。ここで用いられるカチオン性の導電性粒子としては、正電荷を有する金属(酸化物)微粒子などが挙げられる。また、カチオン性の極性基を有するグラフトポリマーには、負電荷を有する導電性粒子が吸着して導電膜が形成される。
導電性微粒子の粒径は0.1nm〜1000nmの範囲であることが好ましく、1nm〜100nmの範囲であることがさらに好ましい。粒径が0.1nm未満で小さすぎると、微粒子同士の表面が連続的に接触してもたらされる導電性が低下する傾向がある。また、1000nm超で大きすぎると、極性変換された官能基と相互作用して結合する接触面積が小さくなるため親水性表面と粒子との密着が低下し、導電性領域の強度が劣化する傾向がある。
【0073】
(2)金属イオン又は金属塩を付与し、その後、該金属イオン又は該金属塩中の金属イオンを還元して金属を析出させる工程
この工程では、グラフトポリマーが有する親水性基などの金属イオンや、金属塩を付着させうる官能基が、その機能に応じて、金属イオンや金属塩を付着(吸着)し、次いで、吸着した金属イオン等が還元されることで、グラフトポリマー領域に金属単体が析出し、その析出態様によって、金属薄膜が形成されたり、金属微粒子が分散してなる金属微粒子付着層が形成される。この工程を実施する方法としては、具体的には、極性基(イオン性基)を有する化合物からなるグラフトポリマーに金属イオンを吸着させる方法や、ポリビニルピロリドン、ポリビニルピリジン、ポリビニルイミダゾールなどのように金属塩に対し親和性の高い含窒素ポリマーからなるグラフトポリマーに、金属塩、又は、金属塩を含有する溶液を含浸させる方法がある。
【0074】
−金属イオン又は金属塩付与工程−
この工程で用いる金属塩としては、グラフトポリマー生成領域に付与するために適切な溶媒に溶解して、金属イオンと塩基(陰イオン)に解離されるものであれば特に制限はなく、M(NO3)n、MCln、M2/n(SO4)、M3/n(PO4)(Mは、n価の金属原子を表す)などが挙げられる。金属イオンとしては、上記の金属塩が解離したものを好適に用いることができる。具体例としては、例えば、Ag、Cu、Al、Ni、Co、Fe、Pdが挙げられ、導電膜としてはAgが、磁性膜としてはCoが好ましく用いられる。
【0075】
金属イオン又は金属塩をグラフトポリマー生成領域に付与する際に、グラフトポリマーがイオン性基を有し、そのイオン性基に金属イオンを吸着させる方法を用いる場合には、上記の金属塩を適切な溶媒で溶解し、解離した金属イオンを含むその溶液を、グラフトポリマーが存在するガラス基板表面に塗布するか、或いは、その溶液中にグラフトポリマーを有するガラス基板を浸漬すればよい。金属イオンを含有する溶液を接触させることで、前記イオン性基には、金属イオンがイオン的に吸着することができる。これら吸着を充分に行なわせるという観点からは、接触させる溶液の金属イオン濃度、或いは金属塩濃度は1〜50質量%の範囲であることが好ましく、10〜30質量%の範囲であることが更に好ましい。また、接触時間としては、10秒〜24時間程度であることが好ましく、1分〜180分程度であることが更に好ましい。
【0076】
−金属(微粒子)膜形成工程−
この工程において、グラフトポリマーに吸着又は含浸して存在する金属塩、或いは、金属イオンを還元し、金属(微粒子)膜を成膜するために用いられる還元剤としては、用いた金属塩化合物を還元し、金属を析出させる物性を有するものであれば特に制限はなく、例えば、次亜リン酸塩、テトラヒドロホウ素酸塩、ヒドラジンなどが挙げられる。これらの還元剤は、用いる金属塩、金属イオンとの関係で適宜選択することができるが、例えば、金属イオン、金属塩を供給する金属塩水溶液として、硝酸銀水溶液などを用いた場合にはテトラヒドロホウ素酸ナトリウムが、二塩化パラジウム水溶液を用いた場合には、ヒドラジンが、好適なものとして挙げられる。
【0077】
上記還元剤の添加方法としては、例えば、グラフトポリマーが存在するガラス基板表面に金属イオンや金属塩を付与させた後、水洗して余分な金属塩、金属イオンを除去した後、該表面を備えたガラス基板をイオン交換水などの水中に浸漬し、そこに還元剤を添加する方法、該ガラス基板表面上に所定の濃度の還元剤水溶液を直接塗布或いは滴下する方法等が挙げられる。また、還元剤の添加量としては、金属イオンに対して、等量以上の過剰量用いるのが好ましく、10倍当量以上であることが更に好ましい。
【0078】
還元剤の添加による均一で高強度の金属(微粒子)膜の存在は、表面の金属光沢により目視でも確認することができるが、透過型電子顕微鏡、或いは、AFM(原子間力顕微鏡)を用いて表面を観察することで、その構造を確認することができる。また、金属(微粒子)膜の膜厚は、常法、例えば、切断面を電子顕微鏡で観察するなどの方法により、容易に行なうことができる。
