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発明の名称 自動原稿搬送装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−63019(P2007−63019A)
公開日 平成19年3月15日(2007.3.15)
出願番号 特願2006−201468(P2006−201468)
出願日 平成18年7月25日(2006.7.25)
代理人
発明者 南 和正
要約 課題
本発明の課題は、使用可能な原稿の範囲を拡大することができる自動原稿搬送装置を得ることにある。

解決手段
軸径方向に突出する複数の凸部18aを軸方向に所定間隔で配置して原稿の給送方向に回転する櫛歯状の給送ローラ18と、軸径方向に突出する複数の凸部21aを軸方向に所定間隔で配置して原稿の給送方向とは逆方向に回転する櫛歯状の分離ローラ21とを、それぞれの凸部18a、21aを交互に食い込むように互い違いに組み合わせ、原稿を給送ローラ18と分離ローラ21との間で一枚ずつ分離して読取り位置30aに給送する分離給送部2を備えている自動原稿給送装置60において、給送ローラ18と分離ローラ21との食い込み量Xを変化させる変化部44を備えている。
特許請求の範囲
【請求項1】
軸径方向に突出する複数の凸部を軸方向に所定間隔で配置して原稿の給送方向に回転する櫛歯状の給送ローラと、軸径方向に突出する複数の凸部を軸方向に所定間隔で配置して原稿の給送方向とは逆方向に回転する櫛歯状の分離ローラとを、それぞれの凸部を交互に食い込むように互い違いに組み合わせ、原稿を給送ローラと分離ローラとの間で1枚ずつ分離して給送する分離給送部を備えている自動原稿給送装置において、
給送ローラと分離ローラとの食い込み量を変化させる変化部を備えていることを特徴とする自動原稿搬送装置。
【請求項2】
変化部は、食い込み量を原稿の厚みに応じて段階的に切り替えることを特徴とする請求項1に記載の自動原稿搬送装置。
【請求項3】
変化部は、食い込み量を調節する操作部を備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載の自動原稿搬送装置。
【請求項4】
変化部は、原稿が普通紙のときは食い込み量を0.9mmに設定し、原稿が普通紙よりも厚い厚紙のときは食い込み量を0.4mmに設定し、原稿が普通紙よりも薄い薄紙のときは食い込み量を1.3mmに設定していることを特徴とする請求項2又は3に記載の自動原稿搬送装置。
【請求項5】
積載された原稿束の原稿を呼び出すピックアップローラと、このピックアップローラの駆動時間をピックアップローラの駆動時間を基準時間を超えた時間に設定する延長部と、この延長部を作動させるスイッチとを備えていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の自動原稿搬送装置。
【請求項6】
操作部は、つまみ部と、つまみ部の操作と連動する略扇形状の当接部と、回動軸とを備え、当接部は異なる曲率半径を有し且つ分離ローラのローラ軸に当接しており、つまみ部の操作により当接部が回動すると、ローラ軸に対する当接部の押圧量が変化して給送ローラと分離ローラとの食い込み量が変化していることを特徴とする請求項3に記載の自動原稿搬送装置。
【請求項7】
分離ローラのローラ軸端部に配置された側板と、分離ローラのローラ軸を回転自在に支持する軸受けとを備え、操作部の当接部は軸受けに当接しており、操作部のつまみ部は側板からローラ軸方向の中央部側に離れた位置に設けられていることを特徴とする請求項6に記載の自動原稿搬送装置。
【請求項8】
操作部は分離ローラの一方の端部に備えており、分離ローラの他方の端部には連動部が設けられており、操作部と連動部とは伝達軸を介して連動していることを特徴とする請求項6に記載の自動原稿搬送装置。
【請求項9】
操作部の回動軸にはギアが嵌合固定されており、ギアを介して操作部の回動を伝達軸に伝達していることを特徴とする請求項8に記載の自動原稿搬送装置。
【請求項10】
軸受けは断面多角形であることを特徴とする請求項7に記載の自動原稿搬送装置。
