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画像形成装置 - ブラザー工業株式会社
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発明の名称 画像形成装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−168997(P2007−168997A)
公開日 平成19年7月5日(2007.7.5)
出願番号 特願2005−370246(P2005−370246)
出願日 平成17年12月22日(2005.12.22)
代理人 【識別番号】100082500
【弁理士】
【氏名又は名称】足立 勉
発明者 古閑 雄二 / 小崎 大介
要約 課題
供給ローラと搬送ローラとを共に順方向に回転させることによる被記録媒体の連続的な搬送により被記録媒体の斜行が連続的に生じてしまうことを防止する。

解決手段
シート状の被記録媒体を複数枚重ねた状態で収容可能な供給トレイ30と、順方向に回転駆動されることで被記録媒体を搬送経路へ供給する供給ローラ60と、順方向に回転駆動されることで、供給ローラ60により搬送されてきた被記録媒体を通過させるように搬送する搬送ローラとを備え、供給ローラ60及び搬送ローラが共に順方向に回転するように供給ローラ60及び搬送ローラに回転駆動力を伝達し、かつ、搬送ローラによる被記録媒体の搬送速度が供給ローラ60による被記録媒体の搬送速度に比べ速くなるように構成された画像形成装置であって、供給ローラ60には、回転方向に一定の遊びが設けられている。
特許請求の範囲
【請求項1】
シート状の被記録媒体に画像を形成する画像形成装置であって、
被記録媒体を複数枚重ねた状態で収容可能な媒体収容部と、
前記媒体収容部に収容されている最上位の被記録媒体と当接するように配置され、被記録媒体を画像形成用の位置へ搬送するための回転方向である順方向に回転駆動されることで、当接している被記録媒体を搬送経路へ供給する供給ローラと、
前記搬送経路に配置され、被記録媒体を画像形成用の位置へ搬送するための回転方向である順方向に回転駆動されることで、前記供給ローラにより搬送されてきた被記録媒体を通過させるように搬送する搬送ローラと、
回転駆動力を発生する駆動手段と、
前記供給ローラ及び前記搬送ローラが共に順方向に回転するように、前記駆動手段の発生した回転駆動力を前記供給ローラ及び前記搬送ローラに伝達する伝達手段と、
を備え、
前記搬送ローラによる被記録媒体の搬送速度が前記供給ローラによる被記録媒体の搬送速度に比べ速くなるように構成されており、
前記供給ローラには、回転方向に一定の遊びが設けられていること
を特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記供給ローラの回転軸と平行な軸であって前記媒体収容部に収容されている被記録媒体の上方でかつ前記供給ローラの回転軸に対して前記供給ローラによる被記録媒体の搬送方向側とは反対側に位置する揺動軸を中心として揺動可能に設けられ、先端部において前記供給ローラを回転可能に支持する支持手段を備えたこと
を特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記駆動手段は、正逆方向の回転駆動力を発生可能であり、
前記伝達手段は、前記駆動手段の発生した回転駆動力を前記供給ローラ及び前記搬送ローラに伝達する伝達経路を、前記供給ローラ及び前記搬送ローラが共に順方向に回転するように伝達する第1の伝達経路と、前記供給ローラ及び前記搬送ローラのうちの一方が順方向に回転している状態で他方が逆方向に回転するように伝達する第2の伝達経路とに、切り替え可能に構成されており、
前記搬送ローラは、逆方向に回転駆動又は停止されることで、前記供給ローラにより搬送されてきた被記録媒体の通過を禁止すること
を特徴とする請求項1又は請求項2に記載の画像形成装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、シート状の被記録媒体に画像を形成する画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の画像形成装置(プリンタ等)は、用紙等の被記録媒体を収容するための媒体収容部(いわゆる給紙カセット、給紙トレイ等)を備えており、媒体収容部に収容されている被記録媒体を画像形成用の位置(被記録媒体に画像を形成するための位置)へ搬送するように構成されている。具体的には、媒体収容部に収容されている被記録媒体を搬送経路へ供給する供給ローラと、搬送経路において供給ローラにより搬送されてきた被記録媒体の通過をいったん禁止することにより斜行補正を行った上で搬送する搬送ローラとを備えた構成が一般に採用されている。
【0003】
また、このような画像形成装置として、供給ローラ及び搬送ローラを共通のモータで駆動することにより、装置の小型化及び低コスト化を図った構成のものが知られている。
例えば、特許文献1には、供給ローラと搬送ローラとを共通のモータで駆動する構成であって、供給ローラが順方向(被記録媒体を画像形成用の位置へ搬送するための回転方向)に回転している状態で搬送ローラが逆方向に回転するように回転駆動力を伝達することで、搬送ローラによる斜行補正を可能とした構成のプリンタが開示されている。具体的には、このプリンタは、供給ローラとして、給紙カセットに収容されている用紙を搬送経路へ供給する第1の給紙ローラと、第1の給紙ローラにより搬送されてきた用紙を通過させるように搬送する第2の給紙ローラとを備えている。また、このプリンタは、搬送ローラとして、第2の給紙ローラにより搬送されてきた用紙を、斜行補正を行った上で通過させるように搬送するフィードローラを備えている。このフィードローラは、第1の給紙ローラ及び第2の給紙ローラが順方向に回転して用紙の搬送を行っている状態においては、逆方向に回転している。そして、第2の給紙ローラにより搬送されてきた用紙の先端がフィードローラに押し付けられたタイミングでモータの回転方向が逆転する。これにより、第2の給紙ローラにより搬送されてきた用紙は、フィードローラにおいて斜行補正が行われた後に搬送される。一方、第1の給紙ローラは、第2の給紙ローラまで用紙を搬送すると、給紙カセットに収容された用紙の表面から離れた上方へ回転軸が移動するように構成されている。また、第2の給紙ローラは、モータの回転方向が逆方向となることにより回転を停止してフリーな状態となるように構成されている。このような構成により、モータの回転方向が切り替わっても、フィードローラによる用紙の搬送が第1の給紙ローラ及び第2の給紙ローラによって妨げられない。
【特許文献1】特開2000−335758号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上記特許文献1に記載の構成では、少なくともフィードローラにより用紙を搬送している間は第1の給紙ローラ及び第2の給紙ローラが共に機能しないため、給紙カセットから次の用紙を搬送経路へ供給することができない。このため、複数枚の用紙に画像を印刷する場合には時間がかかることとなり、大量の印刷を短時間で行いたいような状況においては不都合である。
【0005】
こうした状況に対応するため、供給ローラ及び搬送ローラを共に順方向に回転させることで、搬送ローラによる被記録媒体の搬送中においても供給ローラによる被記録媒体の供給を可能として、複数枚の被記録媒体を連続的に搬送することが考えられる。このような連続的な搬送においては、供給ローラを被記録媒体から離反させたりフリーな状態に切り替えたりする必要がない。
【0006】
しかしながら、このような搬送においては、搬送中の被記録媒体が斜めに傾いた状態となった場合に、次に搬送される被記録媒体もその影響を受けてしまうという問題が考えられる。すなわち、搬送ローラにより搬送されている被記録媒体の後端部が供給ローラから離れた時点で供給ローラが次の被記録媒体に当接してその被記録媒体が搬送経路へ供給されることとなるが、搬送中の被記録媒体が斜めに傾いている場合には、被記録媒体が供給ローラから離れるタイミング(換言すれば、供給ローラが次の被記録媒体に当接するタイミング)が回転軸方向においてずれてしまう。この結果、次の被記録媒体も斜めを向いた状態で搬送されてしまう。
【0007】
