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自動原稿送り装置、画像形成装置および画像読取装置 - 株式会社リコー
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発明の名称 自動原稿送り装置、画像形成装置および画像読取装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−62974(P2007−62974A)
公開日 平成19年3月15日(2007.3.15)
出願番号 特願2005−253099(P2005−253099)
出願日 平成17年9月1日(2005.9.1)
代理人 【識別番号】100091258
【弁理士】
【氏名又は名称】吉村 直樹
発明者 木村 憲雄 / 佐野 元哉 / 小数賀 靖夫 / 飛永 秀樹 / 藤井 隆 / 北岡 真也 / 長野 竜明
要約 課題
給紙パス、排紙パス及びスイッチバックパスを上下方向に多層的に有する自動原稿送り装置において、ジャム紙の視認性を向上して、その処理を容易にする。

解決手段
給紙パス102と排紙パス103の間に原稿の表裏を反転させるためのスイッチバックパス104を備えた自動原稿送り装置において、スイッチバックパス104の一部を、給紙パス102の下方側ガイドの一部を構成する給紙ガイド107と、排紙パス103の上方側ガイドの一部を構成する反転ガイド115とによって構成し、この給紙ガイド107と反転ガイド115を、透明部材または格子形状に構成して、給紙パス側から排紙パス側を視認できるようにする。
特許請求の範囲
【請求項1】
積載された原稿束を1枚ずつ分離して画像読取位置に給送する給紙パスと、前記給紙パスの下方に配置され、前記画像読取位置通過後の原稿を前記給紙パスによる原稿の給送方向と逆方向に排出する排紙パスと、前記給紙パスと前記排紙パスの間に位置し、原稿の表裏を反転させるためのスイッチバックパスを備えた自動原稿送り装置において、
前記スイッチバックパスの一部が、前記給紙パスの下方側ガイドの一部を構成する第1ガイド部材と、前記排紙パスの上方側ガイドの一部を構成する第2ガイド部材とによって構成され、これら第1及び第2ガイド部材が、前記給紙パス側から前記排紙パス側を視認できる構造を有したことを特徴とする自動原稿送り装置。
【請求項2】
前記第1及び第2ガイド部材が、透明部材によって形成されたこと特徴とする請求項1の自動原稿送り装置。
【請求項3】
前記第1及び第2ガイド部材が、上下方向に抜ける格子状に形成されたこと特徴とする請求項1の自動原稿送り装置。
【請求項4】
前記給紙パスの上方側に、該給紙パスの上方を開放可能な給紙カバーを備え、該開放される給紙パスの前記画像読取位置側の端から前記第2ガイド部材の前記画像読取位置側の端までの経路長を、使用する最小原稿の給送方向側長さより短く形成したことを特徴とする請求項1から3のいずれかの自動原稿送り装置。
【請求項5】
請求項1から4のいずれかの自動原稿送り装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項6】
請求項1から4のいずれかの自動原稿送り装置を備えたことを特徴とする画像読取装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像読取装置または画像形成装置に搭載される自動原稿送り装置に係り、特に、原稿の両面の読み取りを可能とするために、その給送経路としてスイッチバックパスを備えた原稿自動送り装置に関する。
【背景技術】
【0002】
多数の原稿の読み取りを効率的に行うために自動原稿送り装置(ADFとも呼ばれる)を備えたコピー機、プリンタ、スキャナまたは複合機などの画像形成装置及び画像読取装置が広く普及している。特に最近では、原稿の両面の読み取りを1回の操作で実現できるように、その給送経路としてスイッチバックパスを備えた自動原稿送り装置を備えたものがある。このような構造の自動原稿送り装置は、一般に、積載された原稿束を1枚ずつ分離して画像読取位置に給送する給紙パスと、前記給紙パスの下方に配置され、前記画像読取位置通過後の原稿を前記給紙パスによる原稿の給送方向と逆方向に排出する排紙パスと、前記給紙パスと前記排紙パスの間に位置し、原稿の表裏を反転させるためのスイッチバックパスを備えて構成されている。このような構成の先行技術としては特許文献1がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、この種の自動原稿送り装置においては、原稿の給送パスが上下方向に多重的に構成されるために、最下部の排紙パスにおいて用紙ジャムが発生すると、スイッチバックパスを構成する部材によって、詰まった原稿の視認が極めてし難く、原稿の位置が確認できないためにジャム処理に時間が掛かるといった問題がある。
