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発明の名称 シート搬送装置と画像形成装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−62970(P2007−62970A)
公開日 平成19年3月15日(2007.3.15)
出願番号 特願2005−252902(P2005−252902)
出願日 平成17年8月31日(2005.8.31)
代理人 【識別番号】100082337
【弁理士】
【氏名又は名称】近島 一夫
発明者 松尾 信平 / 上鶴 貢 / 小田 真弘 / 市川 匡明
要約 課題
シートの種類に応じてシートの通過時間を変えることによって、シートのトナー像を固形化すること。

解決手段
中間搬送ユニット200は、シートとシートに転写されたトナー像とを加熱してシートにトナー像を定着する定着ユニット160を備えたプリンタ100に着脱自在に設けられた中間搬送ユニット200であって、シート搬送方向に沿って配列されて、シートを搬送する複数のローラ対201乃至206を備え、定着ユニット160から搬送されてくるシートが特定シートである情報に基づいて、ローラ対が、シート搬送所要時間が特定シート以外のシートのときよりも長くなるように、特定シートを搬送することを特徴としている。
特許請求の範囲
【請求項1】
シートと前記シートに転写されたトナー像とを加熱して前記シートに前記トナー像を定着する定着手段を備えた画像形成装置に着脱自在に設けられたシート搬送装置であって、
シート搬送方向に沿って配列されて、前記シートを搬送する複数のローラ対を備え、
前記定着手段から搬送されてくるシートが特定シートである情報に基づいて、前記ローラ対が、シート搬送所要時間が前記特定シート以外のシートのときよりも長くなるように、前記特定シートを搬送することを特徴とするシート搬送装置。
【請求項2】
前記特定シートである情報に基づいて、前記特定シートを冷却する冷却手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載のシート搬送装置。
【請求項3】
温度を測定する温度検知手段を備え、
前記温度検知手段が、所定の温度以上になったことを検知したとき、前記冷却手段が、前記特定シートを冷却することを特徴とする請求項2に記載のシート搬送装置。
【請求項4】
前記複数のローラ対の内、少なくとも上流側のローラの長さが、前記特定シートの幅より長いことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のシート搬送装置。
【請求項5】
前記複数のローラ対の内、上流側のローラ対の径が下流側のローラ対の径よりも大きいことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のシート搬送装置。
【請求項6】
シートと前記シートに転写されたトナー像とを加熱して前記シートに前記トナー像を定着する定着手段と、
前記定着手段によってトナー像を定着された前記シートを搬送するシート搬送装置と、を備え、
前記シート搬送装置が請求項1乃至5のいずれか1項に記載のシート搬送装置であることを特徴とする画像形成装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、トナー像を定着されて間もないシートに冷却時間を与えて搬送するシート搬送装置と、このシート搬送装置を装置本体に着脱自在に備えた画像形成装置とに関する。
【背景技術】
【0002】
図7は、従来の画像形成装置のシート搬送方向に沿った断面図である。
【0003】
画像形成装置としてのカラーレーザビームプリンタ(以下、単に「プリンタ」と言う)10は、エンジン部である装置本体10Aを備えている。装置本体10Aには、ステープルスタッカや多段トレイユニットの排紙オプション30、シート搬送装置としての中間搬送ユニット20、多段の給紙ユニット40、50、両面印刷をする不図示の両面ユニット等のペーパーハンドリングオプションを備えている。ステープルスタッカや多段トレイユニットの排紙オプション30、中間搬送ユニット20とをオプションとして備えている。
【0004】