本発明は、こうした問題にかんがみてなされたものであり、供給ローラと搬送ローラとを共に順方向に回転させることによる被記録媒体の連続的な搬送により被記録媒体の斜行が連続的に生じてしまうことを防止することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するためになされた本発明の請求項1に記載の画像形成装置は、シート状の被記録媒体(例えば用紙)に画像を形成(例えば印刷)する画像形成装置であって、被記録媒体を複数枚重ねた状態で収容可能な媒体収容部と、媒体収容部に収容されている最上位の被記録媒体と当接するように配置され、被記録媒体を画像形成用の位置へ搬送するための回転方向である順方向に回転駆動されることで、当接している被記録媒体を搬送経路へ供給する供給ローラと、搬送経路に配置され、被記録媒体を画像形成用の位置へ搬送するための回転方向である順方向に回転駆動されることで、供給ローラにより搬送されてきた被記録媒体を通過させるように搬送する搬送ローラと、回転駆動力を発生する駆動手段と、供給ローラ及び搬送ローラが共に順方向に回転するように、駆動手段の発生した回転駆動力を供給ローラ及び搬送ローラに伝達する伝達手段と、を備え、搬送ローラによる被記録媒体の搬送速度が供給ローラによる被記録媒体の搬送速度に比べ速くなるように構成されており、供給ローラには、回転方向に一定の遊びが設けられていることを特徴としている。なお、搬送ローラは、例えば、回転軸が平行な従動ローラと当接した状態で(ローラ対として)配置されることにより効果的に作用する。
【0009】
このような構成の画像形成装置では、駆動手段の発生した回転駆動力により供給ローラが順方向に回転することで、媒体収容部に収容されている被記録媒体が搬送経路へ供給(搬送)される。このとき、搬送ローラは順方向に回転しており、供給ローラにより搬送されてきた被記録媒体は、搬送ローラを通過するように搬送される。そして、搬送ローラにより搬送されている被記録媒体の後端部が供給ローラから離れると、供給ローラが次の被記録媒体と当接し、被記録媒体が連続的に搬送される。このように、本画像形成装置によれば、搬送ローラによる被記録媒体の搬送中においても供給ローラによる被記録媒体の供給(搬送)が可能となる。このため、大量の被記録媒体への画像形成を短時間で行いたいような状況において効果的である。また、搬送ローラによる被記録媒体の搬送速度が供給ローラによる被記録媒体の搬送速度に比べ速くなるように構成されているため、被記録媒体の一部(後端部と先端部)が重なった状態で送り出されても、画像形成用の位置へ搬送されるまでに重なり状態を解消することが可能となる。
【0010】
そして、本画像形成装置は、供給ローラに回転方向への一定の遊びが設けられているため、このような連続的な搬送により被記録媒体の斜行が連続的に生じてしてしまうことを防止することができる。すなわち、搬送ローラにより搬送されている被記録媒体が供給ローラに当接している状態においては、搬送ローラによる被記録媒体の搬送速度が供給ローラによる被記録媒体の搬送速度よりも速いため、供給ローラは回転方向の遊び分だけ被記録媒体に引っ張られた状態となる。この状態で、搬送ローラにより搬送されている被記録媒体の後端部が供給ローラから離れると、供給ローラが次の被記録媒体と当接するが、供給ローラは回転方向の遊び分だけ引っ張られた状態となっているため即座には順方向に回転せず、遊び分の遅れの後に順方向に回転する。つまり、搬送ローラよりも供給ローラの方が搬送速度が遅いので、被記録媒体の後端部が供給ローラから抜けるまでに遊び分が詰まり、供給ローラは被記録媒体の搬送方向に対して垂直となる。このため、次の被記録媒体の斜行が防止される。
【0011】
したがって、本画像形成装置によれば、供給ローラと搬送ローラとを共に順方向に回転させることによる被記録媒体の連続的な搬送により被記録媒体の斜行が連続的に生じてしまうことを防ぐことができる。
【0012】
ところで、搬送ローラによる被記録媒体の搬送により供給ローラが回転方向の遊び分だけ引っ張られた後も供給ローラが被記録媒体に当接している状態が継続し得る構成の場合には、搬送ローラによる被記録媒体の搬送が供給ローラによって妨げられないようにする必要がある。
【0013】
そこで、請求項2に記載の画像形成装置は、上記請求項1に記載の画像形成装置において、供給ローラの回転軸と平行な軸であって媒体収容部に収容されている被記録媒体の上方でかつ供給ローラの回転軸に対して供給ローラによる被記録媒体の搬送方向側とは反対側に位置する揺動軸を中心として揺動可能に設けられ、先端部において供給ローラを回転可能に支持する支持手段を備えたことを特徴としている。
【0014】
このような構成の画像形成装置では、供給ローラの順方向への回転により供給ローラ自身が被記録媒体上を転がって移動しようとする力が支持手段に加わり、その分力が供給ローラを被記録媒体側へ押圧する力として作用するため、搬送力が大きくなる。一方、供給ローラが被記録媒体に引っ張られている状態では、逆方向の力が支持手段に加わり、その分力が供給ローラを被記録媒体から離そうとする力として作用するため、搬送力が小さくなる。
【0015】
したがって、本画像形成装置によれば、供給ローラを順方向に回転駆動している状態において、媒体収容部に収容されている被記録媒体を供給(搬送)するために必要な搬送力を確保しつつ、搬送ローラにより搬送されている被記録媒体に供給ローラが引っ張られている状態においては、搬送ローラによる被記録媒体の搬送を妨げないようにすることができる。
【0016】
次に、請求項3に記載の画像形成装置は、上記請求項1又は2に記載の画像形成装置において、駆動手段は、正逆方向の回転駆動力を発生可能であり、伝達手段は、駆動手段の発生した回転駆動力を供給ローラ及び搬送ローラに伝達する伝達経路を、供給ローラ及び搬送ローラが共に順方向に回転するように伝達する第1の伝達経路と、供給ローラ及び搬送ローラのうちの一方が順方向に回転している状態で他方が逆方向に回転するように伝達する第2の伝達経路とに、切り替え可能に構成されており、搬送ローラは、逆方向に回転駆動又は停止されることで、供給ローラにより搬送されてきた被記録媒体の通過を禁止することを特徴としている。
【0017】
このような構成の画像形成装置では、伝達経路が第1の伝達経路となっている状態においては、上述した効果を得ることができる。一方、伝達経路が第2の伝達経路となっている状態においては、次のような効果を得ることができる。
【0018】
すなわち、伝達経路が第2の伝達経路となっている状態では、駆動手段の発生した回転駆動力により供給ローラが順方向に回転することで、媒体収容部に収容されている被記録媒体が搬送経路へ供給(搬送)される。このとき、搬送ローラは逆方向に回転しており、供給ローラにより搬送されてきた被記録媒体は、搬送ローラによりその通過が禁止されて斜行補正される。そして、このタイミングで駆動手段の発生する回転駆動力の正逆方向が切り替えられると、搬送ローラが順方向に回転し、斜行補正された被記録媒体が搬送ローラを通過するように搬送される。一方、供給ローラは、回転方向に一定の遊びが設けられているため、駆動手段の発生する回転駆動力の正逆方向が切り替えられても即座には逆方向に回転せず、遊び分の遅れの後に逆方向に回転する。このため、搬送ローラが被記録媒体を搬送可能な状態となる前に供給ローラの逆方向への回転によって被記録媒体が引き戻されてしまうといったことが防止される。
【0019】
このように、本画像形成装置によれば、伝達経路を第1の伝達経路と第2の伝達経路とに切り替えるだけの簡単な構成により、被記録媒体の搬送モードを、被記録媒体を連続的に搬送する第1のモードと、搬送ローラにより被記録媒体を斜行補正しつつ搬送する第2のモードとに切り替えることができる。この結果、使用状況に適した搬送モードで画像形成を行うことが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明が適用された実施形態について、図面を用いて説明する。
