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発明の名称 ピンチグリップ式ボトル型容器
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−119049(P2007−119049A)
公開日 平成19年5月17日(2007.5.17)
出願番号 特願2005−317545(P2005−317545)
出願日 平成17年10月31日(2005.10.31)
代理人 【識別番号】100076598
【弁理士】
【氏名又は名称】渡辺 一豊
発明者 松尾 宣典 / 飯塚 高雄
要約 課題
落下衝撃によるバックリングを防止をすることを技術的課題とし、もって薄肉で大型であっても安心して使用できるピンチグリップ式ボトル型容器を提供することを目的とする。

解決手段
胴部の両側壁部分のそれぞれに、指当て用の凹部を対向させて形成し、この両凹部と、この両凹部の間の背壁部分とでグリップ部を形成する、合成樹脂製のピンチグリップ式ボトル型容器において、背壁部分を、壁を屈曲させて周方向に沿って段差を形成した形状とし、容器内の昇圧に対して、復元可能に外側に向かって膨出変形する構成とする。
特許請求の範囲
【請求項1】
胴部(1)の両側壁部分(2)のそれぞれに、指当て用の凹部(3)を対向させて形成し、該両凹部(3)と、該両凹部(3)の間の背壁部分(10)とでグリップ部(12)を形成する、合成樹脂製のピンチグリップ式ボトル型容器において、前記背壁部分(10)を、壁を屈曲させて周方向に沿って段差(22)を形成した形状とし、容器内の昇圧に対して、復元可能に外側に向かって膨出変形する構成としたピンチグリップ式ボトル型容器。
【請求項2】
背壁部分(10)の左右対称の位置に複数の段差(22)を形成した請求項1記載のピンチグリップ式ボトル型容器。
【請求項3】
背壁部分(10)の平断面形状を外側に向かって凸の緩やかな湾曲状とし、該湾曲状の壁面から内側に壁を屈曲させて段差(22)を形成した請求項1または2記載のピンチグリップ式ボトル型容器。
【請求項4】
段差(22)を背壁部分(10)の略全高さ範囲に亘って形成した請求項1、2または3記載のピンチグリップ式ボトル型容器。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、グリップ(把手)機能部付き大型合成樹脂製ボトル型容器の内、胴部の両側壁部分に凹部を対向形成することにより、グリップ機能部を一体形成したピンチグリップ式ボトル型容器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
グリップ機能部付き大型合成樹脂製ボトル型容器の従来技術として、予め別途に成形した把手体を容器本体に取付ける構成のボトル型容器とは別に、特許文献1には胴部の両側壁部分に指当てのための凹部を、さらにはこの凹部にそれぞれの指が係止する小凹部を形成し、胴部の背面領域も含めてグリップ部分としたピンチグリップ式ボトル型容器が記載されている。
【特許文献1】特開平2003−165518号公報
【0003】
上記したピンチグリップ式ボトル型容器は、別途に成形した把手体を容器本体に取付ける構成のボトル型容器に比べて、製造コストの低減化、製造工程の簡素化、さらには消費樹脂材料の省資源化の点から、多くの利点がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
また、上記したピンチグリップ式ボトル型容器では、たとえば酒類を収納する用途等で、2.7リッター程度にも及ぶ大型壜体容器の実用化が始まり、さらななる大型も検討されている。また、省資源、コスト低減の観点からさらに薄肉化する必要もある。
しかしながら、このようなピンチグリップ式ボトル型容器では、誤って容器を落とした際に、その衝撃で内圧が急激に上昇して、前述したような指当てのために形成した、凹部あるいは小凹部等の凹状に形成された部分近傍で、壁が復元不能に外側に反転変形する、所謂バックリングが発生すると云う問題がある。
そしてこのような問題は、容器の大型化、薄肉化により、より深刻な問題であり、バックリング防止のための効果的な対策が要請されている。
【0005】
そこで、本発明は、上記した従来技術における問題点を解消すべく創案されたもので、特には落下衝撃によるバックリングを防止することを技術的課題とし、もって大型で、薄肉であっても安心して使用できるピンチグリップ式ボトル型容器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の基本的な考え方は、グリップ部分等に形成された凹状の部分に比較して、通常大きな面積で平坦な形状のため膨出変形し易い背壁部分を利用し、この部分をより大きな容量増分が期待できる膨出変形が可能な形状とし、落下衝撃による急激な内圧の上昇を吸収せしめて、上記した凹状の部分でのバックリングを防ぐということ、にある。
【0007】
そして本発明の内、請求項1記載の発明の手段は、
