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発明の名称 シート残量検知装置、給紙装置、および画像形成装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−76869(P2007−76869A)
公開日 平成19年3月29日(2007.3.29)
出願番号 特願2005−269263(P2005−269263)
出願日 平成17年9月15日(2005.9.15)
代理人 【識別番号】100089118
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 宏明
発明者 木野田 和正
要約 課題
発光手段と受光手段を用いて低コストかつ高精度にシート状媒体の残量を検知できるようにする。

解決手段
発光部100の光をシート状媒体の束を透過して受光部101で受光する(第1の光量)。次に、制御部110は、給紙部31によってシート状媒体を給紙させ、発光部100の光が枚数の減少したシート状媒体の束を透過して受光部101で受光する(第2の光量)。演算部111は、第1の光量と第2の光量とを使って増加量を求め、境界線の式を用いて演算処理することによって、シート状媒体の残量を検知する。
特許請求の範囲
【請求項1】
シート状媒体の厚さ方向で挟む位置に対向配置された発光手段および受光手段と、
前記発光手段の光がシート状媒体を透過し、前記受光手段で受光された透過光量に基づいてシート状媒体の残量を判別する判別手段と
を有し、前記判別手段は、前記シート状媒体を透過して前記受光手段により得られた第1の光量と、それよりも枚数の減少したシート状媒体を透過して前記受光手段により得られた第2の光量とに基づいて演算処理を行い、シート状媒体の残量を検知する演算手段を備えたことを特徴とするシート残量検知装置。
【請求項2】
前記受光手段は、得られた透過光量を増幅する増幅回路を備え、増幅した透過光量に基づいて前記演算手段により演算処理することを特徴とする請求項1に記載のシート残量検知装置。
【請求項3】
前記演算手段は、前記受光手段により得られた透過光量に一定倍率を乗じる演算処理を施して、前記受光手段の出力を補正することを特徴とする請求項1に記載のシート残量検知装置。
【請求項4】
前記演算手段は、前記増幅回路のばらつきに対する補正値を予め演算し、該補正値を用いて前記増幅回路より得られた出力を演算処理することを特徴とする請求項2に記載のシート残量検知装置。
【請求項5】
前記演算手段は、シート状媒体の枚数を判定するための境界線の式をシート状媒体の種類毎に備え、使用するシート状媒体に応じて境界線の式を切り換えて演算処理することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載のシート残量検知装置。
【請求項6】
前記演算手段は、前記受光手段から得られた透過光量に応じて演算処理の方法を変えることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載のシート残量検知装置。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれか一つに記載のシート残量検知装置を用いた給紙装置であって、シート状媒体の透過光量と、給紙後に枚数の減少したシート状媒体の透過光量とを得て、演算処理を行うことによりシート状媒体の枚数を検知することを特徴とする給紙装置。
【請求項8】
請求項1〜6のいずれか一つに記載のシート残量検知装置を、画像形成を行う記録紙の残量検知手段として備えていることを特徴とする画像形成装置。
【請求項9】
請求項7に記載の給紙装置を備えていることを特徴とする画像形成装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、シート状媒体の残枚数を検知するシート残量検知装置、それを用いた給紙装置、およびそれらを用いた画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、複写機やプリンタのカラー化および高速化に伴って、給紙トレイに残されたシート状媒体の枚数を正確に検知する必要が出てきている。これは、中間転写ベルトの大型化に伴って、中間転写ベルト上に形成できる画像数が増えたのに対し、給紙トレイから転写装置までの間にストックできるシート枚数が少なくなったためである。
