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発明の名称 エレベータ装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−210779(P2007−210779A)
公開日 平成19年8月23日(2007.8.23)
出願番号 特願2006−34939(P2006−34939)
出願日 平成18年2月13日(2006.2.13)
代理人 【識別番号】100098017
【弁理士】
【氏名又は名称】吉岡 宏嗣
発明者 丹治 英男 / 石井 英明 / 会田 可奈 / 天海 知之
要約 課題
地震、火災、放射能汚染等の災害時に乗りかご1内を防災シェルタとして機能させることができるエレベータ装置を提供すること。

解決手段
本発明のエレベータ装置は、防災シェルタの機能を備えて構成された乗りかご1を昇降させる昇降手段と、乗りかごの戸を開閉させる戸開閉手段と、災害を検知する災害検知手段(7,9,11)と、昇降手段と開閉手段を制御する制御手段3とを備えて構成される。ここで、制御手段3は、災災害検知手段の害検知信号に基づいて乗りかご1を設定階床へ移動させて戸閉待機させるとともに、乗りかご1の外部に設けられる操作釦10が操作されたとき、乗りかご1を戸開させ、この戸開した乗りかご1の内部の操作釦15が操作されたとき、又は設定時間の経過により、乗りかご1を戸閉するように制御する。
特許請求の範囲
【請求項1】
防災シェルタの機能を備えて構成された乗りかごと、前記乗りかごを昇降させる昇降手段と、前記乗りかごの戸を開閉させる戸開閉手段と、災害を検知する災害検知手段と、前記昇降手段と前記開閉手段を制御する制御手段とを備え、
前記制御手段は、前記災害検知手段の災害検知信号に基づいて前記乗りかごを設定階床へ移動させて戸閉待機させるとともに、前記乗りかごの外部に設けられる操作釦が操作されたとき前記乗りかごを戸開させ、戸開した前記乗りかごの内部の操作釦が操作されたとき、又は設定時間の経過により、前記乗りかごを戸閉するように制御することを特徴とするエレベータ装置。
【請求項2】
前記乗りかごは、耐熱構造、耐震構造、放射線遮断構造のうち少なくとも一つを備えてなる請求項1に記載のエレベータ装置。
【請求項3】
前記乗りかごは、外部に通報する通報手段を備えてなる請求項1に記載のエレベータ装置。
【請求項4】
前記災害検知手段は、地震の大きさを表す物理量、前記乗りかごの外の温度、前記乗りかごの外の放射線量のうち少なくとも一つを検出する検出手段を有し、該検出手段の検出信号に基づく検出情報を前記乗りかご内に報知する報知手段を備えることを特徴とする請求項1に記載のエレベータ装置。
【請求項5】
前記制御手段は、前記検出信号に基づいて前記乗りかごの戸開操作を無効とすることを特徴とする請求項4に記載のエレベータ装置。
【請求項6】
前記乗りかごは、該乗りかごの内側面に開閉式の保存食収納容器と開閉式の汚物収納容器の少なくとも一方を備えることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のエレベータ装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、エレベータ装置に関し、特に、地震、火災、放射能汚染等の災害発生時に乗りかごを防災シェルタとして利用することができるエレベータ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
地震や火災などの災害発生時に、建物の利用者等が避難する防災シェルタが知られている。例えば、火災発生時に浴室を防火シェルタとして利用する技術として、浴室の周囲壁を2層構造とし、内層と外層との間に吸水部材と水を散水するための給水配管をそれぞれ配設し、火災時に給水配管から水を散水して壁内に水を充填させることにより防火壁を構成する技術が開示されている(特許文献1参照)。
【0003】
一方、例えば、原子力施設等の不慮の事故や有事の際の放射能汚染から身を守るための防災シェルタは、設置スペースや設置費用等の問題から、日本等では殆ど普及していない。
【0004】
