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発明の名称 エレベータおよびその巻上ロープ案内装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−31056(P2007−31056A)
公開日 平成19年2月8日(2007.2.8)
出願番号 特願2005−216016(P2005−216016)
出願日 平成17年7月26日(2005.7.26)
代理人 【識別番号】100075812
【弁理士】
【氏名又は名称】吉武 賢次
発明者 和 泉 一 裕 / 村 尾 洋 輔 / 藤 田 善 昭 / 長 田 朗 / 佐 野 浩 司
要約 課題
巻上ロープのうちかご側シーブから上方に延びる部分を整列状態に維持することにより、乗りかごを昇降路の最頂部まで上昇させることができるようにする。

解決手段
巻上ロープ40のうち右側のかご側シーブ6Rから上方に延びる部分40eがその上に巻き掛けられる、上方に向かって凸な少なくとも半円柱状の外周面を有した、かご側シーブ6Rよりも上方に配設される案内手段20と、巻上ロープ40のうち案内手段20に巻き掛けられて下方に延びる部分40dの端部を固定する、案内手段20より下方に配設されたヒッチ部30とを備える。
特許請求の範囲
【請求項1】
エレベータの巻上ロープのうちかご側シーブから上方に延びる部分を整列状態に維持しつつ前記巻上ロープの端部を昇降路の頂部に設けたヒッチ部へと案内する装置であって、 前記かご側シーブから上方に延びる部分がその上に巻き掛けられる、上方に向かって凸な少なくとも半円柱状の外周面を有した、前記かご側シーブよりも上方に配設された案内手段と、
前記巻上ロープのうち前記案内手段に巻き掛けられた後に下方へと延びる部分の端部を固定する、前記案内手段より下方に配設されたヒッチ部と、
を備えることを特徴とするエレベータの巻上ロープ案内装置。
【請求項2】
前記案内手段が、回動自在に支持されたシーブから構成されていることを特徴とする請求項1に記載したエレベータの巻上ロープ案内装置。
【請求項3】
前記案内手段が、上方に向かって凸状に湾曲した外周面を有する半円柱状の案内ブロックから構成されていることを特徴とする請求項1に記載したエレベータの巻上ロープ案内装置。
【請求項4】
前記案内ブロックは、弾性支持手段によって上下動自在または傾動自在に弾性支持されていることを特徴とする請求項3に記載したエレベータの巻上ロープ案内装置。
【請求項5】
前記案内ブロックは、水平回動軸によって回動自在に支持されていることを特徴とする請求項3に記載したエレベータの巻上ロープ案内装置。
【請求項6】
前記案内ブロックには、前記巻上ロープから前記案内ブロックに負荷されている荷重を検出するための荷重検出手段が並設されていることを特徴とする請求項4または5に記載したエレベータの巻上ロープ案内装置。
【請求項7】
前記案内ブロックの外周面には、その上に巻き掛けられている前記巻上ロープの長手方向の移動に伴って回動する複数のローラが回動自在に支持されていることを特徴とする請求項3,4,6のいずれかに記載したエレベータの巻上ロープ案内装置。
【請求項8】
前記案内ブロックの外周面には、前記巻上ロープを前記かご側シーブの回転軸線方向に位置決めするための複数のガイドピンが突設されていることを特徴とする請求項3乃至7のいずれかに記載したエレベータの巻上ロープ案内装置。
【請求項9】
前記案内手段および前記ヒッチ部は、前記巻上ロープが前記かご側シーブから上方へと延びた後に、前記案内手段の外周面に沿って湾曲して延びてその延び方向が上方から下方へと反転し、次いで前記案内手段から前記ヒッチ部へと下方に延びることにより、正面から見たときに逆U字形に延びるように配設されていることを特徴とする請求項1に記載したエレベータの巻上ロープ案内装置。
【請求項10】
ガイドレールに案内されて昇降路内をそれぞれ昇降する乗りかごおよび釣合錘と、