【0079】
グラフトポリマーが負の電荷を有する官能基をもつものであれば、ここに正の電荷を有する金属イオンを吸着させ、その吸着した金属イオンを還元させることで金属単体(金属薄膜や金属微粒子)が析出する領域が形成される。またグラフトポリマーが先に詳述したように親水性の官能基として、カルボキシル基、スルホン酸基、若しくはホスホン酸基などの如きアニオン性を有する場合は、選択的に負の電荷を有するようになり、ここに正の電荷を有する金属イオンを吸着させ、その吸着した金属イオンを還元させることで金属(微粒子)膜領域(例えば、配線など)が形成される。
一方、グラフトポリマー鎖が特開平10−296895号公報に記載のアンモニウム基などの如きカチオン性基を有する場合は、選択的に正の電荷を有するようになり、ここに金属塩を含有する溶液、又は金属塩が溶解した溶液を含浸させ、その含浸させた溶液の中の金属イオン又は金属塩中の金属イオンを還元させることで金属(微粒子)膜領域(配線)が形成される。
これらの金属イオンは、親水性表面の親水性基に付与(吸着)し得る最大量、結合されることが耐久性の点で好ましい。
【0080】
金属イオンを親水性基に付与する方法としては、金属イオン又は金属塩を溶解又は分散させた液を支持体表面に塗布する方法、及び、これらの溶液又は分散液中に支持体表面を浸漬する方法などが挙げられる。塗布、浸漬のいずれの場合にも、過剰量の金属イオンを供給し、親水性基との間に充分なイオン結合による導入がなされるために、溶液又は分散液と支持体表面との接触時間は、10秒〜24時間程度であることが好ましく、1分〜180分程度であることが更に好ましい。
【0081】
前記金属イオンは1種のみならず、必要に応じて複数種を併用することができる。また、所望の導電性を得るため、予め複数の材料を混合して用いることもできる。
本発明で形成される導電膜は、SEM、AFMによる表面観察、断面観察より、表面グラフトポリマー膜中にぎっしりと金属微粒子が分散していることが確認される。また、作製される金属微粒子の大きさとしては、粒径1μm〜1nm程度である。
【0082】
上記手法で作製される導電膜が、金属微粒子が密に吸着し、外見上金属薄膜を形成しているような場合には、そのまま用いてもよいが、効率のよい導電性の確保という観点からは、形成されたパターンをさらに加熱処理することが好ましい。
加熱処理工程における加熱温度としては、100℃以上が好ましく、更には150℃以上が好ましく、特に好ましくは200℃程度である。加熱温度は、処理効率や支持体ガラス基板の寸法安定性などを考慮すれば400℃以下であることが好ましい。また、加熱時間に関しては、10分以上が好ましく、更には30分〜60分間程度が好ましい。加熱処理による作用機構は明確ではないが、一部の近接する金属微粒子同士が互いに融着することで導電性が向上するものと考えている。
【0083】
(3)無電解メッキ触媒又はその前駆体を付与し、無電解メッキを行う工程
この工程で用いるグラフトポリマーは、無電解メッキ触媒又はその前駆体と相互作用する相互作用性基を有している。この工程では、そこに無電解メッキ触媒又はその前駆体を付与する工程(無電解メッキ触媒等付与工程)と、無電解メッキを行い金属薄膜を形成する工程(無電解メッキ工程)とを順に行うことにより、導電性膜を形成する。即ち、無電解メッキ触媒又はその前駆体と相互作用する官能基(即ち、極性基)を有するグラフトポリマーが、無電解メッキ触媒又はその前駆体と相互作用し、次いで行われる無電解メッキ処理により金属薄膜が形成されることになる。これらの結果、金属(微粒子)膜が形成されることになり、金属薄膜(連続層)が形成される場合には、特に導電性の高い領域が形成される。ここで、微粒子を吸着した後、導電性を改良する目的で加熱工程を実施することができる。なお、無電解メッキ触媒又はその前駆体と相互作用する官能基を有するグラフトポリマーはガラス基板と直接結合しているため、形成された金属薄膜は、導電性と共に、高い強度と耐磨耗性を示すことになる。また、ここで得られた無電解メッキ膜を電極として、さらに電解メッキを行うことで、所望の厚みの導電膜を容易に形成することができる。
【0084】
−無電解メッキ触媒等付与工程−
