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発明の名称 画像形成装置用給紙トレイ
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−169055(P2007−169055A)
公開日 平成19年7月5日(2007.7.5)
出願番号 特願2005−373236(P2005−373236)
出願日 平成17年12月26日(2005.12.26)
代理人 【識別番号】100082500
【弁理士】
【氏名又は名称】足立 勉
発明者 服部 慎
要約 課題
規制壁部材の位置変更作業の作業性が悪化してしまうことを防止しつつ、規制壁部材に大きな外力が作用した場合に規制壁部材が移動してしまうことを防止する。

解決手段
第1アーム96cの突起部96gとストッパ101とを接触させて第1アーム96cが第2アーム96d側に回転変位してしまうことを規制する。これにより、第1規制壁部材側係合部96aと第1トレイ側係合部91aとの係合状態が解除される程度まで第2アーム96dが撓み変形してしまうことを防止できる。したがって、大きな外力が規制壁部材94に作用しても、第1規制壁部材側係合部96aと第1トレイ側係合部91aとの係合状態が解除されてしまうことを防止できるので、第2アーム96dのバネ定数を大きくする等して保持力を大きくすることなく、大きな外力が規制壁部材94に作用しても係合状態が解除されてしまうことを防止できる。
特許請求の範囲
【請求項1】
画像形成手段に搬送される記録媒体が載置される載置部を有する載置トレイと、
前記載置トレイに対して変位可能に組み付けられ、壁部が記録媒体の端部に接触することにより記録媒体の位置を規制する規制壁部材と、
前記規制壁部材に設けられ、前記載置トレイに設けられた第1トレイ側係合部と係合する第1規制壁部材側係合部を有し、前記規制壁部材の変位を規制する第1係合部材と、
弾性的に変形することにより、前記第1トレイ側係合部と前記第1規制壁部材側係合部との係合状態を保持するための力を発生する弾性手段と、
前記弾性手段の変形量を規制する弾性変形規制手段と、
前記第1トレイ側係合部と前記第1規制壁部材側係合部とを離隔させて前記第1トレイ側係合部と前記第1規制壁部材側係合部との係合状態を解除する解除操作部と
を備えることを特徴とする画像形成装置用給紙トレイ。
【請求項2】
前記規制壁部材に設けられ、前記載置トレイに設けられた第2トレイ側係合部と係合する第2規制壁部材側係合部を有する第2係合部材を備え、
前記第2係合部材の少なくとも一部には、弾性的に変形することが可能な弾性変形部が設けられ、かつ、この弾性変形部が前記弾性手段を構成し、
前記弾性手段が前記第1規制壁部材側係合部を前記第1トレイ側係合部に押圧する弾性力の反力によって、前記第2規制壁部材側係合部が前記第2トレイ側係合部に押圧されるように構成されており、
さらに、前記解除操作部が操作されると、前記弾性手段の変形量が増大する向きに前記第1規制壁部材側係合部が変位して前記第1トレイ側係合部と前記第1規制壁部材側係合部との係合状態を解除されるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置用給紙トレイ。
【請求項3】
前記弾性変形規制手段を操作するための弾性変形規制操作部が、前記規制壁部材の上面側に設けられていることを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置用給紙トレイ。
【請求項4】
前記規制壁部材には、その上端から下端側に窪んだ凹部が設けられており、
さらに、前記解除操作部及び前記弾性変形規制操作部は、前記第凹部の底部に設けられていることを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置用給紙トレイ。
【請求項5】
前記弾性変形規制操作部と一体的に可動する可動部を備え、
前記可動部及び前記規制壁部材のうち一方側には、他方側に設けられた係合凹部に係合する係合凸部が設けられていることを特徴とする請求項3又は4に記載の画像形成装置用給紙トレイ。
【請求項6】
前記第1係合部材は、前記規制壁部材に設定された回転中心から延びる腕状部材にて構成され、かつ、この腕状部材の先端側に前記第1規制壁部材側係合部が設けられ、
前記第1係合部材から延びる板バネ状部材にて前記弾性手段が構成され、かつ、この板バネ状部材の先端側に前記第2規制壁部材側係合部が設けられており、
さらに、前記回転中心から前記第1係合部材の長手方向と交差する方向に延びて前記第1係合部材と一体的に回転するとともに、先端側に前記解除操作部が設けられた操作腕部を備えていることを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置用給紙トレイ。
【請求項7】
前記弾性変形規制手段は、前記第1係合部材の回転量を規制することにより前記弾性手段の変形量を規制することを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置用給紙トレイ。
【請求項8】
前記弾性変形規制手段は、前記弾性変形規制操作部の操作に連動して変位するストッパを有して構成されており、
さらに、前記ストッパに前記第1係合部材が接触することにより前記第1係合部材の回転量が規制されることを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置用給紙トレイ。
【請求項9】
前記ストッパは、前記弾性変形規制操作部の操作に連動して前記第1係合部材の長手方向と略平行な方向に変位することを特徴とする請求項8に記載の画像形成装置用給紙トレイ。
【請求項10】
前記規制壁部材は、前記載置トレイの外周壁の一部を構成しており、
さらに、前記規制壁部材は、前記載置部の後端側に配置されていることを特徴とする請求項1ないし9のいずれか1つに記載の画像形成装置用給紙トレイ。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置用給紙トレイ(画像形成装置用給紙カセット)に関するもので、特に、電子写真方式の画像形成装置(レーザプリンタ)に適用して有効である。