駆動装置によって回転駆動されるトラクションシーブと、
前記トラクションシーブに巻き付けられるとともにその一端側がかご側シーブを介して前記乗りかごを懸架し、かつその他端側が前記釣合錘を懸架する巻上ロープと、
前記巻上ロープのうち前記かご側シーブから上方に延びる部分がその上に巻き掛けられた後に下方へと延びるように案内する、上方に向かって凸な少なくとも半円柱状の外周面を有した、前記かご側シーブよりも上方に配設された案内手段と、
前記巻上ロープのうち前記案内手段に巻き掛けられた後に下方へと延びる部分の端部を固定する、前記案内手段より下方に配設されたヒッチ部と、
を備えることを特徴とするエレベータ。
【請求項11】
前記案内手段および前記ヒッチ部は、前記ガイドレールのうちの一本によって支持されており、
かつ前記案内手段を支持している支持部と前記ヒッチ部との間に、それらを上下方向に接続する補強部材が介装されていることを特徴とする請求項10に記載したエレベータ。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、エレベータの巻上ロープを案内する装置に関し、より詳しくは、巻上ロープのうちかご側シーブから上方に延びる部分を整列状態に維持したまま昇降路の頂部に設けたヒッチ部へと案内する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のエレベータの全体構造について図10を参照しつつ概説すると、乗りかご1は左右一対のかご側ガイドレール2L,2Rによって案内されて建物に設けた昇降路内を昇降する。
乗りかご1の前面に設けられた左右一対のドア3L,3Rは、左右方向に開閉する。
乗りかご1を支持するかご枠は、乗りかご1の上方で左右方向に水平に延びる上梁4を有している。
乗りかご1と上梁4との間の上下方向の隙間には、上梁4に対して水平面内で前後左右に傾斜して延びるシーブ支持梁5が設けられ、その長手方向中央部の上面が上梁4の長手方向中央部の下面に密着するように上梁4に接続されている。
シーブ支持梁5の左右両端部には、左右一対のかご側シーブ6L,6Rが回転自在に支持されている。
【0003】
左側のかご側ガイドレール2Lの上端部近傍に配設されたトラクションシーブ7は、駆動装置8によって前後方向に延びる回転軸の回りに回転駆動される。
トラクションシーブ7には、例えば合計8本の小径ロープからなる巻上げロープ9が巻き付けられている。
トラクションシーブ7に巻き付けられた巻上げロープ9の一端側は、トラクションシーブ7から左側のかご側シーブ6Lに向かって下方に延びる部分9aと、左右一対のかご側シーブ6L,6Rの間で水平に延びる部分と、右側のかご側シーブ6Rから上方に延びて右側のヒッチ部10Rに固定される部分9cとからなり、乗りかご1を2:1ローピングで懸架している。
また、トラクションシーブ7に巻き付けられた巻上げロープ9の他端側は、釣合錘11の上部に回転自在に支持された錘側シーブ11aに向かってトラクションシーブ7から下方に延びる部分9dと、錘側シーブ11aから上方に延びて左側のヒッチ部10Lに固定される部分9eとからなり、釣合錘11を2:1ローピングで懸架している。
【0004】
なお、このようなエレベータの全体構造の詳細は、例えば下記特許文献1に記載されている。
また、ヒッチ部10L,10Rの構造の詳細は、例えば下記特許文献2に記載されている。
【0005】
【特許文献1】特開2004−1904号公報
【特許文献2】特開2000−86114号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、上述した従来のエレベータにおいては、巻上ロープ9のうち右側のかご側シーブ6Rから上方に延びる部分9cの上端がヒッチ部10Rに直接接続されている。
このとき、巻上ロープ9のうちかご側シーブ6Rに巻き付けられている部分のロープ間ピッチが約8〜10ミリメートルであるのに対し、ヒッチ部10Rにおいては、シャックルロッドやコイルばねの必要寸法上、そのロープ間ピッチは約40〜50ミリである。
