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発明の名称 発泡飲料販売装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−137427(P2007−137427A)
公開日 平成19年6月7日(2007.6.7)
出願番号 特願2005−329187(P2005−329187)
出願日 平成17年11月14日(2005.11.14)
代理人 【識別番号】110000176
【氏名又は名称】一色国際特許業務法人
発明者 村木 孝之
要約 課題
容器内の発泡飲料に対する炭酸ガスの供給圧力を規定値に調整可能な低コストの発泡飲料販売装置を提供する。

解決手段
発泡飲料を収容する容器の内部から発泡飲料を吐出する吐出用配管と、容器の内部へ発泡飲料を吐出するための炭酸ガスを供給する供給用配管と、吐出用配管の近傍に設けられる温度検知素子と、発泡飲料が吐出用配管を流れたときの温度検知素子の検知温度に基づいて、容器への炭酸ガスの供給圧力を調整する制御部と、を備えてなる発泡飲料販売装置。
特許請求の範囲
【請求項1】
発泡飲料を収容する容器の内部から前記発泡飲料を吐出する吐出用配管と、
前記容器の内部へ前記発泡飲料を吐出するための炭酸ガスを供給する供給用配管と、
前記吐出用配管の近傍に設けられる温度検知素子と、
前記発泡飲料が前記吐出用配管を流れたときの前記温度検知素子の検知温度に基づいて、前記容器への前記炭酸ガスの供給圧力を調整する制御部と、
を備えたことを特徴とする発泡飲料販売装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記発泡飲料が前記吐出用配管へ充填されたときの前記温度検知素子の検知温度に基づいて、前記容器への前記炭酸ガスの供給圧力を調整することを特徴とする請求項1に記載の発泡飲料販売装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記発泡飲料が前記吐出用配管から販売されたときの前記温度検知素子の検知温度に基づいて、前記容器への前記炭酸ガスの供給圧力を調整することを特徴とする請求項1又は2に記載の発泡飲料販売装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記発泡飲料の1回あたりの販売開始から販売終了までの期間のうち、前記販売開始からの所定期間を除く期間の前記温度検知素子の検知温度に基づいて、前記容器への前記炭酸ガスの供給圧力を調整することを特徴とする請求項3に記載の発泡飲料販売装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記吐出用配管が洗浄されるときの前記温度検知素子の検知温度を無効とすることを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の発泡飲料販売装置。
【請求項6】
前記発泡飲料を吐出するための前記検知温度と前記炭酸ガスの供給圧力との関係を記憶する記憶部、を備え、
前記制御部は、前記容器への前記炭酸ガスの供給圧力を調整するとき、前記記憶部を参照することを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の発泡飲料販売装置。
【請求項7】
前記発泡飲料の売り切れを検出する検出部、を備え、
前記制御部は、前記検出部の検出出力が前記発泡飲料の売り切れを示す場合、前記容器への前記炭酸ガスの供給圧力の調整をリセットすることを特徴とする請求項1乃至6の何れかに記載の発泡飲料販売装置。
【請求項8】
前記制御部が前記容器への前記炭酸ガスの供給圧力の調整をリセットした場合、前記容器への前記炭酸ガスの供給圧力が未調整であることを警告する未調整警告部、を備えたことを特徴とする請求項7に記載の発泡飲料販売装置。
【請求項9】
前記発泡飲料の直近の販売間隔を計時する計時部と、
前記計時部が所定期間以上を計時した場合、前記発泡飲料の直近の販売間隔が所定期間以上であることを警告する販売間隔警告部と、
を備えたことを特徴とする請求項1乃至8の何れかに記載の発泡飲料販売装置。