【背景技術】
【0002】
画像形成装置用給紙トレイ(以下、給紙トレイと略す。)に載置された記録用紙やOHPシート等の記録媒体は、通常、給紙トレイの外周壁等の壁面に接触することにより、位置決めされた状態で載置されている。
【0003】
そこで、多様なサイズ(大きさ)の記録媒体に対応した給紙トレイでは、記録媒体の端部に接触して記録媒体を位置決めする壁状の規制壁部材を変位可能とするとともに、規制壁部材の変位を規制するロック機構を設けている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
また、特許文献1に記載のロック機構は、給紙トレイに設けられた鋸歯状の係合部(凹凸部)、規制壁部材に設けられて係合部と係合する係合爪、及び係合爪を係合部に押圧するコイルバネ等から構成されているとともに、係合爪は係合部に対して変位可能に構成されている。
【0005】
そして、規制壁部材の位置を変更する際には、係合部から係合爪を離隔させるように変位させて係合部と係合爪との係合状態(ロック状態)を解除するとともに、その解除状態を保持したまま規制壁部材を移動させた後、係合爪を係合部に係合させて規制壁部材の位置を固定(ロック)する。
【特許文献1】特開平1−209227号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、例えば給紙トレイ全体を移動させる際に、仮に、規制壁部材が、他の部材やプリンタが設置されている箇所近傍の壁に衝突する等して外力が規制壁部材に作用すると、その外力は係合爪と係合部との接触面にて受けることとなるので、係合爪には係合状態を解除させる力(以下、この力を解除力という。)が作用する。
【0007】
このとき、特許文献1に記載の発明では、コイルバネの弾性力にて係合爪を係合部に押圧することより係合爪と係合部との係合状態を保持している(以下、この係合状態を保持する弾性力を保持力という。)ので、規制壁部材に作用する外力が大きい場合には、解除力が保持力を上回って係合状態が解除されてしまい、使用者が知らない間に規制壁部材が移動してしまう、といった問題が発生する。
【0008】
この問題に対しては、コイルバネのバネ定数を大きくする等して保持力を大きくすればよいが、規制壁部材の位置を変更する際には、保持力以上の力を作用させて係合状態を解除する必要があるので、保持力を大きくすると、規制壁部材の位置を変更する際に大きな力を必要とすることとなり、規制壁部材の位置変更作業の作業性が悪化してしまう。
【0009】
本発明は、上記点に鑑み、規制壁部材の位置変更作業の作業性が悪化してしまうことを防止しつつ、規制壁部材に大きな外力が作用した場合に規制壁部材が移動してしまうことを防止することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明では、画像形成手段(10)に搬送される記録媒体が載置される載置部(91)を有する載置トレイ(92)と、載置トレイ(92)に対して変位可能に組み付けられ、壁部(93)が記録媒体の端部に接触することにより記録媒体の位置を規制する規制壁部材(94)と、規制壁部材(94)に設けられ、載置トレイ(92)に設けられた第1トレイ側係合部(91a)と係合する第1規制壁部材側係合部(96a)を有し、規制壁部材(94)の変位を規制する第1係合部材(96c)と、弾性的に変形することにより、第1トレイ側係合部(91a)と第1規制壁部材側係合部(96a)との係合状態を保持するための力を発生する弾性手段(96d)と、弾性手段(96d)の変形量を規制する弾性変形規制手段(101)と、第1トレイ側係合部(91a)と第1規制壁部材側係合部(96a)とを離隔させて第1トレイ側係合部(91a)と第1規制壁部材側係合部(96a)との係合状態を解除する解除操作部(97)とを備えることを特徴とする。
【0011】
ところで、規制壁部材(94)の位置を変更する際には、前述したように、保持力以上の力を作用させて係合状態を解除する必要があり、かつ、保持力は弾性手段が弾性変形することにより発生する力であるので、使用者が係合状態を解除する場合、及び大きな外力が規制壁部材(94)に作用して係合状態が解除する場合のいずれの場合であっても、係合状態が解除されているときの弾性手段(96d)の変形量は、係合状態が保持されているときの弾性手段(96d)の変形量に比べて大きくなる。
【0012】
このため、本発明のごとく、弾性変形規制手段(101)により弾性手段(96d)の変形量を規制すれば、係合状態が解除される程度まで弾性手段(96d)が変形してしまうことを防止できるので、大きな外力が規制壁部材(94)に作用しても係合状態が解除されてしまうことを防止できる。
【0013】
つまり、本発明では、弾性手段(96d)のバネ定数を大きくする等して保持力を大きくすることなく、大きな外力が規制壁部材(94)に作用しても係合状態が解除されてしまうことを防止できる。
【0014】
したがって、規制壁部材(94)の位置変更作業の作業性が悪化してしまうことを防止しつつ、規制壁部材(94)に大きな外力が作用した場合に規制壁部材が移動してしまうことを防止することができる。
【0015】
また、請求項2に記載の発明では、規制壁部材(94)に設けられ、載置トレイ(92)に設けられた第2トレイ側係合部(91b)と係合する第2規制壁部材側係合部(96b)を有する第2係合部材(96d)を備え、第2係合部材(96d)の少なくとも一部には、弾性的に変形することが可能な弾性変形部(96d)が設けられ、かつ、この弾性変形部(96d)が弾性手段(96d)を構成し、弾性手段(96d)が第1規制壁部材側係合部(96a)を第1トレイ側係合部(91a)に押圧する弾性力の反力によって、第2規制壁部材側係合部(96b)が第2トレイ側係合部(91b)に押圧されるように構成されており、さらに、解除操作部(97)が操作されると、弾性手段(96d)の変形量が増大する向きに第1規制壁部材側係合部(96a)が変位して第1トレイ側係合部(91a)と第1規制壁部材側係合部(96a)との係合状態を解除されるように構成されていることを特徴とする。
