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発明の名称 原稿搬送装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−119241(P2007−119241A)
公開日 平成19年5月17日(2007.5.17)
出願番号 特願2005−317667(P2005−317667)
出願日 平成17年10月31日(2005.10.31)
代理人 【識別番号】100117101
【弁理士】
【氏名又は名称】西木 信夫
発明者 岩郷 利隆 / 大濱 貴志 / 洞口 洋一 / 松島 龍一 / 鈴木 伸彦
要約 課題
原稿の両面読取りのための搬送が可能な原稿搬送装置において、両面読取りが不可能なサイズの原稿が搬送された場合に、該原稿を破損したり、紙詰まりを生じさせることなく、排出させることができる手段を提供する。

解決手段
ADF3は、原稿搬送路32の連結位置38に連結されて、原稿の先端と後端とを反転させて読取位置より搬送方向上流側の原稿搬送路32に戻すためのスイッチバックパス39と、原稿搬送路32の連結位置38から搬送方向上流側へ、少なくとも両面読取用の搬送が可能な原稿の搬送方向長さを隔てた位置に設けられて、原稿の有無を検知する第2フロントセンサ53と、原稿搬送路32の連結位置38より搬送方向上流側の所定位置Yに原稿の搬送方向先端が到達した際に、第2フロントセンサ53の検知信号に基づいて、該原稿の搬送方向長さを判断する制御部60とを具備する。
特許請求の範囲
【請求項1】
原稿載置部と原稿排出部とを読取位置を経て連結する原稿搬送路と、
上記原稿搬送路の連結位置に連結されて、原稿の先端と後端とを反転させて読取位置より搬送方向上流側の原稿搬送路に戻すためのスイッチバック搬送路と、
上記原稿搬送路の連結位置から搬送方向上流側へ、少なくとも両面読取用の搬送が可能な原稿の搬送方向長さを隔てた位置に設けられて、原稿の有無を検知する原稿センサと、
上記原稿搬送路の連結位置より搬送方向上流側の所定位置に原稿の搬送方向先端が到達した際に、上記原稿センサの検知信号に基づいて、該原稿の搬送方向長さを判断する原稿長さ判断手段と、を具備するものである原稿搬送装置。
【請求項2】
上記スイッチバック搬送路は、上記連結位置から延出され、上記原稿搬送路の読取位置より搬送方向上流側の交叉位置で交叉するように形成されたものである請求項1に記載の原稿搬送装置。
【請求項3】
原稿の第1面又は第2面のいずれか一方のみを上記読取位置に対向させて上記原稿搬送路を搬送させる片面読取用搬送モード、及び原稿の第1面を上記読取位置に対向させて上記原稿搬送路を搬送させた後、上記スイッチバック搬送路に該原稿を案内してスイッチバック搬送することにより上記原稿搬送路の読取位置より搬送方向上流側へ戻し、該原稿の第2面を上記読取位置に対向させて上記原稿搬送路を搬送させる両面読取用搬送モードを有し、両面読取用搬送モードにおいて、上記原稿長さ判断手段の判断に基づいて、原稿搬送路を搬送される原稿の搬送方向長さが、両面読取用の搬送が可能な長さであるか否かを判断し、該原稿の搬送方向長さが両面読取用の搬送が可能な長さでないと判断した場合に、該原稿を上記原稿排出部へ排出させる制御手段を具備するものである請求項1又は2に記載の原稿搬送装置。
【請求項4】
上記制御手段は、搬送方向長さが両面読取用の搬送が可能な長さでない原稿を排出させた後、片面読取用搬送モードを設定するものである請求項3に記載の原稿搬送装置。
【請求項5】
上記制御手段は、上記原稿の搬送方向長さが両面読取用の搬送が可能な長さでないと判断した場合に、エラー報知を行うものである請求項3に記載の原稿搬送装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、原稿載置部と原稿排出部とが原稿搬送路により読取位置を経て連結され、該原稿搬送路の連結位置に、読取位置の下流側から原稿の先端と後端とを逆転させて読取位置の上流側へ戻すためのスイッチバック搬送路が連結されてなる原稿搬送装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、コピー装置やスキャナ装置、コピー機能やスキャナ機能を併有する多機能装置等に搭載される画像読取装置において、給紙トレイから搬送路を経て排紙トレイへ原稿を搬送するADF(Auto Document Feeder)と呼ばれる原稿搬送装置を備えたものが知られている。また、第1面及び第2面の両面に印字された原稿を読み取るために、搬送途中において原稿をスイッチバック搬送することにより原稿の先端と後端とを逆転させて、原稿の両面読取りのための搬送を行う原稿搬送装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
図15は、両面読取りが可能な従来の原稿搬送装置の搬送経路を示すものである。図に示すように、給紙トレイ100に第1面(1ページ目)を上向きにして載置された原稿Pが、給紙ローラ101により搬送路102へ給送される。搬送路102においては、原稿Pは適宜設けられた搬送ローラ103に搬送され、読取位置Xを通過する際に原稿Pの第1面がCCDやCIS等の画像読取手段により読み取られる。第1面を読み取られた後の原稿Pの後端をセンサが検知すると、排紙ローラ104は原稿の後端付近をニップした状態で停止される。
【0004】
図16に示すように、排紙ローラ104が逆転されることにより、原稿Pがスイッチバックパス105へ搬送される。原稿Pは、スイッチバックパス105から搬送路102の読取位置Xの上流側へ再び進入する。これにより、原稿Pの先端と後端とが逆転する。そして、原稿Pが搬送ローラ103により搬送され、読取位置Xを通過する際に原稿Pの第2面が画像読取手段により読み取られる。第2面を読み取られた後の原稿Pの後端をセンサが検知すると、再び排紙ローラ104は原稿の後端付近をニップした状態で停止され、その後、原稿Pはスイッチバックパス105を逆送される。スイッチバックパス105から搬送路102へ再び進入した原稿Pは、先端と後端とが再び逆転された状態、すなわち第1面を読取位置Xに対向させた状態となる。そして、原稿Pは、搬送路102を搬送されて第1面を下向きにして排紙トレイ106へ排紙される。これにより、原稿Pの第1面及び第2面の両面読取りが行われ、また、給紙トレイ100に積載された順序で排紙トレイ106へ原稿Pが排紙される。
【0005】
【特許文献1】特開平8−85649号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
両面読取りにおいては、搬送路102からスイッチバックパス105を経て読取位置を通過する原稿Pは、再び、搬送路102とスイッチバックパス105との連結位置に到達する。このループ状の搬送パスより原稿Pの搬送方向長さが長ければ、排紙ローラ104によりスイッチバックパス105に搬送された原稿Pの後端が、スイッチバックパス105に完全に進入する前に、ループ状の搬送パスを搬送された原稿Pの先端が連結位置に到達することになり、連結位置付近において紙詰まりや原稿の損傷が生ずるおそれがある。
【0007】
給紙トレイ100にセットされる原稿Pのサイズは、例えば、使用者により予め入力された原稿サイズに基づいて装置が認識することができるが、入力された原稿サイズと同じサイズの原稿Pが給紙トレイ100にセットされるとは限らない。例えば、使用者が原稿サイズを入力しなかったために、両面読取りが可能なデフォルト設定の原稿サイズであるA4サイズがセットされるものと装置が認識した場合には、両面読取りが不可能なA3サイズの原稿Pが給紙トレイ100にセットされても、該原稿PのA3サイズを装置が認識することができない。このような場合には、装置がA4サイズとして原稿Pの画像読取りを行っても、なお読取位置又はセンサの検知位置にA3サイズの原稿Pが存在するので、これを検知した装置は紙詰まりが生じたとして原稿Pの搬送を停止する。したがって、その後にA3サイズの原稿Pを搬送路102又はスイッチバックパス105から引き抜かなければならず、その際に原稿Pが損傷するおそれがある。
【0008】
また、給紙トレイ100にセンサを設けて、セットされた原稿Pのサイズを検出することが考えられるが、給紙トレイ100に複数のセンサを設けることとすれば、装置のコストが上がるという問題がある。また、給紙トレイ100に多様なサイズの原稿Pが混載された場合には、混載された原稿Pのうち最も大きなサイズしか検出できないという問題もある。
