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発明の名称 画像形成装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−76798(P2007−76798A)
公開日 平成19年3月29日(2007.3.29)
出願番号 特願2005−266014(P2005−266014)
出願日 平成17年9月13日(2005.9.13)
代理人 【識別番号】100089118
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 宏明
発明者 綿引 達也
要約 課題
レジストローラ搬送路上流における被転写媒体の弛み量を正確に検知し、検知した弛み量からスキュー補正が正常に行われているかを把握し、正常な画像形成結果を提供できるようにする。

解決手段
被転写媒体に向けて光を発光する発光部108aと、発光部108aから発光された光のうち、被転写媒体を透過した光を受光し、受光した受光量を出力する受光部108bと、受光部108bで受光した受光量から被転写媒体の弛み量を検知する検知部110bと、検知部110bで検知した弛み量から被転写媒体のスキュー補正が正常であるか否かを判定する判定部110eと、を備え、発光部108aと受光部108bは、レジストローラ106に対して搬送路上流側に、かつ、搬送ローラ104から搬送された被転写媒体を当該被転写媒体の厚さ方向で挟む位置に配設されている。
特許請求の範囲
【請求項1】
搬送路上流へ被転写媒体を搬送するレジストローラと、前記レジストローラへ前記被転写媒体を過送りする搬送ローラと、を有する画像形成装置において、
前記被転写媒体に向けて光を発光する発光手段と、
前記発光手段から発光された光のうち、前記被転写媒体を透過した光を受光し、受光した受光量を出力する受光手段と、
前記受光手段で受光した受光量から前記被転写媒体の弛み量を検知する検知手段と、
前記レジストローラと前記搬送ローラを用いて前記被転写媒体のスキュー補正を行うに際して、前記検知手段で検知した弛み量から前記被転写媒体のスキュー補正が正常であるか否かを判定する判定手段と、
を備え、
前記発光手段と前記受光手段は、前記レジストローラに対して搬送路上流側に、かつ、前記搬送ローラから搬送された被転写媒体を当該被転写媒体の厚さ方向で挟む位置に配設されていること、
を特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記搬送ローラによる被転写媒体の過送りを制御する制御手段と、
前記被転写媒体の弛み量の規定値を記憶した記憶手段と、
をさらに備え、
前記判定手段は、前記検知手段で検知した弛み量と前記記憶手段に記憶されている弛み量の規定値とを対比し、前記検知手段で検知した弛み量が前記規定値に達している場合に前記被転写媒体のスキュー補正が正常であると判定し、
前記制御手段は、前記判定手段で前記被転写媒体のスキュー補正が正常であると判定した場合に、前記搬送ローラの過送りを停止させること、
を特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記規定値は前記被転写媒体の種類ごとに設定され、
前記判定手段は、前記被転写媒体の種類ごとに応じて、判定に使用する前記規定値を選択すること、
を特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記発光手段が発光する発光量を制御する発光制御手段をさらに備え、
前記発光制御手段は前記被転写媒体の種類に応じて発光量を制御すること、
を特徴とする請求項1から3のいずれか一つに記載の画像形成装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、プリンタ、ファクシミリ、複写機などの電子写真方式を用いた画像形成装置に関し、特に、記録紙やOP用紙などの被転写媒体のスキュー補正を行うレジストローラと、レジストローラへ被転写媒体を過送りする搬送ローラと、を有する画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