【0016】
このとき、本発明では、弾性手段(96d)が第1規制壁部材側係合部(96a)を第1トレイ側係合部(91a)に押圧する弾性力の反力によって、第2規制壁部材側係合部(96b)が第2トレイ側係合部(91b)に押圧されているので、規制壁部材(94)の位置を変更すべく、第1規制壁部材側係合部(96a)と第1トレイ側係合部(91a)と係合状態を解除しても、第2規制壁部材側係合部(96b)と第2トレイ側係合部(91b)との係合状態を保持する力、つまり弾性手段(96d)に発生する弾性力が増大するのみで、第2規制壁部材側係合部(96b)と第2トレイ側係合部(91b)との係合状態は解除されない。
【0017】
したがって、例えば第2トレイ側係合部(91b)をJIS等の規格で定められているサイズ(A4やA5等の規格サイズ)に対応する位置に設ければ、規格サイズに対応する位置に規制壁部材(94)が位置した時に、使用者に対して、いわゆるクリック感を与えることができるので、目盛り等で規制壁部材(94)の位置を確認することなく容易に所望の位置まで規制壁部材(94)を変位させることができる。
【0018】
また、請求項3に記載の発明では、弾性変形規制手段(101)を操作するための弾性変形規制操作部(102)が、規制壁部材(94)の上面側に設けられていることを特徴とする。
【0019】
これにより、弾性変形規制操作部(102)を規制壁部材(94)の上面側から操作できるので、弾性変形規制操作部(102)の操作性を向上させることができる。
また、請求項4に記載の発明では、規制壁部材(94)には、その上端から下端側に窪んだ凹部(94a)が設けられており、さらに、解除操作部(97)及び弾性変形規制操作部(102)は、第凹部(94a)の底部に設けられていることを特徴とする。
【0020】
これにより、解除操作部(97)及び弾性変形規制操作部(102)が規制壁部材(94)の上面(上端面)から突出してしまうことを防止できるので、規制壁部材(94)の上下寸法が拡大してしまうことを防止できる。延いては、本発明に係る画像形成装置用給紙トレイを備える画像形成装置が大型化してしまうことを防止できる。
【0021】
請求項5に記載の発明では、弾性変形規制操作部(102)と一体的に可動する可動部(103)を備え、可動部(103)及び規制壁部材(94)のうち一方側には、他方側に設けられた係合凹部(94d)に係合する係合凸部(103a)が設けられていることを特徴とする。
【0022】
これにより、弾性変形規制操作部(102)を操作する際に、係合凹部(94d)と係合凸部(103a)とが係合することにより、使用者に対して、いわゆるクリック感を与えることができるので、使用者は、第1規制壁部材側係合部(96a)と第1トレイ側係合部(91a)との係合状態がロック(保持)されたか否かを容易に感知することができ、弾性変形規制操作部(102)の操作性を向上させることができる。
【0023】
なお、請求項6に記載の発明のごとく、第1係合部材(96c)を規制壁部材(94)に設定された回転中心(O1)から延びる腕状部材にて構成し、かつ、この腕状部材の先端側に第1規制壁部材側係合部(96a)を設け、第1係合部材(96c)から延びる板バネ状部材にて弾性手段(96d)を構成し、かつ、この板バネ状部材の先端側に第2規制壁部材側係合部(96b)を設け、さらに、回転中心(O1)から第1係合部材(96c)の長手方向と交差する方向に延びて第1係合部材(96c)と一体的に回転する操作腕部(96e)の先端側に解除操作部(97)を設けてもよい。
【0024】
また、請求項7に記載の発明のごとく、弾性変形規制手段(101)は、第1係合部材(96c)の回転量を規制することにより弾性手段(96d)の変形量を規制するようにしてもよい。
【0025】
また、請求項8に記載の発明のごとく、弾性変形規制手段を、弾性変形規制操作部(102)の操作に連動して変位するストッパ(101)にて構成し、ストッパ(101)に第1係合部材(96c)が接触することにより第1係合部材(96c)の回転量が規制されるようにしてもよい。
【0026】
また、請求項9に記載の発明のごとく、ストッパ(101)は、弾性変形規制操作部(102)の操作に連動して第1係合部材(96c)の長手方向と略平行な方向に変位するようにしてもよい。
【0027】
ところで、請求項10に記載の発明のごとく、規制壁部材(94)が載置トレイ(92)の外周壁の一部を構成し、かつ、規制壁部材(94)が載置部(91)の後端側に配置されている画像形成装置用給紙トレイでは、画像形成装置が設置されている箇所近傍の壁等に規制壁部材(94)が直接衝突する可能性が高いので、本発明を適用すれば、特に効果的である。
【0028】
因みに、上記各手段等の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段等との対応関係を示す一例であり、本発明は上記各手段等の括弧内の符号に示された具体的手段に限定されるものではない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
本実施形態は本発明に係る画像形成装置用給紙トレイを、電子写真方式の画像形成装置(レーザプリンタ)の給紙トレイに適用したものであり、以下に本実施形態を図面と共に説明する。
【0030】
1.レーザプリンタの外観構成
図1は本実施形態に係るレーザプリンタ1の外観を背面側から見た斜視図であり、このレーザプリンタ1は、紙面上側を重力方向上方側として設置され、通常、紙面奥側を前側として使用される。
【0031】
そして、レーザプリンタ1の筐体3は略箱状(立方体状)に形成されており、この筐体3の上面側には、印刷を終えて筐体3から排出された記録媒体が載置される排紙トレイ5が設けられている。なお、本実施形態では、記録媒体として、紙やOHPシート等の用紙を想定している。
【0032】
また、排紙トレイ5は、後方側に向かうほど、筐体3の上面から下がるように傾斜した傾斜面5aにて構成されており、この傾斜面5aの後端側には、印刷が終了した記録媒体が排出される排出口7(図2参照)が設けられている。
