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発明の名称 液体吐出器
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−91288(P2007−91288A)
公開日 平成19年4月12日(2007.4.12)
出願番号 特願2005−284523(P2005−284523)
出願日 平成17年9月29日(2005.9.29)
代理人 【識別番号】100113169
【弁理士】
【氏名又は名称】今岡 憲
発明者 馬部 健 / 高田 素樹 / 後藤 孝之
要約 課題
外気との接触が好ましくない液を使用する場合に好適であり、容器体Aの液漏れ等の虞れがなく、取り扱いも便利な液体吐出器を提案する。

解決手段
可撓性の胴部2を有し、口頸部4の開口を押圧破断可能な蓋板5で閉塞した容器体Aと、下端に垂設した連結管35により蓋板5を押圧破断して容器体内とを連通するポンプCとを備え、容器体胴部2を縦断する接続部dが、胴部2の下端開口を扁平状に閉塞する閉塞部fの中間に位置する如く構成した。
特許請求の範囲
【請求項1】
端縁相互を重ね合わせて固着した接続部dを縦設して筒状に形成し、且つ、下端縁を閉塞部fにより扁平状に閉塞した可撓性の胴部2を有し、胴部2の上端に肩部3を介して起立した口頸部4の開口を押圧破断可能な蓋板5で閉塞したチューブ状の容器体Aと、該容器体に嵌着したケース蓋体B1及びケース蓋体B1に嵌着して胴部2を被覆するケース本体B2とからなるケースBと、内部に連結管35を垂下させた装着キャップ30を螺動下降が可能に螺着して容器体Aに装着したポンプCとを備え、開封時に装着キャップ30を螺動下降させて連結管35により蓋板5を押圧破断し、容器体A内とポンプC内とを連通する如く構成した液体吐出器であって、前記接続部dが前記閉塞部fの中間に位置する如く構成したことを特徴とする液体吐出器。
【請求項2】
前記ケース蓋体B1を、前後の方向性が形状的に特定され、且つ、容器体Aに対する任意方向の嵌着が可能に構成してなる請求項1記載の液体吐出器。
【請求項3】
前記ポンプCは、容器体口頸部4に螺着する装着キャップ30上に立設したシリンダ31と、ステム44下部に連携させたピストン45をシリンダ31に摺動させるとともに、ステム44上端に押下ヘッド46を装着して上方付勢状態で押し込み可能に設けた作動部材32とを備え、前記押下ヘッド43は、ステム44上に横設した頂板55よりステム44内と連通する摺動筒56を立設した装着筒部材50と、前記摺動筒外周に摺動下降可能に嵌合させたシリンダ筒60上方に、先端に吐出口61を開口した弁室Rを備えるとともに、装着筒部材50に対して押し下げ可能に設けた本体51と、弁室R内において前方付勢状態で吐出口61を閉塞し、且つ、シリンダ筒60内より吐出口61に至る流路を画成してなる弁部材52と、弁部材52の後端部に上端を連繋させるとともに、下端部を頂板55上面に当接係止させ、且つ、装着筒部材50に対する本体51の押し下げ時に弁部材52を後方へ引き出す如く揺動可能に本体51に枢着した梃部材53とを備え、ステム44に対する本体51の押下抗力がステム44自体の押下抗力より小である如く構成してなる請求項1又は請求項2のいずれかに記載の液体吐出器。



発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は液体吐出器に関する。
【背景技術】
【0002】
液体吐出器として、容器体の口頸部にポンプを装着し、上方付勢状態で押し込み可能に突出したポンプ上端の押下ヘッドを上下動することにより容器体内の液を吐出する如く構成した、所謂押し下げヘッド式の液体吐出器が種々知られている(例えば,特許文献1参照)。
【0003】
