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保護シート分離方法及び保護シート分離装置 - 日本電気硝子株式会社
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発明の名称 保護シート分離方法及び保護シート分離装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−1682(P2007−1682A)
公開日 平成19年1月11日(2007.1.11)
出願番号 特願2005−181108(P2005−181108)
出願日 平成17年6月21日(2005.6.21)
代理人 【識別番号】100064584
【弁理士】
【氏名又は名称】江原 省吾
発明者 西村 直樹 / 神野 優
要約 課題
作業時間の無駄や作業ミスの発生を可及的に抑制した上で、ガラス基板の面に異物や傷を付着させることなく、ガラス基板から合紙等の保護シートを適正に分離させる。

解決手段
保護シート13上に載せられた状態で搬送されるガラス基板14を加工ステーションWに移載させる前段階で、ガラス基板14から保護シート13を分離させる装置1であって、保護シート13上に載せられた状態にあるガラス基板14を加工ステーションWに移載させる搬送帯2が、加工ステーションWの直上流側に配備されると共に、搬送帯2の搬送方向は、その下流側の端部で水平方向から下方向に変化し、且つ少なくともその搬送方向変化部位2bで搬送帯2に負圧吸引力を発生させるように構成する。
特許請求の範囲
【請求項1】
保護シート上に載せられた状態で搬送されるガラス基板を下流側の加工ステーションに移載させる前段階で、該ガラス基板から保護シートを分離させる方法において、
搬送方向がその下流側の端部で水平方向から下方向に変化する搬送帯が、少なくともその搬送方向変化部位で、ガラス基板を加工ステーションに移載させ得る方向に搬送しつつ、該ガラス基板下の保護シートを負圧吸引力により吸着保持して水平方向から下方向に方向変換させることを特徴とする保護シート分離方法。
【請求項2】
前記搬送帯は、水平方向搬送部位から搬送方向変化部位に亘り、前記保護シートを負圧吸引力により吸着保持することを特徴とする請求項1に記載の保護シート分離方法。
【請求項3】
前記搬送帯は、搬送方向変化部位から下方向搬送部位に亘り、前記保護シートを負圧吸引力により吸着保持することを特徴とする請求項1または2に記載の保護シート分離方法。
【請求項4】
保護シート上に載せられた状態で搬送されるガラス基板を下流側の加工ステーションに移載させる前段階で、該ガラス基板から保護シートを分離させる装置において、
前記加工ステーションの直上流側に、前記保護シート上に載せられた状態にあるガラス基板を前記加工ステーションに移載させる搬送帯を配備すると共に、該搬送帯の搬送方向は、その下流側の端部で水平方向から下方向に変化し、且つ少なくともその搬送方向変化部位で該搬送帯に負圧吸引力が発生するように構成されていることを特徴とする保護シート分離装置。
【請求項5】
前記搬送方向変化部位に、前記搬送帯が巻き掛けられる中空状の回転ローラが配置され、該回転ローラの中空部が、前記搬送帯の搬送方向変化部位に負圧吸引力を発生させるための空気吸引部とされていることを特徴とする請求項4に記載の保護シート分離装置。
【請求項6】
前記搬送帯に複数の貫通孔が形成されると共に、前記回転ローラの周壁部に複数の周溝が形成されて、その各周溝の底面壁部に前記中空部に通じる貫通孔がそれぞれ形成され、且つ、前記搬送帯における貫通孔の幅方向の配列ピッチと、前記回転ローラにおける周溝の軸方向の配列ピッチとが同一になるように構成されていることを特徴とする請求項5に記載の保護シート分離装置。
【請求項7】
前記搬送帯の水平方向搬送部位の下方に、箱状体が配置され、該箱状体の内部空間が、前記搬送帯の水平方向搬送部位に負圧吸引力を発生させるための空気吸引部とされていることを特徴とする請求項4〜6の何れかに記載の保護シート分離装置。
【請求項8】
前記搬送帯に複数の貫通孔が形成されると共に、前記箱状体の上面壁部に搬送方向に長尺な複数のスリットが並列に形成され、且つ、前記搬送帯における貫通孔の幅方向の配列ピッチと、前記箱状体におけるスリットの幅方向の配列ピッチとが同一になるように構成されていることを特徴とする請求項7に記載の保護シート分離装置。