胴部の両側壁部分のそれぞれに、指当て用の凹部を対向させて形成し、この両凹部と、この両凹部の間の背壁部分とでグリップ部を形成する、合成樹脂製のピンチグリップ式ボトル型容器において、
背壁部分を、壁を屈曲させて周方向に沿って段差を形成した形状とし、容器内の昇圧に対して、復元可能に外側に向かって膨出変形する構成とすること、にある。
【0008】
この請求項1記載の発明においては、背壁部分を、壁を屈曲させて周方向に沿って段差を形成した形状とすることにより、この段差によりこの背壁部分において周方向に沿った表面長さを長くし、平断面積を略一定に保持しながら胴部の周長を長くすることができる。そして容器内部の圧力が上昇すると周方向に引張力(所謂、フープストレス)が作用し、この段差部分において壁の屈曲した部分(以下、屈曲部と云う。)が延ばされて、膨出状の変形をして内部の圧力の上昇を緩和する機能(以下、加圧吸収機能と云う。)が発揮される。
【0009】
ここで、落下衝撃では圧力の上昇が急激に発生するが、背壁部分は、通常面積が大きく、またグリップし易いように平坦面に近い形状としているので、グリップ部に形成された凹部等に比較して元々膨出変形し易い部分であり、落下衝撃において、他の凹状の部分に先んじて、背壁部分がまず最初に膨出変形が発生する。そしてこの膨出変形により加圧吸収機能を十分発揮させることにより、他の凹部の反転変形を効果的に防ぐことができる。
【0010】
そして、落下後、しばらくして衝撃による力の作用が収まった時には、延ばされた屈曲部に作用する弾性的な復元力により自然と元の形状に戻る。
なお、形成する段差の数、配設位置、長さ方向の寸法、段差の深さ寸法、屈曲角度等は、膨出変形の態様、加圧吸収に必要な体積増加分等を考慮して決めることのできる設計事項である。
【0011】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明の構成に、背壁部分の左右対称の位置に複数の段差を形成することを加えたものである。
【0012】
この請求項2記載の発明にあっては、背壁部分の左右対称の位置に複数の段差を形成することにより、背壁部分を左右均等に膨出変形させることができ、膨出変形と、その復元変形をより効果的に、そしてよりスムーズに達成することができる。
【0013】
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の発明の構成に、背壁部分の平断面形状を外側に向かって凸の緩やかな湾曲状とし、この湾曲状の壁面から内側に壁を屈曲させて段差を形成することを加えたものである。
【0014】
この請求項3記載の発明にあっては、背壁部分の平断面形状を外側に向かって凸の緩やかな湾曲状とすること、すなわち背壁部分をもともと膨出状の形状としておくことで、落下の衝撃による圧力の上昇により、瞬時に背壁部分の周方向にフープストレスに係る引張力が作用して、この引張力により湾曲状の壁面から内側に壁を屈曲させて形成された屈曲部をスムーズに延ばすことができ、より効果的に加圧吸収機能を発揮せしめることができる。
【0015】
請求項4記載の発明は、請求項1、2または3記載の発明の構成に、段差を背壁部分の略全高さ範囲に亘って形成することを加えたものである。
【0016】
この請求項4記載の発明にあっては、背壁部分の略全高さに亘って段差による加圧吸収機能を発揮させることができ、より効率的に加圧吸収機能を発揮させることがきる。
【発明の効果】
【0017】
本発明は、上記した構成となっているので、以下に示す効果を奏する。
請求項1記載の発明にあっては、容器内部の圧力が上昇すると、背壁部分に周方向に引張力が作用し、段差の屈曲部が延ばされて、膨出状の変形により加圧吸収機能が効果的に発揮される。
また、落下後、しばらくして衝撃による力の作用が収まった時には、延ばされた屈曲部に作用する弾性的な復元力により自然と元の形状に戻る。
【0018】
請求項2記載の発明にあっては、背壁部分を左右均等に膨出変形させることができ、膨出変形と、その復元変形をより効果的に、そしてよりスムーズに達成することができる。
【0019】
請求項3記載の発明にあっては、背壁部分をもともと膨出状の形状としておくことにより、落下衝撃時に、瞬時に背壁部分の周方向にフープストレスに係る引張力が作用して、この引張力により湾曲状の壁面から内側に壁を屈曲させて形成された屈曲部をスムーズに延ばすことができ、より効果的に加圧吸収機能を発揮せしめることができる。
【0020】
請求項4記載の発明にあっては、背壁部分の略全高さに亘って段差による加圧吸収機能を発揮させることができ、より効率的に加圧吸収機能を発揮させることがきる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、本発明の一実施形態例を、図面(図1〜図5)を参照しながら説明する。
図示されるピンチグリップ式ボトル型容器は大型で、ポリエチレンテレフタレート(以下、PETと記す。)樹脂製の2軸延伸ブロー成形品である。下端に座機能を発揮する底部14を連設した、有底筒状の胴部1の上端に、上方に縮径したテーパ−筒状の肩部15を介して、外周面に螺条を刻設した円筒状の口筒部17を連設した構造となっている。
【0022】