【0033】
そして、筐体3のうち排紙トレイ5(傾斜面5a)を囲むように略コの字状に形成された上カバー9には、レーザプリンタ1をネットワークに接続する場合とネットワークから切り離す場合とを切り替えるラインスイッチ1a、及び印刷を強制的に終了(中断)させるジョブキャンセルスイッチ1b等が設けられている。
【0034】
2.レーザプリンタの内部構成
図2はレーザプリンタ1の要部を示す側断面図である。そして、画像形成部10は記録媒体に画像を形成する画像形成手段を構成するものであり、フィーダ部20は、画像形成部10に記録媒体を供給する搬送手段の一部を構成するものである。
【0035】
第1排出シュート30及び第2排出シュート40は、画像形成部10にて画像形成が終了した記録媒体の搬送方向をUターンさせるように略180°転向させて、記録媒体を定着装置80の上方に設けられた排出口7に案内する案内部材を構成するものである。
【0036】
正逆切替機構50は、画像形成部10から排出された記録媒体の搬送方向を反転させるとともに、搬送方向が反転された記録媒体を再び画像形成部10側に搬送する排紙ローラ反転機構を構成するものであり、これらの機器10、20、30、40、50等は、筐体3内に収納されている。
【0037】
2.1.画像形成部
画像形成部10は、スキャナ部60、プロセスカートリッジ70及び定着装置80等を有して構成されている。
【0038】
2.1.1.スキャナ部
スキャナ部60は、筐体3内の上部に設けられて後述する感光ドラム71の表面に静電潜像を形成するものであり、具体的には、レーザ光源、ポリゴンミラー、fθレンズ及び反射鏡等から構成されている。
【0039】
そして、レーザ光源から発光される画像データに基づくレーザビームは、ポリゴンミラーで偏向されて、fθレンズを通過した後、反射鏡によって光路が折り返された後、反射鏡によってさらに光路が下方に屈曲されることにより、感光ドラム71の表面上に照射され、静電潜像が形成される。
【0040】
2.1.2.プロセスカートリッジ
プロセスカートリッジ70は、スキャナ部60の下方側において着脱可能に筐体3内に配設されており、このプロセスカートリッジ70は、感光ドラム71、帯電器72、転写ローラ73及び現像カートリッジ74等から構成されている。
【0041】
そして、感光ドラム71は、記録媒体に転写される画像を担持する画像担持手段をなすもので、最表層がポリカーボネート等からなる正帯電性の感光層により形成される円筒状のドラム本体71aと、このドラム本体71aの軸心において、ドラム本体71aの長手方向に沿って延びてドラム本体71aを回転可能に支持するドラム軸71bとを有して構成されている。
【0042】
帯電器72は、感光ドラム71の表面を帯電させる帯電手段をなすもので、感光ドラム71の後側斜め上方において、感光ドラム71と接触しないように所定間隔を有して感光ドラム71と対向配設されている。なお、本実施形態に係る帯電器72は、コロナ放電を利用して感光ドラム71の表面に略均一に正電荷を帯電させるスコロトロン型帯電器を採用している。
【0043】
転写ローラ73は、感光ドラム71と対向して配設されて感光ドラム71の回転と連動して回転し、記録媒体が感光ドラム71近傍を通過する際に、感光ドラム71に帯電した電荷と反対の電荷(本実施形態では、負電荷)を印刷面とは反対側から記録媒体に作用させることにより、感光ドラム71の表面に付着したトナーを記録媒体の印刷面に転写させる転写手段をなすものである。
【0044】
現像カートリッジ74は、トナーが収容されたトナー収容室74a、トナーを感光ドラム71に供給するトナー供給ローラ74b及び現像ローラ74c等を有して構成されている。
【0045】
そして、トナー収容室74aに収容されているトナーは、トナー供給ローラ74bの回転によって現像ローラ74c側に供給され、さらに、現像ローラ74c側に供給されたトナーは、現像ローラ74cの表面に担持されるとともに、層厚規制ブレード74dにより担持されたトナーの厚みが所定の厚みにて一定(均一)となる調整された後、スキャナ部60にて露光された感光ドラム71の表面に供給される。
【0046】
2.1.3.定着装置
定着装置80は、記録媒体の搬送方向において感光ドラム71より後流側に配設され、記録媒体に転写されたトナーを加熱溶融させて定着させるものである。具体的には、定着装置80は、記録媒体の印刷面側に配設されてトナーを加熱する加熱ローラ81、及び記録媒体を挟んで加熱ローラ81と反対側に配設されて記録媒体を加熱ローラ81側に押圧する加圧ローラ82等を有して構成されている。
【0047】
因みに、本実施形態に係る加熱ローラ81は、表面がフッ素樹脂によってコーティングされた金属管と、その金属管内に加熱のためのハロゲンランプとから構成されており、一方、加圧ローラ82は、金属製のローラ軸を、ゴム材料からなるローラで被覆することにより構成されている。
【0048】
以上に説明した画像形成部10においては、以下のようにして記録媒体に画像が形成される。
すなわち、感光ドラム71の表面は、その回転に伴って、帯電器72により一様に正帯電された後、スキャナ部60から照射されるレーザビームの高速走査により露光される。これにより、感光ドラム71の表面には、記録媒体に形成すべき画像に対応した静電潜像が形成される。
【0049】
次いで、現像ローラ74cの回転により、現像ローラ74c上に担持され、かつ、正帯電されているトナーが、感光ドラム71に対向して接触するときに、感光ドラム71の表面上に形成されている静電潜像、つまり、一様に正帯電されている感光ドラム71の表面のうち、レーザビームによって露光され電位が下がっている露光部分に供給される。これにより、感光ドラム71の静電潜像は、可視像化され、感光ドラム71の表面には、反転現像によるトナー像が担持される。
【0050】
その後、感光ドラム71の表面上に担持されたトナー像は、転写ローラ73に印加される転写バイアスによって記録媒体に転写される。そして、トナー像が転写された記録媒体は定着装置80に搬送されて加熱され、トナー像として転写されたトナーが記録媒体に定着して、画像形成が完了する。