上記特許文献1に記載されたポンプ容器は、シリンダ等のポンプ本体を容器本体内に垂下した状態で容器本体の開口部に取り付け、また、ポンプ本体にはポンプ本体に対して上下方向に往復動可能に、上記した押し下げヘッド等のポンプ操作部分を取り付けるとともに、ポンプ本体の下部には他端が容器体底部近傍に開口してポンプ本体内へ容器本体の内容液を連通可能とするディプチューブが取り付けられている。
【0004】
また、常時安定した液の噴出を行えるとともに、液きれが良く、吐出口の密閉性に優れ、しかもヘッドの押し下げを容易に行え、また、長期の使用にも安定した液の噴出を行える等の目的で押下ヘッドを改良したものも提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【0005】
上記特許文献2に記載された押下ヘッドは、ステム内と連通する摺動筒を立設した装着筒部材と、摺動筒外周に嵌合させたシリンダ筒上方に、先端に吐出口を開口した弁室を備えるとともに、装着筒部材に対して押し下げ可能に設けた本体と、前方付勢状態で吐出口を閉塞し、シリンダ筒内より吐出口に至る流路を画成した弁部材と、弁部材と連繋させてヘッドの押し下げにより開弁させる特殊構成の梃部材とを備えている。
【特許文献1】特開2001−219954号公報
【特許文献2】特開2002−326044号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記特許文献1のポンプ容器は、操作部分を上下動させることにより容器本体内の液を吐出口より吐出する如く構成しているが、液の減少により容器本体内には外気が導入される如く構成している。従って、外気との接触が好ましくない液の収納には適さない。また、特許文献2に記載された液体吐出器も同様に外気との接触が好ましくない液の収納には適さない。
【0007】
本発明はこの様な外気との接触が好ましくない液を使用する場合に好適であり、保管時はもとより、使用開始後も収納液の充分な品質維持を行うことができ、しかも、容器体の液漏れ等の虞れがなく、取り扱いも便利な液体吐出器を提案する。また、安定した液の吐出、液切れの良さ、吐出口の良好な密閉性、ヘッドの容易な押し下げ、良好な耐久性などの効果を併せて発揮することのできる液体吐出器を提案する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の液体吐出器は、容器体と、ケースと、ポンプとを備えている。容器体は合成樹脂により形成されたもので、収納液が吐出された際に液の減少に伴って容積が減少する如く変形する可撓性の胴部を有している。また、胴部は、端縁相互を重ね合わせて固着した接続部を縦設して筒状に形成し、扁平状に固着した閉塞部により下端開口を閉塞している。従って、肩部及び口頸部を構成する部分は別に形成して適宜固着手段により胴部上端縁に下端縁を固着している。尚、前記固着手段とは、接着,溶着等を示す。
【0009】
また、本発明では前記接続部が前記閉塞部の中間に位置する如く構成している。閉塞部の中間とは必ずしも中心を示すものではなく、両端以外の中間部分であれば良いが、あまり端部に近いと初期の目的を達成しずらいため、中心部に近い位置が好ましい。
【0010】
ケースは、容器体の口頸部部分に嵌着するケース蓋体と、該ケース蓋体に嵌着して容器体胴部を被覆するケース本体とから構成し、ケース蓋体は装着キャップの螺着が可能な状態で口頸部に直接或いは筒部材を介して嵌着する。ケース蓋体の形状は特に限定はないが、容器体の胴部下端を扁平状に固着する際の利便性を考慮すれば、前後の方向性が形状的に特定され、且つ、容器体に対する任意方向の嵌着が可能に構成することが好ましい。前記特定は、外周面が前後が特定できる形状で有れば良く、例えば、外周面が平面視楕円形状や矩形状等である。また、任意方向の嵌着が可能な具体例としては、平面視円形の口頸部或いは筒部材に対し、360°の回転角度で内面嵌着部が嵌着できる状態であり、口頸部或いは筒部材外周に周方向多数の縦突条を縦設した係合突条群を形成し、ケース蓋体内周に同様形態の係合突条群を形成することにより達成できる。
【0011】
