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発明の名称 画像記録装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−223786(P2007−223786A)
公開日 平成19年9月6日(2007.9.6)
出願番号 特願2006−49967(P2006−49967)
出願日 平成18年2月27日(2006.2.27)
代理人 【識別番号】100117101
【弁理士】
【氏名又は名称】西木 信夫
発明者 浅田 哲男 / 塩原 由季央
要約 課題
サイズや種類の異なる複数の被記録媒体を同時に収容保持し、簡易且つ小型に構成される給紙トレイを提供する。

解決手段
給紙トレイ20は、第1トレイ70と第2トレイ71とを有する。第2トレイ71は、第1トレイ70に支持される。第2トレイ71は、下流側第2トレイ面82Aを構成するベース部材83と、上流側第2トレイ面82Bを構成するフラップ部材84とを有する。フラップ部材84は、第1トレイ70に支持される積層姿勢とベース部材83に対して回動されて第1トレイ70の上側を開放する開放姿勢との間で姿勢変化される。フラップ部材84は、上流側第2トレイ面82Bを構成するニップ部101を有する。ニップ部101には給紙ローラ25が接離される。ニップ部101は、積層姿勢においてベース部材83に支持される。
特許請求の範囲
【請求項1】
給紙トレイに収容保持された被記録媒体が給紙ローラにより搬送方向に給送され、画像記録部により該被記録媒体に画像記録が行われる画像記録装置であって、
上記給紙トレイは、一の被記録媒体が収容保持される第1トレイと、該第1トレイ上に積み重ねられて他の被記録媒体が収容保持される第2トレイと、を有し、
上記第2トレイは、上記第1トレイに支持されて搬送方向下流側の下流側トレイ面を構成する基部と、上記第1トレイに支持される積層姿勢と該基部に対して回動されて上記第1トレイの上側を開放する開放姿勢との間で姿勢変化され、搬送方向上流側の上流側トレイ面を構成する回動部と、を有し、
上記回動部は、その上流側トレイ面を構成するとともに上記給紙ローラが接離されるニップ部を有し、
上記ニップ部は、積層姿勢において上記基部に支持されるものである画像記録装置。
【請求項2】
上記ニップ部は、積層姿勢において上記基部上に載せられるものである請求項1に記載の画像記録装置。
【請求項3】
上記ニップ部は、積層姿勢において上記基部と係合されて水平方向に対して係止されるものである請求項1又は2に記載の画像記録装置。
【請求項4】
上記ニップ部は、積層姿勢において上記基部と隣接する端縁付近に設けられたものである請求項1から3のいずれかに記載の画像記録装置。
【請求項5】
上記ニップ部は、上記上流側トレイ面の被記録媒体の搬送方向と直交する方向に対して略中央に設けられたものである請求項1から4のいずれかに記載の画像記録装置。
【請求項6】
上記第1トレイは、被記録媒体が載置されるトレイ面と、該トレイ面の周縁から起立された周壁と、を有し、
上記第2トレイの基部及び回動部は、上記周壁にそれぞれ支持されたものである請求項1から5のいずれかに記載の画像記録装置。
【請求項7】
上記第2トレイの基部及び回動部は、上記第1トレイに対して被記録媒体の搬送方向にスライド移動可能であり、
上記給紙ローラは、上記第1トレイ及び上記第2トレイの各トレイ面にそれぞれ接離されるものである請求項1から6のいずれかに記載の画像記録装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、給紙トレイに収容保持された被記録媒体が給紙ローラにより搬送方向に給送され、画像記録部により該被記録媒体に画像記録が行われる画像記録装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、給紙トレイから給送された記録用紙(被記録媒体)に対して画像記録部が画像記録を行う画像記録装置が知られている。このような画像記録装置は、インクジェットプリンタやレーザプリンタとして実現されており、また、プリンタ機能の他に、スキャナ機能やファクシミリ機能を併せ持つ多機能装置として実現されている。
【0003】
給紙トレイは、複数枚の記録用紙を収容保持する。給紙トレイには、記録用紙の記録面を鉛直方向から傾斜させた状態に保持するものと、記録面を水平方向に保持するものとがある。一般に、記録用紙がストレートパスで搬送される画像記録装置では、傾斜状態に記録用紙を保持する給紙トレイが採用され、記録用紙がUターンパスで搬送される画像記録装置では、水平状態に記録用紙を保持する給紙トレイ(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)が採用されることが多い。
【0004】
給紙トレイに収容保持された記録用紙は、給紙ローラにより所定の搬送方向に給送される。給紙ローラは、例えば給紙トレイに対して接離する方向へ揺動されるアームに、搬送方向と直交する方向を回転軸として回転自在に支持されて、給紙トレイのローラ面に対して接離可能に構成される。給紙ローラは、モータなどの駆動源から駆動伝達されて回転される。アームは、給紙ローラの自重やバネ等により、給紙ローラを給紙トレイのトレイ面に圧接させる方向へ付勢される。これにより、給紙ローラが、給紙トレイに収容保持された記録用紙に圧接されるので、給紙ローラの回転が確実に記録用紙に伝達される。
【0005】
また、給紙トレイのトレイ面であって、給紙ローラが接離する領域には、摩擦係数の高い素材からなる摩擦パッドが設けられる。摩擦パッドにより、積層状態で収容保持された記録用紙のうち、最下位の記録用紙がトレイ面に対して滑り難くなるので、記録用紙の残り枚数が少なくなった場合に、複数枚の記録用紙が分離されずに搬送される所謂重送が生じることが防止される。
【0006】
【特許文献1】特開2005−246907号公報(図19,図20等)
【特許文献2】特開2005−314067号公報(図12、図13等)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
近年、画像記録装置においてフルカラー印刷が可能になることにより、画像記録装置は文書の印刷のみならず、写真などの画像印刷にも用いられている。文書印刷では、日本工業規格のA4サイズや、リーガルサイズの記録用紙が使用される頻度が高い。写真印刷では、L版と称される写真の印画紙に対応するサイズの記録用紙が使用される頻度が高い。また、はがきや封筒を被記録媒体として画像記録が行われることもある。また、記録用紙のサイズ以外においても、例えば、文書印刷では普通紙が多用されるが、写真印刷では記録面に光沢感を与えるコーティングがなされた所謂光沢紙が多用される。このように、画像記録装置が多目的に活用されるに伴い、目的に合ったサイズ及び種類の記録用紙が任意に選択されるので、目的とする印刷毎に、給紙トレイに収容保持される記録用紙のサイズや種類を変更する必要が生ずる。
