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発明の名称 エレベータのドア装置、ドア制御装置及び制御方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−15787(P2007−15787A)
公開日 平成19年1月25日(2007.1.25)
出願番号 特願2005−196406(P2005−196406)
出願日 平成17年7月5日(2005.7.5)
代理人 【識別番号】100058479
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴江 武彦
発明者 渡辺 尚央
要約 課題
再戸開時の係合ベーンが係合ローラに接触する際の騒音を低減することにある。

解決手段
かごドア1,1と乗場ドア2,2との係合装置3を持ったドア装置及びかごドアを駆動する電動機21の速度を制御する制御手段22〜28を備えたドア制御装置において、係合装置3による完全係合位置のかごドア位置を記憶する記憶手段33と、かごドアに係合する乗場ドアの戸閉中または全閉できないときに再戸開開始指令を受け、電動機の回転パルスから得られるかごドア位置を検出する再戸開位置検出手段31と、再戸開開始指令を受けたとき、電動機の回転パルスから電動機速度を検出する再戸開速度検出手段32と、前記検出されたかごドア位置が記憶される完全係合時のかごドア位置以下で、かつ前記検出された電動機速度が所定の設定速度以下である場合、電動機への加速開始位置を変更する変更指示を速度制御手段に送出する再戸開速度指令変更手段34とを設けた構成である。
特許請求の範囲
【請求項1】
エレベータの乗りかごの出入口を開閉するかごドアと、各階床の乗場の出入口を開閉する乗場ドアと、エレベータのかごドアを開閉駆動するための電動機と、前記かごドアと前記乗場ドアとの間に設けられ、前記乗りかごの前記乗場への着床時、前記電動機の開閉駆動による前記かごドアの開閉動作に連動して前記乗場ドアを開閉動作する係合装置とを備えたドア装置において、
前記係合装置は、前記かごドアに回動可能に中間部分が支持された一対のリンクプレートの両端部にそれぞれ掛け渡され、前記かごドアの上下方向に平行に配置される平行リンク機構を構成する一対の係合ベーンと、この一対の係合ベーンの中央位置に相当する前記乗場ドアの個所に首振り回動可能に支持された被係合体と、前記いずれか一方の係合ベーンの端部に取付けられ、前記かごドアの戸開時に前記かごドアの上部に設置される折れ点を有するガイド部材に沿って転動し、前記かごドアの戸開動作の進行に伴って前記一対の係合ベーンが前記被係合体の全部に完全に係合する完全係合位置となったときに前記折れ点に到達するように配置された係合確認用ローラとを設け、
この係合確認用ローラが折れ点を到達した後に生じるトルク変化または速度変化に基づいて前記電動機の速度を加速するようにしたことを特徴とするドア装置。
【請求項2】
請求項1のドア装置及び前記かごドアを駆動する電動機の速度制御を行う速度制御手段を備えたエレベータのドア制御装置において、
前記かごドアと前記乗場ドアとを係合させる係合装置による完全係合位置となったときのかごドア位置を記憶する完全係合位置記憶手段と、前記かごドアに係合する乗場ドアの戸閉中または全閉できないときに再戸開開始指令を受けたとき、前記電動機の回転パルスから得られるかごドア位置を検出する再戸開位置検出手段と、この再戸開位置検出手段で検出されたかごドア位置と前記完全係合位置記憶手段に記憶される完全係合時のかごドア位置とを比較し、検出されたかごドア位置が完全係合時のかごドア位置以下である場合、前記電動機への加速開始位置を変更する変更指示を前記速度制御手段に送出する再戸開速度指令変更手段とを備えたことを特徴とするエレベータのドア制御装置。
【請求項3】
請求項1のドア装置及び前記かごドアを駆動する電動機の速度制御を行う速度制御手段を備えたエレベータのドア制御装置において、
前記かごドアと前記乗場ドアとを係合させる係合装置による完全係合位置となったときのかごドア位置を記憶する完全係合位置記憶手段と、前記かごドアに係合する乗場ドアの戸閉中または全閉できないときに再戸開開始指令を受けたとき、前記電動機の回転パルスから得られるかごドア位置を検出する再戸開位置検出手段と、前記再戸開開始指令を受けたとき、前記電動機の回転パルスから電動機速度を検出する再戸開速度検出手段と、前記再戸開位置検出手段で検出されたかごドア位置と前記完全係合位置記憶手段に記憶される完全係合時のかごドア位置とを比較し、検出されたかごドア位置が完全係合時のかごドア位置以下であり、かつ前記再戸開速度検出手段で検出された電動機速度が所定の設定速度以下である場合、前記電動機への加速開始位置を変更する変更指示を前記速度制御手段に送出する再戸開速度指令変更手段とを備えたことを特徴とするエレベータのドア制御装置。
【請求項4】
請求項2又は請求項3に記載のエレベータのドア制御装置において、
