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発明の名称 エレベータロープ装置及びエレベータ
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−84195(P2007−84195A)
公開日 平成19年4月5日(2007.4.5)
出願番号 特願2005−272372(P2005−272372)
出願日 平成17年9月20日(2005.9.20)
代理人 【識別番号】100083806
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 秀和
発明者 石渡 崇
要約 課題
エレベータロープにロープ吊り角が生じた場合でも、エレベータロープ装置の耐久性低下を防止する。

解決手段
エレベータロープ装置は、エレベータロープ3の先端部に設けられる係止部4と、エレベータロープ3の先端部が係止される位置に設けられる保持部11と、エレベータロープ3のロープ吊り角の変化に応じて係止部4を保持部11に揺動自在に係止する揺動手段7aとを備える。
特許請求の範囲
【請求項1】
エレベータロープの先端部に設けられる係止部と、
前記係止部が係止される位置に設けられる保持部と、
前記エレベータロープのロープ吊り角の変化に応じて揺動自在に前記係止部を前記保持部に係止する揺動手段と、
を備えることを特徴とするエレベータロープ装置。
【請求項2】
前記揺動手段は、
前記保持部に設けられる第1穴と、
前記係止部に設けられる第2穴と、
前記第1穴と前記第2穴とに挿入され、前記係止部を中心線回りに揺動自在に支持する軸と、
を備えることを特徴とする請求項1記載のエレベータロープ装置。
【請求項3】
前記揺動手段は、
前記保持部に設けられる第1球面部と、
前記第1球面部に嵌合可能な球面形状に形成されて前記係止部に設けられ、前記第1球面部に向けて付勢される第2球面部と、
前記第1球面部と前記第2球面部との間に介装される複数の球体と、
を備えることを特徴とする請求項1記載のエレベータロープ装置。
【請求項4】
係止箇所から下向きに延出するエレベータロープが掛け渡され、乗りかごの昇降に伴って昇降する綱車と、
前記綱車を水平方向に移動させる移動機構と、
前記乗りかごの昇降位置に応じて前記移動機構を駆動させる手段と、
を備えることを特徴とするエレベータロープ装置。
【請求項5】
前記請求項1ないし4のいずれか一記載のエレベータロープ装置を備えることを特徴とするエレベータ。

発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、エレベータロープ装置及びエレベータに関し、特に、エレベータロープにロープ吊り角が生じた場合でも耐久性低下を防止することができるエレベータロープ装置及びこのエレベータロープ装置を備えるエレベータに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、下記特許文献1に記載されているように、エレベータ乗りかごを吊り下げるエレベータロープ装置が知られている。
【0003】
このエレベータロープ装置によれば、そらし綱車と巻上機の駆動綱車とにエレベータロープが掛け渡され、下向きに延出したエレベータロープの一端がエレベータ乗りかごに係止され、下向きに延出したエレベータロープの他端がつり合いおもりに係止されている。
【0004】
エレベータ乗りかご(又は、つり合いおもり)へのエレベータロープの係止は、図13に示すように、エレベータロープ100の先端部に設けられた係止部101をエレベータ乗りかご(又は、つり合いおもり)に設けられた受け板102に係止することにより行われている。
【0005】
係止部101は、エレベータロープ100の先端部に連結されたシャックルロッド103と、シャックルロッド103に保持される圧縮ばね104及び座金105と、シャックルロッド103に螺合されるダブルナット106と、シャックルロッド103の先端部に係止される割ピン107とを備えている。受け板102には穴108が形成され、この穴108にシャックルロッド103の軸部103aが挿通され、受け板102と座金105との間に圧縮ばね104が介装されている。
