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発明の名称 記録装置および記録装置の制御方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−176639(P2007−176639A)
公開日 平成19年7月12日(2007.7.12)
出願番号 特願2005−375892(P2005−375892)
出願日 平成17年12月27日(2005.12.27)
代理人 【識別番号】100087446
【弁理士】
【氏名又は名称】川久保 新一
発明者 ▲高▼山 裕司
要約 課題
簡単な構成および簡単な制御によって、CD−R等の円板の被記録材に記録する記録位置を、適正に補正することができ、被記録材の正確な位置に記録することができる記録装置および記録装置の制御方法を提供することを目的とする。

解決手段
被記録材に記録する記録装置の制御方法において、中央に穴が形成されている被記録材を搭載するために、上記被記録材の上記穴に対応する取り付け部または位置決め部が設けられているトレイを搬送し、上記トレイの位置を検出するために、上記トレイに設けられ、所定の反射率以上の鏡面である反射面を具備し、幅がトレイ搬送方向に、一定量の増減をなす形状の被検出手段で反射した光を検出し、上記被検出手段の位置を検出することによって、上記被記録材の位置を検出する記録装置である。
特許請求の範囲
【請求項1】
記録手段によって被記録材に記録する記録装置において、
中央に穴が形成されている被記録材を搭載するために、上記被記録材の上記穴に対応して、取り付け部または位置決め部が設けられているトレイと;
上記トレイを搬送する搬送手段と;
所定の反射率以上の鏡面である反射面と、幅がトレイ搬送方向に一定量づつ増加または減少する形状とを具備し、上記トレイに設けられている被検出手段と;
発光した光が上記被検出手段で反射した光を検出するトレイ位置検出手段と;
上記被検出手段の位置を検出することによって、上記被記録材の位置を検出する被記録材検出手段と;
を有することを特徴とする記録装置。
【請求項2】
請求項1において、
上記被検出手段は、上記トレイの複数箇所に設けられている手段であることを特徴とする記録装置。
【請求項3】
請求項2において、
上記被検出手段は、上記トレイの搬送方向と直交する方向に一列に並べて配置されている手段であることを特徴とする記録装置。
【請求項4】
請求項2において、
上記被検出手段は、上記トレイ搬送方向に一列に並べて配置されている手段であることを特徴とする記録装置。
【請求項5】
請求項2において、
上記被検出手段は、上記トレイ搬送方向に対し所定角度で一列に並べて配置されている手段であることを特徴とする記録装置。
【請求項6】
請求項1において、
上記被検出手段の形状は、上記トレイ上に配置される円板の被記録材の輪郭線に最も近い辺が、上記被記録材の輪郭線に沿う直線の辺であり、トレイ搬送方向と直交する辺と平行な辺とを具備している形状であることを特徴とする印刷装置。
【請求項7】
請求項1〜請求項6のいずれか1項において、
上記被検出手段は、上記被記録材の直径を1辺とする正方形であって、トレイ搬送方向に垂直な方向、平行な方向が、上記正方形の辺と平行であり、上記被記録材の搭載位置の中心を中心とする正方形の領域内、かつ、上記被記録材の搭載位置の領域外に設けられている手段であることを特徴とする記録装置。
【請求項8】
請求項2〜請求項7のいずれか1項において、
トレイ上に設けられている複数の上記被検出手段は、互いに形状またはサイズが異なる手段であることを特徴とする記録装置。
【請求項9】
請求項1〜請求項8のいずれか1項において、
上記被検出手段を用いてトレイの位置を検出し、上記被検出手段のトレイ上の位置と上記被記録材のトレイに対する位置決め位置とに基づいて、上記被記録材の位置を算出する手段であることを特徴とする記録装置。
【請求項10】
請求項2〜請求項9のいずれか1項において、
上記複数の被検出手段のうちの2つ以上の被検出手段を用いて、トレイの位置と搬送状態とを検出し、それに基づいて、正規の記録位置を算出し、記録位置を補正することを特徴とする記録装置。
【請求項11】
被記録材に記録する記録装置の制御方法において、
中央に穴が形成されている被記録材を搭載するために、上記被記録材の上記穴に対応する取り付け部または位置決め部が設けられているトレイを搬送するトレイ搬送工程と;
上記トレイの位置を検出するために、上記トレイに設けられ、所定の反射率以上の鏡面である反射面を具備し、幅がトレイ搬送方向に、一定量の増減をなす形状の被検出手段で反射した光を検出するトレイ位置検出工程と;