前記電動機のトルク変化または速度変化に基づいて前記一対の係合ベーンが前記被係合体の全部に完全に係合する完全係合位置と判断し、前記再戸開位置検出手段で検出されたかご位置を取り込んで前記完全係合位置記憶手段に完全係合時のかごドア位置として記憶する完全係合位置補正手段を設けたことを特徴とするエレベータのドア制御装置。
【請求項5】
請求項2又は請求項3に記載のエレベータのドア制御装置において、
前記係合装置を構成する一対の係合ベーンが前記被係合体の全部に完全に係合したことを確認するための接点,センサ等の完全係合確認手段と、この完全係合確認手段の動作状態から完全係合であると検出したときに前記再戸開位置検出手段で検出されたかご位置を取り込んで前記完全係合位置記憶手段に完全係合時のかごドア位置として記憶する完全係合位置検出手段とを設けたことを特徴とするエレベータのドア制御装置。
【請求項6】
請求項4に記載のエレベータのドア制御装置において、
前記電動機のトルク変化または速度変化に基づいて前記係合装置の係合状態の緩みを検出し出力する完全係合緩み検出手段を設けたことを特徴とするエレベータのドア制御装置。
【請求項7】
請求項5に記載のエレベータのドア制御装置において、
前記完全係合確認手段の動作状態から前記係合装置の係合状態の緩みを検出し出力する完全係合緩み検出手段を設けたことを特徴とするエレベータのドア制御装置。
【請求項8】
請求項1のドア装置及び前記かごドアを駆動する電動機の速度制御を行う速度制御手段を備えたエレベータのドア制御制御方法において、
前記かごドアに係合する乗場ドアの戸閉中または全閉できないときに再戸開開始指令を受けたとき、前記電動機の回転パルスからそれぞれ得られるかごドア位置及び電動機速度を検出し、検出されたかごドア位置が予め記憶される完全係合時のかごドア位置以下であり、かつ前記電動機速度が所定の設定速度以下である場合、前記電動機への加速開始位置を変更する変更指示を前記速度制御手段に送出することを特徴とするエレベータのドア制御方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、乗りかごの着床時にかごドアと乗場ドアとを係合させて、そのかごドアの開閉駆動力を乗場ドアに伝達させるための係合装置を備えたエレベータのドア装置、ドア制御装置及び制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
建物の各階床の乗場には、エレベータの乗りかごに乗降する出入口が設けられ、この出入口には引き戸式の乗場ドアが設置されている。この乗場ドアは、常時,閉鎖状態にあり、昇降路内を昇降する乗りかごが該当する階床の乗場に着床して停止したとき、乗りかごのかごドアからの戸開駆動力を受けて戸開動作する。また、乗場ドアにはロック機構が設けられている。このロック機構は、戸閉後にロックされ、かつ戸開の開始時にロックが解除される。さらに、かごドアと乗場ドアとの間には、かごドアの駆動力を乗場ドアに伝達し、かつロック機構を作動させるための係合装置が設けられている。
【0003】
図10及び図11はかごドアと乗場ドアとを係合する係合装置を備えたドア装置の構成図である。なお、図10は係合装置を上部から見た図、図11は係合装置をかごドア側の正面から見た図である。
図10に示すようにかごドア側には左右2枚のかごドア1,1が設置され、乗りかごが目的とする階床の乗場に着床するとき、当該乗場側にはかごドア1,1と所定の間隔を有して平行になるように左右2枚の乗場ドア2,2が設置されている。そして、これらかごドア1と乗場ドア2の間には係合装置3が設けられている。
【0004】
この係合装置3は、図10に示すようにかごドア1には、その上下方向に所定間隔を有して2枚のL字状の係合ベーン4a,4bが配置され、このかごドア1と対面する乗場ドア2側の前述した2枚の係合ベーン4a,4bの中間位置に相当する部位に回転自在に係合ローラ(被係合体)5が取付けられている。この係合ローラ5の一側面部にはアーム6が突設されている。
【0005】
係合装置3は、詳しくは図11(a)に示すように、かごドア1の面部にベース板(図示せず)が固定され、当該ベース板には上下2箇所に軸7,8が突設されている。これらの軸7,8にはそれぞれベアリング(図示せず)を介して平行リンク機構を構成するリンクプレート9,10の中間部分が回動可能に取付けられている。
【0006】
リンクプレート9,10には、軸7,8を境とする一方側端部に断面L字状の係合ベーン4aが回動自在に取付けられ、他方側端部には同じく断面L字状の係合ベーン4bが回動自在に取付けられ、リンクプレート9,10と係合ベーン4a,4bとでいわゆる平行リンク機構を構成する。
【0007】
また、乗場ドア2側に突設された係合ローラ5は上部ローラ5uと下部ローラ5dとからなり、そのうち下部ローラ5dが乗場ドア2側に回転自在に固定され、一方、上部ローラ5uは、下部ローラ5dに連結される連結アーム5aに取付けられ、下部ローラ5dを中心に回転する機構を構成する。
【0008】
そして、係合ローラ5は、その一部として構成する下部ローラ5dの一側面部には係合ベーン4と交叉するように前述したアーム6が突設され、かご上部に設置されるロック部11とで前述したロック機構を構成する。