図1は、実施形態の画像形成装置1の外観を表す斜視図であり、図2は、本体ケーシング2内に収容されている構成(ただし、上方に配置された一部の構成(スキャナユニット20等)を除く。)の側断面図である。また、図3は、セカンドトレイ40が載置されていない状態での供給トレイ30及び供給ユニット50の斜視図であり、図4は、セカンドトレイ40が載置された状態での供給トレイ30及び供給ユニット50の斜視図である。また、図5は、セカンドトレイ40が載置されていない状態での供給トレイ30及び供給ユニット50を上方から見た平面図であり、図6(a),(b)は、図5のA−A断面図、図7(a),(b)は、図5のC−C断面図、図8は、図5のE−E断面図である。また、図9は、セカンドトレイ40が載置されていない状態での供給トレイ30、供給ユニット50及びフレーム4を上方から見た平面図であり、図10(a)〜(c)は、図9のA−A断面図であり、図11は、図10(c)の状態をフレーム4の下方から見た斜視図である。また、図12は、画像記録ユニット70の斜視図であり、図13は、画像記録ユニット70の側断面図であり、図14は、画像記録ユニット70を側方から見た図である。また、図15は、動力伝達切替機構90を上方から見た模式図であり、図16(a)は、ガイドブロック100を上方から見た模式図であり、図16(b)は、動力伝達切替機構90を正面から見た模式図である。また、図17は、間欠供給モードでの回転駆動力伝達経路を説明する模式図であり、図18は、連続供給モードでの回転駆動力伝達経路を説明する模式図であり、図19は、後続媒体処理における回転駆動力伝達経路を説明する模式図である。また、図20は、画像形成装置1の制御系の概略構成を表すブロック図であり、図21は、画像記録処理のフローチャートであり、図22は、後続媒体処理のフローチャートである。
【0021】
なお、以下の説明においては、画像形成装置1の通常使用状態(図1の状態)を基準として上下方向を表現し、後述する操作パネル10の設けられている側を手前側(前)として前後方向を表現し、画像形成装置1を手前側(正面)から見て左右方向を表現する。
【0022】
[1.構成の説明]
本実施形態の画像形成装置1は、プリンタ機能の他、スキャナ機能、カラーコピー機能、ファクシミリ機能等を有したいわゆる複合機であり、図1に示すように、樹脂製の直方体箱状部品である本体ケーシング2によりその外観が形成されている。
【0023】
そして、本体ケーシング2の上面における前部位置には、入力操作用の各種操作ボタンが配置された操作部11と、メッセージ等の画像を表示する表示部(例えば液晶ディスプレイ)12とを有した操作パネル10が設けられている。また、操作パネル10の後方位置には、原稿から画像を読み取る読取手段としてのスキャナユニット20が設けられている。なお、スキャナユニット20は、スキャナ機能、カラーコピー機能及びファクシミリ機能のために用いられる。
【0024】
一方、本体ケーシング2内における下部位置には、図2に示すように、用紙やプラスチックシート等のシート状の被記録媒体をほぼ水平に複数枚重ねた状態(積載(堆積)した状態)で収容可能な供給トレイ30が設けられている。なお、供給トレイ30は、本体ケーシング2の前面に形成された開口2a(図1参照)から前方へ水平に引き出すことで本体ケーシング2からの取り外しが可能となっており、逆に、本体ケーシング2の開口2aから水平に挿入することで本体ケーシング2への装着が可能となっている。
【0025】
本体ケーシング2内における後方寄りの位置であって供給トレイ30の上方位置には、左右方向に細長い金属製箱状のフレーム4(図9、図11等参照)が設けられている。そして、供給トレイ30に収容されている被記録媒体を後方の搬送経路5へ1枚ずつ供給(搬送)するための供給ローラ60を有した供給ユニット50が、供給トレイ30の後端部上方位置に配置されるようにフレーム4によって支持されている。すなわち、本体ケーシング2内における後端部には、供給トレイ30から後方へ搬送されてきた被記録媒体を上方へUターンさせて前方へ案内する搬送経路5が形成されている。そして、供給ユニット50の上方位置には、搬送経路5に案内されて搬送されてきた被記録媒体に画像を記録(印刷)する画像記録ユニット70が配置されている。この画像記録ユニット70において画像が記録された被記録媒体は、供給トレイ30の上面であって前方寄りの位置に排出される。
【0026】
次に、各部の構成について詳細に説明する。
[1−1.供給トレイの構成]
供給トレイ30は、図3、図5等に示すように、上方から見ておおむねA4サイズ大の長方形薄皿状の樹脂製部品であり、複数枚の被記録媒体を積載した状態で収容可能に構成されている。また、供給トレイ30は、その左右側端部に、一対の側端部ガイド31,32を備えており、収容される被記録媒体のサイズに関係なくその左右方向(幅方向)の中心線の位置が一定となるように被記録媒体を位置決め可能に構成されている。すなわち、側端部ガイド31,32には、被記録媒体が上面に載置される載置板部31a,32aと、載置板部31a,32aにおける左右方向外側の端部から上方へ垂直に立設された側板部31b,32bとがそれぞれ形成されている。そして、各載置板部31a,32aの底面からは、互いに他方の側端部ガイド31,32へ向けてリニアガイドバー31c,32cが延設されている。両リニアガイドバー31c,32cは、前後方向に所定間隔を隔てて平行に配置されるとともに、供給トレイ30の底板33に左右方向に沿って設けられた溝部33a,33b内に嵌合されている。そして、両側端部ガイド31,32は、リニアガイドバー31c,32cを溝部33a,33bに沿って摺動させることで左右方向に変位可能とされている。また、両リニアガイドバー31c,32cには、互いに対向する側にラックギアが形成されており、各ラックギアはそれぞれ底板33における幅方向の中央位置に回転自在に設けられたピニオンギアと噛み合っている。つまり、両側端部ガイド31,32は、ラックギアとピニオンギアとを介して互いに連結されており、両側板部31b,32bから供給トレイ30における左右方向の中心線までの距離が常に等しくなるように(左右対称となるように)連動する。この結果、被記録媒体を、その左右方向の中心線の位置が一定となるように位置決め可能となっている。ここで、側板部31b,32bにおける被記録媒体の左右方向端部と当接する部分は、前後方向(被記録媒体を搬送する方向)に沿って平行な平面状に形成されている。このため、側端部ガイド31,32により位置決めされた状態で供給トレイ30に収容されている被記録媒体は、左右方向(供給ローラ60の回転軸方向)への移動が妨げられて傾きが防止され、一定方向へ搬送される。
【0027】
一方、供給トレイ30は、その後端部にガイド板34を備えている。そして、このガイド板34の左右方向中央部には、金属製の分離部材34aが設けられている。分離部材34aは、上下に所定間隔で並んだ複数の歯部を有しており、各歯部の先端がわずかにガイド板34の前面から突出している。これにより、供給ユニット50の供給ローラ60によって押し出された複数枚の被記録媒体がこれらの歯部の先端と当接することとなり、最上位の1枚の被記録媒体が分離される。
【0028】
また、供給トレイ30は、図4に示すように、はがきや封筒といった厚手でかつ小さいサイズの被記録媒体を左右方向中央部に収容可能なセカンドトレイ40を上方に着脱可能(載置可能)に構成されている。このセカンドトレイ40は、左右方向の寸法が供給トレイ30とほぼ同じであって、前後方向の寸法が供給トレイ30に比べてやや小さい長方形薄皿状の樹脂製部品であり、複数枚の被記録媒体をほぼ水平に積載した状態で収容可能に構成されている。また、セカンドトレイ40は、供給トレイ30と同様、収容される被記録媒体のサイズに関係なくその左右方向(幅方向)の中心線の位置が一定となるように被記録媒体を位置決め可能とするための一対の側端部ガイド41,42を備えている。そして、セカンドトレイ40が供給トレイ30の上部における後方寄りの所定位置(図4に示す位置)に載置された状態では、セカンドトレイ40に収容されている被記録媒体が、供給ローラ60の供給トレイ30側への(下方への)移動を妨げる位置に配置される。このため、供給ユニット50の供給ローラ60は、供給トレイ30に収容された被記録媒体ではなく、セカンドトレイ40に収容された被記録媒体と当接することとなり、セカンドトレイ40に収容された被記録媒体が搬送経路5へ供給される。
【0029】
[1−2.供給ユニットの構成]
供給ユニット50は、図3〜図5の他、図9、図11等にも示すように、供給トレイ30の左右方向中央部から右側端部にわたる範囲において左右方向に沿って配置されるようにフレーム4に支持された支軸51を備えている。この支軸51における右側端部には大歯車53が固定されており、左側端部近傍には支軸51とほぼ同径の小歯車54が固定されている。また、供給ユニット50は、支軸51に支持され、先端部が後方へ下がった状態で支軸51を中心として揺動可能に構成されたアーム部材52を備えている。そして、アーム部材52の先端(揺動端)には、左右方向に沿った回転軸を中心として回転可能な状態で供給ローラ60が支持されている。つまり、アーム部材52は、供給ローラ60の回転軸と平行な軸であって供給トレイ30に収容されている被記録媒体の上方でかつ供給ローラ60の回転軸に対して供給ローラ60による被記録媒体の搬送方向側とは反対側(前側)に位置する揺動軸を中心として揺動可能に設けられている。
