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発明の名称 エレベータの空調システム
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−84193(P2007−84193A)
公開日 平成19年4月5日(2007.4.5)
出願番号 特願2005−272350(P2005−272350)
出願日 平成17年9月20日(2005.9.20)
代理人 【識別番号】100058479
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴江 武彦
発明者 正木 幸男 / 桑原 邦夫
要約 課題
複雑な配管設備を必要とせずに、乗りかご以外の場所に設置された空調装置を用いてかご室内を効率的に冷暖房する。

解決手段
乗りかご13以外の場所に空調装置21を設置しておき、乗りかご13が所定の位置に来たときに、乗りかご13に設けられた第1の吸排気ダクト22と、空調装置21から昇降路12内に配設された第2の吸排気ダクト23とを連結することで、空調装置21の空気を乗りかご内に送り込む。これにより、複雑な配管設備を必要とせずに、空調装置21以外の場所に設置された空調装置21を用いてかご室内を効率的に冷暖房することができる。
特許請求の範囲
【請求項1】
昇降路内を昇降動作する乗りかごと、
この乗りかごに設けられた第1のダクトと、
上記乗りかご以外の場所に設置された空調装置と、
この空調装置から上記昇降路内に配設された第2のダクトと、
上記乗りかごが所定の位置に来たときに、上記第1のダクトと上記第2のダクトとを連結し、上記空調装置の空気を上記乗りかご内に送り込む連結機構と
を具備したことを特徴とするエレベータの空調システム。
【請求項2】
上記所定の位置は、最上階および最下階の少なくとも一方を含むことを特徴とする請求項1記載のエレベータの空調システム。
【請求項3】
上記連結機構は、
上記第1のダクトの先端部に開閉自在に設けられ、上記乗りかごが上記所定の位置以外にあるときに閉じる方向へ付勢された先端弁と、
上記第2のダクトの先端部に設けられ、上記乗りかごが上記所定の位置に来たときに上記先端弁に係合して上記先端弁を開く連結部と
から構成されることを特徴とする請求項1記載のエレベータの空調システム。
【請求項4】
上記乗りかごが上記所定の位置以外にあるときに、上記乗りかご内の空気を上記第1のダクトを介して循環させる循環機構を具備したことを特徴とする請求項1記載のエレベータの空調システム。
【請求項5】
所定の条件に基づいて上記乗りかごを上記所定の位置に強制移動させる運転制御手段を具備したことを特徴とする請求項1記載のエレベータの空調システム。
【請求項6】
上記乗りかご内の乗客の有無を検出する乗客検出手段を備え、
上記運転制御手段は、上記乗客検出手段によって上記乗りかご内に乗客がいないことが検出された場合に、上記乗りかごを上記所定の位置に強制移動させることを特徴とする請求項5記載のエレベータの空調システム。
【請求項7】
上記乗りかご内の温度を検出する温度検出手段を備え、
上記運転制御手段は、上記温度検出手段によって検出された上記乗りかご内の温度が設定温度範囲外であった場合に、上記乗りかごを上記所定の位置に強制移動させることを特徴とする請求項5記載のエレベータの空調システム。
【請求項8】
上記乗りかご内の乗客の有無を検出する乗客検出手段と、
上記乗りかご内の温度を検出する温度検出手段とを備え、
上記運転制御手段は、上記乗客検出手段によって上記乗りかご内に乗客がいないことが検出され、かつ、上記温度検出手段によって検出された上記乗りかご内の温度が設定温度範囲外であった場合に、上記乗りかごを上記所定の位置に強制移動させることを特徴とする請求項5記載のエレベータの空調システム。
【請求項9】
上記運転制御手段は、ホール呼びが登録されていることを前提として上記乗りかごを上記所定の位置に強制移動させることを特徴とする請求項6乃至8のいずれか1つに記載のエレベータの空調システム。
【請求項10】
少なくとも、上記所定の位置として定められた階床に上記乗りかごが着床中であるか、あるいは、上記階床のかご呼びまたはホール呼びの登録がある場合に上記空調装置の運転を起動し、上記乗りかごが上記階床以外に存在し、かつ、上記階床のかご呼びまたはホール呼びの登録がない場合に上記空調装置の運転を休止する空調制御手段を具備したことを特徴とする請求項1記載のエレベータの空調システム。
【請求項11】