【0009】
また、アーム6の端部に固定された固定側接点12と乗りかごに固定された稼動側接点13とにより、乗場ドア2の全閉確認スイッチを構成する。
【0010】
さらに、他方の係合ベーン4bの上部には枠部材14を介して係合確認用ローラ15が設けられ、乗りかご(図示せず)に固定されるガイド部材16に沿って移動するように構成されている。
【0011】
以上のような係合装置3においては、かごドア1,1の例えば戸開方向の移動に伴い、かごドア1に固定された係合ベーン4aが図11(a)の位置から係合ローラ5の上部ローラ5uに近づき、2枚の係合ベーン4a,4bの間隔が徐々に狭くなり、係合ローラ5に係合する(係合開始位置,同図(b)参照)。
【0012】
そして、かごドア1の移動とともに、係合確認用ローラ15が徐々に押し下げられ、かごドア1,1が例えば10cm程度開いた状態のとき、係合確認用ローラ15がガイド部材16の折れ点に達する。このとき、係合ベーン4a,4bと乗場ドア2側の係合ローラ5とが完全に係合された状態となる(完全係合位置、同図(c)参照)。このとき、アーム6は、上方向に回動し、ロック部11を越えた状態に設定される。よって、かごドア1の戸開駆動力が乗場ドア2に直接伝達され、乗場ドア2がかごドア1に完全に連動して開方向に駆動される。
【0013】
一方、かごドア1,1が例えば閉方向に移動したとき、係合装置3は前述の戸開時と逆の戸閉動作を行う。そして、かごドア1,1及び乗場ドア2,2が閉じると、ロック機構がロックし、このロックに同期して固定側接点12と稼動側接点13とが接触し、全閉確認スイッチがドア全閉信号を出力する。
【0014】
図12は従来のドア制御装置を示す構成図である。ドア制御装置は、かごドア駆動用電動機21にはパルスエンコーダ22が設置され、当該パルスエンコーダ22から電動機21の回転速度に比例した数のパルスを出力する。一方、開閉指令出力手段23から戸開指令または戸閉指令が出力されると、この戸開閉指令を受けて速度指令出力手段24はかごドア駆動用電動機11の速度指令値Vrefを出力する。この速度指令出力手段24は、パルスエンコーダ22のパルス数から位置演算手段25によって変換されたかごドア位置Xdに基づき、速度の時間変化、加減速度、トップ速度を切換えつつ、速度指令値Vrefを偏差演算要素26に供給する。一方、速度演算手段27は、パルスエンコーダ22からのパルス数から電動機速度に変換した電動機実速度Vmを演算し、同様に偏差演算要素26に供給する。速度制御器28は、偏差演算要素26で得られる速度指令値Vrefと電動機実速度Vmとの速度偏差に基づき、トルク指令値Trefを出力する。電流制御器29及び電力変換器30は、トルク指令値Trefに追従するように電動機トルクを制御する。
【0015】
図13は以上のようなドア制御装置を用いて戸開制御を行ったときの各部の動作波形図である。速度指令出力手段24は、開閉指令出力手段23からの戸開指令に基づく戸開開始時、一定の低速度指令値Vrefのもとにドア駆動用電動機21を駆動し、かごドア1,1を戸開方向に移動させる。このドア駆動用電動機21の回転駆動に伴い、パルスエンコーダ22から出力されるパルスの積分によって得られるかごドア1,1の現在ドア位置Xdが変化していく。
【0016】
そして、現在ドア位置Xdが加速開始位置に達したとき、速度指令出力手段24が加速を開始する。その後、速度指令出力手段24は、現在ドア位置Xdに基づき、一定のトップ速度、減速度、一定の低速度を経て戸開端に達したとき、戸開動作が完了する。なお、加速開始位置は、通常、数mm程度の範囲では的確に把握し難いので、係合ベーン4a,4bが係合ローラ5とが完全に接触する前の図11(c)の位置に設定されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
ところで、以上のようなドア制御装置では、戸閉制御時に戸閉端付近において乗場ドア2,2に異物が挟まった場合や外部から吹いてくる風の風圧によって乗場ドア2,2が閉まりきらない場合、係合ベーン4a,4bと係合ローラ5が図14に示すような位置関係となる。本来、乗場ドア2,2の戸閉時、図11(a)に示す位置関係となるが、前述した異常状態が発生した場合、係合ベーン4aと係合ローラ5の上部ローラ5uとの隙間が大きくなる。
【0018】
従来、乗場ドア2,2が完全に閉まりきらない状態で再戸開を行った場合、前述したように加速開始位置が一定位置に設定されているため、係合ベーン4a,4bが大きな速度で係合ローラ5に接触し、騒音が発生する問題がある。また、かごドア駆動用電動機21の電動機トルクに基づく過負荷検出を行っている場合、検出余裕度が低下し、また過負荷検出に誤動作を招く問題がある。
【0019】
一方、加速開始位置を十分に長く設定した場合、戸開時間が長くなり、また戸開動作の見栄えが悪くなる上、エレベータシステムの運行時間にも影響を与える問題がある。