【0009】
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、原稿の両面読取りのための搬送が可能な原稿搬送装置において、両面読取りが不可能なサイズの原稿が搬送された場合に、該原稿を破損したり、紙詰まりを生じさせることなく、排出させることができる手段を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
(1)本発明に係る原稿搬送装置は、原稿載置部と原稿排出部とを読取位置を経て連結する原稿搬送路と、上記原稿搬送路の連結位置に連結されて、原稿の先端と後端とを反転させて読取位置より搬送方向上流側の原稿搬送路に戻すためのスイッチバック搬送路と、上記原稿搬送路の連結位置から搬送方向上流側へ、少なくとも両面読取用の搬送が可能な原稿の搬送方向長さを隔てた位置に設けられて、原稿の有無を検知する原稿センサと、上記原稿搬送路の連結位置より搬送方向上流側の所定位置に原稿の搬送方向先端が到達した際に、上記原稿センサの検知信号に基づいて、該原稿の搬送方向長さを判断する原稿長さ判断手段と、を具備するものである。
【0011】
原稿載置台には、両面読取りを行う原稿が載置される。原稿載置台から原稿搬送路に給送された原稿は、第1面を読取位置に対向させて原稿搬送路を搬送される。その後、該原稿はスイッチバック搬送路に案内され、スイッチバック搬送により原稿搬送路の読取位置より搬送方向上流側へ戻される。戻された原稿は、第2面を読取位置に対向させて原稿搬送路を搬送される。
【0012】
原稿センサは、原稿搬送路の連結位置より搬送方向上流側に設けられている。原稿センサから連結位置までの搬送距離は、少なくとも両面読取用の搬送が可能な原稿の搬送方向長さより長い。つまり、原稿センサと連結位置とは、両面読取用の搬送が可能な原稿の搬送方向長さ以上に隔てられている。
【0013】
原稿長さ判断手段は、原稿載置部から原稿搬送路に給送された原稿の先端が、連結位置より搬送方向上流側の所定位置に到達した際に、原稿センサの検知信号に基づいて、該原稿の搬送方向長さを判断する。これにより、搬送中の原稿がスイッチバック搬送路へ進入する前に、両面読取用の搬送が可能な原稿であるか否かを判断することができる。
【0014】
(2)上記スイッチバック搬送路は、上記連結位置から延出され、上記原稿搬送路の読取位置より搬送方向上流側の交叉位置で交叉するように形成されたものであってもよい。
【0015】
原稿搬送路の交叉位置から読取位置、連結位置、スイッチバック搬送路を順に経て再び交叉位置に至るループ状の搬送距離より搬送方向の長さが長い原稿が、原稿搬送路の連結位置からスイッチバック搬送路に進入して交叉位置に到達すれば、交叉位置において該原稿の先端側と後端側とが当接して、紙詰まりや原稿の損傷等の不具合が生ずるおそれがある。したがって、搬送中の原稿がスイッチバック搬送路へ進入する前に、原稿の搬送方向長さを判断することにより、交叉位置における紙詰まりや原稿の損傷等を回避することができる。
【0016】
(3)原稿の第1面又は第2面のいずれか一方のみを上記読取位置に対向させて上記原稿搬送路を搬送させる片面読取用搬送モード、及び原稿の第1面を上記読取位置に対向させて上記原稿搬送路を搬送させた後、上記スイッチバック搬送路に該原稿を案内してスイッチバック搬送することにより上記原稿搬送路の読取位置より搬送方向上流側へ戻し、該原稿の第2面を上記読取位置に対向させて上記原稿搬送路を搬送させる両面読取用搬送モードを有し、両面読取用搬送モードにおいて、上記原稿長さ判断手段の判断に基づいて、原稿搬送路を搬送される原稿の搬送方向長さが、両面読取用の搬送が可能な長さであるか否かを判断し、該原稿の搬送方向長さが両面読取用の搬送が可能な長さでないと判断した場合に、該原稿を上記原稿排出部へ排出させる制御手段を具備するものであってもよい。
【0017】
片面読取りのための搬送を行うか両面読取りのための搬送を行うかは、片面読取用搬送モード又は両面読取用搬送モードとして予め入力される。制御手段は、上記原稿長さ判断手段の判断に基づいて、搬送中の原稿が両面読取用の搬送が可能なサイズであるか否かを判断する。制御手段は、原稿の搬送方向長さが両面読取用の搬送が可能な長さでないと判断した場合には、該原稿を原稿排出部へ排出させる。これにより、両面読取用の搬送が可能な長さでない原稿が、連結位置からスイッチバック搬送路に搬送されることがなく、交叉位置における紙詰まり等が回避される。
【0018】
(4)上記制御手段は、搬送方向長さが両面読取用の搬送が可能な長さでない原稿を排出させた後、片面読取用搬送モードを設定するものであってもよい。
【0019】
片面読取用搬送モード又は両面読取用搬送モードが予め入力されると、制御手段は、少なくとも所定時間は、入力された搬送モードを保持する。搬送モードが保持されている間に、例えば、原稿載置台に原稿がセットされて搬送開始が入力され、保持されている搬送モードによる原稿の搬送が開始される。制御手段は、前述したように、両面読取用搬送モードにおいて、搬送方向長さが両面読取用の搬送が可能な長さでない原稿を排出させた後、片面読取用搬送モードを自動的に設定する。これにより、両面読取りが可能でない搬送方向長さの原稿が、再び両面読取用搬送モードで搬送されることが防止される。
【0020】
(5)上記制御手段は、上記原稿の搬送方向長さが両面読取用の搬送が可能な長さでないと判断した場合に、エラー報知を行うものであってもよい。
【0021】
これにより、当該原稿を両面読取用搬送モードで搬送することが不可能であることを、使用者に容易に認識させることができる。
【発明の効果】
【0022】
本発明に係る原稿搬送装置によれば、原稿センサを、原稿搬送路の連結位置より搬送方向上流側に設け、原稿センサから連結位置までの搬送距離を、少なくとも両面読取用の搬送が可能な原稿の搬送方向長さより長いものとしたので、原稿載置部から原稿搬送路に給送された原稿の先端が連結位置に到達する前に、原稿センサの検知信号に基づいて、該原稿の搬送方向長さを判断することができる。これにより、搬送中の原稿がスイッチバック搬送路へ進入する前に、両面読取用の搬送が可能な原稿であるか否かを判断することができ、原稿の損傷や紙詰まり等を回避することが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、適宜図面を参照して本発明の実施形態を説明する。なお、本実施形態は本発明の一例にすぎず、本発明の要旨を変更しない範囲で、実施形態を適宜変更できることは言うまでもない。
【0024】
図1は、本発明の実施の形態に係る画像読取装置1の外観構成を示すものであり、図2は、画像読取装置1の主要な内部構成を示すものである。本画像読取装置1は、例えば、コピー装置やファクシミリ装置、スキャナ装置、コピー機能やファクシミリ機構、スキャナ機能等を一体的に備えた多機能装置(MFD:Multi Function Device)等において、原稿の画像読取りを行うための画像読取部として実現される。
【0025】
図1及び図2に示すように、画像読取装置1は、FBS(Flatbed Scanner)として機能する原稿載置台2に対して、自動原稿搬送機構であるオート・ドキュメント・フィーダ(ADF:Auto Document Feeder)3を備えた原稿カバー4が、背面側(紙面後方)の蝶番を介して開閉自在に取り付けられたものである。このADF3が本発明に係る原稿搬送装置に相当する。
【0026】
原稿載置台2の正面側には、操作パネル5が設けられている。操作パネル5は、各種操作キー11と液晶表示部12とを具備する。使用者は、操作パネル5を用いて、所望の指令を入力する。例えば、原稿の読取開始を示す「スタート」や読取り停止を示す「ストップ」の入力、片面読取りモード又は両面読取りモードの選択等は、操作キー11を用いて行われる。画像読取装置1は、これら所定の入力を受けて所定の動作を行う。画像読取装置1は、操作パネル5へ入力された指令のほか、コンピュータに接続されて該コンピュータからプリンタドライバやスキャナドライバ等を介して送信される指令によっても動作する。
【0027】
図2に示すように、原稿載置台2には、原稿カバー4と対向する天面にプラテンガラス20,21が配設されている。原稿カバー4が開かれることにより、プラテンガラス20,21が原稿載置台2の上面として露出される。原稿カバー4が閉じられることにより、プラテンガラス20,21を含めて原稿載置台2の上面全体が覆われる。原稿載置台2の内部には、プラテンガラス20,21に対向するようにして画像読取ユニット22(画像読取手段)が内蔵されている。