このため、巻上ロープ9のうち右側のかご側シーブ6Rから上方に延びる部分9cは上方に向かって末広がりとなる。
【0007】
したがって、上述した従来のエレベータにおいては、オーバーヘッド寸法(最上階の床面から昇降路の天井までの上下方向寸法)を小さくするために乗りかご1を昇降路の天井近くにまで上昇させると、巻上ロープ9のうち右側のかご側シーブ6Rから上方に延びる部分9cの末広がりの角度がより大きくなる。
これに伴い、右側のかご側シーブ6Rのロープ溝に対する巻上ロープの横方向の傾斜角度が大きくなるため、ロープ溝と巻上ロープとの擦れが大きくなって乗りかご1の内部における騒音が高まったり、巻上ロープ9の寿命が短くなったりする。
また、ロープ溝に対する巻上ロープの横方向の傾斜角度が大きくなりすぎると、巻上ロープがロープ溝からはずれるおそれもある。
【0008】
そこで本発明の目的は、上述した従来技術が有する問題点を解消し、巻上ロープのうちかご側シーブから上方に延びる部分を整列状態に維持したまま昇降路の頂部に設けたヒッチ部へと案内する技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の課題を解決する本発明は、エレベータの巻上ロープのうちかご側シーブから上方に延びる部分を整列状態に維持しつつ前記巻上ロープの端部を昇降路の頂部に設けたヒッチ部へと案内する装置であって、
前記かご側シーブから上方に延びる部分がその上に巻き掛けられる、上方に向かって凸状に湾曲する外周面を有した、前記かご側シーブよりも上方に配設された案内手段と、
前記巻上ロープのうち前記案内手段に巻き掛けられた後に下方へと延びる部分の端部を固定する、前記案内手段より下方に配設されたヒッチ部と、を備えることを特徴とする。
なお、案内手段の外周面は、上方に向かって凸状な湾曲面であれば良く、例えば円柱の外周面あるいは楕円柱の外周面とすることができるが、少なくともそれらの外周面の上側半分があればよい。
また、案内手段の外周面の半径は、巻上ロープを構成するロープの線径に対し、エレベータに適用される安全基準を満たすように、具体的にはロープの線径に対して約40倍に設定する。
【0010】
すなわち、本発明のエレベータの巻上ロープ案内装置においては、エレベータの巻上ロープのうちかご側シーブから上方に延びる部分が、ヒッチ部に直接固定されるのではなく、案内手段の外周面の上に巻き掛けられてその進行方向が反転し、下方に延びてからヒッチ部に固定される。
これにより、巻上ロープのうちかご側シーブと案内手段との間で延びる部分は、かご側シーブに巻き付けられている部分と同一な整列状態、すなわち互いに平行で所定のロープ間ピッチが維持された状態に保つことができる。
これに対して、巻上ロープのうち案内手段とヒッチ部との間で延びる部分は下方に向かって末広がりとなるが、ヒッチ部を十分に下方に配置することによってその末広がりの角度を小さくすることができる。
さらに、案内手段は、ヒッチ部に設けられているコイルばねの伸縮量に応じた微少な角度において回動し、上下動しあるいは傾動するだけであるから、巻上ロープのうち案内手段とヒッチ部との間で延びる部分と案内手段との摩擦による擦れ音が発生することもなければ、この部分に寿命低下が生じることもない。
【0011】
案内手段は、かご側シーブと同様な案内シーブから構成することができる。
このとき、かご側シーブおよび案内シーブは、その回転軸線が互いに平行であり、かつかご側シーブのロープ溝から延び出た巻上ロープがそれらの回転軸線に対して横方向に傾斜することなく案内シーブのロープ溝に入るように位置決めされる。
なお、案内シーブは完全な円形である必要はなく、半円形に構成することもできる。
【0012】
また、案内手段は、上方に向かって凸状に湾曲した外周面を有する半円柱状あるいは半楕円柱状の案内ブロックから構成することができる。
