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発明の名称 板状ワークの搬送装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−8644(P2007−8644A)
公開日 平成19年1月18日(2007.1.18)
出願番号 特願2005−190610(P2005−190610)
出願日 平成17年6月29日(2005.6.29)
代理人 【識別番号】100121821
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 強
発明者 伊藤 雅
要約 課題
ワークが複数の搬送装置で乗り継ぎ移送される場合にその乗り継ぎを好適に行わせ、ひいては安定した浮上搬送を実現する。

解決手段
搬送装置10において、浮上テーブル12の上面には平面視において円形状をなす円形凹部15が複数形成されており、その円形凹部15には、円板状をなす複数の多孔質板19がそれぞれ固着されている。浮上テーブル12の側方にはワーク搬送方向に沿って搬送レール21が設けられている。この場合、搬送レール21によるワーク支持位置を浮上テーブル12の上面よりも所定寸法だけ高位として多孔質板19による気体噴出時にワークWを下方に凸となる略弓形状とするとともに、乗り継ぎ部分の浮上テーブル12において多孔質体19の気体圧力を他よりも大きくするようにしている。
特許請求の範囲
【請求項1】
平面薄板状のワークを浮上させた状態で搬送する板状ワークの搬送装置において、
上面が水平面をなし前記ワークに対向する浮上テーブルと、
該浮上テーブルの上面に複数設けられその表面から気体を噴出させる多孔質体と、
前記浮上テーブルの側方においてワーク搬送方向に沿って設けられた搬送レール部材と、を備え、
前記搬送レール部材による前記ワークの支持位置を前記浮上テーブルの上面よりも所定寸法だけ高位として前記多孔質体による気体噴出時に前記ワークを下方に凸となる略弓形状とするとともに、前記浮上テーブルにおけるワーク搬送の始端又は終端となる部位の前記多孔質体の気体噴出量を他よりも多くする、又は同部位の多孔質体の気体圧力を他よりも大きくするように構成したことを特徴とする板状ワークの搬送装置。
【請求項2】
前記多孔質体からの気体噴出により前記ワークを浮上させた状態において当該ワークにはその搬送方向に直交する方向での中間部に盛り上がり部分が形成されるようにしたことを特徴とする請求項1に記載の板状ワークの搬送装置。
【請求項3】
前記多孔質体からの気体の未噴出時において前記ワークを前記浮上テーブル上に接触させ、気体噴出に伴い前記ワークを前記浮上テーブルから浮上させる構成としたことを特徴とする請求項1又は2に記載の板状ワークの搬送装置。
【請求項4】
前記浮上テーブルを、ワーク搬送の始端又は終端となる部位以外用の浮上テーブルと、ワーク搬送の始端又は終端となる部位用の浮上テーブルとにより構成し、それら各浮上テーブルで気体の噴出条件が異なるものとしたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の板状ワークの搬送装置。
【請求項5】
前記複数の多孔質体のうち、前記浮上テーブルにおけるワーク搬送の始端又は終端となる部位の多孔質体を、気孔率又は気孔径が他部位の多孔質体よりも大きいものとしたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の板状ワークの搬送装置。
【請求項6】
前記複数の多孔質体のうち、前記浮上テーブルにおけるワーク搬送の始端又は終端となる部位の多孔質体にはコンプレッサ装置により比較的高圧の気体を供給し、それ以外の多孔質体には送風機により比較的低圧の気体を供給する構成としたことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の板状ワークの搬送装置。
【請求項7】