【0003】
例えば、中間転写ベルト上には5枚分のシートに転写できる画像が形成可能であるが、給紙トレイから転写装置までの間には3枚のシートしかストックできない画像形成装置を例にあげて説明する。この画像形成装置において、中間転写ベルト上に5枚分のシートに転写できる画像が形成された後、給紙トレイからシートが給紙されなかった場合(シート枚数不足)、中間転写ベルト上に5−3=2枚分のシートに転写可能な画像が余り、その余った画像は中間転写クリーニング装置により消去される。このように、上記のような画像形成装置では、給紙トレイから転写装置までの間にストックできるシート枚数が不足すると、無駄な画像形成が行われ、トナーが無駄に消費されてしまうことがある。
【0004】
そこで、このような無駄を解消するには、給紙トレイの残りシート枚数を正確に検知し、残枚数以上の画像形成を行わないようにすれば良い。例えば、特許文献1では、積載されたシート状媒体の厚さ方向で挟む位置に第1の発光手段と受光手段を備え、そのシート状媒体が通過する搬送路と、その搬送路上に媒体の厚さ方向で挟む位置に第2の発光手段と受光手段を備えている。そして、第2の発光手段より発光され媒体を透過して受光手段で得た透過光量と、第1の発光手段より発光され積載されたシート状媒体を透過して受光手段で得た透過光量とを演算することにより、積載されたシート状媒体の枚数を検知する透過光量検出装置が開示されている。
【0005】
【特許文献1】特開2004−269233号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記特許文献1では、シート残量を検知する際に、2組の発光手段と受光手段が必要であって、1組の発光手段と受光手段だけでは残量検知を行うことができないため、その分コストが割高となって、経済的でないという課題があった。
【0007】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、発光手段と受光手段を用いて低コストかつ高精度にシート状媒体の残量が検知可能なシート残量検知装置、給紙装置、および画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項1にかかる発明は、シート状媒体の厚さ方向で挟む位置に対向配置された発光手段および受光手段と、前記発光手段の光がシート状媒体を透過し、前記受光手段で受光された透過光量に基づいてシート状媒体の残量を判別する判別手段とを有し、前記判別手段は、前記シート状媒体を透過して前記受光手段により得られた第1の光量と、それよりも枚数の減少したシート状媒体を透過して前記受光手段により得られた第2の光量とに基づいて演算処理を行い、シート状媒体の枚数を検知する演算手段を備えたことを特徴とする。
【0009】
また、請求項2にかかる発明は、請求項1に記載のシート残量検知装置において、前記受光手段は、得られた透過光量を増幅する増幅回路を備え、増幅した透過光量に基づいて前記演算手段により演算処理することを特徴とする。
【0010】
また、請求項3にかかる発明は、請求項1に記載のシート残量検知装置において、前記演算手段は、前記受光手段により得られた透過光量に一定倍率を乗じる演算処理を施して、前記受光手段の出力を補正することを特徴とする。
【0011】
また、請求項4にかかる発明は、請求項2に記載のシート残量検知装置において、前記演算手段は、前記増幅回路のばらつきに対する補正値を予め演算し、該補正値を用いて前記増幅回路より得られた出力を演算処理することを特徴とする。
【0012】
また、請求項5にかかる発明は、請求項1〜4のいずれか一つに記載のシート残量検知装置において、前記演算手段は、シート状媒体の枚数を判定するための境界線の式をシート状媒体の種類毎に備え、使用するシート状媒体に応じて境界線の式を切り換えて演算処理することを特徴とする。
【0013】
また、請求項6にかかる発明は、請求項1〜5のいずれか一つに記載のシート残量検知装置において、前記演算手段は、前記受光手段から得られた透過光量に応じて演算処理の方法を変えることを特徴とする。
