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発明の名称 搬送設備
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−1692(P2007−1692A)
公開日 平成19年1月11日(2007.1.11)
出願番号 特願2005−182113(P2005−182113)
出願日 平成17年6月22日(2005.6.22)
代理人 【識別番号】100080621
【弁理士】
【氏名又は名称】矢野 寿一郎
発明者 杉本 浩自
要約 課題
走行路と、該走行路を走行する一又は複数の台車と、を備える搬送設備であって、メンテナンスや修理に際して、台車を走行路から取り外すことなく、作業者の安全を確保することのできる搬送設備を提供する。

解決手段
作業者の移動を規制する着脱自在な仕切6と、走行路3における仕切6の設置位置を検出する仕切検出器10と、台車1a・1bの走行可能範囲を、前記仕切検出器10の検出する仕切6の設置位置に基づいて設定する走行範囲設定手段と、を設ける。
特許請求の範囲
【請求項1】
走行路と、
前記走行路を走行する一又は複数の台車と、
を備える搬送設備であって、
作業者の移動を規制する着脱自在な仕切と、
前記走行路における前記仕切の設置位置を検出する仕切検出器と、
前記台車の走行可能範囲を、前記仕切検出器の検出する前記仕切の設置位置に基づいて設定する走行範囲設定手段と、
を具備することを特徴とする、搬送設備。
【請求項2】
前記仕切検出器は、
前記仕切に設けた反射板と、
前記台車に設けた発光器及び受光器と、
前記反射板、前記発光器、及び前記受光器を利用して前記仕切と前記台車との距離を検知する距離センサと、を具備し、
前記走行範囲設定手段は、前記距離センサの検知情報に基づいて前記台車を停止させる台車停止手段を具備する、請求項1に記載の搬送設備。
【請求項3】
前記台車に前記反射板を設けたことを特徴とする、請求項2に記載の搬送設備。

発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、走行路を走行する台車を具備する搬送設備の技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、複数の台車が、一走行路上のそれぞれに割り当てられた走行区域を走行する搬送設備が利用されている。このようなシステムには、必要に応じて各台車の走行区域を変更できるように構成されたものがある。たとえば、一台の台車(又は台車の搭載する作業装置)が故障したとき、走行路の外部に設けたメンテナンスエリアに該台車を移動して修理作業を行う間、該台車の走行区域に隣接する走行区域を、該台車の走行区域まで含めるように一時的に変更して、残った台車で走行路全域にわたって搬送作業を行う(たとえば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2001−301609号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、特許文献1では、台車のメンテナンスや修理を行う際には、台車を走行路から取り外して外部に移動させることにより、作業者の安全性を確保していたため、台車を走行路から取り外して移動させる作業が大変であった。
そこで、本発明においては、メンテナンスや修理に際して、台車を走行路から取り外すことなく、作業者の安全を確保することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
【0005】
すなわち、請求項1においては、走行路と、前記走行路を走行する一又は複数の台車と、を備える搬送設備であって、作業者の移動を規制する着脱自在な仕切と、前記走行路における前記仕切の設置位置を検出する仕切検出器と、前記台車の走行可能範囲を、前記仕切検出器の検出する前記仕切の設置位置に基づいて設定する走行範囲設定手段と、を具備することを特徴とする、搬送設備を提供する。
【0006】
請求項2においては、前記仕切検出器は、前記仕切に設けた反射板と、前記台車に設けた発光器及び受光器と、前記反射板、前記発光器、及び前記受光器を利用して前記仕切と前記台車との距離を検知する距離センサと、を具備し、前記走行範囲設定手段は、前記距離センサの検知情報に基づいて前記台車を停止させる台車停止手段を具備する、搬送設備を提供する。
【0007】
請求項3においては、前記台車に前記反射板を設けたことを特徴とする搬送設備を提供する。
【発明の効果】