また、容器体は口頸部の開口を押圧破断可能な蓋板により閉塞している。従って、容器体は当初胴部の下端を開口した状態で成形され、その胴部下端開口より内容物を充填した後胴部下端を扁平状に閉塞する如く構成したものである。前記蓋板は別体に形成されて口頸部に固着されたもので、例えば、周縁より固着用の筒部を延設した蓋板を、その筒部を口頸部内周に融着,接着等の適宜固着手段により固着することにより形成することができる。蓋板は、例えば、合成樹脂の単独或いは積層フィルム又はシート、金属薄膜層と合成樹脂層との積層フィルム又はシートを使用して、これらを所定の型通りに成形し、融着,接着等の適宜固着手段により口頸部所定位置に固着する。
【0012】
ポンプは、金属製のコイルスプリング等を除いて基本的に合成樹脂により形成され、必要に応じてエラストマー等を併用して形成される。また、上端に押下ヘッドを備えた作動部材を上下動させることにより、内蔵ポンプ機構の作用で容器体内の液を吸い上げて吐出する如く構成したものであり、そのポンプ機構は公知形態のものが使用できるが、シリンダを装着キャップ上に設けること、前記蓋板を押圧破断して容器体内とシリンダ内とを連通する連結管を装着キャップ内に備えていることが必要であり、当初は蓋板を切断する前の状態で装着キャップを容器体口頸部に螺着している。尚、装着キャップの口頸部外周への螺着は直接であっても筒部材を介して間接的に螺着しても良い。
【0013】
課題を解決するための第1の手段として、端縁相互を重ね合わせて固着した接続部dを縦設して筒状に形成し、且つ、下端縁を閉塞部fにより扁平状に閉塞した可撓性の胴部2を有し、胴部2の上端に肩部3を介して起立した口頸部4の開口を押圧破断可能な蓋板5で閉塞したチューブ状の容器体Aと、該容器体に嵌着したケース蓋体B1及びケース蓋体B1に嵌着して胴部2を被覆するケース本体B2とからなるケースBと、内部に連結管35を垂下させた装着キャップ30を螺動下降が可能に螺着して容器体Aに装着したポンプCとを備え、開封時に装着キャップ30を螺動下降させて連結管35により蓋板5を押圧破断し、容器体A内とポンプC内とを連通する如く構成した液体吐出器であって、前記接続部dが前記閉塞部fの中間に位置する如く構成した。
【0014】
第2の手段として、前記第1の手段に於いて、前記ケース蓋体B1を、前後の方向性が形状的に特定され、且つ、容器体Aに対する任意方向の嵌着が可能に構成した。
【0015】
第3の手段として、前記第1の手段又は第2の手段のいずれかの手段に於いて、前記ポンプCは、容器体口頸部4に螺着する装着キャップ30上に立設したシリンダ31と、ステム44下部に連携させたピストン45をシリンダ31に摺動させるとともに、ステム44上端に押下ヘッド46を装着して上方付勢状態で押し込み可能に設けた作動部材32とを備え、前記押下ヘッド43は、ステム44上に横設した頂板55よりステム44内と連通する摺動筒56を立設した装着筒部材50と、前記摺動筒外周に摺動下降可能に嵌合させたシリンダ筒60上方に、先端に吐出口61を開口した弁室Rを備えるとともに、装着筒部材50に対して押し下げ可能に設けた本体51と、弁室R内において前方付勢状態で吐出口61を閉塞し、且つ、シリンダ筒60内より吐出口61に至る流路を画成してなる弁部材52と、弁部材52の後端部に上端を連繋させるとともに、下端部を頂板55上面に当接係止させ、且つ、装着筒部材50に対する本体51の押し下げ時に弁部材52を後方へ引き出す如く揺動可能に本体51に枢着した梃部材53とを備え、ステム44に対する本体51の押下抗力がステム44自体の押下抗力より小である如く構成した。
【発明の効果】
【0016】