装置本体10A内の給紙部15に収納されているシートPは、転写ベルト1に吸着されて、感光ドラム3C,3Y,3M,3BKに送られ、カラートナー像を転写される。感光ドラム3C,3Y,3M,3BKは、トナーカートリッジ5C,5Y,5M,5BKに内蔵されている。感光ドラム3C,3Y,3M,3BKは、スキャナモータユニット11C,11Y,11M,11BKのレーザ光の照射と不図示の現像器のトナー現像とによって、カラートナー像を予め形成されている。カラートナー像を転写されたシートは、定着ユニット16で加熱加圧されて、カラートナー像を定着されて、中間搬送ユニット20、排紙オプション30を経て、排出される。
【0005】
中間搬送ユニット20は、異なるプリンタの機種間で共通の排紙オプション30を流用して、開発投資を最小限にするため、着脱自在になっている。しかし、排紙オプション30の嵌合部の形状は機種によって異なっている。このため、機種毎に中間搬送ユニット20を開発し、共通の排紙オプション30を使用することがある。中間搬送ユニット20は、不図示のステッピングモータにより駆動される3組の搬送ローラ対21乃至26を備えている。
【0006】
ところで、シート上に熱定着されたカラートナー像は、完全に固まる(固形化する)まで、ある一定の時間を要する。このため、中間搬送ユニット20の搬送ローラ21乃至26に、軸方向に沿って分割された分割ローラを使用すると、固形化していないカラートナー像にローラ跡が付くことがある。そこで、搬送ローラ21乃至26に、軸方向に沿って分割されていない通しローラを使用し、通しローラがカラートナー像全体に接触することによって、固形化していないカラートナー像にローラ跡が付かないようにしている。
【0007】
このように、通しローラを使用して、固形化していないカラートナー像にローラ跡が付かないようにした構成は、特許文献1によって開示されている。
【0008】
【特許文献1】特開平8−175733号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ところで、プリンタが画像形成するシートの種類には、普通紙以外の様々なシートがある。特殊なシートの例として、OHPシート、光沢シート、厚紙などがある。OHPシートは、オーバヘッドプロジェクタに使用される透明なPETフィルムである。光沢シートは、最近の、プリンタの高解像度化に伴い、写真画像等を印刷するニーズに応えた専用のシートである。そして、特殊なシートの種類は、年々、増える傾向にある。また、このような特殊なシートは、定着ユニット16でカラートナー像を定着されるとき、普通紙よりに高い加熱温度で加熱されないと、カラートナー像が確実に定着されないことがある。
【0010】
このため、従来のシート搬送装置としての中間搬送ユニット20は、特殊なシートを搬送するとき、シートが熱を有して、トナー像が固形化されていない状態で排出することがあった。この結果、中間搬送ユニット20の下流側の搬送ローラによって、トナー像にローラ跡が付いて光沢ムラが生じることがあった。
【0011】
また、このような中間搬送ユニット20を備えたプリンタ10は、シートの種類によって、画質が異なるという問題があった。このような問題は、モノクロプリンタにおいても生じていた。
【0012】
本発明は、シートの種類に応じてシートの通過時間を変えることによって、シートのトナー像を固形化して搬送することのできるシート搬送装置を提供することにある。
【0013】
本発明は、シートの種類に応じてシートの通過時間を変えることによって、シートのトナー像を固形化して搬送することのできるシート搬送装置を備えて、画像の画質を一定にすることのできる画像形成装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明のシート搬送装置は、シートと前記シートに転写されたトナー像とを加熱して前記シートに前記トナー像を定着する定着手段を備えた画像形成装置に着脱自在に設けられたシート搬送装置であって、シート搬送方向に沿って配列されて、前記シートを搬送する複数のローラ対を備え、前記定着手段から搬送されてくるシートが特定シートである情報に基づいて、前記ローラ対が、シート搬送所要時間が前記特定シート以外のシートのときよりも長くなるように、前記特定シートを搬送することを特徴としている。
【0015】
本発明の画像形成装置は、シートと前記シートに転写されたトナー像とを加熱して前記シートに前記トナー像を定着する定着手段と、前記定着手段によってトナー像を定着された前記シートを搬送するシート搬送装置と、を備え、前記シート搬送装置が上記のシート搬送装置であることを特徴としている。
【発明の効果】
【0016】
