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発明の名称 シート給送装置および画像形成装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−62991(P2007−62991A)
公開日 平成19年3月15日(2007.3.15)
出願番号 特願2005−254275(P2005−254275)
出願日 平成17年9月2日(2005.9.2)
代理人 【識別番号】100095315
【弁理士】
【氏名又は名称】中川 裕幸
発明者 船越 雅浩
要約 課題
シート給送装置において、シートの寸法的変形にも自在に対応して給送中に斜行などのシート搬送不良を防止する。

解決手段
後端規制板16は、ガイドシャフト14aに案内されてシート給送方向Aへ摺動する。ボールホルダ51に保持されたボール(転動体)50は後端規制板16の移動に伴ってガイドシャフト14a上を転動する。ボールホルダ51の内側に形成したくさび面(楔部)51aにボール50が係脱し、後端規制板16がガイドシャフト14a上を矢印Y1方向へ、つまりシート長さ寸法が大きくなる方向へ移動調整すると、ボール50はガイドシャフト14aとくさび面51aとの間に挟み込まれ、摩擦力でボール50の転動が制止され、後端規制板16の移動を制止してロック状態にする。後端規制板16の矢印Y1方向への移動直後にロックさせることで、拡大変形シートの寸法に合わせた位置にて後端規制板16によって適正に規制できる。
特許請求の範囲
【請求項1】
シート支持手段に積載されたシートを給送するシート給送装置において、
前記シート支持手段に積載されるシートのサイズに応じて移動自在に設けられ、積載されるシートの端部を規制する規制部材と、
前記規制部材の移動を案内するガイド部材と、
前記規制部材によるシートの規制領域を拡大する方向では前記規制部材をロックするとともに前記規制領域を縮小する方向への前記規制部材の移動は許容するワンウエイロック機構と、
を有することを特徴とするシート給送装置。
【請求項2】
前記ワンウエイロック機構は、
前記規制部材に斜面形成された楔部と、
前記楔部に係脱可能に保持された状態で前記規制部材に伴って前記ガイド部材上を転動する転動体と、
を有し、前記ガイド部材と前記楔部との間に係合した前記転動体を楔力で保持することによって前記規制部材をロックするとともに、前記ガイド部材と前記楔部との間から離脱したときは前記転動体を楔力から解放して前記規制部材の摺動をロック解除することを特徴とする請求項1に記載のシート給送装置。
【請求項3】
前記転動体を押圧して前記ガイド部材と前記楔部との間に係合させる方向へ付勢する付勢手段を有することを特徴とする請求項2に記載のシート給送装置。
【請求項4】
前記規制部材をロック状態にしている前記転動体に突き当てて前記ガイド部材と前記楔部との間から離脱させることによってロック状態を解除するロック解除手段を有することを特徴とする請求項2または3に記載のシート給送装置。
【請求項5】
前記規制部材が、前記シート後端に当接する位置に移動して位置決めされる後端規制板、および前記シート幅端に当接する位置に移動して位置決めされる幅規制板の少なくとも一方であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のシート給送装置。
【請求項6】
前記請求項1乃至5のいずれか1項に記載のシート給送装置と、
前記シート給送装置から送られるシートに画像を形成する画像形成部と、
を備えたことを特徴とする画像形成装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、 用紙などのシートを1枚ずつ分離して給送するシート給送装置に関し、またこのシート給送装置を備えた複写機、プリンタ、ファクシミリ装置および複合機などの画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
