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発明の名称 エレベータ制御装置及びエレベータの運転方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−91379(P2007−91379A)
公開日 平成19年4月12日(2007.4.12)
出願番号 特願2005−280037(P2005−280037)
出願日 平成17年9月27日(2005.9.27)
代理人 【識別番号】100057874
【弁理士】
【氏名又は名称】曾我 道照
発明者 小浦 邦和
要約 課題
この発明は、利用者の救出効率をより高めることができるエレベータ制御装置を提供することを目的とするものである。

解決手段
エレベータ制御装置16は、建物内での火災時に、かご8内の利用者の有無を判定する。また、エレベータ制御装置16は、かご8内が無人であると判定された場合、避難階からより遠い階からの呼び登録に優先的に応じてかご8を配車する。さらに、エレベータ制御装置16は、かご8内に利用者が乗り込んでいる場合に、かご8内に利用者がさらに乗り込む余地があるかどうかを判定し、利用者がさらに乗り込む余地がかご8内にあると判定されれば、避難階に向かう途中の非火災発生階からの呼び登録に応じてかご8を配車し、かご8内が満員であると判定されれば、かご8を避難階に直行させる。
特許請求の範囲
【請求項1】
かご内の利用者の乗車状況を検出するかご内状況検出手段、及び
建物内での火災時に、上記かご内状況検出手段によって検出された上記かご内の利用者の乗車状況に応じて、非火災発生階からの呼び登録に応じて上記かごを配車するか、上記かごを避難階に直行させるかを選択的に切り換える運行制御手段
を備えていることを特徴とするエレベータ制御装置。
【請求項2】
上記運行制御手段は、建物内での火災時に、上記かご内状況検出手段によって検出された上記かご内の利用者の乗車状況に基づいて、上記かご内に利用者がさらに乗り込む余地があるかどうかを判定し、上記かご内に利用者がさらに乗り込む余地があると判定された場合、避難階に向かう途中の非火災発生階からの呼び登録に応じて上記かごを配車し、上記かご内が満員であると判定された場合、上記かごを避難階に直行させることを特徴とする請求項1記載のエレベータ制御装置。
【請求項3】
上記運行制御手段は、建物内での火災時に、上記かご内状況検出手段によって検出された上記かご内の利用者の乗車状況に基づいて上記かご内の利用者の有無を判定し、上記かご内が無人であれば、避難階からより遠い非火災発生階からの呼び登録に優先的に応じて上記かごを配車することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のエレベータ制御装置。
【請求項4】
上記運行制御手段は、建物内での火災時に、予め登録されている避難階優先順情報と火災の発生場所とに基づいて避難階を決定することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載のエレベータ制御装置。
【請求項5】
上記建物の階には、少なくとも1つの非避難階が含まれており、
上記運行制御手段は、上記かごを避難階に帰着させようとした際にすべての避難階で火災が発生している場合、より下方かつ火災未発生の非避難階に上記かごを帰着させるとともに、戸閉状態のまま上記かごを待機させることを特徴とする請求項4記載のエレベータ制御装置。
【請求項6】
上記避難階優先順情報は、階毎の救出難易度に基づいて設定されていることを特徴とする請求項4又は請求項5に記載のエレベータ制御装置。
【請求項7】
上記運行制御手段は、建物内での火災時に、火災が発生している階からの呼び登録を無効とするとともに、呼び登録が無効とされていることを、その階の乗場に配置された乗場報知装置に報知させることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに記載のエレベータ制御装置。
【請求項8】
建物内での火災時に、かご内の利用者の乗車状況を判定するステップ、及び
上記かご内の利用者の乗車状況に応じて、非火災発生階からの呼び登録に応じて上記かごを配車するか、上記かごを避難階に直行させるかを選択的に切り換えるステップ
を含むことを特徴とするエレベータの運転方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