【0020】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、再戸開時の係合ベーンが係合ローラに接触する際の騒音を低減し、かつ過負荷検出の誤動作を防止するとともに、再戸開時に迅速に再戸開動作を実現するエレベータのドア装置、ドア制御装置及びその制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0021】
上記課題を解決するために、本発明は、エレベータの乗りかごの出入口を開閉するかごドアと、各階床の乗場の出入口を開閉する乗場ドアと、エレベータのかごドアを開閉駆動するための電動機と、前記かごドアと前記乗場ドアとの間に設けられ、前記乗りかごの前記乗場への着床時、前記電動機の開閉駆動による前記かごドアの開閉動作に連動して前記乗場ドアを開閉動作する係合装置とを備えたドア装置において、前記係合装置は、前記かごドアに回動可能に中間部分が支持された一対のリンクプレートの両端部にそれぞれ掛け渡され、前記かごドアの上下方向に平行に配置される平行リンク機構を構成する一対の係合ベーンと、この一対の係合ベーンの中央位置に相当する前記乗場ドアの個所に首振り回動可能に支持された被係合体と、前記いずれか一方の係合ベーンの端部に取付けられ、前記かごドアの戸開時に前記かごドアの上部に設置される折れ点を有するガイド部材に沿って転動し、前記かごドアの戸開動作の進行に伴って前記一対の係合ベーンが前記被係合体の全部に完全に係合する完全係合位置となったときに前記折れ点に到達するように配置された係合確認用ローラとを設けたドア装置である。
【0022】
この発明は、以上のような構成とすることにより、前記一対の係合ベーンが前記被係合体の全部に完全に係合する完全係合位置となった後に係合確認用ローラが折れ点を到達してトルクの変化が低下し加速を指示するので、係合ベーンが大きな速度で被係合体に接触することがなくなり、接触騒音を大幅に低減できる。
【0023】
また、本発明は、前述するドア装置及びかごドアを駆動する電動機の速度制御を行う速度制御手段を備えたエレベータのドア制御装置において、前記かごドアと前記乗場ドアとを係合させる係合装置による完全係合位置となったときのかごドア位置を記憶する完全係合位置記憶手段と、前記かごドアに係合する乗場ドアの戸閉中または全閉できないときに再戸開開始指令を受けたとき、前記電動機の回転パルスから得られるかごドア位置を検出する再戸開位置検出手段と、前記再戸開開始指令を受けたとき、前記電動機の回転パルスから電動機速度を検出する再戸開速度検出手段と、前記再戸開位置検出手段で検出されたかごドア位置と前記完全係合位置記憶手段に記憶される完全係合時のかごドア位置とを比較し、検出されたかごドア位置が完全係合時のかごドア位置以下のとき、または検出されたかごドア位置が完全係合時のかごドア位置以下であり、かつ前記再戸開速度検出手段で検出された電動機速度が所定の設定速度以下のとき、前記電動機への加速開始位置を変更する変更指示を前記速度制御手段に送出する再戸開速度指令変更手段とを設けたエレベータのドア制御装置である。
【0024】
この発明は以上のような構成とすることにより、再戸開位置検出手段は前記かごドアに係合する乗場ドアの戸閉中または全閉できないときに再戸開開始指令に基づいて前記電動機の回転パルスから得られるかごドア位置を検出する。また、再戸開速度検出手段は、再戸開開始指令を受けたとき、前記電動機の回転パルスから電動機速度を検出する。そして、再戸開速度指令変更手段は、検出されたかごドア位置が予め記憶手段に記憶される完全係合時のかごドア位置以下のとき、または当該かごドア位置が完全係合時のかごドア位置以下であり、かつ前記再戸開速度検出手段で検出された電動機速度が所定の設定速度以下のとき、前記電動機への加速開始位置を完全係合位置以降に変更するので、係合ベーンが大きな速度で被係合体に接触することがなくなり、接触騒音を大幅に低減できる。また、過負荷検出の誤動作を防止するとともに、再戸開時にかごドア位置が完全係合位置を到達した後に加速させるので、迅速に再戸開動作を実現でき、ひいては戸開動作の見栄えが悪くなるような問題なくなり、エレベータシステムの運行時間に影響を与えることがなくなる。
【0025】
さらに、前述したエレベータのドア制御装置の構成に新たに、前記電動機のトルク変化または速度変化に基づいて前記一対の係合ベーンが前記被係合体の全部に完全に係合する完全係合位置と判断し、前記再戸開位置検出手段で検出されたかご位置を取り込んで前記完全係合位置記憶手段に完全係合時のかごドア位置として記憶する完全係合位置補正手段を設ければ、係合装置の取付け位置が標準取付け状態の位置からずれるとか、長期の使用によって位置ずれが生じた場合でも、完全係合位置を更新するので、常に的確に完全係合位置を用いて、加速開始位置を変更することができる。
【0026】
また、係合装置を構成する一対の係合ベーンが前記被係合体の全部に完全に係合したことを確認するための接点,センサ等の完全係合確認手段と、この完全係合確認手段の動作状態から完全係合であると検出したときに前記再戸開位置検出手段で検出されたかご位置を取り込んで前記完全係合位置記憶手段に完全係合時のかごドア位置として記憶する完全係合位置検出手段とを設ければ、完全係合確認手段の出力から完全係合位置を検出し、適切な完全係合位置を更新することが可能である。