【0030】
供給ローラ60は、図7に示すように、樹脂製の本体部材61と、本体部材61における左右両端部に固定された2つのゴム製のローラ部材62,62とを備えている。本体部材61は、外周にローラ部材62が固定される円筒状のローラ支持部63,64が回転軸方向両端部に形成されており、左右のローラ支持部63,64を連結する棒状の軸部65が回転軸方向中央部に形成されている。ここで、軸部65の断面形状は、軸部65における軸方向中央位置に形成された歯車当接部65aと、この歯車当接部65aの回転軸方向両側に形成されたアーム当接部65b,65bとを除き、十字状に形成されている(図8参照)。一方、歯車当接部65aの断面形状は、図6に示すように、十字状の断面を包含する大きさの円と、この円の外周部における互いに対向する位置に形成された一対の突起とからなる形状に形成されている。また、各アーム当接部65bの断面形状は、十字状の断面を包含する大きさの円形状に形成されている。
【0031】
そして、供給ローラ60は、その本体部材61における軸部65がアーム部材52の先端において軸支されている。具体的には、アーム部材52の先端には、図7に示すように、断面円形状の貫通孔55aが左右方向に沿って形成された2つの軸支部55,55が、供給ローラ60に回転駆動力を伝達する駆動歯車66を挟むように設けられている。そして、供給ローラ60は、その本体部材61における軸部65が各軸支部55の貫通孔55aに挿通された状態で回転可能に支持されている。また、この状態において、軸部65における各アーム当接部65bは、アーム部材52の各軸支部55の貫通孔55aにおける左右方向中央側端部と対向するように位置する。つまり、軸部65と貫通孔55aとの間に形成される隙間の最も狭い部分が回転軸方向中央側に形成されており、供給ローラ60はその回転軸方向中央部においてアーム部材52の先端により軸支されている。このような構成により、軸部65における左右方向中央部の位置の自由度(駆動歯車66のがたつき)を抑えてLFモータ6からの回転駆動力を良好に伝達しつつ、軸部65における左右方向両端部の位置の自由度(回転軸の角度の自由度)を大きくしている。このように、アーム部材52は、供給ローラ60をその回転軸の角度に一定の自由度(図7(a)に示す基準状態から図7(b)に示す最大傾き状態までの角度(例えば3度))を持たせて支持している。
【0032】
また、供給ローラ60は、その本体部材61における軸部65が駆動歯車66に形成された貫通孔66aにも挿通されている。この貫通孔66aは、図6に示すように、軸部65における歯車当接部65aの円形部分に対応する大きさの円と、この円の外周部における互いに対向する位置に形成された一対の扇形切欠部とからなる形状に形成されている。ここで、貫通孔66aの扇形切欠部は、歯車当接部65aの突起に比べ、円周方向の幅が大きく形成されている。このように、供給ローラ60には、駆動歯車66に対して回転方向に一定(例えば60度の角度分)の遊びが設けられている。
【0033】
一方、アーム部材52には、図6、図8等に示すように、支軸51に固定された小歯車54と供給ローラ60の本体部材61における軸部65が挿通された駆動歯車66とを連結する4つの動力伝達歯車56,56,56,56が、アーム部材52の延長方向に沿って連なって組み込まれている。
【0034】
また、アーム部材52は、供給ローラ60の回転軸が支軸51よりも下がった後下がりの傾斜姿勢から、供給ローラ60の回転軸が支軸51の中心とほぼ同じ高さとなる水平姿勢まで、支軸51を中心として揺動可能となっている。ここで、アーム部材52の基端部(揺動軸側)には、図3等に示すように、揺動可能範囲全域においてアーム部材52を下方へ(供給トレイ30に収容されている被記録媒体に供給ローラ60を当接させる方向へ)付勢する第1ねじりコイルバネ57が設けられている。このため、供給ローラ60は、供給トレイ30に収容されている最上位の被記録媒体と当接するように配置される(図10(a)等参照)。さらに、アーム部材52の先端部には、図3、図5等に示すように、アーム部材52が水平姿勢に近い位置まで上昇している状態(換言すれば、被記録媒体の面を基準とした供給ローラ60の回転軸及び揺動軸を含む面の角度が所定の角度よりも小さい状態)でのみアーム部材52を下方へ(換言すれば、第1ねじりコイルバネ57の付勢力を増加させる方向へ)付勢する第2ねじりコイルバネ58が設けられている。この第2ねじりコイルバネ58は、揺動軸を中心とする移動経路に設けられた当接片4a(フレーム4の一部)と当接して弾性変形することによりアーム部材52を付勢する。具体的には、アーム部材52が、セカンドトレイ40に収容されている被記録媒体に供給ローラ60が当接するように配置されている状態において、第2ねじりコイルバネ58の自由端がフレーム4に形成された当接片4aと当接し、アーム部材52を下方へ付勢する(図10(b),(c)、図11参照)。なお、図10(b)に示す一点鎖線は、セカンドトレイ40の底面位置(換言すれば、セカンドトレイ40に被記録媒体が1枚のみ収容されている状態での被記録媒体の高さ位置)であり、図10(c)に示す一点鎖線は、セカンドトレイ40に被記録媒体が満載されている状態での最上位の被記録媒体の高さ位置である。
【0035】
[1−3.画像記録ユニットの構成]
次に、画像記録ユニット70の構成について説明する。
図2、図12、図13等に示すように、画像記録ユニット70は、搬送経路5における供給トレイ30から被記録媒体がUターン状に搬送されてくる位置に、左右方向に沿った回転軸を中心として回転可能な状態でフレーム4の側板に支持された搬送ローラ71を備えている。また、搬送ローラ71の下方には、搬送ローラ71と平行な回転軸を中心として回転可能に設けられ、搬送ローラ71に従動して回転する従動ローラ72を備えている(つまり、ローラ対として構成されている)。
【0036】
さらに、搬送ローラ71の後側(被記録媒体の搬送経路上流側)には、供給トレイ30から搬送されてきた被記録媒体の先端位置及び後端位置を検出可能なレジセンサ73が設けられている(図13参照)。
【0037】
一方、画像記録ユニット70は、従動ローラ72の前側(被記録媒体の搬送方向下流側)に、被記録媒体を下側から支持するプラテン74と、プラテン74の上方において左右方向(主走査方向)に沿って移動可能なキャリッジ75とを備えている。キャリッジ75には、カラー画像を記録するための複数色のインクを吐出可能な記録ヘッド76が搭載されている。そして、キャリッジ75を主走査方向に沿って移動させるとともに記録ヘッド76からプラテン74上の被記録媒体に対してインクを吐出することで画像が記録される。また、画像記録ユニット70は、プラテン74の前側(被記録媒体の搬送方向下流側)に、左右方向に沿った回転軸を中心として回転可能な状態でフレーム4の側板に支持された排出ローラ77を備えている。
【0038】
なお、図12に示すように、画像記録ユニット70において、搬送される被記録媒体の左右方向(幅方向)より外側のうち、左側にはインク受け部78が設けられ、右側にはメンテナンス部79が設けられている。そして、記録ヘッド76は、インク受け部78に設けられたフラッシング位置にて記録動作中に定期的にノズルの目詰まり防止のためのインク吐出を行う。
【0039】
[2.駆動系の説明]
次に、本実施形態の画像形成装置1の駆動系について説明する。
図12,図14等に示すように、本画像形成装置1は、正逆方向の回転駆動力を発生可能なLFモータ6を備えており、このLFモータ6により発生される回転駆動力を、歯車伝動機構80を介して、搬送ローラ71及び排出ローラ77に伝達するように構成されている。
【0040】
具体的には、歯車伝動機構80は、LFモータ6の駆動軸に取付けられたピニオン81と、これに左右で噛み合う伝動歯車82及び中間歯車83と、中間歯車83に噛み合う伝動歯車84とから構成されている。ここで、伝動歯車82は、搬送ローラ71の左端部に固定されており、伝動歯車84は、排出ローラ77の左端部に固定されている。なお、歯車伝動機構80の一部には、被記録媒体の搬送量を検知するためのロータリエンコーダ85が設けられている。
【0041】
さらに、図15にも示すように、LFモータ6の発生する回転駆動力は、搬送ローラ71の左端部から、メンテナンス部79上に配置された動力伝達切替機構90を介して供給ユニット50の供給ローラ60及びメンテナンス部79のメンテナンス機構(詳細は図示せず)に選択的に伝達される。
【0042】