前記搬送レール部材の高さ位置を調整可能とする高さ調整機構を設けたことを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の板状ワークの搬送装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、液晶ガラスや薄型大型基板といった平面薄板状のワークを非接触状態で搬送する板状ワークの搬送装置に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶ガラスや薄型大型基板などの製造工程では、これら液晶ガラスや薄型大型基板などのワークを搬送するために非接触式の搬送装置が用いられる。この非接触式の搬送装置は、多数の微細孔を有する複数の多孔質体を用いて構成されるものであり、各多孔質体の表面から一斉に加圧気体が噴出されることによりワークが浮上し、その浮上状態でワークの搬送が行われるようになっていた。こうした搬送装置として、例えば特許文献1や特許文献2などが知られている。
【0003】
かかる搬送装置の概略構成を図7に示す。図7は搬送装置30の平面図であり、ワークWは片面を上方に向けた状態で搬送されるようになっている。搬送装置30は、上面が平坦面とされた浮上テーブル31を備えており、その浮上テーブル31には複数の多孔質板32が設置されている。各多孔質板32には、浮上テーブル31内に設けられた図示しない気体通路を介して加圧気体が供給され、その表面から噴出される加圧気体によりワークWが浮上する。また、所定の搬送方向へのワークWの搬送手段としては、例えば浮上テーブル31の両サイドにコンベアを設けるとともに、そのコンベアに搬送用ローラを設置し、ワークを搬送用ローラに載せた状態で水平方向に移動させるようにしていた。
【0004】
ところで、液晶ガラス等の製造工場では、ワークWは所定順序で工場内を搬送され、その際複数の搬送装置30を乗り継ぎながらワークWが搬送される。この場合、複数の搬送装置30間で隙間が生じていると、ワークWが搬送装置間の隙間を乗り越えるようにして移送される。
【0005】
こうしてワークWが搬送装置間で乗り継ぎ移送される場合、その乗り継ぎ時には一時的に加圧気体による浮上力が作用しなくなり、図8に示すように、自重によりワークWの先端部が下方に撓み変形する(垂れ下がる)。そのため、ワークWの先端部が乗り継ぎ先の搬送装置と接触してしまうという問題が生じるおそれがあった。上記特許文献1,2等は、こうした装置間の乗り継ぎに関する問題に着目したものではなく、その対策が望まれている。
【特許文献1】特開2001−85496号公報
【特許文献2】特開2004−244186号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、ワークが複数の搬送装置で乗り継ぎ移送される場合にその乗り継ぎを好適に行わせ、ひいては安定した浮上搬送を実現することができる板状ワークの搬送装置を提供することを主たる目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
以下、上記課題を解決するのに有効な手段等につき、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお以下では、理解を容易にするため、発明の実施の形態において対応する構成例を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
【0008】
手段1.平面薄板状のワーク(ワークW)を浮上させた状態で搬送する板状ワークの搬送装置において、
上面が水平面をなし前記ワークに対向する浮上テーブル(浮上テーブル12)と、
該浮上テーブルの上面に複数設けられその表面から気体を噴出させる多孔質体(多孔質板19)と、
前記浮上テーブルの側方においてワーク搬送方向に沿って設けられた搬送レール部材(搬送レール21)と、を備え、
前記搬送レール部材による前記ワークの支持位置を前記浮上テーブルの上面よりも所定寸法だけ高位として前記多孔質体による気体噴出時に前記ワークを下方に凸となる略弓形状とするとともに、前記浮上テーブルにおけるワーク搬送の始端又は終端となる部位の前記多孔質体の気体噴出量を他よりも多くする、又は同部位の多孔質体の気体圧力を他よりも大きくするように構成したことを特徴とする板状ワークの搬送装置。
【0009】