本発明の液体吐出器は、ポンプCを螺動下降するという極めて簡単な操作により開封を行えるため、その取り扱い操作が極めて簡便である。また、胴部を筒状に形成する接続部が下端縁の閉塞部の中間に位置する如く構成しているため、接続部分に亀裂が生じる等の虞れはなく、その結果その部分からの液の漏出等の不都合を生じる虞れもない。また、開封前には容器体内には殆ど空気の存在がなく、しかも口頸部4開口は蓋板5により閉塞されているため、流通,保管時に収納液が空気と接触することを確実に防止でき、また、液を吐出するのに伴う容器体内の液の減少に伴って容器体胴部は容積を減少する如く変形するため、容器体内への空気の侵入はなく、従って、開封後も収納液の長期の品質維持を行える。
【0017】
また、前後の方向性が形状的に特定され、且つ、容器体Aに対する任意方向の嵌着が可能に構成してなるケース蓋体B1を設けた場合には、胴部2の下端を開口した状態の容器体Aをケース蓋体B1に特定の向きで嵌着した状態で液の充填及び閉塞部fの融着を行えるため、ポンプCの組み付け工程に、接続部dを適正位置に配置した充填工程を組み入れることができ、製造の簡素化を図れる。
【0018】
また、第3の手段のポンプCを設けた場合には、開封後容器体A内と吐出口61はシリンダ31内等を介して連通し、しかも吐出口61は吐出時以外常時閉塞されているため、開封後も空気との接触をより確実に防止できる。また、液切れの良さ、吐出口の良好な密閉性、ヘッドの容易な押し下げ、耐久性向上等の効果を併せて発揮するものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明の実施例の形態を図面を参照して説明する。
【0020】
図面は本発明液体吐出器の一例を示すもので、液体吐出器1は、容器体Aと、ケースBと、ポンプCとを備えている。
【0021】
容器体Aは、下端を扁平に閉塞した筒状の可撓性の胴部2から肩部3を介して口頸部4を起立した所謂チューブ容器であり、口頸部4の外周下端部には、縦突条を等間隔に多数縦設した第1係合突条群a1を設けており、その上方に第1螺条b1を周設している。また、口頸部4の上部には易切断性の蓋板5を張設して口頸部4開口を閉塞している。この蓋板5は容器体Aに固着したシール部材6の頂板部として構成している。シール部材6は、肩部3内面に固着したテーパ部6aの上端縁より口頸部4内面に固着した筒部6bを延設するとともに、筒部6b上端縁より頂板部6cを延設て構成しており、頂板部6cを前記蓋板5として構成している。尚、シール部材6の上面周縁部は口頸部4内に突設した係止突条7下面に当接させている。
【0022】
また、容器体Aは図2に示す如く、下部材A1及び上部材A2とで構成しており、下部材A1は、シート状物の端縁相互を重ね合わせて固着した接続部dを縦設して筒状に形成しており、上部材A2は肩部3及び口頸部4を構成する部分を射出成形により形成し、その下端縁を下部材A1の上端縁に環状の連結部eを設けて融着している。この様に構成された容器体Aは、シール部材6を固着して口頸部4の開口を蓋板5で閉塞し、胴部2の下端を開口した状態で形成され、胴部2の下端開口より内容物を充填した後、胴部2下端対向縁を扁平状に融着した閉塞部eを設けて下端開口を閉塞している。
【0023】
ケースBは、ケース蓋体B1とケース本体B2とから構成しており、ケース蓋体B1は、口頸部4外周に装着した筒部材10を介して容器体Aに固定している。
【0024】
筒部材10は、筒壁11内周に周設した第2螺条b2を前記第1螺条b1に螺合しており、また、筒壁11内周下端部に設けた第2係合突条群a2を前記第1係合突条群a1に係合させて回転防止を図っており、筒壁11の上部外周には第3螺条b3を周設している。尚、前記第2係合突条群a2は、第1係合突条群a1と同様形態に構成している。また、筒壁11の上端から内方へ延設した上部フランジ12をパッキン13を介して口頸部4上に延設している。更に、筒壁11下端部から外方へ外周面下部が段部を介して大径に構成された下部フランジ14を突設し、該下部フランジ14外周下部の大径部分には前記第1係合突条群a1と同様形態の第3係合突条群a3を設けており、外周上部の小外径部分には環状の第1係合突条15を周設している。
【0025】