【0006】
エレベータロープ100は、図14に示すように、そらし綱車109と巻上機に連結された駆動綱車110とに掛け渡されている。このエレベータロープ100の一端に設けられた一方の係止部101がエレベータ乗りかご111の受け板102に係止され、エレベータロープ100の他端に設けられた他方の係止部101がつり合いおもり112に係止されている。
【0007】
エレベータロープ100には、エレベータ乗りかご111とつり合いおもり112との荷重に応じた張力が作用し、この張力の作用により圧縮ばね104が受け板102と座金105との間で圧縮される。
【特許文献1】特開平10−236749号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、前述のエレベータロープ装置においては、以下の点について配慮がなされていない。
【0009】
エレベータロープ100は、駆動綱車110又はそらし綱車109から吊り下がった部分が垂線Aと一致していることが望ましい。しかし、何らかの事情によりエレベータロープ100の吊り下がり方向が垂線Aに対して傾き、“ロープ吊り角”を生じる場合がある。
【0010】
このロープ吊り角の角度は、エレベータ乗りかご111(又は、つり合いおもり112)の昇降位置に応じて変化し、例えば、エレベータ乗りかご111が図14において仮想線で示す最下階停止位置に位置する場合にはロープ吊り角の角度が“θ1”となり、エレベータ乗りかご111が図14において実線で示す最上階停止位置に位置する場合にはロープ吊り角の角度が“θ2(θ2>θ1)”となる。
【0011】
エレベータロープ100にロープ吊り角が生じた場合、ロープ吊り角が大きくなるにつれてシャックルロッド103の軸部103aが穴108の内周面に近付き、軸部103aの外周面が穴108の内周面に接触した場合には軸部103aと穴108との接触部分が磨耗する。ロープ吊り角が大きくなった場合でも軸部103aの外周面と穴108の内周面とが接触しないようにするためには、穴108の内径寸法を大きくする必要がある。
【0012】
しかし、穴108の内径寸法を大きくしても圧縮ばね104の外径寸法より大きくすることはできないので、穴108の内径寸法を大きくしてロープ吊り角に対処するということには限界がある。
【0013】
さらに、ロープ吊り角が生じた場合には、圧縮ばね104及び圧縮ばね104が当接する受け板102に作用する荷重が偏荷重となり、エレベータロープ装置の一部である圧縮ばね104や受け板102の耐久性が低下する。
【0014】
本発明はこのような課題を解決するためになされたもので、その目的は、エレベータロープにロープ吊り角が生じた場合でも、耐久性低下を防止することができるエレベータロープ装置及びこのエレベータロープ装置を備えるエレベータを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明の実施の形態に係る第1の特徴は、エレベータロープ装置において、エレベータロープの先端部に設けられる係止部と、前記係止部が係止される位置に設けられる保持部と、前記エレベータロープのロープ吊り角の変化に応じて揺動自在に前記係止部を前記保持部に係止する揺動手段と、を備える。
【0016】
本発明の実施の形態に係る第2の特徴は、エレベータロープ装置において、係止箇所から下向きに延出するエレベータロープが掛け渡され、乗りかごの昇降に伴って昇降する綱車と、前記綱車を水平方向に移動させる移動機構と、前記乗りかごの昇降位置に応じて前記移動機構を駆動させる手段と、を備える。
【0017】
本発明の実施の形態に係る第3の特徴は、エレベータにおいて、第1又は第2の特徴に係るエレベータロープ装置を備える。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、エレベータロープにロープ吊り角が生じた場合でも、ロープ吊り角が原因となるエレベータロープ装置の耐久性低下を防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明の実施の形態を図面を用いて説明する。