この発明は、建物内での火災時に運行制御を切り換えるエレベータ制御装置及びエレベータの運転方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来装置では、建物で火災が発生すると、運行制御モードが通常モードから火災管制運行モードに切り換えられる。そして、火災管制運行モードによる運行制御によって、かごが自動的に避難階に帰着されるとともに、利用者の操作による呼び登録が無効とされ、かごの運行が停止されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】特開平10−182029号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のような従来装置では、建物で火災が発生すると自動的にかごの運行が避難階で停止されてしまうので、例えば車椅子利用者や高齢者等の移動が困難となり、救急隊が建物に到着しても、それら利用者をすぐさま建物外へ避難させることができず、救出するまでの時間が長くなっている。
【0005】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、その目的は、利用者の救出効率をより高めることができるエレベータ制御装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明に係るエレベータ制御装置は、かご内の利用者の乗車状況を検出するかご内状況検出手段、及び建物内での火災時に、かご内状況検出手段によって検出されたかご内の利用者の乗車状況に応じて、非火災発生階からの呼び登録に応じてかごを配車するか、かごを避難階に直行させるかを選択的に切り換える運行制御手段を備える。
【発明の効果】
【0007】
この発明のエレベータ制御装置によれば、運行制御手段は、建物内での火災時に、かご内状況検出手段によって検出されたかご内の利用者の乗車状況に応じて、非火災発生階からの呼び登録に応じてかごを配車するか、かごを避難階に直行させるかを選択的に切り換えるので、より多くの利用者がかごを利用して避難階に移動することができ、利用者の救出効率をより高めることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、この発明を実施するための最良の形態について、図面を参照して説明する。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1によるエレベータ装置を示す構成図である。図において、昇降路の上部には、駆動シーブ1及びモータ2を有する駆動装置3が配置されている。駆動シーブ1には、複数本の主ロープ5が巻き掛けられている。昇降路内には、かご8及び釣合おもり9が主ロープ5によって吊り下げられている。かご8及び釣合おもり9は、モータ2の駆動力によって昇降される。
【0009】
モータ2には、モータ2の回転軸の回転数を検出するためのエンコーダ12が取り付けられている。エンコーダ12の信号は、エレベータ制御回路15のエレベータ制御装置16に入力される。エレベータ制御装置16は、ゲート信号発生回路18及びパワー回路19を介してモータ2に接続されている。ゲート信号発生回路18には、電源20が接続されている。駆動装置3の動作は、ゲート信号発生回路18及びパワー回路19を介して、エレベータ制御装置16によって制御される。
【0010】
各乗場階には、乗場報知装置である乗場アナウンス装置25と乗場表示装置27と、複数の火災感知器29と、乗場釦装置28と、乗場制御装置30とがそれぞれ配置されている。乗場アナウンス装置25と、乗場表示装置27と、乗場釦装置28と、火災感知器29とは、乗場制御装置30に接続されている。乗場制御装置30は、エレベータ制御回路15の伝送インタフェース31を介してエレベータ制御装置16に接続されている。
【0011】
乗場アナウンス装置25は、乗場にいる利用者に対してメッセージを報知するためのものである。乗場表示装置27は、利用者に対するメッセージを表示するためのものである。乗場制御装置30は、エレベータ制御装置16からの信号に基づいて、乗場アナウンス装置25及び乗場表示装置27の動作を制御する。
【0012】
火災感知器29は、乗場階での火災を検出する。火災感知器29が発する信号は、乗場制御装置30及び伝送インタフェース31を介してエレベータ制御装置16に入力される。エレベータ制御装置16は、火災感知器29からの信号に基づいて、乗場階での火災発生とその発生場所とを検出する。
【0013】
乗場釦装置28は、呼び登録するためのものである。乗場釦装置28からの呼び登録は、乗場制御装置30及び伝送インタフェース31を介してエレベータ制御装置16に入力される。エレベータ制御装置16は、乗場釦装置28からの呼び登録が入力されると、その呼び登録に基づいてかご8を配車する。
【0014】
かご8には、かごドア制御装置34と、かご内アナウンス装置35と、かご内表示装置36と、かご内カメラ37と、秤装置38とが搭載されている。それらかごドア制御装置34と、かご内アナウンス装置35と、かご内表示装置36と、かご内カメラ37と、秤装置38とは、伝送インタフェース31を介してエレベータ制御装置16に接続されている。
【0015】