ケース蓋体B1は、前記第3係合突条群a3と係合して相互の回動を防止する第4係合突条群a4を内周下端部に設けた内筒16を備えており、第4係合突条群a4上に突設した環状突部17の内周面の第2係合突条18を前記第1係合突条15に乗り越え係合させて上方への抜け出しを防止し、内筒16を筒部材10に嵌着固定している。また、内筒16の上端より外方へ、周縁が楕円形状をなす頂板19を延設し、該頂板19周縁より外筒20を垂設している。外筒20は楕円筒状をなし、従って、ケース蓋体B1は前後方向に長い楕円筒状外径をなしている。また、外周上下方向中央部に環状の係止突部21を突設し、その下方に第3係合突条22を、上方にカバーキャップ23を係止する第4係合突条24を周設している。
【0026】
ケース本体B2は、上端面を前記係止突部21に当接するとともに、内周上端部に周設した係合凹溝25に前記第3係合突条22を係合させて外筒20外周下部に上端部を嵌着させた楕円筒状をなし、下端部を扁平状に閉塞して内部に容器体Aを収納している。
【0027】
ポンプCは、装着キャップ30と、シリンダ31と、作動部材32とを備えている。
【0028】
装着キャップ30は、内周に周設した第4螺条b4を筒部材10外周の第3螺条b3に螺動下降可能に螺着させる周壁33の上端より頂壁34を延設するとともに、頂壁34上にシリンダ31を立設し、頂壁34下方にシリンダ内と連通する連結管35を垂設し、連結管35の下端は蓋板5の押圧破断を容易にするために傾斜させている。また、頂壁34上面周縁部からは案内筒36を立設している。案内筒36の内周上部には作動部材32の抜け出し防止手段を構成する環状凹部37を周設している。また、シリンダ31の底部にはシリンダ31内に一方的に連通させる吸い込み弁38を設けている。シリンダ31及び連結筒35は、装着キャップ30と別体に構成しており、装着キャップ頂壁34裏面に嵌着した固定板39の上面中央より装着キャップ頂壁34を貫通するシリンダ31を立設し、固定板39上面中央に上端を開口して連結管35を垂設している。シリンダ31外周からその上面及び内周上端部に至る部分を被覆嵌着したカバー筒40を設けている。
【0029】
また、連結管35の周囲にはパッキンpを嵌合させている。パッキンpは、断面が円形の環状基部と、該環状基部の内側上下方向中間部から内方へ一体に突設し、且つ、内側面を連結管35外周面に嵌合させた支持突片とから構成しており、全体を合成ゴムにより一体に形成している。
【0030】
また、装着キャップ30は連結管35が蓋板5を切断する前の状態で口頸部4外周に螺着しており、開封時に螺動下降させて連結管35により蓋板5を押圧破断し、容器体A内とシリンダ31内とを連通する如く構成している。また、案内筒36の外周には下向き段部42を周設して、該下向き段部42とケース蓋体B1上面との間にスペーサー43を離脱可能に嵌合させて上記螺着途中の状態からの螺動下降を確実に防止する如く構成している。
【0031】
作動部材32は、ステム44の下部に連携させたピストン45をシリンダ31に摺動可能に嵌合させるとともに、シリンダ31上方に上端を突出させたステム44の上端に押下ヘッド46を装着してコイルスプリング47による上方付勢状態で押し込み可能に設けている。ステム44は下端部を拡径した上部ステム44a と、該上部ステム44a 内下部に上部を嵌合させた下部ステム44b とで構成しており、下部ステム44b 外周下端部にフランジ41を突設し、下部ステム44b の筒壁部下端部に透孔48を穿設している。
【0032】
ピストン45は断面H形状をなす環状で、外周の上下スカート部をシリンダ31内周に、内周上部のスカート部を下部ステム44b 外周に、それぞれ液密摺動が可能に嵌合し、また、内周下部のスカート部を前記フランジ41上面に液密且つ離脱可能に当接してステム44に対して所定幅の上下動が可能に嵌着している。そして、作動部材32の押下時にはピストン45はステム44と相対的に上昇して透孔48を開き、作動部材32の上昇時には閉じる如く構成している。尚、前記コイルスプリング47はシリンダ31外部の装着キャップ頂壁34と後述する装着筒部材との間に介在させている。