エレベータのホールに上記空調装置の温度調節を遠隔的に行うための操作手段を具備したことを特徴とする請求項1記載のエレベータの空調システム。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、エレベータの乗りかご内を冷房または暖房するための空調システムに関する。
【背景技術】
【0002】
建物の高層化と共に人々の暮らしの中に深く浸透しているエレベータでは、より快適な移動空間を提供するために、空調装置を設置することが主流になって来ている。
【0003】
一般に、エレベータ用の空調装置は乗りかごの上部に設置され、その空調装置から冷房あるいは暖房された空気をかご室内に送り込む構成になっている。また、乗りかご上に設置する空調装置の小型化を図るために、作動媒体を製造するための室外装置を乗りかご以外の場所に設置しておき、そこからダクトを介して作動媒体をかご室内に送る込む構成としたものもある(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平10−231079号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、乗りかごの上に空調装置を設置した場合、かご上での作業スペースが狭くなるため、作業しづらいといった問題がある。また、かご上に設置された空調装置の高さ寸法分を考慮して、昇降路の最上階のオーバヘッド寸法を変更しなければならない。この場合、機械室レスのエレベータでは、オーバヘッド寸法が通常のエレベータよりも短いため、最上階に空調装置分のスペースを空けることに困難を要する。
【0005】
また、空調装置から発生するドレイン水の問題もある。通常、排水設備をかご側に設けて定期的に排水作業を行うようになっているが、その都度、エレベータ運転を休止して作業員が乗りかごの上で作業しなければならない。
【0006】
さらに、空調装置の温度調節は、乗りかご内にてワイヤード方式あるいはワイヤレス方式のリモコンにより行うことが一般的である。しかし、乗りかご内に乗客がいる場合に温度調節作業を行いづらく、また、エレベータ運行上、運転を停止しての温度調節作業は非効率的であり、その作業より発生する運行遅延時間が乗客に不快感を与えてしまうなどの問題がある。
【0007】
なお、上記特許文献1のように、かご室外に設置された室外装置から作動媒体をかご室内に送る込む構成では、作動媒体をかご室内に送り込むための配管の設備が複雑であり、さらに、室外装置以外の冷房機器を乗りかごに設置する必要がある。
【0008】
本発明は上記のような点に鑑みなされたもので、複雑な配管設備を必要とせずに、乗りかご以外の場所に設置された空調装置を用いてかご室内を効率的に冷暖房することのできるエレベータの空調システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明のエレベータの空調システムは、昇降路内を昇降動作する乗りかごと、この乗りかごに設けられた第1のダクトと、上記乗りかご以外の場所に設置された空調装置と、この空調装置から上記昇降路内に配設された第2のダクトと、上記乗りかごが所定の位置に来たときに、上記第1のダクトと上記第2のダクトとを連結し、上記空調装置の空気を上記乗りかご内に送り込む連結機構とを具備して構成される。
【0010】
このような構成によれば、乗りかご以外の場所に空調装置を設置しておき、乗りかごが所定の位置に来たときに、乗りかごに設けられた第1のダクトと、空調装置から昇降路内に配設された第2のダクトとを連結することで、空調装置の空気を乗りかご内に送り込む。これにより、複雑な配管設備を必要とせずに、乗りかご以外の場所に設置された空調装置を用いてかご室内を効率的に冷暖房することができる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、乗りかごが所定の位置にきたときに、乗りかご以外の場所に設置された空調装置にダクトを介して連結する構成としたことにより、複雑な配管設備を必要とせずに、乗りかご以外の場所に設置された空調装置を用いてかご室内を効率的に冷暖房することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
【0013】
図1は本発明の一実施形態に係るエレベータの空調システムの全体構成を示す図であり、図中の11は建屋、12はその建屋内に構築されたエレベータの昇降路、13はエレベータの乗りかごである。なお、図1の例では、乗りかご13が2つ示されているが、これは乗りかご13が最上階と最下階に着床している状態を示すためのものであって、実際には1台である。
【0014】