【請求項11】
軸受けは焼結ベアリングであることを特徴とする請求項10に記載の自動原稿搬送装置。
【請求項12】
操作部の当接部には複数の突出部が形成されており、突出部間に軸受けが係止されることを特徴とする請求項7に記載の自動原稿搬送装置。
【請求項13】
突出部は操作部の当接部のみに設けられていることを特徴とする請求項12に記載の自動原稿搬送装置。
【請求項14】
操作部のつまみ部と当接部とは一体成形であることを特徴とする請求項6に記載の自動原稿搬送装置。
【請求項15】
つまみ部及び当接部はABS樹脂製であることを特徴とする請求項14に記載の自動原稿搬送装置。
【請求項16】
操作部のつまみ部は分離給送部の上部且つ分離ローラの一方の端部側に設けられていることを特徴とする請求項6に記載の自動原稿搬送装置。


発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像読取装置や画像形成装置に搭載される自動原稿搬送装置に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の自動原稿搬送装置においては、軸径方向に突出する複数の凸部を軸方向に所定間隔で配置して原稿の搬送方向に回転する櫛歯状の搬送ローラ部と、軸径方向に突出する複数の凸部を軸方向に所定間隔で配置して原稿の搬送方向とは逆方向に回転する櫛歯状の分離ローラ部とを、それぞれの凸部を交互に食い込むように互い違いに組み合わせたいわゆる組違いコロ(ローラ)分離方式によって、原稿を一枚ずつ分離する分離給送部を有しているものがある(例えば、特許文献1)。
【0003】
このような分離給送部においては、分離ローラのローラ軸を一般の軸の材質である鉄やステンレスよりも弾性的で弾みやすい樹脂で成形しているものが知られている。
【0004】
【特許文献1】特開平11−322105号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述の自動原稿搬送装置では、原稿の厚さ(紙質)によっては適当な食い込み量しか得られないため、使用可能な原稿の範囲が限られているという課題がある。
【0006】
本発明は、使用可能な原稿の範囲を拡大することができる自動原稿搬送装置を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決するために、請求項1に記載された発明は、軸径方向に突出する複数の凸部を軸方向に所定間隔で配置して原稿の給送方向に回転する櫛歯状の給送ローラと、軸径方向に突出する複数の凸部を軸方向に所定間隔で配置して原稿の給送方向とは逆方向に回転する櫛歯状の分離ローラとを、それぞれの凸部を交互に食い込むように互い違いに組み合わせ、原稿を給送ローラと分離ローラとの間で一枚ずつ分離して給送する分離給送部を備えている自動原稿給送装置において、給送ローラと分離ローラとの食い込み量を変化させる変化部を備えていることを特徴とする。
【0008】
請求項2に記載された発明は、請求項1に記載された発明において、変化部は、食い込み量を原稿の厚みに応じて段階的に切り替えることを特徴とする。
【0009】
請求項3に記載された発明は、請求項1又は2に記載された発明において、変化部は、食い込み量を調節する操作部を備えていることを特徴とする。
【0010】
請求項4に記載された発明は、請求項2又は3に記載された発明において、変化部は、原稿が普通紙のときは食い込み量を0.9mmに設定し、原稿が普通紙よりも厚い厚紙のときは食い込み量を0.4mmに設定し、原稿が普通紙よりも薄い薄紙のときは食い込み量を1.3mmに設定していることを特徴とする。
【0011】
請求項5に記載された発明は、請求項1乃至4のいずれか1項に記載された発明において、積載された原稿束の原稿を呼び出すピックアップローラと、このピックアップローラの駆動時間をピックアップローラの駆動時間を基準時間を超えた時間に設定する延長部と、この延長部を作動させるスイッチとを備えていることを特徴とする。
【0012】