【0028】
プラテンガラス20は、画像読取装置1をFBSとして使用する場合に原稿が載置されるものであり、例えば透明なガラス板からなる。原稿載置台2の上面中央には、プラテンガラス20を露出するための開口が形成されており、該開口から露出されたプラテンガラス20の領域がFBSにおける原稿読取領域となる。
【0029】
プラテンガラス21は、画像読取装置1のADF3を使用する場合の読取位置であり、例えば透明なガラス板からなる。原稿載置台2の読取位置には、プラテンガラス21を露出するための開口が形成されている。該開口から露出されたプラテンガラス21は、画像読取ユニット22の主走査方向の長さに対応して、画像読取装置1の奥行き方向に延設されている。
【0030】
プラテンガラス20とプラテンガラス21との間に、位置決め部材23が介設されている。位置決め部材23は、プラテンガラス21と同様に画像読取装置1の奥行き方向に延設された長尺の平板状の部材である。位置決め部材23は、FBSにおける原稿載置面であるプラテンガラス20上に原稿が載置される際に、原稿の位置決め基準として用いられる。そのために、位置決め部材23の上面には、中央位置やA4サイズ、B5サイズ等の各種原稿サイズの両端位置を示す表示が記されている。位置決め部材23の上面には、ADF3によりプラテンガラス21上を通過する原稿をすくい上げるように偏向してADF3に戻すガイド面が形成されている。
【0031】
画像読取ユニット22は、光源からプラテンガラス20,21を通じて原稿に光を照射し、該原稿からの反射光をレンズにより受光素子に集光して電気信号に変換するいわゆるイメージセンサである。画像読取ユニット22として、例えば、密着型のCIS(Contact Image Sensor)イメージセンサや縮小光学系のCCD(Charge Coupled Device)イメージセンサなどを用いることができる。画像読取ユニット22は、走査機構であるベルト駆動機構によりプラテンガラス20,21の下方を往復移動可能に設けられており、キャリッジモータの駆動力を受けてプラテンガラス20,21と平行に往復移動する。
【0032】
原稿カバー4には、給紙トレイ30(原稿載置部)から原稿搬送路32を通じて排紙トレイ31(原稿排出部)へ原稿を連続搬送するADF3が備えられている。ADF3による搬送過程において、原稿がプラテンガラス21上の読取位置を通過し、プラテンガラス21の下方に待機する画像読取ユニット22が該原稿の画像を読み取るようになっている。
【0033】
図1及び図2に示すように、原稿カバー4には、給紙トレイ30及び排紙トレイ31が、給紙トレイ30を上側として上下二段に設けられている。給紙トレイ30には、ADF3により画像読取りを行う原稿が載置される。複数枚の原稿が、第1面を上向きにした積層状態で給紙方向の先端を原稿搬送路32に挿入するようにして、給紙トレイ30上に載置される。給紙トレイ30の装置背面側が下側へ曲折されることにより、防護壁26が形成されている。防護壁26の下端は原稿カバー4の上面に連結されている。この防護壁26により、原稿カバー4が原稿載置台2に対して開かれた際に、排紙トレイ31上の原稿が落下することが防止される。給紙トレイ30の装置正面側の下方においては、ADF3の筐体の一部に切り欠き27が形成されている。この切り欠き27により、排紙トレイ31に排紙された原稿の装置正面側からの視認性が高められている。特に、サイズの小さい原稿は、給紙トレイ30により視認され難いが、切り欠き27により、給紙トレイ30と排紙トレイ31との間の空間が拡げられるので、サイズの小さい原稿の視認性が特に高められる。
【0034】
排紙トレイ31は、給紙トレイ30の下側に上下方向に隔てた位置にあり、原稿カバー4の上面に一体的に形成されている。画像読取りが行われてADF3から排紙された原稿は、給紙トレイ30上の原稿と分離した状態で排紙トレイ31上に第1面を下にして積載されるようにして保持される。排紙トレイ31の装置正面側及び装置背面側となる両側部分28は、両側へ向かって上方へ迫り上がった斜面となっている。この両側部分28により、排紙トレイ31に排出された原稿が取り出される際に、原稿を上から押さえるようにして両側部分28の斜面に沿って原稿を滑らせて引き出すことができるので、排紙トレイ31からの原稿の取り出しが容易である。
【0035】
図2に示すように、ADF3の内部には、給紙トレイ30と排紙トレイ31とを、プラテンガラス21上の読取位置を経て連結するように、縦断面視において横向き略U字形状の原稿搬送路32が形成されている。原稿搬送路32は、ADF本体を構成する部材やガイド板、ガイドリブ等により、原稿が通過可能な所定幅の通路として連続的に形成されている。このように、給紙トレイ30と排紙トレイ31とが上下二段に設けられ、これらを連結するように、縦断面視において横向き略U字形状の原稿搬送路32が形成されることにより、ADF3の幅を狭くして小型化することができる。
【0036】
原稿搬送路32は、給紙トレイ30から原稿カバー4の一端側(図左側)へ延出され、続いて下方へ反転するように湾曲されてプラテンガラス21上の読取位置に至り、該読取位置から排紙トレイ31へ向かって延出された縦断面視が横向き略U字形状である。原稿搬送路32は、大別すれば、略U字形状において上下二段の直線部分をなす上側部分32A及び下側部分32Cと、上側部分32Aと下側部分32Cとを連続するようにして湾曲する湾曲部分32Bとの3つの部分からなる。原稿搬送路32は、ADF3による原稿の片面読取り及び両面読取りに共通して、原稿の搬送経路として用いられる。
【0037】
原稿搬送路32には、給紙トレイ30から原稿搬送路32へ原稿を給送するための給送手段と、原稿搬送路32に給送された原稿を排紙トレイ31へ搬送するための原稿搬送手段とが配設されている。詳細には、図に示すように、原稿搬送路32に設けられた吸入ローラ33及び分離ローラ34が給送手段に相当し、搬送ローラ35A,35B,35C,35D及び排紙ローラ36とこれらに圧接するピンチローラ37とが原稿搬送手段に相当する。これら各ローラには、単一のモータ67(図3参照)から駆動力が伝達される。
【0038】
図に示すように、原稿搬送路32の最上流付近には、吸入ローラ33及び分離ローラ34が設けられている。吸入ローラ33は、分離ローラ34を軸支する軸に基端側を軸支されたアーム29の先端部に回転自在に設けられている。分離ローラ34は、吸入ローラ33から給紙方向へ隔てた位置に、原稿搬送路32の対向面に当接するようにして回転可能に設けられている。吸入ローラ33及び分離ローラ34は、モータ67からの駆動力が伝達されて回転駆動され、アーム29もモータ67からの駆動力が伝達されて上下動される。吸入ローラ33及び分離ローラ34は同径であり、同じ周速度で回転される。分離ローラ34の対向位置には、分離ローラ34のローラ面と圧接して、摩擦により原稿を分離する分離パッドが配設されている。
【0039】
搬送ローラ35A,35B,35C,35Dは、原稿搬送路32の異なる位置にそれぞれ配設されている。本実施形態では、分離ローラ34の直下流側に搬送ローラ35Aが配設され、原稿搬送路32の上側部分32Aに搬送ローラ35Bが配設され、原稿搬送路32の下側部分32Cであって読取位置の直上流側に搬送ローラ35Cが配設され、原稿搬送路32の下側部分32Cであって読取位置の直下流側に搬送ローラ35Dが配設されている。なお、この配置は一例であり、搬送ローラ35A,35B,35C,35Dの数や配置は適宜変更できる。
【0040】
各搬送ローラ35A,35B,35C,35Dの対向位置には、ピンチローラ37がそれぞれ設けられている。各ピンチローラ37は、その軸がバネに弾性付勢されることにより、各搬送ローラ35のローラ面に圧接されている。各搬送ローラ35A,35B,35C,35Dが回転すれば、これに従動してピンチローラ37も回転する。各ピンチローラ37により、原稿が各搬送ローラ35に圧接されて、各搬送ローラ35A,35B,35C,35Dの回転力が原稿に伝達される。
【0041】
排紙ローラ36は、原稿搬送路32の最下流付近に配設されており、搬送ローラ35A,35B,35C,35Dと同様に、モータからの駆動力が伝達されて回転駆動される。排紙ローラ36の対向位置にもピンチローラ37がそれぞれ設けられており、ピンチローラ37はバネにより弾性付勢されて、排紙ローラ36に圧接されている。
【0042】