【0004】
このような問題に対処する方法として特許文献2には、排紙トレー側壁を透明部材にすることで、排出完了後の原稿に対する視認性を向上した技術が開示されている。しかしながら、この方法では、画像読み取り中にジャムを起こした原稿に対する視認性は向上されず、また排紙トレー側壁を透明部材にしているので、依然として詰まった原稿の確認が容易ではないという問題がある。
【0005】
また、特許文献3及び4には、ガイドを透明部材にして再搬送路にあるジャムシートの視認性を高める方法が開示されている。しかしながら、これらの技術においても、前述のように、給紙パス、スイッチバックパス及び排紙パスを多層的に備える構成の自動原稿送り装置においては、スイッチバックパス及び排紙パスの双方の視認性を向上させることができないという問題がある。
【0006】
また、特許文献5には、用紙の有無により回動する用紙有無検知部材を備えて、水平搬送路に用紙が残存していることを知らせる技術が開示されている。しかしながら、この技術においては、用紙有無検知部材を別途も受ける必要があると共に、これが用紙搬送の負荷となるといった問題がある。
【0007】
【特許文献1】特開2004-107029号
【特許文献2】特開2004-307184号
【特許文献3】特開2001-130757号
【特許文献4】特開2000-086094号
【特許文献5】特開2003-081484号 本発明は、上述した従来の問題点にかんがみ、上述のような原稿の給送パスが多重するような構成の自動原稿送り装置において、これらの給送パス内で起こる用紙ジャムの際に、詰まった原稿の視認性を高めてジャム処理を効率的に行えるようにした自動原稿送り装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1の発明は、積載された原稿束を1枚ずつ分離して画像読取位置に給送する給紙パスと、前記給紙パスの下方に配置され、前記画像読取位置通過後の原稿を前記給紙パスによる原稿の給送方向と逆方向に排出する排紙パスと、前記給紙パスと前記排紙パスの間に位置し、原稿の表裏を反転させるためのスイッチバックパスを備えた自動原稿送り装置において、前記スイッチバックパスの一部が、前記給紙パスの下方側ガイドの一部を構成する第1ガイド部材と、前記排紙パスの上方側ガイドの一部を構成する第2ガイド部材とによって構成され、これら第1及び第2ガイド部材が、前記給紙パス側から前記排紙パス側を視認できる構造を有したことを特徴とする。
【0009】
請求項2の発明は、請求項1の自動原稿送り装置において、前記第1及び第2ガイド部材が、透明部材によって形成されたこと特徴とする。
【0010】
請求項3の発明は、請求項1の自動原稿送り装置において、前記第1及び第2ガイド部材が、上下方向に抜ける格子状に形成されたこと特徴とする。
【0011】
請求項4の発明は、請求項1から3のいずれかの自動原稿送り装置において、前記給紙パスの上方側に、該給紙パスの上方を開放可能な給紙カバーを備え、該開放される給紙パスの前記画像読取位置側の端から前記第2ガイド部材の前記画像読取位置側の端までの経路長を、使用する最小原稿の給送方向側長さより短く形成したことを特徴とする。
【0012】
請求項5の発明は、請求項1から4のいずれかの自動原稿送り装置を備えたことを特徴とする画像形成装置である。
【0013】
請求項6の発明は、請求項1から4のいずれかの自動原稿送り装置を備えたことを特徴とする画像読取装置である。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、前記スイッチバックパスの一部が、前記給紙パスの下方側ガイドの一部を構成する第1ガイド部材と、前記排紙パスの上方側ガイドの一部を構成する第2ガイド部材とによって構成され、これら第1及び第2ガイド部材が、前記給紙パス側から前記排紙パス側を視認できる構造を有しているので、スイッチバックパス内で詰まった原稿だけでなく、排紙パス内で詰まった原稿に対する視認性も格段に向上し、その結果、ジャム処理が容易となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下本発明を実施するための最良の形態を、図に示す実施例を参照して説明する。