請求項6に記載された発明は、請求項3に記載された発明において、操作部は、つまみ部と、つまみ部の操作と連動する略扇形状の当接部と、回動軸とを備え、当接部は異なる曲率半径を有し且つ分離ローラのローラ軸に当接しており、つまみ部の操作により当接部が回動すると、ローラ軸に対する当接部の押圧量が変化して給送ローラと分離ローラとの食い込み量が変化していることを特徴とする。
【0013】
請求項7に記載された発明は、請求項6に記載された発明において、分離ローラのローラ軸端部に配置された側板と、分離ローラのローラ軸を回転自在に支持する軸受けとを備え、操作部の当接部は軸受けに当接しており、操作部のつまみ部は側板からローラ軸方向の中央部側に離れた位置に設けられていることを特徴とする。
【0014】
請求項8に記載された発明は、請求項6に記載された発明において、操作部は分離ローラの一方の端部に備えており、分離ローラの他方の端部には連動部が設けられており、操作部と連動部とは伝達軸を介して連動していることを特徴とする。
【0015】
請求項9に記載された発明は、請求項8に記載された発明において、操作部の回動軸にはギアが嵌合固定されており、ギアを介して操作部の回動を伝達軸に伝達していることを特徴とする。
【0016】
請求項10に記載された発明は、請求項7に記載された発明において、軸受けは断面多角形であることを特徴とする。
【0017】
請求項11に記載された発明は、請求項10に記載された発明において、軸受けは焼結ベアリングであることを特徴とする。
【0018】
請求項12に記載された発明は、請求項7に記載された発明において、操作部の当接部には複数の突出部が形成されており、突出部間に軸受けが係止されることを特徴とする。
【0019】
請求項13に記載された発明は、請求項12に記載された発明において、突出部は操作部の当接部のみに設けられていることを特徴とする。
【0020】
請求項14に記載された発明は、請求項6に記載された発明において、操作部のつまみ部と当接部とは一体成形であることを特徴とする。
【0021】
請求項15に記載された発明は、請求項14に記載された発明において、つまみ部及び当接部はABS樹脂製であることを特徴とする。
【0022】
請求項16に記載された発明は、請求項6に記載された発明において、操作部のつまみ部は分離給送部の上部且つ分離ローラの一方の端部側に設けられていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、給送ローラと分離ローラとの食い込み量を変化させる変化部が設けられているので、この変化部により用いる原稿の厚さに応じて食い込み量を変化させることができ、使用可能な原稿の範囲を拡大することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下に、添付図面を参照して、本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1に示すように、自動原稿搬送装置60は、複写機、プリンタ、FAX等の画像形成装置の上部に設けられた画像読取装置に搭載されており、この画像読取装置に原稿を搬送するものである。
【0025】
自動原稿搬送装置60は、概して、画像読取装置に画像を読取られる原稿をセットする原稿セット部1と、セットされた原稿束から一枚ずつ原稿を分離しつつ給送する分離給送部2と、分離給送部2からの原稿を画像読取装置の読取り位置30aに設けられたCCDモジュールに向けて搬送する搬送部5と、画像の読取りが完了した原稿が排紙される排紙部7とを備えている。
【0026】
画像形装置からの信号により原稿セット部1の底板9が、原稿を給紙可能な位置まで上昇したことを、原稿セット部1に設けられた原稿給紙位置センサが検知するまで上昇して、原稿セット部1の突き当てガイド10に突き当てられて位置決めされている原稿が分離給送部2のピックアップローラ16に加圧される。ピックアップローラ16に加圧された原稿は、ピックアップローラ16によって、分離給送部2の給送ローラ18と分離ローラ21(図2参照)の間に呼び出されて、一枚ずつ分離される。尚、上昇した底板9は、原稿給紙位置センサによって監視されており、常に原稿給紙位置に位置している。また、原稿セット部1に設けられた原稿セット検知センサにより原稿がないことが検知された場合には、底板4は下降する。
