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発明の名称 画像形成装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−50948(P2007−50948A)
公開日 平成19年3月1日(2007.3.1)
出願番号 特願2005−235782(P2005−235782)
出願日 平成17年8月16日(2005.8.16)
代理人 【識別番号】100079049
【弁理士】
【氏名又は名称】中島 淳
発明者 山口 淑夫
要約 課題
電子写真方式の画像形成装置における熱定着処理工程の後にシート状記録媒体を搬送する工程で、シート状記録媒体に皺を発生させずに搬送可能とすることにより、画像が形成されているシート状記録媒体の平面性を良好に保持して出力可能とする。

解決手段
シート状記録媒体10が熱定着50後に最初に接触するガイド部材54の外面に、シート状記録媒体10に当接する当接凸部64と、熱定着後に冷える際に熱収縮率の差で生じた微少変形部分を逃がすように入り込ませる逃げ凹部66とを、シート状記録媒体10の搬送方向に直交する方向に対して交互配置して構成し、シート状記録媒体10が、ガイド部材54の複数の当接凸部64に当接してガイドされる状態となり、シート状記録媒体10における熱収縮率の差で生じた微少変形部分が逃げ凹部66内に撓んで入り込み逃げる状態となって搬送されるようにして皺が無く良好に画像が形成されたシート状記録媒体10を得る。
特許請求の範囲
【請求項1】
トナー像を転写したシート状記録媒体を熱定着して画像を形成する電子写真方式の画像形成装置において、
前記シート状記録媒体が熱定着後に最初に接触するガイド部材の外面に、前記シート状記録媒体に当接する当接凸部と、熱定着後に冷える際に熱収縮率の差で生じた微少変形部分を逃がすように入り込ませる逃げ凹部とを、前記シート状記録媒体の搬送方向に直交する方向に対して交互配置して構成したことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記当接凸部の前記シート状記録媒体と当接する面部に、前記ガイド部材を形成する材料の摩擦係数より低い摩擦係数の材料を配置して構成したことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記ガイド部材を、折り返しガイドローラとして形成し、その外周面に前記逃げ凹部を幅方向中央を境として回転軸方向に対し左右対称となるスパイラルパターンに形成し、前記折り返しガイドローラに前記シート状記録媒体が転接している部分で前記スパイラルパターンの逃げ凹部の斜辺がそれぞれ両端部へ向けて移動する状態となるように構成したことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の画像形成装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
この発明は、シート状の記録媒体上に電子写真方式による印刷が可能な、画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、携帯電話の普及や、クレジットカードの利用拡大などに伴い、顧客に送付する請求書の印刷量が増大している。また、各企業でも売上向上を目的とした、顧客向けのコマーシャルプリントのダイレクトメールも増大している。
【0003】
これら請求書やコマーシャルプリント等を印刷する装置に対しては、請求書やコマーシャルプリント等の性格から、短期間で大量に処理することが要求されると共に、請求書やコマーシャルプリント等に各顧客に合った情報を載せる必要があるので可変情報を印字できることが要求されている。このため、請求書やコマーシャルプリント等を印刷する場合には、電子写真技術を利用した連続用紙プリンターを用いるのが普通である。
【0004】