【実施例】
【0016】
本実施例は、被読取り原稿を固定の読取り装置部に搬送し、所定の速度で搬送しながら画像読取りを行う装置に用いられる自動原稿送り装置に本発明を適用した例である。図1は本発明の一実施例に係る自動原稿送り装置の概略側断面図、図2は給紙カバーを開いた状態における本発明に係る自動原稿送り装置の概観図である。
【0017】
最初に、本実施例における自動原稿送り装置の基本的な構成について説明する。図において、自動原稿送り装置100は、原稿テーブル105上に積載された原稿束Pを1枚ずつ分離して画像読取位置101に給送する給紙パス102と、給紙パス102の下方に配置され、画像読取位置101通過後の原稿Pを給紙パス102による原稿の給送方向と逆方向に排出する排紙パス103と、給紙パス102と排紙パス103の間に位置し、原稿の表裏を反転させるためのスイッチバックパス104とを備えている。
【0018】
給紙パス102は、その通路の上部を構成する給紙カバー106と、その通路の下部を構成する反転ガイド107及び用紙ガイド108で構成され、その経路に沿って、後述する複数の送りローラや紙端を検出する複数のセンサを備えている。給紙パス102の後部側は下方にループ上に湾曲され、給紙カバー106の後端が用紙ガイド110に接続されて、画像読取位置101に原稿Pを導くようになっている。給紙パス102の上部を構成する給紙カバー106は、その後部を回転軸109で軸支され、図2で示すように、上部に開放できるようになっている。給紙カバー106の開放によって、ユーザは、用紙ジャムの発生時などに自動原稿送り装置100の内部にアクセス可能となる。反転ガイド107は、図1における右端側を軸支され、スイッチバックパス104または排紙パス103で用紙ジャムが発生した場合に、図2に示すように、上方に開くことができるようになっている。
【0019】
排紙パス103は、画像読取位置101の下流側に形成され、画像読取後の原稿Pを排紙トレイ111に導く。排紙パス103の下部は、用紙ガイド112及び113で構成され、また上部は用紙ガイド114と排紙ガイド115とで構成されており、給紙パス102と同様に、その経路に沿って、後述する複数の送りローラや紙端を検出する複数のセンサが備えられている。排紙ガイド115は、図1における左端側を軸支され、排紙パス103で用紙ジャムが発生した場合に、図2に示すように、上方に開くことができるようになっている。
【0020】
スイッチバックパス104は、前記反転ガイド107の下面と前記排紙ガイド115の上面との間隙によって形成される。画像読取後の原稿Pは、後述する制御に従って経路Bにセットされ、逆送りされ、このスイッチバックパス104内に導かれる。スイッチバックパス104に導かれた原稿Pは、このスイッチバック動作によって反転された状態で給紙パス102に戻される。
【0021】
本実施例において、前記3つの給送パスの一部を構成する反転ガイド107及び排紙ガイド115は、それぞれ、その上下方向に抜ける格子状に構成されると共に、その部材は透明なプラスチック材よりなるものである。すなわち、これらガイド部材は、それぞれのその側面形状を有する多数の板材を用紙幅方向に適宜間隔を置いて配置し、その間を多数の連結材にて用紙送り方向において適宜間隔で連結した形状を有しており、これによって、用紙のガイドとしての機能と強度を維持しつつ、上方からその下方向が視認できる構造となっている。
【0022】
また、図1において、長さLは、給紙カバー106による給紙パスの開放位置端部から、排紙ガイド115の端部までの経路長を示しており、実施例において、この経路長Lは、使用する最小原稿の給送方向側長さよりも短く設計されている。したがって、最小サイズの原稿がこの画像読取位置101の区間にある場合においても、その用紙のどちら側かが給紙カバー106側または排紙ガイド103側に飛び出した位置にくることとなる。
【0023】
図3は、自動原稿送り装置100の制御ブロック図を示している。自動原稿送り装置のコントローラ300は、インタフェース301を介して画像読取装置の本体制御部302と接続され、本体制御部302側に原稿Pのサイズ情報や位置情報を送信したりすると共に、本体制御部302側から読取り開始信号を受信したりする。また、コントローラ300は、前記給紙パス102、排紙パス103及びスイッチバックパス104上に設置された各種センサ群303からの各種信号を受けて、同じくこれらのパス上に設置された各種ローラやソレノイドを駆動するモータ群304を駆動制御する。