発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、容器に収容された発泡飲料の温度を検知しつつ、この容器に対し炭酸ガス圧力を加えることにより、発泡飲料を吐出する発泡飲料販売装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば生ビール等の発泡飲料を注出する発泡飲料販売装置として、発泡飲料が収容された容器の内部にボンベから所定圧力の炭酸ガスを供給して、この発泡飲料を容器の外部に加圧注出するものが知られている。このような発泡飲料販売装置には、具体的な構成として、一端が容器に接続可能で他端から容器内の発泡飲料を吐出する吐出用配管と、この吐出用配管の途中に設けられて発泡飲料の温度を間接的に検知する温度センサと、ボンベから容器の内部へ炭酸ガスを供給する供給用配管と、を少なくとも備えたものがある(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
一般に、発泡飲料の注出時には、容器の内部で発泡飲料及び炭酸ガスが平衡状態で互いに接するように、この発泡飲料の温度に対し炭酸ガス圧力を一義的に設定する必要があるとされている。つまり、発泡飲料の温度に応じた炭酸ガス圧力の規定値が予め定められている。もし炭酸ガス圧力が規定値よりも低い場合、発泡飲料における炭酸ガスの含有量が不足するため、いわゆるガス抜け飲料となってしまう。一方、炭酸ガス圧力が規定値よりも高い場合、発泡飲料における炭酸ガスの含有量が過剰となるため、発泡飲料が発泡し過ぎることになる。いずれにせよ、炭酸ガス圧力が規定値からずれると、販売時の発泡飲料の品質が低下することになる。
【0004】
そこで、例えば特許文献1に開示された発泡飲料販売装置では、温度センサにより検知された温度に応じた炭酸ガス圧力を求め、ボンベに設けられた圧力調整器を通じて、容器の内部にこの炭酸ガス圧力を自動的にかけるようになっている。
【特許文献1】特願平2002−2885号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、例えば前述した発泡飲料販売装置では、吐出用配管の途中に設けられた温度センサにより検知される温度を、容器に収容された発泡飲料の温度としている。このため、例えば発泡飲料を販売していないときに温度センサにより検知される温度は、実際は、発泡飲料の温度ではなく、この温度センサの周囲の雰囲気温度である。この雰囲気温度は、容器内に収容されている発泡飲料の温度よりも高いために、発泡飲料販売装置は、この高い温度に応じて規定値よりも高い炭酸ガス圧力を容器の内部にかけてしまう。発泡飲料が例えば生ビールの場合、前述したように生ビールが発泡し過ぎて、いわゆる「ピリピリ味」となる上に、容器に一旦過剰にかけた圧力がすぐには低下しないため、その後もしばらくの間この味が続く虞がある。つまり、発泡飲料の販売時における味の品質が低下する虞がある。
【0006】
一方、発泡飲料が例えば生ビールの場合、この生ビールを収容する容器(ビール樽)は、例えばビール会社が所有することが一般的であるため、各容器の内部に温度センサを予め設けておくことは現実的ではない上に、前述した発泡飲料販売装置において吐出用配管の途中に設けられた温度センサを容器内に設置可能な構成に変更することはコストが嵩むという問題がある。
【0007】
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、容器内の発泡飲料に対する炭酸ガスの供給圧力を規定値に調整可能な低コストの発泡飲料販売装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記課題を解決するための発明は、発泡飲料を収容する容器の内部から前記発泡飲料を吐出する吐出用配管と、前記容器の内部へ前記発泡飲料を吐出するための炭酸ガスを供給する供給用配管と、前記吐出用配管の近傍に設けられる温度検知素子と、前記発泡飲料が前記吐出用配管を流れたときの前記温度検知素子の検知温度に基づいて、前記容器への前記炭酸ガスの供給圧力を調整する制御部と、を備えてなる発泡飲料販売装置である。
この発泡飲料販売装置によれば、制御部は、温度検知素子が設けられた位置近傍の吐出用配管の内部に少なくとも発泡飲料があるときに温度検知素子に検知された検知温度に基づいて、炭酸ガスの供給圧力を調整できる。一般に、容器の内部の発泡飲料の温度と、この容器の内部にかけるべき炭酸ガスの供給圧力の規定値との所定の相関が予め定められている。そこで、温度検知素子が設けられた位置近傍の吐出用配管の内部にある発泡飲料の温度と、容器の内部の発泡飲料の温度とが一定の関係(例えば略等しい)にあるとすれば、制御部は、前記所定の相関及び一定の関係を用い、温度検知素子に検知された検知温度に基づいて、炭酸ガスの供給圧力の規定値を求めることができる。よって、制御部は、容器内の発泡飲料に対する炭酸ガスの供給圧力を規定値に調整することができる。
【0009】