【請求項9】
前記搬送帯の下方向搬送部位の内側方に、箱状体が配置され、該箱状体の内部空間が、前記搬送帯の下方向搬送部位に負圧吸引力を発生させるための空気吸引部とされていることを特徴とする請求項4〜8の何れかに記載の保護シート分離装置。
【請求項10】
前記搬送帯に複数の貫通孔が形成されると共に、前記箱状体の外側面壁部に搬送方向に長尺な複数のスリットが並列に形成され、且つ、前記搬送帯における貫通孔の幅方向の配列ピッチと、前記箱状体におけるスリットの幅方向の配列ピッチとが同一になるように設定されていることを特徴とする請求項9に記載の保護シート分離装置。
【請求項11】
前記搬送帯の搬送速度が可変とされていることを特徴とする請求項4〜10の何れかに記載の保護シート分離装置。
【請求項12】
前記加工ステーションには、ガラス基板が前記搬送帯から移載される搬送手段が配備されると共に、保護シートが前記搬送帯の搬送方向変化部位を通過する以前は前記搬送手段よりも搬送帯の方が低速度で駆動され、その通過後の所定時期以後は前記搬送手段と搬送帯とが同速度で駆動されるように構成されていることを特徴とする請求項4〜11の何れかに記載の保護シート分離装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、保護シートの分離方法及びその装置に係り、詳しくは、保護シート上に載せられた状態で搬送されるガラス基板から保護シートを分離させて除去するための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
周知のように、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、エレクトロルミネッセンスディスプレイ、フィールドエミッションディスプレイなどの各種画像表示機器用のガラスパネルの製作に際しては、複数枚のガラスパネルが一枚のガラス基板(素板ガラス)から作り出される手法が採用されている。そして、近年においては、画像表示機器の大型化等に伴って、ガラスメーカー等で製造される上記のガラス基板は、大板化が推進されているのが現状である。
【0003】
これらのガラス基板は、製造工程の終盤において、加工ステーションに移送され、この加工ステーションで、矩形状で且つ所定の大きさに切断されたガラス基板の各辺(詳しくは各辺の端面)に対して面取り加工を行うなどの所定の加工が施される。この種の加工が施されるまでの工程は、具体的には、以下に示すようにして実行されるのが通例である。
【0004】
即ち、図7(a)に示すように、折り割り工程などの待機位置においては、パレットP上に、複数枚のガラス基板(原板)20が、それぞれの相互間に保護シートとしての合紙21を介在させて縦置きで梱包された状態にあり、この合紙21の介在により、ガラス基板20同士が直接接触しないようにして、傷や異物の付着防止が図られている。尚、保護シートとしては、合紙21に代えて、ポリエチレンシートや発泡樹脂シート等の他の保護シートが使用される場合もある。
【0005】
そして、このような梱包体から、一枚のガラス基板20と一枚の合紙21とを一緒に取り出し、図7(b)に示すように、合紙21がガラス基板20の下敷きとなるように搬送手段上或いは作業台上に載置する。この後、合紙21の上にガラス基板20を載せたままの状態で、図7(c)に示すように、スクライブ刻設機構22によりガラス基板20の表面にスクライブ線Sを刻設した後、図7(d)に示すように、スクライブ線Sに沿ってガラス基板20の外周部20aを折り割りする。更にその後、図7(e)に示すように、合紙21をガラス基板20から分離して除去した後、ガラス基板20のみが、その面取りを含む端面加工等を施す加工ステーションW1の例えばベルト搬送手段C1上に載置される。
【0006】
この場合、上述のように合紙21をガラス基板20から分離除去して加工ステーションW1に移載する作業は、従来においては、図8(a)、(b)に概略平面視として示すように、作業者M1が合紙21を抜き取りつつ、他の作業者M2がガラス基板20のみを持ち上げ、そのガラス基板20を適宜水平旋回させるなどして位置合せを行った後に、加工ステーション(ベルト搬送手段等)に移載していた。即ち、図9に側面視として示すように、作業者Mがガラス基板20のみを持ち上げようとした場合、静電気等が原因となってガラス基板20の裏面に合紙21が付着した状態で持ち上げてしまうという事態を招くことから、この合紙21の付着を阻止するための作業が別途必要となる。