【0027】
給送ローラ18及び分離ローラ21により分離された原稿は、搬送部5の第一搬送ローラ25に向けて給送される。この原稿の先端が、給送ローラ18の直後に設けられた原稿検知センサによって検知されると、ピックアップローラ16の駆動が停止する。その後、原稿は、搬送部5の第二搬送ローラ26、第三搬送ローラ27によって搬送され、第三搬送ローラ27の直後に設けられたレジストセンサによって原稿の先端が検知されると、画像読取装置の読取り位置30aへの原稿先端通過と画像読取り開始とのタイミングが合わせられる。
【0028】
本実施の形態では、自動原稿搬送装置60は、片面読取り及び両面読取りが可能であり、いずれかにするのかは使用者が設定できるようになっている。片面読取りの場合には、原稿は読取り位置30aにて画像情報を読取られた後、排紙部7の第四搬送ローラ28、排紙ローラ29を介して排紙スタッカー31に排紙される。一方、両面読取り時の場合には、原稿の両面の画像情報を読取った後に、排紙スタッカー31に排紙される。
【0029】
ここで、本実施形態の分離給送部2について説明する。図2乃至図7に示すように、分離給送部2は、上述のように、ピックアップローラ16と、給送ローラ18と、分離ローラ21と、給送ローラ18と分離ローラ21との食い込み量Xを変化させる変化部44と、ピックアップローラ16の駆動時間を基準時間を超えた時間に設定する延長部53と、この延長部53を作動させるディップスイッチ55とを備えている。
【0030】
給送ローラ18は、自動原稿搬送装置60内に設けられた構造体に軸受けを介して軸支された給送ローラ軸40により図2の矢印Aで示す給送方向に回転駆動され、分離ローラ21は、自動原稿搬送装置60内に設けられた後述の保持部材19に軸受け22a、22bを介して軸支された分離ローラ軸42により図2の矢印Bで示す給送方向とは反対の方向に回転駆動される。軸受け22a、22bは焼結ベアリングであり、断面多角形となっている。また、保持部材19には分離ローラ21を給送ローラ18に対して接離自在に保持するばね19a、19bが設けられている。
【0031】
本実施の形態では、分離ローラ21の分離ローラ軸42は、厚い原稿やコシの強い原稿を給送するとき、原稿の厚みやコシに対応して給送ローラ18と分離ローラ21との間の食い込みが変化し、適当な食い込み量を得られるように材質や軸径が設定されている。
【0032】
また、給送ローラ18と分離ローラ21とは互いに対向するように設けられている。これらのローラ18、21の外周にはそれぞれローラ軸40、42の軸径方向に突出する凸部18a、21aが所定の間隔で形成されており、これらの間が凹部となって櫛歯状になっている。尚、給送ローラ18の凸部18aはゴムによって形成され、分離ローラ21の凸部21aはO型のリングを分離ローラ21の外周に嵌め込ませて形成されている。
【0033】
また、図3に示すように、上記凸部18a、21aは、給送ローラ18の凸部18aが分離ローラ21の凹部に、分離ローラ21の凸部21aが給送ローラ18の凹部にそれぞれわずかに入り込み、非接触の状態で所定の食い込み量(各凸部18a、21aの外端間の間隔)Xで食い込むように互い違いに配置されている。この非接触部がニップ部となって、このニップ部を通過する原稿Pに横方向の波形の変形を付与するようになっている。
【0034】
図4及び図5に示すように、本実施の形態では分離給送部2には、上述したように給送ローラ18と分離ローラ21との食い込み量Xを変化させる変化部44が設けられている。この変化部44を設けることにより、原稿の厚みに応じて給送ローラ18と分離ローラ21との食い込み量Xを適切な量に変化させて、原稿のたわみ量による空気層(原稿と原稿との間の間隙)を作り出して原稿の分離を行えるようになる。これにより、使用可能な原稿の範囲を拡大することができる。
【0035】