本発明のシート搬送装置は、定着手段から搬送されてくるシートが特定シートである情報に基づいて、ローラ対が、シート搬送所要時間が特定シート以外のシートのときよりも長くなるように、特定シートを搬送するようになっている。このため、本発明のシート搬送装置は、シートの種類に応じてシートの搬送所要時間を変えて、シートのトナー像を確実に固形化しながら搬送するので、その後、シートを搬送するローラ対によってトナー像に光沢ムラが生じるのを防止することができる。
【0017】
本発明の画像形成装置は、トナー像に光沢ムラが生じるのを防止したシート搬送装置を備えているので、画像の画質を一定にすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明の実施形態のシート搬送装置と、画像形成装置とを図に基づいて説明する。
【0019】
本発明の画像形成装置は、シートのトナー像を形成するようになっており、モノクロプリンタ、カラーレーザプリンタ等がある。本実施形態では、カラーレーザプリンタを取り上げて説明するが、本発明は、これに限定されるものではない。
【0020】
図1は、本発明の実施形態のシート搬送装置を装備した画像形成装置をシート搬送方向に沿った断面図である。
【0021】
画像形成装置としてのレーザビームプリンタ(以下、単に「プリンタ」と言う)100は、エンジン部である装置本体100Aを備えている。装置本体100Aは、不図示の半導体レーザ、及び不図示のポリゴンミラースキャナモータを搭載したスキャナモータユニット110BK,110M,110Y,110Cを備えている。さらに、装置本体100Aは、感光ドラム103BK,103M,103Y,103Cを内蔵したトナーカートリッジ105BK,105M,105Y,105C、転写ベルト101、定着ユニット160、給紙部150、搬送モータ等を備えている。
【0022】
また、装置本体100Aには、ステープルスタッカや多段トレイユニットの排紙オプション300、多段の給紙ユニット400、500、両面印刷をする不図示の両面ユニット等のペーパーハンドリングオプションを備えている。ペーパーハンドリングオプションは、通常、ユーザオプション設定されており、顧客の必要に応じて備えられる。
【0023】
排紙オプション300を備えた本実施形態のプリンタ100は、排紙オプション300と装置本体100との間に着脱自在なシート搬送装置としての中間搬送ユニット200を装備されている。中間搬送ユニット200は、異なるプリンタの機種間で共通の排紙オプション300を流用して、開発投資を最小限にするため、着脱自在になっている。排紙オプション300の嵌合部の形状は機種によって異なっているため、機種毎に中間搬送ユニット200を開発し、共通の排紙オプション300を使用している。なお、中間搬送ユニットには、後述する第1乃至第4実施形態の中間搬送ユニットがあり、いずれの中間搬送ユニットであっても、プリンタ100の装置本体100Aに着脱できるようになっている。
【0024】
中間搬送ユニット200は、装置本体100の不図示のヒータを内蔵した定着手段としての定着ユニット160から排出されたシートを、排紙オプション300へ搬送する機能を備えている。
【0025】
装置本体100Aの動作制御は、装置本体100A内の制御部113によって行われる。中間搬送ユニット200の動作制御は、中間搬送ユニット200内の制御部213によって行われる。排紙オプション300の動作制御は、排紙オプション300内の制御部313によって行われる。制御部113,213,313は、互いに、信号の授受を行って、装置本体100A、中間搬送ユニット200、排紙オプション300の間でシートの搬送が支障なく行えるようにしている。
【0026】
装置本体100A内の給紙部150に収納されているシートPは、転写ベルト101に吸着されて、感光ドラム103BK,103M,103Y,103Cに送られ、カラートナー像を転写される。感光ドラム103BK,103M,103Y,103Cは、トナーカートリッジ105C,105Y,105M,105BKに内蔵されている。感光ドラム103C,103Y,103M,103BKは、スキャナモータユニット110C,110Y,110M,110BKのレーザ光の照射と不図示の現像器のトナー現像とによって、カラートナー像を予め形成されている。カラートナー像を転写ローラ106C,106Y,106M,106BKによって転写されたシートは、定着ユニット160で加熱加圧されて、カラートナー像を定着されて、中間搬送ユニット200、排紙オプション300を経て、排出される。給紙オプション400,500に収納されているシートPも同様にしてトナー像を定着されて排出される。