上記被検出手段の位置を検出することによって、上記被記録材の位置を検出する被記録材検出工程と;
を有することを特徴とする記録装置の制御方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、プリンタや画像形成装置等の記録装置に係り、特に、CD−R等の被記録材を搭載したトレイを使用し、被記録材の表面に印刷を行う場合等に、プリンタ上における被記録材の位置を正確に検出する記録装置に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、CD−RやDVD−Rなどの光記録媒体等、被記録材の表面に印刷を行うことができるプリンタが市場に出回っている。このようなプリンタによって、円板の被記録材に印刷を行う場合、通常の用紙に印刷するときに記録手段がスキャンする領域を、被記録材が移動できるように、専用トレイを使用して搬送する。
【0003】
この専用トレイは、被記録材を支持する支持部を備え、専用トレイがプリンタの用紙搬送方向(副走査方向)に移動することによって、記録手段が被記録材の表面に印刷することができる。
【0004】
このような被記録材へ印刷する場合、プリンタが被記録材の大きさと位置とを正確に認識しなければ、適切に印刷することができない。
【0005】
そこで、従来は、専用トレイの所定位置に、ほぼ四角い形状の被検出手段を、複数、設け、記録手段に搭載されている検出手段が、上記被検出手段を読み取る。また、この被検出手段と被記録材の支持部との位置関係に基づいて、被記録材と記録手段との位置関係を間接的に求めることが知られている(たとえば、特許文献1参照)。
【0006】
また、上記専用トレイは、被記録材を支持する支持部と被記録材との位置を求めるための正方形または長方形の複数の被検出手段を有するので、専用トレイの縦横幅は、ある程度の長さを必要とする。
【特許文献1】特開2002−292938号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、上記従来例では、被記録材としてのCD−Rの位置を検出しない場合、部品精度のバラツキなどによって、印刷位置がずれることがある。また、位置合わせ等の補正を行ったとしても、トレイの状態によっては、印刷がずれる場合がある。
【0008】
記録位置の精度を高めるために、記録手段上に搭載されている検出手段がCD−R等の円板の被記録材の位置を検出する場合、被検出手段と、記録手段である印刷ヘッドとの位置とが正確でなければ、正しい位置に記録することができない。
【0009】
被記録材の正しい位置に記録するためには、位置補正するための被検出手段が1箇所にだけ設けられていた場合、それ程の効果を期待することができないという欠点がある。
【0010】
この欠点を解決するためには、被検出手段を複数配置すればよく、このようにすると、位置検出のためのチェック項目が増えるが、複数個の被検出手段を配置して、精度を向上することが期待される。
【0011】
さらに、検出手段は、専用トレイ上の被検出手段と、被検出手段でない領域の境界を感知することによって、位置を検出する。
【0012】
図4(1)は、従来のインクジェットプリンタ1pにおける被検出手段270と、ディスクトレイ23とを示す図である。
【0013】
したがって、従来のインクジェットプリンタ1pにおける被検出手段270の形状は、被検出手段270を検出した後に、正確な位置へ印刷するための位置補正値を算出し易いように、平行な辺によって構成されている。また、従来例1は、図4(1)に示すように、被検出手段270は、ほぼ四角い形状であることが多い。
【0014】
よって、専用トレイ上は、円板の被記録材の支持部と、複数個のほぼ四角い形状の位置検出マーカ(被検出手段270)とによって構成されているので、ある程度の大きさを必要とする。
【0015】
一方、記録装置本体は、様々な機構を有するので、その機械的な構成上、多くの細かな部品で本体が形成され、記録装置本体の内部奥に、印刷時に必要である専用トレイ搬送のための奥行き、幅、高さからなる空間を確保することが困難である。
【0016】
ましてや、写真専用プリンタやモバイルプリンタ等、小型の記録装置においては、上記専用トレイ搬送のための空間を確保することが困難であるという問題がある。
【0017】
本発明は、簡単な構成および簡単な制御によって、CD−R等の円板の被記録材に記録する記録位置を、適正に補正することができ、被記録材の正確な位置に記録することができる記録装置および記録装置の制御方法を提供することを目的とする。