【0007】
このような作業者の手作業に代えて、自動化装置を使用したものとして、下記の特許文献1によれば、載置台上にガラス基板と合紙とを横置き姿勢で交互に積層した状態から、吸着パッドにより最上段のガラス基板を吸着保持し且つその下方に密着している合紙と共に横方向に移動させた後、合紙のみを2番目のガラス基板上に落下させ、清掃治具の押圧部により合紙を横方向に押し遣って2番面のガラス基板上から一掃する手法が開示されている。
【0008】
また、下記の特許文献2及び特許文献3によれば、パレット上にガラス基板と合紙とを縦置き姿勢で交互に積層した状態から、吸着パッドによりガラス基板を吸着保持すると共に、該ガラス基板の下端または側端から露出した合紙の縁部を前記吸着パッドとは独立して作動する吸着部材により吸着保持し、これらの吸着パッドと吸着部材との連係動作により合紙をガラス基板から離脱させる手法が開示されている。
【0009】
【特許文献1】実開平5−85730号公報
【特許文献2】実開平6−14155号公報
【特許文献3】実開平6−27765号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
ところで、近年においては、液晶ディスプレイ用に代表されるように、ガラス基板の大板化が顕著となっていることから、必然的に合紙も大きなものが必要となり、これが一要因となって、上記従来の手法では、ガラス基板と合紙との分離を適切に行う上で支障を来たすに至っている。
【0011】
即ち、上記従来の手法のうちの作業者による手法では、図8(c)に例示するように、大板(例えば一辺の長さが1500mm程度以上)のガラス基板を作業者が手で合紙を抜き取りつつ持ち上げることは、極めて困難或いは実質的に不可能なことであり、作業の停滞ひいては生産性の大幅な低下を招く。従って、このような手法は、もはや採用不能とされているのが実情である。
【0012】
また、上記の特許文献1に開示された手法によれば、吸着パッドにより最上段のガラス基板を吸着保持して横方向に移動させる動作と、2番目のガラス基板上に落下した合紙を清掃治具の押圧部により横方向に押し遣る動作とを、タイミング良く連係させる必要があり、そのための制御や装置が複雑になるおそれや、作業時間に無駄が生じるおそれがある。しかも、この手法では、合紙を2番目のガラス基板上に落下させた後に清掃治具の押圧部で横方法に押し遣る動作が、合紙の広面積化に伴って困難となり、作業ミスの発生確率が高くなるおそれもある。
【0013】
更に、上記の特許文献2、3に開示された手法によるにしても、吸着パッドによりガラス基板を吸着保持して移動させる動作と、吸着部材により合紙の縁部を吸着保持してガラス基板から分離移動させる動作とを、適切に連係させることが困難であるため、上記と同様に、制御や装置の複雑化、作業時間の無駄、作業ミスの多発等を招くおそれがある。
【0014】
そして、上記の特許文献1〜3に開示の何れの手法によるにしても、ガラス基板の面(有効面)が吸着パッドにより吸着保持されるものであるため、吸着パッドとの接触に起因してガラス基板の面に傷や異物が付着するという根本的な問題が生じる。しかも、これらの手法は何れも、ガラス基板の面と合紙等とが接触して摺動するおそれがあるため、その両者の直接の摺動により、或いは摺動部に異物が混入していることにより、上記と同様にガラス基板の面に傷や異物が付着する。そして、これらが原因となって、製品としてのガラス基板の品位が低下し、ひいては製品歩留まりが悪化する。
【0015】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、作業時間の無駄や作業ミスの発生を可及的に抑制した上で、ガラス基板の面に異物や傷を付着させることなく、ガラス基板から合紙等の保護シートを適正に分離させることを技術的課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0016】