かごドア制御装置34は、エレベータ制御装置16からの指令信号に応じて、かごドア(図示せず)の開閉動作を制御する。かご内アナウンス装置35は、かご8に乗り込んでいる利用者に対してメッセージを報知するためのものである。かご内表示装置36は、かご8内の利用者に対するメッセージを表示するためのものである。かご内アナウンス装置35及びかご内表示装置36の動作は、エレベータ制御装置16によって制御される。
【0016】
かご内カメラ37は、かご8内の状況を確認するための画像を撮影するためのものである。秤装置38は、かご8内の負荷を検出するためのものである。エレベータ制御装置16は、かご内カメラ37及び秤装置38からの信号に基づいて、かご8の利用者の乗車状況を検出する。
【0017】
次に、図2は、図1のエレベータ制御装置16を詳細に示す構成図である。図において、エレベータ制御装置16は、制御装置本体39と、パルスカウントユニット49と、PWMユニット50とを有しているコンピュータである。制御装置本体39は、中央処理装置であるCPU41と、記憶装置であるROM40とRAM43と2ポートRAM46とを有している。ROM40には、プログラム等の情報が格納されている。CPU41は、ROM40に格納されたプログラムに基づいて各種演算処理を行う。RAM43には、CPU41の演算データ等の情報が格納される。
【0018】
2ポートRAM46には、エレベータ制御装置16と伝送インタフェース31との間で送受信されたデータが格納される。つまり、2ポートRAM46には、乗場釦装置28からの呼び登録データと、火災感知器29からの火災発生データと、かご内カメラ37からの画像データと、秤装置38からの負荷検出データと、かごドア制御装置34、アナウンス装置25,35、及び表示装置27,36に対する指令データとが格納される。
【0019】
パルスカウントユニット49は、エンコーダ12からのパルス出力をカウントする。制御装置本体39は、パルスカウントユニット49によってカウントされた計数値に基づいて、モータ2の回転軸の回転速度(かご8の昇降速度)及びかご8の位置を求める。乗場釦装置28からの呼び登録データが2ポートRAM46に入力されると、制御装置本体39は、その呼び登録に応じて、ROM40に格納された所定の速度パターン(速度指令)を読み込む。また、制御装置本体39は、各かご8の位置での速度パターンに沿うように、速度パターン指令値をPWMユニット50に入力する。PWMユニット50は、その速度パターン指令値に基づいて、ゲート信号発生回路18にパルス幅変調信号を入力する。ゲート信号発生回路18は、入力されたパルス幅変調信号に基づいてゲート信号をパワー回路19に入力する。パワー回路19は、入力されたゲート信号に応じたスイッチング動作を行い、電源20からモータ2に供給される電力を変調する。モータ2の回転軸の回転速度、即ちかご8の移動速度は、モータ2に供給された電力に応じて変化される。
【0020】
また、制御装置本体39は、火災発生データ、画像データ、及び負荷検出データに基づいて、火災発生時運行制御を行う。つまり、制御装置本体39は、建物内での火災時に、利用者がかご8を利用して所定の避難階に移動できるように、かご8の運行を制御する。ROM40には、避難階の優先順を示す避難階優先順情報が登録されている。
【0021】
次に、図3は、図2のROM40に登録されている避難階優先順情報を示す説明図である。ここで、この実施の形態のエレベータ装置が据え付けられているビルの構造は、8階建てとする。ビルの各階は、第1〜3の避難階と非避難階とに分けられている。第1の避難階は、利用者が建物外へ最も容易に避難しやすいと考えられる1階(ロビー階)である。第2の避難階は、屋上及び屋上階に脱出可能であり、例えばヘリコプター等での救出が可能と考えられる8階である。第3の避難階は、消防車等のはしご車で救出可能と考えられる2〜4階である。非避難階は、第1〜3の避難階以外の階である。利用者の避難先として設定される優先順は、第1の避難階、第2の避難階、第3の避難階、及び非避難階の順で設定されている。つまり、避難階の優先順は、建物外への移動(利用者救出)がより容易と考えられる順に設定されている。
【0022】
次に、図4は、図2の制御装置本体39を示す構成図である。図において、制御装置本体39には、ドア開閉制御手段60、運行制御手段61、乗場制御検出手段64、報知手段65、かご内状況検出手段66、火災発生階記憶手段69、及び避難階優先順記憶手段70が設けられている。
【0023】
ドア開閉制御手段60は、かごドア制御装置34及び運行制御手段61からの開閉要求信号に応じて、戸開指令及び戸閉指令をかごドア制御装置34に対して出力する。乗場制御検出手段64は、乗場制御装置30を介して入力される乗場釦装置28の操作による呼び登録を検出する。運行制御手段61は、乗場制御検出手段64が検出した呼び登録に応じて駆動装置3の動作を制御する。つまり、運行制御手段61は、かご8の運行を制御する。