【0018】
本発明は、従来よりも小型である専用トレイを提供することができる記録装置および記録装置の制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0019】
本発明は、被記録材に記録する記録装置の制御方法において、中央に穴が形成されている被記録材を搭載するために、上記被記録材の上記穴に対応する取り付け部または位置決め部が設けられているトレイを搬送し、
上記トレイの位置を検出するために、上記トレイに設けられ、所定の反射率以上の鏡面である反射面を具備し、幅がトレイ搬送方向に、一定量の増減をなす形状の被検出手段で反射した光を検出し、
上記被検出手段の位置を検出することによって、上記被記録材の位置を検出する記録装置である。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、簡単な構成と簡単な制御とによって、CD−R等の円板の被記録材に記録する記録位置を、適正に補正することができ、被記録材の正確な位置に記録することができるという効果を奏する。
【0021】
また、本発明によれば、従来よりも小型である専用トレイを提供することができるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
発明を実施するための最良の形態は、次の実施例である。
【実施例1】
【0023】
図1は、本発明の実施例1であるインクジェットプリンタ1を示す斜視図である。
【0024】
なお、各図面を通して同一符号は、同一のものであることを示し、また、対応部であることを示す。
【0025】
インクジェットプリンタ1は、記録装置の一例であり、被記録材の位置検出装置を有する。
【0026】
図2は、インクジェットプリンタ1の記録手段の周辺を示す縦断面図である。
【0027】
インクジェットプリンタ1は、給紙ボタン2を備えるプリンタ本体3と、プリンタ本体3の前方側に形成される排紙部7と、プリンタ本体3の前方側で排紙部7の上方に形成されるトレイ支持部8とを有する。
【0028】
インクジェットプリンタ1は、通常は、文章や写真等を、用紙に印刷し、用紙を印刷媒体とする場合には、プリンタ本体3の上方後側の蓋を開くと使用可能となる給紙トレイ、またはプリンタ本体3の下側にある専用給紙トレイに用紙をセットできる。
【0029】
図2に示すように、プリンタ本体3の内部には、キャリッジ9が設けられている。キャリッジ9は、印刷動作しないときには、図1中、右側のホームポジションに位置し、印刷時には、プリンタ本体3の幅方向、すなわち主走査方向に往復運動することができる。
【0030】
キャリッジ9の下端には、記録手段である記録ヘッド11が設けられている。また、記録媒体の一例であるCD−R(コンパクトディスク レコーダブル(Compact Disk Recordable)の略)を検出する検出手段であるトレイ位置検出センサ10が設けられている。
【0031】
実施例1においては、ディスクトレイ23は、黒色で構成され、CD−Rの表面は、白色で構成されていることを想定している。
【0032】
図3は、被記録材に正確な印刷をするために、プリンタ本体3内部に被記録材を挿入するためのディスクトレイ23の構成を示す図である。
【0033】
実施例1では、トレイ位置検出センサ10として、光反射型のセンサを用い、トレイ位置検出センサ10から発せられた光を、図3に示す位置検出マーク27a、27bで反射する。また、実施例1では、この反射した光の量を、トレイ位置検出センサ10が検出することによって、CD−Rが適切な位置に存在しているか否かを検出する。
【0034】
記録ヘッド11と対向する位置には、印刷時に、用紙を下側から支持するプラテン14が設けられている。
【0035】
また、記録ヘッド11の上流側には、用紙を搬送する搬送ローラ131と、従動回転する複数のピンチローラ132とが設けられている。記録ヘッド11の下流側には、2本の排紙ローラ151a、151bと、上記排紙ローラ151a、151bとに、所定圧で等接することによって、従動回転可能な拍車152a、152bが設けられている。
【0036】
また、記録ヘッド11の下流側には、搬送ローラ131の駆動を排紙ローラ151a、151bに伝達するギア列を備えている。搬送ローラ131は、正転または逆転することによって、後述するディスクトレイ23を、インクジェットプリンタ1の前後方向に駆動する。
【0037】