【0008】
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
【0009】
請求項1においては、台車を走行路から取り外すことなくメンテナンスしても、仕切により作業者の安全を確保できる。さらに、仕切の位置に合わせて台車の走行可能範囲が自動的に制限されるため、より作業者の安全を確保できる。
【0010】
請求項2においては、仕切及び台車に設けた光学機器により、台車から仕切までの距離を検知することができ、その検知結果により台車を停止させることで、台車の走行可能範囲を容易に制限することができる。
【0011】
請求項3においては、仕切検出器を利用して、台車同士が誤って衝突することを防止できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
次に、発明の実施の形態を説明する。本実施形態は、本発明に係る搬送設備を、スタッカクレーンを有する自動倉庫に適用する例である。
図1は走行路に安全柵を設置した構成を示した正面図、図2は走行路に安全柵を設置した構成を示した平面図である。図3は自動倉庫内部の構成を示した正面図である。図4は自動倉庫内部の構成を示した平面図である。図5は多重安全システムの模式図である。
【0013】
図4に示すように、本実施形態に係る自動倉庫100の搬送設備2は、走行路3を往復走行する2台の台車1a・1bを具備する。
図4に示すように、搬送設備2は、走行台車部としてそれぞれ台車1a・1bを備えた2台のスタッカクレーン4a・4bを具備する。2台のスタッカクレーン4a・4bは同一の構成である。
自動倉庫100内には、走行路3の両側に沿って多数の物品収納棚31・31・・・が並んでいる。
【0014】
走行路3には2本の直線レール3a・3bが敷設されている。台車1a・1bの走行車輪20・20・・・をレール3a・3bに載せることにより、スタッカクレーン4a・4bは走行路3を走行する。
スタッカクレーン4a・4bは、走行路3に沿って配線された給電ケーブル25に、台車1a・1bに取り付けた集電子26を接触させて受電し、インバータ制御で変速される交流モータにより動力を得る。なお、台車への給電は、非接触給電でもよく、モータはインバータに限らず、サーボ等で制御するようにしてもよい。
【0015】
台車1a・1b上にはターンテーブル21を設けており、ターンテーブル21上にマスト22を立設している。マスト22には昇降台23を取り付けている。さらに、昇降台23には物品の移載装置24を設けている。
物品30の積み下ろしを行う際は、図3、4に示すように、ターンテーブル21を回転させて移載装置24を物品収納棚31等へ向けるとともに、積み下ろしを行う高さまで昇降台を昇降させ、移載装置24のアームを伸ばして積み下ろし作業を行う。一方、走行路3を移動する際は、移載装置24のアームをたたんで走行する。
【0016】
本実施形態に係る搬送設備2においては、通常自動運転時、スタッカクレーンは4a・4bは、走行路3のそれぞれに割り当てられた区域内で搬送作業を行う。そして、一方のクレーンの修理等を行うときには、本発明に係る安全柵6を用いて一時的に走行路3の端部にメンテナンスセクションS1(図5参照)を設け、残った一台の台車が走行路3のほぼ全域にわたって自動搬送作業を行う運転形態に切り替えられる。
【0017】
まず、搬送設備2の通常自動運転モードについて説明する。
通常自動運転時は、走行路3を略中間点で2つの区域に分け、スタッカクレーン4a・4bをそれぞれの区域に配して、各区域の搬送作業を分担させている。スタッカクレーン4a・4bは、搬送設備2の集中制御装置から無線で指令を受け、それぞれの分担区域内のみを走行して搬送作業を行うように制御される。なお、共用エリア及び共用エリアに対応する共用の物品収納棚を設けて、ある台車が共用の物品収納棚に物品を移載して、その物品を別の台車が移載することで、台車間で物品を受け渡せるようにしてもよい。
【0018】
集中制御装置の制御によって、スタッカクレーン4a・4bはそれぞれの分担走行区域内でのみ走行する。しかし、集中制御装置や台車1a・1bの誤作動等のために一方のスタッカクレーン4a・4bが他方の走行区間へ侵入することを想定して、搬送設備2においては、後記詳述する多重の安全装置として、緊急台車停止システム及びダンパ15を設けている。
【0019】
台車1a・1bは、光学式距離センサ10を利用した、相互衝突防止用の緊急台車停止システムを備えている。