乗りかご13は、ロープ14を介してカウンターウェイト(釣り合い重り)15とつるべ式に接続されており、モータ17の駆動により昇降路12内を昇降動作する。
【0015】
機械室16は、例えば建屋11の最上部などに設けられている。この機械室16内には、モータ17を含むエレベータの駆動機構の他に、これらを駆動制御する制御盤と呼ばれる主制御装置18が設けられている。主制御装置18は、CPU、ROM、RAMなどを備えたコンピュータからなり、プログラムの起動によりエレベータ全体の運転制御を行う。
【0016】
ここで、乗りかご13以外の場所、例えば昇降路12またはその昇降路12が構築された建屋11内の任意の場所に、空調装置21が設置されている。この空調装置21は、冷暖房機能を備えており、乗りかご13の室内を冷房あるいは暖房するために用いられる。この空調装置21は、乗りかご13が所定の位置(以下、吸排気位置と称す)に来たときに乗りかご13内に冷暖房の空気を送り込む。
【0017】
上記吸排気位置とは、具体的には最上階と最下階である。すなわち、乗りかご13が最上階あるいは最下階に来たときに、第1の吸排気ダクト22と第2の吸排気ダクト23を介して空調装置21に連結して、乗りかご13内に冷暖房の空気を送り込むように構成されている。
【0018】
図1に示すように、乗りかご13には、第1の吸排気ダクト22が接続されている。この第1の吸排気ダクト22は一対の吸入ダクト24と排出ダクト25からなり、その先端部は建屋11側に向けられている。また、吸入ダクト24と排出ダクト25は中継ダクト26によって連結されている。この中継ダクト26は、乗りかご13が吸排気位置以外にあるときに、乗りかご13内の空気を循環させるための循環機構として用いられる(図2参照)。
【0019】
一方、空調装置21には、第2の吸排気ダクト23が接続されている。この第2の吸排気ダクト23は一対の吸入ダクト27と排出ダクト28からなり、空調装置21から建屋11内を通って昇降路12まで配設されている。この吸入ダクト27と排出ダクト28の先端部は、乗りかご13が上記吸排気位置である最上階または最下階に着床したときに、乗りかご13側の吸入ダクト24と排出ダクト25の先端部と同じ高さで向き合うように、例えばホールドア19の上部付近に設置されている。
【0020】
この第1の吸排気ダクト22と第2の吸排気ダクト23の連結により、空調装置21によって温度調整された空気(冷風または温風)が乗りかご13内に送り込まれると共に、乗りかご13内の空気が空調装置21へ排出される。
【0021】
なお、図1の例では、乗りかご側のダクト24,25の先端部と、建屋側のダクト27,28の先端部がそれぞれに乗りかご13の昇降方向に配置されているが、これはダクト24,25の先端部とダクト27,28の先端部が向き合っていることを分かりやすく示すためのものであり、実際には図2および図3の上面断面図に示すように乗りかご13の昇降方向に対して水平方向に配置される。
【0022】
また、乗りかご13には、荷重センサ31および温度センサ32が設けられている。荷重センサ31は、乗りかご13内の底部に設置されており、乗りかご13の積載荷重を検出する。温度センサ32は、乗りかご13内に設置されており、かご室内の温度を検出する。この荷重センサ31と温度センサ32の検出信号は、それぞれテールコード33を介して主制御装置18に与えられる。
【0023】
次に、乗りかご側のダクト24,25(第1の吸排気ダクト22)の構成について説明する。
【0024】
図2および図3は乗りかご側のダクト24,25の先端部の構成を示す上面断面図であり、図2は乗りかご13が吸排気位置以外にある場合の状態、図3は乗りかご13が吸排気位置にある場合の状態を示している。なお、図中の矢印は空気の流れ方向を表している。
【0025】
乗りかご13に設けられた吸入ダクト24内には、かご室内に空気を送り込むための機構として、吸入ファン41と空気圧縮弁42が設けられている。その吸入ダクト24の先端部分には、先端弁43が開閉自在に取り付けられている。この先端弁43は、バネ機構44によって吸入ダクト24の吸入口を閉じる方向に付勢されている。
【0026】
また、乗りかご13に設けられた排出ダクト25内には、かご室内の空気を排出するための機構として、排出ファン51と空気圧縮弁52が設けられている。その排出ダクト25の先端部分には、先端弁53が開閉自在に取り付けられている。この先端弁53は、バネ機構54によって排出ダクト25の排出口を閉じる方向に付勢されている。
【0027】