上記技術的課題を解決するために創案された本発明に係る方法は、保護シート上に載せられた状態で搬送されるガラス基板を下流側の加工ステーションに移載させる前段階で、該ガラス基板から保護シートを分離させる方法において、搬送方向がその下流側の端部で水平方向から下方向に変化する搬送帯が、少なくともその搬送方向変化部位で、ガラス基板を加工ステーションに移載させ得る方向に搬送しつつ、該ガラス基板下の保護シートを負圧吸引力により吸着保持して水平方向から下方向に方向変換させることに特徴づけられる。
【0017】
このような方法によれば、ガラス基板は、合紙、ポリエチレンシートまたは発泡樹脂シート等の保護シートを下敷きにした状態で、搬送帯上に載せられて水平方向に搬送されるが、この搬送帯は、下流側の端部で、搬送方向が水平方向から下方向に変化している。そして、ガラス基板及び保護シートが、搬送方向変化部位(水平方向から下方向に変化する部位)を通過する際には、搬送帯は、ガラス基板については負圧吸引力の影響を付与することなく下流側の加工ステーションに移載させ得る方向に搬送するのに対して、ガラス基板の下に敷かれている保護シートについては負圧吸引力により吸着保持して水平方向から下方向に方向変換させる。これにより、ガラス基板の搬送方向と保護シートの搬送方向とが相違することになり、この結果、保護シートは、ガラス基板から分離されて除去され得ることになる。そして、このようなガラス基板からの保護シートの分離時には、両者間に摺動が生じないようにすることができ、ガラス基板面への摺動に起因する異物や傷の付着を回避することが可能となる。しかも、このような保護シートの分離動作は、ガラス基板の加工ステーションへの移載と同時に行われることから、作業時間の無駄をなくすことができると共に、保護シートの搬送方向の変換は、搬送帯の搬送方向変化部位で負圧吸引力により行われることから、作業ミスの発生が可及的に抑制される。
【0018】
この場合、前記搬送帯は、水平方向搬送部位から搬送方向変化部位に亘り、前記保護シートを負圧吸引力により吸着保持するようにしてもよい。
【0019】
このようにすれば、保護シートのうち、搬送帯の方向変化部位を通過して下方に向かうシート部分が垂れ下がり、その自重に起因して保護シートが落下しようとしても、保護シートの他方のシート部分は、搬送帯の水平方向搬送部位で負圧吸引力により吸着保持されていることから、そのような保護シートの落下が阻止される。これにより、保護シートが落下することによるガラス基板と保護シートとの摺動、及びこれに起因するガラス基板面への傷や異物の付着が、より確実に阻止される。
【0020】
また、前記搬送帯は、搬送方向変化部位から下方向搬送部位に亘り、前記保護シートを負圧吸引力により吸着保持するようにしてもよい。
【0021】
このようにすれば、保護シートのうち、搬送帯の方向変化部位を通過して下方に向かうシート部分が、搬送帯の下方向搬送部位で負圧吸引力により確実に吸着保持されるため、保護シートは落下することなく且つガラス基板と摺動することなく(好ましくは、ガラス基板の搬送速度と同速度で)下方に適正に搬送され、ガラス基板から円滑に分離される。
【0022】
一方、上記技術的課題を解決するために創案された本発明に係る装置は、保護シート上に載せられた状態で搬送されるガラス基板を下流側の加工ステーションに移載させる前段階で、該ガラス基板から保護シートを分離させる装置において、前記加工ステーションの直上流側に、前記保護シート上に載せられた状態にあるガラス基板を前記加工ステーションに移載させる搬送帯を配備すると共に、該搬送帯の搬送方向は、その下流側の端部で水平方向から下方向に変化し、且つ少なくともその搬送方向変化部位で該搬送帯に負圧吸引力が発生するように構成されていることに特徴づけられる。
【0023】
このような装置によれば、ガラス基板は、既述と同様の保護シートを下敷きにした状態で、加工ステーションの直上流側に配備された搬送帯の上に載せられて水平方向に搬送されるが、この搬送帯は、下流側の端部で、搬送方向が水平方向から下方向に変化すると共に、その搬送方向変化部位で該搬送帯に負圧吸引力が発生しており、保護シートを当該部位で吸着保持するようになっている。従って、ガラス基板及び保護シートが搬送方向変化部位を通過する際には、搬送帯は、ガラス基板については負圧吸引力の影響を付与することなく下流側の加工ステーションに移載させ得る方向に搬送するのに対して、ガラス基板の下に敷かれている保護シートについては負圧吸引力により水平方向から下方向に方向変換させる。これにより、ガラス基板の搬送方向と保護シートの搬送方向とが相違することになり、保護シートは、ガラス基板から分離されて除去され得ることになる。このような動作が行われることによる作用効果は、既に述べた通りであるので、ここでは敢えてその記載を省略する。