原稿搬送路32の下側部分32Cの連結位置38には、スイッチバックパス39(スイッチバック搬送路)が連結されている。スイッチバックパス39は、両面読取りを行う場合に、読取位置において第1面が読み取られた原稿を、先端と後端とを逆転させて読取位置の搬送方向下流側から搬送方向上流側の原稿搬送路32へ再送するためのものである。スイッチバックパス39は、連結位置38から給紙トレイ30の上側へ向かって斜め上方へ延出されて、原稿搬送路32の上側部分32Aと交叉している。該上側部分32Aとスイッチバックパス39との交叉位置40からスイッチバック搬送された原稿が原稿搬送路32へ戻される。
【0043】
スイッチバックパス39の終端41は、ADF3の上面に開口されている。スイッチバックパス39の終端41から給紙トレイ30側には、終端41から連続するようにして、原稿支持部42が形成されている。原稿支持部42は、スイッチバックパス39の終端41から突出された原稿を支持するためのものであり、給紙ローラ33及び分離ローラ34の上側においてADF3の上カバー6をなしている。上カバー6は、給紙ローラ33及び分離ローラ34を含めてADF3の全体を覆うように形成されており開閉可能である。上カバー6として構成された原稿支持部42は、終端41から給紙トレイ30側へ向かって、給紙ローラ33及び分離ローラ34による給紙位置より上流側に至るまで延出されている。これにより、両面読取りにおいて、スイッチバックパス39に進入して終端41からADF3の外側へ突出した原稿が原稿支持部42上に支持されるので、給紙トレイ30に積載された原稿の給紙位置より搬送方向下流側(図左側)に垂れ下がることがなく、給紙位置において原稿が乱されることが防止される。また、上カバー6が開かれることにより、ADF3内の原稿搬送路32及びスイッチバック39の一部が露出され、ジャム処理などのメンテナンス作業を行うことができる。
【0044】
スイッチバックパス39の交叉位置40より終端41側の直下流には、スイッチバックローラ43(スイッチバック搬送手段)が配設されている。スイッチバックローラ43は、モータ67からの駆動力が伝達されて正逆双方向に回転駆動される。スイッチバックローラ43の対向位置には、ピンチローラ44が設けられている。ピンチローラ44は、その軸がバネに弾性付勢されることにより、スイッチバックローラ43のローラ面に圧接されており、スイッチバックローラ43の回転に従動して回転する。ピンチローラ44により、原稿がスイッチバックローラ43に圧接されて、スイッチバックローラ43の回転力が原稿に伝達される。
【0045】
図2に示すように、交叉位置40には、所望の搬送経路に原稿を案内するためのガイドフラップ46及びガイドフラップ47が配設されている。ガイドフラップ46は、交叉位置40における原稿搬送路32の読取位置側とスイッチバックパス39の連結位置38側との隅部を回動軸として所定範囲で回動可能に配設されている。ガイドフラップ46は、羽根形状の平板であり、その先端が交叉位置40に突出されている。図においては、ガイドフラップ46は1つのみ示されているが、同形状のガイドフラップ46が原稿搬送路32の幅方向(図2の紙面垂直方向、装置奥行き方向)に所定間隔で複数設けられており、複数のガイドフラップ46が一体に回動される。
【0046】
ガイドフラップ46は、図2に示す位置から図中上側へ回動可能である。また、ガイドフラップ46は、例えば、原稿搬送路32又はスイッチバックパス39のガイド部材に当接することにより、図2に示す位置から図中下側へ回動することが規制されている。ガイドフラップ46が図2に示す位置にあると、交叉位置40において、原稿搬送路32の給紙トレイ30側(図右側)から読取位置側(図左側)への搬送経路が連続するとともに、原稿搬送路32からスイッチバックパス39の連結位置38側(図下側)への搬送経路が閉止される。これにより、原稿搬送路32の給紙トレイ30側から交叉位置40に到達した原稿は、原稿搬送路32の読取位置側へ進入することが許容され、且つスイッチバックパス39の連結位置38側へ進入することが制止される。また、スイッチバックパス39の終端41側(図上側)から交叉位置40に到達した原稿は、原稿搬送路32の読取位置側へ進入することが許容され、且つスイッチバックパス39の連結位置38側へ進入することが制止される。
【0047】
ガイドフラップ46が図中上側に回動されることにより、スイッチバックパス39の連結位置38側から終端41側への搬送経路が連続するとともに、スイッチバックパス39の連結位置38側から原稿搬送路32の読取位置側への搬送経路が閉止される。これにより、スイッチバックパス39の連結位置38側から交叉位置40に到達した原稿は、スイッチバックパス39の終端41側へ進入することが許容され、且つ原稿搬送路32の読取位置側へ進入することが制止される。
【0048】
ガイドフラップ46による搬送経路の切替えは、原稿の当接により行われる。ガイドフラップ46は、その自重により又はバネ等の弾性部材の付勢力を受けて、常時、図2に示す位置にある。スイッチバックパス39を連結位置38から交叉位置40に向かって搬送される原稿がガイドフラップ46に当接することにより、ガイドフラップ46が図中上側に押しやられるように回動される。一方、スイッチバックパス39の終端41側から交叉位置40に搬送された原稿は、ガイドフラップ46に当接するが、ガイドフラップ46は図2に示す位置から図中下側へは回動しないように規制されているので、該原稿はガイドフラップ46に案内されて、原稿搬送路32の上側部分32Aを読取位置側へ進入する。ガイドフラップ46の羽根形状は、スイッチバックパス39の連結位置38側から交叉位置40へ搬送される原稿の当接により姿勢変化し易く、スイッチバックパス39の終端41側から交叉位置40へ搬送される原稿が原稿搬送路32の読取位置側へ案内されやすい形状が採用される。このように、ガイドフラップ46を原稿の当接により姿勢変化するようにすれば、ガイドフラップ46をモータ67からの駆動力を付与して積極的に姿勢変化させる必要がないので、簡易な構成でガイドフラップ46を実現できる。
【0049】
ガイドフラップ47は、交叉位置40における原稿搬送路32の給紙トレイ30側とスイッチバックパス39の終端41側との隅部を回動軸として所定範囲で回動可能に配設されている。ガイドフラップ47は、羽根形状の平板であり、その先端が交叉位置40に突出されている。図においては、ガイドフラップ47は1つのみ示されているが、同形状のガイドフラップ47が原稿搬送路32の幅方向に所定間隔で複数設けられており、複数のガイドフラップ47が一体に回動される。
【0050】
ガイドフラップ47は、図2に示した位置から図中左側へ回動可能である。ガイドフラップ47は、例えば、原稿搬送路32又はスイッチバックパス39のガイド部材に当接することにより、図2に示した位置から図中右側へ回動することが規制されている。ガイドフラップ47が図2に示した位置にあると、スイッチバックパス39の終端41側から原稿搬送路32の読取位置側への搬送経路が連続するとともに、スイッチバックパス39の連結位置38側から原稿搬送路32の給紙トレイ30側への搬送経路が閉止される。これにより、スイッチバックパス39の終端41側から交叉位置40に到達した原稿は、原稿搬送路32の読取位置側へ進入することが許容され、且つ給紙トレイ30側へ進入することが制止される。また、スイッチバックパス39の連結位置38側から交叉位置40に到達した原稿は、スイッチバックパス39の終端41側へ進入することが許容され、且つ原稿搬送路32の給紙トレイ30側へ進入することが制止される。
【0051】
ガイドフラップ47が図中左側に回動されると、原稿搬送路32の給紙トレイ30側から読取位置側への搬送経路が連続するとともに、原稿搬送路32の給紙トレイ30側からスイッチバックパス39の終端41側への搬送経路が閉止される。これにより、原稿搬送路32の給紙トレイ30側から交叉位置40に到達した原稿は、原稿搬送路32の読取位置側へ進入することが許容され、且つスイッチバックパス39の終端41側へ進入することが制止される。
【0052】