本工程において用いられる無電解メッキ触媒は、主に0価金属であり、Pd、Ag、Cu、Ni、Al、Fe、Coなどが挙げられる。本発明においては、特に、Pd、Agがその取り扱い性の良さ、触媒能の高さから好ましい。0価金属を相互作用性領域に固定する手法としては、例えば、相互作用性領域中の上の相互作用性基と相互作用するように荷電を調節した金属コロイドを、相互作用性領域に適用する手法が用いられる。一般に、金属コロイドは、荷電を持った界面活性剤又は荷電を持った保護剤が存在する溶液中において、金属イオンを還元することにより作製することができる。金属コロイドの荷電は、ここで使用される界面活性剤又は保護剤により調節することができ、このように荷電を調節した金属コロイドを、グラフトポリマーが有する相互作用性基(極性基)と相互作用させることで、グラフトポリマーに金属コロイド(無電解メッキ触媒)を付着させることができる。
【0085】
本工程において用いられる無電解メッキ触媒前駆体とは、化学反応により無電解メッキ触媒となりうるものであれば、特に制限なく使用することができる。主には上記無電解メッキ触媒で用いた0価金属の金属イオンが用いられる。無電解メッキ触媒前駆体である金属イオンは、還元反応により無電解メッキ触媒である0価金属になる。無電解メッキ触媒前駆体である金属イオンは、前記(b)工程において基板へ付与した後、無電解メッキ浴への浸漬前に、別途還元反応により0価金属に変化させて無電解メッキ触媒としてもよいし、無電解メッキ触媒前駆体のまま無電解メッキ浴に浸漬し、無電解メッキ浴中の還元剤により金属(無電解メッキ触媒)に変化させてもよい。
【0086】
実際には、無電解メッキ前駆体である金属イオンは、金属塩の状態でグラフトポリマーに付与する。使用される金属塩としては、適切な溶媒に溶解して金属イオンと塩基(陰イオン)とに解離されるものであれば特に制限はなく、M(NO3)n、MCln、M2/n(SO4)、M3/n(PO4)(Mは、n価の金属原子を表す)などが挙げられる。金属イオンとしては、上記の金属塩が解離したものを好適に用いることができる。具体例としては、例えば、Agイオン、Cuイオン、Alイオン、Niイオン、Coイオン、Feイオン、Pdイオンが挙げられ、Agイオン、Pdイオンが触媒能の点で好ましい。
【0087】
無電解メッキ触媒である金属コロイド、或いは、無電解メッキ前駆体である金属塩をグラフトポリマーに付与する方法としては、金属コロイドを適当な分散媒に分散、或いは、金属塩を適切な溶媒で溶解し、解離した金属イオンを含む溶液を調製し、その溶液をグラフトポリマーが存在するガラス基板表面に塗布するか、或いは、その溶液中にグラフトポリマーを有するガラス基板を浸漬すればよい。金属イオンを含有する溶液を接触させることで、グラフトポリマーが有する相互作用性基に、イオン−イオン相互作用、又は、双極子−イオン相互作用を利用して金属イオンを付着させること、或いは、相互作用性領域に金属イオンを含浸させることができる。このような付着又は含浸を充分に行なわせるという観点からは、接触させる溶液中の金属イオン濃度、或いは金属塩濃度は0.01〜50質量%の範囲であることが好ましく、0.1〜30質量%の範囲であることが更に好ましい。また、接触時間としては、1分〜24時間程度であることが好ましく、5分〜1時間程度であることがより好ましい。
【0088】
−無電解メッキ工程−
本工程では、無電解メッキ触媒等付与工程より、無電解メッキ触媒等が付与されたガラス基板に対して、無電解メッキを行うことで、導電性膜(金属膜)が形成される。即ち、本工程における無電解メッキを行うことで、前記工程により得られたグラフトポリマーに高密度の導電性膜(金属膜)が形成される。形成された導電性膜(金属膜)は、優れた導電性、密着性を有する。
【0089】
無電解メッキとは、メッキとして析出させたい金属イオンを溶かした溶液を用いて、化学反応によって金属を析出させる操作のことをいう。
本工程における無電解メッキは、例えば、前記無電解メッキ触媒等付与工程で得られた、無電解メッキ触媒が付与された基板を、水洗して余分な無電解メッキ触媒(金属)を除去した後、無電解メッキ浴に浸漬して行なう。使用される無電解メッキ浴としては一般的に知られている無電解メッキ浴を使用することができる。
また、無電解メッキ触媒前駆体が付与された基板を、無電解メッキ触媒前駆体がグラフトポリマーに付着又は含浸した状態で無電解メッキ浴に浸漬する場合には、基板を水洗して余分な前駆体(金属塩など)を除去した後、無電解メッキ浴中へ浸漬される。この場合には、無電解メッキ浴中において、前駆体の還元とこれに引き続き無電解メッキが行われる。ここ使用される無電解メッキ浴としても、上記同様、一般的に知られている無電解メッキ浴を使用することができる。
【0090】