【0008】
例えば、文書印刷で多用されるA4サイズの普通紙が給紙トレイに収容保持されている場合に、写真印刷で多用されるL版サイズの光沢紙を別に収容保持する予備トレイを、画像記録装置に設けることが考えられる。しかし、予備トレイを設けるには、予備トレイから画像記録部への搬送パスを形成する必要があり、さらに、予備トレイに対応した給紙ローラも必要となる。したがって、装置の大型化やコストアップが発生するという問題がある。
【0009】
本発明は、かかる問題に鑑みてなされたものであり、サイズや種類の異なる複数の被記録媒体を同時に収容保持し、簡易且つ小型に構成される給紙トレイを提供することを目的とする。
【0010】
また、本発明の他の目的は、サイズや種類の異なる複数の被記録媒体を同時に収容保持し、被記録媒体の装填が容易な給紙トレイを提供することにある。
【0011】
また、本発明のさらに他の目的は、サイズや種類の異なる複数の被記録媒体を同時に収容保持し、安定して被記録媒体を給紙することができる給紙トレイを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
(1) 本発明は、給紙トレイに収容保持された被記録媒体が給紙ローラにより搬送方向に給送され、画像記録部により該被記録媒体に画像記録が行われる画像記録装置であって、上記給紙トレイは、一の被記録媒体が収容保持される第1トレイと、該第1トレイ上に積み重ねられて他の被記録媒体が収容保持される第2トレイと、を有し、上記第2トレイは、上記第1トレイに支持されて搬送方向下流側の下流側トレイ面を構成する基部と、上記第1トレイに支持される積層姿勢と該基部に対して回動されて上記第1トレイの上側を開放する開放姿勢との間で姿勢変化され、搬送方向上流側の上流側トレイ面を構成する回動部と、を有し、上記回動部は、その上流側トレイ面を構成するとともに上記給紙ローラが接離されるニップ部を有し、上記ニップ部は、積層姿勢において上記基部に支持されるものである。
【0013】
給紙トレイに収容保持された被記録媒体は、給紙ローラにより搬送方向に給送され、画像記録部により画像記録が行われる。給紙トレイは、第1トレイと第2トレイとを有する。第1トレイと第2トレイとは上下二段に構成されている。給紙トレイが2つのトレイを有することにより、サイズや種類が異なる二種類の被記録媒体が同時に給紙トレイに収容保持される。
【0014】
第2トレイは、そのトレイ面が基部及び回動部により構成されている。基部は、第1トレイに支持されて搬送方向下流側の下流側トレイ面を構成する。回動部は、第1トレイに支持されて搬送方向上流側の上流側トレイ面を構成する。下流側トレイ面と上流側トレイ面とが一体になって、第2トレイのトレイ面が構成される。回動部は、基部に対して回動可能である。回動部が第1トレイに支持される状態が積層姿勢と称される。回動部が第1トレイの上側を開放する状態が開放姿勢と称される。回動部は、ユーザの操作により、この積層姿勢と開放姿勢との間で姿勢変化される。回動部が開放姿勢にされることにより、第1トレイに被記録媒体が容易に装填される。
【0015】
第2トレイの回動部は、給紙ローラが接離されるニップ部を有する。ニップ部には、被記録媒体の重送を防止するために、例えばコルクやゴムのような摩擦係数の高い部材が配設される。ニップ部は上流側トレイ面の一部を構成し、回動部とともに回動される。回動部が積層姿勢にされると、ニップ部は基部に支持される。基部に支持されたニップ部の上には、第2トレイに収容保持された被記録媒体が載置される。そして、ニップ部へ向かって給紙ローラが接近されることにより、給紙ローラとニップ部とにより被記録媒体がニップされる。その状態で給紙ローラが回転されることにより、第2トレイが収容保持する被記録媒体が搬送方向に給送される。給紙ローラにより被記録媒体が確実に給送されるために、給紙ローラが被記録媒体に圧接される。その圧接力が被記録媒体を介してニップ部に伝達されるが、ニップ部は基部に支持されているので、撓んだり等して変形することが防止される。
【0016】
(2) 上記ニップ部は、積層姿勢において上記基部上に載せられることが好適である。給紙ローラによる圧接力はニップ部に対してほぼ鉛直方向に作用するので、ニップ部が下側から基部に支持されることが好適である。
【0017】
(3) 上記ニップ部は、積層姿勢において上記基部と係合されて水平方向に対して係止されるものであってもよい。これにより、給紙ローラの押圧力を受けたニップ部が、基部から離れるように撓むことが防止される。
【0018】
(4) 上記ニップ部は、積層姿勢において上記基部と隣接する端縁付近に設けられることが考えられる。
【0019】
(5) 上記ニップ部は、上記上流側トレイ面の被記録媒体の搬送方向と直交する方向に対して略中央に設けられることが考えられる。つまり、被記録媒体の搬送方向と直交する方向の略中央を搬送基準として被記録媒体を搬送する所謂センターレジによる搬送である。
【0020】
(6) 上記第1トレイは、被記録媒体が載置されるトレイ面と、該トレイ面の周縁から起立された周壁と、を有し、上記第2トレイの基部及び回動部は、上記周壁にそれぞれ支持されたものにより実現される。
【0021】
(7) 上記第2トレイの基部及び回動部は、上記第1トレイに対して被記録媒体の搬送方向にスライド移動可能であり、上記給紙ローラは、上記第1トレイ及び上記第2トレイの各トレイ面にそれぞれ接離されるものであってもよい。
【0022】
第2トレイの基部及び回動部が第1トレイに対してスライド移動されることにより、1つの給紙ローラを第1トレイ及び第2トレイの各トレイ面にそれぞれ接離させることができる。これにより、第1トレイ及び第2トレイにおいて給紙ローラを共用することができる。
【発明の効果】
【0023】
本発明に係る画像記録装置によれば、給紙トレイが、第1トレイと第2トレイとを有するので、サイズや種類が異なる二種類の被記録媒体が給紙トレイに収容保持される。これにより、使用頻度の高い二種類の被記録媒体を同時に給紙トレイに収容保持させることができるので便利である。
【0024】
また、第2トレイの回動部が基部に対して回動可能とされ、ユーザの操作により、回動部を第1トレイの上側を開放する開放姿勢に姿勢変化することができる。回動部が開放姿勢にされることにより、第1トレイへの被記録媒体の装填が容易である。
【0025】
また、第2トレイの回動部に、給紙ローラが接離されるニップ部が設けられ、該ニップ部が基部に支持されるので、ニップ部が給紙ローラの圧接力に対抗することができる。これにより、給紙の際にニップ部が撓んだり等して変形することが防止され、安定した被記録媒体の給送が実現される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