このとき、この案内ブロックの外周面には、ロープ溝を凹設することもできるし、巻上ロープをかご側シーブの回転軸線方向に位置決めするためのガイドピンを突設することもできる。
さらに、案内ブロックの外周面に複数のローラを回動自在に支持し、巻上ロープがその長手方向に移動するときにこれらのローラが回動するようにして、巻上ロープの移動を滑らかに案内することもできる。
【0013】
また、案内ブロックを弾性手段によって弾性支持することができる。
弾性手段は、ゴム板を積層して形成することもできるし、コイルばねを用いることもできる。
これにより、ヒッチ部に設けられているコイルばねの作用によって巻上ロープがその長手方向に移動するときに、案内ブロックはその上下動あるいはその傾動によって追従することができる。
【0014】
さらに、ヒッチ部において巻上ロープを弾性的に支持しているコイルばねを省略しても、案内ブロックを弾性支持している弾性手段によって巻上ロープを弾性的に支持することができる。
このとき、案内ブロックと弾性手段との間、あるいはこの案内ブロックを支持している支持部と弾性手段との間にロードセル等の荷重検出手段を介装することにより、巻上ロープに負荷されている荷重を検出することができる。
【0015】
案内手段およびヒッチ部は、巻上ロープがかご側シーブから上方へと延びた後に、案内手段の外周面に沿って湾曲して延びてその延び方向が上方から下方へと反転し、次いで案内手段からヒッチ部へと下方に延びることにより、正面から見たときに逆U字形に延びるように配設する。
さらに、案内手段を支持している支持部とヒッチ部との間に上下方向に延びる補強部材を介装する。
これにより、巻上ロープが案内手段を下方に押し下げる力と、巻上ロープがヒッチ部を上方に持ち上げる力とが打ち消し合うことになるので、案内手段およびヒッチ部を支持している1本のガイドレールに負荷される曲げモーメントを小さくすることができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明の巻上ロープ案内手段によれば、エレベータの巻上ロープのうちかご側シーブから上方に延びる部分をかご側シーブに巻き付けられている部分と同一な整列状態に維持することができるから、かご側シーブのロープ溝と巻上ロープとの擦れ音の発生や巻上ロープの寿命低下を防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、図1乃至図9を参照し、本発明に係るエレベータの巻上ロープ案内装置の各実施形態について詳細に説明する。
なお、以下の説明においては、前述した従来技術を含めて同一の部分には同一の符号を用いるとともに、乗りかごのドアが開閉する方向を左右方向と、乗客が乗りかごに出入りする方向を前後方向と、鉛直方向を上下方向と言う。
【0018】
第1実施形態
まず最初に図1〜図4を参照し、第1実施形態のエレベータの巻上ロープ案内装置について詳細に説明する。
【0019】
本第1実施形態の巻き上げロープの案内装置を備えたエレベータの乗りかご1は、左右一対のかご側ガイドレール2L,2Rによって案内されて昇降路内を昇降する。
乗りかご1の前面に設けられた左右一対のドア3L,3Rは、左右方向に開閉する。
乗りかご1を支持するかご枠は、乗りかご1の上方で左右方向に水平に延びる上梁4を有している。
乗りかご1と上梁4との間の上下方向の隙間には、上梁4に対して水平面内で前後左右に傾斜して延びるシーブ支持梁5が設けられ、その長手方向中央部の上面が上梁4の長手方向中央部の下面に密着するように上梁4に接続されている。
シーブ支持梁5の左右両端部には、左右一対のかご側シーブ6L,6Rが回転自在に支持されている。
【0020】
右側のかご側ガイドレール2Rの上端部近傍には、案内手段20が配設されている。
この案内手段20は、右側のかご側シーブ6Rと同一形状かつ同一寸法の案内シーブ21を架台上に回動自在に支持したものである。
この架台は、右側のかご側ガイドレール2Rの背面に固定された背面板22と、この背面板22の前端に固定された水平板23とを有している。