すなわち、動力伝達切替機構90は、LFモータ6から搬送ローラ71を介して伝達される回転駆動力の伝達状態を、メンテナンス部79のみに伝達するメンテナンスモード用伝達状態と、供給ユニット50の供給ローラ60のみに伝達する搬送用伝達状態とに切り替え可能に構成されている。ここで、搬送用伝達状態は、搬送ローラ71及び供給ローラ60のうちの一方が順方向に回転している状態で他方が逆方向(順方向と逆の方向)に回転するように回転駆動力を伝達する間欠供給モード用伝達状態と、搬送ローラ71及び供給ローラ60が共に順方向に回転するように回転駆動力を伝達する連続供給モード用伝達状態とに切り替え可能に構成されている。また、本画像形成装置1は、搬送ローラ71による被記録媒体の搬送速度が、供給ローラ60による被記録媒体の搬送速度に比べて速くなるように構成されている。なお、各ローラ60,71,77の順方向とは、被記録媒体を供給側から排出側へ搬送するための回転方向である。具体的には、供給ローラ60及び搬送ローラ71の順方向とは、被記録媒体を画像記録ユニット70による画像記録用の位置へ搬送するための回転方向である。また、排出ローラ77の順方向とは、被記録媒体を画像記録ユニット70による画像記録用の位置から排出位置へ搬送するための回転方向である。
【0043】
ここで、動力伝達切替機構90の具体的な構成について説明する。
図15に示すように、動力伝達切替機構90は、搬送ローラ71の右端部に固定された軸方向に長い駆動歯車91と、搬送ローラ71の回転軸と平行に配置されたスライド軸92に対してスライド可能に設けられ、駆動歯車91と常時噛み合う切替歯車93とを備えている。
【0044】
また、動力伝達切替機構90は、スライド軸92に対して摺動かつ回転可能に設けられ、上向きに延びる当接片94aを有した第1ブロック94と、スライド軸92に対して摺動可能に設けられ、第1ブロック94と隣接して配置された第2ブロック95とを備えている。なお、第1ブロック94は、切替歯車93に対して離反可能となっている。
【0045】
さらに、動力伝達切替機構90は、スライド軸92に嵌め込まれ第2ブロック95を図15の矢印C方向へ付勢する第1付勢バネ96と、スライド軸92に嵌め込まれ切替歯車93を図15の矢印E方向へ付勢する第2付勢バネ97とを備えている。加えて、動力伝達切替機構90は、切替歯車93とそのスライド位置に応じて噛み合う間欠供給伝動歯車111、連続供給伝動歯車112及びメンテナンス用伝動歯車113を備えている。
【0046】
そして、第1ブロック94の当接片94aは、キャリッジ75に設けられた第1係合段部75a又は第2係合段部75bと当接する位置に設けられている(図16(a)参照)。このため、切替歯車93、第1ブロック94及び第2ブロック95は、キャリッジ75の矢印C方向又は矢印E方向への移動に応じてスライド軸92に沿って矢印C方向又は矢印E方向へ移動する。なお、第1ブロック94と第2ブロック95との対面箇所には、スライド軸92の回転軸に対して傾斜した端面カム部(図示せず)が形成されており、第2ブロック95で第1ブロック94を矢印C方向へ押すことにより、図15の矢印D方向に当接片94aが回転するように構成されている。
【0047】
一方、図16に示すように、第1ブロック94の上方位置には、当接片94aの先端部が上下に貫通した状態で摺動可能なガイド溝101が形成されたプレート状のガイドブロック100が設けられている。このガイド溝101は、平面視である図16(a)に示すように、矢印C,E方向へ長い直線溝部101aと、この直線溝部101aの左端部に連通する時計回りの環状溝部101bとを備えている。具体的には、環状溝部101bの中央部に、ガイドブロック100の上方から下向きに延びる規制片102が設けられており、この規制片102は、直線溝部101aに沿った形状となっている。また、環状溝部101bの一側には、階段状の第1セット部101cと第2セット部101dとが形成されている。
【0048】
このため、図16(a)に示すように、キャリッジ75がメンテナンス部79から矢印C方向へ大きく移動して、被記録媒体に対する記録領域にあるときには、第1付勢バネ96で矢印C方向へ押された第2ブロック95を介して第1ブロック94及び切替歯車93がスライド軸92に沿って移動し、第1ブロック94の当接片94aは、第1セット部101cに位置する(以下、この位置を「第1ポジション(PO1)」という。)。この位置において、切替歯車93は、間欠供給伝動歯車111に噛み合った状態となる。
【0049】
この位置から、キャリッジ75がメンテナンス部79で矢印E方向へ移動すると、第1ブロック94の当接片94aは、キャリッジ75の第1係合段部75aに押されて第2セット部101dに位置する(以下、この位置を「第2ポジション(PO2)」という。)。この状態において、切替歯車93は、連続供給伝動歯車112に噛み合った状態となる。
【0050】
さらに、この位置から、キャリッジ75が矢印E方向へ移動すると、第1ブロック94の当接片94aは、キャリッジ75の第1係合段部75aに押されて環状溝部101bにおける直線溝部101aへ連なる連接傾斜面に沿って移動し、直線溝部101aに入った初期箇所に位置する(以下、この位置を「第3ポジション(PO3)」という。)。この状態において、切替歯車93は、メンテナンス用伝動歯車113に噛み合った状態となる。なお、この状態において、当接片94aはキャリッジの第2係合段部75bと当接している。
【0051】
そして、この位置から、キャリッジ75が更に矢印E方向へ移動すると、第1ブロック94の当接片94aは、キャリッジ75の第2係合段部75bに押されて直線溝部101aの後端部(図16(a)の右端部)に位置する(以下、この位置を「第4ポジション(PO4)」という。この位置は、通常、ホームポジション(原点位置)となる。)。一方、切替歯車93は、その側面がメンテナンス用伝動歯車113の傘歯車部113aと当接して矢印E方向への移動が阻止されることにより第1ブロック94から切り離され、メンテナンス用伝動歯車113に噛み合った状態が保持される。
【0052】
一方、上述した作動とは逆に第4ポジション(PO4)からキャリッジ75が矢印C方向へ移動し、当接片94aが直線溝部101aから環状溝部101bに移行する場合には、第1係合段部75aにて当接片94aが受け止められているので、上記連接傾斜面に当接片94aが入り込まない。このため、当接片94aは規制片102に摺接しながら図16(a)で環状溝部101bの左傾斜面に沿って左端部に至り、第1セット部101cに当接片94aが係合する。
【0053】
以上説明した4種類のポジションのうち、第3ポジション(PO3)は、待機位置兼用のメンテナンス位置であり、この位置では、メンテナンス部79のキャップ部79aが記録ヘッド76のノズル面を下方から覆っている(図12参照)。そして、メンテナンス時には、LFモータ6が駆動し、吸引ポンプ(図示せず)を作動させてノズルからインクを選択的に吸引したり、記録ヘッド76上の図示しないバッファタンク内の気泡を除去するための回復処理等を行う。そして、キャリッジ75がメンテナンス部79から画像記録領域へ左方向に移動する際に、クリーナ(ワイパブレード)79bによってノズル面が拭かれ、ノズル面に付着したインクが除去される。なお、画像形成装置1に電源が投入されていない状態では、キャリッジ75はメンテナンス部79の上面位置にて停止しており(第3ポジション(PO3))、記録ヘッド76のノズル部はメンテナンス部79の上面のキャップ部79aにより密着された状態で覆われている。
【0054】
切替歯車93が間欠供給伝動歯車111に噛み合う第1ポジション(PO1)となっている状態では、図17(a),(b)及び図19(b)に示すように、2つの中間歯車129a,129bを介してアーム部材52基端に設けられた支軸51に動力が伝達され、動力伝達歯車56を介して駆動歯車66に回転駆動力が伝達される。
【0055】
一方、切替歯車93が連続供給伝動歯車112に噛み合う第2ポジション(PO2)となっている状態では、図18(a)〜(c)及び図19(a)に示すように、1つの中間歯車130を介してアーム部材52基端に設けられた支軸51に動力が伝達され、動力伝達歯車56を介して駆動歯車66に回転駆動力が伝達される。
【0056】
[3.制御系の説明]
次に、本実施形態の画像形成装置1の制御系について説明する。
図20は、画像形成装置1の制御系の概略構成を表すブロック図である。
【0057】