従来の電子写真技術を利用した連続用紙プリンターには、連続用紙を鉛直上方向に搬送する搬送路に沿って並べられた、黒、イエロー、シアン、マゼンダの4色に対応して設けられた4つの像形成手段により、連続用紙に各色のトナー像のそれぞれを転写しカラー像を形成し、このカラーのトナー像が形成された連続用紙を定着部に搬入してトナー像を連続用紙に熱定着させ、さらに折り返しガイドローラでガイドして搬送路上をスタッカまで搬送し、スタッカにストックするように構成したものが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0005】
このように構成した電子写真技術を利用した連続用紙プリンターには、例えば、定着部においてキセノンランプ等を用いて閃光(フラッシュライト)を照射したときの定着エネルギーによって、瞬間的にトナー部分を約600℃程度に加熱しトナー像を連続用紙に熱定着させる手段を採るものがある。
【0006】
このようなトナー像を連続用紙に熱定着させる手段を用いた連続用紙プリンターでは、熱定着処理工程の直後に、定着エネルギーが加えられて溶融し膨張したトナーと、加熱され膨張した連続用紙とが冷えるに伴って収縮する。
【0007】
この溶融し膨張したトナーと加熱され膨張した連続用紙とが冷える際に発生する収縮は、連続用紙上に載っているトナー量の差と、連続用紙上でトナーが被覆している部分(トナー被覆部)と、連続用紙上でトナーが被覆していない部分(トナー非被覆部)とで収縮率に差を生じるため、連続用紙に部分的な変形を生じる。
【0008】
この熱定着で膨張した後の収縮により変形を生じた状態の連続用紙は、次の工程で搬送路上の折り返しガイドローラでガイドされてスタッカまで搬送されることになる。
【0009】
この連続用紙をスタッカへ搬送する工程には、熱定着で膨張した後の収縮により変形を生じている状態の連続用紙をそのまま折り返しガイドローラに巻き付かせると、連続用紙に搬送方向に沿った皺が発生するという問題がある。
【特許文献1】特開2000−343777号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、上述の問題に鑑み、熱定着処理工程の後にシート状記録媒体を搬送する工程で、シート状記録媒体に皺を発生させずに搬送可能とすることにより、画像が形成されているシート状記録媒体の平面性を良好に保持して出力できるようにした画像形成装置を新たに提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の請求項1に記載の画像形成装置は、トナー像を転写したシート状記録媒体を熱定着して画像を形成する電子写真方式の画像形成装置において、シート状記録媒体が熱定着後に最初に接触するガイド部材の外面に、シート状記録媒体に当接する当接凸部と、熱定着後に冷える際に熱収縮率の差で生じた微少変形部分を逃がすように入り込ませる逃げ凹部とを、シート状記録媒体の搬送方向に直交する方向に対して交互配置して構成したことを特徴とする。
【0012】
上述のように構成することにより、シート状記録媒体が、ガイド部材の複数の当接凸部に当接してガイドされる状態となり、シート状記録媒体における熱収縮率の差で生じた微少変形部分が逃げ凹部内に撓んで入り込み逃げる状態(逃げ凹部内の非拘束部分でシート状記録媒体の微少変形部分がプールされる状態)となって搬送される。よって、このガイド部材にガイドされるシート状記録媒体は、熱収縮率の差で生じた微少変形部分が外周面に拘束されて皺を生じることを防止できるので、皺が無く良好に画像が形成されたシート状記録媒体を得ることができる。
【0013】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の画像形成装置において、当接凸部のシート状記録媒体と当接する面部に、ガイド部材を形成する材料の摩擦係数より低い摩擦係数の材料を配置して構成したことを特徴とする。
【0014】
上述のように構成することにより、請求項1に記載の発明の作用、効果に加えて、このガイド部材では、当接凸部の外周面に低い摩擦係数の材料を配置しているので、当接凸部の表面に当接したシート状記録媒体が容易に滑って、シート状記録媒体における熱収縮率の差で生じた微少変形部分が外周面に拘束されることを防止すると共に、この熱収縮率の差で生じた微少変形部分が逃げ凹部内へ入り易くして、皺の発生をより良く防止することができる。