シート給送装置はシートを積載して収納するカセットやトレイによるシート収納部を有する。シート収納部にはシート給送方向からみた左右のシート幅方向を規制する両側一対の幅規制板が設けられ、シート長さ方向のシート後端を規制する後端規制板が設けられている。幅規制板は、シートが給送中に幅方向へ斜行して送り出されたり、紙詰まり(ジャム)を起こさないように規制して、画像形成部で形成される画像の位置にばらつきが生じないようにする。後端規制板は、シート後端を規制することで、やはりシート上に形成される画像の位置にばらつきなどが生じないようにする。以下、幅規制板と後端規制板を単に「規制板」という。規制板は、シートのサイズに合わせて移動による位置調整が可能となっている。
【0003】
規制板の位置調整方式の1つに、シートサイズに合わせて規制板を給送部内の現位置から一旦取り外し、目標とするシートサイズ位置に取り付け直す移設方式がある。この移設方式の場合、給送部の筐体側壁などを利用してJISで規定した定型サイズのシートの各寸法に合わせて多数の位置決め凹部を並べて設け、規制板にはそれら位置決め凹部に係合させる凸部が設けられている。したがって、規制板の凸部を目標とする筐体側壁の凹部に係合させることでシートの前後左右を規制する。
【0004】
また、位置調整方式の他の1つとして、シートサイズに合わせて規制板を給送部内の現位置から目標位置までガイドに沿って移動させる可動方式がある。この可動方式の場合、筐体側壁などにラック歯車状の位置決めプレートが設けられている。規制板にはその位置決めプレートの歯に噛合する突起が設けられ、歯に突起を乗り越えさせながら規制板を現位置から目標位置まで移動させる。それによって、規制板をシートのエッジに当接させて規制する。可動方式の規制板については例えば特許文献1がある。
【0005】
【特許文献1】特開平7-17640号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、かかる規制板の移設方式および可動方式のいずれにおいても以下の問題点がある。
【0007】
移設方式にあっては、シート定型サイズに合わせて給送部の筐体側壁などに設けた位置決め凹部の決められた数と位置しか対応できず、不定型サイズのシートなどには不適で広汎性に欠ける。
【0008】
また、可動方式にあっても同様、ラック歯車状の位置決めプレートに形成された歯の大きさやピッチは定まったものであるから、サイズが様々な広汎のシートすべてに対応できない。
【0009】
製造時の許容公差内でシートの寸法精度にはばらつきがある。また、シートを保管する環境などの条件によってはシートの長さなどに微妙な寸法変化が生じたり、シートが一度でも画像形成部に通紙されて再使用される場合、熱や圧力を受けて寸法的変化を生じている。そのような場合、移設方式や可動方式の規制板で対応させるのは困難である。例えば、シートが縮小変形しているような場合は、ユーザが規制板を目標のシートサイズ位置に位置決めしたと判断しても、実際には規制板とシートとの間に隙間が生じていることがある。結果、その隙間のためにシートが給送中に斜行し易くなる。逆に、シートが拡大変形しているような場合、ユーザが規制板を目標のシートサイズ位置に位置決めしたと判断しても、実際には拡大変形した寸法だけシートが規制板の内側で窮屈に収まっている。結果、そのシートが規制板に擦れて摩擦力負荷が働き、ときに搬送不可を引き起こすことがある。
【0010】
すなわち、多様なシートのサイズに合わせて規制すべく規制板を移動調整するとき、一義的に決められたピッチ間を関節的に不連続に移動させるのでは、シートすべてのサイズに対応できないし、またシートの縮小変形や拡大変形にも適応できない。そのため、規制板はスライド移動方式で関節の無い連続した動作により、シートの広汎サイズに対応して微調整が可能となるような構成が望まれる。
【0011】
本発明の目的は、定型サイズ、不定型サイズを問わず広汎のシートの規制に適応でき、またシートの寸法的変形にも自在に対応して微調整による規制を行い、給送中に斜行などのシート搬送不良を有効に防止できるシート給送装置を提供することにある。
【0012】
また、本発明の他の目的は、上記シート給送装置を装備することで、斜行などが生じていない状態で送られてきたシートに対して画像に位置ずれのない高画質の画像形成を実現し、高い信頼性のもとで所要の生産性を維持できる画像形成装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記目的を達成するために、本発明のシート給送装置は、シート支持手段に積載されたシートを給送するシート給送装置において、前記シート支持手段に積載されるシートのサイズに応じて移動自在に設けられ、積載されるシートの端部を規制する規制部材と、前記規制部材の移動を案内するガイド部材と、前記規制部材によるシートの規制領域を拡大する方向では前記規制部材をロックするとともに前記規制領域を縮小する方向への前記規制部材の移動は許容するワンウエイロック機構と、を有することを特徴とするものである。