以下に、適宜図面が参照されて本発明の実施形態が説明される。なお、本実施形態は本発明の一例にすぎず、本発明の要旨を変更しない範囲で、実施形態が適宜変更されてもよい。
【0027】
〔全体構成〕
図1は、本発明の実施形態に係る多機能装置1(画像記録装置)の外観構成を示すものである。また、図2は、多機能装置1の内部構成を示す縦断面図である。本多機能装置1は、下部にプリンタ部2を、上部にスキャナ部3を一体的に備えており、プリンタ機能、スキャナ機能、コピー機能、ファクシミリ機能を有する。多機能装置1のうちプリンタ部2が本発明に係る画像記録装置に相当し、プリンタ機能以外の機能は任意のものである。したがって、スキャナ部3がなく、スキャナ機能やコピー機能を有しない単機能のプリンタとして本発明が実施されてもよい。
【0028】
プリンタ機能においては、多機能装置1が、主に不図示のコンピュータと接続され、プリンタ部2が、該コンピュータから送信された画像データや文書データに基づいて、記録用紙(被記録媒体)に画像や文書を記録する。また、プリンタ部2は、多機能装置1に接続されたデジタルカメラ等の外部機器から出力される画像データを記録用紙に記録する。さらに、プリンタ部2は、多機能装置1に装着されたメモリカード等の各種記憶媒体に記憶された画像データ等に基づいて、記録用紙に画像記録を行う。
【0029】
スキャナ機能においては、スキャナ部3により読み取られた原稿(被読取媒体)の画像データがコンピュータに送信される。また、該画像データをメモリカード等の各種記憶媒体に記憶させることもできる。コピー機能においては、スキャナ部3により読み取られた画像データがプリンタ部2において記録用紙に記録される。ファクシミリ機能においては、スキャナ部3により読み取られた画像データが電話回線を通じてファクシミリ送信される。また、受信されたファクシミリデータは、プリンタ部2により記録用紙に記録される。
【0030】
図1に示されるように、多機能装置1は高さより横幅及び奥行きが大きい幅広薄型の概ね直方体の外形である。多機能装置1の下部はプリンタ部2である。プリンタ部2は、正面に開口4が形成されている。開口4の内部に、給紙トレイ20が装着されている。給紙トレイ20の構成については後述される
【0031】
多機能装置1の上部はスキャナ部3である。スキャナ部3は、所謂フラットベッドスキャナとして構成されている。図1及び図2に示されるように、多機能装置1の天板として開閉自在に設けられた原稿カバー30の下側に、プラテンガラス31及びイメージセンサ32が設けられている。プラテンガラス31には、画像読取りを行う原稿が載置される。プラテンガラス31の下方には、多機能装置1の奥行き方向を主走査方向とするイメージセンサ32が、多機能装置1の幅方向(図2の紙面垂直方向)に往復動可能に設けられている。
【0032】
原稿カバー30には、原稿トレイ33から不図示の原稿搬送路を経て排紙トレイ34へ原稿を連続搬送するADF5が備えられている。ADF5による搬送過程において、原稿がプラテンガラス31上に搬送され、プラテンガラス31の下方に待機されたイメージセンサ32により原稿の画像が読み取られる。本発明では、スキャナ部3及びADF5は任意の構成であり、本発明に直接関係しないので、本明細書においては詳細な説明が省略される。
【0033】
多機能装置1の正面上部には、プリンタ部2やスキャナ部3を操作するための操作パネル6が設けられている。操作パネル6は、各種操作ボタン35や液晶ディスプレイ36から構成されている。多機能装置1は、操作パネル6からの操作指示に基づいて動作される。多機能装置1が外部のコンピュータに接続されている場合には、該コンピュータからプリンタドライバ又はスキャナドライバを介して送信される指示に基づいても多機能装置1が動作される。
【0034】
多機能装置1の正面には、スロット部7が設けられている。スロット部7には、記憶媒体である各種小型メモリカードが装填される。操作パネル6において所定の操作が行われることにより、スロット部7に装填された小型メモリカードに記憶された画像データが読み出される。読み出された画像データに関する情報は、例えば液晶ディスプレイ36に表示され、操作ボタン35の操作に基づいて任意に選択された画像がプリンタ部2により記録用紙に記録される。
【0035】
〔プリンタ部2〕
以下に、適宜図面が参照されて多機能装置1の内部構成、特にプリンタ部2の構成が説明される。図2に示されるように、給紙トレイ20の上方には用紙搬送路23が形成されている。用紙搬送路23は、給紙トレイ20の奥部から装置背面に沿って上方へ向かった後、装置正面側へ曲がって、装置背面側から装置正面側へと延び、画像記録ユニット24(画像記録部に相当)を通過して、再び給紙トレイ20の上側へ通じている。給紙トレイ20から給送された記録用紙は、用紙搬送路23により下方から上方へUターンするように案内されて画像記録ユニット24に至り、画像記録ユニット24により画像記録が行われた後、用紙搬送路23から排出される。
【0036】
図3は、プリンタ部2の主要構成を示す部分拡大断面図である。図3に示されるように、給紙トレイ20の上側には、給紙ローラ25が設けられている。給紙ローラ25は、給紙トレイ20に積載された記録用紙に圧接して用紙搬送路23へ給送する。給紙ローラ25は、給紙アーム26の先端に記録用紙搬送方向と直交する方向を回転軸として軸支されている。給紙ローラ25の外周には合成ゴムからなるローラ面が形成されており、該ローラ面には、記録用紙との摩擦を高めるために平目ローレットが形成されている。
【0037】
給紙アーム26は、基軸26aを回動軸として、装置本体のフレーム(不図示)に支持され、給紙トレイ20に接離可能に上下動される。図3に示されるように、給紙アーム26は、自重により給紙トレイ20に接触するように下側に回動される。給紙トレイ20が開口4から装置本体に対して脱着される際には、給紙アーム26がほぼ水平方向となるように上側へ退避される。
【0038】
図3には表れていないが、基軸26aにはモータから駆動伝達される伝達ギヤが同心上に固定されている。この伝達ギヤは、モータの駆動ギヤに近い位置、例えば装置側方となる基軸26aの一端側に固定される。また、基軸26aには、給紙ローラ25に駆動伝達するための伝達ギヤが同心上に固定されている。給紙アーム26には、その延出方向に複数の伝達ギア27A,27B,27C,27Dが直列に噛合されてなる駆動伝達機構27が設けられている。図3には表れていないが、給紙ローラ25にも伝達ギヤが同心上に固定されており、該伝達ギヤは駆動伝達機構27の最下流側の伝達ギヤ27Dと噛合されている。一方、駆動伝達機構27の最上流側の伝達ギヤ27Aは、給紙アーム26の伝達ギヤと噛合されている。モータから基軸26aに駆動伝達がされると、基軸26aから駆動伝達機構27を介して給紙ローラ25へ駆動伝達され、給紙ローラ25が回転される。給紙アーム26は、基軸26aに対して回動自在なので、自重により下側に回動された位置を維持する。