【0015】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の画像形成装置において、ガイド部材を、折り返しガイドローラとして形成し、その外周面に逃げ凹部を幅方向中央を境として回転軸方向に対し左右対称となるスパイラルパターンに形成し、折り返しガイドローラにシート状記録媒体が転接している部分でスパイラルパターンの逃げ凹部の斜辺がそれぞれ両端部へ向けて移動する状態となるように構成したことを特徴とする。
【0016】
上述のように構成することにより、請求項1又は請求項2に記載の発明の作用、効果に加えて、スパイラルパターンの逃げ凹部がシート状記録媒体に転接しているときに、シート状記録媒体に幅方向の両側へ引っ張る張力が働いて、シート状記録媒体に搬送方向に沿った皺がよることをより有効に防止することができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明の画像形成装置によれば、熱定着処理工程の後にシート状記録媒体を搬送する工程でシート状記録媒体に皺が発生することを防止できるので、画像が形成されているシート状記録媒体の平面性を良好に保持して出力することができるという効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
本発明の実施の形態に係わる画像形成装置について、図1乃至図6により説明する。図1は、連続紙のカラー電子写真印刷装置を示す概略説明図で、この連続紙のカラー電子写真印刷装置は、未使用で長尺帯状のシート状記録媒体である連続紙10を供給するための連続紙供給ロール28から、画像形成済みの連続紙10をストックするための連続紙巻き取りロール30へ至る搬送路上に、用紙搬出調整部12と、4色タンデム式電子写真用の記録部(印字部)16と、定着部18と、テンション調整部14とを配置して構成する。
【0019】
この4色の記録部16には、搬送路に沿ってマゼンダ色用電子写真記録部(第1の印字部)20、シアン色用電子写真記録部(第2の印字部)22、イエロー色用電子写真記録部(第3の印字部)24、ブラック色用電子写真記録部(第4の印字部)26を直列に並べて配置する。なお本明細書で、印字というときには、画像形成を含むものとする。
【0020】
図1及び図2に示すように、定着部18は熱定着装置として構成するもので、ここでは、反射板52の反射面側に並べて配置した複数のキセノンランプ50で強力なフラッシュライトを連続紙10上に照射して加熱することによりトナー像を連続紙10に定着させるように構成する。
【0021】
図1に示すように、未使用の連続紙10を巻装した連続紙供給ロール28は、図示しない用紙送り出し部に着脱可能に装填され、この連続紙供給ロール28から連続紙10を引き出して記録部16側へ供給する。
【0022】
また、画像形成済みの連続紙10を巻装する連続紙巻き取りロール30は、図示しない用紙巻き取り部に取り外して持ち出し可能に装填し、定着部18から排出された画像形成済みの連続紙10を巻き取ってストックする。
【0023】
また、4色の記録部16である、マゼンダ色用電子写真記録部20、シアン色用電子写真記録部22、イエロー色用電子写真記録部24及びブラック色用電子写真記録部26は、それぞれ感光ドラムである感光体32a、32b、32c、32dと、各対応する感光体32a、32b、32c、32dをそれぞれ帯電する帯電部34a、34b、34c、34dと、感光体32a、32b、32c、32dに各色の光像を書き込んで静電潜像を形成するための露光部36a、36b、36c、36dと、感光体32a、32b、32c、32dの静電潜像を各色のトナーで現像する現像部38a、38b、38c、38dと、感光体32a、32b、32c、32d上のトナー像を連続紙10に転写する転写部材である転写ローラ40a、40b、40c、40dと、感光体32a、32b、32c、32d上の残留トナーを除去するクリーナー部42a、42b、42c、42dとを有する。
【0024】
この4色の記録部16では、現像部38aにイエロー色の現像剤を装填し、現像部38bにマゼンダ色の現像剤を装填し、現像部38cにシアン色の現像剤を装填し、現像部38dにブラック色の現像剤を装填する。
【0025】