ガイドフラップ47による搬送経路の切替えは、原稿の当接により行われる。ガイドフラップ47は、その自重により又はバネ等の弾性部材の付勢力を受けて、常時、図2に示す位置にある。原稿搬送路32の給紙トレイ30側から搬送される原稿がガイドフラップ47に当接することにより、ガイドフラップ47が図中左側に押しやられるように回動される。一方、スイッチバックパス39の連結位置38側から交叉位置40に搬送された原稿が、仮にガイドフラップ47に当接したとしても、ガイドフラップ47は図2に示す位置から図中右側へは回動しないように規制されているので、該原稿はガイドフラップ47に案内されて、スイッチバックパス39の終端41側へ進入する。ガイドフラップ47の羽根形状は、原稿搬送路32の給紙トレイ30側から交叉位置40へ搬送される原稿の当接により姿勢変化し易く、スイッチバックパス39の連結位置38側から交叉位置40へ搬送される原稿がスイッチバックパス39の終端41側へ案内されやすい形状が採用される。このように、ガイドフラップ47を原稿の当接により姿勢変化するようにすれば、ガイドフラップ47をモータ等からの駆動力を付与して積極的に姿勢変化させる必要がないので、簡易な構成でガイドフラップ47を実現できる。
【0053】
図2に示すように、連結位置38には、ガイドフラップ50(案内手段)が配設されている。ガイドフラップ50は、原稿搬送路32とスイッチバックパス39との間となる位置を回動軸として回動可能に配設されており、モータ67から駆動力が伝達されることにより、図2に示した位置から図中下側に回動される。ガイドフラップ50は、例えば、原稿搬送路32又はスイッチバックパス39のガイド部材に当接することにより、図2に示した位置から図中上側へ回動すること、図中下側へ回動してスイッチバックパス39へ原稿を案内する位置となってからさらに図中下側へ回動することが規制されている。ガイドフラップ50が図2に示す位置にある場合には、連結位置38において、原稿搬送路32の読取位置側(図左側)から排紙トレイ31側(図右側)への搬送経路が連続する。これにより、読取位置を通過した原稿は、原稿搬送路32の下側部分32Cを排紙トレイ31へ向かって連結位置38を案内される。ガイドフラップ50が図2に示す位置から図中下側に回動されることにより、原稿搬送路32の下側部分32Cの読取位置より下流側からスイッチバックパス39への搬送経路が連続する。これにより、読取位置を通過した原稿は、スイッチバックパス39へ進入するように連結位置38を案内される。このようにして、ガイドフラップ50は、連結位置38において原稿を原稿搬送路32又はスイッチバックパス39のいずれかの搬送経路に案内可能に配設されている。なお、図においては、ガイドフラップ50は1つのみ示されているが、同形状のガイドフラップ50が原稿搬送路32の幅方向に所定間隔で複数設けられており、複数のガイドフラップ50が一体に回動される。
【0054】
図2に示すように、原稿搬送路32及びスイッチバックパス39には、原稿の搬送を検知するための複数のセンサが設けられている。詳細には、原稿搬送路32には、分離ローラ34の上流側及び下流側に、第1フロントセンサ52及び第2フロントセンサ53がそれぞれ配設されており、また、読取位置の直上流側にリアセンサ54が配設されている。スイッチバックパス39の連結位置38と交叉位置40との間には、スイッチバックセンサ55が配設されている。これら各センサは、原稿搬送路32又はスイッチバックパス39へ出没する検出子の回動をフォトインタラプタのオン/オフとして検出する所謂光学センサである。これら各センサのうち、第2フロントセンサ53が本発明に係る原稿センサに相当する。
【0055】
原稿の搬送方向先端を分離ローラ34に当接させるようにして給紙トレイ30上に原稿が載置されると、第1フロントセンサ52がオンとなる。第1フロントセンサ52のオン/オフにより、給紙トレイ30に原稿が載置されたか否かが検知される。
【0056】
分離ローラ34の直下流に配設された第2フロントセンサ53は、そのオン/オフにより、原稿搬送路32に給送された原稿の搬送方向長さを検知するためのものである。第2フロントセンサ53から原稿搬送路32の連結位置38までの距離は、画像読取装置1により両面読取り可能な原稿の搬送方向長さより長い。換言すれば、第2フロントセンサ53は、原稿搬送路32の連結位置38から搬送方向上流側へ、少なくとも両面読取り可能な原稿の搬送方向長さを隔てた位置に設けられている。したがって、原稿搬送路32の連結位置38より搬送方向上流側の所定位置に原稿の搬送方向先端が到達した際に、該原稿の搬送方向後端側を第2フロントセンサ53が検知するか否かで、該原稿が所定の搬送方向長さより長いか否かを判断することができる。
【0057】
画像読取装置1により両面読取可能であるか否かは、ADF3により両面読取用の搬送が可能な否かで判断される。両面読取りにおいては、原稿搬送路32の読取位置を通過した原稿は、スイッチバックパス39に導かれてスイッチバック搬送され、交叉位置40から原稿搬送路32の読取位置より上流側に戻される。原稿搬送路32の交叉位置40から読取位置、連結位置38、スイッチバックパス39を順に経て再び交叉位置40に至るループ状の搬送距離より搬送方向の長さが長い原稿が、原稿搬送路32の連結位置38からスイッチバックパス39に進入して交叉位置40に到達すれば、交叉位置40において該原稿の搬送方向先端側と搬送方向後端側とが当接して、紙詰まりや原稿の損傷等の不具合が生ずるおそれがある。したがって、前述したループ状の搬送距離より搬送方向長さが長い原稿は、ADF3により両面読取用の搬送を行うことができないものとされる。なお、第2フロントセンサ53は、原稿の搬送方向長さを検知するためだけに設けられたものである必要はない。例えば、原稿のレジストを行うために、原稿の搬送方向先端が搬送ローラ35Bに到達したか否かを、第2フロントセンサ53の検知信号とモータ67の回転量等から判断するためなどの他の目的にも第2フロントセンサ53が使用されてもよい。
【0058】
読取位置の直上流に配設されたリアセンサ54は、そのオン/オフにより、原稿搬送路32を搬送される原稿の先端及び後端を検知するためのものである。リアセンサ54が原稿の先端又は後端を検知してからの搬送ローラ35A,35B,35C,35Dの回転数をエンコーダやモータ67のステップ数等によって監視することにより、原稿の先端又は後端が読取位置、又は連結位置38より搬送方向上流側の所定位置に到達したか否かが判断される。画像読取ユニット22の画像読取りは、このリアセンサ54の検知信号に基づいて制御され、原稿の先端が読取位置に到達すれば画像読取りが開始され、原稿の後端が読取位置に到達すれば画像読取りが終了される。また、原稿の搬送方向長さを判断するために第2フロントセンサ53が原稿の有無を検知するタイミングは、リアセンサ54の検知信号に基づいて、原稿の搬送方向先端が連結位置38より搬送方向上流側の所定位置に到達したと判断されるときである。
【0059】
スイッチバックパス39の連結位置38と交叉位置40との間に配設されたスイッチバックセンサ55は、そのオン/オフにより、スイッチバックパス39を搬送される原稿の先端又は後端を検知するためのものである。例えば、スイッチバックセンサ55が原稿の後端を検知してからの搬送ローラ35A,35B,35C,35D及びスイッチバックローラ43の回転数をエンコーダやモータ67のステップ数等によって監視することにより、原稿の後端が交叉位置40を通過したか否かが判断される。スイッチバックセンサ55を、スイッチバックローラ43の搬送方向上流側の比較的近い位置に配置することにより、リアセンサ54等の検知信号に基づいて原稿の後端を監視するより、スイッチバックローラ43の搬送精度を高めることができる。
【0060】
図3は、画像読取装置1の制御部60の構成を示している。制御部60は、ADF3のみでなく画像読取装置1の全体動作を制御するものである。制御部60は、図に示すように、CPU61、ROM62、RAM63、EEPROM(Electrically Erasable and Programmable ROM)64を主とするマイクロコンピュータとして構成されており、バス65を介してASIC(Application Specific Integrated Circuit)66に接続されている。この制御部60が、本発明に係る原稿長さ判断手段及び制御手段に相当する。
【0061】
ROM62には、画像読取装置1及びADF3の各種動作を制御するためのプログラム等が格納されている。RAM63は、CPU61が上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶する記憶領域又は作業領域として使用される。EEPROM64は、電源オフ後も記憶を保持すべき各種設定やフラグ等を格納する記憶領域である。
【0062】