【0027】
(第1実施形態の中間搬送ユニット)
シート搬送装置としての中間搬送ユニット200は、排紙オプション300と装置本体100Aとの間に着脱自在に装備されている。
【0028】
中間搬送ユニット200内には、ローラ対としての第1搬送ローラ対201,202、第2搬送ローラ対203,204、第3搬送ローラ対205,206が、シート搬送方向の上流側から順に配列されている。これらのローラ対の内、駆動ローラは、不図示のステッピングモータにより駆動される。
【0029】
図2(a)に示すように、第1搬送ローラ対201,202の内、上側のローラ201は駆動ローラ、下側のローラ202は従動ローラである。駆動ローラ201は、長さがシートの幅Wより長く、かつ連続した駆動側通しローラ部201aと、駆動側通しローラ部201aと一体のローラ軸201bとで構成されている。従動ローラ202も、長さがシートの幅Wより長く、かつ連続した従動側通しローラ部202aと、従動側通しローラ部202aと一体のローラ軸202bとで構成されている。
【0030】
第2搬送ローラ対203,204も、第1搬送ローラ対201,202と同様な構造になっている。
【0031】
このように、第1搬送ローラ対201,202、第2搬送ローラ対203,204に通しローラを使用しているのは、後述する特殊シートを搬送するとき、特殊シートのトナー像にローラ全体が接触してトナー像に跡が付かないようにするためと、特殊シートを速やかに冷却するためとである。
【0032】
図1に示すように、第1搬送ローラ対201,202の径は、第2搬送ローラ対203,204の径よりも大きく設定されている。このように、径を異ならしめたのは、第1搬送ローラ対201,202の熱容量を、他の搬送ローラ対よりも大きくするためである。すなわち、搬送ローラ201乃至206が特殊シートを搬送するとき、第1搬送ローラ対201,202は、定着ユニット160から温度の高い状態で排出されたシートに最初に接触して、他のローラより温度が高くなりがちである。そこで、第1搬送ローラ対201,202の熱容量を、他の搬送ローラ対よりも大きくして、冷却効率を高めている。
【0033】
図2(b)に示すように、第3搬送ローラ対205,206の内、上側のローラ205は駆動ローラ、下側のローラ206は従動ローラである。駆動ローラ205は、長さがシートの幅Wより短い2つの駆動側小幅ローラ部205aと、2つの駆動側小幅ローラ部205aを離間して一体に有するローラ軸205bとで構成されている。従動ローラ206も、長さがシートの幅Wより短い2つの従動側小幅ローラ部206aと、2つの従動側小幅ローラ部206aを離間して一体に有するローラ軸206bとで構成されている。第3搬送ローラ対205,206は、最下流側に配設されて、シートの冷却効率が低くても問題にならないため、通しローラよりもコストの安い小幅ローラである。
【0034】
第3搬送ローラ対205,206の近傍には、中間搬送ユニット200内の温度をモニタする温度検知手段としての機内温度センサ211が配設されている。機内温度センサ211出力は、特殊なシートにトナー像を転写したとき、中間搬送ユニット200でシート冷却処理を行うか否かの判断をするのに使用される。機内温度センサ211を第3搬送ローラ対205,206の近傍に配置する理由は、連続印刷により、第3搬送ローラ対205,206が所定の飽和温度に至っているか否かを検知するためである。すなわち、機内温度センサ211は、中間搬送ユニット200内の温度と、第3搬送ローラ対205,206の温度とを検知するようになっている。
【0035】
第1搬送ローラ対201,202と、第2搬送ローラ対203,204との間には、冷却手段としてのシート冷却ファン210を配設してある。シート冷却ファン210は、後述するシート冷却シーケンスにおいて、一旦、シートの停止動作が行われるとき不図示の駆動回路に制御されて、シートを冷却するようになっている。また、中間搬送ユニット200内には、シート冷却ファン210の冷却風がシート全面に効率良く当たるように、不図示のエアダクトが設置されている。
【0036】
以上説明した、各ローラ201乃至206の回転、停止、シート冷却ファン210の始動停止、装置本体100Aや排紙オプション300との情報交換等は、制御部213によって行われる。