【0039】
用紙搬送路23は、画像記録ユニット24等が配設されている箇所以外は、所定間隔で対向する外側ガイド面と内側ガイド面とから構成されている。例えば、多機能装置1の背面側の用紙搬送路23は、外側ガイド部材18と内側ガイド部材19とがフレーム内に固定されることにより構成されている。外側ガイド部材18には、搬送コロ17が設けられている。搬送コロ17は、外側ガイド部材18のガイド面からローラ面が露出されて、用紙搬送路23の幅方向を軸方向として外側ガイド部材18に回転自在に支持されている。搬送コロ17によって、用紙搬送路23がU字に曲がっている箇所において外側ガイド面に接触する記録用紙の搬送が円滑となる。
【0040】
図3に示されるように、用紙搬送路23には、画像記録ユニット24が設けられている。画像記録ユニット24は、記録ヘッド39を搭載して主走査方向へ往復動するキャリッジ38を備えている。記録ヘッド39には、多機能装置1内の記録ヘッド39から離れた位置に設けられたインクカートリッジからインクチューブ41(図4参照)を通じてシアン(C)・マゼンタ(M)・イエロー(Y)・ブラック(Bk)の各色インクが供給される。記録ヘッド39は、供給された各インクを微小なインク滴として選択的に吐出する。キャリッジ38が往復動される間に、記録ヘッド39からインク滴が選択的に吐出されることにより、プラテン42上を搬送される記録用紙に画像記録が行われる。
【0041】
図4は、プリンタ部2の主要構成を示す平面図である。図4に示されるように、用紙搬送路23の上側において記録用紙の搬送方向(図4の上下方向)に所定距離を隔てられて、一対のガイドレール43,44が記録用紙の搬送方向と直交する方向(図4の左右方向)に延設されている。キャリッジ38は、ガイドレール43,44を跨ぐようにして記録用紙の搬送方向と直交する水平方向に往復動可能に載置されている。記録用紙の搬送方向の上流側に配設されたガイドレール43は、用紙搬送路23の幅方向の長さがキャリッジ38の往復動範囲より長い平板状のものである。ガイドレール43の搬送方向下流側の上面がガイド面43Aであり、ガイド面43Aがキャリッジ38の搬送方向上流側の端部を摺動可能に支持する。
【0042】
記録用紙の搬送方向の下流側に配設されたガイドレール44は、用紙搬送路23の幅方向の長さがガイドレール43とほぼ同じ長さの平板状のものである。ガイドレール44において、搬送方向上流側の縁部45は、上方へ向かって略直角に曲折されている。ガイドレール44の搬送方向下流側の上面がガイド面44Aであり、ガイド面44Aがキャリッジ38の搬送方向下流側の端部を摺動可能に支持する。また、キャリッジ38は、縁部45を不図示のローラ等により狭持する。これにより、キャリッジ38が、ガイドレール43,44のガイド面43A,44A上に摺動自在に担持され、ガイドレール44の縁部45を基準として、記録用紙の搬送方向と直交する水平方向に往復動可能である。
【0043】
ガイドレール44の上面には、ベルト駆動機構46がガイドレール44に沿って設けられている。ベルト駆動機構46は、用紙搬送路23の幅方向の両端付近にそれぞれ設けられた駆動プーリ47と従動プーリ48との間に、内側に歯が設けられた無端環状のタイミングベルト49が張り渡されたものである。図4には表れていないが、ガイドレール44の下側にはモータが設けられており、モータから駆動プーリ47の軸に駆動力が入力される。これにより、駆動プーリ47が回転される。駆動プーリ47の回転を受けて、タイミングベルト49は、駆動プーリ47及び従動プーリ48間を周運動する。このタイミングベルト49とキャリッジ38とが連結されることにより、ベルト駆動機構46の動作に基づいてキャリッジ38が往復動される。
【0044】
図4に示されるように、ガイドレール44の縁部45に沿って、リニアエンコーダのエンコーダストリップ54が配設されている。リニアエンコーダは、エンコーダストリップ54をキャリッジ38に搭載されたフォトインタラプタ55により検出するものである。リニアエンコーダの検出信号に基づいて、キャリッジ38の往復動が制御される。
【0045】
図4に示されるように、用紙搬送路23の下側には、記録ヘッド39と対向してプラテン42が配設されている。プラテン42は、キャリッジ38の往復動範囲のうち、記録用紙が通過する中央部分に渡って配設されている。プラテン42の幅は、搬送可能な記録用紙の最大幅より十分に大きいものであり、記録用紙の両端は常にプラテン42の上を通過する。
【0046】
記録用紙が通過しない範囲、すなわち記録ヘッド39による画像記録範囲外には、パージ機構56や廃インクトレイ57等のメンテナンスユニットが配設されている。パージ機構56は、記録ヘッド39のノズルから気泡や異物を吸引除去するためのものである。パージ機構56は、記録ヘッド39のノズルを覆うキャップ58と、キャップ58を通じて記録ヘッド39に接続されるポンプ機構と、キャップ58を記録ヘッド39のノズルに接離させるための移動機構とからなる。なお、図4においては、ポンプ機構及び移動機構は、ガイドレール43,44及びキャップ58の下方にあるため図に表れていない。記録ヘッド39の気泡等の吸引除去を行う際には、記録ヘッド39がキャップ58上に位置するようにキャリッジ38が移動され、その状態でキャップ58が上方へ移動されて記録ヘッド39の下面のノズルを密閉するように密着し、キャップ58と連結されたポンプにより記録ヘッド39のノズルからインクが吸引される。
【0047】
廃インクトレイ57は、フラッシングと呼ばれる記録ヘッド39からのインクの空吐出を受けるためのものである。廃インクトレイ57は、キャリッジ38の往復動範囲内であって画像記録範囲外に、プラテン42と一体に設けられている。これらメンテナンスユニットにより、記録ヘッド39内の気泡や混色インクの除去等のメンテナンスが行われる。
【0048】
記録ヘッド39には、不図示のインクカートリッジと連結されたインクチューブ41を通じてインクが供給される。インクカートリッジはインク色毎に設けられており、各色毎に独立したインクチューブ41により記録ヘッド39へ各色インクが供給される。各インクチューブ41は、合成樹脂製のチューブであり、キャリッジ38の往復動に従って撓む可撓性を有する。
【0049】