一般的な無電解メッキ浴の組成には、メッキ用の金属イオン、還元剤、金属イオンの安定性を向上させる添加剤(安定剤)が主に含まれている。このメッキ浴には、これらに加えて、メッキ浴の安定剤など公知の添加物が含まれていてもよい。
無電解メッキ浴に用いられる金属の種類としては、銅、すず、鉛、ニッケル、金、パラジウム、ロジウムが知られており、中でも、導電性の観点からは、銅、金が特に好ましい。
また、上記金属に合わせて最適な還元剤、添加物がある。例えば、銅の無電解メッキの浴は、銅塩としてCu(SO42、還元剤としてHCOH、添加剤として銅イオンの安定剤であるEDTAやロッシェル塩などのキレート剤が含まれている。また、CoNiPの無電解メッキに使用されるメッキ浴には、その金属塩として硫酸コバルト、硫酸ニッケル、還元剤として次亜リン酸ナトリウム、錯化剤としてマロン酸ナトリウム、りんご酸ナトリウム、こはく酸ナトリウムが含まれている。また、パラジウムの無電解メッキ浴は、金属イオンとして(Pd(NH34)Cl2、還元剤としてNH3、H2NNH2、安定化剤としてEDTAが含まれている。これらのメッキ浴には、上記成分以外の成分が入っていてもよい。
【0091】
このようにして形成される導電性膜(金属膜)の膜厚は、メッキ浴の金属塩又は金属イオン濃度、メッキ浴への浸漬時間、或いは、メッキ浴の温度などにより制御することができるが、導電性の観点からは、0.5μm以上であることが好ましく、3μm以上であることがより好ましい。また、メッキ浴への浸漬時間としては、1分〜3時間程度であることが好ましく、1分〜1時間程度であることがより好ましい。
【0092】
以上のようにして得られる導電性膜(金属膜)は、SEMによる断面観察により、表面グラフトポリマー膜中に無電解メッキ触媒やメッキ金属の微粒子が密に分散しており、更にその上に比較的大きな粒子が析出していることが確認されている。界面はグラフトポリマーと微粒子とのハイブリッド状態であるため、基板(有機成分)と無機物(無電解メッキ触媒又はメッキ金属)との界面の凹凸差が100nm以下であっても密着性が良好である。
【0093】
−電気メッキ工程−
上記無電解メッキ工程を行った後に、電気メッキを行う工程(電気メッキ工程)を行ってもよい。
本工程では、前記無電解メッキ工程における無電解メッキの後、この工程により形成された金属膜(導電性膜)を電極とし、さらに電気メッキを行うことができる。これによりガラス基板との密着性に優れた金属膜をベースとして、そこに新たに任意の厚みをもつ金属膜を容易に形成することができる。この工程を付加することにより、金属膜を目的に応じた厚みに形成することができ、本態様により得られた導電性材料を種々の応用に適用するのに好適である。
本態様における電気メッキの方法としては、従来公知の方法を用いることができる。なお、本工程の電気メッキに用いられる金属としては、銅、クロム、鉛、ニッケル、金、銀、すず、亜鉛などが挙げられ、導電性の観点から、銅、金、銀が好ましく、銅がより好ましい。
【0094】
電気メッキにより得られる金属膜の膜厚については、用途に応じて異なるものであり、メッキ浴中に含まれる金属濃度、浸漬時間、或いは、電流密度などを調整することでコントロールすることができる。なお、一般的な電気配線などに用いる場合の膜厚は、導電性の観点から、0.3μm以上であることが好ましく、3μm以上であることがより好ましい。
【0095】
また、本発明における電気メッキ工程は、上述したように、パターン状の金属膜を目的に応じた厚みに形成するため以外にも、例えば、電気メッキすることで、IC等の実装に応用しうるようにするなどの目的のために、行うこともできる。この目的で行われるメッキは、銅等で形成される導電性膜や金属パターン表面に対して、ニッケル、パラジウム、金、銀、すず、ハンダ、ロジウム、白金、及びそれらの化合物からなる群から選ばれる材料を用いて行うことができる。
【0096】
(4)導電性モノマーを付与し、重合反応を生起させて導電性ポリマー層を形成する工程
この工程では、導電性モノマーを、上記グラフトポリマーが有する相互作用性基、特に好ましくはイオン性基に対し、イオン的に吸着させた後、そのまま重合反応を生起させて導電性ポリマー層を形成する工程である。この方法により、導電性ポリマーからなる導電層が形成される。
ここで、導電性ポリマーからなる導電層は、グラフトポリマーの相互作用性基とイオン的に吸着した導電性モノマーを重合させてなるため、基板との密着性や耐久性に優れると共に、モノマーの供給速度などの重合反応条件を調整することで、膜厚や導電性の制御を行うことができるという利点を有する。
【0097】