手段1の搬送装置によれば、浮上テーブルの上面には複数の多孔質体が設けられ、その多孔質体から上方に気体が噴出される。これにより、平面薄板状のワークが浮上テーブル上において浮上状態で保持される。また、ワークは搬送レール部材により所定方向に搬送される。かかる搬送装置において、複数の搬送装置でその装置間の隙間を乗り越えるようにしてワークが搬送される場合を想定すると、自重によりワークの先端部が垂れ下がり、搬送装置間における乗り継ぎ移送に支障が生じる。
【0010】
その対策として本搬送装置では、搬送レール部材によるワークの支持位置を浮上テーブルの上面よりも所定寸法だけ高位として多孔質体による気体噴出時にワークを下方に凸となる略弓形状とするとともに、浮上テーブルにおけるワーク搬送の始端又は終端となる部位で多孔質体の気体噴出量を他よりも多くする、又は気体圧力を他よりも大きくするようにした。この場合、ワークはその搬送方向に直交する方向で撓み変形(弓状変形)することから、その形状効果によりワーク搬送方向における撓み変形(ワーク先端部のダレ)が抑制される。またそれだけでなく、浮上テーブルにおける始端部又は終端部ではワークの浮上量が他よりも大きくなるため、ワークの垂れ下がりが抑制される。以上により、ワークが複数の搬送装置で乗り継ぎ移送される場合にその乗り継ぎを好適に行わせ、ひいては安定した浮上搬送を実現することができる。
【0011】
なおこのとき、搬送装置間の隙間寸法(乗り継ぎ距離)に合わせて、浮上テーブルにおけるワーク搬送の始端又は終端となる部位の多孔質体の気体噴出量又は気体圧力を変えると良い。例えば、搬送装置間の隙間寸法(乗り継ぎ距離)が大きい場合には、小さい場合に比して気体噴出量を多くする、或いは気体圧力を大きくすると良い。
【0012】
手段2.前記多孔質体からの気体噴出により前記ワークを浮上させた状態において当該ワークにはその搬送方向に直交する方向での中間部に盛り上がり部分が形成されるようにしたことを特徴とする手段1に記載の板状ワークの搬送装置。
【0013】
手段2によれば、多孔質体からの気体噴出によりワークを浮上させた状態において、当該ワークにはその搬送方向に直交する方向での中間部に盛り上がり部分が形成される。つまり、ワーク両端を搬送レール部材により持ち上げ支持した場合において、ワーク下方に気体を噴出供給すると、気体の吹きだまりができてワークの一部が盛り上がる。例えば、基本的にワークが下方に凸となる略弓形状をなし、かつ中間部で盛り上がると、ワーク搬送方向に直交する方向においてワークがW(ダブリュ)字状をなすようになる。この場合、ワーク搬送方向における撓み変形が一層確実に抑制され、複数の搬送装置間におけるワークの乗り継ぎがより好適なもとなる。
【0014】
なおこのとき、ワークの中間部に盛り上がり部分を形成させるには、ワークサイズや、ワーク両端の搬送レール部材による支持高さを考慮する必要がある。
【0015】
手段3.前記多孔質体からの気体の未噴出時において前記ワークを前記浮上テーブル上に接触させ、気体噴出に伴い前記ワークを前記浮上テーブルから浮上させる構成としたことを特徴とする手段1又は2に記載の板状ワークの搬送装置。
【0016】
手段3によれば、多孔質板から気体を噴出させその気体をワーク下面に当てることにより、それまで浮上テーブル上に接触していたワークが浮上する。このとき、ワークが下方に凸となる略弓形状となることで、前記のとおりワーク先端部のダレが抑制される。
【0017】
手段4.前記浮上テーブルを、ワーク搬送の始端又は終端となる部位以外用の浮上テーブル(標準浮上テーブル12A)と、ワーク搬送の始端又は終端となる部位用の浮上テーブル(乗り継ぎ用浮上テーブル12B)とにより構成し、それら各浮上テーブルで気体の噴出条件が異なるものとしたことを特徴とする手段1乃至3のいずれかに記載の板状ワークの搬送装置。
【0018】
手段4によれば、ワーク搬送の始端又は終端となる部位(乗り継ぎ部分)とそれ以外の部位(搬送部分)とで浮上テーブルの仕様等が異なるものとなっており、それら各浮上テーブルで気体の噴出条件が相違する。この場合、浮上テーブル単位で気体の噴出条件を変えているため、各々個別に気体の噴出条件を設定する際において、その設定を容易に行うことができる。