図1に戻り、プリンタ本体3の前方側に形成されているトレイ支持部8は、プリンタ本体3との結合部側に、ディスクトレイ受入口17が形成され、ディスクトレイ23を、プリンタ本体3の内部に搬送可能な構造を有する。トレイ支持部8の左右両端は、トレイガイドであり、このガイドに沿って、ディスクトレイ23が前後方向にスライド可能になっている。
【0038】
また、インクジェットプリンタ1には、記録媒体の位置を検出するためのフローが記憶され、座標系演算等を行うことができる制御装置29を備えている。
【0039】
ディスクトレイ23の左右幅は、トレイ支持部8のトレイガイド幅と対応している。ディスクトレイ23上には、CD−R等、印刷対象物である被記録材の収納部25が形成され、その中央には、被記録材の中央に形成された穴と実質的に同径の突部26が形成されている。
【0040】
この突部26に、12cmのCD−Rや、8cmのCD−Rなどの被記録材の穴を挿入することによって、被記録材を収納部25に対して、同心的に配置できる。また、ディスクトレイ23には、所定の位置に設けられ、反射面を有し、直角二等辺三角形である位置検出マーク27a、27bが配置されている。
【0041】
位置検出マーク27a、27bは、トレイの位置を検出するために、上記トレイに設けられ、所定の反射率以上の鏡面である反射面を具備し、幅がトレイ搬送方向に一定量づつ増加または減少する形状を具備する被検出手段の例である。位置検出マーク27a、27bの作用については後述する。
【0042】
実施例1において、ディスクトレイ23は、平板状で黒色のプラスチックで構成されている。
【0043】
次に、被記録材として12cmのCD−Rを使用して印刷する手順について説明する。
【0044】
なお、以下の説明ではインクジェットプリンタ の座標系としてインクジェットプリンタ1の後方(ディスクトレイ23を挿入する方向)を、+Y方向とし、この反対方向を、−Y方向とする。また、図1においてインクジェットプリンタ1の右方向(キャリッジ9のホームポジション側)を、+X方向とし、この反対方向を−X方向とする。
【0045】
ここで、+Y方向、−Y方向は、プリンタ1における用紙の搬送方向(副走査方向)であり、+X方向、−X方向は、キャリッジ9の走査方向(主走査方向)である。
【0046】
まず、トレイ支持部8をディスクトレイ23に挿入することができる状態にするために、ユーザが、プリンタ本体3を開いた状態にする。次に、ユーザが、ディスクトレイ23にCD−Rを載せ、トレイ支持部8の記録開始所定位置まで、手動で、ディスクトレイ23を挿入する。この状態で、ユーザが給紙ボタン2を押下する。これによって、インクジェットプリンタ1の制御装置29が、被記録材位置検出処理を起動する。
【0047】
次に、実施例1において、被記録材の位置を検出する動作について説明する。
【0048】
図5は、実施例1において、被記録材の位置を検出する手順を示すフローチャートである。
【0049】
印刷が開始されると、S10では、Y軸上に位置検出マーク27a(+X側に存在している位置検出マーク)が存在する位置に、トレイ位置検出センサ10が位置するように、キャリッジ9を、ホームポジションから主走査方向(X軸方向)に移動する。
【0050】
S12では、紙送りローラを逆転させ、ディスクトレイ23を少しフィードする。
【0051】
S14では、+X側位置検出マーク27aのエッジを、ディスクトレイ23から検出したかどうかを判別する。位置検出マークのエッジを検出すれば、S16に進み、そうでなければ、S12へ戻る。
【0052】
S16では、紙送りローラを逆転させ、ディスクトレイ23を少しフィードする。
【0053】
S18では、+X側位置検出マーク27aのエッジを検出したかどうかを判別する。位置検出マーク27aのエッジを検出すれば、S20に進み、そうでなければ、S16へ戻る。ここで、センサ10が、位置検出マーク上を通過した距離が、一定の範囲内に収まっていれば、ディスクトレイ23の存在を確認することができたと判断できる。
【0054】
S20では、位置検出マークのY軸方向中心の主走査方向(X軸方向)の+側延長線上に、キャリッジ9上のトレイ位置検出センサ10が位置するように、キャリッジ9を移動する。
【0055】
S22では、トレイ位置検出センサ10(キャリッジ9)を、主走査方向の−X側に少し移動する。
【0056】
S24では、ディスクトレイ23から+X側位置検出マークへのエッジを検出したか(ディスクトレイ素材から位置検出マーク方向へのエッジを検出したか)どうかを判定する。位置検出マーク27aのエッジを検出すれば、S26に進み、そうでなければ、S22へ戻る。
【0057】
S26では、キャリッジ9を、主走査方向−X側に少し移動する。
【0058】