底部14および肩部15との境界部分である上下両端部に補強周リブ13を周設した胴部1は、その両側壁部分2のやや上側および後側箇所に、側方から対向した姿勢で縦長の一対の凹部3を陥没形成し、この両凹部3と、両凹部3の間に位置する背壁部分10とにより、凹部3を指当て凹部としたグリップ部12を形成している。
【0023】
また、各凹部3には、三つの補強リブ8(図2参照)が、アーチ状に横断して設けられており、この三つの補強リブ8により凹部3内を四つの小凹部3aに区分して、この小凹部3aのいずれかに、各指の指先が安定して位置すると共に、凹部3の機械的強度を高めている。
凹部側面4には滑り止め突片7、各小凹部3aの底面5には、ブロー成形されたボトル容器のブロー金型からの離型性を高めるための小突部9が形成されている
【0024】
次に、両凹部3の間に位置する背壁部分10は、その周囲を稜線に囲まれて、胴部1の略全高さ範囲に亘って陥没位置して形成されている(図2参照)。そして、この背壁部分10の略全高さ範囲に亘って、左右対称に、計4箇所、壁を屈曲させて周方向に沿って段差22が形成されている。
なお、本実施形態例のように背壁部分10に横リブ11等を形成することもでき(図3参照)、段差22を、この横リブ11部分の上下に断続して形成しているが、段差22の形成態様は加圧吸収機能を考慮して様々なバリエーションとすることができる。
【0025】
図5は図3中のB−B線に沿って見た、背壁部分10(図3中でBL−BRの範囲)の平断面図であり、この図から判るように、この背壁部分10の平断面形状は全体として外側に向かって凸の、緩やかな湾曲状の形状をしており、この二点鎖線で示される湾曲状壁面21から内側に壁を屈曲させて段差22を形成している。
【0026】
背壁部分10を全体として、平断面で上記のように緩やかな湾曲状とし、すなわち元々膨出状の形状として、さらに壁を屈曲させて上記のように段差22を形成することで、落下衝撃による圧力の上昇により、瞬時に湾曲状壁面21の周方向にフープストレスに係る引張力が作用して、この引張力により段差22を形成する壁の屈曲部23が延ばされ、図5中に二点鎖線で示した円弧状の膨出面24の形状に向かって変形する。そしてその結果、平断面積が大きくなり、その分容器の容積が大きくなり加圧吸収機能が発揮される。
また、落下後、衝撃による力の作用が収まった時には、延ばされた状態の屈曲部23は、弾性的な復元力により自然に元の形状に戻る。
【0027】
ここで、この背壁部分10における加圧吸収機能は瞬時に発揮されるので、グリップ部12の凹部3、あるいは小凹部3a近傍での反転変形を抑制することができる。
【0028】
以上、実施形態例を用いて本発明の実施の形態を説明したが、本発明はこの実施例に限定されるものではない。この実施形態例におけるピンチグリップ式ボトル型容器の詳細な形状、あるいは材料は単に一例にすぎない。たとえば材料にはPET樹脂の他にもたとえばポリプロピレン樹脂等の他の合成樹脂を使用することができ、その詳細な構成を、本発明の思想、および範囲を越えない限り、さまざまなバリエーションとして各種容量の大型容器に適用することができる。
【0029】
また、背壁部分についても必ずしも胴部の全高さ範囲とする必要はなく、その平断面形状も平坦面状、さらには内側に凹の緩やかな湾曲状とすることもできる。たとえば用途によってこの背壁部分に減圧吸収機能を発揮させる必要がある場合があるが、そのような際には、グリップのし易さ、そして落下の衝撃に係る加圧吸収機能と共に、減圧吸収機能を考慮しながらこの背壁部分の平断面形状を設定することができる。
【0030】
また、形成する段差の数、配設位置、長さ方向の寸法、段差の深さ寸法、屈曲角度等は、膨出変形の態様、加圧吸収に必要な体積増加分等を考慮して決めることのできる設計事項である。
【産業上の利用可能性】
【0031】
以上説明したように、本発明のピンチグリップ式ボトル型容器は大型、薄肉であっても、落下衝撃によるバックリングを効果的に防ぐことができるものであり、特に数Lにも及ぶ大型容器で幅広い用途展開が期待できる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本発明の一実施形態例を示す、全体正面図である。
【図2】図1に示した実施形態例の、全体側面図である。
【図3】図1に示した実施形態例の、一部不規則破断した全体背面面図である。
【図4】図2中、A−A線に沿って切断矢視した、全体平断面図である。
【図5】図3中、B−B線に沿って切断した、背壁部の平断面図である。
【符号の説明】
【0033】
1 ; 胴部
2 ; 側壁部分
3 ; 凹部
3a; 小凹部
4 ; 凹部側面
5 ; 凹部底面
7 ; 滑り止め突片
8 ; 補強リブ
9 ; 小突部
10; 背壁部分
11; 横リブ
12; グリップ部
13; 補強周リブ
14; 底部
15; 肩部
16; パネル壁部
17; 口筒部
21;湾曲面
22;段差
23;屈曲部
24;膨出面




 

 


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