ASIC66は、CPU61からの指令に従い、モータ67に通電する相励磁信号等を生成して、該信号をモータ67の駆動回路68に付与し、駆動回路68を介して駆動信号をモータ67に通電することにより、モータ67の回転制御を行っている。モータ67は、正逆双方向に回転することにより、吸入ローラ33、分離ローラ34、搬送ローラ35A,35B,35C,35D、排紙ローラ36、スイッチバックローラ(SBローラ)43及びガイドフラップ50に駆動力を付与するものであり、ADF3における単一の駆動源である。
【0063】
駆動回路68は、モータ67を駆動させるものであり、ASIC66からの出力信号を受けて、モータ67を回転するための電気信号を形成する。該電気信号を受けてモータ67が所定の回転方向に回転し、モータ67の回転力が駆動力伝達機構をそれぞれ介して、吸入ローラ33、分離ローラ34、搬送ローラ35A,35B,35C,35D、排紙ローラ36、スイッチバックローラ(SBローラ)43及びガイドフラップ50に伝達される。
【0064】
ASIC66には、ADF3により読取位置へ搬送される原稿の画像読取りを行う画像読取ユニット22が接続されている。ROM62に格納された制御プログラムに基づいて、画像読取ユニット22は原稿の画像読取りを行う。なお、図には示していないが、画像読取ユニット22を往復動させるための駆動機構も、ASIC66からの出力信号を受けて動作される。
【0065】
ASIC66には、第1フロントセンサ52、第2フロントセンサ53、リアセンサ54及びスイッチバックセンサ55が接続されている。CPU61は、これら各センサのオン/オフを受け、ROM62に格納された制御プログラムに基づいて、ASIC66に所定の出力信号を出力させて、モータ67や画像読取ユニット22を動作させる。制御部60は、前述したように、原稿搬送路32の連結位置38より搬送方向上流側の所定位置に原稿の搬送方向先端が到達した際に、該原稿の搬送方向後端側を第2フロントセンサ53に検知させる。制御部60は、第2フロントセンサ53がオンであれば原稿あり、オフであれば原稿なしと判断する。これにより、制御部60は、原稿が所定の搬送方向長さより長いか否かを判断し、両面読取りモードにおける原稿搬送の制御を決定する。この制御の詳細については後述される。
【0066】
以下、本画像読取装置1による画像読取りの動作について説明する。
画像読取装置1は、FBSとして使用することも、ADF3を使用することも可能であるが、FBSの使用は本発明に特に関連しないので詳細な説明は省略する。ADF3を使用する場合には、原稿カバー4を原稿載置台2に対して閉じた状態とする。原稿カバー4の開閉は、原稿載置台2に設けられたセンサ等により検知され、原稿カバー4が閉じられるとADF3が使用可能となるように制御されている。そして、給紙トレイ30に読み取るべき原稿Gnが載置される。原稿Gnは、読取面(第1面)が上側となるように、所謂フェイスアップにして給紙トレイ30に載置される。また、原稿Gnは1枚であっても複数枚であってもよい。例えば、同じサイズの複数枚の原稿Gnの画像読取りを行う場合には、第1枚目の原稿G1の第1面が上向きとなるように、すなわちフェイスアップで重ね揃えて給紙トレイ30に載置される。
【0067】
画像読取装置1に読取開始が入力されると、モータ67が駆動されて、吸入ローラ33、分離ローラ34、搬送ローラ35A,35B,35C,35D、排紙ローラ36、及びスイッチバックローラ43が所定のタイミングで回転駆動される。また、アーム29が降下されて、吸入ローラ33が給紙トレイ30上の原稿G1と圧接する。そして、吸入ローラ33及び分離ローラ34の回転力を直接受ける最上位置の原稿G1から1枚ずつ分離されて原稿搬送路32へ送り込まれる。給送された原稿Gnは、原稿搬送路32に案内されて読取位置へ搬送され、該読取位置の下方で待機された画像読取ユニット22により原稿Gnの画像読取りが行われる。そして、画像読取りを終えた原稿Gnは、排紙トレイ31へ排出される。このような画像読取動作において、原稿Gnの片面読取りを行う場合と両面読取りを行う場合とで、原稿Gnの搬送経路が異なる。原稿Gnの片面読取りを行うか両面読取りを行うかは、読取開始が入力される前に予め設定された片面読取りモード(片面読取用搬送モード)又は両面読取りモード(両面読取用搬送モード)により判断される。設定された読取りモードは、RAM63に記憶され、画像読取りの前後において一定時間保持される。
【0068】
図4は、両面読取りモードにおける画像読取装置1の動作を示すフローチャートである。また、図5から図11は、両面読取りモードにおける原稿Gnの搬送状態を示す模式図である。なお、図において原稿Gnに「1」で示された面は、両面読取りにおいて先に読み取られる第1面であり、「2」で示された面は後に読み取られる第2面であり、第1面と第2面とは表裏面の関係にある。
【0069】
以下、画像読取装置1による両面読取りについて説明する。なお、画像読取装置1に片面読取りモードが設定されると、給紙トレイ30から給送された原稿G1は、第1面を読取位置に対向させて原稿搬送路32をUターン搬送されて、第1面のみの片面読取りが行われ、排紙トレイ31に排出される。このような片面読取りは、周知の動作なので詳細な説明は省略する。
【0070】
原稿Gnの給紙前は、図5に示すように、ガイドフラップ50は、連結位置38における搬送経路を、原稿搬送路32の読取位置側から排紙トレイ31側へ連続する位置にある。ガイドフラップ46は、交叉位置40における搬送経路を原稿搬送路32の給紙トレイ30側から読取位置側へ連続させる位置にあり、ガイドフラップ47は、交叉位置40における搬送経路をスイッチバックパス39の終端41側から原稿搬送路32の読取位置側へ連続させる位置にある。
【0071】
スタートキーが押下されることにより、画像読取装置1に読取開始が入力されると(S1)、制御部60は、第1フロントセンサ52により給紙トレイ30上に原稿Gnが載置されているか否かを検知させる(S2)。制御部60は、給紙トレイ30上に原稿Gnが載置されていないと判断した場合には(S2(N))、画像読取装置1の表示部に「原稿なし」のエラー表示を行う(S3)。制御部60は、給紙トレイ30に原稿Gnが載置されていると判断した場合には(S2(Y))、モータ67を駆動する。
【0072】
モータ67が駆動されることにより、アーム29に駆動力が伝達されてアーム29が降下する。これにより、吸入ローラ33が給紙トレイ30上の原稿G1と圧接する。また、モータ67の駆動力が吸入ローラ33及び分離ローラ34に伝達され、吸入ローラ33及び分離ローラ34が給送方向に回転することにより、原稿G1は原稿搬送路32へ繰り込まれる。給紙トレイ30に複数枚の原稿Gnが載置されている場合に、最上位置の原稿G1に伴って、その直下の原稿G2が重送されることがあるが、原稿G2は分離ローラ34の対向位置に設けられた分離パッドにより制止される。このようにして、原稿G1が原稿搬送路32に給紙される(S4)。
【0073】
原稿搬送路32では、搬送ローラ35A,35B,35C,35D及び排紙ローラ36にモータ67からの駆動力が伝達されて、各ローラが原稿搬送路32の上流側から下流側へ原稿Gnを搬送するように、すなわち搬送方向に回転する。給紙トレイ30から原稿搬送路32へ給送された原稿G1は、搬送ローラ35A及びピンチローラ37にニップされて回転力が伝達されることにより、原稿搬送路32を交叉位置40に搬送される。なお、原稿搬送路32に原稿G1が給送されることにより、第2フロントセンサ53がオンになる。
【0074】
ガイドフラップ47は、原稿搬送路32の給紙トレイ30側から交叉位置40への搬送経路を閉止しているので、交叉位置40に搬送される原稿G1はガイドフラップ47に当接する。図6に示すように、ガイドフラップ47は、原稿搬送路32を搬送される原稿G1に押しやられるように図中左側に回動する。これにより、原稿搬送路32の給紙トレイ30側から読取位置側への搬送経路が連続するとともに、スイッチバックパス39の終端41側への搬送経路が閉止される。また、ガイドフラップ46により、スイッチバックパス39の連結位置38側への搬送経路は閉止されている。したがって、原稿搬送路32の給紙トレイ30側から交叉位置40に到達した原稿G1は、ガイドフラップ46及びガイドフラップ47に案内されて、スイッチバックパス39のいずれの方向にも進入することなく、原稿搬送路32の読取位置側へ搬送される。
【0075】