画像形成装置においては、画像転写位置よりも搬送路上流にレジストローラを設け、被転写媒体の上端がレジストローラのニップ部に突き当たった後は、任意の一定時間、搬送ローラによって被転写媒体をレジストローラに向けて過送りする。当該過送りをすることで被転写媒体の弛みを形成し、被転写媒体の原形復帰力によって被転写媒体のスキュー状態を補正することができ、当該補正後に被転写媒体を転写部に搬送することで正常な画像形成を得ることができる。スキュー量の大小などに関係なく、過送りを一定時間行うだけでは、スキュー量が大きい場合や過送り中にスリップ等が発生した場合には、正常な画像形成を得ることができない可能性がある。当該被転写媒体の弛みの量を一定にすることは非常に重要であり、弛み量が少なすぎるとレジストローラのニップ部にしっかりと被転写媒体が突き当たらないし、弛み量が大きすぎると、折角レジストローラのニップ部に突き当たった被転写媒体の上端が再び離れてしまう等の問題が生じる。従って、転写部に搬送する前に被転写媒体の弛み量を正確に検知できればスキュー補正が正常であるかどうかを把握することができる。
【0003】
被転写媒体の弛み量を検知する従来技術として、例えば特許文献1が開示されている。特許文献1には、レジストローラの上流側に固定され被転写媒体の弛み量により直線状に変位する弾性部材を配置すると共に、当該弾性部材が直線的に進退する経路を挟んで受光素子および発光素子が対向配置された複数の光センサ(フォトインタラプタ)を備え、弾性部材が各光センサを幾つ遮っているかによって、被転写媒体の弛み量を検知する技術が開示されている。特許文献1に開示された技術によれば被転写媒体の弛み量を離散的な数値で検知でき、当該弛み量から正常にスキュー補正されているかを把握することができる。
【0004】
【特許文献1】特開平9−235042号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1に記載の従来技術では、被転写媒体の弛み量を連続的な数値により検知するのではなく、弾性部材が光を遮った光センサの数である離散的な数値で検知するものであるため、弛み量を正確に検知できないという問題があった。また、弛み量を精密に検知しようとする場合にはより多くの光センサを配設しなければならず、光センサの製造費が増大するという問題があった。また、多くの光センサを配設して弛み量を精密に検知しようとすれば検知回路の構成が複雑になり、検知回路の製造費が増大するという問題もあった。
【0006】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、被転写媒体の弛み量を検知するために備えられた光センサが一つだけであっても、弛み量を正確に検知して被転写媒体のスキュー補正を行えると共に、弛み量を検知する回路の構成を簡易にして製造費を削減できる画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかる請求項1に記載の画像形成装置は、搬送路上流へ被転写媒体を搬送するレジストローラと、前記レジストローラへ前記被転写媒体を過送りする搬送ローラと、を有する画像形成装置において、前記被転写媒体に向けて光を発光する発光手段と、前記発光手段から発光された光のうち、前記被転写媒体を透過した光を受光し、受光した受光量を出力する受光手段と、前記受光手段で受光した受光量から前記被転写媒体の弛み量を検知する検知手段と、前記レジストローラと前記搬送ローラを用いて前記被転写媒体のスキュー補正を行うに際して、前記検知手段で検知した弛み量から前記被転写媒体のスキュー補正が正常であるか否かを判定する判定手段と、を備え、前記発光手段と前記受光手段は、前記レジストローラに対して搬送路上流側に、かつ、前記搬送ローラから搬送された被転写媒体を当該被転写媒体の厚さ方向で挟む位置に配設されていること、を特徴とする。
【0008】
また、本発明にかかる請求項2に記載の画像形成装置は、請求項1に記載の画像形成装置において、前記搬送ローラによる被転写媒体の過送りを制御する制御手段と、前記被転写媒体の弛み量の規定値を記憶した記憶手段と、をさらに備え、前記判定手段は、前記検知手段で検知した弛み量と前記記憶手段に記憶されている弛み量の規定値とを対比し、前記検知手段で検知した弛み量が前記規定値に達している場合に前記被転写媒体のスキュー補正が正常であると判定し、前記制御手段は、前記判定手段で前記被転写媒体のスキュー補正が正常であると判定した場合に、前記搬送ローラの過送りを停止させること、を特徴とする。
【0009】
また、本発明にかかる請求項3に記載の画像形成装置は、請求項2に記載の画像形成装置において、前記規定値は前記被転写媒体の種類ごとに設定され、前記判定手段は、前記被転写媒体の種類ごとに応じて、判定に使用する前記規定値を選択すること、を特徴とする。
【0010】