【0024】
この場合、前記搬送方向変化部位に、前記搬送帯が巻き掛けられる中空状の回転ローラが配置され、該回転ローラの中空部が、前記搬送帯の搬送方向変化部位に負圧吸引力を発生させるための空気吸引部とされるように構成することができる。
【0025】
このようにすれば、搬送帯の搬送方向を水平方向から下方向に変化させるべく該搬送帯が巻き掛けられる回転ローラを、搬送帯に負圧吸引力を発生させる負圧発生手段の一構成要素として有効利用できることになり、適切な回転ローラの兼用がなされて、部品点数の削減や利用スペースの狭小化、ひいては装置の小型化や簡素化が図られる。
【0026】
この構成においては、前記搬送帯に複数の貫通孔が形成されると共に、前記回転ローラの周壁部に複数の周溝が形成されて、その各周溝の底面壁部に前記中空部に通じる貫通孔がそれぞれ形成され、且つ、前記搬送帯における貫通孔の幅方向の配列ピッチと、前記回転ローラにおける周溝の軸方向の配列ピッチとが同一になるように構成されていることが好ましい。
【0027】
このようにすれば、搬送帯の貫通孔から、回転ローラの周溝内及びその周溝の底面壁部に形成された貫通孔を通じて、回転ローラの中空部(空気吸引部)に空気が吸引されることにより、搬送帯の搬送方向変化部位の外周面に負圧吸引力が発生する。この場合、搬送帯における貫通孔の幅方向配列ピッチと、回転ローラにおける周溝の軸方向配列ピッチとが同一に設定されているので、搬送帯の貫通孔からの負圧吸引(空気の吸引)が無駄なく且つ途切れることなく行われ得ることになり、搬送方向変化部位では搬送帯から保護シートに対して効率良く且つ連続して適切な負圧吸引力を作用させることが可能となる。
【0028】
また、前記搬送帯の水平方向搬送部位の下方に、箱状体が配置され、該箱状体の内部空間が、前記搬送帯の水平方向搬送部位に負圧吸引力を発生させるための空気吸引部とされるように構成することができる。
【0029】
このようにすれば、箱状体の空気吸引部を通じて搬送帯の水平方向搬送部位に負圧吸引力が発生し、この負圧吸引力によってガラス基板の下敷きとなっている保護シートが搬送帯の水平方向搬送部位に吸着保持される。従って、保護シートのうち、搬送帯の方向変化部位を通過して下方に向かうシート部分が垂れ下がり、その自重に起因して保護シートが落下しようとしても、保護シートの他方のシート部分が上述のように搬送帯の水平方向搬送部位に吸着保持されていることから、そのような保護シートの落下が阻止される。この結果、これと対応する構成について既に述べた事項と同様の作用効果を享受することができる。
【0030】
更に、この構成においては、前記搬送帯に複数の貫通孔が形成されると共に、前記箱状体の上面壁部に搬送方向に長尺な複数のスリットが並列に形成され、且つ、前記搬送帯における貫通孔の幅方向の配列ピッチと、前記箱状体におけるスリットの幅方向の配列ピッチとが同一になるように構成されていることが好ましい。
【0031】
このようにすれば、搬送帯の貫通孔から、箱状体の上面壁部に形成されたスリットを通じて、該箱状体の内部空間(空気吸引部)に空気が吸引されることにより、搬送帯の水平方向搬送部位の上面に負圧吸引力が発生する。この場合、搬送帯における貫通孔の幅方向配列ピッチと、箱状体におけるスリットの幅方向配列ピッチとが同一に設定されているので、搬送帯の貫通孔からの負圧吸引(空気の吸引)が無駄なく且つ途切れることなく行われ得ることになり、搬送帯の水平方向搬送部位から保護シートに対して効率良く且つ連続して適切な負圧吸引力を作用させることが可能となる。
【0032】
また、前記搬送帯の下方向搬送部位の内側方に、箱状体が配置され、該箱状体の内部空間が、前記搬送帯の下方向搬送部位に負圧吸引力を発生させるための空気吸引部とされるように構成することができる。
【0033】