【0024】
報知手段65には、アナウンス発報手段65aと表示器表示手段65bとが含まれている。アナウンス発報手段65aは、運行制御手段61からのアナウンス鳴動指令に応じて、乗場制御装置30を介して乗場アナウンス装置25及びかご内アナウンス装置35に対してアナウンス情報を出力する。表示器表示手段65bは、運行制御手段61からの表示出力指令に応じて乗場表示装置27及びかご内表示装置36に対して表示情報を出力する。
【0025】
かご内状況検出手段66には、かご内負荷検出手段66aと、かご内画像検出手段66bとが含まれている。かご内負荷検出手段66aは、秤装置38からの信号に基づいてかご8内の負荷を検出する。また、かご内負荷検出手段66aは、かご8内の負荷が所定値(例えば30kg)に達しているかどうかを判定する。さらに、かご内負荷検出手段66aは、かご8内の負荷が所定値に達している場合に、かご8内に利用者がいると判定する。かご内画像検出手段66bは、かご内カメラ37からの画像を解析してかご8内に利用者がいるかどうかを判定する。つまり、かご内状況検出手段66は、かご内カメラ37及び秤装置38からの信号に基づいて、かご8内の利用者の乗車状況を検出する。
【0026】
火災発生階記憶手段69は、火災感知器29からの信号に基づいて、火災が発生している階床及び場所を検出する。また、火災発生階記憶手段69は、火災が発生し、かご8の利用が困難になっている階床を示す火災発生階情報を記憶する。避難階優先順記憶手段70は、図3に示すような避難階優先順情報を記憶している。
【0027】
運行制御手段61は、火災感知器29によってビル内の火災が検出された場合に、かご内負荷検出手段66a、かご内画像検出手段66b、及び乗場制御検出手段64が検出した情報と、火災発生階記憶手段69及び避難階優先順記憶手段70が記憶している情報とに基づいて火災発生時運行制御(救出運転制御)を行う。以下、運行制御手段61の火災発生時運行制御について説明する。
【0028】
運行制御手段61は、火災発生階の乗場を使用禁止状態にする。具体的には、運行制御手段61は、火災が発生している旨と、乗場が使用禁止状態にされている旨とを火災発生階の乗場アナウンス装置25及び乗場表示装置27に報知させるとともに、かご8の位置を示すインジケータ(図示せず)を消灯させ、火災発生階からの呼び登録を無効とする。また、運行制御手段61は、非火災発生階の乗場アナウンス装置25及び乗場表示装置27に救出運転中であることを報知させる。さらに、救出運転中であることをかご内アナウンス装置35及びかご内表示装置36に報知させる。
【0029】
また、運行制御手段61は、火災の発生場所と避難階優先順情報とに基づいて、利用者の避難先を第1〜第3の避難階及び非避難階から選択する。具体的には、運行制御手段61は、第1〜第3の避難階で火災が発生しているかどうかを順に判定し、第1〜第3の避難階の少なくとも1つが火災未発生であると判定された場合、より優先順が高くかつ火災未発生の第1〜第3の避難階を避難先とする。
【0030】
さらに、運行制御手段61は、かご内状況検出手段66によって検出されたかご8内の利用者の乗車状況に応じて、かご8を避難階に直行させるか、非火災発生階からの呼び登録に応じてかご8を配車するかを選択的に切り換える。
【0031】
具体的には、運行制御手段61は、かご内状況検出手段66によって検出されたかご8内の利用者の乗車状況に基づいてかご8内の利用者の有無を判定する。また、運行制御手段61は、かご8内が無人であると判定された場合、決定された避難階からより遠い非火災発生階からの呼び登録に優先的に応じてかご8を配車する。なお、運行制御手段61は、かご内負荷検出手段66aとかご内画像検出手段66bとの両方が利用者を検出していない場合に、かご8内に利用者がいないと判定する。
【0032】
また、運行制御手段61は、かご8内に利用者がいると判定された場合、かご内状況検出手段66によって検出されたかご8内の利用者の乗車状況に基づいて、かご8内に利用者がさらに乗り込む余地があるかどうかを判定する。また、運行制御手段61は、かご8内に利用者がさらに乗り込む余地があると判定された場合、避難階に向かう途中の非火災発生階からの呼び登録に応じてかご8を順に配車する。つまり、運行制御手段61は、避難階に向かう途中の非火災発生階に順次着床させながら、かご8を避難階へ向かわせる。さらに、運行制御手段61は、かご8内が満員であると判定された場合、かご8を避難階に直行させる。なお、運行制御手段61は、かご内負荷検出手段66aとかご内画像検出手段66bとの少なくともいずれか一方が利用者を検出している場合に、かご8内に利用者がいると判定する。
【0033】