S28では、+X側位置検出マーク27aからディスクトレイ23へのエッジを検出したか(位置検出マークからディスクトレイ素材方向へのエッジを検出したか)どうかを判定する。この結果、位置検出マークのエッジを検出すれば、S30に進み、そうでなければ、S26へ戻る。ここで、+X側位置検出マーク27a上をセンサ10が通過した距離が記憶される。
【0059】
S30では、キャリッジ9を主走査方向−X側に少し移動する。
【0060】
S32では、−X側位置検出マーク27bのエッジを検出したかどうかを判定する。位置検出マーク27bのエッジを検出すれば、S34に進み、そうでなければ、S30へ戻る。
【0061】
S34では、キャリッジ9を主走査方向−X側に少し移動する。
【0062】
S36では、−X側位置検出マーク27bのエッジを検出したかどうかを判定する。位置検出マーク27bのエッジを検出すれば、S38に進み、そうでなければ、S34へ戻る。ここで、センサ10が通過した距離であって、+X側位置検出マーク27aの+X側エッジから−X側位置検出マーク27bの−X側エッジまでの距離が記憶される。また、−X側位置検出マーク27b上の距離(X側位置検出マーク27a上をセンサ10が通過した幅(距離))が記憶される。
【0063】
S38では、CD−Rの正確な位置を算出する。
【0064】
この場合、次の距離(1)〜(4)を利用して、CD−Rの正確な位置を算出する。
(1)S24、S28で検出したセンサ10が通過した距離(X軸方向、センサ10が通過した+X側の位置検出マーク27aの幅)、
(2)S32、S36で検出したセンサ10が通過した距離(X軸方向、センサ10が通過した−X側の位置検出マーク27bの幅)、
(3)S24〜S36で検出した+X側位置検出マーク27aの外側エッジから、−X側位置検出マーク27bの外側エッジまでの距離、
(4)Y軸に対して垂直な+X側位置検出マーク27aの外側エッジから、−X側位置検出マーク27bの外側エッジまでの一定距離。
【0065】
なお、上記距離(3)は、実際にセンサ10がセンシングしながら移動した+X側位置検出マーク27aの外側エッジから、−X側位置検出マーク27bの外側エッジまでの距離(図8に示す線分500の距離。殆どの確率で、インクジェットプリンタの座標系と、ディスクトレイの座標系とが斜行している。)である。
【0066】
また、上記距離(4)は、インクジェットプリンタの座標系でY軸に直行する+X側位置検出マーク27aの外側エッジから、−X側位置検出マーク27bの外側エッジまでの距離(図8に示す線分510の距離。常に一定。)である。
【0067】
CD−Rの正確な位置を算出する手段の詳細は後述する。
【0068】
S40では、キャリッジ9を印字開始位置まで移動し、S32で算出したCD−Rの正確な位置に基づいて、印刷位置を変更し、画像を完成させる。
【0069】
S42では、紙送りローラを回転させ、ディスクトレイ23を排出する。
【0070】
図6は、S38においてプリンタ本体3の内部に引き込まれたディスクトレイ23が、インクジェットプリンタ1の座標系370のX軸方向(キャリッジ9の主走査方向)に理想的に挿入された場合に、CD−Rの正確な位置を算出する説明図である。この「理想的」は、ディスクトレイ23の座標系360とインクジェットプリンタ1の座標系370とが、斜行することなく、一致していることを意味する。
【0071】
まず、プリンタ本体3の内部の所定位置まで、ディスクトレイ23が引き込まれる。そして、キャリッジ9を、+X側から−X側(主走査方向)へ走査する。この走査の過程で、キャリッジ9に搭載されている位置検出センサ10が、S28の工程を経て記憶された+X側位置検出マーク27aの幅320と、S36の工程を経て記憶された−X側位置検出マーク27bの幅340とを比較する。
【0072】
上記2つの幅320と340とが一致していれば、インクジェットプリンタ1の座標系370とディスクトレイ23の座標系360とが一致していると考えられる。また、位置検出マーク27a、27bが、直角二等辺三角形であるので、幅320を一辺とし、+X側位置検出マーク27aの−y側頂点310を含む直角二等辺三角形の辺330は、幅320と等しい。
【0073】
インクジェットプリンタ1は、予めディスクトレイ23の座標系における+X側位置検出マーク27aの−y側頂点310を基準点とし、CD−R収納部の中心300の座標情報を記憶させている。したがって、測定した幅320と幅340とが一致していれば、座標系360と座標系370とが一致している。ステップ24で検出したエッジ位置を、インクジェットプリンタ1の座標系370の原点とする。このようにすると、+X側位置検出マーク27aの−y側頂点310から、CD−R収納部の中心300のY座標に、距離330を加えたものが、インクジェットプリンタ1の原点からの座標として求められる。