このようにすれば、箱状体の空気吸引部を通じて搬送帯の下方向搬送部位に負圧吸引力が発生し、この負圧吸引力によってガラス基板の下敷きとなっていた保護シートが搬送帯の下方向搬送部位に吸着保持される。従って、保護シートのうち、搬送帯の方向変化部位を通過して下方に向かうシート部分が、搬送帯の下方向搬送部位で負圧吸引力により確実に該搬送帯の外側面に吸着保持されるため、保護シートは落下することなく且つガラス基板と摺動することなく(好ましくは、ガラス基板の搬送速度と同速度で)下方に適正に搬送され、ガラス基板から円滑に分離される。
【0034】
また、この構成においては、前記搬送帯に複数の貫通孔が形成されると共に、前記箱状体の外側面壁部に搬送方向に長尺な複数のスリットが並列に形成され、且つ、前記搬送帯における貫通孔の幅方向の配列ピッチと、前記箱状体におけるスリットの幅方向の配列ピッチとが同一になるように構成されていることが好ましい。
【0035】
このようにすれば、搬送帯の貫通孔から、箱状体の外側面壁部に形成されたスリットを通じて、該箱状体の内部空間(空気吸引部)に空気が吸引されることにより、搬送帯の下方向搬送部位の外側面に負圧吸引力が発生する。この場合、搬送帯における貫通孔の幅方向配列ピッチと、箱状体におけるスリットの幅方向配列ピッチとが同一に設定されているので、搬送帯の貫通孔からの負圧吸引(空気の吸引)が無駄なく且つ途切れることなく行われ得ることになり、搬送帯の下方向搬送部位から保護シートに対して効率良く且つ連続して適切な負圧吸引力を作用させることが可能となる。
【0036】
以上の構成を備えた装置において、前記搬送帯の搬送速度が可変とされていることが好ましい。
【0037】
このようにすれば、ガラス基板の搬送の迅速化と、保護シートの吸着保持の確実化との二種の要請に応じて、搬送帯の搬送速度を適宜変化させることが可能となり、作業能率の改善並びに生産性の向上を図る上で有利となる。
【0038】
この場合、前記加工ステーションには、ガラス基板が前記搬送帯から移載される搬送手段が配備されると共に、保護シートが前記搬送帯の搬送方向変化部位を通過する以前は前記搬送手段よりも搬送帯の方が低速度で駆動され、その通過後の所定時期以後は前記搬送手段と搬送帯とが同速度で駆動されるように構成されていることが好ましい。
【0039】
このようにすれば、保護シートが搬送帯の搬送方向変化部位を通過するまでの間、つまり保護シートの先端部が搬送方向変化部位で下方に方向変換してガラス基板から保護シートが確実に分離可能な状態となるまでの間は、搬送帯が低速度で保護シート及びガラス基板を搬送し、そのような状態となった後に、搬送帯が高速度(加工ステーションの搬送手段と同速度)で保護シート及びガラス基板を搬送する。これにより、ガラス基板から保護シートを分離させる作業が原因となって一連の流れ作業に要する時間が不当に長くなることを回避でき、生産効率の悪化を効果的に阻止することが可能となる。
【発明の効果】
【0040】
以上のように本発明によれば、ガラス基板及びその下に敷かれている保護シートが、搬送方向変化部位を通過する際には、搬送帯は、ガラス基板を下流側の加工ステーションに移載させ得る方向に搬送するのに対して、保護シートについては負圧吸引力により水平方向から下方向に方向変換させるので、ガラス基板の搬送方向と保護シートの搬送方向とが相違することになり、この結果、保護シートは、ガラス基板から分離されて除去され得ることになる。そして、このようなガラス基板からの保護シートの分離時には、両者間に摺動が生じないようにすることができるため、ガラス基板面への摺動に起因する異物や傷の付着を回避することが可能となる。しかも、このような保護シートの分離動作は、ガラス基板の加工ステーションへの移載と同時に行われることから、作業時間の無駄をなくすことができると共に、保護シートの搬送方向の変換は、搬送帯の搬送方向変化部位で負圧吸引力により行われることから、作業ミスの発生が可及的に抑制される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0041】
以下、本発明の実施形態を添付図面を参照して説明する。
【0042】