【0019】
手段5.前記複数の多孔質体のうち、前記浮上テーブルにおけるワーク搬送の始端又は終端となる部位の多孔質体を、気孔率又は気孔径が他部位の多孔質体よりも大きいものとしたことを特徴とする手段1乃至4のいずれかに記載の板状ワークの搬送装置。
【0020】
手段5によれば、ワーク搬送の始端又は終端となる部位(乗り継ぎ部分)とそれ以外の部位(搬送部分)とで多孔質体の気孔率又は気孔径が相違しており、前者の部位で気孔率又は気孔径が大きいものとなっている。これにより、乗り継ぎ部分において多孔質体の気体噴出量を他よりも多くすることができ、その乗り継ぎを好適に行わせることができる。
【0021】
なおその他に、多孔質体の気体噴出面の面積を大きくしたりすることで、乗り継ぎ部分での多孔質体の気体噴出量を他よりも多くすることも可能である。
【0022】
手段6.前記複数の多孔質体のうち、前記浮上テーブルにおけるワーク搬送の始端又は終端となる部位の多孔質体にはコンプレッサ装置により比較的高圧の気体を供給し、それ以外の多孔質体には送風機により比較的低圧の気体を供給する構成としたことを特徴とする手段1乃至5のいずれかに記載の板状ワークの搬送装置。
【0023】
手段6によれば、浮上テーブルにおける搬送部分では送風機による低圧気体が供給されてワークが搬送される。また、乗り継ぎ部分のみコンプレッサ装置による高圧気体が供給される。この場合、エネルギ効率の良い搬送が実現できる。
【0024】
手段7.前記搬送レール部材の高さ位置を調整可能とする高さ調整機構を設けたことを特徴とする手段1乃至6のいずれかに記載の板状ワークの搬送装置。
【0025】
手段7によれば、搬送レール部材の高さ位置が調整可能となっているため、その都度最適な状態でワーク搬送を行わせることができる。このとき、被搬送物であるワークの種類や大きさが変更された場合にもそれに好適に対処できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
以下、本発明を具体化した一実施の形態を図面に従って説明する。本実施の形態の搬送装置は、液晶ガラスや薄型大型基板といった平面薄板状のワークを、その片面を上方に向けた状態でベース表面から浮上させて支持(非接触支持)するとともに、所定の搬送方向に搬送するための装置である。図1は、本実施の形態における搬送装置10の概略を示す平面図であり、図2は、図1のA−A線断面図である。図1の左右方向がワークWの搬送方向であり、図の左方から右方に向けてワークWが搬送されるようになっている(搬送装置10において左側がワーク搬送の始端部、右側が終端部である)。
【0027】
なお、液晶ガラス等の製造工場においては、図3に示すように、複数の搬送装置10がワーク搬送経路に沿って設置されており、ワークWは各搬送装置10を乗り継ぐようにして順次搬送される。本搬送装置10は、例えば、いわゆるG6サイズ(幅1500mm×長さ1800mm)のワークWを搬送可能とするものである。各搬送装置10は所定間隔を隔てて各々設置されており、各装置間の隙間寸法D1は例えば200mm程度である。
【0028】
図1及び図2に示すように、搬送装置10はワークWに対向する装置本体11を備えている。その装置本体11は、複数に分割された浮上テーブル12と、それら複数の浮上テーブル12を同一の水平面上に接合させた状態で載置する基台13とから構成されている。図示する構成では、ワークWの搬送方向に沿うようにして5つの浮上テーブル12が並列に設けられるとともに、図の右端部(搬送終端部である乗り継ぎ部)には搬送方向に直交する向きに1つの浮上テーブル12が設けられている。以下の説明では便宜上、搬送方向に沿う向きに設けられた5つの浮上テーブル12を「標準浮上テーブル12A」とし、乗り継ぎ部に設けられた浮上テーブル12を「乗り継ぎ用浮上テーブル12B」とも言うこととする。
【0029】
なお、図1の構成では、装置本体11の右端部にのみ乗り継ぎ用浮上テーブル12Bを設けているが、左右両方の端部に同乗り継ぎ用浮上テーブル12Bを設ける構成であっても良い。
【0030】