【0074】
以上の工程によって、正確な印字開始位置を算出することができる。
【0075】
図7は、S38において、ディスクトレイ23の座標系がインクジェットプリンタ1の座標系に対して斜行した状態で、ディスクトレイ23が挿入された状態を示す図である。
【0076】
キャリッジ9に設けられているセンサ10の走査線400は、インクジェットプリンタ1の座標系X軸に対して平行であるが、ディスクトレイ23の座標系x軸に対して、斜行して走査している。
【0077】
図8は、図7に示すように、ディスクトレイ23がインクジェットプリンタ1に対して斜行して挿入された際に、ディスクトレイ23の座標系を基準として表現した図である。
【0078】
つまり、図8は、CD−Rの正確な位置を算出する動作の途中まで示す図である。なお、図8の下に示す四角の中は、+X側位置検出マーク27aのセンサ10が通過する領域付近を拡大した図である。
【0079】
まず、S28の工程を経て記憶された距離であって、センサ10が走査した+X側位置検出マーク27aの距離520と、S36の工程を経て記憶された距離であって、センサ10が走査した−X側位置検出マーク27bの距離530とが比較される。
【0080】
ディスクトレイ23が斜行して挿入されると、距離520と距離530とに差が発生し、この時点で、インクジェットプリンタ1は、ディスクトレイ23が斜行していると判断することができる。
【0081】
S36の工程を経て記憶された距離であって、センサ10が走査した+X側位置検出マーク27aの+側エッジ560から、−X側位置検出マーク27bの−側エッジまでの距離500が記憶されている。また、斜行せずにディスクトレイ23が挿入された際にセンサ10が走査する距離510とが記憶されている。したがって、距離500と距離510とによって構成される直角三角形の基準点560を頂点とする角の角度を求めることができる。
【0082】
なお、図8では、センサ10が走査した+X側位置検出マーク27aの+側エッジ560を始点として、距離510を表現している。
【0083】
次に、距離500と距離510とを二辺とする直角三角形と、次の三角形とを比較する。つまり、上記+X側位置検出マーク27aの距離520と、センサ10が走査した+X側位置検出マーク27aの−側エッジから+X側位置検出マーク27a+側の辺に垂線を下ろした距離540とによって形成されている直角三角形とを比較する。これら2つの直角三角形は、2つの同じ角度を有しているので、相似であることがわかり、距離540が求められる。
【0084】
次に、距離520と距離540とを二辺とし、これら二辺で挟まれた角度に基づいて、距離520と距離540とを含む直角三角形の+X側位置検出マーク27aの+x側に接している辺の距離を求めることができる。そして、位置検出マークが直角二等辺三角形であることを利用して、距離540から位置検出マークに接している距離を引くことによって、基準点560から位置検出マークの−y側頂点までの距離550を求めることができる。
【0085】
図7に示すように、インクジェットプリンタ1は、ディスクトレイ23の座標系における+X側位置検出マーク27aの−y側頂点からみたCD−R収納部の中心の座標情報を、予め記憶している。
【0086】
+X側位置検出マーク27aの−y側頂点からみたCD−R収納部の中心のY座標に、距離550を加える。これによって、ディスクトレイ23を斜行して挿入したときに、ディスクトレイ23の座標系における基準点560から、CD−R収納部の中心までの位置関係を求めることができる。
【0087】
図9は、図8に示す例で求めたディスクトレイ23を斜行して挿入したときに、ディスクトレイ23の座標系における基準点から、CD−R収納部の中心までの位置関係を求める説明図である。
【0088】
つまり、基準点からCD−R収納部の中心までの位置関係を、インクジェットプリンタ1の座標系に変換し、インクジェットプリンタ1の座標系での座標位置を求める。
【0089】
図8に示す基準点を、ディスクトレイ23の座標系とインクジェットプリンタ1の座標系とにおける原点とし、ディスクトレイ23の座標系でのCD−R収納部の中心座標と、インクジェットプリンタ1の座標系からの斜行角度とを利用し、アフィン変換を行う。このアフィン変換を行うと、インクジェットプリンタ1の座標系におけるCD−R収納部の中心座標を求めることができる。
【0090】