変化部44は、給送ローラ軸40の一方の端部の隣接する位置で且つ給送ローラ軸40に平行に設けられた第一回動軸(回動軸)45を中心に図4の矢印C方向に回動する第一レバー(操作部)47と、給送ローラ軸40の他方の端部に設けられた第二回動軸46を中心に第一レバー47と同方向に回動する第二レバー(連動部)48とを有している。
【0036】
第一レバー47の第一回動軸45にはギア45aが固定され、第二レバー48の第二回動軸46にも同様にギア46aが固定されている。第一レバー47と第ニレバー48との間には伝達軸49が設けられており、この伝達軸49の両端部にはそれぞれ、第一及び第二回動軸のぞれぞれのギア45a、46aに歯合する伝達ギア49a、49aが固定されている。これらのギア45a、46a、49a、49aの歯合により、第一レバー47と第二レバー48とが連結されており、これにより、第一レバー47及び第二レバー48が連動するようになっている。第一レバー47と第ニレバー48とは伝達軸49を介して連動しているので、駆動機構の構成が簡易であると共にスペースの有効利用を図ることができる。尚、各回動軸45、46のギア45a、46aはギアに取り付けた凸部45b、46bが回動軸45、46に形成された凹部45c、46cに嵌合固定されている。ギアに取り付けた凸部45b、46bを凹部45c、46cに嵌めるだけなので、ギア45a、46aの組み付けが容易であると共に構成も簡単である。
【0037】
次に、第一レバー47及び第二レバー48の構成を説明する。尚、第二レバー48の構成は、第一レバー47の構成と略同じであるので、第一レバー47の構成について説明する。尚、第二レバー48にはつまみ部50が設けられていないこと、及び他端部47bに後述の突出部51がない点で第一レバー47と異なっている。
【0038】
図4及び図7に示すように、第一レバー47の一端部47aは、自動原稿搬送装置60外に突出している。この一端部47aの突出している部分には、つまみ部50が設けられており、使用者はこのつまみ部50をつまんで第一レバー47を矢印C方向に回動させ、これによって、第一レバー47の他端部47bを矢印C方向に回動させるようになっている。
【0039】
つまみ部50は、第一レバー47の第一回動軸45が固定された側板52からローラ軸方向の中央部側に離れた位置に設けられている。このように、つまみ部50が側板52からローラ軸方向の中央部側に離れた位置に設けているので、側板52の近傍位置につまみ部50を突出させるための開口を設ける必要がなく、側板52の強度低下を防止することができる。また、つまみ部50はローラ軸方向の中央部よりも若干、端部側に寄った位置に設けられているので、使用者の立ち位置からつまみ部50までの距離が近くなり、つまみ部50を操作しやすくなっている。尚、つまみ部50と他端部47bとは一体成形であり、且つABS(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン)樹脂で成形されている。
【0040】
この第一レバー47の他端部(当接部)47bは、自動原稿搬送装置60内に位置しており、全体として略扇板状に形成されている。この他端部47bの先端部には、他端部47bの先端側に突出する4つの突出部51が互いに間隔をあけて形成されている。
【0041】
これらの突出部51の間にはそれぞれ、他端部47bの先端側に凸の円弧形状に形成された凹み部51a、51b、51cが形成されている。これらの凹み部51a、51b、51cのいずれかが、分離ローラ21の分離ローラ軸42に押圧されることにより、給送ローラ18と分離ローラ21との食い込み量Xを変化させるようになっている。
【0042】
すなわち、分離ローラ軸42は、上記凹み部51a、51b、51cに押圧されて、給送ローラ軸40から離れる方向に移動するため、上記凹み部51a、51b、51cの曲率半径に応じて、分離ローラ軸42の移動量が変化する。詳しくは、凹み部51a、51b、51cの曲率半径の大きければ大きいほど、分離ローラ軸42と給送ローラ軸40との距離が大きくなる。そして、この距離が大きくなればなるほど、給送ローラ40と分離ローラ42との食い込み量Xが小さくなるように変化する。このため、本実施の形態では、凹み部51a、51b、51cの曲率半径はそれぞれ異なっているおり、曲率半径が、凹み部51a<凹み部51b<凹み部51cとなるように設定されている。尚、各凹み部51a、51b、51cの曲率半径は上述の関係に限定されず、適宜変更可能であることは言うまでもない。