このような導電性ポリマー層を形成する方法には特に制限はないが、均一な薄膜を形成し得るという観点からは、以下に述べるような方法を用いることが好ましい。
まず、グラフトポリマーが生成された基板を、過硫酸カリウムや、硫酸鉄(III)などの重合触媒や重合開始能を有する化合物を含有する溶液に浸漬し、この液を撹拌しながら導電性ポリマーを形成し得るモノマー、例えば、3,4−エチレンジオキシチオフェンなどを徐々に滴下する。このようにすると、該重合触媒や重合開始能を付与されたグラフトポリマー中の相互作用性基(イオン性基)と導電性ポリマーを形成し得るモノマーとが相互作用により強固に吸着すると共に、モノマー同士の重合反応が進行し、ガラス基板上のグラフトポリマー上に導電性ポリマーの極めて薄い膜が形成される。これにより、均一で、かつ、薄い導電性ポリマー層が得られる。
この方法に適用し得る導電性ポリマーとしては、10-6s・cm-1以上、好ましくは、10-1s・cm-1以上の導電性を有する高分子化合物であれば、いずれのものも使用することができるが、具体的には、例えば、置換及び非置換の導電性ポリアニリン、ポリパラフェニレン、ポリパラフェニレンビニレン、ポリチオフェン、ポリフラン、ポリピロール、ポリセレノフェン、ポリイソチアナフテン、ポリフェニレンスルフィド、ポリアセチレン、ポリピリジルビニレン、ポリアジン等が挙げられる。これらは1種のみを用いてもよく、また、目的に応じて2種以上を組み合わせて用いてもよい。また、所望の導電性を達成できる範囲であれば、導電性を有しない他のポリマーとの混合物として用いることもできるし、これらのモノマーと導電性を有しない他のモノマーとのコポリマーなども用いることができる。
【0098】
本発明においては、導電性モノマー自体がグラフトポリマーの相互作用性基と静電気的に、或いは、極性的に相互作用を形成することで強固に吸着するため、それらが重合して形成された導電性ポリマー層は、グラフトポリマーとの間に強固な相互作用を形成しているため、薄膜であっても、擦りや引っ掻きに対しても充分な強度を有するものとなる。
更に、導電性ポリマーとグラフトポリマーの相互作用性基とが、陽イオンと陰イオンの関係で吸着するような素材を選択することで、相互作用性基が導電性ポリマーのカウンターアニオンとして吸着することになり、一種のドープ剤として機能するため、導電性ポリマー層(導電性発現層)の導電性を一層向上させることができるという効果を得ることもできる。具体的には、例えば、相互作用性基を有する重合性化合物としてスチレンスルホン酸を、導電性ポリマーの素材としてチオフェンを、それぞれ選択すると、両者の相互作用により、グラフトポリマーと導電性ポリマー層との界面にはカウンターアニオンとしてスルホン酸基(スルホ基)を有するポリチオフェンが存在し、これが導電性ポリマーのドープ剤として機能することになる。
【0099】
(導電性ポリマー層の膜厚)
グラフトポリマー表面に形成された導電性ポリマー層の膜厚には特に制限はないが、0.01μm〜10μmの範囲であることが好ましく、0.1μm〜5μmの範囲であることがより好ましい。導電性ポリマー層の膜厚が0.01μm〜10μmの範囲内であれば、充分な導電性と透明性とを達成しやすい。0.01μm未満で薄くなりすぎると導電性が不充分となる懸念があるため好ましくない。
【実施例】
【0100】
以下に実施例を挙げて本発明の特徴をさらに具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更することができる。したがって、本発明の範囲は以下に示す具体例により限定的に解釈されるべきものではない。
【0101】
(1)表面重合性基板の調製
1−1)基板1の調製(熱可塑性樹脂P−01を主成分とする表面重合性基板)
熱可塑性樹脂(上記P−01)15g、ラジカル型光重合開始剤(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製、イルガキュア651(商品名))0.8g、メチルエチルケトン(MEK)75g、シクロヘキサノン5gを混合した。得られた溶液をフィルムアプリケーターを用いてガラス板上に流延し、窒素雰囲気下80℃で1時間、100℃で1時間それぞれ加熱し、厚み90μmの基板1を得た。Rzは0.8μmであった。ここでいうRzとは、十点平均粗さであり、触針の先端径が2μmRの触針式の表面粗さ計で測定した。
【0102】
1−2)基板2の調製(熱可塑性樹脂P−13を主成分とする表面重合性基板)