各浮上テーブル12はアルミニウム製の長尺状部材よりなり、平坦な水平面である上面には平面視において円形状をなす円形凹部15が複数形成されている。各円形凹部15はいずれも同一径でかつ同一の深さ寸法にて形成されている。また、各浮上テーブル12において、円形凹部15の奥側には通路16が形成されるとともに、浮上テーブル12の底面側にはほぼ全域にわたり溝凹部17が形成されている。この溝凹部17により、図示しない気体供給源から加圧気体を取り込むための気体室18が形成されている。気体室18に加圧気体が供給されると、その加圧気体が各通路16に分配供給される。
【0031】
浮上テーブル12の円形凹部15には、円板状をなす複数の多孔質板19がそれぞれ固着されている。多孔質板19の厚さ寸法は円形凹部15の深さ寸法よりと同一であり、故に円形凹部15に多孔質板19を固着した状態では、浮上テーブル12の上面と多孔質板19の上面とが面一になっている。多孔質板19は、例えば焼結アルミニウム、焼結銅、焼結ステンレス等の金属材料によって構成することができるが、それ以外にも、焼結三フッ化樹脂、焼結四フッ化樹脂、焼結ナイロン樹脂、焼結ポリアセタール樹脂等の合成樹脂材料や、焼結カーボン、焼結セラミックスなどによって構成することもできる。
【0032】
なお、浮上テーブル12の上面よりも上方に突出した状態で多孔質板を設けることも可能である。この場合、多孔質板の外周縁部にシール層を形成し、多孔質板に加圧気体(加圧エア)が供給された際においてその加圧気体が多孔質板の外周面から漏れないようにすると良い。シール層は外周面に合成樹脂を塗布したり、注入したりするなどして形成される。
【0033】
多孔質板19及びその収容部は平面視において円形状(真円状)であることに限られず、楕円形状にしたり、四角形等の多角形形状としたりするなど、任意の形状を選択することができる。ただし、両者の形状は相互に共通していることが好ましい。また、多孔質板19を浮上テーブル12に直接固着するのではなく、多孔質板を多孔質支持体(多孔質板ホルダ)に装着して多孔質ユニットを構成し、その多孔質ユニットを浮上テーブル12に固着する構成であっても良い。
【0034】
本実施の形態では特に、標準浮上テーブル12Aと乗り継ぎ用浮上テーブル12Bとで各々の気体噴出条件が異なるものとなっている。すなわち、乗り継ぎ用浮上テーブル12Bでは、標準浮上テーブル12Aに比して気体噴出に伴うワーク浮上量が大きくなるようになっている。そのための構成として、標準浮上テーブル12Aと乗り継ぎ用浮上テーブル12Bとで気体供給系を別々に設けており、乗り継ぎ用浮上テーブル12Bの気体室18には比較的高圧の加圧気体を供給する。これにより、乗り継ぎ用浮上テーブル12B側の多孔質板19から噴出される気体圧力は、標準浮上テーブル12A側の多孔質板19から噴出される気体圧力よりも大きいものとなっている。この場合、標準浮上テーブル12Aに対しては送風機からブロアエア(低圧エア)を供給し、乗り継ぎ用浮上テーブル12Bに対してはコンプレッサ装置から加圧エア(高圧エア)を供給する構成としている。
【0035】
乗り継ぎ用浮上テーブル12Bでの噴出気体の圧力は、搬送装置10間の隙間寸法(乗り継ぎ距離)に合わせて適宜設定されると良い。例えば、搬送装置10間の隙間寸法(乗り継ぎ距離)が大きい場合には、小さい場合に比して気体圧力を大きくすると良い。
【0036】
ワーク浮上量を大きくするための構成として、乗り継ぎ用浮上テーブル12Bでの噴出気体の圧力を大きくすることに加えて又はそれに代えて、同じく乗り継ぎ用浮上テーブル12Bにおける多孔質板19の気体噴出面の面積を大きくする、同多孔質板19の設置密度を大きくする、同多孔質板19の気孔率又は気孔径を大きくする(多孔質抵抗を減らす)等々を適宜実施するようにしても良い。
【0037】
また、装置本体11(浮上テーブル12)の両サイドには、ワークWの搬送方向に沿って搬送レール21が設けられている。この搬送レール21には多数のローラ(図示略)が設けられており、そのローラ上にワークWの両端部が載置された状態で当該ローラの回転に伴いワークWが移送されるようになっている。この場合図4の説明図に示すように、搬送レール21によるワーク支持点は、浮上テーブル12の上面(気体噴出面)よりも所定寸法D2だけ高い位置に設定されており、多孔質板19から加圧気体を噴出させていない状態では、ワークWの両端部が搬送レール21に載った状態で支持され、その他ワークWの中央部を含む大部分が浮上テーブル12の上面(気体噴出面)に接触する。つまり、ワークWは、全体に下に凸の弓状に撓んだ状態となっている。