また、本発明にかかる請求項4に記載の画像形成装置は、請求項1から3のいずれか一つに記載の画像形成装置において、前記発光手段が発光する発光量を制御する発光制御手段をさらに備え、前記発光制御手段は前記被転写媒体の種類に応じて発光量を制御すること、を特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、発光手段から発光された光のうち、被転写媒体を透過した光を受光し、受光して出力した出力値から、連続的な値として被転写媒体の弛み量を検知し、検知した弛み量から被転写媒体のスキュー補正が正常であるか否かを判定するので、被転写媒体の弛み量を検知するために備えられた光センサが一つだけであっても、弛み量を正確に検知して被転写媒体のスキュー補正を行えると共に、弛み量を検知する回路の構成を簡易にして製造費を削減できるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる画像形成装置の最良な実施の形態を詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0013】
(第1の実施の形態)
まず、第1の実施の形態にかかる画像形成装置100の構成について、図1を参照して説明する。図1は、第1の実施の形態の画像形成装置100の構成を示す図である。第1の実施の形態の画像形成装置100は、給紙部102と、複数の搬送ローラ104と、レジストローラ106と、検知センサ108と、制御基板110と、転写部112と、定着部114と、で構成される。なお、本実施の形態の画像形成装置100を構成する各部材の数量は限定されるものではない。
【0014】
給紙部102は、給紙トレイ102aと、ピックアップローラ102bと、で構成され、記録紙やOP用紙などの被転写媒体を給紙トレイ102aに収納し、ピックアップローラ102bで当該被転写媒体を一枚ずつ搬送ローラ104へ給紙する。
【0015】
搬送ローラ104は、レジストローラ106の方向に、給紙部102から給紙された被転写媒体を搬送する。レジストローラ106の上流近傍に位置する搬送ローラ104は、被転写媒体の上端がレジストローラ106のニップ部に当接した後も、搬送(過送り)を継続し、被転写媒体の弛み形状を形成する。
【0016】
レジストローラ106は、転写部112の上流に位置し、被転写媒体の弛み形状を形成するために、被転写媒体がレジストローラ106のニップ部に当接するとローラ回転作業を一時停止する。適切な弛み形状が形成されると、被転写媒体の先端と画像の先端を合わせるための同期を計った後に、転写部112へ被転写媒体を搬送する。
【0017】
検知センサ108について、さらに図2を参照して説明する。図2は、第1の実施の形態の検知センサ108および制御基板110の構成を示す図である。検知センサ108は、発光部108aと受光部108bと、で構成される透過型センサである。レジストローラ106に対して搬送路上流側に、かつ、搬送路上の被転写媒体を厚さ方向で挟む位置に配設されている。なお、弛み形状が形成される位置は被転写媒体のスキュー状態によって異なり、被転写媒体上の位置に応じて弛み量も異なるので、誤差が少ない被転写媒体の中央に形成された弛みの量を検知できるように配設されるのが望ましい。なお、発光部108aと受光部108bを同一のケースに収納したもの(透過型フォトインタラプタ)を配置してもよいし、発光部108aと受光部108bを別個のケースに分離して収納したもの(分離型フォトインタラプタ)をそれぞれ所定の場所に配置してもよい。
【0018】
発光部108aは、光を発光する発光素子(LED)と、発光素子(LED)を受光部108bに向けて発光させるための発光回路と、で構成される。なお、発光素子はレーザダイオード、赤外線ダイオードなど何らかの手段で光を発するものであればよい。
【0019】
受光部108bは、発光部108aから発光された光のうち被転写媒体を透過した光を受光する受光素子(フォトトランジスタ)と、受光素子(フォトトランジスタ)が出力する発光量を電圧値に変換する受光回路と、で構成される。なお、受光素子はフォトダイオード、フォトICなど何らかの手段で発光部108aから発光された光を受光して電流または電圧に変換できるものであればよい。
【0020】
ここで、被転写媒体の弛み量と、発光素子から発光された光を受光素子が受光する光量との関係について、図3−1ないし図4を参照しながら説明する。図3−1および図3−2は、受光素子が発光素子から発光された光を受光できる範囲を示す図である。また、図4は、受光素子出力と被転写媒体−受光素子間の距離との相関関係を示す図である。
【0021】