図7に示すように、原稿G1は、原稿搬送路32の湾曲部32Bにより下側へ反転するように搬送され、リアセンサ54が原稿G1の搬送方向先端を検知してオンになる。原稿G1の搬送方向先端は、リアセンサ54に検知されて所定時間経過した後に読取位置に到達するので、原稿G1の搬送方向先端が読取位置へ到達すれば、制御部60は画像読取ユニット22を動作させ、原稿G1の第1面の画像読取りを行う(S5)。原稿G1は、第1面を画像読取ユニット22に対向するようにして読取位置を通過し、画像読取ユニット22により原稿G1の第1面の画像が読み取られる。リアセンサ54は、原稿G1の搬送方向後端を検知するとオフになる。制御部60は、リアセンサ54がオフになって所定時間経過した後に、画像読取ユニット22による原稿G1の第1面の画像読取りを終了する。画像読取ユニット22により読み取られた原稿G1の第1面の画像データは、RAM63の所定領域に記憶される。
【0076】
図8に示すように、ガイドフラップ50は、モータ67からの駆動力を受けて、原稿G1の搬送方向先端が連結位置38に到達するまでに、原稿G1をスイッチバックパス39へ案内する姿勢に姿勢変化される。第1面を読み取られた原稿G1の搬送方向先端は、ガイドフラップ50に案内されて、連結位置38を原稿搬送路32からスイッチバックパス39へ進入する。スイッチバックセンサ55は、スイッチバックパス39に進入した原稿G1の搬送方向先端を検知してオンになる。
【0077】
ガイドフラップ46は、スイッチバックパス39から交叉位置40への搬送経路を閉止しているので、スイッチバックパス39に進入した原稿G1の搬送方向先端は、交叉位置40に到達する際にガイドフラップ46に当接する。ガイドフラップ46は、図8に示すように、スイッチバックパス39を搬送される原稿G1の搬送方向先端に押し上げられるように回動される。これにより、スイッチバックパス39の連結位置38側からスイッチバックパス39の終端41側への搬送経路が連続するとともに、原稿搬送路32の読取位置側への搬送経路が閉止される。また、ガイドフラップ47により、原稿搬送路32の給紙トレイ30側への搬送経路は閉止されている。したがって、スイッチバックパス39の連結位置38側から交叉位置40に到達した原稿G1の搬送方向先端は、ガイドフラップ46及びガイドフラップ47に案内されて、原稿搬送路32に進入することなく、スイッチバックパス39へ搬送される。そして、原稿G1の搬送方向先端は、スイッチバックローラ43及びピンチローラ44にニップされ、スイッチバックローラ43の引き込み方向の回転によりスイッチバックパス39を終端41側へ搬送される。
【0078】
図9に示すように、原稿G1の搬送方向後端が、スイッチバックパス39の交叉位置40を超えて終端41側に完全に進入した後、制御部60はモータ67の回転を切り替える。スイッチバックセンサ55は、スイッチバックパス39を搬送される原稿G1の後端を検知してオフになり、それから所定時間経過後に原稿G1の後端が交叉位置40を通過する。したがって、制御部60は、スイッチバックセンサ55の検知信号と搬送ローラ35D及びスイッチバックローラ43による搬送距離又は搬送時間のカウントにより、原稿G1の搬送方向後端が、スイッチバックパス39の交叉位置40を超えて終端41側に完全に進入したことを判断する。モータ67の回転が切り替えられることにより、スイッチバックローラ43とピンチローラ44にニップされて終端41から突出された原稿G1は、交叉位置40へ戻される。
【0079】
なお、原稿G1の一部がスイッチバックパス39の終端41からADF3の外側へ突出した際に、突出した原稿G1の一部分は原稿支持部42により支持される。また、原稿G1が交叉位置40を通過してガイドフラップ46から離れることにより、ガイドフラップ46は下側へ回動する。
【0080】
図10に示すように、スイッチバックパス39から戻された原稿G1は、交叉位置40においてガイドフラップ46に当接する。ガイドフラップ46は、図10に示す位置から下側へ回動しないように規制されている。したがって、スイッチバックパス39の終端41側から原稿搬送路32の読取位置側への搬送経路が連続するとともに、スイッチバックパス39の連結位置38側への搬送経路が閉止される。また、ガイドフラップ47は、原稿搬送路32の給紙トレイ30側への搬送経路を閉止している。したがって、原稿G1は、ガイドフラップ46及びガイドフラップ47に案内されて、スイッチバックパス39の連結位置38側や原稿搬送路32の給紙トレイ30側へ進入することなく、スイッチバックパス39の終端41側から原稿搬送路32の読取位置側へ搬送される。原稿G1がスイッチバックパス39から原稿搬送路32の読取位置の上流側へ戻されることにより、原稿G1は、最初に原稿搬送路32を搬送された状態から、先端と後端とが逆転した状態で原稿搬送路32を再送される。このようにして、原稿G1がスイッチバック搬送される(S6)。そして、原稿G1は、第2面を読取位置に対向させるようにして原稿搬送路32を搬送される。
【0081】
原稿G1の搬送方向先端がリアセンサ54に検知され、該搬送方向先端が読取位置に到達すれば、図11に示すように、制御部60は、画像読取ユニット22に、原稿G1の第2面の画像読取りを行わせる(S7)。第2面を読み取られた後の原稿G1の搬送方向先端は、ガイドフラップ50に案内されて、連結位置38を原稿搬送路32からスイッチバックパス39へ進入する。原稿G1の搬送方向後端がリアセンサ54に検知されて、該後端が読取位置に到達すれば、制御部60は、画像読取ユニット22による原稿G1の第2面の画像読取りを終了する。画像読取ユニット22により読み取られた原稿G1の第2面の画像データは、RAM63の所定領域に記憶される。
【0082】
交叉位置40に到達した原稿G1の搬送方向先端は、図9と同様にして、ガイドフラップ46を押し上げて、交叉位置40をスイッチバックパス39の終端41側に進入する。そして、図10と同様にして、原稿G1の搬送方向後端が、スイッチバックパス39の交叉位置40を超えて終端41側に完全に進入した後、制御部60はモータ67の回転を切り替え、スイッチバックローラ43を戻し方向に回転させて、原稿G1を交叉位置40へ戻す。そして、図11と同様にして、スイッチバックパス39から戻された原稿G1は、ガイドフラップ46及びガイドフラップ47に案内されて、スイッチバックパス39の終端41側から原稿搬送路32の読取位置側へ搬送される。これにより、原稿G1は、再び先端と後端とが逆転した状態で、すなわち最初に原稿搬送路32に給送された状態で原稿搬送路32を再送される(S8)。
【0083】
その後、原稿G1は、第1面を対向させて読取位置を通過し、ガイドフラップ50により連結位置38を排紙トレイ31側へ案内され、排紙ローラ36により、第1面を下にした状態で排紙トレイ31に排出される(S9)。給紙トレイ30に、次の原稿G2がセットされている場合(S10(Y))、すなわち第1フロントセンサ52がオンであれば、制御部60は、分離ローラ34を給送方向に回転させる。これにより、給紙トレイ30上の原稿G2が原稿搬送路32に給送され、前述と同様にして原稿G2の両面の画像読取りが行われる。給紙トレイ30に、次の原稿がない場合には(S10(N))、制御部60は、両面読取りを終了する。
【0084】
なお、本実施形態では、給紙トレイ30に載置された複数枚の原稿Gnの順序を維持した状態で排紙トレイ31へ排紙されるものとして、画像読取装置1による両面読取りの動作を説明したが、給紙トレイ30に載置された原稿Gnの順序と排紙トレイ31に排紙された原稿Gnの順序とを整合させる必要がない場合には、読取位置に原稿Gnの第2面を対向させて原稿Gnが搬送された後、再びスイッチバックパス39に原稿Gnを進入させることなく、連結位置38を排紙トレイ31側へ搬送して、排紙トレイ31へ原稿Gnを排出することとしてもよい。これにより、排紙トレイ31において原稿Gnの順序は維持されないが、最後のスイッチバック搬送を省略することができるので、原稿Gnの両面読取りに要する時間を短縮することができる。
【0085】
このような両面読取りにおいて、制御部60は、給紙トレイ30から給送された原稿Gnが両面読取可能なものであるか否か判別する。以下、その判別方法について説明する。図12は、両面読取可能な原稿であるか否かの判別方法を示すフローチャートである。図13は、原稿G1の搬送方向長さを検出する状態を示す模式図であり、図14は、両面読取りができない原稿G1を排出状態を示す模式図である。
【0086】
前述したように、両面読取りモードにおいて、給紙トレイ30から原稿搬送路32に給送された原稿G1の搬送方向先端は、リアセンサ54に検知され、リアセンサ54がオンになる(S11)。そして、原稿G1の搬送方向先端が読取位置に到達すれば、制御部60は、画像読取ユニット22を動作させ、原稿G1の第1面の画像読取りを行う(S12)。