台車1a・1bはそれぞれ、車体の前後に光学式距離センサ10を備える。図3に示すように、台車1aは、台車1b側から見て、車体の右側に3組の発光器11a・11b・11c及び受光器12a・12b・12cを備える。一方、車体の左側に一枚の台車反射板14を備える。台車1bも、同様に、台車1a側から見て、車体の右側に、発光器11a・11b・11c、及び各発光器11a・11b・11cと対となる受光器12a・12b・12cを備える。一方、車体の左側に一枚の台車反射板14を備える。
発光器11a・11b・11cのそれぞれの光線射出角度を変更することによって、発光器・受光器の各組の検知距離を独立に設定することができる。つまり、本実施形態における距離センサ10は3段階で台車1a・1b間の距離を検知することができる。本実施形態においては、第一接近距離、第一接近距離よりも短い第二接近距離、及び最も短い接近限界距離を設定している。
【0020】
台車1aの発光器11a・11b・11cは、台車1b側に向けて、それぞれに設定された角度をもって光線を射出する。たとえば、台車1a・1bが第一接近距離まで接近すると、台車1aの発光器1aから射出された光線が台車1bの反射板14によって台車1a側に反射され、反射光は台車1aの受光器12aに捉えられる。すると、台車1aの距離センサ10は、スタッカクレーン4aのローカルコントローラに検知情報を送る。台車1a・1bが第二接近距離、接近極限距離まで接近した場合も、同様に、距離センサ10はローカルコントローラに検出信号を送る。
スタッカクレーン4aのローカルコントローラは、第一接近距離の検知情報を受け取ると、台車1aに減速指令を出す。台車1aは、減速指令を受けると、自動的に走行駆動出力を下げて減速する。ローカルコントローラは、第二接近距離の検知情報を受け取ると、指令どおり減速がなされているかチェックを行う。減速されていない場合は、再び減速指令を出す。そして、接近極限距離の検知情報を受け取ると、ローカルコントローラは台車1aの走行駆動を完全停止させる指令を出す。台車1aは、停止指令を受けると、自動的にブレーキを作動させるとともに、走行駆動出力を切る。
【0021】
台車1bも同時に走行している場合、上述の距離検知及び台車停止のプロセスは台車1bにおいても同様に進行する。したがって、台車1a・1bが接近極限距離まで接近すると、両台車1a・1bは同時に停止する。これにより、両台車1a・1bの衝突、すなわち、両スタッカクレーン4a・4bの衝突を防ぐことができる。
なお、台車1a・1bは、互いに対面する側と反対の側にも上述の構成の発光器11a・11b・11c、受光器12a・12b・12c、及び台車反射板14を備えており、一走行路を3台以上の台車が走行する搬送設備にも汎用的に対応できるように構成されている。
【0022】
さらに、上述の緊急台車停止システムの台車停止プロセスが正常に行われず、両台車1a・1bが衝突する場合を想定して、台車1a・1bはそれぞれ車両の前端と後端にメカニカルダンパ等のダンパ15を備えている。ダンパ15の先端にはリミットスイッチ15aが設けられている。ダンパ15・15は、両スタッカクレーン4a・4bが衝突する際の衝撃を和らげて、スタッカクレーン4a・4bの破損を防ぐ。また、衝突と同時にダンパ15の先端のリミットスイッチ15aが作動して、台車1a・1bは走行駆動を停止する。
【0023】
また、搬送設備2においては、セーフティプラグシステムを設けている。セーフティプラグシステムは、走行路3に入る作業員等の安全確保のために使用されるものである。
図5に示すように、自動倉庫100には、走行路3へ入るための複数の進入扉32があり、各進入扉32前にセーフティプラグ差込口18を設けている。作業員等が走行路3に入るときには、セーフティプラグをセーフティプラグ差込口18から抜かなければ進入扉32を開けることができない。また、全てのセーフティプラグ差込口18にセーフティプラグを接続していなければ、給電ケーブル25に通電が行われない。したがって、作業員等が走行路3に入るときには必ずスタッカクレーンの4a・4bの運転が停止された状態になっている。これにより、走行路3へ入る作業員等の安全を確保している。
【0024】
次に、一方のスタッカクレーン4aが故障して修理が必要になった場合に、本発明に係る技術を用いる方法を説明する。
本発明に係る搬送設備2は、走行路3と、作業者の移動を規制する着脱自在な仕切としての安全柵6と、走行路3における安全柵6の設置位置を検出する柵検出器と、各セクション内に配する台車1a・1bのうち、自動搬送作業を行う台車1bの走行可能範囲を、柵検出器の検出する安全柵6の設置位置に基づいて設定する走行範囲設定手段と、を具備することを特徴とする。