【0043】
具体的には、凹み部51a、51b、51cのうち、凹み部51aは、薄紙(45K紙未満)の原稿時に用いられ(薄紙モード)、図9に示すように、食い込み量Xが1.3mmになるような曲率半径となっており、凹み部51a、51b、51cのうち、食い込み量Xが最大になっている。この薄紙の場合には、紙厚が極端に薄く、紙間摩擦係数も低いため、凹み部51aによって食い込み量Xを多くして、原稿のたわみ量を稼ぐことによって、原稿の分離を容易にすることができ、確実な分離を行うことができる。
【0044】
尚、この突出部51は第一レバー47の他端部47bにのみ設けられており、第ニレバー48の他端部47bには設けていない(図5に示す47c)。このように、突出部51を第一レバー47の他端部47bにのみ設けてあるので、第一レバー47と第ニレバー48とを連動させるギア45a、46a、49a、49aの歯間に噛み合いのガタが発生したり、伝達軸49にたわみが生じて、第一レバー47の回動動作が第ニレバー48に精度良く伝達しない場合でも、第一レバー47の突出部51のみによって確実に食い込み量Xを変化させることができる。
【0045】
また、凹み部51cは、厚紙(110〜135K紙)の原稿時に用いられ(厚紙モード)、図8に示すように、食い込み量Xが0.4mmになるような曲率半径となっており、凹み部51a、51b、51cのうち、食い込み量Xが最小になっている。この厚紙の場合には、紙厚が厚く紙間摩擦係数も高いため、食い込み量Xを少なくしても、原稿のたわみ量を大きくすることができ、原稿の分離を容易にして確実な分離を行うことができる。
【0046】
更に、凹み部51bは、普通紙(45K〜110K紙)の原稿時に用いられ(普通紙モード)、図3に示すように、食い込み量Xが0.9mmになるような曲率半径となっており、食い込み量Xが、凹み部51a及び51cの間の大きさになっている。この普通紙の場合には、厚紙よりも紙厚は薄いため、食い込み量Xを厚紙時よりも多くかつ薄紙時よりも少なくすることによって、原稿のたわみ量を大きくすることができ、原稿の分離を容易にして、確実な分離を行うことができる。
【0047】
尚、食い込み量Xを厚紙の原稿時で0.4mm、普通紙の原稿時で0.9mm、薄紙の原稿時で1.3mmにして、試験を行った結果、原稿めくれおよび原稿不送りの発生を効果的に抑制することができた。
【0048】
このように、本実施の形態では、食い込み量Xと紙厚との関係が、薄紙>普通紙>厚紙となるように食い込み量Xを変化させており、この変化は、用いる原稿に応じて、第一及び第二レバー47、48を操作して、分離ローラ軸42を押圧する凹み部51a、51b、51cを切り替えることにより、容易に行うことができる。また、紙厚のみで切り替えるため、使用者が容易にどのモードを用いればよいのかを容易に判断することができる。
【0049】
また、複数の突出部51とこれらの突出部51の間にそれぞれ形成された凹み部51a、51b、51cとにより、凹凸が形成されており、例えば図4に示すように、分離ローラ軸42が突出部51の間の凹み部51aに嵌り込むと、この凹み部51aの両側の突出部51、51により、分離ローラ軸42が第一レバー47の回動方向に抜けることを防止することができる。これは、凹み部51b、51cについても同様である。
【0050】
また、凹み部51a、51b、51cの曲率半径を変化させるだけで、給送ローラ18と分離ローラ21との食い込み量Xを自在に変化させることができ、あらゆる紙厚の原稿に対応することができる。
【0051】
また、他端部47bが当接する軸受け22a、22bが断面多角形なので、他端部47bと軸受け22a、22bとの間の接触面積が広く、両者の摩擦力が大きくなるので、突出部51と凹み部51a、51b、51cとの間の噛み合いの不具合を防止できる。軸受け22a、22bは焼結ベアリングであるので、軸受け22a、22bに当接する他端部47b表面の磨耗を抑えることができる。