アセトン50g、メタノール10g、ラジカル型光重合開始剤(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製、イルガキュア651(商品名))5gの混合溶液に熱可塑性樹脂(上記P−13)の厚み80μmのフィルムを1時間浸漬した。浸漬後、フィルムを30℃で30分乾燥させて表面をメタノールを含んだウエスでふき取り、基板2を得た。Rzは1.5μmであった。
【0103】
1−3)基板3の調製(熱可塑性樹脂FL−1を主成分とする表面重合性基板)
熱可塑性樹脂(上記FL−1)15g、ラジカル型光重合開始剤(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製、イルガキュア651(商品名))0.8g、ジクロロメタン72g、重合開始ポリマー(下記A1)2gを混合した。得られた溶液をフィルムアプリケーターを用いてガラス板上に流延し、窒素雰囲気下40℃で1時間、100℃で1時間それぞれ加熱し、厚み95μmの基板3を得た。Rzは0.9μmであった。
ここで用いた重合開始ポリマーA1は、以下の手順で合成した。300mlの三口フラスコに、プロピレングリコールモノメチルエーテル(MFG)30gを加え75℃に加熱した。そこに、[2−(アクリロイルオキシ)エチル](4−ベンゾイルベンジル)ジメチル臭化アンモニウム8.1g、2−ヒドロキシエチルメタクリレート9.9g、イソプロピルメタクリレート13.5g、およびジメチル−2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)0.43gをMFG30gに溶解した溶液を2.5時間かけて滴下した。その後、反応温度を80℃に上げ、更に2時間反応させ、重合開始基を有するポリマーA1を得た。
【0104】
1−4)基板4の調製(熱可塑性樹脂FL−12を主成分とする表面重合性基板)
(A)成分としてビスフェノールA型エポキシ樹脂(エポキシ当量185、油化シェルエポキシ(株)製エピコート828)20g、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(エポキシ当量215、大日本インキ化学工業(株)製エピクロンN−673)45g、(B)成分としてフェノールノボラック樹脂(フェノール性水酸基当量105、大日本インキ化学工業(株)製フェノライト)30gをエチルジグリコールアセテート40g、ソルベントナフサ40gに攪拌しながら加熱溶解させ室温まで冷却した後、そこへ(C)成分として828とビスフェノールSからなるフェノキシ樹脂のシクロヘキサノンワニス(油化シェルエポキシ(株)製YL6747H30、不揮発分30質量%、重量平均分子量47000)30gと(D)成分として2−フェニル−4、5−ビス(ヒドロキシメチル)イミダゾール0.8gを添加しエポキシ樹脂ワニスを作製した。さらにこの混合物の中に前記基板3の調製で合成した重合開始ポリマーA1を10g添加し、攪拌し、溶解させて開始剤入りのエポキシ樹脂ワニスを作製した。
このエポキシ樹脂ワニスをバーコーターを使用し、熱可塑性樹脂(上記FL−12)の厚み80μmのフィルム上に塗布し、100℃で10分加熱乾燥した後、200℃5分間加熱乾燥することで87μmの基板4を得た。Rzは0.9μmであった。
【0105】
1−5)基板5の調製(熱可塑性樹脂P−05を主成分とする表面重合性基板)
熱可塑性樹脂(上記P−05)15g、ラジカル型光重合開始剤(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製、イルガキュア651(商品名))0.8g、MEK75g、シクロヘキサノン5g、前記基板3の調製で合成した重合開始ポリマー(上記A1)1gを混合した。得られた溶液をフィルムアプリケーターを用いてガラス板上に流延し、窒素雰囲気下80℃で1時間、100℃で1時間それぞれ加熱し、厚み90μmの基板1を得た。Rzは0.8μmであった。
【0106】
1−6)基板6の調製(ポリメタクリル酸メチルを主成分とする表面重合性基板)
ポリメタクリル酸メチル15g、ラジカル型光重合開始剤(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製、イルガキュア651(商品名))0.8g、MEK72g、前記基板3の調製で合成した重合開始ポリマー(上記A1)2gを混合した。得られた溶液をフィルムアプリケーターを用いてガラス板上に流延し、窒素雰囲気下50℃で1時間、70℃で1時間、90℃で1時間それぞれ加熱し、厚み95μmの基板6を得た。Rzは0.9μmであった。
【0107】
1−7)基板7の調製(ポリエーテルスルホンを主成分とする表面重合性基板)