【0024】
次に、本実施例における自動原稿送り装置の基本的動作について説明する。動作の説明に際して、図1〜図3並びに、図4〜図8に示された動作のフローチャートを参照する。図1において、読取りを行う原稿束Pは、原稿テーブル105上に、その原稿面を上向きの状態にして、原稿先端をストップ爪116に突き当ててセットされる(セット時の状態を破線で示す)。原稿束Pのセットによって、原稿セットフィラー117が、図の破線の状態から実線の状態に角度を変え、これにより原稿セットセンサ118により原稿セットが検知される。原稿束Pの幅方向は、図2に示したサイドフェンス119によって位置決めされる。
【0025】
図示しない本体操作部よりプリントキーが押下され、図3に示す本体制御部302からコントローラ300に原稿給紙信号が送信されると、呼出しモータが正転駆動されて、爪ホームポジションセンサにより、図1のストップ爪116が下方向
(実線の状態) に退避される(図4のステップS1)。続いて、呼出しモータを逆転駆動してピックアップホームポジションセンサにより、ピックアップローラ120が原稿束Pを上から押さえる様に下降される(図4のステップS2)。また、原稿テーブル105面に設けられた原稿長さ検知センサ121〜123により原稿の搬送方向長さの概略が判定され、後に示す原稿幅検知結果との組合せにより原稿サイズの概略判定が行われる(図4のステップS3)。
【0026】
ピックアップローラ120は、給紙モータの正転により最上位の原稿を給紙口に搬送する方向に回転駆動し、原稿テーブル105上の数枚(理想的には1枚)の原稿Pを給紙ベルト124とリバースコロ125によって構成された原稿分離部へと給送する。給紙ベルト124は給紙モータの正転により給紙方向に駆動され、リバースコロ125は給紙と逆方向に回転駆動され最上位の原稿とその下の原稿を分離して、最上位の原稿のみを給紙できる構成となっている。給紙ベルト124とリバースコロ125との作用により1枚に分離された原稿Pは、給紙ベルト124によって更に送られ、突き当てセンサ126によって先端が検知された時点から所定量Xmmだけ原稿搬送して、給紙モータの正転駆動が停止される(図4のステップS4)。この時、前記所定量Xmmを、突き当てセンサ126からプルアウトローラ127までの距離よりも大きくすることで、プルアウトローラ127に一定の撓みを形成した状態で原稿が停止することになる。この時、呼出しモータを逆転させることでピックアップローラ120を原稿上面から退避させ、原稿を給紙ベルト124の搬送力のみで送ることにより(図4のステップS5)、原稿先端は、プルアウトローラ127及び従動ローラ128のニップに進入し、分離給送時に発生した原稿の曲がり(スキュー)を補正することができる。
【0027】
プルアウトローラ127は、前記スキュー補正機能を有すると共に、分離後にスキュー補正された原稿を読取入口ローラ129まで搬送するためのローラで、給紙モータの逆転により駆動される。またこの給紙モータ逆転時、プルアウトローラ127は駆動されるが、そのワンウェイクラッチの作用によりピックアップローラ120と給紙ベルト124は駆動されていない。原稿幅センサ130は、奥行き方向に複数個並べられ、プルアウトローラ127により搬送された原稿の搬送方向に直行する幅方向の情報を取得する。前述した原稿テーブル105上の原稿長さ検知センサ121〜123の検知結果から取得した長さ情報と前記幅情報との組合せにより、本体制御部302に原稿テーブル上に積載された原稿束のサイズ情報を送信する。尚、原稿の搬送方向の正確な長さは、原稿の先端から後端を突き当てセンサ126で検知する間に搬送した距離を、モータ駆動パルス数をカウントすることで算出する。プルアウトローラ127の駆動により読取入口ローラ129に原稿が搬送される際には、原稿搬送速度を高速に設定して原稿Pを画像読取位置101へ送り込む処理時間の短縮が図られており、特に2枚目以降の原稿ではこの高速搬送により前原稿との間隔を短縮することで生産性を向上させることができる(図4のステップS6)。原稿先端が読取入口センサ131により検出されると、読取入口ローラ129に原稿先端が進入する前に減速を開始する。ここで、読取り入口センサ131から読取り入口ローラ129までの距離よりもYmmだけ搬送距離が長くなるように給紙モータを停止させると、停止している読取り入口ローラ129のニップ部に原稿先端が突き当り、一定の撓みを形成した状態で原稿が停止することになり、プルアウトローラ127による原稿搬送時に発生したスキューを補正する事ができる。原稿が読取り入口ローラ129のニップ部で一時停止(レジスト停止)すると、インターフェース手段301を介して本体制御部302にレジスト停止信号を送信する(図5のステップS7)。