【0087】
読取位置を通過した原稿G1の搬送方向先端は、連結位置38へ向かって搬送される。制御部60は、図13に示すように、連結位置38より搬送方向上流側の所定位置Yに原稿G1の搬送方向先端が到達した際に、第2フロントセンサ53が原稿G1の搬送方向後端側を検知しているか否か、すなわち第2フロントセンサ53のオン/オフをみる。前述したように、制御部60は、リアセンサ54が原稿G1の搬送方向先端を検知してオンとなった後のモータ67の回転量により、原稿G1の搬送方向先端が読取位置に到達したか否かを判断できる。同様に、制御部60は、リアセンサ54がオンとなった後、モータ67を所定ステップ数駆動させることにより(S13)、原稿G1の搬送方向先端が所定位置Yに到達したと判断する。
【0088】
前述したように、第2フロントセンサ53から原稿搬送路32の連結位置38までの距離は、画像読取装置1により両面読取り可能な原稿の搬送方向長さより長い。したがって、第2フロントセンサ53から所定位置Yまでの距離が、画像読取装置1により両面読取可能な最大原稿の搬送方向長さと同等となるように、所定位置Yを連結位置38より搬送方向上流側で任意に設定することができる。例えば、画像読取装置1により両面読取可能な最大原稿サイズがA4サイズの縦送りであれば、第2フロントセンサ53から所定位置Yまでの距離は297mmであり、リーガルサイズの縦送りであれば、355mmに設定される。このように、所定位置Yは、両面読取可能な最大原稿サイズに合わせて設定される。画像読取装置1による両面読取可能な最大原稿サイズは、原稿搬送路32の交叉位置40から読取位置、連結位置38、スイッチバックパス39を順に経て再び交叉位置40に至るループ状の搬送距離により定めることができる。仮に、このループ状の搬送距離より搬送方向長さが長い原稿Gnが、原稿搬送路32の連結位置38からスイッチバックパス39に進入して交叉位置40に到達すれば、交叉位置40において該原稿Gnの搬送方向先端側と搬送方向後端側とが当接して、紙詰まりや原稿Gnの損傷等の不具合が生ずるおそれがある。したがって、前述したループ状の搬送距離より搬送方向長さが短い原稿が、ADF3により両面読取用の搬送が可能な原稿とされる。
【0089】
原稿G1の搬送方向先端が所定位置Yに到達した際に、第2フロントセンサ53がオフであれば(S14(N))、制御部60は、原稿G1は両面読取可能な原稿と判断する。この場合、制御部60は、原稿G1の第1面の読取りを継続して、図4に示したように、スイッチバック搬送、第2面読取り、スイッチバック搬送、排紙を行う(S15)。
【0090】
図13に示すように、原稿G1が両面読取可能な搬送方向長さより長い場合には、該原稿G1の搬送方向先端が所定位置Yに到達した際に、第2フロントセンサ53がオンになる(S14(Y))。この場合、制御部60は、原稿G1の第1面の読取りを中断するとともに(S16)、モータ67の駆動を停止させる(S17)。なお、既にRAM63に記憶された第1面の画像データは消去される。
【0091】
続いて、制御部60は、画像読取装置1の液晶表示部12にエラー表示を行う。エラー表示は、例えば、原稿が両面読取り可能な原稿より長い旨と、エラーを解除するにはストップキーを押す旨とを所定の言語により表示すればよい。これにより、原稿G1が両面読取用搬送モードで搬送することが不可能であることを使用者に容易に認識させることができる。なお、本発明に係るエラー報知は、このような画面表示に限定されるものではなく、LED等を点灯させたり、エラー音を発生させる等、使用者の五感に対して働くものであればよい。
【0092】
ストップキーが押下されると(S19(Y))、制御部60は、モータ67を駆動させてガイドフラップ50を排紙トレイ31側へ案内する姿勢に姿勢変化させる。そして、図14に示すように搬送ローラ35A〜D及び排紙ローラ36を駆動させて、原稿G1を排紙トレイ31へ排出させる(S20)。図13に示したように、原稿G1の搬送方向先端は連結位置38に到達していないので、ガイドフラップ50を姿勢変化させても原稿G1を損傷させることがない。また、原稿G1は、搬送が再開されることにより、ガイドフラップ50に案内されて排紙トレイ31側へ進入することが可能である。
【0093】
制御部60は、原稿G1を排紙トレイ31に排出させた後、片面読取用搬送モードを設定する(S21)。前述したように、両面読取りが開始される前に、画像読取装置1には両面読取りモードが設定され、設定された搬送モードは両面読取り後も一定時間保持される。仮に、制御部60が片面読取りモードを設定しないとすれば、原稿G1を排紙トレイ31に排出させた後も、両面読取モードが保持される。したがって、使用者が、画像読取装置1に片面読取りモードに設定することなく、再び原稿G1の画像読取りを開始させれば、再び、エラー表示がされて、原稿G1が排紙トレイ31に排出される。制御部60が、原稿G1を排紙トレイ31へ排出させた後(S20)、片面読取用搬送モードを自動的に設定することにより、該原稿G1等が、再び両面読取用搬送モードで搬送されることが防止される。
【0094】
このように、本画像読取装置1によれば、第2フロントセンサ53を原稿搬送路32の連結位置38より搬送方向上流側に設け、第2フロントセンサ53から連結位置38までの搬送距離を、少なくとも両面読取用の搬送が可能な原稿Gnの搬送方向長さより長いものとしたので、給紙トレイ30から原稿搬送路32に給送された原稿Gnの先端が連結位置38に到達する前に、第2フロントセンサ53の検知信号に基づいて、該原稿Gnの搬送方向長さを判断することができる。これにより、搬送中の原稿Gnがスイッチバックパス39へ進入する前に、両面読取用の搬送が可能な原稿であるか否かを判断することができ、原稿Gnの損傷や紙詰まり等を回避することが可能になる。
【0095】
なお、本実施形態では、制御部60は、原稿G1を排紙トレイ31に排出させた後、片面読取用搬送モードを設定することとしたが(S21)、画像読取装置1におけるデフォルト設定が片面読取りモードである場合には、制御部60は、原稿G1を排出後にデフォルト設定としてもよい。また、本実施形態では、エラー表示(S18)を解除するためにストップキーを押下するものとしたが(S19)、このような操作は任意であり、例えば、制御部60が、エラー表示(S18)の後、直ちに原稿G1を排出させる(S20)ように制御するものであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0096】
【図1】図1は、本発明の実施の形態に係る画像読取装置1の外観構成を示す斜視図である。
【図2】図2は、画像読取装置1の内部構成を示す断面図である。
【図3】図3は、制御部60の構成を示すブロック図である。
【図4】図4は、両面読取りモードの動作を示すフローチャートである。
【図5】図5は、両面読取りモードの画像読取動作を示す模式図である。
【図6】図6は、両面読取りモードの画像読取動作を示す模式図である。
【図7】図7は、両面読取りモードの画像読取動作を示す模式図である。
【図8】図8は、両面読取りモードの画像読取動作を示す模式図である。
【図9】図9は、両面読取りモードの画像読取動作を示す模式図である。
【図10】図10は、両面読取りモードの画像読取動作を示す模式図である。
【図11】図11は、両面読取りモードの画像読取動作を示す模式図である。
【図12】図12は、原稿の搬送方向長さを判断する動作を示すフローチャートである。
【図13】図13は、第2フロントセンサ53により原稿G1の検知動作を示す模式図である。
【図14】図14は、原稿G1の排出動作を示す模式図である。
【図15】図15は、従来の原稿搬送装置による両面読取りのための原稿搬送を示す模式図である。
【図16】図16は、従来の原稿搬送装置による両面読取りのための原稿搬送を示す模式図である。
【符号の説明】
【0097】
3・・・ADF(原稿搬送装置)
30・・・給紙トレイ(原稿載置部)
31・・・排紙トレイ(原稿排出部)
32・・・原稿搬送路
38・・・連結位置
39・・・スイッチバックパス(スイッチバック搬送路)
40・・・交際位置
53・・・第2フロントセンサ(原稿センサ)
60・・・制御部(原稿長さ判断手段、制御手段)




 

 


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