さらに、この4色の記録部16では、感光体32aに露光部36aによってイエロー色に対応した画像を照射して潜像を形成し、感光体32aに露光部36bによってマゼンダ色に対応した画像を照射して潜像を形成し、感光体32aに露光部36cによってシアン色に対応した画像を照射して潜像を形成し、感光体32aに露光部36dによってブラック色に対応した画像を照射して潜像を形成する。
【0026】
この後、この4色の記録部16では、感光体32aの潜像を現像部38aによってイエロー色のトナー像に形成し、感光体32bの潜像を現像部38bによってマゼンダ色のトナー像に形成し、感光体32cの潜像を現像部38bによってシアン色のトナー像に形成し、感光体32dの潜像を現像部38dによってブラック色のトナー像に形成する。
【0027】
すなわち、この4色の記録部16では、感光体32aにイエロー色のトナー像が形成され、感光体32bにマゼンダ色のトナー像が形成され、感光体32cにシアン色のトナー像が形成され、感光体32dにブラック色のトナー像が形成される。
【0028】
よって、用紙送り出し部12から引き出した連続紙10を4色の記録部16に搬送し、感光体32aと転写ローラ40aとの間を搬送されるときにイエロー色のトナー像が転写され、次に感光体32bと転写ローラ40bとの間を搬送されるときにマゼンダ色のトナー像が転写され、更に感光体32cと転写ローラ40cとの間を搬送されるときにシアン色のトナー像が転写され、最後に感光体32dと転写ローラ40dとの間を搬送されるときにブラック色のトナー像が転写される。
【0029】
このように4色の記録部16で、それぞれイエロー色のトナー像、マゼンダ色のトナー像、シアン色のトナー像、ブラック色のトナー像が重畳して転写された連続紙10は、搬送路上を搬送されて定着部18へ至る。
【0030】
定着部18では、各色のトナー像が形成された連続紙10の表面に向けて、キセノンランプ50からフラッシュライトを瞬間的に照射して加熱することにより熱定着処理を行う。
【0031】
この定着部18でフラッシュライトを瞬間的に照射されて加熱熱定着処理されたときの連続紙10は、トナー像が載った部分(トナー被覆部)がそのトナー量に応じて比較的高温に加熱されて膨張すると共に、連続紙10の表面が現れている部分(トナー非被覆部)が、トナー像が載った部分よりも低温に加熱されて膨張する。
【0032】
この熱定着処理を終えた直後の連続紙10は、トナー像が載った部分と、トナー像が無い部分とで異なる温度に加熱され、膨張状態が部分的に異なる状態から冷却されながら収縮を始める。このため、冷却されるときの連続紙10は、トナー被覆部とトナー非被覆部とで収縮率に差を生じるため、連続紙10に部分的な変形を生じることになる。
【0033】
そして、冷却され収縮を始めて部分的な変形を生じた連続紙10は、テンション調整部14に向かう搬送路上にあるガイド部材である、皺発生防止手段を備えた折り返しガイドローラ54に巻き付けられて搬送方向を変換するようにガイドされた後、テンションローラ56に圧接されてテンションを調整されてから補助ガイドローラ58に転接し、さらに円弧状ガイド部材に摺接してガイドされてから搬出用のガイドローラ60に巻き掛けられて方向転換し、回転駆動される一対のニップローラである搬送ローラ62にニップされて連続紙巻き取りロール30へ向けて搬出される。
【0034】
次に、ガイド部材である折り返しガイドローラ54に設ける皺発生防止手段について、図2乃至図6を参照しながら説明する。
【0035】
この皺発生防止手段は、連続紙10が定着部18で熱定着処理を終えてから一番最初に接触する部材である、折り返しガイドローラ54に構成する。この折り返しガイドローラ54は、図示しない支持部材に回動自由に装着する。
【0036】
この皺発生防止手段は、連続紙10の熱定着処理後に収縮を始めて生じている連続紙10の変形部分を逃がすよう、連続紙10に接触する部材表面に設けた凹部として構成する。
【0037】
図2及び図3に示す皺発生防止手段は、円柱状の折り返しガイドローラ54の外周表面に、一定の間隔で所定幅の溝である逃げ凹部66をいわゆるストレートパターンに形成することにより、所定幅のリング状に突出するよう形成された当接凸部64が折り返しガイドローラ54の回転軸方向に沿って一定間隔を開けて並ぶように構成する。すなわち、折り返しガイドローラ54には、当接凸部64と逃げ凹部66とを交互に設ける。なお、この逃げ凹部66は、連続紙10の搬送方向に沿うように形成するもので、連続紙10の搬送方向と平行又は斜めに傾斜する方向を向くよう構成する。