また、かかる発泡飲料販売装置において、前記制御部は、前記発泡飲料が前記吐出用配管へ充填されたときの前記温度検知素子の検知温度に基づいて、前記容器への前記炭酸ガスの供給圧力を調整することが好ましい。
この発泡飲料販売装置によれば、例えば新しい容器の発泡飲料を初めて販売する前に発泡飲料を吐出用配管へ充填する際に温度検知素子により検知された検知温度は、容器の内部の発泡飲料の温度と一定の関係(例えば略等しい)にあるため、例えばこの後に発泡飲料を販売する際に容器の内部にかけるべき炭酸ガスの供給圧力の設定に役立つ。
【0010】
また、かかる発泡飲料販売装置において、前記制御部は、前記発泡飲料が前記吐出用配管から販売されたときの前記温度検知素子の検知温度に基づいて、前記容器への前記炭酸ガスの供給圧力を調整することが好ましい。
この発泡飲料販売装置によれば、販売時に発泡飲料が吐出用配管を通過した際に温度検知素子により検知された検知温度は、容器の内部の発泡飲料の温度と一定の関係(例えば略等しい)にあるため、例えば、当該販売又は次販売の際に容器の内部にかけるべき炭酸ガスの供給圧力の設定に役立つ。
【0011】
また、かかる発泡飲料販売装置において、前記制御部は、前記発泡飲料の1回あたりの販売開始から販売終了までの期間のうち、前記販売開始からの所定期間を除く期間の前記温度検知素子の検知温度に基づいて、前記容器への前記炭酸ガスの供給圧力を調整することが好ましい。
販売開始後、発泡飲料が、容器の内部から、温度検知素子が設けられた位置近傍の吐出用配管の内部へ到達するまでには一定の期間がかかる。また、温度検知素子が検知対象の温度を検知するためには、当該温度検知素子に特有な一定の期間がかかるとされている。そこで、これらの一定の期間を前記所定期間として設定すれば、温度検知素子により検知された検知温度は、容器の内部の発泡飲料の温度により近いものとなる。これにより、容器の内部に、より最適な炭酸ガスの供給圧力をかけることができる。
【0012】
また、かかる発泡飲料販売装置において、前記制御部は、前記吐出用配管が洗浄されるときの前記温度検知素子の検知温度を無効とすることが好ましい。
この発泡飲料販売装置によれば、吐出用配管を例えば洗浄液が通過したときに温度検知素子により検知された検知温度を、前述した発泡飲料の充填又は販売時の検知温度としてしまう誤検知を防止できる。
【0013】
また、かかる発泡飲料販売装置において、前記発泡飲料を吐出するための前記検知温度と前記炭酸ガスの供給圧力との関係を記憶する記憶部、を備え、前記制御部は、前記容器への前記炭酸ガスの供給圧力を調整するとき、前記記憶部を参照することが好ましい。
この発泡飲料販売装置によれば、例えば、複数の検知温度に対し、炭酸ガスの供給圧力の複数の規定値を予め対応付けて記憶部に記憶させておけば、制御部は、記憶部を参照することにより、容器の内部にかけるべき炭酸ガスの供給圧力を効率良く求めることができる。
【0014】
また、かかる発泡飲料販売装置において、前記発泡飲料の売り切れを検出する検出部、を備え、前記制御部は、前記検出部の検出出力が前記発泡飲料の売り切れを示す場合、前記容器への前記炭酸ガスの供給圧力の調整をリセットすることが好ましい。
この発泡飲料販売装置によれば、発泡飲料の売り切れが検出部により検出されると、制御部は、炭酸ガスの供給圧力の調整をリセットするため、例えば、新しい発泡飲料の容器に交換した直後にかけるべき炭酸ガスの供給圧力を、古い容器で設定された値としてしまう誤設定を防止できる。
【0015】
また、かかる発泡飲料販売装置において、前記制御部が前記容器への前記炭酸ガスの供給圧力の調整をリセットした場合、前記容器への前記炭酸ガスの供給圧力が未調整であることを警告する未調整警告部、を備えたことが好ましい。
この発泡飲料販売装置によれば、未調整警告部は、例えば、新しい発泡飲料の容器に交換した直後にかけるべき炭酸ガスの供給圧力が規定値に設定されていないことを、例えば発泡飲料の販売員に警告することができる。これにより、例えば、検知温度が確定され炭酸ガスの供給圧力が調整されるまで、この販売員が前述した発泡飲料の充填の操作を正しく行うことを促すことができる。
【0016】
また、かかる発泡飲料販売装置において、前記発泡飲料の直近の販売間隔を計時する計時部と、前記計時部が所定期間以上を計時した場合、前記発泡飲料の直近の販売間隔が所定期間以上であることを警告する販売間隔警告部と、を備えたことが好ましい。