インクカートリッジと連結された各インクチューブ41は、装置の幅方向に沿って中央付近まで引き出されて、装置フレームの固定クリップ59に固定されている。なお、図4では、固定クリップ59からインクカートリッジ側へ延出されるインクチューブ41は省略されている。固定クリップ59からキャリッジ38までにおいて、インクチューブ41は装置フレーム等に固定されておらず、キャリッジ38の往復動に追従して姿勢変化する。すなわち、キャリッジ38が往復動方向の一端(図4の左側)へ移動するに従い、各インクチューブ41は、U字形状の湾曲部分の曲げ半径が小さくなるように撓みながら、キャリッジ38の移動方向へ移動する。一方、キャリッジ38が往復動方向の他端(図4の右側)へ移動するに従い、各インクチューブ41は、湾曲部分の曲げ半径が大きくなるように撓みながら、キャリッジ38の移動方向へ移動する。
【0050】
記録ヘッド39は不図示の制御基板とフラットケーブル60により電気的に接続されており、制御基板から記録ヘッド39へ記録用信号等の伝送が行われる。フラットケーブル60は、電気信号を伝送する導体をポリエステルフィルム等の合成樹脂フィルムで覆って絶縁した薄帯状のものである。図4に示されるように、フラットケーブル60は、キャリッジ38から往復動方向へ導出され、上下方向に略U字形状に曲折されており、この略U形状の部分は、他の部材に固定されておらず、キャリッジ38の往復動に追従して姿勢変化する。なお、図4においては、固定クリップ59から制御基板へ延出されるフラットケーブル60が省略されている。
【0051】
図3に示されるように、画像記録ユニット24の上流側には、搬送ローラ61が設けられている。搬送ローラ61は、記録用紙の搬送方向と直交する方向を回転軸として、モータから駆動伝達されて回転される。図3には表れていないが、搬送ローラ61の対向位置にはピンチローラが設けられている。ピンチローラは、搬送ローラ61の回転軸とほぼ平行に回転軸が設けられるとともに、搬送ローラ61に圧接可能にバネ付勢されている。搬送ローラ61とピンチローラとの間に記録用紙が進入すると、ピンチローラは記録用紙の厚み分だけ退避して該記録用紙を搬送ローラ61とともに狭持する。これにより、搬送ローラ61の回転力が確実に記録用紙へ伝達される。そして、該記録用紙がプラテン42上へ搬送される。
【0052】
画像記録ユニット24の下流側には、排紙ローラ62が設けられている。排紙ローラ62は、記録用紙の搬送方向と直交する方向を回転軸として、モータから駆動伝達されて回転される。排紙ローラ62の対向位置には、拍車ローラ63が設けられている。拍車ローラ63は、排紙ローラ62の回転軸とほぼ平行に回転軸が設けられるとともに、排紙ローラ62に圧接可能にバネ付勢されている。排紙ローラ62と拍車ローラ63との間に記録用紙が進入すると、拍車ローラ63は記録用紙の厚み分だけ退避して該記録用紙を排紙ローラ62とともに狭持する。拍車ローラ63は記録済みの記録用紙と圧接するので、記録用紙に記録された画像を劣化させないようにローラ面が拍車状に凹凸されている。
【0053】
搬送ローラ61及び排紙ローラ62は、モータから駆動力が伝達されて、所定の改行幅で間欠駆動される。搬送ローラ61及び排紙ローラ62の回転は同期されており、搬送ローラ61に設けられたロータリーエンコーダが、搬送ローラ61とともに回転するエンコーダディスク64がフォトインタラプタで検出され、その検知信号に基づいて、搬送ローラ61及び排紙ローラ62の回転が制御される。
【0054】
〔給紙トレイ20〕
以下に、給紙トレイ20の構成が詳述される。図5は、積層姿勢における給紙トレイ20の外観構成を示す斜視図である。図6は、第1トレイ使用状態における給紙トレイ20の平面図である。図7は、給紙トレイ20の周壁73付近の部分拡大斜視図である。図8は、第2トレイ使用状態における給紙トレイ20の平面図である。図9は、開放姿勢における給紙トレイ20の平面図である。図10は、開放姿勢における給紙トレイ20の中央断面図である。図11は、開放姿勢におけるニップ部101付近を示す部分拡大断面図である。図12は、図8のXII−XII断面図である。図13は、図12におけるニップ部101付近を示す部分拡大断面図である。なお、説明の便宜のために、図6、図12及び図13においては、給紙ローラ25及び給紙アーム26が示されているが、これらは給紙トレイ20を構成するものではない。
【0055】
図5に示されるように、給紙トレイ20は、第1トレイ70と第2トレイ71とを有する。図1に示されるように、給紙トレイ20は、開口4から挿入されて多機能装置1に装着される。逆に、給紙トレイ20は、開口4から引き出されることにより、多機能装置1から取り外される。図5に示されるように、第1トレイ70及び第2トレイ71は、第1トレイ70を下側にして上下二段に構成されている。第1トレイ70は、平面視において矩形の第1トレイ面72の周縁に、周壁73,74,75、76がそれぞれ起立された皿形状であり、例えば合成樹脂の成形品として実現される。第1トレイ面72は、日本工業規格に規定されるA4サイズより若干広い面積を有する。したがって、第1トレイ70には、第1トレイ面72上にA4サイズ以下の複数の記録用紙が平積みの状態で収容保持される。
【0056】
図9に示されるように、第1トレイ70は、周壁73,74にそれぞれ平行し、且つ周壁73,74と接離するように可動される一対の側端ガイド77,78を有する。一対の側端ガイド77,78の間に記録用紙が載置されることにより、第1トレイ70に収容される記録用紙の両側端が位置決めされる。一対の側端ガイド77,78は、第1トレイ70に収容される記録用紙のサイズに合わせて可動され、その間の距離が変動される。つまり、一対の側端ガイド77,78は、図9に示される状態から、第1トレイ面72の中央へ向かって、互いの距離を縮めるようにスライド移動可能である。図9には表れていないが、一対の側端ガイド77,78は、互いのスライド移動がラックピニオン機構により連動されており、第1トレイ面72における搬送方向と直交する方向の中央(搬送基準ライン79)に対して対称となるようにスライド移動される。これにより、一対の側端ガイド77,78により位置決めされる記録用紙は、搬送方向と直交する方向の中央が搬送基準ライン79に合致する。このように記録用紙の中央を基準とする搬送はセンターレジと称される。
【0057】
また、第1トレイ70は、周壁76と接離するように可動される後端ガイド80を有する。後端ガイド80は、第1トレイ70に収容される記録用紙のサイズに合わせて可動され、周壁75との距離が変動される。記録用紙は、この後端ガイド80と周壁75との間に載置されて、その先端を周壁75に当接させた状態に位置決めされる。なお、図9には表されていないが、後端ガイド80は、周壁76とともに、周壁75から離れる方向へスライド移動させることができる。周壁76は、第1トレイ面72の下側に収容されている拡張トレイと一体であり、周壁76及び後端ガイド80がスライド移動されると、その拡張トレイが表れて第1トレイ面72が拡張される。これにより、A4サイズより大きなリーガルサイズの記録用紙が第1トレイ70に収容保持される。
【0058】