【0051】
2.2.第1排出シュート30及び第2排出シュート40
第1排出シュート30は、図2に示すように、記録媒体の搬送方向において定着装置80より搬送方向後流側に配設されているとともに、画像形成部10にて画像形成が終了した記録媒体の搬送方向を略90°転向させて記録媒体を第2排出シュート40に案内する案内手段である。
【0052】
また、第2排出シュート40は、第1排出シュート30に対して所定の隙間40aを有して上カバー9に設けられ、第1排出シュート30にて搬送方向が略90°転向された記録媒体を更に略90°転向させて排出口7に案内する案内手段である。
【0053】
また、第1排出シュート30と第2排出シュート40との隙間40aは、正逆切替機構50にて搬送方向が反転された記録媒体の搬送通路(太い二点鎖線で示された搬送経路)の一部を構成している。因みに、図2中、太い一点鎖線で示された搬送経路が、フィーダ部20にて搬送される記録媒体の搬送通路を示している。
【0054】
2.3.フィーダ部
フィーダ部20は、筐体3の最下部に収納された給紙トレイ90、給紙トレイ90の前端部上方のプリンタ本体部に設けられて画像形成部10に記録媒体を搬送する給紙ローラ22、並びに給紙ローラ22にて搬送される記録媒体を1枚毎に分離する分離ローラ23及び分離パッド24等を有して構成されている。そして、給紙トレイ90に載置されている記録媒体は、筐体3内前側にてUターンするようにして、筐体3内の略中央部に配設された画像形成部10に搬送される。
【0055】
なお、給紙トレイ90から画像形成部10に至る記録媒体の搬送経路のうち、略U字状に転向する部位の頂部外側には、記録媒体の画像形成面(印刷面)に付着した紙粉等を取り除く紙粉取りローラ25が配設され、その頂部内側には搬送される記録媒体を紙粉取りローラ25に押圧する対向ローラ26が配設されている。
【0056】
また、給紙トレイ90から画像形成部10に至る搬送経路のうち画像形成部10の入口には、記録媒体に搬送抵抗を付与して記録媒体の搬送状態を整える一対のローラからなるレジストローラ27が配設されている。
【0057】
2.4.給紙トレイ
図3は給紙トレイ90の上面側斜視図であり、図4は給紙トレイ90の分解斜視図であり、図5及び図6は規制壁部材94の下面図であり、図7及び図8はロック機構95の拡大図であり、図9は図7のB−B断面図である。
【0058】
給紙トレイ90は、図3に示すように、記録媒体が載置される載置部91が形成された載置トレイ92、及び壁部93が記録媒体の端部に接触することにより記録媒体の位置を規制する規制壁部材94等から構成されている。
【0059】
そして、規制壁部材94は、載置トレイ92に対してその前後方向に変位することができるように載置トレイ92の後端側に組み付けられ、略矩形状に形成された載置トレイ92の外周壁の一部を構成しており、この規制壁部材94の変位は、図5及び図6に示すロック機構95にて規制されている。
【0060】
ロック機構95は、図7に示すように、載置トレイ92の底部(載置部91)に設けられた第1トレイ側係合部91a及び第2トレイ側係合部91b、並びに規制壁部材94に組み付けられて載置トレイ92に対して規制壁部材94と一体的に変位する係合部材96等から構成され、係合部材96は、第1トレイ側係合部91aと係合する第1規制壁部材側係合部96a、及び第2トレイ側係合部91bと係合する第2規制壁部材側係合部96bが設けられている。
【0061】
そして、第1トレイ側係合部91a及び第1規制壁部材側係合部96aは、図8に示すように、互いに鋸波状の凹凸形状により構成されて噛み合うように係合し、一方、第2規制壁部材側係合部96bは先端側が略二等辺三角形状の突起形状に形成され、第2トレイ側係合部91bは第2規制壁部材側係合部96bの二等辺三角形状の突起部が嵌り込むような凹部にて構成されている。
【0062】
なお、本実施形態では、第1トレイ側係合部91aに形成された鋸波状の凹凸部のうち、後方側の傾斜部の傾斜角度θ1が、前方側の傾斜部の傾斜角度θ2より小さくなるような略直角三角形状の突起部を多数個形成することにより、第1トレイ側係合部91aを鋸波状とし、第2トレイ側係合部91bは、JIS等の規格で定められている用紙サイズ(A4やA5等の規格サイズ)に対応する位置にて壁部93が固定されるように離散的に設けられている。
【0063】
また、第1規制壁部材側係合部96aは、図4に示すように、規制壁部材94に設定された回転中心O1(回転軸99)から延びる腕状の第1アーム96cの先端側に設けられ、第2規制壁部材側係合部96bは、第1アーム96cから延びる板バネ状の第2アーム96dの先端側に設けられている。
【0064】
そして、回転中心O1(回転軸99)から第1アーム96cの長手方向と略直交する方向に延びて第1アーム96cと一体的に回転する第3アーム96eの先端側には、後述する解除操作部97が設けられている。
【0065】
また、図3に示すように、壁部93を挟んで載置部91と反対側には、ロック機構95による規制状態を解除する解除操作部97が配置されており、この解除操作部97より載置部91側であって壁部93を挟んで載置部91と反対側には、解除操作部97の操作方向(本実施形態では、前後方向)及び規制壁部材94の変位方向(本実施形態では、前後方向)と略直交する摘み面98aを有する摘み部材98が規制壁部材94に固定配置されている。
【0066】
また、規制壁部材94には、その上端から下端側に窪んだ第1凹部94aが設けられており、解除操作部97及び摘み部材98は、第1凹部94aの底部94bに設けられているとともに、解除操作部97の上端及び摘み部材98の上端が、水平方向から見て、第1凹部94aの底部94bと略一致するように構成されている。
【0067】
そして、第1凹部94aの底部94bには、規制壁部材94の下端側に箱状に窪んだ第2凹部94cが設けられており、本実施形態では、摘み面98aは、箱状に窪んだ第2凹部94cの側壁にて構成されている。
【0068】