【0037】
ところで、プリンタ100が画像形成するシートの種類には、普通紙以外の様々なシートがある。特殊なシートの例として、OHPシート、光沢シート、厚紙などがある。OHPシートは、オーバヘッドプロジェクタに使用される透明なPETフィルムである。光沢シートは、最近の、プリンタの高解像度化に伴い、写真画像等を印刷するニーズに応えた専用のシートである。そして、特殊なシートの種類は、年々、増える傾向にある。
【0038】
プリンタ100において、シート上に熱定着されたトナー像は、完全に固まる(固形化する)まで、ある一定の時間を要する。トナー像が固まる時間は、シートによって異なる。特に、上記の特殊なシートは、シート坪量が大きく定着温度を標準普通紙と比べ高めに設定されていること、シートの熱容量そのものが大きいことなどからして、普通紙に比べて、トナー像を定着されてからトナー固形化までの時間が長い。また、定着されるトナー量が多い場合や、OHPシートのようにシート表面が滑らかなシートの場合、トナー固形化にさらに時間を要していた。
【0039】
トナー像が固形化しない状態でシートが排紙オプション300に搬送されると、トナー像が、排紙オプション300内の搬送ローラ、搬送コロ、搬送リブ、搬送案内ガイド等に接触する際に、冷却ムラや、圧力ムラによって、トナー像に光沢ムラが生じ、トナー像の品質が低下する虞がある。
【0040】
そこで、本実施形態の中間搬送ユニット200は、上記特殊シートの場合、搬送ローラ201乃至206の回転を一旦停止させて、プリンタ100がスループットダウンすることなく、次のシートが搬送されてくるまでに、特殊シートを冷却して、トナー像を固形化できるようにした。
【0041】
以下、中間搬送ユニット200による特殊シートの冷却動作を、図1、図2の構成図と、図3のフローチャートに基づいて説明する。
【0042】
中間搬送ユニット200の制御部213は、装置本体100Aの制御部113から、用紙排出予告と、用紙情報ステータスを受信する(S102)。装置本体100Aの制御部113は、制御部213に、冷却動作を行う必要のある特殊シート、すなわちOHPシート、厚紙、あるいは写真画像等を印刷するための専用光沢シートを排出する際に、用紙情報ステータスを1とし、それ以外はステータスを0とし送信する。
【0043】
中間搬送ユニット200の制御部213は、制御部113から処理S102における情報を受け取ると、不図示の搬送モータを装置本体100Aとほぼ同じプロセス速度で始動させる(S103)。そして、中間搬送ユニット200は、定着ユニット160から特殊シートの受け取りを開始する。特殊シートが中間搬送ユニット200に搬送され始めると、制御部213は、特殊シートが装置本体100Aから排出完了されたか否かの監視を開始する(S104)。制御部213は、特殊シートが装置本体100Aから排出されたことを検知すると、冷却動作が必要か否かを判断する(S105)。
【0044】
冷却動作を行うと判断するケースは、前記の用紙情報ステータスが1(特殊シート)で、かつ中間搬送ユニット200内部の機内温度センサ211の検知温度が予め設定されている閾値温度以上の場合である。用紙情報ステータスが1でも機内温度センサ211の検知温度が閾値温度未満では、搬送ローラ201乃至206が冷えているので、制御部213は、冷却動作が必要ないと判断する。すなわち、機内温度センサ211が機内温度をモニタすることで、連続プリント時に、最下流の第3搬送ローラ対205,206の温度が上昇した場合にのみ、冷却シーケンスを行うことができる。
【0045】
これにより、不必要な冷却シーケンスや、シート冷却ファン210の駆動を行わないで済み、中間搬送ユニット200の騒音や省電力を少なくして、ファーストプリントアウトタイムを短縮することができる。
【0046】
閾値温度は、プリンタ100が連続プリントをして、中間搬送ユニット200内の温度が上昇し、特定の特殊シートで、前述したローラ跡、コロ跡、リブ跡の画像不良が発生する手前の温度に予め設定されている。
【0047】
中間搬送ユニット200の制御部213が、冷却動作を行うと判断した場合、制御部213は、ただちに、各ローラ201乃至206の搬送モータを減速させて、シート冷却ファン210を始動させる(S106)。制御部213が、冷却動作が不要と判断した場合(S105)、制御部213は、処理S110と処理S111の間まで、冷却シーケンスの動作をスキップさせる。
【0048】