ここで、走行路3は、一つの安全柵6により二分割されるものである。つまり、N(自然数)個の安全柵6が走行路3に沿って配置されると、この走行路3はN+1個のセクションに区画される。
なお、本出願において、走行路におけるセクションとは、仕切(本実施形態では安全柵6)によって物理的に区画された範囲を意味する。つまり、仕切同士の間の範囲全体、又は仕切と走行路端部との間の範囲全体を意味する。一方、台車の走行可能範囲とは、セクション内で台車が自動走行してもよいと許される範囲を意味する。安全性を考慮して、走行可能範囲の端部はしばしばセクションの端部(仕切や走行路端部)よりも内側に設定される。
【0025】
図1に示すように、安全柵6は、走行路3に沿う所定位置の床面上に、着脱自在に設置することができる。より詳しくは、前記床面には、走行路3に沿って、安全柵6の脚を差し込んで設置するための柵立設孔7・7・・・が多数形成されており、これら柵立設孔7・7・・・の形成位置が、走行路3に沿う安全柵6の設置可能な位置である。
【0026】
本実施形態においては、上述した台車1a・1b間の衝突を防止するための緊急台車停止システムを、自動走行する台車1bと安全柵6との衝突を防止する台車停止手段として利用する。
そのための構成要素として、前記柵検出器は、安全柵6に設けた柵反射板13と、台車1a・1bに設けた発光器11a・11b・11c及び受光器12a・12b・12cと、距離センサ10と、を具備する。そして、前記走行範囲設定手段は、台車停止手段としてスタッカクレーン4a・4bの緊急台車停止システムを具備し、該緊急台車停止システムは距離センサ10の検知情報に基づいて台車1a・1bを停止させる。
距離センサ10は、柵反射板13、発光器11a・11b・11c、及び受光器12a・12b・12cを利用して安全柵6と台車1a・1bとの距離を検知する。前記緊急台車停止システムは、上述のように、距離センサ10の検知情報に基づいて前記台車1a・1bを停止させる。
【0027】
たとえば、スタッカクレーン4aが故障すると、まず、図2に示すように、スタッカクレーン4aを走行路3の端部まで移動させる。そして、図1、2に示すように、修理作業に必要なだけ余裕をとって、走行路3を塞ぐように安全柵6を設置する。これにより、走行路3の安全柵6よりスタッカクレーン4a側をメンテナンスセクションS1、スタッカクレーン4b側を走行セクションS2として仕切る。
【0028】
図2、5に示すように、メンテナンスセクションS1で修理作業が行われる間、集中制御装置は運転制御の設定を変更されて、走行セクションS2においてスタッカクレーン4bのみに搬送作業を行わせるように制御する。走行セクションS2は走行路の大部分を占めるので、スタッカクレーン4b一台でほぼ全ての物品収納棚31・31・・・を対象にして搬送作業を行うことができる。
【0029】
図1、2に示すように、本発明の特徴として、安全柵6は柵反射板13を備えている。柵反射板13は、台車1bの備える発光器11a・11b・11cから射出される光線を反射するために設けられる。柵反射板13は、台車1aの台車反射板14に相当する位置に取り付けられている。柵反射板13により、台車1bが距離センサ10に設定された接近極限距離まで安全柵6に誤って接近したとき、台車1aに接近する場合と同様に、距離センサ10は安全柵6までの距離を検知することができる。すると、上述のプロセスにより、スタッカクレーン4bのローカルコントローラは台車1bを緊急停止させる。
【0030】
以上のように、本発明に係る搬送設備2においては、持ち運びの容易な安全柵6を設置するすることにより、台車1a・1bの走行可能範囲を簡単に設定することができる。すなわち、安全柵6に設けた柵反射板13により、台車1bの備える既存の距離センサ10及び緊急台車停止システムを利用して、スタッカクレーン4bが誤ってメンテナンスセクションS1へ接近しても、安全柵6より十分手前でスタッカクレーン4bを安全に停止させることができる。
【0031】
また、図1に示すように、安全柵6は、人が簡単に乗り越えることができない程度の高さを有する。したがって、安全柵6により、作業員が容易に走行セクションS2に移動することが妨げられるので、作業員が誤って走行セクションS2に入ってトラブルが起きることを防ぐことができる。
【0032】
