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発明の名称 チップ型電子部品収納台紙
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−161274(P2007−161274A)
公開日 平成19年6月28日(2007.6.28)
出願番号 特願2005−357223(P2005−357223)
出願日 平成17年12月12日(2005.12.12)
代理人
発明者 山本 学 / 奥谷 岳人
要約 課題
チップ型電子部品収納台紙からカバーテープを剥がす際の剥離強度が強く、台紙からのケバを抑制したチップ型電子部品収納台紙を提供する。

解決手段
チップ型電子部品収納台紙において、カバーテープと接触する表層が、スチレン−オレフィン−アクリル酸共重合体樹脂を含有するチップ型電子部品収納台紙であり、またスチレン−オレフィン−アクリル酸共重合体樹脂は、水溶性高分子と混合して塗布されることが好ましく、さらには前記水溶性高分子がポリビニルアルコール、デンプン、ポリアクリルアミドから選ばれる少なくとも一種であることが好ましい。
特許請求の範囲
【請求項1】
チップ型電子部品を収納する紙製チップ型電子部品収納台紙において、カバーテープが接触する台紙の表層が、スチレン−オレフィン−アクリル酸共重合体樹脂を含有することを特徴とするチップ型電子部品収納台紙。
【請求項2】
前記スチレン−オレフィン−アクリル酸共重合体樹脂は、他の水溶性高分子と混合して塗布されることを特徴とする請求項1項記載のチップ型電子部品収納台紙。
【請求項3】
前記他の水溶性高分子がポリビニルアルコール、デンプン、ポリアクリルアミドから選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする請求項1または2のいずれか1項記載のチップ型電子部品収納台紙。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、紙製チップ型電子部品収納台紙に関するものであり、詳しくは、カバーテープとの接着強度に優れ、カバーテープを剥がす際に台紙から抜け出るケバを防止したチップ型電子部品収納台紙に関するものである。
【背景技術】
【0002】
チップ型電子部品収納台紙は、通常、次のように加工処理をしてチップ型電子部品のキャリアとして使用される。
(1)所定の幅にスリットする。
(2)所定大きさの角穴と丸穴を開ける。角穴はチップ型電子部品収納用で、丸穴は充填機内送り用である。
(3)台紙の裏面(ボトム側)にカバーテープを接着する。なお、角穴を開けないで、所定の大きさの角状エンボンス加工をすることもあり、この場合、この工程は省かれる。台紙とカバーテープを接着する方法は、台紙とカバーテープを重ね、カバーテープ上から熱と圧力を加えて接着する、いわゆるヒートシール法で行われる。
(4)チップ型電子部品を充填する。
(5)台紙の表面(トップ側)にヒートシール法によってカバーテープを接着する。
(6)所定の大きさのカセットリールに巻き付け、チップ型電子部品と共に出荷する。
(7)最終ユーザーでトップ側カバーテープを剥がし、チップ型電子部品を取り出す。
【0003】
以上のように使用されることから、収納台紙に求められる品質には充填したチップ部品に悪影響を及ぼさないこと、紙に対する各種処理に耐え得る強度を有すること、更に、カバーテープが良好に接着され、かつチップ電子部品を取り出す際にトップ側カバーテープを剥がした際にケバ発生が無き事等が挙げられる。
【0004】
これまで、カバーテープを剥がした際のケバ発生防止手段として、テープの未接着部分を検出する装置の開発(特許文献1)で根本的な未接着部分を防止する手段ではなかったり、プラスチック製キャリアテープを対象としたカバーテープに破断対策(特許文献2、3、4)で紙製キャリアテープのピーリングを改善するものでなかったり、針葉樹と広葉樹の配合比の規定、また澱粉をサイズプレスにて両面に塗工することでケバ立ちを防止する方法(特許文献5)が用いられてきたが、どの方法もカバーテープとの十分な接着性を得るとともにケバを防止するために充分のものではなかった。