まず、第一に、被転写媒体の光透過特性により、本実施の形態の被転写媒体は光を透過させるが、発光素子で発光した光の全てが被転写媒体を透過するのではなく、図3−1および図3−2に示すように、その一部は被転写媒体の表面で反射し、また、その一部は透過して受光素子に到達する。被転写媒体を透過する光には、直線方向のみに透過するものもあれば、乱反射して透過する光も存在する。第二に、発光素子および受光素子にはそれぞれ発光特性および受光特性に指向性がある。被転写媒体の光透過特性と発光素子の発光特性および受光素子の受光特性とを組み合わせると、図4に示すように、受光素子と被転写媒体との間の距離に応じて、受光できる光量が異なり、受光素子が出力する値も変化する。
【0022】
即ち、受光素子は直線的に透過してきた光を受光できると共に、光軸から外れて被転写媒体を透過した光、乱反射して被転写媒体を透過した光も受光できるが、当該透過した光を受光できる範囲は受光素子と被転写媒体との間の距離によって相違する。具体的には、
受光素子と被転写媒体との間の距離が長い場合には、図3−1の如く被転写媒体を透過した光を受光できる範囲が広いので、図4に示す如く出力値は大きくなる。一方、受光素子と被転写媒体との間の距離が短い場合には、図3−2の如く、被転写媒体を透過した光を受光できる範囲が狭いので、図4に示す如く出力値は小さくなる。そして、被転写媒体と受光素子間の距離は被転写媒体に形成される弛みの量に応じて変化するので、結果として受光素子が出力する値から被転写媒体の弛み量を検知することができる。
【0023】
ついで、再び図2に戻り、被転写媒体の弛み量と発光素子から発光された光を受光素子が受光する光量との関係について、本実施の形態の検知センサ108に置き換えてさらに詳細に説明する。仮に、図2の発光部108aと受光部108bの配置を変換し、上側に受光素子としてフォトトランジスタを、下側に発光素子としてLEDをそれぞれ配設し、フォトトランジスタの出力を監視する。被転写媒体が搬送ローラ104で搬送されレジストローラに当接した時点では、被転写媒体の弛みは殆ど形成されていないが、搬送ローラ104が過送りをすると、被転写媒体は弛み形状を形成し始める。するとフォトトランジスタ側に徐々に弛み形状が現れるに従ってフォトトランジスタと被転写媒体の間の距離が短くなりフォトトランジスタによって受光できる光の範囲が徐々に減少するので、フォトトランジスタの出力が少しずつ低下する。このように、フォトトランジスタの出力に基づいてフォトトランジスタと被転写媒体の距離を把握し、被転写媒体の弛み量を検知できるので、過送り中にフォトトランジスタの出力を監視し続ければ、被転写媒体のスキュー補正が正常であるか否かを把握することができる。
【0024】
制御基板110は、各部の制御やデータの処理を行う制御部110aと、検知センサ108で検知した光量から被転写媒体の弛み量を検知する検知部110bと、各種の処理手順などを規定したプログラムおよび所要データを格納した記憶部110cと、フォトトランジスタの出力電圧値であるアナログの電気信号をデジタルの電気信号に変換するA/D変換部110dと、被転写媒体の弛み量からスキュー補正が正常であるか否かを判定する判定部110eと、で構成される。
【0025】
ここで、記憶部110cが予め記憶しているデータおよびファイルについて図5−1ないし図5−3を参照して説明する。
【0026】
図5−1は、フォトトランジスタの電圧出力値と被転写媒体の弛み量との相関関係を示す図である。フォトトランジスタの出力値と被転写媒体の弛み量は比例関係にあるが、被転写媒体の種類によって光透過率は異なり、被転写媒体の種類ごとに比例定数が相違するため、各被転写媒体のデータを記憶している。なお、制御部110aは、A/D変換部110dによってデジタル信号に変換したフォトトランジスタの電圧出力値を入力し、検知部110bは当該データに基づいて被転写媒体の弛み量を検知する。
【0027】
図5−2は、被転写媒体の種類ごとに弛み量の規定値を関連付けたテーブルを示す図である。弛み量の規定値とは、被転写媒体のスキュー補正が正常であると把握できる弛み量をいう。当該テーブルの意義ついて説明する。紙に曲げの力を与えたときの抵抗性は被転写媒体によって異なるため、スキューを補正するのに適切な弛み量が相違する。つまり、腰の弱い被転写媒体は弾力が弱いため比較的大きな弛み形状を形成する必要がある。一方、腰の強い被転写媒体は弾力が強いため比較的小さな弛み形状でも正常にスキューを補正できる。したがって、被転写媒体の種類に関係なく一定の弛み量を形成するよりも、被転写媒体の種類に応じてスキュー補正に適切な弛み量を与えることができれば、より正常な画像形成を得ることができる。
【0028】