【0038】
本実施の形態では、ワーク寸法を幅1500mm×長さ1000mm×厚み1.0mmとしており、かかるワークサイズの場合、寸法D2は例えば15〜20mm程度である。ただし、寸法D2はワークWのサイズ(面積)に応じて異なるものである。
【0039】
上記構成の搬送装置10において、ワークWの浮上搬送時には浮上テーブル12の気体室18に加圧気体が供給される。これにより、多孔質板19の表面から加圧気体が噴出され、ワークWが浮上する。そして、その浮上状態でワークWが搬送される。このとき、ワーク搬送方向に直交する方向ではワークWが下方に凸となる略弓形状で浮上する。詳細には、ワークWの下面側において、その中央部付近には加圧気体の吹きだまりができるため、図5に示すようにワークWの中央部付近が盛り上がり、全体として緩やかなW(ダブリュ)字形状となる。この場合、ワークWはその搬送方向に直交する方向で撓み変形(弓状変形)していることから、その形状効果によりワーク搬送方向における撓み変形(ワーク先端部のダレ)が抑制される。
【0040】
また、乗り継ぎ用浮上テーブル12Bでは、標準浮上テーブル12Aに比して噴出気体の圧力が大きくそれに伴いワーク浮上量が大きくなるため、ワーク先端部が図6に示すように持ち上げられ、ワークWの垂れ下がりが抑制される。したがって、搬送装置10間でワークWが乗り継ぎ移送される場合において自重によりワーク先端が垂れ下がり、それに起因してワーク先端が乗り継ぎ先の搬送装置に接触するといった従来の不都合(図8参照)が解消される。
【0041】
以上詳述した本実施の形態によれば、ワークWが複数の搬送装置10で乗り継ぎ移送される場合にその乗り継ぎを好適に行わせ、ひいては安定した浮上搬送を実現することができる。
【0042】
なお、本発明は上記実施の形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施しても良い。
【0043】
上記実施の形態では、ワーク搬送時においてワークWの中央部付近を盛り上げ、ワーク全体として緩やかなW(ダブリュ)字形状となるような構成としたが(図5参照)、これを変更する。例えば、ワーク中央部の盛り上げを無くす構成でも良い。この場合にも、ワークWが全体として下方に凸の弓形状となることで、既述の効果が得られるようになる。また、ワークWに2カ所以上の盛り上がり部分を設ける構成としても良い。こうした各形態は、浮上テーブル12の上面に対する搬送レール21のワーク支持位置(支持高さ)や、多孔質板19から噴出される気体の流量(又は圧力)により調整できる。
【0044】
搬送レール21の高さ位置を調整可能とする高さ調整機構を設ける構成としても良い。高さ調整機構としては手動式、電動式などが考えられる。この場合、搬送レール21の高さ位置を調整することにより、その都度最適な状態でワーク搬送を行わせることができる。被搬送物であるワークWの種類や大きさが変更された場合にもそれに好適に対処できる。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】発明の実施の形態における搬送装置の概略を示す平面図である。
【図2】図1のA−A線断面図である。
【図3】複数の搬送装置の設置レイアウトを示す図である。
【図4】ワークの浮上前の状態を示す説明図である。
【図5】ワークの浮上搬送状態を示す説明図である。
【図6】ワークの浮上搬送状態を示す説明図である。
【図7】従来技術における搬送装置を示す平面図である。
【図8】従来技術の問題点を説明するための図である。
【符号の説明】
【0046】
10…搬送装置、12…浮上テーブル、12A…標準浮上テーブル、12B…乗り継ぎ用浮上テーブル、19…多孔質板、21…搬送レール、W…ワーク。




 

 


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