【0027】
さらに、電動機のトルク変化または速度変化に基づいて前記係合装置の係合状態の緩みを検出し出力する完全係合緩み検出手段を設ければ、早期に係合装置の係合状態の緩みを把握でき、適切な処置を講じることが可能となる。
【0028】
さらに、本発明は、前述したドア装置及び前記かごドアを駆動する電動機の速度制御を行う速度制御手段を備えたエレベータのドア制御制御方法において、前記かごドアに係合する乗場ドアの戸閉中または全閉できないときに再戸開開始指令を受けたとき、前記電動機の回転パルスからそれぞれ得られるかごドア位置及び電動機速度を検出し、検出されたかごドア位置が予め記憶される完全係合時のかごドア位置以下であり、かつ前記電動機速度が所定の設定速度以下である場合、前記電動機への加速開始位置を変更する変更指示を前記速度制御手段に送出する方法とすることにより、前述した(2)と同様な作用効果を奏することができる。
【発明の効果】
【0029】
本発明によれば、係合装置が完全係合状態を検出してかごドア駆動用電動機の速度を加速制御することにより、再戸開時の係合ベーンが係合ローラに接触する際の騒音を低減でき、かつ過負荷検出の誤動作を防止できるとともに、再戸開時に迅速に再戸開動作を行い得るエレベータのドア装置、ドア制御装置及びその制御方法を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
(実施の形態1)
図1は本発明に係るエレベータのドア制御装置の一実施形態を示す構成図である。なお、同図において、図12と同一部分には同一符号を付して説明する。また、本発明に係るエレベータのドア制御装置としては図11及び図12を示すドア装置を用いることから、ドア装置の各部については図11及び図12に付された符号を用いて説明する。
【0031】
本発明に係るドア装置としては、図11及び図12を示すドア装置の構成を用い、かつ後記する実施の形態2で説明するように完全係合位置に達した後、つまり係合確認用ローラ15がガイド部材16の折れ点に達した後にトルク指令がダウンするので、このトルク変化を利用して完全係合位置に達したと判断し、速度指令出力手段24に通知すれば、当該指令出力手段24にて所定の加速度の速度指令Vrefを出力すれば、係合ベーン4a,4bが大きな速度で係合ローラ5に接触することがなくなり、接触騒音を大幅に低減化できる。
【0032】
本発明に係るエレベータのドア制御装置は、開閉指令出力手段23及び速度指令出力手段24が設けられている。開閉指令出力手段23は、エレベータ制御装置(図示せず)からの開閉制御指示に基づいて開閉指令を出力する。速度指令出力手段24は、開閉指令出力手段23からの開閉指令を受けて、かごドア駆動用電動機21に対する所定の速度指令Vrefを出力し、偏差演算要素26に供給する。
【0033】
また、エレベータのドア制御装置は、かごドア駆動用電動機21の回転駆動によって開閉するかごドア1,1の開閉位置及びかごドア駆動用電動機21の実際の速度を取り出すために、パルスエンコーダ22、位置演算手段25及び速度演算手段27が設けられている。パルスエンコーダ22は、かごドア駆動用電動機21に設置され、当該かごドア駆動用電動機21の回転速度に比例する数のパルスを出力し、位置演算手段25及び速度演算手段27に供給する。位置演算手段25は、パルスエンコーダ22から出力されるパルスからかごドア1,1の現在のかごドア位置Xdを演算し、速度指令出力手段24に送出する。速度演算手段27は、パルスエンコーダ22から出力される所定時間当たりパルス数からかごドア駆動用電動機21の電動機速度Vmを演算し、偏差演算要素26に送出する。
【0034】
従って、速度指令出力手段24は、位置演算手段25からのかごドア位置Xdに基づいて所定の速度に切り換えつつ速度指令Vrefを出力する。一方、偏差演算要素26は、速度指令Vrefと速度演算手段27で得られる電動機速度Vmとの速度偏差信号を求めて速度制御器28に供給する。速度制御器28は、偏差演算要素26からの速度偏差信号を零とするためのトルク指令Trefを電流制御手段としての電流制御器29に送出する。このトルク指令Trefは、電流制御器29に対する電流指令Irefとなる。電流制御器29及び電力変換器30は、トルク指令Trefに追従するようにかごドア駆動用電動機21のトルクを制御する。
【0035】
さらに、エレベータのドア制御装置は、新たに再戸開位置検出手段31、再戸開速度検出手段32,完全係合位置記憶手段33及び再戸開速度指令変更手段34が設けられている。
【0036】