これに対し、例えば、建物内に設置されている設備として、エレベータの乗りかごをシェルタとして利用する試みが検討されている。例えば、個人住宅等のエレベータの乗りかごを防犯シェルタとして利用するものとして、乗りかごの戸を防炎防弾構造とし、乗りかご内において、乗りかごの戸が開かないようにロックする機構と、外部に無線連絡する装置とを備えた緊急避難用のエレベータが開示されている(特許文献2参照)。
【0005】
【特許文献1】特開平4−155077号公報
【特許文献2】特開2005−194063号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、例えば、高層建物において火災や地震等の災害が発生すると、従来のエレベータは、乗りかごが非難階等へ移動して戸開し、その後設定時間を経過すると、再び戸閉して待機することが義務付けられている。つまり、非難階等で待機状態となった乗りかごは、戸開操作が無効とされるため、外部から利用者が戸開操作を行っても乗りかご内へ避難することができなくなるおそれがある。
【0007】
また、例えば、地震発生時のエレベータ昇降路内における瓦礫の落下、火災発生時の乗り場周辺の高温状態、放射能汚染時の放射線レベル等によっては、例えば、特許文献2の乗りかごを緊急避難用として利用したとしても、乗りかごの構造上、防災シェルタとしての機能を十分に発揮することができない場合がある。さらに、災害発生時に乗りかごが故障して乗りかご内に利用者が長時間閉じ込められた場合、空腹や排泄等の点で苦痛を招くおそれがある。
【0008】
本発明は、地震、火災、放射能汚染等の災害時に乗りかご内を防災シェルタとして機能させることができるエレベータ装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の問題点を解決するため、本発明のエレベータ装置は、防災シェルタの機能を備えて構成された乗りかごと、この乗りかごを昇降させる昇降手段と、乗りかごの戸を開閉させる戸開閉手段と、災害を検知する災害検知手段と、昇降手段と開閉手段を制御する制御手段とを備え、制御手段は、災害検知手段の災害検知信号に基づいて乗りかごを設定階床へ移動させて戸閉待機させるとともに、乗りかごの外部に設けられる操作釦が操作されたとき乗りかごを戸開させ、この戸開した乗りかごの内部の操作釦が操作されたとき、又は設定時間の経過により、乗りかごを戸閉するように制御することを特徴とする。
【0010】
このような構成によれば、災害が発生したとき、利用者は、設定階床で待機する乗りかごを外部から操作して戸開させ、乗りかご内に乗り込んでから再び戸閉させることができるため、乗りかご内を防災シェルタとして利用することができ、利用者の身の安全を確保することができる。
【0011】
この場合において、乗りかごは、耐熱構造、耐震構造、放射線遮断構造のうち少なくとも一つを備えるものとする。これらの構造は、例えば、乗りかごの周囲壁や扉等を周知の耐火パネル、耐衝撃用の補強部材、放射線遮断パネル等で構成することにより実現できる。
【0012】
また、乗りかごは、外部に通報する通報手段を備えていることが好ましい。これによれば、例えば、乗りかご内の利用者の存在を防災センタ等へ通報することができるため、外部からの安全確認と復旧が行われ、救出されるまでの間、利用者は乗りかごを防災シェルタとして利用することができる。
【0013】
また、災害検知手段は、地震の大きさを表す物理量、乗りかごの外の温度、乗りかごの外の放射線量のうち少なくとも一つを検出する検出手段を有し、検出手段の検出信号に基づく検出情報を乗りかご内に報知する報知手段を備えるようにする。これによれば、乗りかご内の利用者は、乗りかご内から外の災害状況を把握することができ、必要に応じて検出情報を通報手段によって外部へ通報することもできる。
【0014】
また、制御手段は、検出情報に基づいて乗りかごの戸開操作が無効となるように制御するようにしてもよい。これによれば、乗りかご内を外部の災害環境から完全に隔離することができるため、乗りかご内の利用者の安全を確保することができる。
【0015】