そして、水平板23上にブラケットを介して支持された回動軸24により、案内シーブ21は回動自在に支持されている。
【0021】
このとき、右側のかご側シーブ6Rおよび案内シーブ21は、図3および図4に示したように、その回転軸線が互いに平行であり、かつ右側のかご側シーブ6Rのロープ溝から上方に延び出た巻上ロープがそれらの回転軸線に対して横方向に傾斜することなく案内シーブ21のロープ溝に入るように位置決めされている。
【0022】
右側のかご側ガイドレール2Rのうち案内手段20より下方の部分には、ヒッチ部30が固定されている。
このヒッチ部30は、右側のかご側ガイドレール2Rによって支持された水平板31、巻上ロープの端部が接続されるシャックルロッド32、および巻上ロープを弾性支持するためのコイルばね33とを有している。
【0023】
また、ヒッチ部30の水平板31の前端と、案内シーブ21側の水平板23の前端とは、上下方向に延びる補強板25によって接続されている。
これにより、巻上ロープから案内シーブ21に負荷される下向きの荷重と、巻上ロープからヒッチ部30に負荷される上向きの荷重とが互いに打ち消し合うため、片持ち梁状に支持されている案内シーブ21が傾くことを防止できるばかりでなく、右側のかご側ガイドレール2Rに作用する曲げモーメントを低減することができる。
【0024】
左側のかご側ガイドレール2Lの上端部近傍に配設されたトラクションシーブ7は、駆動装置8によって、前後方向に延びる回転軸の回りに回転駆動される。
トラクションシーブ7には、例えば合計8本の、例えば線径が5ミリの小径ロープからなる巻上げロープ40が巻き付けられている。
【0025】
トラクションシーブ7に巻き付けられている巻上げロープ40の一端側は、トラクションシーブ40から左側のかご側シーブ6Lに向かって下方に延びる部分40aと、左右一対のかご側シーブ6L,6Rの間で水平に延びる部分40b(図3)と、右側のかご側シーブ6Rから案内シーブ21へと上方に延びる部分40cと、案内シーブ21から下方に延びてヒッチ部30に固定される部分40dとからなり、乗りかご1を2:1ローピングで懸架している。
すなわち、巻上ロープ40は、図4に示したように正面から見たときに、右側のかご側シーブ6Rから案内シーブ21を介してヒッチ部30へと逆U字形に延びている。
【0026】
また、トラクションシーブ7に巻き付けられている巻上げロープ40の他端側は、釣合錘11の上部に回転自在に支持されている錘側シーブ11aに向かってトラクションシーブ7から下方に延びる部分40dと、錘側シーブ11aに巻き付けられてから上方に延びて左側のヒッチ部10Lに固定される部分40eとからなり、釣合錘11を2:1ローピングで懸架している。
なお、釣合錘11は、前後一対の錘側ガイドレール11f,11r(図3)により案内されて駆動装置8の下方で昇降する。
【0027】
すなわち、本第1実施形態のエレベータの巻上ロープ案内装置100は、案内手段20とヒッチ部30とを備えている。
そして、巻上ロープ40のうち右側のかご側シーブ6Rから上方に延びる部分40cは、案内シーブ21の外周面上に巻き掛けられてその進行方向が上下に反転し、下方に延びてからヒッチ部30に固定されている。
これにより、巻上ロープ40のうち右側かご側シーブ6Rと案内シーブ21との間で延びる部分は、かご側シーブ6Rに巻き付けられている部分と同一な整列状態、すなわち互いに平行で所定のロープ間ピッチが維持された状態に保つことができる。
【0028】
これに対して、巻上ロープ40のうち案内シーブ21とヒッチ部30との間で延びる部分40dは下方に向かって末広がりとなるが、ヒッチ部30を十分に下方に配置することによってその末広がりの角度を小さくすることができる。
さらに、案内シーブ21は、ヒッチ部30に設けられているコイルばね33の伸縮量に応じた微少な角度において回動するだけであるから、巻上ロープ40のうち案内シーブ21とヒッチ部30との間で延びる部分40dと案内シーブ21のロープ溝との摩擦による擦れ音が発生することもなければ、この部分40eで巻上ロープ40の寿命低下が生じることもない。