基板4の調製において、熱可塑性樹脂FL−12をポリエーテルスルホンに変えた以外は、基板4の調製と同様にして基板7を作成した。Rzは0.9μmであった。
【0108】
(2)表面重合性基板の上にグラフト前駆体層が塗布された積層体フィルムの作成
上記の方法で作成した基板1〜7の表面に、表面処理や前処理を行うことなく、重合性化合物としてのアクリル基と相互作用性基としてのカルボキシル基とを有するポリマー(側鎖に重合性基を持つ親水性ポリマーA2、下記合成例により得る)を含む下記組成の液状組成物1をロッドバー#6で塗布し、100℃で1分乾燥することでグラフト前駆体層を設け、絶縁層の上にグラフト前駆体層が塗布された積層体フィルム1〜7を得た。これらの積層体フィルムの膜厚はいずれも1.0〜1.5μmの範囲であった。
【0109】
(重合性化合物含有の液状組成物1)
側鎖に重合性基を持つ親水性ポリマー(A2) 3.1g
水 24.6g
1−メトキシ−2−プロパノール 12.3g
【0110】
(二重結合を有するポリマーA2の合成)
ポリアクリル酸(平均分子量 25000、和光純薬工業)60gとハイドロキノン(和光純薬工業)1.38g(0.0125mol)を、冷却管を設置した1Lの三口フラスコに入れ、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc、和光純薬工業)700gを加えて室温で撹拌し、均一な溶液とした。その溶液を撹拌しながら、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート(カレンズMOI、昭和電工)64.6g(0.416mol)を滴下した。続いて、DMAc30gに懸濁させたジラウリン酸ジ−n−ブチルすず(東京化成工業)0.79g(1.25×10-3mol)を滴下した。撹拌しながら65℃のウォーターバスで加熱した。5時間後に加熱を止め、室温まで自然冷却した。この反応液の酸価は7.105mmol/g、固形分は11.83%だった。
反応液300gをビーカーにとり、氷バスで5℃まで冷やした。その反応液を撹拌しながら、4mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液41.2mlを約1時間で滴下した。滴下中の反応溶液の温度は5〜11℃だった。滴下後に反応液を室温で10分撹拌し、吸引濾過で固形分を取り除き褐色の溶液を得た。その溶液を酢酸エチル3Lで再沈殿し、析出した固体を濾取した。その固体をアセトン3Lで終夜リスラリーした。固体を濾別後、10時間真空乾燥して薄い褐色の粉末A2を得た。このポリマー1gを水2gとアセトニトリル1gの混合溶媒に溶かしたときのpHは5.56で粘度は5.74cpsであった。(粘度は、東機産業社製、RE80型粘度系で28℃で測定、ローター30XR14使用)。またGPCによる分子量は30000であった。
【0111】
(3)露光
クロムを蒸着したマスクパターン(NC−1 凸版印刷(株)製)を積層体フィルム1〜5にそれぞれ重ね、上からUV光を照射(400W高圧水銀灯:UVL−400P、理工科学産業(株)製、照射時間5分)した。光照射後、マスクを取り除き、水洗することによりパターン状にグラフトされたグラフトポリマーパターン材料を得た。
【0112】
(4)導電性の付与
下記の3つの方法のいずれかを採用して、各グラフトポリマーパターン材料に導電性を付与した。
導電付与方法1)無電解めっき
グラフトポリマーパターン材料を、硝酸パラジウム(和光純薬製)0.1質量%の水溶液に1時間浸漬した後、蒸留水で洗浄した。その後、下記組成の無電解メッキ浴に60分間浸漬し、金属パターンを作製した。
(無電解メッキ浴成分)
OPCカッパ−H T1(奥野製薬(株)製) 6mL
OPCカッパ−H T2(奥野製薬(株)製) 1.2mL
OPCカッパ−H T3(奥野製薬(株)製) 10mL
水 83mL
【0113】
導電付与方法2)無電解、電解めっきの組み合わせ
グラフトポリマーパターン材料を、硝酸銀(和光純薬製)0.1質量%の水溶液に1時間浸漬した後、蒸留水で洗浄した。その後、下記組成の無電解メッキ浴に10分間浸漬した後、下記組成の電気メッキ浴にて15分間電気メッキし、金属パターンを作製した。
(無電解メッキ浴成分)
硫酸銅 0.3g
酒石酸NaK 1.7g
水酸化ナトリウム 0.7g
ホルムアルデヒド 0.2g
水 48g
【0114】
(電気メッキ浴の組成)
硫酸銅 38g
硫酸 95g
塩酸 1mL
カッパーグリームPCM(メルテックス(株)製) 3mL
水 500g
【0115】
導電付与方法3)導電性粒子の付着と無電解めっきとの組みあわせ