【特許文献1】特開平9−315486号公報
【特許文献2】特開平11−105181号公報
【特許文献3】特開平9−156684号公報
【特許文献4】特開平8−258888号公報
【特許文献5】特開2000−175966号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、紙製のチップ型電子部品収納台紙において、カバーテープとの接着性に優れ、かつ剥がすときに台紙から抜け出るケバを防止したチップ型電子部品収納台紙を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、多層板紙のチップ型電子部品収納台紙において、ケバ防止のために表層に塗布する表面処理剤を紙層深くに浸透させ、さらに浸透した表面処理剤が繊維間結合を強固にすることでケバの発生が極めて防止できることを見出し、本発明を完成させた。本発明は、以下の各発明を包含する。
(1)チップ型電子部品を収納する紙製チップ型電子部品収納台紙において、カーバーテープと接触する表層が、スチレン−オレフィン−アクリル酸共重合体樹脂を含有するチップ型電子部品収納台紙。
【0007】
(2)前記スチレン−オレフィン−アクリル酸共重合体樹脂は、水溶性高分子と混合して塗布される(1)記載のチップ型電子部品収納台紙。
【0008】
(3)前記水溶性高分子がポリビニルアルコール、デンプン、ポリアクリルアミドから選ばれる少なくとも一種である(1)または(2)記載のチップ型電子部品収納台紙。
【発明の効果】
【0009】
本発明のチップ型電子部品収納台紙は、カバーテープとの接着強度に優れ、カバーテープを剥がす際に台紙から抜け出るケバを防止したものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明では台紙表層にカバーテープとの接着性を向上させ、さらに台紙表面の強度を高めるためにスチレン−オレフィン−アクリル酸共重合体樹脂を含有させる。スチレン−オレフィン−アクリル酸共重合体樹脂は疎水基と親水基を有しており、台紙表面に塗工する事により、表面のカバーリングのほか、紙層中に浸透し、親水基であるカルボン酸がパルプ繊維と水素結合を形成し、繊維間を架橋した状態にし、繊維間結合を大幅に向上させる。繊維間結合の向上により、カバーテープを剥がす際の抵抗力が向上し、剥離強度を強くするほかケバとなる繊維の抜けを防止出来る。
【0011】
また、スチレン−オレフィン−アクリル酸共重合体樹脂のガラス転移温度が60〜150℃であることが好ましい。ガラス転移温度が60℃未満であれば、カバーテープを貼り付ける際の貼り付け温度によって、パルプ繊維間に架橋状態として存在しているスチレン−オレフィン−アクリル酸共重合体樹脂の結合を弱めてしまう。また、ガラス転移温度が150℃を超えると、パルプ繊維との架橋が硬くなり過ぎ、カバーテープ接着剤層が剥がれるときのストレスで破損し、破損部がケバとして発生する恐れがある。
【0012】
また、本発明においては、スチレン−オレフィン−アクリル酸共重合体樹脂は、水溶性高分子と混合して塗布される事でケバ発生防止にはさらに効果的である。つまり、水溶性高分子を含有する事により、該水溶性高分子が、スチレン−オレフィン−アクリル酸共重合体樹脂とパルプ繊維の架橋状態の塊同士をさらにバインダーとして結合させ、ケバ発生を効果的に防止する。 さらに、スチレン−オレフィン−アクリル酸共重合体樹脂は水溶性高分子と共に存在する事により、水溶性高分子の表面張力を低下させ、台紙の最表面に均一、また内部へ深く浸透し、紙層内部からのケバ発生防止効果も発現する。
【0013】
また、本発明においては、水溶性高分子がポリビニルアルコール、デンプン、ポリアクリルアミドから選ばれる少なくとも一種であることが表面強度を上げ、また塗工適性も良好である事から好ましい。
好ましくはスチレン−オレフィン−アクリル酸共重合体樹脂100質量%に対して、100〜20000質量%の割合で配合する事が好ましい。塗布量としては、0.01〜2.0g/m2が好ましい。
【0014】