このような構成において、乗りかご側のダクト24,25内部に吸入ファン41、排出ファン51を組み込むことで、かご室内の冷暖房空気の吸入排気効率を向上させることができる。さらに、ファン41,51の前方に空気圧縮弁42,52を設けてダクト内の冷暖房空気を圧縮し、空気流動を加速させることで、かご室内の空気循環効率を上げることが可能である。
【0028】
また、乗りかご側のダクト24,25の先端部に開閉自在の先端弁43,53を設けておくことで、乗りかご13が吸排気位置(最上階または最下階)に来たときだけ、建屋側のダクト27,28と連結して吸排気動作を行うことが可能となる。
【0029】
この場合、乗りかご13が吸排気位置以外にある場合には、吸入ダクト24の先端部に設けられた先端弁43と排出ダクト25の先端部に設けられた先端弁53はそれぞれ閉じた状態にある。その際、図2に示すように、吸入ダクト24と排出ダクト25は中継ダクト26によって連結されているため、かご室内の空気は中継ダクト26を介して循環することになる。
【0030】
一方、乗りかご13が吸排気位置にあるときには、吸入ダクト24と空調装置21に接続された吸入ダクト27が連結する。このとき、吸入ダクト27の先端部に取り付けられた連結部27aが先端弁43をバネ機構44の付勢力に抗して押し広げる。同様に、排出ダクト25と空調装置21に接続された排出ダクト28が連結すると、排出ダクト28の先端部に取り付けられた連結部28aが先端弁53をバネ機構54の付勢力に抗して押し広げる。これにより、図3に示すように、先端弁43,53が共に開いた状態になり、空調装置21の空気が乗りかご13内に送り込まれ、また、乗りかご13内の空気が空調装置21に排出されることになる。
【0031】
ここで、図4乃至図6を用いて、第1の吸排気ダクト22と第2の吸排気ダクト23の連結機構について詳しく説明する。
【0032】
図4は建屋側のダクト27,28の先端部を正面から見た場合の図である。図5および図6は乗りかご側のダクト24,25の先端部を正面から見た場合の図であり、図5はその先端部に設けられた先端弁43,53が閉じた状態、図6はその先端部に設けられた先端弁43,53が開いた状態を示している。
【0033】
図4に示すように、空調装置21に接続された建屋側のダクト27,28の先端部には、それぞれに菱形状に形成された連結部27a,28aが取り付けられている。また、図5に示すように、乗りかご側のダクト24,25の先端部には、それぞれに先端弁43,53が開閉自在に設けられている。
【0034】
ここで、先端弁43の上下には、吸入ダクト27の連結部27aを嵌込むための切欠部43aが形成されている。同様に、先端弁53の上下には、排出ダクト28の連結部28aを嵌込むための切欠部53aが形成されている。
【0035】
このような構成において、乗りかご13が吸排気位置(最上階または最下階)に移動すると、その吸排気位置に設置された建屋側の吸入ダクト27の連結部27aが乗りかご側の吸入ダクト24の先端弁43に形成された切欠部43aから入り込み、吸入ダクト27と吸入ダクト24とが連結される。
【0036】
その際、図6に示すように、連結部27aの厚みにより先端弁43が左右に押し広げられる。これにより、先端弁43が開き、吸入ダクト27と吸入ダクト24とが導通した状態となる。また、先端弁43は常時バネ機構44によって閉方向に付勢されているため、その付勢力によって連結部27aが挟持され、吸入ダクト27と吸入ダクト24との連結状態が保持されることになる。
【0037】
排出ダクト28と排出ダクト25との連結についても同様である。すなわち、建屋側の排出ダクト28の連結部28aが乗りかご側の吸入ダクト25の先端弁53に形成された切欠部53aから入り込むことで、先端弁53が開き、排出ダクト28と排出ダクト25とが連結されることになる。
【0038】
また、乗りかご13が吸排気位置(最上階または最下階)から他の位置に移動すると、建屋側のダクト27,28の連結部27a,28aが乗りかご側のダクト24,25の先端弁43,53からそれぞれ離間する。これに伴い、先端弁43,53がバネ機構44,54の付勢力によって閉じることになる。
【0039】
このように、特定の位置で建屋側のダクト27,28と乗りかご側のダクト24,25とを連結させることで、乗りかご13以外の場所に設置された空調装置21を用いてかご室内を冷房また暖房することができる。
【0040】
したがって、従来のように乗りかご13上に空調装置21を設置していた場合と比べ、かご荷重量が減少し、機械効率が向上する。また、かご上の作業スペースが広がり、作業員が安全に作業できる。さらに、乗りかご13側に排水設備が不要となり、エレベータの運転を停止しなくとも、排水作業を行うことができるなどの利点がある。
【0041】