【0014】
また、本発明の画像形成装置は、給送部に積載されたシートを分離して給送する前記シート給送装置から送られてきたシートに画像形成部が画像を形成するように構成したことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0015】
本発明のシート給送装置によれば、シートが製造条件や保管環境によって寸法的に縮小変形していたり、逆に拡大変形していることがあるが、その場合にも規制部材の移動が微調整されるので柔軟に適応して規制できる。ユーザは規制部材をシートのサイズに合わせて目標位置まで移動させて位置決めしたと判断しても、実際にはシートが縮小変形しているような場合、そのシートとの間に隙間が生じていることがある。その隙間を埋めるべく方向へ、規制部材がシートの長さおよび幅を狭める方向へ移動するときは、規制部材のロックが解除された自由な状態で微調整される。逆に、シートが寸法的に拡大変形しているような場合、規制部材をそのシートのサイズに合わせた目標位置に位置決めすると、実際には規制部材の内側でシートが圧縮された状態になり、規制部材との擦れによって負荷がかかってしまう。それを防ぐため、規制部材がシートの長さおよび幅を拡大する方向へ移動しようとすると、その移動直後の任意の位置で規制力が働き、ロック状態にして規制部材を制止させる。そうした規制部材の挙動でシートへの擦れが緩和され、シートのサイズにぴったりフィットした規制がなされる。このような利点によって、1枚ずつ送り出されるシートは、給送中に斜行もなく、ジャムの発生を抑えることができる。
【0016】
一方、本発明の画像形成装置によれば次の効果を奏する。前述のシート給送装置を装備することで、シートの斜行もなく、またジャムを発生させることもない状態で画像形成部にシートが搬送されてくる。それゆえ、シート上に形成される画像の位置ずれもなく、高画質による画像形成を実現して高い信頼性のもとで所要の生産性を維持できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明のシート給送装置および画像形成装置のそれぞれ好適な実施形態について、図を参照して詳細に説明する。
【0018】
図1〜図3は、本実施形態のシート給送装置を装備した画像形成装置を示す。この画像形成装置本体を大別すれば、シート給送部1、画像形成部2および画像読取部3などからなっている。はじめに、シート給送装置への理解が高められるよう画像形成部2と画像読取部3について説明する。
【0019】
(画像形成部)
画像形成部2は、以下の部材で構成されている。レジストゴムローラ21は画像を形成する位置のシート搬送方向上流側に配置され、シートSを画像形成のタイミングに合わせて搬送するレジストローラ対を形成する。レジストハードローラ22はレジストローラ対のうちのもう一方で、ローラ部が金属などの硬度の高い材質で形成されている。レジスト前センサ23はレジストローラ対の搬送方向上流側に配置され、該レジストローラによるシート搬送開始タイミングを制御するために、シート給送部1から送られてきたシート先端が通過するタイミングを検出する。
【0020】
シート給送部1から送られてきたシートSは、レジ前センサー23によって先端を検知され、該検知タイミングを元にレジストゴムローラ21とレジストハードローラ22とからなるレジストローラ対によって画像形成のタイミングに合わせた所定のタイミングで画像形成位置に向けて搬送が行われる。
【0021】