また、解除操作部97は、規制壁部材94に回転可能に組み付けられた回転軸99(図4参照)を中心として微少に回転(揺動)するようにして、給紙トレイ90の前後方向に操作されるもので、本実施形態では、解除操作部97、回転軸99、バネ部100(図4参照)、及び第1〜3アーム96c〜96eを樹脂にて一体成形している。
【0069】
また、バネ部100は板バネ状のもので、その先端側が規制壁部材94の内壁に接触することにより、反作用として、解除操作部97を元の位置に復元させる弾性力を解除操作部97に作用させる。
【0070】
また、解除操作部97は回転軸99に対して左右方向(水平方向)にずれた位置に設けられ、かつ、第2アーム96dは、第1アーム96cに比べて剛性が低く撓み変形し易いバネ性を有しているとともに、第1アーム96c及び第2アーム96dは、解除操作部97が操作されて解除操作部97が回転軸99周りに変位(揺動)すると、これに連動して回転軸99周りに変位(揺動)するように構成されている。
【0071】
また、第1アーム96c、つまり第1規制壁部材側係合部96aは、板バネ状の第2アーム96dが図7の実線矢印で示す方向に弾性変形することにより第2アーム96dの根元側(図7のA部)で発生する力によって第1トレイ側係合部91a側に押圧され、この押圧によって第1トレイ側係合部91aと第1規制壁部材側係合部96aとの係合状態が保持される。
【0072】
一方、第2規制壁部材側係合部96bには、第2アーム96dの根元側(図7のA部)で発生した力の反力が作用し、この反力により第2規制壁部材側係合部96bが第2トレイ側係合部91bに押圧されて第2規制壁部材側係合部96bと第2トレイ側係合部91bとの係合状態が保持される。
【0073】
そして、解除操作部97が操作されると、第1アーム96cが、図7の波線矢印で向きに回転変位して、第1トレイ側係合部91aと第1規制壁部材側係合部96aとの係合状態が解除されるが、このとき、第1アーム96cは図7の波線矢印で示すように、第2アーム96dに近づくように回転変位するので、第2アーム96dの弾性変形量は、第1アーム96cの回転変位量に応じて増大する。
【0074】
このため、第2アーム96dの根元側(図7のA部)で発生する力が増大するので、第1トレイ側係合部91aと第1規制壁部材側係合部96aとの係合状態が解除されても第2規制壁部材側係合部96bと第2トレイ側係合部91bとの係合状態が保持される。
【0075】
また、ストッパ101は、第1アーム96cの回転変位量を規制することにより、第2アーム96dの弾性変形量を規制する弾性変形規制手段を構成するものであり、このストッパ101は、第1アーム96cの長手方向と略平行な方向に平行移動可能な状態で、第1アーム96cのうち第2トレイ側係合部91b側の側面96fと載置トレイ92に設けられて側面96fと略平行に延びる壁面92aとの間に配設されている。
【0076】
また、ストッパ操作部102は、ストッパ101を平行移動操作するめの弾性変形規制操作部であり、このストッパ操作部102は、図3に示すように、規制壁部材94の上面側であって、かつ、第1凹部94aの底部94bに設けられている。
【0077】
そして、ストッパ操作部102の下面側には、図5及び図6に示すように、ストッパ101と一体的に可動する可動部103が設けられており、この可動部103及び規制壁部材94のうち一方側(本実施形態では、可動部103)には、他方側(本実施形態では、規制壁部材94に設けられた係合凹部94dに係合する係合凸部103aが設けられている。
【0078】
なお、図9に示すように、第1アーム96cは、Hを2つ並べたような断面形状にて構成されて、その曲げ剛性が高められているため、第1アーム96cの撓み変形量は、第2アーム96dの撓み変形量に比べると、無視できるほど小さい。
【0079】
また、ストッパ101は、長手方向に延びる溝部を有するようなコの字(U字)状の断面形状を有しており、その溝部に第2トレイ側係合部91bが設けられた突状91cが嵌り込んでいる。
【0080】
3.本実施形態に係るレーザプリンタ(特に、給紙トレイ90)の特徴
上述したように、本実施形態では、第2アーム96dの先端側が第1アーム96c側に撓むように弾性変形させられた状態で、第1トレイ側係合部91a及び第2トレイ側係合部91bのそれぞれが第1規制壁部材側係合部96a及び第2規制壁部材側係合部96bそれぞれに係合する。そして、少なくとも第1トレイ側係合部91aと第1規制壁部材側係合部96aとが係合(噛み合う)ことによって、載置トレイ92に対する規制壁部材94の変位が規制される。
【0081】
また、図7の黒塗り矢印で示す操作力が解除操作部97に作用すると、解除操作部97が回転軸99(回転中心O1)を中心として左向きに微少回転(揺動)するため、第1トレイ側係合部91aと第1規制壁部材側係合部96aとの係合状態が解除されるとともに、第2アーム96dは、その撓み変形量が増大するように変形する。
【0082】
したがって、図7の黒塗り矢印で示す操作力を解除操作部97に作用させて第1トレイ側係合部91aと第1規制壁部材側係合部96aとを係合状態を解除させれば、第2規制壁部材側係合部96bを第2トレイ側係合部91b側に押圧接触させた状態で、規制壁部材94を載置トレイ92に対して前後方向に変位(スライド)させることができる。
【0083】
つまり、図7の黒塗り矢印で示す操作力を解除操作部97に作用させると、第1トレイ側係合部91aと第1規制壁部材側係合部96aとを係合状態は解除されるものの、第2アーム96dも回転軸99を中心として左向きに回転しようとし、かつ、第2トレイ側係合部91bの先端に設けられた二等辺三角形状の突起部が第2規制壁部材側係合部96bを構成する凹部に嵌り込んでいるため、第2アーム96dは、解除操作部97の操作量(変位量)に対応した分だけ左向きに回転するように撓んでいく。
【0084】
このため、解除操作部97を操作して第1トレイ側係合部91aと第1規制壁部材側係合部96aとの係合状態を解除しても、第2トレイ側係合部91bと第2規制壁部材側係合部96bとの係合状態は解除されない。
【0085】