この発泡飲料販売装置によれば、販売間隔警告部は、発泡飲料の直近の販売間隔が計時部により所定期間以上と計時されたとき、例えば前述した販売員にこの旨を警告することができる。例えば、或る販売時の炭酸ガスの供給圧力を、前回販売時における検知温度に基づいて設定する場合、2つの販売間隔において容器の内部の発泡飲料の温度は変化する。温度が変化すれば、この温度の発泡飲料にかけるべき炭酸ガスの供給圧力も変化する。そこで、発泡飲料の品質に影響が出るほどの圧力の差をもたらし得る所定期間を予め設定し、販売間隔がこの所定期間を過ぎたことを販売員に警告すれば、この販売員は、例えば充填等の操作を再度行うことにより、現販売時の発泡飲料の温度を確定することが可能となる。
【発明の効果】
【0017】
容器内の発泡飲料に対する炭酸ガスの供給圧力を規定値に調整可能な低コストの発泡飲料販売装置を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
===発泡飲料販売装置の構成===
以下、図1乃至図3を参照しつつ、本実施の形態のビールディスペンサ(発泡飲料販売装置)1の構成例について説明する。図1は、本実施の形態のビールディスペンサ1、ビール樽(容器)70、及びガスボンベ80の外観構成例を示す模式図である。図2は、本実施の形態のビールディスペンサ1の構成例を示すブロック図である。図3は、生ビールの温度に対し、ビール樽70の内部にかける炭酸ガス圧力の規定値を対応付けた炭酸ガス圧力テーブルを示す図表である。
【0019】
図1に例示されるように、本実施の形態のビールディスペンサ1は、主として、ビール樽70の内部から生ビールを導く導管(吐出用配管)10と、生ビールの温度を検知する温度センサ(温度検知素子)40と、炭酸ガス配管(供給用配管)50と、を備えて構成されている。また、本実施の形態のビールディスペンサ1は、導管10により導かれた生ビールをグラスに注出する注出バルブ20と、炭酸ガス圧力を調整する調整バルブ60と、を備えている。導管10の一部、注出バルブ20、及び温度センサ40は、飲料ディスペンサ1の本体2に搭載されている。
【0020】
本実施の形態の導管10は、主として、端部に注出バルブ20が設けられたストレート管10aと、螺旋形状をなして冷却水槽101の内部で支持される螺旋管10bと、ビール樽70から冷却水槽101まで生ビールを導く配管10cと、ビール樽70の内部に挿入される挿入管10dと、を備えて構成されるものである。これらのストレート管10a、螺旋管10b、配管10c、及び挿入管10dは、所定の気密性をもって接続されている。本実施の形態では、金属製の螺旋管10bの内部を通過する生ビールは、螺旋管10bの金属壁を介して冷却水と熱交換することにより、注出バルブ20から注出される前に所定の温度まで冷却されるようになっている。本実施の形態では、冷却水槽101には冷却装置102が設けられて冷却ユニット100を構成している。尚、冷却ユニット100の構成は、これに限定されるものではなく、螺旋管10bの内部の生ビールを冷却する機能を有するものであれば、いかなるものであってもよい。また、本実施の形態では、本体2の内部で配管10cの途中に売り切れセンサ(検出部)30が設けられている。この売り切れセンサ30は、例えば、配管10cの内部に設けられた2つの電極(不図示)から構成されるものであり、後述する制御部200(図2)は、この2つの電極間の抵抗値に基づいて、生ビールの売り切れを検知するものである。尚、売り切れセンサ30の構成は、これに限定されるものではない。
【0021】
本実施の形態の注出バルブ20は、ビールノズル20aからの生ビールの注出と、泡ノズル20bからの泡の注出と、ビール及び泡の注出の停止と、をそれぞれ切り替えるバルブであり、この注出バルブ20の開閉は、バルブ駆動部25(図2)から伝達される駆動力により行われる。この注出バルブ20は、本体2の正面(図1の左側)に設けられ、ビールディスペンサ1を操作する人(例えば生ビールの販売員)が、グラスを注出バルブ20の下に保持し、同じく本体2正面に設けられた後述する表示部6の表示を確認しつつ、注出釦5を押下することにより、グラスに生ビールを注出できるようになっている。
【0022】
本実施の形態の温度センサ40は、本体2の内部で配管10cの途中に設けられ、サーミスタ(不図示)から構成されるものである。温度の変化に応じて変化するサーミスタの抵抗値に基づいて、後述する制御部200(図2)は、配管10cの内部を通過する生ビールの温度を検知するものである。
【0023】