再戸開位置検出手段31は、開閉指令出力手段23から再戸開指令を受けるので、位置演算手段25からの現在ドア位置Xdを取り込むことにより、再戸開した瞬間のかごドア位置を検出する。再戸開速度検出手段32は、同じく開閉指令出力手段23から再戸開指令を受けるので、速度演算手段27の出力を取り込むことにより、再戸開した瞬間のかごドア駆動用電動機21の電動機速度を検出する。完全係合位置記憶手段33には、予め係合ベーン4a,4bと係合ローラ5とが完全に係合したときのかごドア位置が記憶されている。すなわち、完全係合位置記憶手段33に記憶されるかごドア位置としては、係合ベーン4a,4bと係合ローラ5とが標準状態で取付けられた場合の標準値が設定されている。
【0037】
再戸開速度指令変更手段34は、再戸開位置検出手段31から出力される再戸開した瞬間のかごドア1,1の位置と完全係合位置記憶手段33に記憶される係合ベーン4a,4bと係合ローラ5との完全係合時のかごドア位置とを比較し、かごドア位置が完全係合位置以下であり、かつ再戸開速度検出手段32が検出された電動機速度が予め設定された設定速度以下である場合、速度指令Vrefの変更指令を速度指令出力手段24に送出する。ここで、予め設定された設定速度は、例えば一定の低速度の1/2などの微小速度に相当する値が用いられる。つまり、再戸開速度指令変更手段34は、再戸開速度検出手段32によって乗場ドア2,2が閉まりきらずに再戸開した場合のみ、その再戸開時に電動機速度が設定速度以下となるので、加速開始位置を変更するものである。従って、通常の再戸開時には加速開始位置は変更されない。
【0038】
なお、再戸開速度指令変更手段34としては、再戸開位置検出手段31から出力される再戸開した瞬間のかごドア位置と完全係合位置記憶手段33に記憶される完全係合時のかごドア位置とを比較し、かごドア位置が完全係合位置以下になったとき、所定の低い低速度となる速度変更指令を速度指令出力手段24に送出する構成であってもよい。
【0039】
次に、以上のようなかごドア制御装置及び本発明に係るエレベータのかごドア制御方法における速度切り換え動作について図2及び図3を参照して説明する。なお、図2(a)、(b)は従来例を説明した図13の動作波形の一部を拡大して示す図、図2(a´)、(b´)は乗場ドア2,2が閉まりきらずに係合ベーン4aと係合ローラ5との隙間が広がった状態から再戸開した場合における図2(a)、(b)と対比するための動作波形図、図3は本発明に係るドア制御装置における動作波形図である。
【0040】
先ず、図2(a)、(b)は、従来の通常時における再戸開の一般的な速度指令Vrefの動作波形図であって、速度指令Vrefが一定の低速度の段階において係合ベーン4aと被係合体としての係合ローラ5が係合する図11(b)の係合開始位置に到達した後、予め定める一定の加速開始位置(所定のかご位置Xd)に達した時点で加速を開始する。
【0041】
しかし、乗場ドア2,2が閉まりきらずに、係合ベーン4aと係合ローラ5との隙間が広がった図14に示す状態から再戸開を行うと、隙間が広がった分、係合ベーン4aと係合ローラ5との係合開始位置(図11(b)参照)及び係合ベーン4a,4bと係合ローラ5との完全係合位置(図11(c)参照)とが通常時よりも長くなる。このとき、加速開始位置は前述したように一定の固定値であるので、係合開始位置に達するまでに加速が開始されている。その結果、係合ベーン4aと係合ローラ5との接触時、図2(a´)、(b´)に示すようにトルク変動が通常時よりも大きくなっているので、係合ベーン4aと係合ローラ5との接触によって大きな騒音を発生する。
【0042】
一方、本発明のドア制御装置においては、再戸開速度変更指令変更手段34が再戸開位置検出手段31から再戸開指令時のかごドア位置を取り込んでおり、また再戸開速度検出手段32から再戸開指令時の電動機速度を取り込んでいる。
【0043】
そこで、再戸開速度変更指令変更手段34は、再戸開指令時のかごドア位置が完全係合位置記憶手段33に記憶される完全係合位置に達しておらず、かつ再戸開指令時の電動機速度が一定の設定速度以下である場合、完全係合位置に達するまで通常時の再戸開時の速度指令よりも低い一定の低速度指令となる速度変更指令を速度指令出力手段24に送出する。
【0044】
その結果、速度指令出力手段24は、再戸開速度指令変更手段34からの速度変更指令に基づき、図3に示すように完全係合位置に達するまで、通常時よりも低い一定の低速度指令Vrefを出力する。そして、速度指令出力手段24は、かごドア位置が完全係合位置に達した後に加速を開始し、通常の戸開と同様の速度指令Vrefを出力し、かごドア駆動用電動機21のトルクを制御する
この実施の形態によれば、再戸開速度指令変更手段34は、検出されたかごドア位置が記憶手段33に記憶される完全係合時のかごドア位置以下であり、かつ再戸開速度検出手段32で検出された電動機速度が所定の設定速度以下のとき、前記電動機21への加速開始位置を完全係合位置以降に変更するので、係合ベーン4a,4bが低速度で係合ローラ5に接触するので、接触騒音を大幅に低減できる。また、再戸開時にかごドア位置が完全係合位置を到達した後に加速させるので、迅速に再戸開動作を実現でき、よって戸開動作の見栄えが悪くならず、エレベータシステムの運行時間に支障をきたすことがなくなる。
【0045】
(実施の形態2)
図4は本発明に係るエレベータのドア制御装置の他の実施形態を示す構成図である。なお、同図において、図1と同一部分には同一符号を付して説明を省略する。