本発明において、台紙表面にスチレン−オレフィン−アクリル酸共重合体樹脂を塗布する手段としては、例えばバーコーター、ブレードコーター、エアーナイフコーター、ロッドコーター、ゲートロールコーターやサイズプレスやキャレンダーコーター等のロールコーター、ビルブレードコーター、ベルバパーコーター等がある。
【0015】
本発明のチップ型電子部品収納台紙に使用する原料パルプには各種のものが使用でき、例えば、化学パルプ(広葉樹、針葉樹)、機械パルプ、古紙パルプ、非木材繊維パルプ、合成パルプ等がある。これらのパルプは単独でも、二種以上混合使用しても良い。抄造内添薬品については、本発明の薬品以外にも必要に応じて、例えば、ロジン、スチレン・マレイン酸、アルケニル無水コハク酸、アルキルケテンダイマー等のサイズ剤、各種紙力増強剤、濾水歩留り向上剤、ポリアミドポリアミンエピクロルヒドリン等の耐水化剤、消泡剤、タルク等の填料、染料等を使用することができる。
【0016】
本発明の紙製チップ型電子部品収納台紙を製造するための製造装置、製造条件に特に限定はなく、それぞれの製造装置に合わせた製造条件を選択し、本発明の製品を製造することができる。例えば、円網抄紙機、長網抄紙機での抄き合わせによって抄紙され、前述の内添やコーターによる外添によって薬品が添加されている表層を有する台紙が製造される。
【0017】
本発明では、必要に応じて種々の内添薬品を使用できる。例えば、ロジン系サイズ剤、スチレン・マレイン酸、アルキルケテンダイマー、アルケニル無水コハク酸など、天然および合成の製紙用の内添サイズ剤、各種紙力増強剤、濾水歩留り向上剤、ポリアミドポリアミンエピクロルヒドリン等の耐水化剤、消泡剤、タルク等の填料、染料等を使用することができる。
【0018】
また、本発明ではボトムテープとの接着性およびケバ防止効果を向上させるために収納台紙の裏面に、ポリビニルアルコール、デンプン、ポリアクリルアミド、アクリル系樹脂、スチレン・ブタジエン系樹脂、スチレン・イソプレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、エチレンー酢酸ビニル系樹脂、酢酸ビニルービニルアルコール系樹脂、ウレタン系樹脂など必要な薬品を適宜塗布させることも可能である。 さらに塗布手段についても、例えばバーコーター、ブレードコーター、エアーナイフコーター、ロッドコーター、ゲートロールコーターやサイズプレスやキャレンダーコーター等のロールコーター、ビルブレードコーター、ベルバパコーター等がある。
【0019】
本発明のチップ型電子部品収納台紙の坪量は、中に収納するチップ型電子部品の大きさにより決ってくるが、一般に200〜1000g/m程度である。このような坪量範囲であるため、抄造方法としては、地合いの取り易い多層抄きが好ましい。
【実施例】
【0020】
以下、実施例により本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。なお、配合、濃度等を示す数値は、固型分又は有効成分の質量基準の数値である。また、全ての例について抄造した紙はJIS P8111に準じて前処理を行った後、剥離強度測定に供した。剥離強度の測定条件の詳細は下記の通りである。
【0021】
<剥離強度の測定方法>
チップ型電子部品を収納する台紙を8mm幅のテープ状にカットし、カバーテープとして日東電工(株)製の「No.318H−14A」〔ポリエチレンテレフタレート(PET)とエチレン・ビニル酢酸エステル共重合体(EVA)との共押出しラミネートフィルム:幅5.25mm、厚さ53μm、〕を使用して台紙の一側縁側を覆い、次いで、テスター産業(株)製のヒートシールテスター「TP701S」を用い、ヒートシール温度155℃、試料にかかるヒートシール圧力1.5Mpa、ヒートシール時間0.2秒間の条件で、カバーテープで覆われた側縁から内側に0.5mmの位置から、幅0.4mmで間隔3.0mmのレール状に該カバーテープを台紙面にヒートシールし、次いで、約1時間後に、剥離強度をJIS C 0806−3に準拠した方法(剥離速度300mm/min)で、測定時間12秒間で測定し、その間の平均値を求めた
【0022】
<ケバ立ち>