【0020】
(第1の実施の形態)
本発明の第1の実施の形態に係るエレベータロープ装置を備えるエレベータは、図1に示すように、巻上機(図示せず)に連結されて回転駆動される駆動綱車1と、そらし綱車2と、これらの駆動綱車1とそらし綱車2とに掛け渡されるエレベータロープ3と、エレベータロープ3の両先端部に設けられた2つの係止部4とを備えている。エレベータロープ3の一方の係止部4はエレベータ乗りかご5に係止され、エレベータロープ3の他方の係止部4はつり合いおもり6に係止されている。このエレベータロープ装置は、図3に示すように、3本のエレベータロープ3が1組として使用されている。
【0021】
エレベータ乗りかご5への係止部4の係止は、図2及び図3に示すように、揺動手段7aにより行われている。なお、つり合いおもり6への係止部4の係止も同じ構成の揺動手段により行われている。
【0022】
エレベータ乗りかご5にはかご枠8が設けられ、このかご枠8は、エレベータ乗りかご5を昇降路内に吊り下げたときに水平方向となる向きに延出している。かご枠8には、ボルト9とナット10とを用いて保持部11が固定されている。
【0023】
保持部11は、平行に対向する一対の側板11aを有する断面形状ハット形に形成された部材であり、保持部11の側板11aはかご枠8の延出方向と直交する向きに配置されている。一対の側板11aにはそれぞれ第1穴12が形成され、これらの第1穴12はかご枠8の延出方向と平行な同一直線上に位置して同一径に形成されている。
【0024】
係止部4は、エレベータロープ3の先端部に連結されるシャックルロッド13と、シャックルロッド13に保持されるベース14及び圧縮ばね15及び座金16と、シャックルロッド13に螺合されるダブルナット17と、シャックルロッド13の先端部に係止される割ピン18とを備えている。
【0025】
ベース14は、平行に対向する一対の側板14aと一対の側板14aを連結する底板14bとを有する断面形状U字形に形成されている。底板14bには穴19が形成され、この穴19にシャックルロッド13の軸部13aが挿通され、底板14bと座金16との間に圧縮ばね15が介装されている。
【0026】
ベース14の一対の側板14aにはそれぞれ第2穴20が形成され、第2穴20にはラジアル軸受21が取付けられている。
【0027】
ベース14は、側板14aを保持部11の側板11aの内側に位置させ、さらに、側板11aに形成された第1穴12の中心線と側板14aに形成された第2穴20の中心線とを一致させて配置されている。そして、第2穴20に取付けられたラジアル軸受21と第1穴12とに軸7が挿入され、これらの第1穴12と第2穴20と軸受21と軸7とを含んで揺動手段7aが構成されている。この揺動手段7aにより、ベース14を含む係止部4が軸7の中心線回りに揺動自在に保持部11に係止されている。
【0028】
軸7には、一方の側板11aの外側に位置するキープレート22が取付けられ、このキープレート22によって軸7が抜け止めされている。また、側板11aと側板14aとの間には、軸7が挿通されるスラスト軸受23が介装されている。
【0029】
このような構成において、垂線Aに対するエレベータロープ3の傾き角であるロープ吊り角が生じた状態を図4に示す。ロープ吊り角の角度はエレベータ乗りかご5の昇降位置に応じて変化し、例えば、エレベータ乗りかご5が仮想線で示す最下階停止位置に位置する場合にはロープ吊り角の角度が“θ1”となり、エレベータ乗りかご5が実線で示す最上階停止位置に位置する場合にはロープ吊り角の角度が“θ2(θ2>θ1)”となる。
【0030】
ロープ吊り角が生じている場合の係止部4と保持部11との係止状態を図5に示す。図5(a)は、エレベータ乗りかご5が最下階停止位置に位置してロープ吊り角の角度が“θ1”の場合を示し、図5(b)は、エレベータ乗りかご5が最上階停止位置に位置してロープ吊り角の角度が“θ2”の場合を示している。
【0031】