同図に示すように、本画像形成装置1は、CPU201、ROM202、RAM203、EEPROM204を備えており、これらはバス205を介してASIC(Application Specific Integrated Circuit)206に接続されている。
【0058】
ROM202には、本画像形成装置1の各種動作を制御するプログラム等が格納されている。また、RAM203は、CPU201がプログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶する記憶領域(作業領域)等として用いられる。
【0059】
一方、ASIC206には、NCU(Network Control Unit)207が接続されており、公衆回線からNCU207を介して入力された通信信号がMODEM208によって復調されてからASIC206に入力される。そして、ASIC206がファクシミリ送信等で画像データを外部へ送信する場合には、その画像データがMODEM208によって通信信号に変調され、その通信信号がNCU207を介して公衆回線に出力される。
【0060】
また、ASIC206は、CPU201からの指令に従い、例えばLFモータ6に通電する相励磁信号等を生成して、これらの信号をLFモータ6の駆動回路209やCRモータ(キャリッジ75を駆動させるためのモータ)210の駆動回路211に与え、駆動回路209や駆動回路211を介してLFモータ6やCRモータ210に駆動信号を通電し、LFモータ6やCRモータ210の正逆回転、停止等の制御を行う。
【0061】
また、ASIC206には、スキャナユニット20における画像読取装置としてのCIS(Contact Image Sensor)212、操作部11及び表示部12を有した操作パネル10、パーソナルコンピュータ等の外部の情報処理装置とパラレルケーブルやUSBケーブルを介してデータの送受信を行うためのパラレルインタフェース213やUSBインタフェース214等が接続されている。
【0062】
さらに、ASIC206には、レジセンサ73、ロータリエンコーダ85、キャリッジ75の主走査方向における位置を検出するためのリニアエンコーダ215等が接続されている。
【0063】
駆動回路216は、記録ヘッド76から所定のタイミングでインクを被記録媒体に対して選択的に吐出させるためのものであり、CPU201から出力される駆動制御手順に基づきASIC206において生成されて出力された信号を受けて、記録ヘッド76を駆動制御する。
【0064】
次に、CPU201により実行される画像記録処理について、図21のフローチャートを用いて説明する。なお、本画像記録処理は、外部の情報処理装置(例えばパーソナルコンピュータ)等から画像記録指令が入力された場合に開始される。
【0065】
この画像記録処理が開始されると、まず、S101で、設定されている供給モードが判定される。すなわち、本実施形態の画像形成装置1は、複数枚の被記録媒体に連続して画像を記録する場合の供給モードを、間欠供給モード及び連続供給モードから利用者が選択できるように構成されている。ここで、間欠供給モードとは、供給トレイ30から搬送されてきた被記録媒体を搬送ローラ71で斜行補正した上で画像記録ユニット70へ搬送する供給モード(画像の記録精度を優先するモード)である。一方、連続供給モードとは、供給トレイ30から搬送されてきた被記録媒体を搬送ローラ71で斜行補正することなくそのまま画像記録ユニット70へ搬送する供給モード(画像の記録に要する時間の短縮を優先するモード)である。
【0066】
そして、S101で、設定されている供給モードが間欠供給モードであると判定された場合には、S102へ移行され、動力伝達切替機構90が間欠供給モード用伝達状態に設定される。具体的には、待機位置(第3ポジション(PO3))に停止しているキャリッジ75を図16(a)に示す矢印C方向であって画像記録領域側に大きく移動させる。これにより、第1付勢バネ96で押されている第1ブロック94は、環状溝部101bの規制片102に沿って矢印C方向へ移動し、キャリッジ75が環状溝部101bから外れたときに、第1セット部101cに受け入れられてその位置が保持される(第1ポジション(PO1))。そして、第1ポジションでは、切替歯車93が間欠供給伝動歯車111に噛み合い、図17(a)に示す2つの中間歯車129a,129bを介して供給ユニット50の支軸51に動力が伝達される。
【0067】
続いて、S103では、供給トレイ30から画像記録ユニット70へ被記録媒体が供給される。具体的には、LFモータ6が逆回転され、図17(a)に示すように、搬送ローラ71が逆方向(図17(a)でいう反時計回り)に回転駆動されるとともに、供給ローラ60が順方向(図17(a)でいう反時計回り)に回転駆動される。これにより、供給トレイ30に収容されている複数枚の被記録媒体は、供給トレイ30の後端部に設けられたガイド板34に突き当たり、供給ローラ60と当接している最上位の1枚の被記録媒体のみが分離して搬送経路5へ供給(搬送)される。このとき、搬送ローラ71が逆方向に回転駆動されているため、搬送ローラ71と従動ローラ72とのニップ部に被記録媒体の先端部が突き当たり(通過が禁止され)、被記録媒体の斜行が補正される。
【0068】
続いて、S104では、LFモータ6の発生する回転駆動力の正逆方向が切り替えられる。具体的には、レジセンサ73により被記録媒体の先端部が検出されてから所定量搬送後(被記録媒体の先端部が搬送ローラ71に到達する位置まで搬送した後)に切り替えられる。これにより、図17(b)に示すように、搬送ローラ71が順方向(図17(b)でいう時計回り)に回転駆動されることにより、搬送ローラ71と従動ローラ72とのニップ部で被記録媒体が挟持される。このとき、供給ローラ60は逆方向(図17(b)でいう時計回り)に回転駆動されることとなるが、供給ローラ60には回転方向に一定の遊びが設けられているため、LFモータ6が逆回転から正回転に切り替わっても即座には逆方向に回転駆動されず(図6(a)の状態)、遊び分の遅れの後に逆方向に回転駆動される(図6(b))。このため、搬送ローラ71と従動ローラ72とによる被記録媒体の挟持が供給ローラ60によって妨げられることが防止される。また、遊び分の遅れの後には、供給ローラ60が逆方向に回転駆動され、搬送ローラ71とは異なる方向へ被記録媒体を搬送しようとするが(図7(b))、搬送ローラ71の順方向の回転による搬送力が供給ローラ60の逆方向の回転による搬送力を上回っているため、搬送ローラ71による被記録媒体の搬送が妨げられない。すなわち、本画像形成装置1では、供給ローラ60が回転駆動されることにより、供給ローラ60自身が被記録媒体上を転がって移動しようとする力がアーム部材52に加わる。具体的には、供給ローラ60が順方向に回転駆動されている状態では、アーム部材52に加わる力の分力が供給ローラ60を被記録媒体側へ押圧する力として作用するため、押圧力が大きくなり、搬送力が大きくなる。逆に、供給ローラ60が逆方向に回転駆動されている状態では、アーム部材52に加わる力の分力が供給ローラ60を被記録媒体から離そうとする力として作用するため、押圧力が小さくなり、搬送力が小さくなる。このため、供給ローラ60が逆方向に回転しても、搬送ローラ71による被記録媒体の搬送が妨げられない。
【0069】
続いて、S105では、被記録媒体に対する画像の記録が開始される。具体的には、被記録媒体を間欠的に前進させながら、キャリッジ75を主走査方向へ往復移動させつつ記録ヘッド76のノズルから被記録媒体の表面にインクを吐出させることにより画像が記録される。
【0070】
続いて、S106では、1ページ分(被記録媒体1枚分)の記録が終了したか否かが判定され、1ページ分の記録が終了したと判定された場合にS107へ移行される。
S107では、画像の記録が終了した被記録媒体が供給トレイ30の上面であって前方寄りの位置に排出される。具体的には、LFモータ6が適宜ステップ数だけ正回転され、搬送ローラ71及び排出ローラ77が所定量だけ順方向に回転駆動される。
【0071】
続いて、S108では、次ページの(後続する被記録媒体に対する)画像記録データが存在するか否かが判定される。
そして、S108で、次ページの画像記録データが存在すると判定された場合には、S103に戻り、上述した処理(S103〜S107)が行われる。
【0072】
一方、S108で、次ページの画像記録データが存在しないと判定された場合には、本画像記録処理が終了される。