図8、図9について説明した工程によって、正確な印字開始位置が算出される。
【0091】
実施例1によれば、キャリッジ9上に搭載されているセンサ10で読み取った位置検出マークの位置を基準にして記録を行う場合、簡単な構成および簡単な制御で、被記録材とキャリッジ9との位置調整を、容易かつ正確に行うことができ、記録することができる。
【0092】
また、実施例1において、被記録材の支持部付近に複数配置されている被検出手段の形状を、トレイ上に配置される円板の被記録材の曲線に最も近い辺が、上記円板の被記録材の曲線に対して沿うように求める。上記被記録材の直径長を一辺とし、この辺がトレイ搬送方向に垂直な方向と平行な方向である正方形の領域内に、記録位置の調整に必要な複数の上記被検出手段を設ける。
【0093】
したがって、トレイの搬送方向と直交する方向および平行な方向の辺の長さを、被記録材の直径長まで短縮することができる。よって、CD−R等の円板の被記録材へ、正確に印刷することができる写真印刷専用のコンパクトプリンタであり、モバイルプリンタ等の小型記録装置にモ、上記実施例を適用することができる。
【0094】
図4(1)は、トレイ上の被検出手段に対し、従来技術を適用した場合の被検出手段を配したトレイを示す図であり、図4(2)は、実施例1を適用した被検出手段を配したトレイを示す図である。
【0095】
図4(1)に示す従来のインクジェットプリンタ1pにおいて、トレイ23上には、四角い形状の被検出手段270が搭載されている。この従来例では、トレイ23の四角い形状等との兼ね合いから被検出手段270は、被記録材搭載位置の曲線に対し、1辺が沿うように配置されるのではなく1つの角を向けて配置される形になっている。
【0096】
被検出手段270と被記録材搭載位置との間隔を狭めたとしても、被検出手段の角が、曲線に近づくだけである。よって、トレイ23上の被記録材搭載位置の範囲外から、トレイ搬送方向と直交する方向および平行な方向で、上記被記録材の直径長を一辺とする正方形の領域内に、被検出手段を配置することは難しい。また、被検出手段271と被記録材搭載位置との間付近は、有効に使用されないスペースが多く存在する。
【0097】
一方、図4(2)に示す実施例1を適用した場合、トレイ23上には、直角二等辺三角形の被検出手段271が搭載され、被検出手段271の二等辺でない残りの1辺と、被記録材搭載位置の曲線とが沿うように配置されている。
【0098】
したがって、二等辺の長さを、四角い形状の被検出手段270と同じ長さにしても、残りの辺を、被記録材搭載位置の曲線に沿うように配置することができる。トレイ23上の被記録材搭載位置の範囲外から、トレイ搬送方向と直交する方向および平行な方向において、上記被記録材の直径長を一辺とする正方形の領域内に被検出手段271を配置することができる。
【実施例2】
【0099】
図10は、本発明の実施例2である記録装置で使用しているディスクトレイ600の構成を示す図である。
【0100】
実施例2は、図10に示すように、被検出手段28a、28bが、搬送方向に一列に並べて配置されているディスクトレイ600を利用する。
【0101】
実施例1では、図3に示すように、被検出手段が搬送方向と直交する方向に一列に並べて配置されたディスクトレイを利用し、主にセンサで検知した搬送方向と直交する方向の幅に基づいて、被記録材の正確な記録位置を導き出している。
【0102】
実施例2では、被検出手段28a、28bが搬送方向に一列に並べて配置されたディスクトレイ600を利用するので、主にセンサで検知する搬送方向の幅に基づいて、被記録材の正確な記録位置を導き出す。
【0103】
実施例1と実施例2とは、搬送方向と直行する方向(X軸方向)を利用するか、搬送方向(Y軸方向)を利用するかだけの違いである。したがって、実施例2は、実施例1における搬送方向と直行する方向を、搬送方向に置き換え、また、実施例1における搬送方向を、搬送方向と直行する方向に置き換えればよい。実施例2によれば、実施例1におけると同様に正確な記録位置を算出することができる。
【0104】
また、実施例1、2は、被検出手段と被記録材搭載位置との間には、無駄なスペースがほとんどなく、その分だけ、被検出手段が被記録材搭載位置付近のスペースを有効に使用することができ、余ったスペースを、トレイサイズの縮小に活用することができる。
【0105】
なお、実施例1、2では、記録装置がインクジェット記録装置であるが、ワイヤドット式、感熱式、レーザビーム式の記録装置など、他の記録方式を用いる記録装置に対しても同様に適用することができ、同様の効果を奏することができる。
【0106】