尚、温度センサの設置位置は、上記に限定されるものではなく、導管10の近傍であって、当該導管10の内部の生ビールの温度を検知可能な位置であればいかなる位置に設置されていてもよい。温度センサ40のサーミスタは、例えば金属製の配管10cに対し直接接続されてもよいし、熱伝導性の良好な材料を介して接続されてもよい。或いは、このサーミスタは、例えば穿孔された金属製の配管10cの内部に生ビールの流れを妨げないように配置されてもよい。この場合、サーミスタは耐水性を有している必要がある。また、穿孔部分とサーミスタとの隙間は気密性の良好な接着剤で封止されてもよいし、溶接やろう付け等で封止されてもよい。
【0024】
本実施の形態の炭酸ガス配管50は、ガスボンベ80の供給口(不図示)に設けられた調整バルブ60と、ビール樽70との間を接続するフレキシブル管である。本実施の形態のビールディスペンサ1は、ビール樽70の内部の生ビールをガスボンベ80からの炭酸ガス圧力により加圧注出するものである。本実施の形態では、前述した挿入管10dは、ビール樽70の供給口(不図示)に接続可能なキャップ15に対し、炭酸ガス配管50とともに設けられているものとする。これにより、販売員は、このキャップ15をビール樽70の供給口に接続することにより、挿入管10d及び炭酸ガス配管50をビール樽70に同時に接続できることになる。
【0025】
本実施の形態の調整バルブ60は、バルブ駆動部65(図2)から伝達される駆動力により開度が変化して、炭酸ガス配管50を通じてビール樽70にかける炭酸ガス圧力を調整するものである。
【0026】
尚、本実施の形態のビールディスペンサ1は、前述した炭酸ガスが充填されたガスボンベ80を更に備えた装置一式であってもよい。また、本実施の形態のビールディスペンサ1は、前述した導管10等を洗浄するための所定の洗浄機構(不図示)を本体2の内部に更に備えているものとする。例えば、本体2の内部において、配管cに対し切替バルブ(不図示)を介して分岐管(不図示)が設けられ、この分岐管に洗浄機構が接続されている。洗浄時には、配管cにおけるビール樽70への通路が切替バルブにより閉塞された上で、洗浄水がストレート管10a、螺旋管10b、配管10cの一部等を洗浄するようになっている。
【0027】
図2に例示されるように、本実施の形態のビールディスペンサ1は、前述した、注出釦5、表示部6、注出バルブ20、売り切れセンサ30、温度センサ40、調整バルブ60、冷却装置102等を統括制御する制御部200を更に備えている。この制御部200は、CPUを内蔵し、本体2の内部に設けられたマイクロコンピュータである。また、このCPUは、ROM(記憶部)203に記憶された所定のプログラムの手順に基づいて動作するようになっている。
【0028】
本実施の形態の制御部200は、A/Dコンバータ45を介して、温度センサ40におけるサーミスタの抵抗値の信号を受信し、これに基づいて、温度センサ40近傍の温度を求めるものである。また、本実施の形態の主制御部200は、バルブ駆動部25を介して注出バルブ20の開閉を制御するものであり、また、バルブ駆動部65を介して調整バルブ60の開度を制御するものである。尚、後述するように、注出バルブ20の開放時間は、第1タイマ201により計時され、生ビールを販売していない時間(販売間隔)は、第2タイマ(計時部)202により計時されるものとする。本実施の形態では、第1タイマ201は、例えば数秒から数十秒までの相対的に短い時間(注出バルブ20の開放時間)を精度良く計時するものであり、第2タイマ202は、例えば数時間にいたる相対的に長い時間(販売間隔)を精度良く計時するものである。但し、これに限定されるものではなく、第1タイマ201及び第2タイマ202は1つのタイマで兼用されるものであってもよい。
【0029】
本実施の形態のROM203は、前述した所定のプログラムの他に、生ビールの温度に対しこれにかけるべき炭酸ガス圧力の規定値を対応付けた炭酸ガス圧力テーブル(図3)を記憶するものである。図3に例示される炭酸ガス圧力テーブルは、5℃から1℃刻みで35℃までの生ビールの温度に対し、予め定められた炭酸ガス圧力の規定値(kgf/cm2)を対応付けたものである。生ビールの温度が高くなるほど、炭酸ガス圧力の規定値も高く設定されている。これらの規定値は、生ビールの銘柄により異なる場合があるため、ROM203は、銘柄ごとに、異なる炭酸ガス圧力テーブルを更に記憶するものであってもよい。取り扱う生ビールの銘柄を変更する都度、例えば本体2の内部に設けられた所定の切替釦(不図示)で切り替えることにより、制御部200がこの銘柄に対応する炭酸ガス圧力テーブルを読み出すように前述した所定のプログラムを構築してもよい。
【0030】
尚、図3に例示される炭酸ガス圧力テーブルにおける温度は、温度センサ40の設置位置における生ビールの温度であって、ビール樽70の内部の生ビールの温度よりも少し高い傾向にある。そこで、ビール樽70の内部にかけるべき炭酸ガス圧力の規定値を対応させる温度は、この差分に基づいて予め高めに校正した値に設定されているものとする。