これに対し、上述したS101で、設定されている供給モードが間欠供給モードでない(連続供給モードである)と判定された場合には、S109へ移行され、動力伝達切替機構90が連続供給モード用伝達状態に設定される。具体的には、第1ポジション(PO1)に停止しているキャリッジ75を図16(a)に示す矢印E方向へ所定量だけ移動させ、当接片94aをキャリッジ75の第1係合段部75aにて押圧する。そして、当接片94aが第2セット部101d(第2ポジション、PO2)に位置すると、切替歯車93が連続供給伝動歯車112に噛み合い、図18(a)に示す1つの中間歯車130を介して供給ユニット50の支軸51に動力が伝達される。その後は、キャリッジ75が矢印C方向(画像記録領域)に移動しても、第1付勢バネ96にて付勢されている当接片94aは、低い段部である第2セット部101dに位置した状態に保持される。
【0073】
続いて、S110では、供給トレイ30から画像記録ユニット70へ被記録媒体が供給される。具体的には、LFモータ6が正回転され、図18(a)に示すように、搬送ローラ71が順方向(図18(a)でいう時計回り)に回転駆動されるとともに、供給ローラ60が順方向に回転駆動される。これにより、供給トレイ30に収容されている複数枚の被記録媒体のうち最上位の1枚の被記録媒体のみが分離して搬送経路5に搬送される。このとき、搬送ローラ71は順方向に回転駆動されているため、被記録媒体は、その先端部が搬送ローラ71と従動ローラ72とのニップ部に到達すると、レジスト作用を受けることなくローラ71,72間を通過してニップ部で挟持される。ここで、1枚の被記録媒体が搬送ローラ71と従動ローラ72とのニップ部で挟持され、かつ、供給ローラ60にも当接している状態、つまり、図18(b)に示すように、両方のローラ60,71にまたがって被記録媒体が位置している状態であっても、搬送ローラ71による被記録媒体の搬送が妨げられない。すなわち、上述したように、搬送ローラ71による被記録媒体の搬送速度は、供給ローラ60による被記録媒体の搬送速度に比べて速くなるように構成されており、供給ローラ60は被記録媒体に引っ張られている状態となる。そして、供給ローラ60が被記録媒体に引っ張られている状態では、供給ローラ60の順方向への回転により供給ローラ60自身が被記録媒体上を転がって移動しようとする力とは逆方向の力がアーム部材52に加わり、その分力が供給ローラ60を被記録媒体から離そうとする力として作用するため、押圧力が小さくなり、搬送力が小さくなる。このため、供給ローラ60による被記録媒体の搬送速度が遅くても、搬送ローラ71による被記録媒体の搬送が妨げられない。
【0074】
しかも、本画像形成装置1では、こうした連続的な搬送により被記録媒体の斜行が連続的に生じてしてしまうことも防止される。すなわち、搬送ローラ71により搬送されている被記録媒体が供給ローラ60に当接している状態(両方のローラ60,71にまたがって被記録媒体が位置している状態)においては、搬送ローラ71による被記録媒体の搬送速度が供給ローラ60による被記録媒体の搬送速度よりも速いため、供給ローラ60は被記録媒体に引っ張られることにより駆動歯車66に対して回転方向の遊び分だけ先行した状態となっている。この状態で、搬送ローラ71により搬送されている被記録媒体の後端部が供給ローラ60から離れると、供給ローラ60が次の(最上位の)被記録媒体と当接するが、供給ローラ60は駆動歯車66に対して回転方向の遊び分だけ先行した状態となっているため即座には順方向に回転駆動されず、遊び分の遅れの後に順方向に回転駆動される。したがって、供給ローラ60と搬送ローラ71とを共に順方向に回転させることによる被記録媒体の連続的な搬送により被記録媒体の斜行が連続的に生じてしまうことが防止される。
【0075】
続いて、S111では、被記録媒体に対する画像の記録が開始される。具体的には、被記録媒体を間欠的に前進させながら、キャリッジ75を主走査方向へ往復移動させつつ記録ヘッド76のノズルから被記録媒体の表面にインクを吐出させることにより画像が記録される。
【0076】
続いて、S112では、次ページの(後続する被記録媒体に対する)画像記録データが存在するか否かが判定される。
そして、S112で、次ページの画像記録データが存在しないと判定された場合には、S113へ移行され、動力伝達切替機構90が間欠供給モード用伝達状態に設定された後、S114へ移行される。
【0077】
一方、S112で、次ページの画像記録データが存在すると判定された場合には、そのままS114へ移行される。
S114では、1ページ分(被記録媒体1枚分)の記録が終了したか否かが判定され、1ページ分の記録が終了したと判定された場合にS115へ移行される。
【0078】
S115では、動力伝達切替機構90が連続供給モード用伝達状態であるか否かが判定される。
そして、S115で、連続供給モード用伝達状態でない(間欠供給モード用伝達状態である)と判定された場合には、S116へ移行され、後続媒体処理が実行された後、本画像記録処理が終了される。なお、後続媒体処理の具体的内容については後述する(図22)。
【0079】
一方、S115で、連続供給モード用伝達状態であると判定された場合(次ページの画像記録データが存在する場合)には、S117へ移行され、画像記録の終了した被記録媒体の排出及び後続する被記録媒体の搬送が行われた後、S111へ戻る。具体的には、LFモータ6が連続的に正回転され、先行する被記録媒体(前ページ)が排出されるとともに、次の被記録媒体が記録開始位置に連続的に搬送される(図18(c)参照)。このようにして、連続供給モードでは、搬送ローラ71で被記録媒体を一時停止させることなく、複数枚の被記録媒体を連続的に搬送するので、高速記録動作が可能となる。
【0080】
次に、上述した画像記録処理(図21)におけるS116で実行される後続媒体処理について、図22のフローチャートを用いて説明する。
この後続媒体処理が開始されると、まず、S201で、レジセンサ73がオンしているか否かが判定される。つまり、画像記録の終了した被記録媒体に対して後続する被記録媒体の先端部がレジセンサ73の位置を越えているか否かが判定される。
【0081】
このS201で、レジセンサ73がオンしていない(オフである)と判定された場合には、S202へ移行される。そして、LFモータ6が適宜ステップ数だけ正回転され、供給ローラ60が逆方向に所定量だけ回転駆動された後、本後続媒体処理が終了される。つまり、図19(a)に示すように、後続する被記録媒体の先端部がレジセンサ73の位置まで到達していない場合には、その後続する被記録媒体が供給トレイ30に戻される。なお、画像記録の終了した被記録媒体は、搬送ローラ71及び排出ローラ77の順方向への回転により排出される。
【0082】
一方、S201で、レジセンサ73がオンしていると判定された場合には、S203へ移行される。そして、LFモータ6が適宜ステップ数だけ逆回転され、供給ローラ60が順方向に所定量だけ回転駆動される。つまり、後続する被記録媒体の先端部がレジセンサ73の位置を越えている場合には、その後続する被記録媒体の先端部を搬送ローラ71に当てて斜行補正を行う。
【0083】
続いて、S204では、LFモータ6が適宜ステップ数だけ正回転され、搬送ローラ71及び排出ローラ77が順方向に所定量だけ回転駆動され、供給ローラ60は逆方向に所定量だけ回転駆動される。これにより、図19(b)に示すように、斜行補正した被記録媒体が排出されるとともに、更に後続する被記録媒体は供給トレイ30に戻される。その後、本後続媒体処理が終了される。
【0084】
このように、後続する被記録媒体の先端部がレジセンサ73の位置を越えて搬送方向下流側に位置するときには、その後続する被記録媒体が排出側に搬送され、逆に、後続する被記録媒体の先端部がレジセンサ73の位置に到達していないときには、その後続する被記録媒体が供給トレイ30側に戻される。
【0085】
[4.実施形態の効果]
以上説明したように、本実施形態の画像形成装置1では、連続供給モードにおいて、供給ローラ60の順方向への回転により搬送されてきた被記録媒体は、順方向に回転している搬送ローラ71を通過するように搬送される。そして、搬送ローラ71により搬送されている被記録媒体の後端部が供給ローラ60から離れると、供給ローラ60が次の被記録媒体と当接し、被記録媒体が連続的に搬送される。このように、本画像形成装置1によれば、搬送ローラ71による被記録媒体の搬送中においても供給ローラ60による被記録媒体の供給(搬送)が可能となる。このため、大量の被記録媒体への画像の記録を短時間で行うことができる。また、搬送ローラ71による被記録媒体の搬送速度が供給ローラ60による被記録媒体の搬送速度に比べ速くなるように構成されているため、供給トレイ30において、前の被記録媒体における後端部と後の被記録媒体における先端部とが重なった状態で送り出されても、画像記録用の位置へ搬送されるまでに重なり状態を解消することができる。