中間搬送ユニット200の搬送モータには、ステッピングモータが使用されている。このステッピングモータは、1−2相励磁や2相励磁等の駆動方法で搬送、減速制御される。また、ステッピングモータは、通常、プルイン、プルアウトトルクを越え、脱調防止のため、加速テーブル、減速テーブルを用いて急激な速度変動にしないように制御されている。しかし、通常普通紙をプリントする際には、最大スループットを実現するため、加速減速も脱調しない範囲で最短に設定されている。一方、処理S106における、搬送モータの減速制御は、シート冷却目的から、通常搬送における時間よりも充分長い時間に設定されている。これは、処理S106の減速時間が短い場合、充分に冷却する前のシートを急速に停止させてしまい、搬送ローラ201乃至204がシートに当接することによって発生する、通しローラ跡の軽微なシート冷却ムラを極力押さえるためである。
【0049】
搬送モータは徐々に減速を始め停止する(S107)。この停止時に、特殊シートは、中間搬送ユニット200の通しローラである第1、第2搬送ローラ対201乃至204に保持されて、小幅ローラである第3搬送ローラ対205,206の上流側で停止している。このとき、仮に、制御部213が、特殊シートを小幅ローラである第3搬送ローラ対205,206まで搬送して停止させると、特殊シートは、小幅ローラ205,206に保持されたまま停止することになる。このような場合、小幅ローラ205,206が特殊シートのトナー像に部分的に接触して、トナー像に冷却ムラが生じ、光沢ムラが生じる。この結果、トナー像の画質が低下する。従って、特殊シートは、小幅ローラである第3搬送ローラ対205,206の上流側で停止するようになっている。
【0050】
プリンタが画像形成を保証するシートサイズが、最小で官製はがき、最大でA4である場合、官製はがきを長手方向にして搬送するには、各ローラ間隔L1、L0(図1参照)を、官製はがきの長手方向の長さ148mmより、搬送余裕を幾分みて短くしておく必要がある。また、特殊シートがOHPシート(A4)で、そのOHPシート(A4)を長手方向に搬送する場合、間隔L1はA4長手寸法の297mmより短くなっている。
【0051】
冷却のための停止中の特殊シートは、定着ユニット160の排紙ローラを既に通過しているため、第1搬送ローラ対201,202と第2搬送ローラ203,204とでシートを挟持して停止している。搬送ローラ201乃至204は、通しローラであるので、小幅ローラと異なって、トナー像の幅全体に接触して、トナー像に光沢ムラを生じさせることがない。
【0052】
制御部213は、所定時間の冷却タイマのカウントアップまで(S108)、特殊シートの停止と、シート冷却ファン210の回転とを維持して、特殊シートの冷却を開始する。冷却時間は、スループットに影響を与えない時間、すなわち次の特殊シートが搬送されて来るまでの時間内であり、かつ、冷却ムラ等による画像不良の起きない程度の時間内に設定されている。
【0053】
中間搬送ユニット200の制御部213は、特殊シートを冷却した後、下流側の排紙オプション300の制御部313へ排紙予告信号を送り(S109)、プリント(画像形成)のプロセス速度まで、搬送モータのスピードを上げて、特殊シートを搬送する(S110)。この際、搬送開始された特殊シートは、最下流の小幅ローラである第3搬送ローラ対205,206に搬送されるが、すでに特殊シートは充分に冷却されているため、小幅ローラである第3搬送ローラ対205,206による特殊シートの冷却ムラが生じない。制御部213は、特殊シートの搬送を終了すると(S111)、搬送モータと、冷却ファンモータの駆動を停止して、中間搬送ユニット200の動作を停止させる(S112)。搬送後の搬送モータの停止は、上記処理S106で設定した減速時間よりも短く設定されている。
【0054】
以上のように、中間搬送ユニット200は、内部にシート冷却ファン210と、径の大きい通しローラ201,202と、通しローラ201乃至204とを備えて、特殊シートを冷却するための冷却時間を設けたので(S108)、特殊シートを充分に冷却することができる。また、機内温度センサ211で、冷却シーケンスを制御することで、連続プリント(印刷)時の必要なときにのみ特殊シートの冷却を制御することができる。さらに、中間搬送ユニット200の最下流の第3搬送ローラ対205,206を低コストの小幅ローラを使用することができる。これらの、理由によって、特殊シートのトナー像を中間搬送ユニット200内で、固形化することができて、後続の排紙オプション300において、特殊シートのトナー像に光沢ムラを生じるようなことがない。