図5−3は、被転写媒体の種類ごとに発光量の規定値を関連付けたテーブルを示す図である。当該テーブルの意義について説明する。被転写媒体の種類によって光透過率は異なるところ、光透過率が極めて低い被転写媒体の弛み量を検知する場合にあっては、フォトトランジスタが受光できる光量が微少となり出力値を計測できず、弛み量を検知できないという問題が生じ得るので、LEDの発光量を多くする必要がある。そこで、光透過率の低い被転写媒体であってもフォトトランジスタの出力値の変化を計測可能にするLEDの発光量を予め記録しておく。つまり、被転写媒体の種類に応じてフォトトランジスタの出力値の変化を計測するのに必要な発光量の規定値を記憶しておき、当該規定値に基づいてLEDが発光することにより、この問題を解決することができる。なお、制御部110aは、当該規定値に基づいて光を発光するようにLEDを制御している。
【0029】
判定部110eは、検知部110bで検知した被転写媒体の弛み量と弛み量の規定値とを対比し、当該弛み量が規定値に達しているか否かを、搬送ローラ104の過送り開始から継続して判定する。また、判定部110eは、搬送ローラ104の過送り開始から一定時間を経過しているか否かを判定する。なお、判定部110eで、被転写媒体の弛み量が規定値に達していないと判定し、かつ、過送り開始から一定時間を経過していると判定すると、制御部110aは、動作異常と看做して画像形成を停止させ、ユーザにその旨を警告する。
【0030】
再び図1に戻り、転写部112について説明する。転写部112は、図示した感光体112aおよび転写ローラ112bの他に、図示を省略するが、感光体112aに電荷を持たせる帯電器と、帯電させた感光体112aの表面に光を照射して露光するLEDと、露光した感光体112aにトナーを付着させてトナー画像を形成する現像器と、転写後の感光体112a上に残留したトナーを回収するクリーニング器と、転写後の感光体112a上に残った電荷を除電する除電器と、で構成され、被転写媒体上に画像情報を転写する。
【0031】
定着部114は、加熱ローラ114aと、加圧ローラbと、で構成され、転写部112で被転写媒体に転写したトナーを熱と圧力で定着させる。
【0032】
以上の構成において、被転写媒体のスキュー補正が正常か否かの判定処理について、図6を参照して以下説明する。図6は、第1の実施の形態のスキュー補正が正常か否かの判定処理の手順を示すフローチャートである。なお、被転写媒体の種類は予めユーザにより設定され、設定された被転写媒体の種類が記憶部110cに記憶されているものとする。
【0033】
搬送ローラ104がレジストローラ106へ過送りし始めると、制御基板110が備える各部は以下の処理を行う。
【0034】
まず、制御部110aは、記憶部110bに記憶されている発光量の規定値に基づいて、ユーザにより設定された被転写媒体に対応する発光量を決定し、LEDが発光する発光量を制御する(ステップSA−1)。ついで、A/D変換部110dは、受光部108bから入力されたアナログの電気信号(フォトトランジスタ出力電圧値)をデジタルの電気信号に変換する(ステップSA−2)。ついで、制御部110aは、ステップSA−2で変換したデジタル信号からフォトトランジスタ108eの出力電圧値を入力し、入力した出力電圧値を検知部110bに送る。ついで、検知部110bは、制御部110aから送られた出力電圧値から記憶部110cに記憶されているデータに基づいて被転写媒体の弛み量を検知する(ステップSA−3)。ついで、判定部110eは、ステップSA−3で検知した被転写媒体の弛み量と記憶部110cに記憶されている当該被転写媒体の弛み量の規定値とを対比して、ステップSA−3で検知した弛み量が規定値に達しているか否かを判定する(ステップSA−4)。ステップSA−4の判定結果が規定値に達している場合(ステップSA−5:Yes)、制御部110aは、搬送ローラ104に被転写媒体の過送り停止を指示する(ステップSA−6)。一方、ステップSA−4の判定結果が規定値に達していない場合(ステップSA−5:No)、判定部110eは、搬送ローラ104の過送り開始から一定時間を経過したか否かをさらに判定する(ステップSA−7)。ステップSA−7の判定結果が一定時間を経過していない場合(ステップSA−8:No)、手順はステップSA−2に進む。ステップSA−7の判定結果が一定時間を経過している場合(ステップSA−8:Yes)、制御部110aは、動作異常と看做して画像形成を停止させ、ユーザに動作異常である旨を通知する(ステップSA−9)。
【0035】