【0014】
また、請求項7にかかる発明は、請求項1〜6のいずれか一つに記載のシート残量検知装置を用いた給紙装置であって、シート状媒体の透過光量と、給紙後に枚数の減少したシート状媒体の透過光量とを得て、演算処理を行うことによりシート状媒体の枚数を検知することを特徴とする。
【0015】
また、請求項8にかかる発明は、請求項1〜6のいずれか一つに記載のシート残量検知装置を、画像形成を行う記録紙の残量検知手段として備えていることを特徴とする画像形成装置である。
【0016】
また、請求項9にかかる発明は、請求項7に記載の給紙装置を備えていることを特徴とする画像形成装置である。
【発明の効果】
【0017】
本発明にかかるシート残量検知装置は、シート状媒体の厚さ方向で挟む位置に発光手段および受光手段が対向配置され、発光手段の光がシート状媒体を透過して、受光手段で受光された透過光量に基づいて判別手段がシート状媒体の残量を判別する。判別手段は、シート状媒体を透過して受光手段で得られた第1の光量と、それより枚数の減少したシート状媒体を透過して受光手段で得られた第2の光量とに基づいて、演算手段が演算処理を行ってシート状媒体の残枚数を検知する。このため、発光手段および受光手段を用いて、低コストかつ高精度にシート状媒体の残量が検知できるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下に、本発明にかかるシート残量検知装置、給紙装置、および画像形成装置の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0019】
図1は、本発明のシート残量検知装置を備えた画像形成装置の概略構成を説明する断面図である。図1に示す画像形成装置1は、装置中央に画像形成部2が配置され、この画像形成部2の下方に給紙部3が配置されている。給紙部3は、各段にシート状媒体(転写紙)を収容する給紙トレイ31を備えていて、必要に応じて給紙装置32を増設することができる。画像形成部2の上方には、原稿を読み取る読取部4が配置され、画像形成部2の左側には、排紙収納部5が形成され、画像形成された記録紙を排紙収納される。
【0020】
画像形成部2では、ベルト状をした中間転写ベルト6の上に、複数の作像部7が並列配置され、各々の作像部7ではドラム状をした感光体71の周囲に、感光体71の表面に帯電処理を行う帯電装置72、画像情報を感光体71の表面にレーザ光で照射する露光装置8、感光体71の表面に露光されて形成された静電潜像を可視化する現像装置73、および感光体71の残留するトナーを除去回収するクリーニング装置74が配置されている。
【0021】
作像プロセスとしては、中間転写ベルト6が回転して1つのカラー画像を形成している。すなわち、最初にイエロー(Y)の作像部で、イエロー(Y)のトナーを現像し、中間転写ベルト6に転写する。次に、マゼンタ(M)の作像部で、マゼンタ(M)のトナーを現像し、中間転写ベルト6に転写する。次に、シアン(C)の作像部で、シアン(C)のトナーを現像し、中間転写ベルト6に転写し、最後に、ブラック(K)のトナーを現像し、中間転写ベルト6に転写する。
【0022】
中間転写ベルト6上で現像された4色のトナー像を用紙に転写する転写装置61、転写後に中間転写ベルト6の表面に残留するトナーを除去回収する中間転写クリーニング装置62がそれぞれ配置されている。
【0023】
トナー像を得た用紙上のトナーを定着処理する定着装置9が画像形成装置1の下流(用紙搬送路での下流)に配置されている。この定着装置9を通過した用紙は、排紙ローラにより排紙収納部5に排紙収納される。
【0024】
給紙部3においては、給紙トレイ31に未使用の記録紙が収容されており、回転可能に支持された底板が最上位のピックアップローラに当接可能な位置まで上昇させる。そして、給紙ローラ36,37の回転により、最上紙は給紙トレイ31から送り出され、レジストローラ33へと搬送される。
【0025】
レジストローラ33は、記録紙の搬送を一時止め、感光体71表面のトナー像と記録紙の先端との位置関係が所定の位置になるよう、タイミングをとって回転が開始するように制御される。
【0026】