さらに、運行制御手段61は、かご8を避難階に帰着させようとした際にすべての第1〜3の避難階で火災が発生している場合、消火活動終了後の救出活動をより容易にするための動作を行う。具体的には、運行制御手段61は、火災が発生していない、かつより下方の非避難階にかご8を帰着させるとともに、戸閉状態のままその非避難階でかご8を待機させる。つまり、運行制御手段61は、火災が発生していない階にかご8を帰着させるとともに、ドア開閉制御手段60からかごドア制御装置34への戸開指令の出力を規制する。なお、乗場には、遮煙・遮炎性能が高い乗場ドア装置(図示せず)が配置されている。
【0034】
次に、動作・運転方法について説明する。図5は、図4の運行制御手段61が行う運行制御動作を示すフローチャートである。図において、まず、火災感知器29からの火災発生信号が検出されているかどうかが判定され(ステップS1)、火災発生信号が検出されていなければ、通常の運転動作(サービス)が継続される(ステップS2)。
【0035】
これに対して、火災発生信号が検出されている場合、火災発生階の乗場が使用禁止状態にされる(ステップS3)。具体的には、その階からの呼び登録が無効とされるとともに、その階に配置されたインジケータが消灯され、火災発生階の乗場アナウンス装置25及び乗場表示装置27によって、火災が発生している旨と乗場が使用禁止状態にされている旨とが報知される。これとともに、非火災発生階の乗場アナウンス装置25及び乗場表示装置27に対してアナウンス情報及び表示情報が出力され、それら乗場アナウンス装置25及び乗場表示装置27よって救出運転中であることが報知される(ステップS4)。
【0036】
その次に、火災の発生状況と避難階優先順情報とに基づいて避難先が決定される。具体的には、まず、第1の避難階で火災が発生しているかどうかが判定され(ステップS5)、発生していなければ避難先が第1の避難階に決定される(ステップS6)。これに対して、第1の避難階で火災が発生している場合には、次に第2の避難階で火災が発生しているかどうかが判定され(ステップS7)、第2の避難階で火災が発生していなければ避難先が第2の避難階に決定され(ステップS8)、第2の避難階で火災が発生している場合には、次に第3の避難階で火災が発生しているかどうかが判定され(ステップS9)、第3の避難階で火災が発生していなければ、避難先が第3の避難階に決定される(ステップS10)。
【0037】
避難先が決定されると、かご8内に利用者がいるかどうかが、かご内状況検出手段66によって検出された乗車状況に基づいて判定され(ステップS11)、かご8内が無人であると判定されると、避難先からより遠い階からの呼び登録に優先的に応じてかご8が配車される(ステップS12)。
【0038】
一方で、避難先が決定された後にかご8内に利用者がいると判定された場合、及び非火災発生階にかご8を配車された後にかご8内に利用者がいると判定された場合には、かご内アナウンス装置35及びかご内表示装置36に対してアナウンス情報及び表示情報が出力され、それらかご内アナウンス装置35及びかご内表示装置36によって救出運転中であることがかご8内で報知される(ステップS13)。
【0039】
次に、かご8内に利用者がさらに乗り込む余地があるかどうかが、かご内状況検出手段66によって検出された乗車状況に基づいて判定され(ステップS14)、かご8内に利用者がさらに乗り込む余地があると判定されれば、決定された避難先に向かう途中の非火災発生階からの呼び登録に応じてかご8が配車され(ステップS15)、かご8内が満員状態であると判定されれば、かご8が避難先に直行される(ステップS16)。そして、かご8が第1〜第3の避難階に帰着されると(ステップS17)、火災発生信号が検出されるかどうかが改めて判定される。
【0040】
これに対して、避難先が決定されようとした際に、第1〜第3の避難階のすべての避難階で火災が発生していると判定された場合、消火活動終了後の救出活動をより容易にするための動作が行われる。即ち、かご内アナウンス装置35及びかご内表示装置36に対してアナウンス情報及び表示情報が出力され、それらかご内アナウンス装置35及びかご内表示装置36によって、救出運転中であることが報知されるとともに(ステップS18)、例えば「しばらくお待ち下さい」等の待機指示情報がかご8内で報知される(ステップS19)。これとともに、火災が発生していない非避難階の中で最も下方の非避難階にかご8を帰着させ(ステップS20)、その非避難階でかご8を戸閉待機させる(ステップS21)。
【0041】
このようなエレベータ制御装置16では、運行制御手段61は、建物内での火災時に、かご内状況検出手段66によって検出されたかご8内の利用者の乗車状況に応じて、非火災発生階からの呼び登録に応じてかご8を配車するか、かご8を避難階に直行させるかを選択的に切り換えるので、より多くの利用者がかご8を利用して避難階に移動することができ、利用者の救出効率をより高めることができる。