先ず、図1に示す概略平面図及び図2に示す概略側面図に基づいて、本発明の実施形態に係る保護シート分離装置について説明する。この保護シート分離装置1は、加工ステーションWに配備され且つガラス基板を矢印a方向に搬送する搬送手段Cの直上流側に、搬送帯としての無端状のベルト2を備えてなる。このベルト2は、樹脂やゴム等(表面部は好ましくはゴム)からなると共に、計三個の回転ローラ3、4、5に巻き掛けられ、矢印A方向に駆動される構成である。なお、上記の加工ステーションWは、ガラス基板に対して面取り加工等の端面加工を施すステーションである。
【0043】
前記ベルト2は、水平方向搬送部位2aと、搬送方向変化部位2bと、下方向搬送部位2cとを有すると共に、これらのうちの水平方向搬送部位2aは、加工ステーションWの搬送手段Cと略同一高さに位置し、且つ、ガラス基板が水平方向搬送部位2aから搬送手段Cに移載可能となるように、両者2a、Cが近接配置されている。従って、ベルト2の搬送方向は、上流側から下流側に向かって水平方向に移行した後、下流側の端部で方向変換して下方に向かうようになっている。そして、ベルト2の搬送速度は、図外の速度制御手段により可変とされている。
【0044】
前記ベルト2が巻き掛けられている三個の回転ローラ3、4、5のうち、搬送方向変化部位2bに存する回転ローラ3は、中空状とされると共に、その回転ローラ(以下、中空回転ローラという)3の中空部は、ベルト2の搬送方向変化部位2bに負圧吸引力を発生させるための空気吸引部とされている。更に、ベルト2の水平方向搬送部位2aの下方には、第1箱状体6が近接して設置されると共に、その第1箱状体6の内部空間は、ベルト2の水平方向搬送部位2aの上面に負圧吸引力を発生させるための空気吸引部とされている。更に、ベルト2の下方向搬送部位2cの内側方には、第2箱状体7が近接して設置されると共に、その第2箱状体7の内部空間は、ベルト2の下方向搬送部位2cの外面に負圧吸引力を発生させるための空気吸引部とされている。そして、中空回転ローラ3の中空部、第1箱状体6の内部空間、及び第2箱状体7の内部空間は、吸引ホース8を介して真空発生源に通じている。
【0045】
詳述すると、図3及び図4に示すように、ベルト2には全周に亘って複数の貫通孔9が形成され、これらの貫通孔9を通じて負圧吸引力が発生する構成とされている。即ち、中空回転ローラ3の周壁部3aには、複数の周溝3bが形成されると共に、これらの周溝3bの底面壁部3cには、中空部に通じる複数の貫通孔10がそれぞれ形成されている。そして、この中空回転ローラ3に形成された複数の周溝3bの軸方向における配列ピッチは、ベルト2に形成された複数の貫通孔9の幅方向における配列ピッチと同一に設定されている。
【0046】
更に、第1箱状体6の上面壁部6aには、搬送方向に長尺で且つ内部空間に通じる複数の第1スリット11が並列に形成され、また第2箱状体7の外側面壁部7aにも、搬送方向に長尺で且つ内部空間に通じる複数の第2スリット12が並列に形成されている。そして、第1箱状体6に形成された複数の第1スリット11の幅方向における配列ピッチと、第2箱状体7に形成された複数の第2スリット12の幅方向における配列ピッチとは、何れもが、ベルト2に形成された複数の貫通孔9の幅方向における配列ピッチひいては中空回転ローラ3に形成された複数の周溝3bの軸方向における配列ピッチと同一に設定されている。従って、第1スリット11と周溝3bと第2スリット12とは、それぞれが1列上、つまり全てが複数列上に配列されており、これらは、ベルト2に形成された複数列の貫通孔9の移動軌跡に沿うように配列されている。
【0047】
以上の構成を備えた保護シート分離装置1によれば(図5及び図6参照)、先ず、スクライブ工程及び折り割り工程を終えて合紙13の上に載せられた状態にあるガラス基板14が、ベルト2の上に水平姿勢で移載される。この移載は、作業者が手動で、或いはベルト2の更に上流側に配置されている搬送手段から自動的に行われる。そして、その移載直後においては、合紙13及びガラス基板14の先端は、ベルト2の水平方向搬送部位2aの上流側に位置している。このような状態から、合紙13及びガラス基板14がベルト2により下流側に向かって搬送されていくが、ここでは常時、ベルト2の水平方向搬送部位2aにおける複数の貫通孔9から、第1箱状体6の上面壁部6aに形成された複数の第1スリット11を通じて、その内部空間(空気吸引部)に空気が吸引されている。従って、ガラス基板14の下敷きとなっている合紙13が、負圧吸引力によってベルト2に吸着保持された状態で、ガラス基板14はベルト2によって水平方向に搬送される。