読取部4では、コンタクトガラス上に載置される原稿を走査することによって読み取られる。走査された画像情報は、レンズを介してCCDに画像信号として読み込まれる。この読み込まれた画像信号は、デジタル化され画像処理される。そして、画像処理された信号に基づいて、露光装置8内の不図示のレーザダイオードLDの発光により、感光体71の表面に静電潜像が形成される。レーザダイオードLDからの光信号は、公知のポリゴンミラーやレンズを介して感光体71に至る。読取部4の上方には、原稿を自動的にコンタクトガラス上に搬送する自動原稿搬送装置(ADF)41が取り付けられている。
【0027】
本実施の形態の画像形成装置は、上述したように原稿を走査して画像を読み取り、デジタル化して用紙に複写する、いわゆるデジタルカラー複写機としての機能の他、不図示の制御装置により原稿の画像情報を遠隔地との間で授受するファクシミリ機能や、コンピュータが扱う画像情報を用紙上に印刷するいわゆるプリンタ機能も有している。
【0028】
図2は、図1の給紙トレイと転写装置周辺を拡大した図である。図2に示すように、本発明の特徴は、カラー化および高速化によって各色(YMCK)の感光体71Y、71M、71C、71Kが配置され、これらの各色画像を中間転写ベルト6上に重ねて転写することにより、ここでは5枚分の画像が形成できるよう大型化されている。このように、中間転写ベルト6上に形成できる画像数(5枚)に対して、給紙トレイ31から転写装置61までの間にストックできるシート20a、20b、20cの枚数(3枚)が少なくなっている。
【0029】
このため、中間転写ベルト6上に5枚分の画像が形成された後、給紙トレイ31のシートが無くなってシートが給紙されないと、5−3=2枚分のシートに転写可能な画像が中間転写ベルト6上に余るので、中間転写クリーニング装置62で消去されて無駄となる。
【0030】
そこで、本発明では、給紙トレイ31にストックされているシートの残り枚数を正確に検知することにより、残量以上の画像形成を行わないようにして無駄を省くようにする。本発明を画像形成装置で使用する場合、給紙トレイ31に残っているシート状媒体20の残量検知が正確に行えるので、残枚数を超える枚数が印刷指定されるとあらかじめユーザに知らせる等、シート状媒体20の残量に応じた制御処理を行うことができる。
【0031】
図3は、本発明に係る給紙装置の一実施形態を示す概念図であり、給紙トレイ31の底板34上にシート状媒体20の束を厚さ方向で挟む位置に発光部100と受光部101を備えている。この発光部100より発した光をシート状媒体20の束を透過させ、その透過光量を受光部101にて検出している。発光部100としては、LED素子、半導体レーザなどが考えられるが、白熱燈や蛍光灯等その他の発光手段であってもかまわない。波長も可視光はもちろん、赤外光や紫外光等も考えられる。
【0032】
また、受光部101としては、フォトトランジスタ、フォトダイオード等が考えられるが、受光した光量に応じた何らかの値が得られるものであれば、どのような受光手段であってもかまわない。
【0033】
ここでは、発光部100より発光し、シート状媒体20の束を透過した第1の光量を受光部101で得ると共に、シート状媒体20をピックアップローラ38で繰り出して給紙ローラ36,37で給紙することにより、枚数の減少したシート状媒体20の束を透過した第2の光量を受光部101得て、それらを演算処理することにより、給紙トレイ31に残されたシート状媒体の残枚数を検知している。
【0034】
このように、本実施の形態では、1組の発光部100と受光部101のみでシート状媒体20の残枚数を正確に検知することが可能となり、0枚の判定もできることから、これまで給紙トレイ31のシート状媒体20が0枚であることを判定するペーパエンドセンサが必要なくなる。さらに、2組の発光部100と受光部101が必要な従来の残量検知装置と比べると、発光部100と受光部101のコストに加えて、ペーパエンドセンサのコストも削減できることから、大幅にコストを削減することができる。
【0035】