【0052】
更に、分離ローラ21が給送ローラ18に対して接離自在に保持されているので、ピックアップローラ16よりも給送ローラ18が上方に移動せず、搬送される原稿がスリップして搬送異常が生じることを防止できる。
【0053】
つまみ部50と他端部47bとが一体成形であるので部品点数を削減できる。第一レバー47はABS樹脂製なので、レバーの耐摩耗性、耐熱性に優れる。
【0054】
一方、図2に示すように、分離給送部2には、上述したようにピックアップローラ16の駆動時間を基準時間を超えた時間に設定する延長部53と、この延長部53に接続されて、延長部53を作動させるディップスイッチ55とを有しており、このディップスイッチ55への操作により、延長部53を作動させて、ピックアップローラ16の駆動時間を通常よりも長くするようになっている。
【0055】
通常時においては、ピックアップローラ16の駆動時間は、ピックアップローラ16の駆動開始から、このピックアップローラ16により呼び出された原稿の先端が、給送ローラ18の直後に設けられた原稿検知センサによって検知されるまでの間であるが、ディップスイッチ55によって延長モードに切り替えた場合には、ピックアップローラ16の駆動開始から、このピックアップローラ16によって呼び出された原稿の先端が第一搬送ローラ25の直後にある原稿検知センサによって検知されるまでの間になる。すなわち、原稿が給送ローラ16と分離ローラ21との間から第一搬送ローラ25に到達するまでに要する時間だけ、ピックアップローラ16の駆動が延長されるようになっている。
【0056】
この延長モードは、例えば、特殊紙(オニオンスキン及びノンカーボン紙:紙厚は30K紙で摩擦係数が低い)時の原稿時に使用される。このような特殊紙の場合、紙間摩擦係数及び表面粗さがばらばらであるため適切な設定にするのが困難である。しかし、特殊紙の場合には、紙厚では薄紙であるため、第一及び第二レバー47、48への操作により、薄紙モード(凹み部51aを分離ローラ軸42に押圧させる状態)に切り替えて原稿の分離を容易にして確実な分離を行うと共に、ディップスイッチ55により延長モードに切り替えて、表面粗さが特殊なため分離後の原稿の搬送力が足りなくなる分を、搬送時間を延長することにより補うことができる。また、ディップスイッチ55を操作するだけで、特殊紙にも対応することができ、従来のように個別に対応するしかなかった特殊紙に対しても、容易に対応することができる。
【0057】
次に、他の実施の形態を説明するが、以下の説明において、上述した第1実施の形態と同一の作用効果を奏する部分には同一の符号を付することにより、その部分の詳細な説明を省略し、以下の説明では上述の第1実施の形態と異なる点を主に説明する。図10は第2実施の形態に係る自動原稿搬送装置の要部を説明する図である。図11は第2実施の形態に係る自動原稿搬送装置の搬送動作を説明するフローチャートである。
【0058】
第2実施の形態では、第一レバー47と延長部53とを電気的に接続しており、第一レバー47を薄紙モード(凹み部51aを分離ローラ軸42に押圧させる状態)に切り替えた場合には、ピックアップローラ16の駆動が延長されるようになっている。すなわち、
原稿の先端が、給送ローラ18の直後に設けられた原稿検知センサ70によって検知されると(ステップS1)、次のステップS2では、延長部53において第一レバー47が薄紙モードか否かを判断する。第一レバー47が薄紙モードと判断された場合には、原稿が給送ローラ16と分離ローラ21との間から第一搬送ローラ25に到達するまでに要する時間だけ、ピックアップローラ16の駆動が延長される(ステップS3)。一方、第一レバー47が薄紙モードでないと判断された場合には、ピックアップローラ16の駆動は延長されずに、ピックアップローラ16は回転を停止する(ステップS4)。
【0059】