【0055】
冷却時間(S108)は、プリンタ100のスループット仕様を低下することなく設定できる。このため、プリンタ100は、プリンタ100の基本スペックを悪化させずに、低コストで、良質な画像品質をシートに形成することができる。
【0056】
(第2実施形態の中間搬送ユニット)
第1実施形態中間搬送ユニットは、図3の処理S107において、搬送モータの停止によって搬送ローラ201乃至206を停止させることによってトナー像を固形化冷却するようになっている。これに対して、本実施形態の中間搬送ユニットは、図4の処理S207において、搬送モータの減速回転によって、搬送ローラ201乃至204によるシートの搬送を遅くして、トナー像を固形化冷却するようになっている。本実施形態の中間搬送ユニットは、第1実施形態中間搬送ユニットと異なる点についてのみ説明する。このため、構造の説明は省略する。図4のフローチャートにおいて、図3のフローチャートと同一部分には同一符号を付してその部分の説明を省略する。従って、図4のフローチャートの処理S207を中心に説明する。
【0057】
第1実施形態の中間搬送ユニット200は、上流側の第1、第2搬送ローラ対201乃至204に通しローラを使用し、特殊シートとトナー像の冷却のため、第1、第2搬送ローラ対201乃至204を停止(S107)させている。このため、冷却期間中、第1、第2搬送ローラ対201乃至204は、シートを挟んだ状態で、停止している。この場合、処理S106の減速時間を長めに取ることで、通しローラである第1、第2搬送ローラ対201乃至204による冷却ムラによる画像品質低下(光沢ムラ)を軽微にすることができる。しかし、特殊シートは、停止した直後は余熱を持っているため、第1、第2搬送ローラ対201乃至204が特殊シートに一定時間当接し停止することにより、シート主走査方向(シートの幅方向)に通しローラ201乃至204の跡が光沢ムラとして付く虞がある。
【0058】
この点を改善したのが、本実施形態の中間搬送ユニットである。すなわち、第1実施形態の中間搬送ユニットは、シート冷却時間が、主に、処理S106の減速時間と、処理S108の停止時間とで決まっている。一方、本実施形態の中間搬送ユニットは、低速搬送制御でシート冷却時間を決めている。すなわち、制御部213が、不図示の搬送モータを、減速した後(S106)、非常にゆっくりとした速度で停止することなく低速回転させて(S207)、タイマーカウントアップまでその低速回転を維持するようになっている(S108)。
【0059】
このような、低速搬送制御の場合、シート搬送モータは、処理S207でマイクロステップ制御等によって低速搬送する必要がある。処理S106と処理S207との間において、搬送モータの回転速度を急に変えると、やはり主走査方法に速度変動による冷却ムラがトナー像に生じる虞がある。このような場合、速度変移も徐々に行うことによって解決される。
【0060】
以上説明した、本実施形態の中間搬送ユニットも第1実施形態の中間搬送ユニットと同様な効果を奏する。
【0061】
また、本実施形態の中間搬送ユニットは、低速搬送による冷却後、処理S110でプロセス速度に戻るのに、一度も搬送停止することなく、シート排出動作に円滑に移行することができる点において、第1実施形態の中間搬送ユニットと異なっている。
【0062】
特に、本実施形態の中間搬送ユニットは、通しローラによってトナー像にローラの跡がついて、光沢ムラを発生する虞を改善することができる。
【0063】
(第3実施形態の中間搬送ユニット))
第3実施形態の中間搬送ユニットは、図5の処理(S307)において、搬送モータの正逆回転によって、搬送ローラ201乃至204によるシートの搬送を遅くして、トナー像を固形化冷却するようになっている。第1実施形態の中間搬送ユニットと異なる部分についてのみ説明する。他は、第1実施形態の中間搬送ユニットと同様とする。
【0064】
中間搬送ユニットは、通しローラ201乃至204を正逆回転させるとき、最下流の小幅ローラである第3搬送ローラ対205,206に特殊シートPが到達しないように特殊シートPを往復移動させる必要がある。通しローラ201乃至204ローラが、特殊シートを往復させるとき、特殊シートに与える圧力ムラの影響を極力抑える目的で、往復位置を前の往復位置からずらしてもよい。
【0065】