【0028】
続いて本体制御部302より読取り開始信号を受信すると、原稿読取り動作が開始する。読取りモータを正転駆動して読取入口ローラ129、読取出口ローラ132を読取り倍率に応じた搬送速度で駆動する(図6のステップS8)。原稿の先端をレジストセンサ133にて検知すると、読取りモータのパルスカウントを開始し、原稿先端が画像読取位置101に到達するタイミングで、本体制御部302に対して副走査方向有効画像領域を示すゲート信号が送出される(図6のステップS9)。該ゲート信号は、通常は原稿後端が画像読取位置101を抜けるまで送出される(図6のステップS10)。画像読取位置101を通過した原稿は、読取出口ローラ132及び排紙ローラ133により搬送され(図1におけるA方向)、排紙トレイ111に排出される(図6のステップS11)。
【0029】
次に、両面原稿の場合の動作について説明する。両面原稿は表面側の読取り時に、画像読取位置101を抜けた原稿先端が排紙ローラ133に到達する前に反転ソレノイドのオンにより、切替爪134が図中破線の位置に切り替わり、読取りモータにて駆動される排紙ローラ133及び下従動コロ135と、反転モータにより駆動される反転ローラ136及び従動コロ137によりB方向に搬送される(図7のステップS13)。B方向に搬送された原稿の後端が排紙ローラ133を抜けると、読取出口センサ137が原稿後端を検出してから所定パルス後、反転ソレノイドをオフして切替爪134は実線の位置に戻り、さらに所定パルス後反転モータの逆転駆動により反転ローラ136が逆転し、原稿はC方向にスイッチバックして、スイッチバックパス104内に導かれる。この時、読取りモータの駆動方向は同一方向、反転モータの駆動方向は逆方向となり、処理時間短縮のために反転モータ及び読取りモータを高速駆動する。原稿がスイッチバックを始めると所定パルス後に給紙モータを逆転(プルアウトローラを駆動する方向に回転)高速駆動する(図7のステップS14)。
【0030】
スイッチバックした原稿は、排紙ローラ133及び上従動コロ138によりC方向に搬送され、片面時と同様に、プルアウトローラ127、読取入口ローラ129を経て裏面側の読み取りのために読取り入口ローラ129のニップ部で一時停止する。裏面側の読み取り時においても読取り入口ローラ129のニップ部に原稿先端を突当ててスキュー補正を行うためには、原稿先端が読取り入口ローラ129に達する前に読取りモータの駆動を停止している必要があるため、読取りモータは原稿先端が読取り入口センサ131によって検知された時点で駆動を停止する(図8のステップS16)。裏面側の読み取りのためにレジスト停止した原稿は、表面側読み取り時と同様に、読取り開始信号を受信後指定された倍率に応じた搬送速度で原稿を読取り位置へと搬送する。裏面側の読み取りが完了すると、再度ページ合わせのための同様の反転動作が行われ排紙ローラ135により排紙トレイ111に排出される。ページ合わせのための反転動作時は読取り倍率に応じた速度で搬送する必要は無いので、高速搬送のまま読取り位置を通過させ、原稿後端を読取り出口センサ137にて検知したら減速することにより、原稿排出時の飛出し防止と処理時間短縮を図っている(図8のステップS15)。
【0031】
次に、本実施例の自動原稿送り装置におけるジャム紙の除去手順について図1及び図2を用いて説明する。図1に示すように、給送パスが多層構造になっている自動原稿送り装置において用紙ジャムが発生すると、ユーザーは始めに給紙カバー106を図2に示すように開いて、紙詰まりを起こしている原稿がどこにあるかを確認する。実施例において、反転ガイド107と排紙ガイド115は、透明部材で構成されると共に格子形状を有しているので、これらガイドの下空間への視認性が良好であり、紙詰まりを起こしている原稿がスイッチバックパス104または排紙パス103内にある場合においても、容易にその存在が確認できるようになる。また、原稿が、画像読取位置101内に存在する場合においては、その経路長Lが原稿長よりも短く設計されているので、その用紙の端部は、開放された給紙カバー106側か排紙ガイド103下に位置していることとなるので、この場合もまた、容易にしてその存在が確認できるようになる。