図7は空調装置21の温度調節方法を説明するための図であり、エレベータホールの構成を示している。
【0042】
各階のエレベータホール(乗場)には、ホール呼び登録操作盤61がホールドア19の近傍に設置されており、このホール呼び登録操作盤61上の呼びボタン61aを押下操作することで、ホール呼びの登録がなされる。
【0043】
ここで、本システムでは、このホール呼び登録操作盤61に温度調節用操作部62が設置されている。この温度調節用操作部62は、例えば冷房/暖房の繰り替えボタンや、温度を任意に設定するための温度設定ボタンなどを有し、ワイヤードケーブル63を介して空調装置21に接続されている。
【0044】
このような構成により、空調装置21の温度調節を行う場合に、乗りかご13内の乗客の有無に関係なく、エレベータのホールにて温度調節用操作部62から空調装置21を遠隔的に操作でき、任意の温度に簡単に調節することができる。
【0045】
なお、管理者以外の人が温度調節用操作部62を勝手に操作することを防止するため、温度調節用操作部62を鍵付きのボックスに納めるか、あるいは、暗証番号を設定することが好ましい。
【0046】
また、この温度調節用操作部62は各階のエレベータホールに設置しても良いし、特定の階あるいは空調装置21の設置場所に最も近い階のエレベータホールに設置することでも良い。
【0047】
次に、本システムの動作について説明する。
【0048】
エレベータの運転中に、荷重センサ31により乗りかご13の積載荷重が定期的に検出され、その検出信号が主制御装置18に与えられる。主制御装置18は、この積載荷重が一定値以下であれば、乗りかご13内に乗客がいないものと判断する。
【0049】
また、温度センサ32によって乗りかご13内の温度が定期的に検出され、その検出信号が主制御装置18に与えられる。主制御装置18は、現在の乗りかご13内の温度が温度調節用操作部62によって任意に設定される温度範囲内にあるか否かを判断する。
【0050】
ここで、乗りかご13内に乗客がなく、また、かご室内の温度が設定温度範囲外であり(冷房であれば設定温度以上、暖房であれば設定温度以下)、さらに、ホール呼びが登録されていない場合に、主制御装置18は、乗りかご13を吸排出位置つまり最上階または最下階に強制的に移動させる。この場合、最上階と最下階のどちらに移動させるのかは任意であり、例えば乗りかご13の現在位置から近い方に移動させることでも良い。
【0051】
乗りかご13が吸排出位置に移動すると、乗りかご側のダクト24,25と建屋側のダクト27,28が連結され、空調装置21の空気が乗りかご13内に送り込まれる。これにより、乗りかご13内の温度が設定温度に調整される。
【0052】
このように、所定の条件に従って乗りかご13を吸排出位置に強制移動させて空調装置21に連結させることで、エレベータの運転効率を低下させることなく、乗りかご13内を効率的に設定温度に調整することができる。
【0053】
次に、空調装置21の起動/休止のオペレーションを含む本システムの動作について、詳しく説明する。
【0054】
図8は本システムの動作を示すフローチャートである。なお、このフローチャートで示される処理は、コンピュータである主制御装置18がプログラムを読み込むことにより実行される。
【0055】
まず、空調装置21の電源ON時に(ステップ101)、温度センサ32によって検出された乗りかご13内の温度が設定温度範囲外であったとする(ステップ102のYes)。
【0056】
このとき、主制御装置18は、乗りかご13が建屋側のダクト27,28の設置階(図1の例では、最上階または最下階)に着床中であるか否かを判断する(ステップ103)。着床中でなければ(ステップ103のNo)、主制御装置18は、その階床のかご呼び、または、ホール呼び登録があるか否かを判断する(ステップ104)。登録がなければ(ステップ104のNo)、主制御装置18は、荷重センサ31によって検出された乗りかご13の積載荷重が一定値以下であるか否かを判断する(ステップ105)。積載荷重が一定値以下であれば(ステップ105のYes)、主制御装置18は、乗りかご13内に乗客はいなものと判断する。そして、その際に、ホール呼びの登録がなければ(ステップ106のYes)、主制御装置18は、空調装置21に対して起動信号を出力し(ステップ107)、空調装置21の運転を起動する(ステップ108)。
【0057】