【0038】
この当接凸部64は、その外周の当接面が連続紙10と低い摩擦係数で滑らかに当接するための手段を施す。この当接凸部64の外周面を低摩擦係数とする手段は、当接凸部64の外周面を低摩擦係数となるように表面処理し又は当接凸部64の外周面に折り返しガイドローラ54を形成する材料の擦係数より低い擦係数の材料(低摩擦係数の材料)を配設して構成する。
【0039】
この当接凸部64の外周面を低摩擦係数とする手段は、例えば、当接凸部64の外周面にテフロン(登録商標)コーティングをする又はPTEFテープ或いは超高分子PEテープを貼付する。
【0040】
この図2及び図3に示す折り返しガイドローラ54は、外周面をアルミニウム又はステンレスで構成し、その当接凸部64の外周面にアルミニウム又はステンレスよりも低摩擦係数のプラスチック材料を配設して構成する(例えばテフロン(登録商標)テープを貼着して構成する)。
【0041】
この折り返しガイドローラ54は、例えば、直径が60mm又は100mmの円柱状に形成し、当接凸部64の幅Mを50mmとし、逃げ凹部66の幅Lを20mmに形成する。さらに、当接凸部64の表面から逃げ凹部66の底面までの距離は、0.1mm以上に形成する。なお、この逃げ凹部66の底面に当たる部分は、連続紙10と接触する必要が無いので、当接凸部64の表面から0.1mm以上下がっていればどのようなものであっても良い。
【0042】
上述のように構成された皺発生防止手段を備えた折り返しガイドローラ54は、図2に示すように、連続紙10が熱定着処理を終えてから一番最初に接触する部材として搬送路上に配置する。
【0043】
この折り返しガイドローラ54は、その中心角が約4分の1程度の範囲に連続紙10を巻き掛けることにより、連続紙10の搬送方向を略直角に変更するようガイドする。
【0044】
このため、折り返しガイドローラ54には、熱定着処理後に冷却される過程で熱収縮率の差が生じて変形が発生している連続紙10が巻き掛けられることになる。このとき、折り返しガイドローラ54には、当接凸部64と逃げ凹部66とを交互に形成しているので、連続紙10が幅方向で所定間隔を開けて複数の当接凸部64に当接してガイドされることになる。
【0045】
このように折り返しガイドローラ54の複数の当接凸部64にガイドされた連続紙10は、この連続紙10における熱収縮率の差で生じた微少変形部分が逃げ凹部66内に撓んで入り込み逃げる状態(逃げ凹部66内の非拘束部分で連続紙10の微少変形部分がプールされる状態)となって、折り返しガイドローラ54と共に連れ周りして搬送される。
【0046】
よって、このように皺発生防止手段を備えた折り返しガイドローラ54によりガイドされる連続紙10は、熱収縮率の差で生じた微少変形部分が外周面に拘束されて皺を生じることを防止できる。
【0047】
ここで、例えば図2において、折り返しガイドローラとして皺発生防止手段を設けていない外周面が連続した円周面に形成されたものを利用した場合には、熱定着処理後に熱収縮率の差により変形が発生した連続紙を巻き掛けると、連続紙と折り返しガイドローラとの間の摩擦によって、折り返しガイドローラの表面に連続紙の全面が均一に拘束されるため、熱収縮率の差で生じた変形部分を吸収することができなくなり逃げ場を失って、図2に想像線で示した連続紙片11のように皺を生じる。この皺を生じる現象は、連続紙10が45g/m2以下の坪量の薄紙のときに顕著に発生することが分かっている。
【0048】
また、この折り返しガイドローラ54では、当接凸部64の外周面を低摩擦係数とする手段を施しているので、当接凸部64の表面に当接した連続紙10が容易に滑って、連続紙10における熱収縮率の差で生じた微少変形部分が外周面に拘束されることを防止すると共に、この熱収縮率の差で生じた微少変形部分が逃げ凹部66内へ入り易くして、皺の発生をより良く防止することができる。
【0049】