また、この画像形成部2には、画像データに応じてレーザダイオードの発光をON/OFFさせ、発光されたレーザ光が入射される6面体ミラー24を有し、この6面体ミラー24は一定速度で一定の方向に回転しており、6面体ミラー24から反射されたレーザ光は、6面体ミラー24の前方に配置された結像レンズ25a,25b、および反射ミラー26a,26bを経て筒状の感光体ドラム27の表面に焦点を結ぶ。感光体ドラム27は光が照射された部位の電位が変化する性質を持ち、6面体ミラー24が一定速度で回転すると、感光体ドラム27に照射されたレーザ光は一定速度で感光体ドラム27の表面を感光体ドラム27の軸線方向であるところの主走査方向を走査する。レーザ光で主走査方向への走査を連続的に繰り返しながら、感光体ドラム27をレーザ光による主走査と同期した所定の速度で矢印Kの方向に回転させることによって副走査が行われ、感光体ドラム27の面上に静電潜像が形成される。レーザスキャナ28は6面体ミラー24や結像レンズ25a,25b、反射ミラー26a,26b、図示していないレーザダイオードなどの光学系を一体的に構成されている。
【0022】
静電潜像が形成された感光体ドラム27の表面の静電潜像部に、微粒子状の有色熱溶融性トナーを吸着させてトナー像が現像される。有色熱溶融性トナーは溶解静電気に吸着する性質を有し、加熱によって溶融する性質を有する。感光体ドラム27の表面上に現像されたトナー像は、シート給送部1や手差し給送部から送られてきたシートSの表面に静電気による吸着をもって転写される。その際、シートSは感光体ドラム27と転写ローラ29の間に挟持して搬送され、転写されながら定着器30へ向かって搬送される。定着器30においては、シートS表面に静電気的に吸着された状態で転写されているトナー像に、シートSを搬送しながら熱と圧力を加えてトナー像をシート表面に定着させる。定着器30から送り出されたシートSは、排出ローラ31によって画像形成部2上方に配置された排出トレイ32に排出される。
【0023】
次に、画像読取部3は、以下の部材によって構成されている。画像読取部3を大別するとフラットベッドスキャナ部40と自動原稿給送部41を有する。フラットベッドスキャナ部40は、原稿台ガラス42の上に載置した原稿などの被読み取り対象物の原稿台ガラスと接触する側の面を光源43で照らしながらミラーやレンズなどからなる光学系を通して走査することで、原稿表面の光学的画像をCCD(Charge Coupled Device)44などの光電変換素子によって電気信号に変換することによって読み取りを行う。また、自動原稿給送部41は、このフラットベッドスキャナー部40光学系および光電変換素子部等を用いて、複数枚の原稿を1枚ずつ分離して搬送し、読み取りを行う。
【0024】
なお、本実施形態にあっては、画像形成装置がシート給送部1と画像読取部2と画像形成部3が一体的になっている構造のものが示されたが、それに限定されるものではない。シート給送部1と画像形成部2とが別体の画像形成装置、また画像形成部2と画像読取部3とが独立した形態の画像形成装置でも勿論本発明の主旨を達成することができる。
【0025】
ここで、図3の機能ブロック図を参照して画像形成装置のシステム構成を説明する。電源部4は商用電源などにコンセントなどを介して接続し、装置各部を動作させるために必要な電力を供給する。制御部5は装置各部の電気・電子的制御を司る。画像読取部3は原稿など読取対象物に光を照射し、その反射光を電気信号に変換して画像情報として読み取る。また、シート給送部1はシートSを数百枚から数千枚程度積載して収納した状態から1枚ずつ分離して給送する。画像形成部2はシート給送部1から給送されたシートSに画像情報を再現する。制御部5には、画像読取部3で電気信号に変換された画像情報に画像処理を施したり、画像情報を保存したりしておく手段などを備えている。電話回線通信部6は読み取った画像情報を電話回線等を介して他のファクシミリ装置などへ送信したり、他のファクシミリ装置等から送られてきた画像情報などを受信したりする。ネットワーク通信部7はコンピューターネットワークと接続し、ネットワーク経由で画像情報や文字情報などの送受信を行ったり、装置をリモートコントロールしたりする。操作部8は装置の状態を表示したり、オペレーターによって装置を操作するための入力作業などが行われる。
【0026】
このような構成の画像形成装置は、画像読取部3で読み取った画像情報をシート給送部1から給送されてきたシートSに画像形成部2で出力するといった複写機能を備えている他、ネットワークを介してスキャナやプリンタとしても機能する。
【0027】
次に、図4〜図6を参照して本実施形態のシート給送装置について説明する。