エレベータロープ3及び係止部4にはエレベータ乗りかご5の荷重が作用し、この荷重が作用することにより係止部4が軸7の中心線回りに揺動し、軸7と係止部4とエレベータロープ3とが一直線B上に位置する。エレベータ乗りかご5の昇降に伴ってロープ吊り角の角度が変化した場合には、その角度変化に応じて係止部4が軸7の中心線回りに揺動し、軸7と係止部4とエレベータロープ3とが常に一直線B上に位置する。
【0032】
このため、ロープ吊り角の角度が変化した場合でも、ベース14の底板14bと座金16とが常に平行に対向し、底板14bと座金16との間に介装されている圧縮ばね15は、底板14bに対して常に同じ当接状態に維持される。したがって、ロープ吊り角が生じ、そのロープ吊り角の角度がエレベータ乗りかご5の昇降に伴って変化した場合でも、係止部4に対して、特に、係止部4の一部である圧縮ばね15や底板14bに対して偏荷重が作用せず、圧縮ばね15を含めた係止部4の耐久性、更には、係止部4を含むエレベータロープ装置の耐久性を高めることができる。
【0033】
なお、第1の実施の形態では、エレベータロープ3の先端部をエレベータ乗りかご5とつり合いおもり6とに係止する方式のエレベータを例に挙げて説明したが、エレベータ乗りかご5又はつり合いおもり6に綱車を取付け、この綱車に掛け渡したエレベータロープの先端部を機械室内に設けられる保持部に係止する方式のエレベータにおいても本発明を適用することができる。
【0034】
(第2の実施の形態)
本発明の第2の実施の形態に係るエレベータロープ装置及びこのエレベータロープ装置を備えるエレベータについて、図6ないし図10に基づいて説明する。なお、この第2の実施の形態及びそれ以降の各実施の形態において、第1の実施の形態における構成要素と同じ構成要素には同じ符号を付け、重複する説明は省略する。
【0035】
第2の実施の形態に係るエレベータロープ装置は、エレベータロープ3の両先端部に設けられた係止部30と、エレベータ乗りかご5のかご枠8に固定された保持部31と、一方の係止部30を保持部31に揺動自在に係止する揺動手段32とを備えている。かご枠8への保持部31の固定は、ボルト締めにより行われている。なお、図示しないが、つり合いおもりにも保持部31と同じ構造の保持部が設けられ、この保持部に対してエレベータロープ3の他方の先端部に設けられた係止部30が揺動手段32と同じ構造の揺動手段により揺動自在に係止されている。
【0036】
係止部30は、エレベータロープ3の先端部に連結されるシャックルロッド13と、シャックルロッド13に保持される可動座金33及び圧縮ばね15及び座金16と、シャックルロッド13に螺合されるダブルナット17と、シャックルロッド13の先端部に係止される割ピン18とを備えている。可動座金33は、圧縮ばね15に対向する面が平坦面33aに形成され、反対側の面に凸形状の第2球面部34が形成されている。圧縮ばね15は、平坦面33aと座金16との間に介装されている。
【0037】
保持部31には、シャックルロッド13の軸部13aが挿通される穴35が形成され、さらに、この穴35を中心とする凹形状の第1球面部36が形成されている。この第1球面部36に対し可動座金33の第2球面部34が対向して配置され、第1球面部36と第2球面部34とは嵌合可能な形状に形成されている。また、エレベータロープ3にエレベータ乗りかご5が吊り下げられることにより、対向して配置された第1球面部36と第2球面部34とは、互いに向かい合う方向に付勢されている。穴35の内径は、エレベータロープ3のロープ吊り角が最大角度になった場合において、軸部13aが接触しない寸法に形成されている。
【0038】
揺動手段32は、第1球面部36と、第2球面部34と、嵌合する位置に対向して配置された第1球面部36と第2球面部34との間に介装される複数の球体37とを有している。複数の球体37は、リング形状の保持器38により保持され、各球体37の間隔を一定に維持されている。
【0039】
このような構成において、垂線Aに対するロープ吊り角が生じている場合の係止部30と保持部31との係止状態を図8に示す。エレベータロープ3にロープ吊り角が生じ、そのロープ吊り角の角度“θ”がエレベータ乗りかご5の昇降に伴って変化した場合には、球体37を介して第1球面部36に対向する第2球面部34を有する可動座金33が揺動し、エレベータロープ3と可動座金33を含む係止部30とが一直線“B”上に位置する。そして、可動座金33の平坦面33aと座金16とが常に平行に対向し、平坦面33aと座金16との間に介装されている圧縮ばね15は、平坦面33a及び座金16に対して常に同じ当接状態に維持される。