ステップSA−6で、制御部110aが搬送ローラ104に被転写媒体の過送り停止を指示すると、レジストローラ106は被転写媒体の先端と画像の先端を合わせるための同期を計った後に、転写部112へ被転写媒体を搬送する。ついで、転写部112は当該被転写媒体に画像情報を転写し、定着装置114は当該被転写媒体にトナーを定着させる。
【0036】
以上説明したように、第1の実施の形態の画像形成装置100において、搬送ローラ104から搬送された被転写媒体の上端がレジストローラ106のニップ部に突き当たると、レジストローラ106はローラの回転作業を一時停止すると共に、搬送ローラ104は被転写媒体を過送りして被転写媒体の弛み形状を形成する。ついで、検知部110bは被転写媒体の弛み量を検知し、検知した弛み量が規定値に達しているか否かを判定し、判定結果が規定値に達している場合、搬送ローラ104は過送りを停止する。判定結果が規定値に達していない場合、搬送ローラ104は過送りを継続する。そして、制御部110aは、一定時間経過しても被転写媒体の弛み量が規定値に達していないと判定すると、ユーザにその旨を警告する。
【0037】
したがって、第1の実施の形態の画像形成装置100によれば、LEDで発光された光のうち、被転写媒体を透過した光をフォトトランジスタが受光し、受光して出力した出力電圧値から、連続的な値として被転写媒体の弛み量を検知し、検知した弛み量から被転写媒体のスキュー補正が正常であるか否か判定する。したがって、レジストローラ106が転写部112への搬送を開始する前に、被転写媒体のスキュー補正が正常であるか否かを正確に把握でき、その結果正常な画像形成結果を提供することができる。また、複数の検知センサ108を必要とせず、一組の検知センサ108を用いるだけで被転写媒体の弛み量を検知できるので、弛み量を検知する検知回路を簡易なものとし、コスト削減を図ることができる。
【0038】
また、搬送ローラ104による被転写媒体の過送りを制御部110aで制御し、判定部110eは検知部110aで検知した被転写媒体の弛み量が規定値に達しているか否かを継続して判定し、規定値に達していると判定結果を得た場合は、搬送ローラ104は過送りを停止し、その後にレジストローラ106は転写部112への搬送を開始するので、レジストローラ106が転写部112への搬送を開始する前に、被転写媒体の適切なたるみ量を確実に得ることができ、その結果正常な画像形成結果を提供することができる。
【0039】
また、判定部110eは、検知部110bで検知した被転写媒体の弛み量が規定値に達しているか否かを継続して判定し、判定結果が規定値に達していない場合は、搬送ローラ104の過送り開始から一定時間を経過したか否かをさらに判定し、判定結果が一定時間経過である場合、制御部110aは動作異常と看做して画像形成を停止させ、ユーザにその旨を警告するので、被転写媒体上に異常な画像を形成することを未然に防止することができる。
【0040】
また、被転写媒体の弛み量の規定値が被転写媒体の種類ごとに記憶部110cに記憶され、被転写媒体の種類に応じた規定値を選択し、選択した規定値に弛み量が達したか否かを判定部110eで判定するので、各被転写媒体の種類に応じてスキュー補正が正常であるか否かを高精度に把握でき、その結果正常な画像形成結果を提供することができる。
【0041】
また、LEDから発光される発光量を被転写媒体の種類に応じて制御するので、光透過率の極めて低い被転写媒体の弛み量を把握する場合であっても、フォトトランジスタはLEDから発光される光を受光し、受光して出力する電圧値から被転写媒体の弛み量を検知部110bで正確に検知することができ、その結果正常な画像形成結果を提供することができる。
【0042】
(第2の実施の形態)
つぎに、第2の実施の形態にかかる画像形成装置100について説明する。なお、第2の実施の形態の説明においては、上述した第1の実施の形態にかかる画像形成装置100の説明と重複する説明を省略する場合がある。
【0043】
まず、記憶部110cに予め記憶されているテーブルについて説明する。図7は、被転写媒体の種類ごとに弛み量の規定値の範囲を関連付けたテーブルを示す図である。ここで、規定値の範囲とは、被転写媒体のスキュー補正が正常であると認識可能な弛み量の範囲をいう。
【0044】
つぎに、判定部110eについて説明する。判定部110eは、検知部110bによって検知した被転写媒体の弛み量と、当該被転写媒体に対応する規定値の範囲とを対比し、当該弛み量が規定値の範囲内であるか否かを判定する。判定部110eは、搬送ローラ104の過送り作業開始から一定時間経過した後に、当該判定を行う。なお、判定部110eの判定結果が規定値の範囲内である場合は、制御部110aでレジストローラ106の搬送作業を開始させ、判定結果が規定値の範囲内でない場合は、動作異常と看做して画像形成を停止させ、ユーザにその旨を警告する。