この空調装置21の起動後、建屋側のダクト27,28の設置階に乗りかご13が移動着床していない場合には(ステップ109のNo)、主制御装置18は、最寄りの吸排気位置(建屋側ダクト27,28の設置階)まで乗りかご13を強制的に移動着床させ(ステップ110)、かご側ダクト24,25と建屋側ダクト27,28を連結し、空調装置21の空気を乗りかご13内に循環させる(ステップ111)。建屋側のダクト27,28の設置階に乗りかご13が移動着床中の場合であれば(ステップ109のYes)、かご側ダクト24,25と建屋側ダクト27,28を通じて空調装置21の空気を乗りかご13内に循環させる(ステップ111)。
【0058】
また、図8において、空調装置21の電源ON時に(ステップ101)、温度センサ32によって検出された乗りかご13内の温度が設定温度範囲内であった場合には(ステップ102のNo)、主制御装置18は空調装置21に対して停止信号を出力し(ステップ112)、空調装置21の運転を一旦休止状態とする(ステップ113)。
【0059】
また、図8において、空調装置21の電源ON時に(ステップ101)、温度センサ32によって検出された乗りかご13内の温度が設定温度範囲外であり(ステップ102のYes)、乗りかご13が建屋側のダクト27,28の設置階に着床している場合には(ステップ103のYes)、主制御装置18は、空調装置21に対して起動信号を出力し(ステップ107)、空調装置21の運転を起動する(ステップ108)。
【0060】
この空調装置21の起動後、建屋側のダクト27,28の設置階に乗りかご13が移動着床していない場合には(ステップ109のNo)、主制御装置18は、最寄りの吸排気位置(建屋側ダクト27,28の設置階)まで乗りかご13を強制的に移動着床させ(ステップ110)、かご側ダクト24,25と建屋側ダクト27,28を連結し、空調装置21の空気を乗りかご13内に循環させる(ステップ111)。建屋側のダクト27,28の設置階に乗りかご13が移動着床中の場合であれば(ステップ109のYes)、かご側ダクト24,25と建屋側ダクト27,28を通じて空調装置21の空気を乗りかご13内に循環させる(ステップ111)。
【0061】
また、図8において、空調装置21の電源ON時に(ステップ101)、温度センサ32によって検出された乗りかご13内の温度が設定温度範囲外であり(ステップ102のYes)、乗りかご13が建屋側のダクト27,28の設置階に着床していない状態で(ステップ103のNo)、建屋側のダクト27,28の設置階のかご呼びまたはホール呼びが登録されていた場合には(ステップ104のYes)、主制御装置18は、空調装置21に対して起動信号を出力し(ステップ107)、空調装置21の運転を起動する(ステップ108)。
【0062】
この空調装置21の起動後、建屋側のダクト27,28の設置階に乗りかご13が移動着床していない場合には(ステップ109のNo)、主制御装置18は、最寄りの吸排気位置(建屋側ダクト27,28の設置階)まで乗りかご13を強制的に移動着床させ(ステップ110)、かご側ダクト24,25と建屋側ダクト27,28を連結し、空調装置21の空気を乗りかご13内に循環させる(ステップ111)。建屋側のダクト27,28の設置階に乗りかご13が移動着床中の場合であれば(ステップ109のYes)、かご側ダクト24,25と建屋側ダクト27,28を通じて空調装置21の空気を乗りかご13内に循環させる(ステップ111)。
【0063】
また、図8において、空調装置21の電源ON時に(ステップ101)、乗りかご13内の温度が設定温度範囲外であり(ステップ102のYes)、乗りかご13が建屋側のダクト27,28の設置階に着床していない状態で(ステップ103のNo)、建屋側のダクト27,28の設置階のかご呼びまたはホール呼び登録がなく(ステップ104のNo)、乗りかご13内の積載荷重が一定値以上の場合には(ステップ105のNo)、主制御装置18は、空調装置21に対して停止信号を出力し(ステップ112)、空調装置21の運転を一旦休止状態とする(ステップ113)。
【0064】
また、図8において、空調装置21の電源ON時に(ステップ101)、温度センサ32によって検出された乗りかご13内の温度が設定温度範囲外であり(ステップ102のYes)、乗りかご13が建屋側のダクト27,28の設置階に着床していない状態で(ステップ103のNo)、建屋側のダクト27,28の設置階のかご呼びまたはホール呼び登録がなく(ステップ104のNo)、乗りかご13内の積載荷重が一定値以下であった場合に(ステップ105のYes)、主制御装置18は、さらにホール呼びの登録があるか否かを判断する(ステップ106)。
【0065】
ホール呼びの登録があれば(ステップ106のNo)、主制御装置18は、空調装置21に対して停止信号を出力し(ステップ112)、空調装置21の運転を一旦休止状態とする(ステップ113)。