【0046】
このエレベータのドア制御装置は図1とほぼ同様な構成であり、特に異なるところは、速度制御器28の出力側と前述した完全係合位置記憶手段33との間に完全係合位置補正手段35を設けた点にある。完全係合位置補正手段35を設けた理由としては、完全係合位置は係合ベーン4bに連結される枠部材14に取付けられている係合確認用ローラ15とガイド部材16との位置関係によって決まる。しかし、完全係合位置は、ローラ15とガイド部材16との取付け誤差により、標準取付け状態位置からずれる場合がある。そこで、ずれ位置に相当する誤差を補正するために完全係合位置補正手段35が設けられている。
【0047】
実施の形態1では、再戸開時のトルク指令Trefは、係合開始位置において係合ベーン4aと係合ローラ5とが接触するために急激に立ち上がる。そして、ローラ15がガイド部材16の折れ点に到達した後、負荷が軽くなり、それに伴ってトルク指令Trefが下降する。
【0048】
そこで、完全係合位置補正手段35としては、トルク指令Trefのダウンエッジ(イ)を検出し、このダウンエッジの検出タイミングに基づき、位置演算手段25で得られるかごドア位置Xdを取り込み、完全係合位置記憶手段33に完全係合位置として記憶する。
【0049】
この実施の形態によれば、ローラ15とガイド部材16との取付け位置が標準取付け状態位置からずれている場合や長期の使用によって取付け位置がずれた場合でも、トルク指令Trefのダウンエッジの検出タイミングに基づいてかごドア位置Xdを取り込み、完全係合位置として設定するので、常に的確な完全係合位置に更新でき、再戸開速度指令変更手段34に与えることができる。その結果、乗場ドア2,2が閉まりきらずに再戸開した場合、的確な完全係合位置に達するまで一定の低い低速度位置で係合ベーン4a,4bと係合ローラ5とを接触させることが可能となり、よってローラ15とガイド部材16との取付け位置に誤差等が生じても、接触騒音を低減させることができる。
【0050】
(実施の形態3)
図5は本発明に係るエレベータのドア制御装置のさらに他の実施形態を示す構成図である。
【0051】
このエレベータのドア制御装置は図1と同様な構成であり、特に異なるところは、機械的又は電気的に完全係合位置を確認するための完全係合確認手段36と、この完全係合確認手段36の出力状態から完全係合位置を検出し、位置演算手段25で得られるかごドア位置Xdを取り込み、完全係合位置記憶手段33に完全係合位置として記憶する完全係合位置検出手段37とを設けた構成である。
【0052】
完全係合確認手段36としては、図6に示すように例えば係合ローラ5を構成する下部ローラ5uまたは係合ローラ5の下部位置に別に取付けられるローラ36aに可動接点36bを設け、また、係合ベーン4b側には完全係合確認接点36cを設ける。そして、係合ベーン4a,4bと係合ローラ5とが完全に接触したとき、可動接点36bが完全係合確認接点36cにオンし、完全係合確認接点36cからオン信号を出力し、完全係合位置検出手段37に送出する。完全係合位置検出手段37は、完全係合確認接点36cからオン信号が出力されたとき、完全係合位置と判断し、位置演算手段25で得られるかごドア位置Xdを取り込み、完全係合位置記憶手段33に完全係合位置として記憶する。
【0053】
なお、完全係合確認手段36は、可動接点36bと完全係合確認接点36cとから成る機械的な接点構成を用いたが、例えば光学センサを用い、完全係合位置検出手段37がセンサの出力レベルが所定レベルに達したときに完全係合位置と判断してもよい。
【0054】
この実施の形態によれば、完全係合確認手段36にて実際の係合ベーン4a,4bと係合ローラ5との実際の接触位置を確認するので、簡単な構成で完全係合位置の検出タイミング信号を取得することができ、常に完全係合位置の適切なかごドア位置Xdを更新することができる。
【0055】
(実施の形態4)
図7は本発明に係るエレベータのドア制御装置のさらに他の実施形態を示す構成図である。
【0056】
このエレベータのドア制御装置は図4と同様な構成である。よって、図1及び図5と同一部分には同一符号を付して説明を省略する。
【0057】
このエレベータのドア制御装置は、速度制御器28の出力側に新たに完全係合緩み検出手段38を接続し、完全係合緩みの状態を検出する構成である。
【0058】
かごドア制御装置における係合装置3の据付け時の調整不良、経年変化等によって、係合ベーン4a,4bと係合ローラ5とに隙間がある状態で完全係合する状況が発生し得る。このような場合、ローラ15がガイド部材16の折れ点を通過するときのトルク変動が微小となるので、完全係合位置補正手段35は的確な完全係合位置を検出することが困難である。また、係合ベーン4a,4bと係合ローラ5とに隙間があると、通常戸開閉時のドア振動、再戸開時のがたつき、トルクに基づいた過負荷検出性能の低下を招く問題がある。
【0059】