隔離強度の測定後のヒートシール部を目視で確認する。
◎:まったくケバ立ちがない
○:1〜2本ケバ立ちがある。
○△:3〜5本ケバ立ちがある。
△:6〜8本ケバ立ちがある。
△×:9〜10本部分的にケバ立ちがある。
×:全面にケバ立ちがある。
【0023】
実施例1
表層、中層、裏層でパルプを使い分け、表層用にはNBKP30%、LBKP70%を混合叩解し、CSF(カナダスタンダードフリーネス)400mlのパルプを調製し、中層用にはNBKP20%、LBKP20%、上質古紙20%、新聞古紙40%の配合でCSF350mlのパルプを調製し、裏層用にはNBKP25%、LBKP25%、新聞古紙50%の配合でCSF400mlのパルプを調製した。それぞれのパルプスラリーに硫酸バンドを添加してpH6.0に調整し、内添紙力増強剤としてポリアクリルアミド(商品名:ポリストロン1260、荒川化学工業製)を0.3%添加した。以上の条件のパルプスラリーを円網3層抄合わせ抄造機で、それぞれ表層100g/m2、中層200g/m2、裏層50g/m2で抄合わせ、抄紙機に設置された平滑化処理機(マシンカレンダー)で平滑化処理した後、表層に、表面処理剤として、スチレン−オレフィン−アクリル酸共重合体樹脂(商品名SS2910、星光PMC製)を0.9g/m2塗工し、坪量350g/m2、厚さ0.42mmのチップ型電子部品収納台紙を製造した。
【0024】
実施例2
表面処理剤として、ポリアクリルアミド(商品名:PS117、荒川化学工業製)100質量%、スチレン−オレフィン−アクリル酸共重合体樹脂(商品名SS2910、星光PMC製)2.0質量%を混合し、調製した以外は実施例1と同様にして、チップ型電子部品収納台紙を製造した。
【0025】
実施例3
表面処理剤として、ポリビニルアルコール(商品名:PVA117、クラレ製)100
質量%、スチレン−オレフィン−アクリル酸共重合体樹脂(商品名SS2910、星光PMC製)2.0質量%を混合し、調製した以外は実施例1と同様にして、チップ型電子部品収納台紙を製造した。
【0026】
実施例4
表面処理剤として、酸化デンプン(商品名:エースA、王子コンスターチ製)100質量%、スチレン−オレフィン−アクリル酸共重合体樹脂(商品名SS2910、星光PMC製)2.0質量%を混合し、調製した以外は実施例1と同様にして、チップ型電子部品収納台紙を製造した。
【0027】
実施例5
表面処理剤として、カチオン化デンプン(商品名:エースK−250、王子コンスターチ製)100質量%、スチレン−オレフィン−アクリル酸共重合体樹脂(商品名SS2910、星光PMC製)2.0質量%を混合し、調製した以外は実施例1と同様にして、チップ型電子部品収納台紙を製造した。
【0028】
実施例6
表面処理剤として、尿素リン酸エステル化デンプン(商品名:エースP230、王子コン
スターチ製)100質量%、スチレン−オレフィン−アクリル酸共重合体樹脂(商品名SS2910、星光PMC製)2.0質量%を混合し、調製した以外は実施例1と同様にして、チップ型電子部品収納台紙を製造した。
【0029】
比較例1
表面処理剤として、ポリビニルアルコール(商品名:PVA117、クラレ製)を塗工した以外は実施例1と同様にして、チップ型電子部品収納台紙を製造した。
【0030】
比較例2
表面処理剤として、ポリビニルアルコール(商品名:PVA117、クラレ製)を0.3g/m2塗工した以外は実施例1と同様にして、チップ型電子部品収納台紙を製造した。
【0031】
実施例1、2、3、4、5、比較例1、2の剥離強度平均値を表1に示す。本発明のチップ型電子部品収納台紙である実施例1、2、3、4、5は比較例1、2よりも剥離強度が強く、ケバ発生も少なかった。
【0032】
【表1】


【0033】
実施例と比較例との対比から明らかなように、本発明の要件を満たす紙基材は、剥離強度が強く優れている上にカバーテープを剥がした際の台紙からのケバを防止したチップ型電子部品収納台紙としての適性が優れていることを示している。




 

 


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