また、単色記録を行う記録装置、1個または複数個の記録ヘッドを用いて複数の異なる色で記録するカラー記録装置、同一色彩で異なる濃度の複数濃度で記録する階調記録装置、これらを組み合わせた記録装置等にも、実施例1、2を適用することができる。この場合、上記と同様の効果を奏する。
【0107】
また、実施例1、2は、記録手段としての記録ヘッドを主走査方向に移動させながら記録するシリアル型記録装置である。しかし、被記録材の全幅または一部をカバーする長さのラインタイプの記録ヘッドを用いて副走査のみで記録するライン記録方式(ライン型記録装置)の場合にも、実施例1、2を適用することができ、また、上記同様の効果を奏する。
【0108】
また、実施例1、2は、液体インクを用いて記録するインクジェット記録装置である。しかし、記録ヘッドとインクタンクとを一体化した交換可能なヘッドカートリッジを用いる構成、記録ヘッドとインクタンクとを別体にし、その間を、インク供給用のチューブ等で接続する構成等にも、実施例1、2を適用することができる。つまり、記録ヘッドとインクタンクとの配置構成がどのような場合にも、実施例1、2を上記と同様に適用することができ、同様の効果を得ることができる。
【0109】
本発明は、記録手段移動手段上に搭載した検出手段で読み取った被記録材上の位置を基準にして、記録手段によって上記被記録材に記録を行う場合、記録手段移動手段上における上記記録手段および上記検出手段の所定位置からのずれを算出し、補正する。また、本発明は、記録を行う際に上記補正の結果を用いて記録手段による記録位置を制御するように構成されている。したがって、簡単な構成および簡単な制御で、記録手段移動手段上に搭載された検出手段と記録手段との位置調整を容易にかつ正確に行い、CD−R等の被記録材に記録する際に正確な位置に記録することをできる。
【0110】
また、本発明は、被記録材の支持部付近に複数配置されている上記被検出手段の形状を、トレイ上に配置される円板の被記録材の曲線に最も近い辺が、上記円板の被記録材の曲線に対して沿うような直線とした。そして、本発明は、上記被記録材の直径長を一辺とし、この辺がトレイ搬送方向と直交する方向および平行な方向である正方形の領域内に、記録位置の調整に必要な複数の上記被検出手段が設けられている。
【0111】
したがって、トレイの搬送方向と直交する方向および平行な方向の辺長を最大で被記録材の直径長まで短縮することができる。よって、CD−R等の円板の被記録材へ正確に印刷することができる写真印刷専用のコンパクトプリンタにでも、モバイルプリンタ等の小型記録装置にでも、適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0112】
【図1】本発明の実施例であるインクジェットプリンタ1を示す斜視図である。
【図2】インクジェットプリンタ1の記録手段の周辺を示す縦断面図である。
【図3】被記録材に正確な印刷をするために、プリンタ本体3内部に被記録材を挿入するためのディスクトレイ23の構成を示す図である。
【図4】トレイ上の被検出手段に対し、従来技術を適用した場合の被検出手段を配したトレイと、実施例1を適用した場合の被検出手段の一例を配したトレイとを並べて比較した図である。
【図5】実施例1において、被記録材位置を検出する処理動作を示すフローチャートである。
【図6】S38においてプリンタ本体3内部に引き込まれたディスクトレイ23が、インクジェットプリンタ1の座標系370のX軸方向(キャリッジ9の主走査方向)に理想的に挿入された場合におけるCD−Rの正確な位置を算出する例の説明図である。
【図7】S38において、ディスクトレイ23の座標系が、インクジェットプリンタ1の座標系に対して斜行した状態で挿入された場合を示す図である。
【図8】図7のようにディスクトレイ23がインクジェットプリンタ1に対して斜行して挿入された際に、ディスクトレイ23の座標系を基準として表現した図である。
【図9】図8で求めたディスクトレイ23の斜行挿入時におけるディスクトレイ23の座標系における基準点からCD−R収納部の中心までの位置関係を求める様子を説明する図である。
【図10】本発明の実施例2である記録装置で使用しているディスクトレイ600の構成を示す図である。
【符号の説明】
【0113】
1…インクジェットプリンタ、
2…給紙ボタン、
3…プリンタ本体、
8…トレイ支持部、
10…トレイ位置検出センサ、
23、600…ディスクトレイ、
27a、27b、28a、28b…位置検出マーク、
271…被検出手段。




 

 


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