図4は、本発明のシート残量検知装置の構成を示すブロック図である。図4に示すように、シート残量検知装置は、発光部100と受光部101を制御する制御部110があって、受光部101より得られた透過光量を電圧値に変換し、演算部111で演算処理が行われる。また、制御部110は、給紙トレイ(給紙部)31の給紙を制御することにより、シート状媒体20の枚数を減少させた状態で受光部101より得られる透過光量を電圧値に変換することができる。メモリ112は、演算処理に必要な各種パラメータや検出された透過光量などを記憶するものである。
【0036】
図5は、図3の給紙トレイに設けられた発光部と受光部の距離と位置関係を示す概念図である。図5において、距離C1は発光部100と受光部101との間の距離、角度E1は発光部100と受光部101とを結ぶ光軸(破線)と媒体(シート状媒体)とがなす角度、距離D1は媒体と受光部101までの距離である。ここで、シート状媒体20の束がある場合、この枚数が減ると受光部101からの出力が増加する。
【0037】
例えば、発光部100と受光部101の距離C1が30mmで、発光部100と受光部101とを結ぶ光軸と媒体とがなす角度E1を55゜とし、媒体と受光手段の距離D1は8.5mmとする。受光部101の出力は電圧値であり、ここではシート状媒体20が4枚あるとする。この時の受光部101の出力電圧は、0.1855Vであり、次にシート状媒体20が1枚減って3枚になると、受光部101の出力電圧は、0.2563Vになる。このように、シート状媒体20が1枚減ると透過光量が増えることから、受光部101の出力電圧が増加する。
【0038】
(第1の実施の形態)
次に、本実施の形態にかかるシート残量検知装置において、受光部101より得られた透過光量を電圧に変換し透過光量を得る場合について説明する。まず、シート状媒体20を厚さ方向で挟む位置に発光部100と受光部101が配置され、発光部100より発光されシート状媒体20を透過した光量が受光部101で受光されると、電圧Vaを得る。そして、給紙動作等によりシート状媒体20の枚数が減少した後、発光部100より発光され媒体を透過した光量が受光部101で受光されると、電圧Vbを得る。この電圧VaとVbとの関係は、シート状媒体20の透過枚数が減ったことにより、受光部101の出力電圧が大きくなることから、Vb>Vaとなる。そこで、電圧の増加量Vb−Va=Vcを求める。このようにして求めたVcとVbの関係式によって、残量判定が行われる。
【0039】
図6は、5枚の普通紙が4枚→3枚→2枚→1枚になったときの受光部101の出力電圧を測定して受光部101の出力電圧とその増加量との関係をグラフ化した図である。図7は、図6におけるそれぞれの枚数の点に対してそれぞれの枚数の境界線を引いた図である。
【0040】
図7に示す1枚と2枚の境界線の式は、
−0.0287×受光手段の出力電圧×受光手段の出力電圧+0.4592×受光手段の出力電圧+0.06088
である。2枚と3枚の境界線の式は、
−0.0433×受光手段の出力電圧×受光手段の出力電圧+0.3529×受光手段の出力電圧+0.0396
である。3枚と4枚以上の境界線の式は、
−0.0677×受光手段の出力電圧×受光手段の出力電圧+0.3075×受光手段の出力電圧+0.0271
である。また、上述したように、Vbは受光部101の出力電圧であって、この境界線とセンサ出力電圧の増加量、すなわち、Vcと比較することにより、媒体の残枚数を判定することができる。
【0041】
図8は、演算部における演算処理手順を説明するフローチャートである。この演算処理では0枚、1枚、2枚、3枚、4枚以上の枚数を判定することができる。図中において、枚数データは0から4枚までの枚数、センサ出力電圧は現在のセンサ出力電圧、前センサ出力電圧は一つ前のセンサ出力電圧、センサ出力電圧の増加量はセンサ出力電圧と前センサ出力電圧の差分が入るものとする。また、判定式は「センサ出力電圧の増加量−境界線の式」である。
【0042】
図8に示すように、給紙前にセンサ測定を行い、前センサ出力電圧に保存する(ステップS100)。続いて、給紙トレイ(給紙部)31により給紙動作を行って(ステップS101)、給紙直後にセンサ測定を行い、センサ出力電圧に保存して(ステップS102)、ステップS103へ移行する。
【0043】
ステップS103では、センサ出力電圧が0.02V以上か否かが判断され、0.02V以上であればセンサ出力電圧と前センサ出力電圧の差分をセンサ出力電圧の増加量に保存し(ステップS104)、センサ出力電圧を前センサ出力電圧に保存して(ステップS105)、ステップS106に移行する。