【0031】
本実施の形態のRAM204は、例えば、温度センサ40により検知された温度を記憶するものである。また、このRAM204は、後述する、所定時間tA、販売時間tB、販売間隔tC等を記憶するものでもある。
【0032】
===炭酸ガスの供給圧力の調整===
図4及び図5を参照しつつ、前述した構成を備えたビールディスペンサ1による炭酸ガスの供給圧力の調整動作を説明する。図4は、本実施の形態のビールディスペンサ1が生ビールの温度を検知し炭酸ガスの供給圧力を調整する際の制御部200の処理の手順を示すフローチャートである。図5(a)は、本実施の形態の注出バルブ20の開閉動作を示す時間ダイアグラムであり、図5(b)は、本実施の形態の表示部6における表示例を示す模式図である。
【0033】
制御部200は、例えば前述した販売員により注出釦5が押下されたか否かを常時判別している(S100)。
注出釦5が押下されたと判別すると(S100:YES)、制御部200は、後述する前回の注出動作において確定された温度をRAM204から読み出し、ROM203における炭酸ガス圧力テーブル(図3)を参照し、読み出した温度に対応する炭酸ガス圧力を求め、調整バルブ60がこの圧力に相当する開度をとるように、バルブ駆動部65を制御する(S101)。
次に、制御部200は、バルブ駆動部25を制御して注出バルブ20を開状態にするとともに、第1タイマ201をリセットした後に計時を開始する(S102)。
以上、ステップS100乃至S102の処理により、ガスボンベ80からビール樽70の内部へ規定値の炭酸ガス圧力がかかり、内部の生ビールが加圧されて導管10cを通過し始める。
【0034】
次に、制御部200は、第1タイマ201により計時された時間t1が、所定時間(所定期間)tAに達したか否かを判別する(S103)。
t1がtAに達していると判別した場合(S103:YES)、制御部200は、温度センサ40により検知された温度をRAM204に記憶させる(S104)。
次に、制御部200は、第1タイマにより計時された時間t1が、販売時間tBに達したか否かを判別する(S105)。
t1がtBに達していないと判別した場合(S105:NO)、制御部200は、ステップS104の動作を再度実行し、t1がtBに達していると判別した場合(S105:YES)、制御部200は、注出バルブ20を閉状態とする。
【0035】
以上、ステップS103乃至S106の処理により、注出バルブ20が開状態となってから時間tA経過後に、温度センサ40により検知された温度が所定頻度でRAM204に書き込まれ、この書き込み動作が時間(tB−tA)の間、実施されることになる(図5(a)参照)。この書き込み動作は、検知温度を時系列で累積するものであってもよいし、更新するものであってもよい。また、これに限定されるものではなく、要するに時間(tB−tA)の間の任意の時刻で1回書き込めばよい。一般に、販売開始後、生ビールがビール樽70から温度検知センサ40の設置位置に到達するまでには一定の時間がかかる。また、前述したサーミスタ(不図示)から構成される温度センサ40が検知対象の温度を検知するためには、サーミスタの時定数による一定の時間がかかるとされている。そこで、これらの一定の時間をtAとして設定すれば、温度センサ40により検知された検知温度は、ビール樽70の内部の生ビールの温度により近いものとなる。これにより、ビール樽70の内部に、より最適な炭酸ガスの供給圧力をかけることができる。
【0036】
また、前述したステップS100乃至S106におけるビールディスペンサ1の動作は、生ビールを注出バルブ20の手前まで導管10の内部に充填する充填動作であってもよいし、生ビールをビールノズル20a又は泡ノズル20bから注出する販売動作であってもよい。図5(a)に例示される所定時間tA及び販売時間tBは、充填動作、ビールノズル20aによる販売動作、泡ノズル20bによる販売動作に応じて予め異なる値が定められているものとする。本実施の形態では、注出釦5は、これらの動作に応じて複数設けられており、ステップS100でその何れかが押下されると、当該釦に応じたtA及びtBがRAM204から読み出されるものとする。
【0037】