さらに、図1、2に示すように、搬送設備2においては、安全柵6の柵反射板13を利用した台車停止プロセスが正常に行われない場合を想定して、走行セクションS2において安全柵6前方の床にメカニカルダンパ等の走行路ダンパ16を設置する。走行路ダンパ16は、台車1bの走行可能範囲端部よりも安全柵6側に設けられる。台車1bが、走行可能範囲を越えても停止せずに走行を続けると、台車1b前端のダンパ15が走行路ダンパ16に衝突して、台車1bは強制的に停止させられる。それと同時に、ダンパ15のリミットスイッチ15aが作動して、台車1bの走行駆動も停止する。
【0033】
以上の安全柵6及び走行路ダンパ16に加えて、本実施形態においては、上述のセーフティプラグシステムを利用してメンテナンスセクションS1における作業の安全性をさらに高めている。図5に示すように、本実施形態においては、走行路3内におけるメンテナンスセクションS1にもセーフティプラグ差込口17を設けている。
セーフティプラグをセーフティプラグ差込口17に差し込むと、走行セクションS2にのみ給電が行われ、スタッカクレーン4bの自動運転が可能になる。集中制御装置は、セーフティプラグのある位置までをスタッカクレーン4bの作業範囲と認識して制御を行う。自動運転中にセーフティプラグが抜かれると、走行セクションS2における給電ケーブル25による給電が停止され、スタッカクレーン4bの作業は停止する。また、走行路3内のセーフティプラグ差込口17にセーフティプラグが接続された状態では、進入扉32前のセーフティプラグ差込口18の操作は無効となる。したがって、メンテナンスセクションS1で作業が行われている間は、進入扉32前のセーフティプラグ操作を行うことなく、自由に、かつ安全にメンテナンスセクションS1に出入りすることができる。
【0034】
なお、給電ケーブル25は、互いに絶縁分割された部分給電ケーブルの集合体として構成されている。各部分給電ケーブルの境界は、走行路3における柵立設孔7・7・・・の配置位置に対応している。通常運転時には、給電ケーブル25全線に給電が行われている。セーフティプラグを安全柵6前のプラグ差込口17に差し込むと、給電ケーブル25を構成する各部分給電ケーブルのうち、走行セクションS2を担当する領域に配置されている部分給電ケーブルにのみ給電が行われる。
【0035】
なお、スタッカクレーン4bが故障した場合に備えて、走行路3のスタッカクレーン4b側の端部にも、上述した構成と同様に、安全柵6のための柵立設孔7、走行路ダンパ16の設置部、及びセーフティプラグ差込口17を設けている。これにより、図5に示すように、スタッカクレーン4b側の端部をメンテナンスセクションとすることができる。
【0036】
以上のように、本実施形態に係る搬送設備2においては、多重に設けられた安全装置により、走行セクションS2で搬送作業を行わせながら、同時に、メンテナンスセクションS1における作業の安全性を確保している。
安全な修理作業場としてのメンテナンスセクションS1を走行路3上に設けることができるので、短時間で容易にスタッカクレーン4aをメンテナンスセクションS1まで移動させることができる。したがって、自動倉庫100の稼働率の低下を抑制することができる。
【0037】
なお、本実施形態においては、台車1a・1bの有する光学式距離センサ10と柵反射板13により柵検出器を構成し、走行範囲設定手段としてスタッカクレーン4a・4bの緊急台車停止システムを利用したが、柵検出器及び走行範囲設定手段の構成はこれに限定されるものではない。
たとえば、柵立設孔7・7・・・に、安全柵6の脚が挿入されているか否かを検出する立設孔装置を設けて、これを柵検出器として用い、搬送設備2の集中制御装置を走行範囲設定手段として用いることもできる。この場合、集中制御装置は、走行路3に沿って配置されている柵検出器の検出信号を元に、前記安全柵6の設置位置を特定し、走行路3の終端と安全柵6とで仕切られるセクションや、安全柵6・6間で仕切られるセクションを認識する。そして、集中制御装置は、前記認識したセクション内に配置されている台車の走行可能な範囲を、そのセクション内に制限するように設定する。
搬送設備2は、上記の距離センサ10を用いる手段と立設孔装置を用いる手段を両方とも備えてもよい。柵検出器及び走行範囲設定手段を多重に設けることにより、さらに安全性を高めることができる。
【0038】
なお、本発明に係る搬送設備は、本実施形態で例示したスタッカクレーンを有する自動倉庫100の他にも、液晶用インラインストッカー等、搬送台車を利用する種々のシステムに適用することができる。
【0039】
また、本実施形態においては、一走行路を2台の台車が走行するシステムを例示したが、本発明に係る搬送設備は一走行路を3台以上の台車が走行するシステムにも適用できる。