【0044】
ステップS106では、センサ出力電圧の増加量が0より小さければ、異常終了となる。また、センサ出力電圧の増加量が0より大きい場合は、ステップS107において、0枚判定式が0より大きいか否かが判定される。ステップS107でNOであれば、3枚判定式が0より小さいか否かが判定される(ステップS108)。ステップS108でNOであれば、2枚判定式が0より小さいか否かが判定される(ステップS109)。ステップS109でNOであれば、1枚判定式が0より小さいか否かが判定される(ステップS110)。ステップS110でNOであれば、残り枚数が1枚と判定される(ステップS111)。
【0045】
また、上記したステップS107において、YESであれば残り枚数が0枚と判定される(ステップS112)。また、上記したステップS108において、YESであれば残り枚数が4枚と判定される(ステップS113)。また、上記したステップS109において、YESであれば残り枚数が3枚と判定される(ステップS114)。また、上記したステップS110において、YESであれば残り枚数が2枚と判定される(ステップS115)。さらに、上記ステップS103において、センサ出力電圧が0.02Vよりも小さければ、残り枚数が4枚以上と判定される(ステップS117)。
【0046】
このように、上記したステップS111、S112、S113、S114、S115、S117において、残り枚数が判定された後、枚数データが更新されて(ステップS116)、ステップS102に戻り、上記処理が繰り返される。
【0047】
すなわち、上記判定式は、値を代入した結果が正であればその枚数以上、負であればその枚数以下である。例えば、3枚判定式、2枚判定式の演算結果が正であり、1枚判定式の演算結果が負であれば、その枚数は2枚と判定される。なお、この判定式は普通紙のものであるが、センサ出力電圧の増加量と境界線の式により枚数判定を行っているので、上厚に関係なく適用できるのを特徴としている。
【0048】
このように、第1の実施の形態によれば、1組の発光部100と受光部101のみでシート状媒体20の残枚数を正確に検知できるので、無駄に画像形成することがなくなり、低コスト化することができる。
【0049】
なお、第1の実施の形態では、3枚までを正確に判定する方法を説明してきたが、判定する枚数は何枚であってもかまわない。
【0050】
(第2の実施の形態)
図9は、受光部に増幅回路が接続された構成を説明する概念図である。図9に示す回路には、受光部51、増幅回路52、増幅率制御部53、および電源54により構成されている。増幅率制御部53は、増幅回路52の増幅率を変えることができる。また、増幅率制御部53を接続せずに、一定倍率で増幅するように構成しても良い。そして、増幅回路52によって受光部51の出力を増幅することにより、そのダイナミックレンジを広くすることができるため、精度良く残量検知を行うことができる。
【0051】
このように、第2の実施の形態によれば、受光部51が受光した透過光量を増幅する増幅回路52を備え、その増幅した出力に基づいて演算部111で演算処理が行われるので、高精度にシート状媒体の残量を検知することができる。
【0052】
なお、図9における受光部51は、得られた光量を電圧として出力している。このため、増幅回路52としてオペアンプを利用した非反転増幅回路等が考えられる。しかし、この増幅回路は必ずしもオペアンプを使ったものでなければならないわけではなく、電圧が増幅できるものであればどのような増幅回路であってもかまわない。
【0053】
(第3の実施の形態)
次に、給紙トレイ31に発光部100段と受光部101とを備えた画像形成装置1において、給紙トレイ31のシート状媒体の枚数を検知する際に、受光部101により得られた透過光量を電圧に変換し、その電圧をA/Dコンバータ等でデジタル値に変換する。しかし、残量判定を行う際に電圧値が小さいと、精度良く残量検知を行うことができない。そこで、変換したデジタル値に一定倍率を乗じることにより、電圧値を補正するものである。このデジタル値に一定倍率を乗じる処理は、図4に示す演算部111で行うことができる。これにより、精度の良い残量検知を行うことが可能となる。