【0066】
以上のように、空調装置21を常時起動しておくのではなく、少なくとも、乗りかご13が建屋側のダクト27,28の設置階に着床しているか、あるいは、その設置階のかご呼び登録またはホール呼び登録がある場合にのみ、空調装置21の運転を起動することで、省エネ運転を実現できる。
【0067】
なお、上記実施形態では、建屋側のダクト27,28の設置階つまり吸排気位置を最上階と最下階に定めたが、どちらか一方の階であっても良い。
【0068】
また、中間階を吸排気位置に含めても良い。ただし、中間階は乗りかご13が通過することが多いため、着床回数の高い最上階または最下階を吸排気位置に定め、そこに建屋側のダクト27,28を設置することが好ましい。
【0069】
また、乗りかご13を吸排気位置に強制移動させる場合に、かご室内の温度環境を優先すれば、少なくとも、かご室内の温度が設定温度範囲外であることを条件にして乗りかご13を吸排気位置に強制移動することでも良い。一方、エレベータの運転効率を優先する場合には、少なくとも乗りかご13内に乗客がいないことを条件にして乗りかご13を吸排気位置に強制移動することでも良い。いずれにせよ、ホール呼びが登録されている場合には、そのホール呼びのあった階床に直ぐに応答する必要があるため、ホール呼びの登録がないことを前提にして乗りかご13の強制移動を行うものとする。
【0070】
さらに、空調装置21を乗りかご13以外の場所に設置する場合に、例えば建屋側のデッドスペースとなっている空間に空調装置21を配置し、そこから吸排気のダクトを昇降路12まで配設することも可能である。
【0071】
また、上記実施形態では、建屋側に吸入用と排出用で2系統のダクトを使用したが、例えば排出用のダクト1系統のみ設けて、かご側に冷暖房空気を送るだけの構成とすることでも良い。
【0072】
さらに、例えば昇降行程が短く昇降路空間が狭いエレベータにおいて、建屋側のダクト設置階に乗りかご13が停止していない場合に、昇降路内に冷暖房空気を送り込む構成とすることで、1つの空調装置21にてかご室内と昇降路内を空調管理することが可能である。
【0073】
要するに、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の形態を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を省略してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0074】
【図1】図1は本発明の一実施形態に係るエレベータの空調システムの全体構成を示す図である。
【図2】図2は同実施形態における乗りかご側のダクトの先端部の構成を示す上面断面図であり、乗りかごが吸排気位置以外にある場合の状態を示している。
【図3】図3は同実施形態における乗りかご側のダクトの先端部の構成を示す上面断面図であり、乗りかごが吸排気位置にある場合の状態を示している。
【図4】図4は同実施形態における建屋側のダクトの先端部を正面から見た場合の図である。
【図5】図5は同実施形態における乗りかご側のダクトの先端部を正面から見た場合の図であり、その先端部に設けられた先端弁が閉じた状態を示している。
【図6】図6は同実施形態における乗りかご側のダクトの先端部を正面から見た場合の図であり、その先端部に設けられた先端弁が開いた状態を示している。
【図7】図7は同実施形態における空調装置の温度調節方法を説明するための図である。
【図8】図8は同実施形態における空調装置の起動/休止のオペレーションを含む本システムの動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0075】
11…建屋、12…昇降路、13…乗りかご、14…ロープ、15…カウンターウェイト、16…機械室、17…モータ、18…主制御装置、19…ホールドア、21…空調装置、22…第1の吸排気ダクト、23…第2の吸排気ダクト、24…吸入ダクト、25…排出ダクト、26…中継ダクト、27…吸入ダクト、27a…連結部、28…排出ダクト、28a…連結部、31…荷重センサ、32…温度センサ、33…テールコード、41…吸入ファン、42…空気圧縮弁、43…先端弁、44…バネ機構、51…排出ファン、52…空気圧縮弁、53…先端弁、54…バネ機構、61…ホール呼び登録操作盤、61a…呼びボタン、62…温度調節用操作部、63…ワイヤードケーブル。




 

 


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