また、乗りかごは、乗りかごの内側面に開閉式の保存食収納容器と開閉式の汚物収納容器の少なくとも一方を備えることが好ましい。これによれば、利用者が長時間乗りかご内に閉じ込められても、喉の渇きや空腹、排泄に伴う苦痛を緩和させることができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明のエレベータ装置によれば、地震、火災、放射能汚染等の災害時に乗りかご内を防災シェルタとして機能させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明の一実施形態について図面を用いて説明する。図1は、本発明が適用されるエレベータ装置の構成図である。本実施形態のエレベータ装置は、火災、地震、放射能汚染等のいずれの災害時にも適応し、所定の制御を行うことにより乗りかご1を防災シェルタとして機能させることができるものである。
【0018】
本実施形態のエレベータ装置は、乗りかご1、制御器3、自動通報器5、震度検出器7、温度検出器9、放射線検出器11を備えて構成される。
【0019】
制御器3は、乗りかご1の上部に設置され、中央演算装置として働くマイクロコンピュータ13を内蔵している。このマイクロコンピュータ13は、エレベータを運転するために必要な各種機能をプログラムにより構成する。
【0020】
乗りかご1の乗り場には、地震の大きさを検出する震度検出器7、乗り場の温度を検出する温度検出器9、乗り場の放射線レベルを検出する放射線検出器11がそれぞれ設置される。これらは、いずれも制御器3と電気的に接続されており、各検出器が検出した検出信号はそれぞれ制御器3に入力される。また、乗り場の壁には、乗りかご1の呼び釦10が設置される。
【0021】
乗りかご1の側壁、床面、扉、天井面の一部又は全部には、耐火構造、耐震構造、放射線遮断構造が適用され、例えば、耐熱材17(耐火タイル等)及び放射線遮断材19(鉛成分含有の金属製パネル等)を用いるとともに、外部からの衝撃等に対し所定の強度を有する高強度部材が補強部材として組み込まれている。
【0022】
乗りかご1内には、震度表示灯21、温度表示灯23、放射線表示灯25が設置され、これらには、震度検出器7、温度検出器9、放射線検出器11から出力された検出信号が制御器3を経由して入力され、震度検出値、温度検出値、放射線検出値がそれぞれ表示される。また、乗りかご1内には、行先階釦や戸開閉釦等が配置される操作盤15が設置され、この操作盤15は制御器3と電気的に接続されている。
【0023】
乗りかご1内の側壁には、保存食収納箱27が開閉扉の奥に収納されており、ここには、例えば、二週間分の保存食が保存される。また、乗りかご1内の床面内には、汚物を収納するための汚物収納箱29が開閉扉の下に収納される。
【0024】
自動通報器5は、制御器3と電気的に接続されており、後述するように、災害発生時において、例えば、乗りかご1内に利用者が存在することを外部の防災センタへ自動的に通報する。また、自動通報器5は、制御器3が出力する震度検出値、温度検出値、放射線検出値の検出信号を防災センタへ通報する。
【0025】
次に、このように構成されるエレベータ装置の動作について説明する。図2は、本発明が適用されるエレベータ装置における動作の一例を説明するフローチャートである。
【0026】
例えば、乗りかご1の昇降中に地震が発生し、震度検出器7により設定値以上の震度検出値が検出されたとき、制御器3は、乗りかご1の運転制御を通常の運転モードから災害用運転モードに切り替える。これにより乗りかご1は、例えば、最寄の階床まで移動して停止するとともに、戸31が開放される。このとき、乗りかご1内の震度表示灯21には、震度検出器7で検出された震度検出値が表示されている。戸31が開放されて設定時間が経過すると乗りかご1は制御器3からの戸閉信号により戸31を閉じて、待機状態となる(ステップS1)。
【0027】
次に、ステップ1の待機状態、或いは、震度検出器7による震度検出値が設定値以下の場合において、温度検出器9により設定値以上の温度検出値が検出されたとき、乗りかご1は設定された非難階床まで移動して停止するとともに、戸31が開放される。このとき、乗りかご1内の温度表示灯23には、温度検出器9で検出された温度検出値が表示されている。戸31が開放されて設定時間が経過すると乗りかご1は制御器3からの戸閉信号により戸31を閉じて、待機状態となる(ステップS2)。
【0028】