【0040】
したがって、ロープ吊り角が生じ、そのロープ吊り角の角度“θ”がエレベータ乗りかご5の昇降に伴って変化した場合でも、係止部30に対して、特に、係止部30の一部である圧縮ばね15や可動座金33に対して偏荷重が作用せず、圧縮ばね15を含めた係止部30の耐久性、更には、係止部30を含むエレベータロープ装置の耐久性を高めることができる。
【0041】
エレベータロープ装置が複数本(例えば、3本)のエレベータロープ3を有する場合において、図9に示すように、駆動綱車1のロープ溝のピッチ“P1”と、エレベータ乗りかご5へのエレベータロープ3の係止ピッチ“P2”とが異なり、これが原因となってエレベータロープ3のロープ吊り角が発生する場合がある。なお、3本のエレベータロープ3のうち中央のエレベータロープ3ではロープ吊り角は発生せず、両側のエレベータロープ3においてロープ吊り角が発生する。
【0042】
この場合においても、ロープ吊り角の角度はエレベータ乗りかご5の昇降位置に応じて変化し、例えば、エレベータ乗りかご5が仮想線で示す最下階停止位置に位置する場合にはロープ吊り角の角度が“θ3”となり、エレベータ乗りかご5が実線で示す最上階停止位置に位置する場合にはロープ吊り角の角度が“θ4(θ4>θ3)”となる。
【0043】
ロープ吊り角が生じている場合の係止部30と保持部31との係止状態を図10に示す。図10(a)は、エレベータ乗りかご5が最下階停止位置に位置してロープ吊り角の角度が“θ3”の場合を示し、図10(b)は、エレベータ乗りかご5が最上階停止位置に位置してロープ吊り角の角度が“θ4”の場合を示している。
【0044】
図9及び図10に示したように、駆動綱車1のロープ溝のピッチ“P1”と、エレベータ乗りかご5へのエレベータロープ3の係止ピッチ“P2”とが異なるためにロープ吊り角が生じ、そのロープ吊り角の角度がエレベータ乗りかご5の昇降に伴って変化した場合には、球体37を介して第1球面部36に対向する第2球面部34を有する可動座金33が揺動し、エレベータロープ3と可動座金33を含む係止部30とが一直線“B”上に位置する。そして、可動座金33の平坦面33aと座金16とが常に平行に対向し、平坦面33aと座金16との間に介装されている圧縮ばね15は、平坦面33a及び座金16に対して常に同じ当接状態に維持される。
【0045】
したがって、この第2の実施の形態に係るエレベータロープ装置によれば、ロープ吊り角が生じる方向がどの方向であっても、図8又は図10に示すように、係止部30の一部である圧縮ばね15や可動座金33に対して偏荷重が作用することを防止することができ、圧縮ばね15を含めた係止部30の耐久性、更には、係止部30を含むエレベータロープ装置の耐久性を高めることができる。
【0046】
なお、第2の実施の形態では、可動座金33に凸形状の第2球面部34を形成し、保持部31に凹形状の第1球面部36を形成した場合を例に挙げて説明したが、可動座金33に凹形状の第2球面部を形成し、保持部31に凸形状の第1球面部を形成し、これらの第1球面部と第2球面部とを球体37を介して嵌合させてもよい。
【0047】
(第3の実施の形態)
本発明の第3の実施の形態に係るエレベータロープ装置及びこのエレベータロープ装置を備えるエレベータについて、図11及び図12に基づいて説明する。
【0048】
第3の実施の形態に係るエレベータロープ装置は、エレベータロープ3の両先端部が機械室内の天井部分などに係止されている。このエレベータロープ3は、乗りかご5の天井部分に取り付けられた二つの綱車40、41と、つりあい重り6の上部に取り付けられた綱車42と、駆動綱車1と、そらし綱車2とに掛け渡されている。
【0049】
エレベータロープ3の先端部が係止された箇所の構造は、図13に示した構造を上下逆向きにした構造であり、エレベータロープ3に作用する張力により圧縮される圧縮ばね43が用いられている。