【0042】
また、運行制御手段61は、建物内での火災時に、かご内状況検出手段66によって検出されたかご8内の利用者の乗車状況に基づいて、かご8内に利用者がさらに乗り込む余地があるかどうかを判定し、かご8内に利用者がさらに乗り込む余地があると判定された場合、避難階に向かう途中の非火災発生階からの呼び登録に応じてかご8を配車し、かご8内が満員であると判定された場合、かご8を避難階に直行させるので、救出運転時のかご8の運行効率を向上させることができるとともに、利用者の救出効率をより高めることができる。
【0043】
さらに、運行制御手段61は、建物内での火災時に、かご内状況検出手段66によって検出されたかご8内の利用者の乗車状況に基づいてかご8内の利用者の有無を判定し、かご8内が無人であれば、避難階からより遠い非火災発生階からの呼び登録に優先的に応じてかご8を配車するので、建物外への移動がより困難と考えられる階の利用者を優先的に救出することができ、利用者の救出効率をより高めることができる。
【0044】
さらにまた、運行制御手段61は、かご8を避難階に帰着させようとした際に、予め登録されている避難階優先順情報と、火災の発生場所とに基づいて避難階を決定するので、火災の進展具合に応じて避難先を変更することができるとともに、利用者を非火災発生階へ移動させることができ、利用者の救出効率をより高めることができる。
【0045】
また、運行制御手段61は、かご8を避難階に帰着させようとした際にすべての避難階で火災が発生している場合、より下方かつ火災未発生の非避難階にかご8を帰着させるとともに、戸閉状態のままかご8を待機させるので、利用者を火炎及び煙からより遠ざけることができるとともに、消火活動後に利用者をすぐさま避難階に移動させることができ、利用者の救出効率をより高めることができる。
【0046】
さらに、避難階優先順情報は、階毎の救出難易度に基づいて設定されているので、仮に第1の避難階(ロビー階)で火災が発生したとしても、次に救出が容易と考えられる第2の避難階に利用者を移動させることができ、例えば消防員等の救出者の救出活動をより容易にすることができ、利用者の救出効率をより高めることができる。
【0047】
さらにまた、運行制御手段61は、建物内での火災時に、火災が発生している階からの呼び登録を無効とするとともに、呼び登録が無効とされていることを、その階の乗場に配置された乗場アナウンス装置25と乗場表示装置27とに報知させるので、火災発生階にいる利用者にエレベータ装置利用以外の方法での避難を促すことができるとともに、かご8が火災発生階に帰着される可能性を低減させることができ、利用者の救出効率をより高めることができる。
【0048】
なお、実施の形態1では、エレベータ装置が据え付けられている建物は8階建てであると説明したが建物の構造は任意である。
【0049】
また、実施の形態1では、ヘリコプターでの救出が可能である8階を第2の避難階とすると説明したが、避難階優先順情報は、階毎の救出難易度に基づいて設定されればよい。例えば、建物の構造上ヘリコプターでの救出が困難である場合には、はしご車での救出が可能であると考えられる階を第2の避難階としてもよい。また、隣の建物との連絡通路が設けられている階の優先順をより高めてもよい。
【0050】
さらに、実施の形態1では、エレベータ制御装置16は、かご8内に利用者が乗り込んでいるかどうかを、秤装置38及びかご内カメラ37の両方の信号に基づいて判定すると説明したが、秤装置及びかご内カメラのいずれか一方のみからの信号に基づいて、かご8内に利用者が乗り込んでいるかどうかを判定してもよい。
【0051】
さらにまた、実施の形態1では、エレベータ制御装置16は、建物内での火災時に、かご8内に利用者がさらに乗り込む余地があるかどうかを判定し、かご8内が満車であると判定された場合に、かご8を避難階に直行させると説明したが、かご8内に利用者が一人でも乗り込んでいたら、かごを避難階に直行させてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】この発明の実施の形態1によるエレベータ装置を示す構成図である。
【図2】図1のエレベータ制御装置を詳細に示す構成図である。
【図3】図2のROMに登録されている避難階優先順情報を示す説明図である。
【図4】図2の制御装置本体を示す構成図である。
【図5】図4の運行制御手段が行う運行制御動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0053】
8 かご、16 エレベータ制御装置、25 乗場アナウンス装置(乗場報知装置)、27 乗場表示装置(乗場報知装置)、61 運行制御手段、66 かご内状況検出手段。




 

 


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