本実施の形態に係わる画像形成装置では、皺発生防止手段を備えた折り返しガイドローラ54を利用することにより、45g/m2以下の坪量の薄紙のときでも画像が形成された連続紙10に皺ができることを防止し、良好な画像形成済みの連続紙10を完成させることができる。
【0050】
次に、連続紙10として45g/m2以下の坪量の薄紙に画像を形成する際に、皺発生防止手段を備えた折り返しガイドローラ54における逃げ凹部66の幅Lの許容範囲を求めた実験について説明する。
【0051】
この実験では、皺発生防止手段を備えた折り返しガイドローラ54における当接凸部64の幅Mを50mmとし、逃げ凹部66の幅Lを5mmから50mmに段階的に変更して画像を形成し、皺の発生状態を目視で評価し、図6に示すような結果を得た。
【0052】
この図6の結果より、逃げ凹部66の幅Lを5mmとしたときには、皺の発生が確認された。さらに逃げ凹部66の幅Lを10mmとしたときには、実用上許容できる皺の発生が確認された。また、逃げ凹部66の幅Lを15mmから40mmの範囲内に設定したときには、皺が発生しなかった。逃げ凹部66の幅Lを50mmとしたときには、皺の発生が確認された。
【0053】
以上の結果より、逃げ凹部66の幅Lは、10mmから40mmの範囲内に設定すると、皺の発生防止に有効であることが分かった。
【0054】
次に、皺発生防止手段を備えた折り返しガイドローラ54の他の構成例について、図5により説明する。
【0055】
図5に示すように、折り返しガイドローラ54Aは、皺発生防止手段としての逃げ凹部66を、いわゆるスパイラルパターンに構成する。このスパイラルパターンは、折り返しガイドローラ54Aに転接する連続紙10の幅方向中央を中央境界として左右対称となるように、折り返しガイドローラ54Aの外周面上に構成する。
【0056】
このように構成された折り返しガイドローラ54Aは、連続紙10が転接して回動する際に、連続紙10に転接している部分でスパイラルパターンの逃げ凹部66の斜辺がそれぞれ両端部へ向けて移動する状態となるように構成する。
【0057】
このように構成した場合には、スパイラルパターンの皺発生防止手段としての逃げ凹部66を設けた折り返しガイドローラ54Aに連続紙10が転接しているときに、連続紙10に幅方向の両側へ引っ張る張力が働いて、連続紙10に搬送方向に沿った皺がよることを、より有効に防止することができる。
【0058】
なお、この図5に示すスパイラルパターンの逃げ凹部66を構成した折り返しガイドローラ54Aに係わる構成、作用、及び効果は前述した図2乃至図4に示したものと同様であるので、同一部材には同一符号を付すこととし、その詳細な説明を省略する。
【0059】
なお、本発明は上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、その他種々の構成を取り得ることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】本発明の実施の形態に係わる画像形成装置の概略構成図である。
【図2】本発明の実施の形態に係わる画像形成装置に設けた皺発生防止手段を備えた折り返しガイドローラに関する部分を取り出して示す要部斜視図である。
【図3】本発明の実施の形態に係わる画像形成装置に設けた皺発生防止手段を備えた折り返しガイドローラを取り出して示す斜視図である。
【図4】本発明の実施の形態に係わる画像形成装置に設けた、折り返しガイドローラに構成する当接凸部と逃げ凹部との具体的構成を示す説明図である。
【図5】本発明の実施の形態に係わる画像形成装置に設けた、スパイラルパターンの逃げ凹部を備えた折り返しガイドローラを取り出して示す斜視図である。
【図6】本発明の実施の形態に係わる画像形成装置に設けた皺発生防止手段を備えた折り返しガイドローラの効果を確認するために行った実験の結果を示す表である。
【符号の説明】
【0061】
10 連続紙
14 テンション調整部
16 記録部
18 定着部
30 連続紙巻き取りロール
50 キセノンランプ
52 反射板
54 ガイドローラ
54A ガイドローラ
56 テンションローラ
58 補助ガイドローラ
62 搬送ローラ
64 当接凸部
66 逃げ凹部




 

 


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