【0086】
さらに、本画像形成装置1は、供給ローラ60に回転方向への一定の遊びが設けられているため、このような連続的な搬送により被記録媒体の斜行が連続的に生じてしてしまうことを防止することができる。すなわち、搬送ローラ71により搬送されている被記録媒体が供給ローラ60に当接している状態においては、搬送ローラ71による被記録媒体の搬送速度が供給ローラ60による被記録媒体の搬送速度よりも速いため、供給ローラ60は回転方向の遊び分だけ被記録媒体に引っ張られた状態となる。この状態で、搬送ローラ71により搬送されている被記録媒体の後端部が供給ローラ60から離れると、供給ローラ60が次の被記録媒体と当接するが、供給ローラ60は回転方向の遊び分だけ引っ張られた状態となっているため即座には順方向に回転せず、遊び分の遅れの後に順方向に回転する。つまり、搬送ローラ71よりも供給ローラ60の方が搬送速度が遅いので、被記録媒体の後端部が供給ローラ60から抜けるまでに遊び分が詰まり、供給ローラ60は被記録媒体の搬送方向に対して垂直となる。このため、次の被記録媒体の斜行が防止される。したがって、本画像形成装置1によれば、供給ローラ60と搬送ローラ71とを共に順方向に回転させることによる被記録媒体の連続的な搬送により被記録媒体の斜行が連続的に生じてしまうことを防ぐことができる。
【0087】
また、本画像形成装置1では、供給ローラ60が順方向に回転している状態では、供給ローラ60自身が被記録媒体上を転がって移動しようとする力がアーム部材52に加わり、その分力が供給ローラ60を被記録媒体側へ押圧する力として作用するため、搬送力が大きくなる。一方、供給ローラ60が被記録媒体に引っ張られている状態では、逆方向の力がアーム部材52に加わり、その分力が供給ローラ60を被記録媒体から離そうとする力として作用するため、搬送力が小さくなる。したがって、本画像形成装置1によれば、供給ローラ60を順方向に回転駆動している状態においては、供給トレイ30に収容されている被記録媒体を供給(搬送)するために必要な搬送力を確保しつつ、搬送ローラ71により搬送されている被記録媒体に供給ローラ60が引っ張られている状態においては、搬送ローラ71による被記録媒体の搬送を妨げないようにすることができる。
【0088】
さらに、本画像形成装置1では、間欠供給モードにおいて、供給ローラ60の順方向への回転により搬送されてきた被記録媒体は、逆方向に回転している搬送ローラ71によりその通過が禁止されて斜行補正される。そして、供給ローラ60の搬送により被記録媒体が搬送ローラ71に到達したタイミングで、LFモータ6の発生する回転駆動力の正逆方向が切り替えられ(S104の処理を実行するCPU201が回転方向切替制御手段として機能し)、搬送ローラ71が順方向に回転して、斜行補正された被記録媒体が搬送ローラ71を通過するように搬送される。一方、供給ローラ60は、回転方向に一定の遊びが設けられているため、LFモータ6の発生する回転駆動力の正逆方向が切り替えられても即座には逆方向に回転せず、遊び分の遅れの後に逆方向に回転する。このため、搬送ローラ71が被記録媒体を搬送可能な状態となる前に供給ローラ60の逆方向への回転によって被記録媒体が引き戻されてしまうといったことが防止される。
【0089】
このように、本画像形成装置1によれば、動力伝達切替機構90を連続供給モード用伝達状態と間欠供給モード用伝達状態とに切り替えるだけで、被記録媒体の供給モードを、被記録媒体を連続的に搬送する連続供給モードと、搬送ローラ71により被記録媒体を斜行補正しつつ搬送する間欠供給モードとに切り替えることができる。このため、使用状況に適した供給モードで画像の記録を行うことができる。
【0090】
[5.特許請求の範囲との対応]
なお、本実施形態の画像形成装置1では、LFモータ6が、本発明の駆動手段に相当し、供給トレイ30が、本発明の媒体収容部に相当し、アーム部材52が、本発明の支持手段に相当し、歯車伝動機構80、動力伝達切替機構90、中間歯車129a,129b,130、支軸51、動力伝達歯車56及び駆動歯車66が、本発明の伝達手段に相当する。
【0091】
[6.他の形態]
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、種々の形態を採り得ることは言うまでもない。
【0092】
例えば、上記実施形態の画像形成装置1では、供給ローラ60の軸部65とアーム部材52の軸支部55との間に隙間を形成することにより供給ローラ60の回転軸の角度に自由度を持たせるようにしているが、これに限ったものではなく、アーム部材52の先端自体がフレキシブルに動くことで供給ローラ60の回転軸の角度に自由度を持たせるように構成することも可能である。また、供給ローラ60の回転軸の角度に持たせた自由度は、上記実施形態の画像形成装置1のように全方向の角度についての自由度であってもよく、また、一定方向の角度(例えば、被記録媒体に平行な面に沿った角度(前後方向の角度)や、被記録媒体に垂直な面に沿った角度(上下方向の角度))についての自由度であってもよい。
【0093】
さらに、上記実施形態の画像形成装置1では、アーム部材52の先端部に設けられた第2ねじりコイルバネ57がフレーム4と当接して弾性変形することによりアーム部材52を付勢するようにしているが、これに限ったものではない。例えば、フレーム4側にバネを設け、アーム部材52と当接して弾性変形することによりアーム部材52を付勢する構成とすることも可能である。
【0094】
一方、上記実施形態では、インクジェット方式で画像記録を行う画像形成装置に本発明を適用した場合の例を挙げて説明したが、これに限ったものではなく、本発明は、例えばレーザ方式で画像記録を行う画像形成装置にも適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0095】
【図1】実施形態の画像形成装置の外観を表す斜視図である。
【図2】本体ケーシング内に収容されている構成の側断面図である。
【図3】セカンドトレイが載置されていない状態での供給トレイ及び供給ユニットの斜視図である。
【図4】セカンドトレイが載置された状態での供給トレイ及び供給ユニットの斜視図である。
【図5】セカンドトレイが載置されていない状態での供給トレイ及び供給ユニットを上方から見た平面図である。
【図6】図5のA−A断面図である。
【図7】図5のC−C断面図である。
【図8】図5のE−E断面図である。
【図9】セカンドトレイが載置されていない状態での供給トレイ、供給ユニット及びフレームを上方から見た平面図である。
【図10】図9のA−A断面図である。
【図11】図10(c)の状態をフレームの下方から見た斜視図である。
【図12】画像記録ユニットの斜視図である。
【図13】画像記録ユニットの側断面図である。
【図14】画像記録ユニットを側方から見た図である。
【図15】動力伝達切替機構を上方から見た模式図である。
【図16】動力伝達切替機構の説明図である。
【図17】間欠供給モードでの回転駆動力伝達経路を説明する模式図である。
【図18】連続供給モードでの回転駆動力伝達経路を説明する模式図である。
【図19】後続媒体処理における回転駆動力伝達経路を説明する模式図である。
【図20】画像形成装置1の制御系の概略構成を表すブロック図である。
【図21】画像記録処理のフローチャートである。
【図22】後続媒体処理のフローチャートである。
【符号の説明】
【0096】
1…画像形成装置、2…本体ケーシング、4…フレーム、4a…当接片、5…搬送経路、6…LFモータ、30…供給トレイ、31,32…側端部ガイド、40…セカンドトレイ、41,42…側端部ガイド、50…供給ユニット、51…支軸、52…アーム部材、55…軸支部、55a…貫通孔、56…動力伝達歯車、57…第1ねじりコイルバネ、58…第2ねじりコイルバネ、60…供給ローラ、61…本体部材、62…ローラ部材、63,64…ローラ支持部、65…軸部、65a…歯車当接部、65b…アーム当接部、66…駆動歯車、66a…貫通孔、70…画像記録ユニット、71…搬送ローラ、72…従動ローラ、73…レジセンサ、74…プラテン、75…キャリッジ、76…記録ヘッド、77…排出ローラ、80…歯車伝動機構、90…動力伝達切替機構、100…ガイドブロック、201…CPU




 

 


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