【0048】
この後において、合紙13の先端がベルト2の水平方向搬送部位2aの下流端に達した場合には、ここでも常時、ベルト2の搬送方向変化部位2bにおける複数の貫通孔9から、中空回転ローラ3の複数の周溝3b内及びその底面壁部3cの貫通孔10を通じて、その中空部(空気吸引部)に空気が吸引されている。従って、合紙13の先端部は、負圧吸引力によってベルト2の搬送方向変化部位2bに吸着保持された状態で下向きに方向変換するが、ガラス基板14は継続して水平方向に搬送される。
【0049】
更に、合紙13の先端がベルト2の搬送方向変化部位2bを通過した場合には、ここでも常時、ベルト2の下方向搬送部位2cにおける複数の貫通孔9から、第2箱状体7の外側面壁部7aに形成された複数の第2スリット12を通じて、その内部空間(空気吸引部)に空気が吸引されている。従って、図5及び図6に示すように、合紙13の先端部は、負圧吸引力によってベルト2の下方向搬送部位2cに吸着保持された状態で下向きに搬送されるのに対して、ガラス基板14はベルト2の水平方向搬送部位2aによって搬送されて、加工ステーションWの搬送手段Cに移載される。そして、合紙13の後端部がベルト2の下方向搬送部位2cを通過した段階で、合紙13が自重により落下して回収箱等に収納されると共に、ガラス基板14が搬送手段Cに完全に移載されて該搬送手段Cの動作により搬送されていく。これにより、合紙13は、ガラス基板14から完全に分離されて除去されることになる。
【0050】
この場合、ベルト2の搬送速度は、合紙13の先端部がベルト2の搬送方向変化部位2bを通過して下方向搬送部位2cにより吸着保持されるまでの間は低速度であるのに対して、その後においては高速度となって搬送手段Cの搬送速度と同速度になる。そして、ガラス基板14は、搬送手段Cにより高速度で搬送されていく間に、その両側方に設置された研削具等によって、面取り加工等の加工に付される。
【0051】
尚、上記実施形態は、保護シートとして合紙13が使用される場合に本発明を適用したものであるが、合紙に代えて、ポリエチレンシートまたは発泡樹脂シート等が使用される場合にも、同様にして本発明を適用することが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0052】
本発明に係る保護シート分離方法及び分離装置は、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、エレクトロルミネッセンスディスプレイ、フィールドエミッションディスプレイ等の各種画像表示機器用のガラスパネルの製作に用いられるガラス基板や、各種電子表示機能素子や薄膜を形成するための基材として用いられるガラス基板から、保護シートを分離して除去する場合に有効利用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】本発明の実施形態に係る保護シート分離装置及びその周辺構造を示す概略平面図である。
【図2】前記保護シート分離装置及びその周辺構造を示す概略側面図である。
【図3】前記保護シート分離装置の単体斜視図である。
【図4】前記保護シート分離装置の構成要素である二個の箱状体及び回転ローラを示す部品分解配列斜視図である。
【図5】前記保護シート分離装置の使用状態を示す概略平面図である。
【図6】前記保護シート分離装置の使用状態を示す概略側面図である。
【図7】図7(a)〜(f)はそれぞれ従来における保護シートの分離手順を順序立てて示す概略図である。
【図8】図8(a)〜(c)はそれぞれ従来における保護シートの分離手順を示す概略平面図である。
【図9】従来の問題点を示す概略側面図である。
【符号の説明】
【0054】
1 保護シート分離装置
2 ベルト(搬送帯)
2a 水平方向搬送部位
2b 搬送方向変化部位
2c 下方向搬送部位
3 回転ローラ
3b 周溝
3c 周溝の底面壁部
6 第1箱状体
6a 上面壁部
7 第2箱状体
7a 外側面壁部
9 ベルトの貫通孔
10 回転ローラの貫通孔
11 第1スリット
12 第2スリット
13 合紙(保護シート)
14 ガラス基板
W 加工ステーション




 

 


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