【0033】
押下ヘッド46は、装着筒部材50と、本体51と、弁部材52と、梃部材53とを備えている。
【0034】
装着筒部材50は、ステム44の外周上端部に嵌合させた装着筒54を頂板55裏面より垂設するとともに、頂板55中央にステム44内と連通する摺動筒56を立設し、更に、頂板55周縁部からは下方へ周壁部57を垂設している。
【0035】
本体51は、ステム44に装着筒部材50を介して押し下げ可能に連結したもので、摺動筒56外周に摺動下降可能に嵌合させたシリンダ筒60上方に、先端に吐出口61を開口した弁室Rを備えている。さらには、周壁62上端縁より頂壁63を延設した下端開口の有頂筒状をなし、また、周壁62前部に前端を開口した横筒64を後方へ延設し、更に、横筒64下面よりシリンダ筒60を垂設しており、横筒64内に吐出口部材65を嵌着させて弁室Rを画成し、摺動筒56に摺動下降可能にシリンダ筒60を嵌合させて装着している。また、横筒64後部に梃部材53の上部が収納できるスペースをあけており、また、後壁中央に窓孔を穿設し、その周囲の後壁前面より前方へシール筒66を突設し、更に、下部にはシリンダ筒60内と連通する連絡口を設けている。また、周壁62外周所定位置には前記案内筒36の環状凹部37内を上下動し、環状凹部の上面に係止されて作動部材32の抜け出しを防止する突条68を周設している。
【0036】
横筒64に嵌着した吐出口部材65は先端に吐出口61を開口させて横筒とともに弁室Rを形成するもので、横筒64内前部に後部を液密に嵌着させるとともに、前部をテーパ状に縮径してその先端に吐出口61を開口している。また、外面より突設した環状突起を本体51前面に当接係止させ、内部には周方向複数のリブを突設している。
【0037】
弁部材52は横棒状をなし、外周前後方向中間部より後方へスカート状部を延設するとともに、スカート状部後端縁より折り返した逆スカート状部の外周縁をシール筒66内周に摺動可能に嵌合させている。また、横筒64の後壁前面とスカート状部の分岐部分とに介在させたコイルスプリング67により前方へ付勢して先端を吐出口61に圧接して閉塞している。また、後端を上記窓孔より突出させ、突出部分に梃部材係合用の環状凹部を凹設している。これにより、シリンダ筒60内から連絡口を介して横筒64内を通り吐出口61に至る流路を画成している。
【0038】
梃部材53は、装着筒部材50に対する本体51の押し下げ時に弁部材52を後方へ引き出す如く揺動可能に枢着したもので、横筒64後壁の窓孔を介してその後方へ突出した弁部材52後端部に上端を連係させるとともに、下端部を頂板55上面に当接係止させている。梃部材53は、図7に示す如き形態をなし、上端部を弁部材52の後端部に連係した垂直板部70下端部より前方へ下る二股の傾斜板部71を延設するとともに、各傾斜板部71の下端部を摺動筒56両側の頂板55上面に当接係止させている。本実施例に於ける梃部材53と弁部材52との連係は、垂直板部70の上端部中央に設けた切欠部に弁部材52の上記環状凹部を嵌合させている。また、屈折部分両側に突設した枢着軸72を、それぞれ両側の軸受に回動可能に嵌合させている。
【0039】
そして、コイルスプリング67により前方付勢された弁部材52により垂直板部70上部の連係部分を常時前方へ付勢させており、本体51の押し下げにより、装着筒部材50の頂板55が傾斜板部71を押し上げて梃部材53を回動させ、コイルスプリング67の前方付勢力に抗して弁部材52を後方へ引き出す如く構成している。
【0040】
また、ステム44に対する本体51の押下抗力がステム自体の押下抗力より小になる様に構成している。この様に構成するために、基本的にはステム44を上方付勢させるためのコイルスプリング47よりも、弁部材52を前方付勢させるためのコイルスプリング67の弾発力を小さく選択すれば良く、その他摺動筒とシリンダ筒との摩擦力,梃部材の揺動時の摩擦力等を考慮してこれらを選択すれば良い。