そこで、完全係合緩み検出手段38は、係合ベーン4a,4bと係合ローラ5との間に隙間があることを検出し、隙間有りを検出したときにドア制御装置またはエレベータ制御装置に発報し、保守点検を促すものである。
【0060】
完全係合緩み検出手段38が係合ベーン4a,4bと係合ローラ5との隙間を検出する例について説明する。係合ベーン4a,4bと係合ローラ5に隙間がある状態で再戸開または再戸閉した場合、係合ベーン4a,4bが反転する際に係合ローラ5と衝突するため、図8に示すようにトルク変動が生じる。そこで、完全係合緩み検出手段38は、再戸開または再戸閉してから一定時間Δtaの期間の間トルク変動を監視し、所定のトルク基準値Taを越えたとき、係合装置3が緩んで係合ベーン4a,4bと係合ローラ5とに隙間があると判断し、係合装置3の緩み異常信号を発報し、保守点検を促すものである。
【0061】
従って、この実施の形態によれば、再戸開または再戸閉時のトルクを監視することにより、係合装置3の緩みを検出でき、通常ドア開閉時のドア振動、再戸開時のがたつき、トルクに基づいた過負荷検出性能の低下を抑制することができる。
【0062】
(実施の形態5)
図9は本発明に係るエレベータのドア制御装置のさらに他の実施形態を示す構成図である。このエレベータのドア制御装置は図5と同様な構成であるので、図1及び図5と同一部分には同一符号を付して説明を省略する。
【0063】
このエレベータのドア制御装置において、特に異なるところは、完全係合確認手段36の出力側に新たに完全係合緩み検出手段38を接続し、完全係合確認手段36の出力から係合ベーン4a,4bと係合ローラ5との緩みを検出する構成である。
【0064】
一般に、係合ベーン4a,4bと係合ローラ5とに隙間があると、可動接点36bと完全係合確認接点36cとはオンできない。そこで、完全係合緩み検出手段38は、通常の戸開時に完全係合確認接点36cがオンしない場合、係合装置3が緩んで係合ベーン4a,4bと係合ローラ5とに隙間があると判断し、係合装置3の緩み異常信号を発報し、保守点検を促すものである。
【0065】
従って、この実施の形態によれば、再戸開または再戸閉時の完全係合位置を接点やセンサで監視することにより、係合装置3の緩みを検出でき、通常ドア開閉時のドア振動、再戸開時のがたつき、トルクに基づいた過負荷検出性能の低下を抑制することができる。
【0066】
なお、本発明は、上記実施の形態に限定されるものでなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施できる。上記実施の形態では、図4及び図7では速度制御器28から出力するトルク指令の変化を検出するようにしたが、例えばトルク指令に追従する電動機21の速度変化からも同様に完全係合位置や完全係合緩みを検出することが可能である。また、各実施の形態は組み合わせて実施することが可能であり、その場合には組み合わせによる効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0067】
【図1】本発明に係るエレベータのドア制御装置の実施形態1を示す構成図。
【図2】従来の通常の戸開時及び乗場ドアが閉まらない状態で再戸開時における加速開始位置と完全係合位置との関係を説明する動作波形図。
【図3】本発明に係るエレベータのドア制御装置を用いた場合の加速開始位置と完全係合位置との関係を説明する動作波形図。
【図4】本発明に係るエレベータのドア制御装置の実施形態2を示す構成図。
【図5】本発明に係るエレベータのドア制御装置の実施形態3を示す構成図。
【図6】図5に示す完全係合確認手段の一例としての構成図。
【図7】本発明に係るエレベータのドア制御装置の実施形態4を示す構成図。
【図8】図7に示す完全係合緩み検出手段がトルクから係合装置の緩みを検出する例を説明する動作波形図。
【図9】本発明に係るエレベータのドア制御装置の実施形態5を示す構成図。
【図10】従来のエレベータのかごドアと乗場ドアを係合する係合装置を上部から見た図。
【図11】エレベータの戸開時を係合装置の動きを説明する図。
【図12】従来のエレベータのドア制御装置を示す構成図。
【図13】従来のドア制御装置の各部の動作波形図。
【図14】従来のドア装置を構成する乗場ドアが何らかの原因で閉じない状態の時の係合ベーンと係合ローラとの関係を説明する図。
【符号の説明】
【0068】
1…かごドア、2…乗場ドア、3…係合装置、4a,4b…係合ベーン、5…係合ローラ、6…アーム、15…係合確認用アーム、16…ガイド部材、21…かごドア駆動用電動機、22…パルスエンコーダ、23…開閉指令出力手段、24…速度指令出力手段、25…位置演算手段、26…偏差演算要素、27…速度演算手段、28…速度制御器、29…電流制御器、30…電力変換器、31…再戸開位置検出手段、32…再戸開速度検出手段、33…完全係合位置記憶手段、34…再戸開速度指令変更手段、35…完全係合位置補正手段、36…完全係合確認手段、37…完全係合位置検出手段、38…完全係合緩み検出手段。




 

 


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