尚、本実施の形態では、検知温度の書き込みや注出バルブ20の閉塞等のタイミングを、時間(tA、tB)を基準として決定するものであったが、これに限定されるものではない。例えば、ストレート管10aの途中に、生ビールの流量を検知する流量センサ(不図示)を設けて、注出バルブ20の開放時間の代わりに、生ビールの注出量を基準としてもよい。この流量センサとしては、例えば、超音波式、電磁式、コリオリ式等の非接触式や、生ビールの流れにより回転する羽根車を用いる非接触式等、種々の様式がある。例えば羽根車の場合、この回転数に応じた数のパルス信号を発生させる所定のパルスエンコーダ(不図示)を介して、パルス数を所定のカウンタ(不図示)により計数し、このパルス数を時間(tA、tB)の代わりとする。
【0038】
次に、制御部200は、売り切れセンサ30からの検知信号の有無を判別する(S107)。
検知信号が有ると判別した場合(S107:YES)、制御部200は、RAM204に記憶された温度をリセットするとともに、調整バルブ60がこのリセットされた温度に対応する圧力に相当する開度をとるように、バルブ駆動部65を制御する(S200)。この圧力は例えば大気圧である。また、表示部6が例えば数字を表示可能な液晶ディスプレイ等の場合、リセットされた温度には、具体的な数字ではなく、例えば図5(b)に例示される記号を予め設定しておいてもよい。このような記号の情報に対して、予め大気圧を対応付けておけば、ステップS200の動作が実行される。
【0039】
次に、制御部201は、図5(b)に例示される所定の記号を表示部6に表示する(S201)。この記号は、温度が未確定であり、よって炭酸ガス圧力が未調整であること(未調整警告)を意味するように予め定められているものとする。これにより、販売員は、ビール樽70を新しいものに交換したとき、交換した直後にかけるべき炭酸ガス圧力が規定値に設定されていないことを、この警告により確認できる。また、売り切れ時に導管10の内部に生ビールが少し残っていても、この温度はリセットされているため、販売員は、新しいビール樽について、充填の操作を再度実行しなければ、生ビールの温度を確定できない。よって、この警告は、販売員が、新しいビール樽の内部に適切な炭酸ガス圧力をかけるために、充填の操作を正しく行うことを促すためのものとなる。
【0040】
検知信号が無いと判別した場合(S107:NO)、制御部200は、RAM204に記憶された複数の温度の平均値を求めて、この平均値によりRAM204を更新する(S108)。尚、複数の温度の統計処理は平均に限定されるものではない。また、前述したように、時間(tB−tA)の間でRAM204に1つの温度のみ書き込む場合、これに統計処理の必要はない。
【0041】
次に、制御部200は、第2タイマ202をリセットした後に計時を開始する(S109)。この後、制御部200は、前述したステップS100の判別動作を再度実行するが、ここで注出釦5が押下されていないと判別する都度(S100:NO)、第2タイマ202により計時された時間t2が、前述した販売間隔(所定期間)tCを経過しているか否かを判別する(S300)。t2がtCを経過していると判別した場合(S300:YES)、制御部200は、生ビールを販売していない時間が所定時間tCを超えている旨を示す所定の記号を表示部6に表示する(販売間隔警告)(S301)。本実施の形態では、例えば、或る販売時の炭酸ガス圧力を、前回販売時(又は充填時)における検知温度に基づいて設定しているため、2つの販売間隔においてビール樽70の内部の生ビールの温度は上昇する。温度が上昇すれば、この温度の生ビールにかけるべき炭酸ガス圧力も高めに設定されなければならない。そこで、生ビールの品質に影響が出るほどの圧力の差をもたらし得る所定時間tCを予め設定し、販売間隔がこの所定時間を過ぎたことを販売員に警告すれば、この販売員は、充填操作等を適宜行うことにより、現販売時の生ビールの温度を確定することが可能となる。
【0042】
尚、本実施の形態のビールディスペンサ1は、前述した所定の洗浄機構(不図示)を本体2の内部に更に備えており、販売員が所定の釦(不図示)を押下することにより、この洗浄機構が所定の洗浄動作を実行するようになっている。具体的には、所定の釦の押下による洗浄命令の信号を受信すると、制御部200は、洗浄機構を制御して導管10等に洗浄水を通水させる。本実施の形態の制御部200は、洗浄時に例えば注水バルブ20が開閉しても、前述したステップS100乃至S109の処理を行わないようになっている。具体的には、ROM203に記憶された前述した所定のプログラムが、洗浄命令の信号を受信した場合には温度検知動作を実行しないように構築されている。
【0043】