【0041】
上記した液体吐出器1は、例えば、図9(a) に示す如く、下端を開口した容器体Aに筒部材10を嵌着固定し、次いで図9(b) に示す如く、ケース蓋体B1の前後方向中間部に接続部dが位置する如く、ケース蓋体B1を筒部材10に嵌着し、次いで、図9(c) に示す如く、この状態で容器体A内に内容物を注入した後胴部2下端を閉塞して内容物の充填を行う。次いでケース本体B2及びポンプCを嵌着して組み付けを終了する。
【0042】
上記の如く構成した液体噴出ポンプCは、図1の状態からカバーキャップ23及びスペーサー43を外して装着キャップ30を螺動下降させると、図7に示す如く、連結管35が蓋板5を押圧破断し、容器体A内とシリンダ31内とが連通する。この際、パッキンpは連結管38の下降に伴って下降し、固定板39と筒部材10の上部フランジ12とでパッキンpの環状基部を挟持してこの部分の液密性を付与する。次いで、押下ヘッド46を押し下げると、ステム44自体の押下抗力の方が本体51のステム44に対する押下抗力より大きいため、最初ステム44は下がらず、装着筒部材50に対して本体51が下降する。この際、梃部材53の下端部が装着筒部材50の頂板55上面に押し上げられて枢着軸72を中心に回動し、その上端部が後方へ回動して弁部材52をコイルスプリング67の弾発力に抗して後方へ移行させ、吐出口61が開く。次いでステム44が下降し、該ステムの下降によりシリンダ31内が加圧されるとともにピストン45がステム44と相対的に上昇して透孔48が開き、加圧液がステム44よりシリンダ筒60を通り、連絡口から流路を介して吐出口61より外部へ噴出する。
【0043】
次に押下ヘッド46の押圧を解除すると、最初ステムの上方付勢力によりヘッドが上昇する。この際、例えば押下ヘッド46上面を押圧した手が離れないうちにステムの上昇が行われ、吐出口61は開いたままの状態で行われる。従って、この時点で横筒64内は負圧状態となる。次いで、手を離す余地ができ、コイルスプリング67の弾発力により弁部材52が前方へ移行して吐出口61を閉塞し、それに伴い梃部材53により本体51を装着筒部材50に対して上方へ押上げ、元の状態に戻る。また、ステム44の上昇に伴いピストン45が相対的に下降して透孔48を閉塞し、シリンダ31内が負圧化するため、吸い込み弁38が開いて容器体A内の液がシリンダ31内に導入される。容器体Aの胴部2はシリンダ31内への液の導入に伴いその容積を減少する如く変形する。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】本発明液体吐出器の縦断面図である。(実施例1)
【図2】本発明液体吐出器の容器体及び筒部材の要部拡大半断面図である。(実施例1)
【図3】本発明液体吐出器の容器体胴部の拡大横断面図である。(実施例1)
【図4】本発明液体吐出器のケースの要部拡大半断面図である。(実施例1)
【図5】本発明液体吐出器のポンプの拡大断面図である。(実施例1)
【図6】本発明液体吐出器の一部切欠正面図である。(実施例1)
【図7】本発明液体吐出器の開封状態を示す縦断面図である。(実施例1)
【図8】本発明液体吐出器の梃部材の拡大斜視図である。(実施例1)
【図9】本発明液体吐出器の組み付けを説明する説明図である。(実施例1)
【符号の説明】
【0045】
2…胴部,3…肩部,4…口頸部,5…頂板,30…装着キャップ,31…シリンダ,
32…作動部材,35…連結筒,44…ステム,45…ピストン,46…押下ヘッド,
50…装着筒部材,51…本体,52…弁部材,53…梃部材,55…頂板,56…摺動筒,
60…シリンダ筒,61…吐出口,A…容器体,B…ケース,B1…ケース蓋体,
B2…ケース本体,C…ポンプ,R…弁室,d…接続部,f…閉塞部




 

 


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