しかし、前述したように、第2トレイ側係合部91bを構成する突起部は略二等辺三角形状に形成され、かつ、第2規制壁部材側係合部96bを構成する凹部も略二等辺三角形状に形成されているので、第1トレイ側係合部91aに前後方向の力が作用すると、第2規制壁部材側係合部96bを構成する突起部が第2規制壁部材側係合部96bに形成された凹部の斜面を迫り上がるように、第1アーム96c側に変位しようとする。
【0086】
このとき、第2アーム96dは比較的に弾性変形し易い構造となっているので、第1トレイ側係合部91aと第1規制壁部材側係合部96aとの係合状態を解除させた状態で規制壁部材94を前後方向に変位させると、第2トレイ側係合部91bと第2規制壁部材側係合部96bとの係合状態は容易に解除される。
【0087】
したがって、第2トレイ側係合部91bと第2規制壁部材側係合部96bとの係合が、規制壁部材94の変位を規制するような影響を及ぼすことは殆ど無く、むしろ、本実施形態では、第2トレイ側係合部91bと第2規制壁部材側係合部96bとを係合させることにより、規制壁部材94を変位させるときに、規格サイズに対応する位置で適度な節度感(クリック感)をユーザに与えることができる。延いては、目盛り等で規制壁部材94の位置を確認することなく容易に所望の位置まで規制壁部材94を変位させることができる。
【0088】
ところで、本実施形態では、後方側が斜面となるような直角三角形状の突起部を多数個形成することにより、第1トレイ側係合部91aを鋸波状としているので、後方側から前方側に向かう外力が係合部材96(第1規制壁部材側係合部96a)に作用すると、第1規制壁部材側係合部96aに形成された突起部が第1トレイ側係合部91aに形成された突起部の斜面を迫り上がるように、第2アーム96d側に変位しようとする。
【0089】
このため、第1アーム96cは第2アーム96dに比べて弾性変形し難いものの、後方側から前方側に向かって比較的大きな力が係合部材96(第1規制壁部材側係合部96a)に作用すると、第1アーム96cが第2アーム96d側に撓んで第1トレイ側係合部91aと第1規制壁部材側係合部96aとの係合状態がずれてしまう場合がある。
【0090】
一方、後方側が斜面となるような直角三角形状の突起部にて第1トレイ側係合部91aが構成されているため、先ほどとは逆に、前方側から後方側に向かって力が係合部材96(第1規制壁部材側係合部96a)に作用しても、第2規制壁部材側係合部96bに形成された突起部を第2アーム96d側に変位させようとする力は、規制壁部材94に後方側から前方側に向かって外力が作用する場合に比べて小さくなる。
【0091】
このため、係合部材96(第1規制壁部材側係合部96a)に前方側から後方側に向かう外力が作用しても、第1トレイ側係合部91aと第1規制壁部材側係合部96aとの係合状態は、通常、解除されず、規制壁部材94は変位しない。
【0092】
しかし、「発明が解決しようとする課題」の欄で述べたように、規制壁部材94に作用する外力が大きい場合には、解除力が保持力を上回って係合状態が解除されてしまい、使用者が知らない間に規制壁部材94が移動してしまうおそれがある。
【0093】
これに対して、本実施形態では、図10(a)及び図11(a)に示すように、ストッパ操作部102を操作してストッパ101を平行移動させることにより、第1アーム96cの側面96fから壁部92a側に向けて突出した突起部96gとストッパ101とを接触させて第1アーム96cが第2アーム96d側に回転変位してしまうことを規制することができるので、第1規制壁部材側係合部96aと第1トレイ側係合部91aとの係合状態が解除される程度まで第2アーム96dが撓み変形してしまうことを防止できる。
【0094】
なお、図10(b)及び図11(b)は、突起部96gとストッパ101とを離隔させて第1アーム96c及び第2アーム96dの変位変形を規制していない状態を示す図である。
【0095】
したがって、大きな外力が規制壁部材94に作用しても、第1規制壁部材側係合部96aと第1トレイ側係合部91aとの係合状態が解除されてしまうことを防止できるので、第2アーム96dのバネ定数を大きくする等して保持力を大きくすることなく、大きな外力が規制壁部材94に作用しても係合状態が解除されてしまうことを防止できる。
【0096】
延いては、コイルバネのバネ定数を大きくする等して保持力を大きくする必要がないので、規制壁部材94の位置変更作業する際に大きな操作力で解除操作部97を操作(押圧)する必要がなく、位置変更作業の作業性が悪化してしまうことを防止しつつ、規制壁部材94に大きな外力が作用した場合に規制壁部材が移動してしまうことを防止することができる。
【0097】
また、本実施形態では、ストッパ操作部102が規制壁部材94の上面側に設けられているので、ストッパ操作部102を規制壁部材94の上面側から操作でき、ストッパ操作部102の操作性を向上させることができる。
【0098】
また、解除操作部97及びストッパ操作部102が第1凹部94aの底部に設けられているので、解除操作部97及びストッパ操作部102が規制壁部材94の上面(上端面)から突出してしまうことを防止できる。したがって、規制壁部材94の上下寸法が拡大してしまうことを防止できるので、給紙トレイ90、つまりレーザプリンタ1の大型化を防止できる。
【0099】
また、可動部103に係合凸部103aが設けられ、規制壁部材94に係合凸部103aと係合する係合凹部94dが設けられているので、ストッパ操作部102を操作する際に、係合凹部94dと係合凸部103aとが係合することにより、使用者に対して、いわゆるクリック感を与えることができる。
【0100】
したがって、ユーザは、図5及び図6に示すように、第1規制壁部材側係合部96aと第1トレイ側係合部91aとの係合状態がロック(保持)されたか否かを容易に感知することができるので、ストッパ操作部102の操作性を向上させることができる。
【0101】
因みに、図5は第1規制壁部材側係合部96aと第1トレイ側係合部91aとの係合状態がロックした状態を示し、図6は第1規制壁部材側係合部96aと第1トレイ側係合部91aとの係合状態がロックが解除された状態を示している。