本実施の形態のビールディスペンサ1によれば、炭酸ガス圧力を設定するための温度は、温度センサ40の設置位置を生ビールが通過しているときにこの温度センサ40に検知された温度を使用し、例えば導管10が空のときの温度センサ40の周囲の雰囲気温度を使用していない。これにより、温度センサ40により検知された温度は、ビール樽70の内部の生ビールの温度に等しい又は近い温度である。よって、生ビールの温度に応じた規定値の炭酸ガス圧力がビール樽70の内部にかかるために、生ビールの味の品質が維持される。
【0044】
また、本実施の形態のビールディスペンサ1によれば、売り切れのためビール樽70を新品に交換した場合や、販売間隔が経ってしまった場合等でも、販売員に対して生ビールの温度を検知し直す等の旨を警告するため、生ビールの品質が長期間にわたって維持される。
【0045】
更に、本実施の形態のビールディスペンサ1によれば、例えばビール会社が所有するビール樽70の内部に温度センサ40を設置するわけではなく、本体2における配管10cの途中に設けられた温度センサ40をビール樽70の内部に設置可能な構成に変更するわけでもないため、設備コストを節減できる。
【0046】
尚、本実施の形態では、制御部200のCPU(不図示)と、このCPUに前述したステップS200及びS201の動作を実行させる前述した所定のプログラムとが、未調整警告部に相当する。また、本実施の形態では、このCPUと、このCPUに前述したステップS301の動作を実行させる前述した所定のプログラムとが、販売間隔警告部に相当する。
【0047】
また、前述した実施の形態では、ステップS200において炭酸ガス圧力の調整を自動的にリセットするものであったが、これに限定されるものではない。例えば、検知温度のみをリセットし、温度が未確定である旨のみを警告するものであってもよい。
【0048】
更に、前述した実施の形態では、制御部200は、ROM203に記憶された炭酸ガス圧力テーブル(図3)を参照して、炭酸ガス圧力を設定するものであったが、これに限定されるものではない。例えば、ROM203に記憶された前述した所定のプログラムにおいて検知温度と炭酸ガス圧力との関係が定義されていてもよい。
【0049】
===その他の実施の形態===
前述した発明の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく変更、改良され得るとともに、本発明にはその等価物も含まれる。
【0050】
前述した実施の形態では、ステップS101において、前回の販売(又は充填)で確定した温度に基づいて、今回の販売における炭酸ガス圧力を設定するものであったが、これに限定されるものではない。例えば、前回の販売(又は充填)で温度が確定し、その販売が終了した直後に、確定した温度に基づく炭酸ガス圧力を次販売に備えて予め設定しておいてもよい。或いは、例えば1つの販売中で、確定した温度に基づいて、炭酸ガス圧力を設定してもよい。この場合、生ビールの温度に最も適した炭酸ガス圧力を設定することができる。
【0051】
前述した実施の形態では、発泡飲料は生ビールであったが、これに限定されるものではなく、容器内への炭酸ガスの供給圧力を規定値に調整することが必要な発泡飲料であればいかなるものでもよい。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】本実施の形態のビールディスペンサ、ビール樽、及びガスボンベの外観構成例を示す模式図である。
【図2】本実施の形態のビールディスペンサの構成例を示すブロック図である。
【図3】生ビールの温度に対し、ビール樽の内部にかける炭酸ガス圧力の規定値を対応付けた炭酸ガス圧力テーブルを示す図表である。
【図4】本実施の形態のビールディスペンサが生ビールの温度を検知し炭酸ガスの供給圧力を調整する際の制御部の処理の手順を示すフローチャートである。
【図5】(a)は、本実施の形態の注出バルブの開閉動作を示す時間ダイアグラムであり、(b)は、本実施の形態の表示部における表示例を示す模式図である。
【符号の説明】
【0053】
1 ビールディスペンサ 2 本体 5 注出釦
6 表示部 10 導管 10a ストレート管
10b 螺旋管 10c 配管 10d 挿入管
15 キャップ 20 注出バルブ 20a ビールノズル
20b 泡ノズル 25 バルブ駆動部 65 バルブ駆動部
30 売り切れセンサ 40 温度センサ 45 A/Dコンバータ
50 炭酸ガス配管 60 調整バルブ 70 ビール樽
80 ガスボンベ 100 冷却ユニット 101 冷却水槽
102 冷却装置 200 制御部 201 第1タイマ
202 第2タイマ 203 ROM 204 RAM




 

 


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