【0028】
シート給送装置におけるシート給送部1は、サイズなど異なる2種類のシートSを収納した上段一段目の給送トレイ11およびと下段ニ段目の給送トレイ12を有している。これら上下段の給送トレイ11,12に共通する符号を付して説明する。
【0029】
シートSを積載して収納する載置台(シート支持手段)14は、シートSの量が減るに伴って持ち上がるようになっており、常に最上のシートSの面が所定位置になるようレベル調整される。最上位のものから1枚ずつ分離されたシートSは矢印A方向(図2参照)へ給送される。トレイ筐体内には、給送時にシート給送方向Aに対してシートSの幅の一側端(エッジ)と他側端(エッジ)の両エッジ位置が揃うよう案内して規制する両側一対の幅規制板(規制部材)15a,15bを有している。さらに、トレイ筐体内にはシート給送方向Aに対してシートSの後端の位置を規制する後端規制板(規制部材)16を有している。
【0030】
シートSの大きさに合わせて、他側の幅規制板15bは矢印X方向への移動が可能であり、後端規制板16は矢印Y方向への移動が可能である。図4に示すように、後端規制板16の矢印Y方向への移動はガイドシャフト14aによって案内される。また、その後端規制板16の符号Y1で示す方向への移動はシート給送方向Aでいうところの上流側への移動を示し、矢印Y2方向は下流側への移動を示すものとする。また、符号Y1方向への移動は、移動前の位置で規制するシートよりも大きなシートを規制するための方向への後端規制板16の移動であり、規制領域を拡大する方向と言う。また、符号Y2方向への移動は、移動前の位置でのシートよりも小さいシートを規制する方向への後端規制板16の移動であり、規制領域を縮小する方向と言う。なお、幅規制板15a,15bの移動に関しても、大きなシートを規制する方向への移動を規制領域を拡大する方向と言い、小さなシート規制する方向への移動を規制領域を縮小する方向と言う。
【0031】
他側の幅規制板15bには、シートSの側面からエアを吹き付け、最上のシートSを浮き上がらせるためのエア吹出し口15cが設けられている。エア吹出し口15cからシートSの側面に吹き出されたエアでシートSの最上のものが浮き上がり、エアが吹き付けられている側とは反対側の端面が一側規制板15aに突き当てられる。送風ファン15dはそうした吹き付けエアを生成して吹き込む。
【0032】
一方、吸引ダクト17を有し、浮き上がった最も上のシートSをエアで吸引するための吸引エアを導引し、不図示の吸引エア生成手段に連結されている。また、駆動ローラと従動ローラとの間に捲回された無端状の給送ベルト18を有し、ベルト面に多数の貫通孔が設けられている。吸引ダクト17で導引されてきた吸引エアは給送ベルト18の多数の貫通孔に通され、最上位のシートSを吸引する。その吸引されたシートSは給送ベルト18に吸着された状態で搬送される。
【0033】
また、ガイド板19は、給送ベルト18によって送り出されたシートSをシート搬送方向へ案内する。搬送ローラ20aは送り出されてきたシートSをさらに下流側へ搬送するために回転駆動が与えられて回転する。この搬送ローラ20aに圧接して対をなす従動コロ20b(図2参照)が摺接力で回転せしめられる。無端ベルト18によって送り出されたシートSは、回転する搬送ローラ20aと従動コロ20bとの間に挟まれて画像形成部2に向かって搬送される。
【0034】
なお、トレイ筐体を形成するケースC1には、載置台14、一側と他側の幅規制板15a,15b、そして後端規制板16などが取り付けられてシート給送部1を構成する。また、前カバーC2は画像形成装置本体を前側から見た外装カバーであり、シート補給時などにおいて給送トレイ11,12を前カバーC2から引き出すようになっている。
【0035】
次に、図7〜図9は、本実施形態の後端規制板16において、ワンウエイロック機構を要部とする規制微調整装置を示す。
【0036】