【0050】
綱車40には、この綱車40を水平方向に移動させる移動機構であるモータ44が連結されている。モータ44には、モータ44を駆動させる手段としての制御部(図示せず)が接続されている。制御部は、エレベータロープ3にロープ吊り角が生じている場合において、乗りかご5の昇降位置に応じてモータ44を駆動させ、ロープ吊り角の角度を小さく抑えるように機能する。
【0051】
このような構成において、エレベータロープ3における機械室の天井部分から下向きに延出した部分において、ロープ吊り角が生じている場合、そのロープ吊り角の角度は乗りかご5の昇降に伴って変化する。具体的には、乗りかご5が上昇することに伴ってロープ吊り角の角度が大きくなり、乗りかご5が下降することに伴ってロープ吊り角の角度が小さくなる。
【0052】
乗りかご5の昇降に伴ってロープ吊り角の角度が変化した場合において、何らの対策を採らないとすれば、圧縮ばね43に偏荷重が作用し、圧縮ばね43を含めた係止部分の耐久性、更には、エレベータロープ装置の耐久性が低下することになる。
【0053】
そこで、エレベータロープ3における機械室の天井部分から下向きに延出した部分においてロープ吊り角が生じている場合には、乗りかご5の昇降位置に応じてモータ44を駆動させ、綱車40を水平方向に移動させる。綱車40の移動方向は、乗りかご5が昇降しても、エレベータロープ3のロープ吊り角の角度が、最も小さな値で一定に維持される方向である。
【0054】
したがって、モータ44の駆動により綱車40を水平方向に移動させることにより、乗りかご5が昇降してもロープ吊り角の角度を小さな値で一定に維持することができる。これにより、ロープ吊り角の発生が原因となる圧縮ばね43への偏荷重の作用を抑制することができ、圧縮ばね43を含めた係止部分の耐久性、更には、エレベータロープ装置の耐久性を向上させることができる。
【0055】
なお、第3の実施の形態では、乗りかご5に設けられている綱車40をモータ44で水平方向に移動させる場合について説明したが、同様の機構によってつりあい重り6に設けられている綱車42を水平方向に移動させることも有効である。この場合には、つり合い重り6の上方の機械室天井部分に係止されたエレベータロープ3に取付けられている圧縮ばね43に対する偏荷重の作用を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】本発明の第1の実施の形態にエレベータロープ装置を備えるエレベータを示す概略図である。
【図2】そのエレベータロープ装置を示す正面図である。
【図3】そのエレベータロープ装置を示す側面図である。
【図4】ロープ吊り角が生じた状態のエレベータを示す概略図である。
【図5】ロープ吊り角が生じている場合の係止部と保持部との係止状態を示す正面図である。
【図6】本発明の第2の実施の形態に係るエレベータロープ装置を示す正面図である。
【図7】そのエレベータロープ装置を図6におけるX−X線で断面にして示す側面図である。
【図8】ロープ吊り角が生じている場合の係止部と保持部との係止状態を示す正面図である。
【図9】ロープ溝のピッチとエレベータロープの係止ピッチとが異なることが原因となってロープ吊り角が生じた状態のエレベータを示す概略図である。
【図10】ロープ吊り角が生じている場合の係止部と保持部との係止状態を示す正面図である。
【図11】本発明の第3の実施の形態に係るエレベータロープ装置を備えるエレベータを示す概略図である。
【図12】そのエレベータロープ装置を示す正面図である。
【図13】従来例のエレベータロープ装置の一例を示す正面図である。
【図14】そのエレベータロープ装置を備えるエレベータを示す概略図である。
【符号の説明】
【0057】
3 エレベータロープ
4 係止部
7 軸
7a 揺動手段
11 保持部
12 第1穴
20 第2穴
30 係止部
31 保持部
32 揺動手段
34 第2球面部
36 第1球面部
37 球体




 

 


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