第2実施の形態では、第一レバー47を薄紙モード(凹み部51aを分離ローラ軸42に押圧させる状態)に切り替えた場合には、ピックアップローラ16の駆動が延長されるので、ディップスイッチ55による操作が不要となり、切り換え操作が簡単である。
【0060】
尚、本発明は上述した実施の形態に限定されず、その要旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。
【0061】
例えば、上記実施の形態では、自動原稿搬送装置60を画像形成装置に適用したが、これに限定されず、画像読取装置に適用しても良く、この場合であっても、同様な作用効果を奏することは言うまでも無い。
【0062】
また、上記実施の形態では、第一及び第二レバー47、48の2つのレバーを用いたが、いずれか一方のみで構成するようにしても良い。
【0063】
また、上記実施の形態では、第一レバー47の凹部51a、51b、51cを分離ローラ軸42に押圧させたが、これに変えて、これらの凹部51a、51b、51cを給送ローラ軸40に押圧させるように構成しても良いし、更には、各ローラ軸40、42にそれぞれ、凹部51a、51b、51cを押圧させるような構成にしても良い。
【0064】
また、上記実施の形態では、凹み部51a、51b、51cを設けて、薄紙モード、普通紙モード、厚紙モードの3段階にて食い込み量Xを調整したが、これに限定されず、例えば、凹み部を3つ以外の複数形成するようにしても良い。
【0065】
また、上記実施の形態では、第一レバー47の突出部51は他端部47bと一体成形になっているが、これに限定されず、例えば、図12(a)に示すように、他端部47bに凹み部72を形成し、凹み部72内に板ばね71を設けてあっても良い。この場合、つまみ部50の操作により、第一レバー47の他端部47bが回動すると、他端部47bに当接する軸受け22aが凹み部51a、51b、51cを乗り越える際に、板ばね71が弾性変形する。よって、第一レバー47の切り替えごとに、操作者はクリック感を得ることができ、切り替え操作を確実に行うことができる。また、図12(b)に示すように、他端部47bの凹み部74にスプリング75を設け、スプリング75の先端に取り付けた突出部73が他端部47bに対して出没自在にしてあっても良い。この場合も、図12(a)と同様に、第一レバー47の切り替えごとに、スプリング75が弾性変形するので、操作者はクリック感を得ることができ、切り替え操作を確実に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0066】
【図1】本実施の形態に係る自動原稿搬送装置を概略的に示す図である。
【図2】図1の自動原稿搬送装置の分離給送部を概略的に示す図である。
【図3】図1の自動原稿搬送装置において、普通紙による原稿を用いるときの給送ローラと分離ローラとの食い込み量を示す図である。
【図4】図1の自動原稿搬送装置の第一レバーの構成を説明する図である。
【図5】図1の自動原稿搬送装置の第ニレバーの構成を説明する図である。
【図6】図1の自動原稿搬送装置において、分離給送部を示す平面図である。
【図7】図1の自動原稿搬送装置において、分離給送部を示す縦断面図である。
【図8】図1の自動原稿搬送装置において、厚紙による原稿を用いるときの給送ローラと分離ローラとの食い込み量を示す図である。
【図9】図1の自動原稿搬送装置において、薄紙による原稿を用いるときの給送ローラと分離ローラとの食い込み量を示す図である。
【図10】第2実施の形態に係る自動原稿搬送装置の要部を説明する図である。
【図11】第2実施の形態に係る自動原稿搬送装置の搬送動作を説明するフローチャートである。
【図12】変形例に係る自動原稿搬送装置において、第一レバーの構成を説明する図である。
【符号の説明】
【0067】
2 分離給送部
16 ピックアップローラ
18 給送ローラ
18a、21a 凸部
21 分離ローラ
44 変化部
47 第一レバー(操作部)
48 第二レバー(連動部)
53 延長部
55 ディップスイッチ(スイッチ)
X 食い込み量





 

 


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