【0054】
このように、第3の実施の形態によれば、受光部101によって得られた透過光量を演算部111が一定倍率を乗じる演算処理を施すことによって受光部101の出力が補正可能となり、高精度にシート状媒体の残量を検知することができる。
【0055】
(第4の実施の形態)
第4の実施の形態では、受光部より得られた透過光量を電圧値に変換する場合について説明する。まず、図9に示す受光部51の出力を増幅回路52に接続せずに0.8Vに調整する。その後、シート状媒体20に配置された受光部51で得られた出力を5倍にする増幅回路52を接続して、得られた電圧をVdとする。ここで、増幅回路52に使われる抵抗等の素子等にばらつきや、増幅回路52にオペアンプを使用した際のオフセット入力電圧等の影響がなければ、正確に5倍された電圧4.0Vを得ることができる。
【0056】
しかし、例えば、入力オフセット電圧のみの影響があって、入力オフセット電圧が0.1Vであった場合、増幅後の出力電圧は(0.8−0.1)×5=3.5Vになる。
【0057】
また、抵抗のみの影響があった場合は、非反転増幅回路で1kΩと4kΩの抵抗で倍率を5倍に設定し、1kΩの抵抗の誤差が+10%、4kΩの抵抗の誤差が−10%であれば、それぞれ実際の抵抗の大きさが1.1kΩ、3.6kΩとなるので、非反転増幅回路の倍率が(3.6/1.1)+1≒5.27倍となり増幅回路の出力が約4.2Vとなる。そのため、上記例のように増幅回路の抵抗等の素子やオペアンプのオフセット入力電圧等の影響等により倍率にばらつきがあった場合、4.0Vを得ることができなくなる。
【0058】
そこで、0.8−Vd/5=Veにより補正すべき電圧を演算部111で計算する。そして、増幅回路52より電圧を得るたびに、増幅回路52より得られた電圧に5×Veを加算することによって、増幅回路52の素子のばらつき等により5倍に増幅できない場合でも、5倍になるように補正した値を得ることができるため、より精度良く残量検知を行うことができる。
【0059】
このように、第4の実施の形態によれば、演算部111によって増幅回路52等のばらつきに対する補正値を予め演算しておき、その補正値を用いて増幅回路52より得られた出力を演算処理するので、増幅回路52のばらつきが補正され、高精度にシート状媒体の残量を検知することができる。
【0060】
(第5の実施の形態)
第5の実施の形態では、受光部より得られた透過光量を電圧に変換し透過光量を得る場合について説明する。シート状媒体の種類によっては、受光部101の出力電圧とその増加量との関係が異なる。そのため、例えば、普通紙と第二原図のみを給紙するのであれば、2種類の枚数判定のための境界線の式があればよい。
【0061】
しかし、普通紙と第二原図に加えてOHPシートも給紙するような場合は、OHPシートも含めて3種類の枚数判定のための境界線の式が必要となる。そこで、第5の実施の形態にかかるシート残量検知装置は、複数種類の枚数判定のための境界線の式を具備し、その中から、シート状媒体20の種類に応じて枚数判定を行うための境界線の式を切り替えて演算処理を行うようにする。これにより、精度良く残量検知を行うことができる。
【0062】
例えば、図10は、第二原図のTA紙において受光部の出力電圧を測定して受光部の出力電圧とその増加量との関係をグラフ化しそれぞれの枚数の点に対してそれぞれの枚数の境界線を引いた図である。図10に示すように、シート状媒体20の種類が異なる場合は、そのシート状媒体に対応するグラフを作って、境界線の式を導くことにより、シート状媒体の種類に対応した演算処理を行うことができ、これにより、精度良く残量検知を行うことができる。
【0063】
このように、第5の実施の形態によれば、演算部111がシート状媒体の枚数を判定するための境界線の式をシート状媒体の種類毎に備え、使用するシート状媒体に応じて境界線の式を切り換えて演算処理を行うので、高精度にシート状媒体の残量を検知することができる。
【0064】
(第6の実施の形態)