【0029】
第2実施形態
次に図5を参照し、第2実施形態の巻上ロープ案内装置110について説明する。
【0030】
本第2実施形態の巻上ロープ案内装置110における案内手段50は、上方に向かって凸状に湾曲した外周面を有する半円柱状の案内ブロック51から構成されている。
この案内ブロック51は、右側のかご側シーブ6Rと外径が同一で、かつ軸線方向寸法がより大きい半円柱状の金属製の部材である。
【0031】
そして、この案内ブロック51の下面と架台の水平板23との間には、複数のゴム板52を積層して形成した弾性手段が介装されている。
これにより、ヒッチ部30に設けられているコイルばね33の伸縮に応じた巻上ロープ40の長手方向の移動に対して、案内ブロック51はその上下動および傾動によって追従することができる。
このとき、案内ブロック51は、ヒッチ部30に設けられているコイルばね33の伸縮量に応じた微少な角度において上下動しあるいは傾動するだけであるから、巻上ロープ40のうち案内ブロック51とヒッチ部30との間で延びる部分40dと案内ブロック51の外周面の摩擦による擦れ音が発生することもなければ、この部分40dに寿命低下が生じることもない。
【0032】
第3実施形態
次に図6を参照し、第3実施形態の巻上ロープ案内装置120について説明する。
【0033】
本第3実施形態の巻上ロープ案内装置120は、上述した第2実施形態の巻上ロープ案内装置110に対し、複数のゴム板52を積層してなる弾性手段と架台の水平板23との間にロードセル(荷重検出手段)53が介装されている点、およびヒッチ部30からコイルばね33が取り除かれている点で相違している。
【0034】
すなわち、本第3実施形態の巻上ロープ案内装置120によれば、乗りかご1の重量をロードセル53によって検出するとともに、制御板CP(図3)はこの検出結果に基づいて駆動装置8の作動を制御することができる。
また、複数のゴム板52を積層してなる弾性手段によって、ヒッチ部30におけるコイルばね33と同様に巻上ロープ40を弾性支持することができる。
なお、ヒッチ部30からコイルばね33を取り除いたことに合わせて、ゴム板52の弾性係数を高めることが好ましい。
【0035】
第4実施形態
次に図7を参照し、第4実施形態の巻上ロープ案内装置130について説明する。
【0036】
本第4実施形態の巻上ロープ案内装置130は、上述した第3実施形態の巻上ロープ案内装置120に対し、案内ブロック51を弾性支持している弾性手段が複数のコイルばね54から構成されている点で相違している。
【0037】
すなわち、本第4実施形態の巻上ロープ案内装置130においては、複数のコイルばね54から形成された弾性手段によって、案内ブロック51を上下動自在かつ傾動自在に支持することができるとともに、ヒッチ部30におけるコイルばね33と同様に巻上ロープ40を弾性支持することができる。
【0038】
第5実施形態
次に図8を参照し、第5実施形態の巻上ロープ案内装置140について説明する。
【0039】
本第5実施形態の巻上ロープ案内装置140は、上述した第2実施形態の巻上ロープ案内装置110に対して、案内手段60の案内ブロック61と架台の水平板23との間に弾性手段が介装されていない点、および案内ブロック61の外周面に複数のローラが回動自在に埋設されている点で相違している。
【0040】
すなわち、本第5実施形態の巻上ロープ案内装置140においては、案内ブロック61の外周面に断面形状が半円形の凹溝が凹設されているとともに、これらの凹溝の内部に円柱状のローラがそれぞれ回動自在に収納され、これらのローラ上に巻上ロープ40が巻き掛けられている。
これにより、ヒッチ部30に設けられているコイルばね33の伸縮に応じて巻上ロープがその長手方向に移動すると、各ローラが滑らかに回動する。