例えば、走行路の中央の区域を走行する台車が故障した場合は、走行路の略中間部に二つの安全柵を設置して、両柵の間をメンテナンスセクションとして仕切ることができる。そして、両柵の外側を走行セクションとして、残った台車に故障台車の分担区域まで含めて搬送作業を行わせることができる。
また、一走行セクションに複数の台車を走行させてもよい。その場合、通常運転時と同様に距離センサを利用した緊急台車停止システムによって台車同士の衝突が防止される。
【0040】
さらに、一走行路に台車が1台のみ走行するシステムにおいても、本発明に係る搬送設備を有用に適用することができる。たとえば、走行路の途中で走行路自体のメンテナンスを行う場合や、走行路に隣接する収納棚、機械類の増設工事等を行う場合に、走行路を安全柵で仕切って、一側で作業員が作業する間、他側で台車に搬送作業を行わせることができる。一走行路に複数の台車が走行するシステムでも同様の目的で適用することができる。
以上の例でも、安全柵とともに、走行路ダンパ、セーフティプラグ差込口を設けて、さらに安全性を高めることができる。
【0041】
また、本発明に係る搬送設備は、本実施形態のようにレール上を台車が走行するシステム以外にも汎用的に適用できる。走行路における軌道の種類、給電方式等は限定されない。地上式、天井式等いずれのシステムにも適用可能である。さらに、無軌道式のシステムにも適用可能である。
また、本発明に係る搬送設備は、本実施形態のような直線状走行路に限らず、曲線部を有する走行路や環状走行路を備えるものとして適用することもできる。
【0042】
また、光学式距離センサは、光線の射出角度によって検知距離を設定する構成のものに限られない。台車の備える距離センサが、射出光線の強度によって検知距離を設定するものや、射出光線と反射光線との位相差より距離を検知するもの等であっても、反射板を利用する方式のものであれば、柵反射板を備えた安全柵は汎用的に使用することができる。
【0043】
また、本実施形態においては、走行路の両端部に設ける柵立設孔に対応して、ダンパ設置部及びセーフティプラグ差込口を設ける例を示したが、ダンパ設置部、セーフティプラグ差込口を他所の柵立設孔に対応させて走行路中に多数設けておいてもよい。
【0044】
また、柵立設孔を設けず、十分な立設支持強度を持った脚部を有する柵を用いてもよい。その場合、柵立設孔の代わりに、安全柵の位置決め用部材を床面に設けておく構成とすることもできる。
また、仕切として、柵状のものの他、壁状のもの、檻状のもの等を用いてもよい。
【0045】
また、本実施形態においては、安全柵の走行セクション側の面にのみ柵反射板を設ける例を示したが、安全柵で仕切った両セクションのどちらも走行セクションとして使用する場合を想定して、安全柵の両面に柵反射板を設ける構成としてもよい。
【0046】
また、台車停止手段は、台車のローカルコントローラによって停止指令を出すものでなく、台車外部の集中制御装置等から遠隔指令を行う構成であってもよい。
【0047】
以上に本発明に係る搬送設備の実施形態を示した。なお、本発明に係る搬送設備は、上述した構成のものに限らず、本発明を特徴付ける思想に基づいて自由に構成することができる。また、本発明に係るシステムをスタッカクレーンに適用する例を示したが、他にも搬送設備を使用する種々の設備に対して本発明に係る技術を適用できることは当業者によって容易に理解できよう。
【産業上の利用可能性】
【0048】
本発明に係る搬送設備は、スタッカクレーンやインラインストッカー等の種々の搬送台車を具備する設備に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】走行路に安全柵を設置した構成を示した正面図。
【図2】走行路に安全柵を設置した構成を示した平面図。
【図3】自動倉庫内部の構成を示した正面図。
【図4】自動倉庫内部の構成を示した平面図。
【図5】多重安全システムの模式図。
【符号の説明】
【0050】
1a・1b 台車
2 搬送設備
3 走行路
3a・3b レール
4a・4b スタッカクレーン
6 安全柵
7 柵立設孔
10 距離センサ
11 発光器
12 受光器
13 柵反射板
14 台車反射板
15 ダンパ
16 走行路ダンパ
17 セーフティプラグ差込口
18 セーフティプラグ差込口
20 走行車輪
21 ターンテーブル
22 マスト
23 昇降台
24 移載装置
25 給電ケーブル
26 集電子
31 物品収納棚
32 進入扉
100 自動倉庫





 

 


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