第6の実施の形態では、受光部より得られた透過光量を電圧に変換し透過光量を得る場合について説明する。ここでは、同じシート状媒体20であっても1つの境界線の式で枚数判定を行うと、判定が厳しくなる場合がある。そこで、例えば、2枚と3枚の境界線の式を受光部101の出力電圧が0V以上1V未満、1V以上の場合に応じて、以下のように境界線の式を切り替えるようにする。これらの複数の境界線の式は、例えば、図4のメモリ112に予め記憶しておき、制御部110が受光部101からの出力電圧に応じて、メモリ112から対応する境界線の式を読み出して、演算部111で演算処理が行われる。
【0065】
〔0V以上1V未満の場合〕
−0.1279×受光手段の出力電圧×受光手段の出力電圧+0.4379×受光手段の出力電圧+0.022
〔1V以上の場合〕
−0.0433×受光手段の出力電圧×受光手段の出力電圧+0.3529×受光手段の出力電圧+0.0396
【0066】
このように、第6の実施の形態によれば、同じシート状媒体20でも受光部の出力電圧に応じて枚数判定に使用する境界線の式を切り替えるようにしたので、より高精度にシート状媒体の残量を検知することができる。
【0067】
なお、上記例はあくまでも一例を示したものにすぎず、出力電圧の分け方、あるいは、使用する境界線の式については、上記例に限定されるものではない。
【0068】
上記実施の形態で説明したシート残量検知装置は、図2および図3に示すような給紙トレイ31内に搭載することにより、低コストかつ高精度にシート状媒体の残量が検知可能な給紙装置として実施することが可能となる。
【0069】
また、上記実施の形態で説明したシート残量検知装置は、図1に示すような給紙トレイ31内に搭載し、これを画像形成装置1に組み込むことにより、低コストかつ高精度にシート状媒体の残量が検知可能な画像形成装置として実施することが可能となる。
【0070】
また、上記実施の形態で説明した給紙装置は、図1に示すような給紙トレイ31として画像形成装置1に組み込むことにより、低コストかつ高精度にシート状媒体の残量が検知可能な画像形成装置として実施することが可能となる。
【産業上の利用可能性】
【0071】
以上のように、本発明にかかるシート残量検知装置、給紙装置、および画像形成装置は、発光手段と受光手段とを用いてシート状媒体の残量を検知するシート残量検知装置、それを用いた給紙装置、およびそれらを用いたカラーデジタル複写機などの画像形成装置に適している。
【図面の簡単な説明】
【0072】
【図1】本発明のシート残量検知装置を備えた画像形成装置の概略構成を説明する断面図である。
【図2】図1の給紙トレイと転写装置周辺を拡大した図である。
【図3】本発明に係る給紙装置の一実施形態を示す概念図である。
【図4】本発明のシート残量検知装置の構成を示すブロック図である。
【図5】図3の給紙トレイに設けられた発光部と受光部の距離と位置関係を示す概念図である。
【図6】5枚の普通紙が4枚→3枚→2枚→1枚になったときの受光部の出力電圧を測定して受光部の出力電圧とその増加量との関係をグラフ化した図である。
【図7】図6におけるそれぞれの枚数の点に対してそれぞれの枚数の境界線を引いた図である。
【図8】演算部における演算処理手順を説明するフローチャートである。
【図9】受光部に増幅回路が接続された構成を説明する概念図である。
【図10】第二原図のTA紙において受光部の出力電圧を測定して受光部の出力電圧とその増加量との関係をグラフ化しそれぞれの枚数の点に対してそれぞれの枚数の境界線を引いた図である。
【符号の説明】
【0073】
1 画像形成装置
2 画像形成部
20 シート状媒体
3 給紙部
31 給紙トレイ(給紙部)
32 給紙装置
33 レジストローラ
34 底板
36 給紙ローラ
37 給紙ローラ
38 ピックアップローラ
4 読取部
41 自動原稿搬送装置(ADF)
5 排紙収納部
51 受光部
52 増幅回路
53 増幅率回路
54 電源
6 中間転写ベルト
61 転写装置
62 中間転写クリーニング装置
7 作像部
71 感光体
72 帯電装置
73 現像装置
74 クリーニング装置
8 露光装置
9 定着装置
100 発光部
101 受光部
110 制御部
111 演算部
112 メモリ













 

 


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