したがって、巻上ロープ40のうち案内ブロック61とヒッチ部30との間で延びる部分40dと案内ブロック61の外周面の摩擦による擦れ音が発生することもなければ、この部分40dに寿命低下が生じることもない。
【0041】
第6実施形態
次に図9を参照し、第6実施形態の巻上ロープ案内装置150について説明する。
【0042】
本第6実施形態の巻上ロープ案内装置150は、上述した第1実施形態の巻上ロープ案内装置100に対して、案内手段70が回動自在に支持された半円柱状の案内ブロック71から構成されている点、および案内ブロック71の外周面にはロープ溝が凹設されておらず、ガイドピンによって巻上ロープを案内している点において相違している。
【0043】
すなわち、本第6実施形態の巻上ロープ案内装置150においては、半円柱状の案内ブロック71が、架台の水平板23上に固定されたブラケット72と水平回動軸73、および左右一対の回動規制ストッパ74により、所定の回動範囲内で回動できるように支持されている。
また、案内ブロック71の外周面にはロープ溝が凹設されておらず、外周面の前端部分および後端部分には複数のガイドピン75がそれぞれ円周方向に並ぶように植設されている。
これにより、案内ブロック71の外周面に巻き掛けられている巻上ロープ40は、その全体がこれらのガイドピンによって前後方向に挟装されているから、巻上ロープ40のうち右側のかご側シーブ6Rと案内ブロック71との間で延びる部分40eを整列状態に維持することができる。
なお、回動規制ストッパ74は、ヒッチ部30に設けられているコイルばね33の伸縮に応じて巻上ロープ40がその長手方向に移動することを妨げないように、その位置が定められている。
【0044】
以上、本発明に係るエレベータの巻上ロープ案内装置の各実施形態について詳しく説明したが、本発明は上述した実施形態によって限定されるものではなく、種々の変更が可能であることは言うまでもない。
例えば、上述した第2実施形態における案内ブロック51あるいは上述した第6実施形態における案内ブロック71等が、いずれも半円柱状に形成されているが、半楕円柱状に形成することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】第1実施形態の巻上ロープ案内装置を有したエレベータを示す斜視図。
【図2】図1に示したエレベータの要部拡大斜視図。
【図3】図1に示したエレベータの平面図。
【図4】図1に示したエレベータの要部正面図。
【図5】第2実施形態の巻上ロープ案内装置の要部拡大正面図。
【図6】第3実施形態の巻上ロープ案内装置の要部拡大正面図。
【図7】第4実施形態の巻上ロープ案内装置の要部拡大正面図。
【図8】第5実施形態の巻上ロープ案内装置の要部拡大正面図。
【図9】第6実施形態の巻上ロープ案内装置の要部拡大正面図。
【図10】従来のエレベータを示す斜視図。
【符号の説明】
【0046】
CP 制御盤
1 乗りかご
2L,2R かご側ガイドレール
3L,3R ドア
4 上梁
5 シーブ支持梁
6L,6R かご側シーブ
7 トラクションシーブ
8 駆動装置
9 巻上ロープ
10L,10R ヒッチ部
11 釣合錘
11a 錘側シーブ
20 案内手段
21 案内シーブ
25 補強板
30 ヒッチ部
31 水平板
32 シャックルロッド
33 コイルばね
40 巻上ロープ
50 案内手段
51 案内ブロック
52 ゴム板
53 ロードセル(荷重検出手段)
54 コイルばね
60 案内手段
61 案内ブロック
70 案内手段
71 案内ブロック
73 水平回動軸
74 回動規制ストッパ
75 ガイドピン
100 第1実施形態の巻上ロープ案内装置
110 第2実施形態の巻上ロープ案内装置
120 第3実施形態の巻上ロープ案内装置
130 第4実施形態の巻上ロープ案内装置
140 第5実施形態の巻上ロープ案内装置
150 第6実施形態の巻上ロープ案内装置




 

 


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