グラフトポリマーパターン材料を下記手法で作製した正電荷を有するAg粒子が分散した液に1時間浸漬した後、蒸留水で洗浄した。その後、上記導電付与方法2と同一のめっき方法にて、金属パターンを作製した。
【0116】
(正電荷を有するAg粒子の合成手法)
過塩素酸銀のエタノール溶液(5mM)50mlにビス(1,1−トリメチルアンモニウムデカノイルアミノエチル)ジスルフィド3gを加え、激しく攪拌しながら水素化ホウ素ナトリウム溶液(0.4mol/L)30mlをゆっくり滴下してイオンを還元し、4級アンモニウムで被覆された銀粒子の分散液を得た。
【0117】
(5)導電パターンを有するプラスチック材料の作製
表1に記載される基板から得られたグラフトポリマーパターン材料を、表1に記載される導電付与方法で導電性を付与することにより、導電パターンを有するプラスチック材料1〜7を作製した。
【0118】
【表1】


【0119】
(6)評価
導電パターンを有するプラスチック材料1〜7のぞれぞれについて、以下の評価を行った。結果を表2に示す。
6−1)パターン形成性
光学顕微鏡(ニコン製、OPTI PHOTO−2)を用いて細線幅を測定した。ライン/スペースの値をμmで表記した。
【0120】
6−2)表面凹凸
ナノピクス(ナノピクス1000、セイコーインスツルメンツ社製、DFMカンチレバー使用)にて測定した。nmで表記した。
【0121】
6−3)密着強度評価
金属パターン(幅:5mm)の表面に銅板(厚さ:50μm)をエポキシ系接着剤(アラルダイト、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)で接着し、140℃で4時間乾燥した後、JIS C6481に基づき90度剥離実験を行った。剥離装置は島津製作所製 引っ張り試験機AGS−Jを使用した。密着強度が0.6kN/m以上を「A」、0.4kN/m以上0.6kN/m未満を「B」、0.4kN/m未満を「C」とした。
【0122】
6−4)透明性
金属パターンのない部分について、紫外可視分光光度計(島津製作所(株)製、UV−3100PC)により波長420nmでの透過率を測定した。
【0123】
6−5)耐熱性
200℃で2時間加熱処理し、フィルムの変化を目視で観察し、収縮やなみうちが殆どないものを「A」、収縮やなみうちが僅かなものを「B」、収縮やなみうちがあるものを「C」とした。
【0124】
6−6)耐久性
30℃から200℃(1時間保持)、200℃から30℃(1時間保持)のサイクル加熱試験を10回実施した後、密着強度評価を実施した。密着強度の値がサイクル加熱試験前の値の2/3よりも大きいものを「A」、2/3〜1/2を「B」、1/2よりも小さいものを「C」とした。
【0125】
【表2】


【0126】
表2より、本発明の条件を満たすプラスチック材料1〜4は、いずれもパターン形成性に優れ、表面凹凸が小さく、密着強度、透明性、耐熱性、耐久性が優れていた。
ガラス転移温度が200℃以上だが、線熱膨張係数(CTE)が60ppm/℃より大きなポリマー基板を用いたプラスチック材料5は耐久性がやや劣る傾向にあったが、実用上は問題のないレベルであった。ガラス転移温度が200℃以上だが250℃未満で、線熱膨張係数が60ppm/℃より大きなプラスチック材料7は耐熱性、耐久性ともにやや劣る傾向にあったが、実用上は問題のないレベルであった。
これらの本発明のサンプルに対して、ガラス転移温度が200℃未満で、線熱膨張係数が60ppm/℃より大きなプラスチック材料6は耐熱性と耐久性がともに悪く、製造工程で加熱が必要なディスプレイ用に用いるには性能が不十分であった。
【産業上の利用可能性】
【0127】
本発明の導電性パターンを有するプラスチック材料は、表面凹凸が小さく、密着強度、透明性、耐熱性、耐久性が優れている。また、本発明のプラスチック材料の製造方法は、パターン形成性に優れており、上記の特徴を有するプラスチック材料を簡便に効率よく製造することができる。特に本発明の製造方法を使用することにより、従来の技術では困難であった10μm以下の微細で、密着強度の高い導電性パターンの形成が可能となる。このため本発明は、液晶表示素子や有機EL素子などのフラットパネルディスプレイ用のプラスチック基板の製造などに広く利用されうるものである。




 

 


     NEWS
会社検索順位 特許の出願数の順位が発表

URL変更
平成6年
平成7年
平成8年
平成9年
平成10年
平成11年
平成12年
平成13年


 
   お問い合わせ info@patentjp.com patentjp.com   Copyright 2007-2013