図7において、後端規制板16は、ガイドシャフト14aに嵌合するボス部16aを介してシート給送方向Aへ摺動自在に案内される(上流側への移動方向を符号Y1、下流側への移動方向を符号Y2で示す)。後端規制板16の移動に伴って球状のボール(転動体)50がガイドシャフト14a上をころがり回転して移動可能となっている。後端規制板16aの一部にそのボール50を保持するボールホルダ51が設けられている。ボールホルダ51からボール50が外れて逸脱しないように止め具52で閉塞している。さらに、ボールホルダ51の内側にボール50を保持する凹部の一部にくさび面(楔部)51aが傾斜して形成されている。後端規制板16がガイドシャフト14a上を案内されて矢印Y1方向へ移動するとき、ボール50はガイドシャフト14aとホルダ51内のくさび面51aとの間に挟み込まれる。その挟み込みによる摩擦力でボール50の転動を制止し、ボール50の制止で後端規制板16のガイドシャフト14a上での移動を制止することにより、後端規制板16をロック状態にする。
【0037】
逆に、図8において、後端規制板16を矢印Y2方向へ逆移動させようとすると、ボール50がボールホルダ51内部にて図の左側に設けた突き当て面51bに向かってガイドシャフト14a上を案内されて移動する。その移動によってボール50がくさび面51aとの間に挟み込まれたロック状態から解除され、ボール50がガイドシャフト14a上を自由に転動可能となる。ボール50の自由回転によって、後端規制板16はロック状態を解除されて矢印Y2方向への移動が自由となる。
【0038】
ここで、図示のように、付勢ばね(付勢手段)53がボールホルダ51の内部においてボール50を楔部51aに押し付ける方向へ付勢している。図8のように、矢印Y2方向への後端規制板16の移動が自由状態から、図7中の矢印Y1方向への移動のロック状態へと遷移するとき、付勢ばね53はボール50が迅速にくさび面51aの方向へ移動するように助成する。
【0039】
また、解除レバー(ロック解除手段)54を有しており、ボール50がくさび面51aとの間に挟み込まれたロック状態を強制的に解除するための部材である。通常時、図7および図8に示すように、解除レバー54はボール50とは離間した距離の位置に保持されている。解除レバー54が離間している状態では後端規制板16は矢印Y1方向への移動がロックされている。ロック状態から解除レバー54を図9中の下方へ矢印Z方向へ押し下げるようにして移動させることにより、解除レバー54の下端部に面取り状または斜面形成されている突き当て部54aがボール50に突き当たる。解除レバー54の突き当て部54aがボール50に当接すると、図の左右水平方向への傾斜分力によってボールホルダ50のくさび面51aとの間に挟み込まれて保持されたロック状態から強制的に外され、後端規制板16はロック状態から解放されて矢印Y1方向への移動が自由となる。
【0040】
以上から、定型サイズ、不定型サイズのいかなるサイズのシートSに対しても広汎に、本実施形態の後端規制板16(幅規制板15bも同様)は適応して規制することができる。また、シートSは製造時の製造精度や保管中の環境条件によって微妙に縮小変形したり拡大変形する場合があるが、そうしたシートSに対しても適応して後端規制板16の位置を微調整で規制することができる。
【0041】
そこで、シートSのサイズに合わせて後端規制板16をスライドさせ、シート給送方向Aに沿って矢印Y1方向または矢印Y2方向へ移動させる。その際、ユーザは目標位置までスライドさせてシートSの後端を規制したと思っても、そのシートSが例えば縮小変形している場合がある。すると実際には、後端規制板16とシートSとの間に隙間が生じるが、それを防止すべく後端規制板16は次のように挙動して微調整が行われる。図8に示すように、後端規制板16がシート長さを短縮する矢印Y2方向へ移動させようとすると、ボール50がボールホルダ51内部にて突き当て面51bに向かってガイドシャフト14a上を案内されて移動する。その移動によってボール50がくさび面51aとの間に挟み込まれたロック状態から解除され、ボール50がガイドシャフト14a上を自由に転動可能となる。ボール50の自由転動によって、後端規制板16はロック状態から解除されて矢印Y2方向への移動が自由となる。それによって、何ら制止力がない状態で後端規制板16はシートSに縮小変形した寸法分だけ寄り付き、シート後端にぴったりと当接して隙間を埋める。
【0042】