【0032】
そして、ジャム紙の位置に応じて図2のように反転ガイド107及び排紙ガイド115を、この順番でそれぞれ矢印方向へ開けてジャム紙を取り出す。ジャム紙がローラのニップ圧によって取り出しにくいときは、読取出口ローラ132を回転させて、ジャム紙を送り出しながら引き出す。尚、給紙カバー106にはピックアップローラ120、給紙ベルト124、従動ローラ128が接続されているので、給紙カバー106を開けたときは、上記3つのニップ圧は解除されるようになっている。従って、給紙カバー106を開けたときに、ジャム紙を押さえているニップ圧は、読取入口ローラ129、読取出口ローラ132、排紙ローラ133、反転ローラ136のいずれかによるものである。読取入口ローラ129、読取出口ローラ132、排紙ローラ133は同一駆動であり、これら3種のニップ圧は反転ローラ136のニップ圧よりもはるかに大きいことから、機内の何処にジャム紙があっても正逆回転可能な読取出口ローラ132を回転させれば、ジャム紙は機外へ送り出される構成になっている。
【0033】
このようにして、本発明に係る自動原稿送り装置においては、ユーザは容易にして鉛直方向からジャム処理を行うことができる。従来構成の自動原稿送り装置においては、排紙パス130やスイッチバックパス104に存在するジャム紙を処理するためには、原稿テーブル105を持上げて搬送パスを覗き込んでジャム紙を確認する必要があった。しかも、これはジャム紙の一部が下従動コロ135又は反転ローラ137から下流方向へ抜けているときのみ可能であり、ジャム紙が小サイズで紙全体が搬送パス内に閉じ込められた状態ではジャム紙の存在を確認しにくく、ジャム処理が更に困難になってしまう。このため、ジャム処理をするための第一段階であるジャム紙位置の確認作業に大変手間が掛かっていた。一方で本発明に係る自動原稿送り装置においては、ジャム紙発見の死角となっていた、反転ガイド107、排紙ガイド115及び画像読取位置101下空間への視認性が格段に向上し、これによって、給紙カバーを開ければ、容易にジャム紙の紙詰まり位置を確認できるようになる。
【0034】
なお、前記実施例においては、反転ガイド107及び排紙ガイド115を、格子形状とすると共に透明部材で構成したが、単に格子形状にするか、または単に透明部材で構成するかしても本発明の目的を達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明の一実施例に係る自動原稿送り装置の概略側断面図である。
【図2】給紙カバーを開いた状態における本発明に係る自動原稿送り装置の概観図である。
【図3】本発明の一実施例に係る自動原稿送り装置の制御ブロック図である。
【図4】本発明の一実施例に係る自動原稿送り装置の制御のフローチャートである。
【図5】本発明の一実施例に係る自動原稿送り装置の制御のフローチャートである。
【図6】本発明の一実施例に係る自動原稿送り装置の制御のフローチャートである。
【図7】本発明の一実施例に係る自動原稿送り装置の制御のフローチャートである。
【図8】本発明の一実施例に係る自動原稿送り装置の制御のフローチャートである。
【符号の説明】
【0036】
100 自動原稿送り装置
101 画像読取位置
102 給紙パス
103 排紙パス
104 スイッチバックパス
105 原稿テーブル
106 給紙カバー
107 反転ガイド
108 用紙ガイド
109 回転軸
110 用紙ガイド
111 排紙トレイ
112〜114 用紙ガイド
115 排紙ガイド
116 ストップ爪
117 原稿セットフィラー
118 原稿セットセンサ
119 サイドフェンス
120 ピックアップローラ
121〜123 原稿長さ検知センサ
124 給紙ベルト
125 リバースコロ
126 突き当てセンサ
127 プルアウトローラ
128 従動ローラ
129 読取入口ローラ
130 原稿幅センサ
131 読取り入口センサ
132 読取出口ローラ
133 レジストセンサ
134 切替爪
135 下従動コロ
136 反転ローラ
137 従動コロ
138 上従動コロ
300 コントローラ
301 インタフェース
302 本体制御部
303 センサ群
304 モータ群





 

 


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