図5及び図9に示されるように、周壁75は、その上端側が外側に開かれるように傾斜されている。図3に示されるように、多機能装置1に給紙トレイ20が装着されると、周壁75は、用紙搬送路23の直下に位置されて、外側ガイド部材18のガイド面と連続される。つまり、周壁75は、第1トレイ面72から外側ガイド部材18のガイド面へ記録用紙を案内する。図3及び図9に示されるように、周壁75には、搬送基準ライン79に沿って分離部材81が設けられている。分離部材81は、周壁75から第1トレイ70の内側へ突出する歯が記録用紙の搬送方向に複数並べられたものである。第1トレイ70に収容保持された複数枚の記録用紙は、周壁75の傾斜に沿って最上位の記録用紙が搬送方向に突き出されるように捌かれる。その状態で分離部材81の歯が記録用紙間に食い込むことにより、給送の際に最上位の記録用紙のみが他の記録用紙から確実に分離される。
【0059】
図5及び図6に示されるように、第2トレイ71は、第1トレイ70の周壁73,74に支持されて、第1トレイ70の上側に配置されている。第2トレイ71は、全体が概ね平板形状であり、例えば合成樹脂の成形品として実現される。第2トレイ71は、平面視において、その幅(記録用紙の搬送方向と直交する方向、図6の上下方向)が第1トレイ70の第1トレイ面72とぼぼ同等であり、その奥行き(記録用紙の搬送方向、図6の左右方向)が第1トレイ面72より短い。つまり、給紙トレイ20は、平面視において、第1トレイ70の大部分が第2トレイ71により封止されるように覆われ、且つ、第1トレイ面72の一部が露出される。図5及び図6においては、第1トレイ70の第1トレイ面72の搬送方向下流側(図6右側)が露出されており、このような第2トレイ71の状態が、第1トレイ70が使用される状態である(以下、「第1トレイ使用状態」と称される)。
【0060】
第2トレイ71は、その中央付近に形成された凹部が、記録用紙が載置される第2トレイ面82であり、第2トレイ面82の周囲に形成された丘部が排紙トレイ21となる。つまり、第2トレイ71は、画像記録前の記録用紙の収容保持と、画像記録後の記録用紙の保持との2つの役割を果たす。第2トレイ面82は、第1トレイ面72より小さく、はがきやL版のように比較的小さいサイズの記録用紙を収容保持するために用いられる。これにより、第1トレイ70には、例えば使用頻度の高いA4サイズやリーガルサイズの複数枚の原稿を収容保持させ、同時に、第2トレイ71には、第1トレイ70に収容保持された記録用紙とはサイズの異なるもの或いは紙種の異なるものを収容保持させることができる。
【0061】
第2トレイ71は、搬送方向下流側のベース部材83(本発明の基部に相当)と、搬送方向上流側のフラップ部材84(本発明の回動部に相当)とを有する。第2トレイ面82は、ベース部材83及びフラップ部材84に渡って形成されており、ベース部材83には、下流側第2トレイ面82A(本発明の下流側トレイ面に相当)が形成され、フラップ部材84には上流側第2トレイ面82B(本発明の上流側トレイ面に相当)が形成されている。
【0062】
図6に示されるように、ベース部材83は、平面視において、その幅(記録用紙の搬送方向と直交する方向、図6の上下方向)が第1トレイ70の第1トレイ面72とぼぼ同等であり、その奥行き(記録用紙の搬送方向、図6の左右方向)が第1トレイ面72に対して極め短い平板形状である。換言すれば、ベース部材83は、第1トレイ面72の幅方向を長手方向とする横長の平板形状である。ベース部材83は、第1トレイ70の周壁73,74に、記録用紙の搬送方向にスライド移動可能に支持されている。
【0063】
図7に示されるように、周壁73には、一定の高さ位置に、水平方向に延びるスリット85が形成されている。ベース部材83の一方の側端にはスライダ86が水平方向に延出されており、スライダ86がスリット85に嵌め込まれて水平方向にスライド移動可能となっている。図7には示されていないが、周壁73と対向する周壁74にも同様のスリット85が形成されており、ベース部材83の他方の側端にもスライダ86が設けられている。これにより、ベース部材83は、第1トレイ面72の上側において、スリット85に沿って記録用紙の搬送方向に水平にスライド移動可能とされている。
【0064】
図5〜図7に示されるように、ベース部材83の一方の側端には、ロック部材87が設けられている。矢印88で示されるように、ロック部材87は、ベース部材83に対して、その幅方向に水平にスライド移動可能に設けられている。また、ロック部材87は、矢印88の方向へ突出するようにバネ付勢されている。各図には表れていないが、ロック部材87の先端には、ロック爪が形成されている。図7に示されるように、スリット85の所定位置には、スリット85の上下方向の幅が拡幅されてロック孔89が形成されている。ロック孔89は、図5及び図6に示される第1トレイ使用状態と、図8に示されるように、ベース部83が第1トレイ70の周壁75に当接する第2トレイ使用状態との2箇所においてベース部材83のスライド移動を制止するように、スリット85の2箇所に形成されている。なお、図7においては、第1トレイ使用状態が示されているので、第2トレイ使用状態でベース部材83を固定するためのロック孔89が表れている。このロック孔89にロック部材87のロック爪が嵌り込むことにより、ベース部材83のスライド移動が制止され、スリット85の所定位置にベース部材83が固定される。また、ロック部材87がバネ付勢に抗して矢印88と反対方向へスライド移動されることにより、ロック爪がロック孔89から外れて、ベース部材83がスリット85に沿ってスライド移動可能になる。
【0065】
図6に示されるように、フラップ部材84は、平面視において、その幅(記録用紙の搬送方向と直交する方向、図6の上下方向)が第1トレイ70の第1トレイ面72とぼぼ同等であり、その奥行き(記録用紙の搬送方向、図6の左右方向)が第1トレイ面72に対して短い平板形状である。フラップ部材84の奥行きは、第1トレイ使用状態におけるベース部材83の搬送方向上流側の端縁から、第1トレイ70の周壁76までの長さと同等である。したがって、第1トレイ使用状態において、フラップ部材84の端縁と第1トレイ70の周壁76とは、ほぼ同一面をなす。フラップ部材84は、第1トレイ70の周壁73,74により下方から支持されており、周壁73,74の上端を摺動するようにして、ベース部材83とともに記録用紙の搬送方向にスライド移動可能である。
【0066】