【0045】
以上の構成において、被転写媒体のスキュー補正が正常か否かの判定処理について、図8を参照して以下説明する。図8は、第2の実施の形態のスキュー補正が正常か否かの判定処理の手順を示すフローチャートである。なお、上述した第1の実施の形態と重複する処理については、その説明を省略する。
【0046】
判定部110eは、検知部110bで検知した被転写媒体の弛み量と規定値の範囲とを対比して、被転写媒体の弛み量が規定値の範囲内にあるか否かを判定する(ステップSB−4)。ステップSB−4の判定結果が規定値の範囲内である場合(ステップSB−5:Yes)、制御部110aは、搬送ローラ104に被転写媒体の過送り停止を指示する(ステップSB−6)。一方、ステップSB−4の判定結果が規定値の範囲内でない場合(ステップSB−5:No)、制御部110aは、動作異常と看做して画像形成を停止させ、ユーザに動作異常である旨を通知する(ステップSB−7)。
【0047】
以上説明したように、第2の実施の形態の画像形成装置100において、搬送ローラ104から搬送された被転写媒体の上端がレジストローラ106のニップ部に突き当たると、レジストローラ106はローラの回転作業を一時停止すると共に、搬送ローラ104は被転写媒体を過送りして被転写媒体の弛み形状を形成する。ついで、検知部110bは被転写媒体の弛み量を検知し、搬送ローラ104の過送り開始から一定時間経過した後に、検知した弛み量が規定値の範囲内であるか否かを判定し、判定結果が規定値の範囲内である場合、搬送ローラ104は被転写媒体の過送りを停止し、その後にレジストローラ106は被転写媒体を転写部112に搬送する。判定結果が規定値の範囲内でない場合、制御部110aはユーザにその旨を警告する。
【0048】
したがって、第2の実施の形態の画像形成装置100によれば、搬送ローラ104による一定量の過送り動作後に、判定部110eで判定を行い、検知部110bで検知した被転写媒体の弛み量が記憶部110cに予め記憶した規定値の範囲内でない場合には、制御部110aで、動作異常と看做して画像形成を停止させ、ユーザにその旨を警告するので、被転写媒体上に異常な画像を形成することを未然に防止することができる。
【産業上の利用可能性】
【0049】
以上のように、本発明にかかる画像形成装置は、被転写媒体の弛み量を正確に把握し、正常な画像形成結果を得ることができるので、複写機、ファクシミリ、プリンタ、あるいは、それらの複合機といった画像形成装置として好適に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】第1の実施の形態にかかる画像形成装置100の構成を示す図である。
【図2】第1の実施の形態にかかる検知センサ108および制御基板110の構成を示す図である。
【図3−1】受光素子が発光素子から発光された光を受光できる範囲を示す図である。
【図3−2】受光素子が発光素子から発光された光を受光できる範囲を示す図である。
【図4】受光素子出力と被転写媒体−受光素子間の距離との相関関係を示す図である。
【図5−1】フォトトランジスタの電圧出力値と被転写媒体の弛み量との相関関係を示す図である。
【図5−2】被転写媒体の種類ごとに弛み量の規定値を関連付けたテーブルを示す図である。
【図5−3】被転写媒体の種類ごとに発光量の規定値を関連付けたテーブルを示す図である。
【図6】第1の実施の形態のスキュー補正が正常か否かの判定処理の手順を示すフローチャートである。
【図7】被転写媒体の種類ごとに弛み量の規定値の範囲を関連付けたテーブルを示す図である。
【図8】第2の実施の形態のスキュー補正が正常か否かの判定処理の手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0051】
100 画像形成装置
102 給紙部
102a 給紙トレイ
102b ピックアップローラ
104 搬送ローラ
106 レジストローラ
108 検知センサ
108a 発光部
108b 受光部
110 制御基板
110a 制御部
110b 検知部
110c 記憶部
110d A/D変換部
110e 判定部
112 転写部
112a 感光体
112b 転写ローラ
114 定着部
114a 加熱ローラ
114b 加圧ローラ




 

 


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