【0102】
ところで、本実施形態に係る給紙トレイ90は、図4に示すように、規制壁部材94が載置トレイ92の外周壁の一部を構成し、かつ、規制壁部材94が載置部91の後端側に配置されているので、規制壁部材94が、レーザプリンタ1が設置されている箇所近傍の壁等に直接衝突する可能性が高い。
【0103】
したがって、本実施形態に係る給紙トレイ90を、規制壁部材94が載置トレイ92の外周壁の一部を構成し、かつ、規制壁部材94が載置部91の後端側に配置されているレーザプリンタ1の給紙トレイに適用すれば、特に効果的である。
【0104】
4.発明特定事項と実施形態との対応関係
本実施形態では、第1アーム96cが特許請求の範囲に記載された第1係合部材に相当し、第2アーム96dが特許請求の範囲に記載された第2係合部材、弾性手段及び弾性変形部に相当し、ストッパ操作部102が特許請求の範囲に記載された弾性変形規制操作部に相当する。
【0105】
また、第3アーム96eが特許請求の範囲に記載された操作腕部に相当し、ストッパ101が特許請求の範囲に記載された弾性変形規制手段に相当し、ストッパ操作部102が特許請求の範囲に記載された弾性変形規制操作部に相当する。
【0106】
(その他の実施形態)
上述の実施形態では、本発明に係る給紙トレイをレーザプリンタに適用したが、本発明の適用はこれに限定されるものではなく、例えば複写機等の画像形成装置にも適用できる。
【0107】
また、上述の実施形態では、規制壁部材94が載置トレイ92の外周壁の一部を構成していたが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば載置トレイ92の外周壁とは別に規制壁部材94を設けた給紙トレイにも適用することができる。
【0108】
また、上述の実施形態では、第1凹部94aの底部に解除操作部97及び摘み部材98を設けたが、本発明はこれに限定されるものではない。
また、上述の実施形態では、摘み面98aが規制壁部材94の変位方向に対して略直交していたが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0109】
また、ロック機構95は上述の実施形態に示されたものに限定されるものではなく、例えば第2規制壁部材側係合部96b及び第2トレイ側係合部91bを廃止してもよい。
また、上述の実施形態では第2アーム96dを板バネ状として特許請求の範囲に記載された弾性手段及び弾性変形部を構成したが、本発明はこれに限定されるものではなく、コイルバネ、ねじりバネ、又はゴム等の弾性手段を用いて構成してもよい。
【0110】
また、上述の実施形態では、係合凹部94d及び係合凸部103aを設けてストッパ操作部102を操作する際に、クリック感が発生するようにしたが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0111】
また、上述の実施形態では、第1アーム96cの回転量を規制することより第2アーム96d(弾性手段)の弾性変形量を規制したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第2アーム96dの弾性変形を直接規制してもよい。
【0112】
また、上述の実施形態では、ストッパ101を第1アーム96cの長手方向と略平行な方向に移動可能としたが、本発明はこれに限定されるものではない。
また、本発明は、特許請求の範囲に記載された発明の趣旨に合致するものであればよく、上述の実施形態に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0113】
【図1】本発明の実施形態に係るレーザプリンタ1の外観を示す斜視図である。
【図2】本発明の実施形態に係るレーザプリンタ1の要部を示す側断面図である。
【図3】本発明の実施形態に係る給紙トレイ90の上面側斜視図である。
【図4】本発明の実施形態に係る給紙トレイ90の分解斜視図である。
【図5】本発明の実施形態に係る規制壁部材94の下面図である。
【図6】本発明の実施形態に係る規制壁部材94の下面図である。
【図7】本発明の実施形態に係るロック機構95の拡大図である。
【図8】本発明の実施形態に係るロック機構95の拡大図である。
【図9】図7のB−B断面図である。
【図10】ロック機構部分を破断した状態で、給紙トレイを上方側から見た図である。
【図11】ロック機構部分を破断した状態で、給紙トレイを下方側から見た図である。
【符号の説明】
【0114】
1…レーザプリンタ、1a…ラインスイッチ、3…筐体、5…排紙トレイ、
5a…傾斜面、7…排出口、9…上カバー、10…画像形成部、
20…フィーダ部、22…給紙ローラ、25…紙粉取りローラ、26…対向ローラ、
27…レジストローラ、30…第1排出シュート、40…第2排出シュート、
40a…隙間、50…正逆切替機構、60…スキャナ部、
70…プロセスカートリッジ、71…感光ドラム、71a…ドラム本体、
71b…ドラム軸、72…帯電器、73…転写ローラ、74…現像カートリッジ、
74a…トナー収容室、74b…トナー供給ローラ、74c…現像ローラ、
74d…層厚規制ブレード、80…定着装置、81…加熱ローラ、
82…加圧ローラ、90…給紙トレイ、90…略、91…載置部、
91a…第1トレイ側係合部、91b…第2トレイ側係合部、
91c…突状、92…載置トレイ、92a…壁面、93…壁部、94…規制壁部材、
94a…第1凹部、94b…底部、94c…第2凹部、94d…係合凹部、
95…ロック機構、96…係合部材、96a…第1規制壁部材側係合部、
96b…第2規制壁部材側係合部、96c…第1アーム、96d…第2アーム、
96e…第3アーム、96f…側面、96g…突起部、97…解除操作部、
98…摘み部材、98a…摘み面、99…回転軸、100…バネ部、
101…ストッパ、102…ストッパ操作部、103…可動部、103a…係合凸部。




 

 


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