図9に示されるように、フラップ部材84は、ベース部材83の搬送方向上流側の側端の2箇所に形成された支軸90,91に連結されることにより、ベース部材83に対して回動自在とされている。図5及び図6に示されるように、フラップ部材84が水平方向となって周壁73,74に支持され、第1トレイ70の上側を閉じる状態が積層姿勢と称される。一方、図9及び図10に示されるように、第1トレイ70の上側を開放するように上側へ回動され、第1トレイ面72を露出させる状態が開放姿勢と称される。フラップ部材84は、ユーザの操作により、積層姿勢と開放姿勢との間で姿勢変化される。給紙トレイ20を多機能装置1に装着させる場合には、フラップ部材84は積層姿勢にされる。多機能装置1に装着された給紙トレイ20は、積層姿勢に維持され、後述されるように、第2トレイ71のスライド位置によって、つまり第1トレイ使用状態か第2トレイ使用状態かによって、第1トレイ70又は第2トレイ71のいずれかから記録用紙が給送可能となる。第1トレイ70に記録用紙が補充される場合には、給紙トレイ20が多機能装置1から外され、フラップ部材84が開放姿勢に姿勢変化される。これにより、第1トレイ70の上側が大きく開放されるので、第1トレイ70への記録用紙の装填が容易である。
【0067】
図5及び図6に示されるように、第2トレイ71は、第2トレイ面82の幅方向(記録用紙搬送方向と直交する方向、図6の上下方向)に一対の側端ガイド92,93を有する。一対の側端ガイド92,93の間に記録用紙が載置されることにより、第2トレイ面82上に載置される記録用紙の両側端が位置決めされる。一対の側端ガイド92,93は、第2トレイ面82上に載置される記録用紙のサイズに合わせて可動され、その間の距離が変動される。つまり、一対の側端ガイド92,93は、図5及び図6に示される状態から、第2トレイ面82の中央へ向かって、互いの距離を縮めるようにスライド移動可能である。図5及び図6には詳細に表れていないが、一対の側端ガイド92,93は、互いのスライド移動がラックピニオン機構により連動されており、第2トレイ面82における搬送方向と直交する方向の中央(搬送基準ライン79)に対して対称となるようにスライド移動される。これにより、一対の側端ガイド92,93により位置決めされる記録用紙は、搬送方向と直交する方向の中央が搬送基準ライン79に合致する。つまり、第2トレイ面82からの記録用紙の搬送もセンターレジで行われる。
【0068】
また、第2トレイ面82は、後端ガイド94を有する。後端ガイド94は、第2トレイ面82上に載置される記録用紙のサイズに合わせて可動され、ベース部材83の搬送方向下流側の端縁までの距離が変動される。ベース部材83の搬送方向下流側の端縁には、第2トレイ面82から上方へ起立された先端ガイド95,96を有する。先端ガイド95,96は、第2トレイ面82から、搬送方向下流側へ水平に突出し、さらに上方へ向かって曲折された縦断面がL字形状のものである。記録用紙は、後端ガイド94と先端ガイド95,96との間に載置されて、その先端を先端ガイド95,96に当接させた状態に位置決めされる。なお、図6においては、先端ガイド96は、基軸26aの下方に位置するので図に表れていない。
【0069】
図5及び図6に示されるように、第1トレイ70の周壁75には、ベース部材83に形成された先端ガイド95,96と対応する位置に、切欠部97,98が形成されている。図8に示されるように、第2トレイ71が第2トレイ使用状態にスライド移動されると、ベース部材83における搬送方向下流側の端縁は、第1トレイ70の周壁75に当接される。また、ベース部材83に形成された先端ガイド95,96は、L字形状の上方へ曲折された部位が周壁75の外側へ突出するように、切欠部97,98に挿通される。これにより、先端ガイド95,96により先端が位置決めされていた第2トレイ面82上の記録用紙は、その先端が周壁75に当接する。そして、第2トレイ面82上に載置された記録用紙は、周壁75により、第2トレイ面82から外側ガイド部材18のガイド面へ案内される。また、第2トレイ面82上に載置された複数枚の記録用紙は、周壁75の傾斜に沿って最上位の記録用紙が搬送方向に突き出されるように捌かれ、その状態で分離部材81の歯が記録用紙間に食い込むことにより、給送の際に最上位の記録用紙のみが他の記録用紙から確実に分離される。また、先端ガイド95,96は、切欠部97,98に挿通されることにより、切欠部97,98に下方から支持される。これにより、第2トレイ使用状態において、ベース部材83の搬送方向下流側が周壁75に支持される。
【0070】
図5及び図6に示されるように、第1トレイ使用状態となるように、第2トレイ71が第1トレイ70に対してスライド移動されると、図3及び図6に示されるように、給紙ローラ25は、第1トレイ70の第1トレイ面72に当接される。図5に示されるように、第1トレイ面72には、給紙ローラ25が当接される位置に摩擦パッド99が貼られている。摩擦パッド99は、例えばコルクやゴムのように記録用紙との摩擦係数が高い素材からなるパッド形状のものである。
【0071】
図8、図12及び図13に示されるように、第2トレイ使用状態となるように、第2トレイ71が第1トレイ70に対してスライド移動されると、図12及び図13に示されるように、給紙ローラ25は、第2トレイ面82に当接される。図8に示されるように、第2トレイ面82には、給紙ローラ25が当接される位置に摩擦パッド100(摩擦部材)が貼られている。摩擦パッド100は、例えばコルクやゴムのように記録用紙との摩擦係数が高い素材からなるパッド形状のものである。なお、本実施形態では、摩擦パッド100は、給紙ローラ25の軸方向に分離された一対のものとされているが、摩擦パッド100の形状や数は、第2トレイ面82に対する給紙ローラ25の圧接力に応じて任意に変更できる。
【0072】
第2トレイ面82において、給紙ローラ25が当接される領域を含む所定部分は、フラップ部材84の搬送方向下流側の端縁から、つまりベース部材83と隣接する端縁から、下流側第2トレイ面82Bを拡張するように水平方向に延出されている。この延出された部分及び給紙ローラ25が当接される領域を含むフラップ部材84の一部分がニップ部101である。ニップ部101の上面は、上流側第2トレイ面82Bの一部を構成しており、上流側第2トレイ面82Bのうち、搬送方向と直交する方向に対して略中央の一定領域を拡張している。なお、ニップ部101の位置は、給紙ローラ25が圧接される位置に対応されており、本実施形態では、記録用紙がセンターレジで搬送され、給紙ローラ25が搬送基準ライン79上で記録用紙に圧接される位置に対応して、ニップ部101が形成されている。
【0073】
図12及び図13に示されるように、フラップ部材84が積層姿勢である場合に、ニップ部101はベース部材83上に載せられて、下方から支持されている。図11に示されるように、ベース部材83の搬送方向上流側(図11の左側)の一部に、ニップ部101に対応した薄肉部102が形成されている。薄肉部102は、ベース部材83の肉厚が削がれるように形成されている。薄肉部102により、下流側第2トレイ面82Aから1段落とされた支持面103が形成される。この支持面103上にニップ部101が載せられて支持される。ニップ部101の上面は上流側第2トレイ面82Bであり、フラップ部材84が積層姿勢である場合に、下流側第2トレイ面82Aと同一面を構成する。