次に、ステップ1又は2の待機状態、或いは、震度検出器7,温度検出器9による検出値がいずれも設定値以下の場合において、放射線検出器11により設定値以上の放射線検出値が検出されたとき、乗りかご1は設定された非難階床まで移動して停止するとともに、戸31が開放される。このとき、乗りかご1内の放射線表示灯25には、放射線検出器11で検出された放射線検出値が表示されている。戸31が開放されて設定時間が経過すると乗りかご1は制御器3からの戸閉信号により戸31を閉じ、待機状態となる(ステップS3)。
【0029】
ステップS1〜S3において、各検出器のいずれも災害を検出できないとき、或いは、少なくとも一つの災害を検出して待機状態となったとしても、その後、所定の安全レベルが確保されたときは、乗りかご1の運転制御を通常の運転モードに切り替えてステップS1に戻す(ステップS4)。
【0030】
一方、ステップS1〜S3の待機状態において利用者により乗り場呼び釦10が押されると、乗りかご1は制御器3からの戸開信号により戸31を再び開放する。そして、戸31が開放された乗りかご1内へ利用者が乗り込み、操作盤15の戸閉釦が押されると、乗りかご1は制御器3からの戸閉信号により戸3を閉じて防災シェルタとなる。このとき、例えば、乗りかご1内の利用者の存在と震度検出器7,温度検出器9,放射線検出器11により検出された検出値の情報は外部の防災センタへ自動通報される。なお、乗りかご1の戸31は、利用者が乗りかご1内で戸閉釦を押さなくても設定時間が経過すると自動的に戸閉するように制御してもよい(ステップS5)。
【0031】
また、ステップS5において、防災シェルタとして機能する乗りかご1は、利用者が乗りかご1内に乗り込んでから、震度検出器7,温度検出器9,放射線検出器11の検出値が設定値以上の危険値となった場合、乗りかご1の中と外からの戸開操作を無効とすることもできる。これによれば、防災センタにより外部の安全が確保されてから戸31が開放されるまでの間、乗りかご内を外界から遮断した防災シェルタとすることができるため、利用者の身の安全を確保することができる。
【0032】
そして、これらの検出値が低下して一定の安全基準を満たしたとき、戸開操作を有効に切替えて乗りかご1の戸31を開放可能とすることもできる。また、各種検出値は逐次防災センタへ通報し、その検出値に基づいて防災センタからの遠隔操作により戸開操作を可能とすることもできる。
【0033】
ところで、利用者は身の安全が確保されるまで、乗りかご1内に閉じ込められることになる。例えば、放射能汚染時において、放射線検出値が10000レントゲンの場合、放射能がその1000分の1まで減少し、一定の安全が確保されるまでには、約2週間が必要となる。その間、利用者は乗りかご1内に長時間閉じ込められるため、空腹や喉の渇きと排泄の問題が生じ、苦痛を招くおそれがある。そのため、乗りかご1内には、保存食収納箱27や汚物収納箱29が設置され、例えば、約2週間分の保存食を保存食収納箱27に収納するとともに、携帯用紙おむつ等を保管しておく。これによれば、排泄物等は汚物収納箱29に収納することができるため、利用者の苦痛を緩和することができる。
【0034】
以上、述べたように、本実施形態によれば、災害発生時に乗りかご1を安全な階床へ移動して待機させ、利用者の操作により乗りかご1内への避難を可能とし、かつ、自動通報にて外部から安全確認と復旧を行い、乗客が救出されるまで乗りかご1を防災シェルタとして利用することができるため、震災や火災や核被災に遭遇する利用者の安全を確保することができる。
【0035】
なお、本実施形態では、震度検出器7,温度検出器9,放射線検出器11をエレベータの乗り場にそれぞれ1箇所ずつ設置する例を説明したが、これに限らず、例えば、乗り場を含めた複数箇所に設置するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明が適用されるエレベータ装置の構成図である。
【図2】本発明が適用されるエレベータ装置の動作の一例を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
【0037】
1 乗りかご
3 制御盤
5 自動通報器
7 震度検出器
9 温度検出器
10 乗り場呼び釦
11 放射線検出器
15 操作盤
17 耐熱材
19 放射線遮断材
21 震度表示灯
23 温度表示灯
25 放射線表示灯
27 保存食収納箱
29 汚物収納箱
31 戸




 

 


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