逆に、シートSが拡大変形している場合がある。ユーザは後端規制板16をそのシートSのサイズに合わせた位置に移動調整して規制したと思っても、実際にはシートSが拡大変形した寸法量だけ後端規制板16から反力を受けて圧縮されている。その場合、図7に示すように、後端規制板16をシート長さを拡張する矢印Y1方向へ移動させようとすると、ボール50がガイドシャフト14aとホルダ51内のくさび面51aとの間に挟み込まれる。その挟み込みによる摩擦力でボール50の転動を制止し、ボール50の制止で後端規制板16がガイドシャフト14a上で移動した直後の任意の位置でロック状態にする。このロックが掛かるまで、後端規制板16が矢印Y1方向へ微動することで、シートSに生じていた圧縮力が解消される。このような後端規制板16の挙動でシートSの後端にぴったりと当接して適正な規制がなされる。
【0043】
後端規制板16がその矢印Y1方向への移動をロックされた状態から、さらに同方向の矢印Y1方向へその後端規制板16を移動調整したい場合、解除レバー54を図9中でいう下方の矢印Z方向へ押し下げるようにして移動させる。その解除レバー押し下げ操作によって、解除レバー54の突き当て部54aがボール50に当接し、くさび面51aに係合したロック位置から強制的に外れる。それによって、後端規制板16を矢印Y1方向へ移動調整することができる。
【0044】
かかるワンウエイロック機構によって、後端規制板16をシート給送方向でいうシートの長さ寸法が大きくなる方向、幅規制板15bではシート幅寸法が広くなる方向へ移動させようとする。すると、ガイドシャフト14a上を摺動する任意の位置で後端規制板16や幅規制板15bにロックが働き、シートSの寸法にぴったり適合した規制板位置決めがなされる。結果、シートSの寸法的変形や多様なサイズのシートの場合に適正な規制が行われないことに起因する画像の位置ずれや曲がり、シート詰まりなどの搬送不良を抑えることができる。
【0045】
以上、本実施形態について説明されたが、本発明はその実施形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲内であればその他の実施形態、応用例および変形例、そしてそれらの組み合わせも可能である。
【0046】
例えば、上記実施形態においては、後端規制板16のシート搬送方向への往復動をガイドするガイドシャフト14aについて示されたが、このガイドシャフト14aに代えて平坦状のガイドプレートも可能である。また、転動体例としてボール50が示されたが、円筒形状のコロ部材であってもよい。また、後端規制板16の場合が説明されたが、シート幅方向を規制する一側の幅規制板15aと他側の幅規制板15bにも適用可能である。この場合も、幅規制部材によるシートの規制領域を拡大する方向では幅規制部材をロックするとともに規制領域を縮小する方向への幅規制部材の移動は許容するようにする。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本実施形態のシート給送装置を装備した画像形成装置を示す全体斜視図。
【図2】同画像形成装置の内部構造を示す部分断面図。
【図3】同画像形成装置の構成を示す機能ブロック図。
【図4】本実施形態によるシート給送装置におけるシート収納トレイを示す斜視図。
【図5】同シート給送装置の動作態様を示す斜視図。
【図6】同シート収納トレイに設けられた載置台とこれに設けた後端規制板を示す斜視図。
【図7】シート給送方向でシート長さと幅を拡張する方向への後端規制板の移動をロック状態にした態様を示す部分断面図。
【図8】シート給送方向でシート長さと幅を縮小する方向への後端規制板の移動をロック解除して自由状態にした態様を示す部分断面図。
【図9】後端規制板をロック状態から解除レバーを作動させてロック解除するときの態様を示す部分断面図。
【符号の説明】
【0048】
1 シート給送部
2 画像形成部
3 画像読取部
5 制御部
11 上段の給送トレイ
12 下段の給送トレイ
14 載置台
14a ガイドシャフト(ガイド部材)
15a,15b 幅規制板(規制部材)
16 後端規制板(規制部材)
16a ボス部
50 ボール(転動体)
51 ボールホルダ
51a くさび面(楔部)
51b 突き当て面
52 ボール止め具
53 付勢ばね(付勢手段)
54 解除レバー(ロック解除手段)
A シート給送方向
Y1 規制板ロック方向
Y2 規制板ロック解除方向




 

 


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