【0074】
図11に示されるように、ニップ部101には、その幅方向(搬送方向と直交する方向)に厚み方向の貫通孔104が形成されている。ベース部材83の薄肉部102には、支持面103から上方へ突出する係止爪105が、貫通孔104に対応する位置に形成されている。図8に示されるように、フラップ部材84が積層姿勢にされると、ニップ部101が支持面103上に載せられるとともに、係止爪105が貫通孔104に嵌り込む。この貫通孔104と係止爪105との係合により、ニップ部101が支持面103上を水平方向に、特に搬送方向(図11の左右方向)に移動することが制止される。
【0075】
前述されたように、第2トレイ使用状態となるように、第2トレイ71が第1トレイ70に対してスライド移動されると、図12及び図13に示されるように、給紙ローラ25は、第2トレイ面82のニップ部101に当接される。図8に示されるように、ニップ部101には、摩擦パッド100が設けられているので、第2トレイ面82上に載置された記録用紙は、給紙ローラ25と摩擦パッド100とによってニップされる。その状態で給紙ローラ25がモータから駆動伝達を受けて回転されることにより、第2トレイ面82上に載置された記録用紙は搬送方向(図12右側)に給送される。
【0076】
図12に示されるように、給紙ローラ25が第2トレイ面82に近接された状態で、給紙アーム26は、その先端側(給紙ローラ25側)が水平方向より下側に回動された状態にある。給紙アーム26には、給紙ローラ25が回転して記録用紙を搬送方向に給送する反力として、下方向へ回動する力が作用する。これにより、給紙ローラ25が記録用紙に食い込むように圧接され、給紙ローラ25と記録用紙との摩擦力が増すので、給紙ローラ25が圧接された記録用紙が確実に搬送方向へ給送される。
【0077】
給紙アーム26が下方向へ回動され、給紙ローラ25が記録用紙に圧接されると、その圧接力が記録用紙を介してニップ部101に負荷される。前述されたように、ニップ部101は、ベース部材83の支持面103に載置されて下側から支持されているので、給紙ローラ25の圧接力によりニップ部101が撓む等の変形が防止される。第2トレイ使用状態において、ベース部材83は、周壁73,74,75により3方向から支持されているので、給紙ローラ25の圧接力に耐することができる。また、前述されたように、貫通孔104と係止爪105との係合により、ニップ部101が支持面103上を水平方向に移動することが制止されているので、ニップ部101と薄肉部102とがともに下方向に撓んで離れることが防止される。
【0078】
このように本多機能装置1によれば、給紙トレイ20が、第1トレイ70と第2トレイ71とを有するので、サイズや種類が異なる二種類の記録用紙が給紙トレイ20に収容保持される。これにより、使用頻度の高い二種類の記録用紙を同時に給紙トレイ20に収容保持させることができるので、使用目的に応じて記録用紙を取り替える手間が省かれて便利である。
【0079】
また、第2トレイ71のベース部材83及びフラップ部材84が第1トレイ70に対してスライド移動されることにより、給紙トレイ20を第1トレイ使用状態又は第2トレイ使用状態にして、1つの給紙ローラ25を第1トレイ70の第1トレイ面72及び第2トレイ71の第2トレイ面82にそれぞれ接離させることができる。これにより、第1トレイ70及び第2トレイ71において給紙ローラ25を共用することができるので、多機能装置1の小型化及びコストダウンが実現される。
【0080】
また、第2トレイ71のフラップ部材84がベース部材83に対して回動可能とされ、ユーザの操作により、フラップ部材84を第1トレイ70の上側を開放する開放姿勢に姿勢変化することができる。フラップ部材84が開放姿勢にされることにより、第1トレイ70への記録用紙の装填が容易である。一方、フラップ部材84が積層姿勢にされることにより、第1トレイ70の上側の大部分が覆われるので、第1トレイ70に収容された記録用紙の損傷や変色等が防止される。
【0081】
また、第2トレイ71のフラップ部材84に、給紙ローラ25が接離されるニップ部101が設けられ、ニップ部101がベース部材83の支持面103に支持されるので、ニップ部101が給紙ローラ25の圧接力に対抗することができる。これにより、給紙の際にニップ部101が撓んだり等して変形することが防止され、安定した記録用紙の給送が実現される。
【0082】
なお、本実施形態では、給紙トレイ20から給送された記録用紙は、Uターンパスの用紙搬送路23を搬送されて、インクジェット方式の画像記録ユニット24により画像記録が行われることとしたが、本発明において、記録用紙の搬送パスや画像記録の方式は任意に変更されてもよい。したがって、本発明に係る画像記録装置は、例えば、レーザ方式で画像記録が行われるレーザプリンタとして実現されてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0083】
【図1】図1は、本発明の実施形態に係る多機能装置1の外観構成を示すものである。
【図2】図2は、多機能装置1の内部構成を示す縦断面図である。
【図3】図3は、プリンタ部2の主要構成を示す部分拡大断面図である。
【図4】図4は、プリンタ部2の主要構成を示す平面図である。
【図5】図5は、積層姿勢における給紙トレイ20の外観構成を示す斜視図である。
【図6】図6は、第1トレイ使用状態における給紙トレイ20の平面図である。
【図7】図7は、給紙トレイ20の周壁73付近の部分拡大斜視図である。
【図8】図8は、第2トレイ使用状態における給紙トレイ20の平面図である。
【図9】図9は、開放姿勢における給紙トレイ20の平面図である。
【図10】図10は、開放姿勢における給紙トレイ20の中央断面図である。
【図11】図11は、開放姿勢におけるニップ部101付近を示す部分拡大断面図である。
【図12】図12は、図8のXII−XII断面図である。
【図13】図13は、図12におけるニップ部101付近を示す部分拡大断面図である。
【符号の説明】
【0084】
1・・・多機能装置(画像記録装置)
20・・・給紙トレイ
24・・・画像記録ユニット(画像記録部)
25・・・給紙ローラ
70・・・第1トレイ
71・・・第2トレイ
72・・・第1トレイ面
73,74,75,76・・・周壁
82・・・第2トレイ面
82A・・・下流側第2トレイ面(下流側トレイ面)
82B・・・上流側第2トレイ面(上流側トレイ面)
83・・・ベース部材(基部)
84・・・フラップ部材(回動部)
101・・・ニップ部




 

 


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