また、通しローラ201乃至204ローラが特殊シートを往復移動させて、最後にシートを搬送する場合、シート搬送方向は、特殊シートを下流側に搬送できる向きになっていなければならない。
【0066】
本実施形態の中間搬送ユニットも第1実施形態の中間搬送ユニットと同様な効果を奏する。
【0067】
また、本実施形態の中間搬送ユニットは、搬送モータの制御がマイクロステップ制御である必要がなく、制御が容易である。
【0068】
(第4実施形態の中間搬送ユニット)
本実施形態の中間搬送ユニットは、第1乃至3実施形態における、機内温度センサ211、シート冷却ファン210を省略した構成になっている。また、中間搬送ユニットの第1搬送ローラ対201,202は、第2搬送ローラ対203,204とローラ径をほぼ同一にしてある。また、下流側の搬送ローラ対205、206には小幅ローラを使用してもよい。搬送ローラ対205、206まで搬送されてきたシートは、既に冷却が充分なされているからである。
【0069】
第1乃至3実施形態の中間搬送ユニットは、冷却ファン210や、上流側に熱容量の大きい通しローラを配設し、機内温度センサ211による特殊シートの搬送制御の最適化によって、トーナ像を固形化して、排紙オプション300において、トーナ像に光沢ムラが発生しないようにしている。すなわち、各実施形態の中間搬送ユニットは、従来例の課題である、定着ユニットからの特殊シートが、排紙オプションで、搬送ローラ部、搬送コロ部、搬送リブ部、搬送案内ガイド部等に摺動して生じる、冷却ムラ、圧力ムラによる光沢ムラの発生を防止している。
【0070】
しかし、本願課題である光沢ムラ等の画像不良の発生が軽微な場合には、中間搬送ユニット200の構成を大幅に変更せずに、コストアップを招かずに、中間搬送ユニットのシート搬送制御だけの改善することも考えられる。本実施形態の中間搬送ユニットは、以上の様な状況を顧みた実施形態である。
【0071】
本実施形態の中間搬送ユニットは、シートの冷却動作を行うか否かの判断は、プリンタ100の装置本体100Aから送られてくる用紙情報ステータスの情報のみで行っている点で、第1乃至第3実施形態の中間搬送ユニットと異なっている。用紙情報ステータスが1、すなわち特殊シートが、中間搬送ユニットに搬送されると、機内温度を測定することなく、中間搬送ユニットで、冷却シーケンスの動作であるシートの一時停止を行う。このため、本実施形態の図6のフローチャートにおいて、図3のフローチャートと異なる点は、処理S406、S412において、シート冷却ファンの制御が無いことである。
【0072】
本実施形態の中間搬送ユニットは、従来例のプリンタの装置本体に構成の変更が無く、中間搬送ユニット21の搬送制御のみの変更である。
【0073】
このため、本実施形態の中間搬送ユニットは、従来例の中間搬送ユニットと比較してコストアップは全く無い。また、中間搬送ユニットの搬送制御も機内温度センサを使用しない分、第1乃至第3実施形態の中間搬送ユニットよりも構造が簡素である。さらに、本実施形態の中間搬送ユニットにおいても、プリンタにおける装置本体100のスループット仕様を低下させることがない。このため、プリンタは、低コストで、良質な画像品質を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0074】
【図1】本発明の実施形態における中間搬送ユニットを備えた画像形成装置としてのプリンタのシート搬送方向に沿った断面図である。
【図2】搬送ローラ対の斜視図である。(a)は、第1搬送ローラ対の斜視図である。(b)は、第3搬送ローラ対の斜視図である。
【図3】本発明の第1実施形態の中間搬送ユニットにおける、冷却動作説明用のフローチャートである。
【図4】本発明の第2実施形態の中間搬送ユニットにおける、冷却動作説明用のフローチャートである。
【図5】本発明の第3実施形態の中間搬送ユニットにおける、冷却動作説明用のフローチャートである。
【図6】本発明の第4実施形態の中間搬送ユニットにおける、冷却動作説明用のフローチャートである。
【図7】従来例の画像形成装置としてのプリンタのシート搬送方向に沿った断面図である。
【符号の説明】
【0075】
P シート
100 カラーレーザプリンタ(画像形成装置)
100A カラーレーザプリンタにおける装置本体
103C,103Y,103M,103BK 感光ドラム
106C,106Y,106M,106BK 転写ローラ
113 制御部
160 定着ユニット(定着手段)
200 中間搬送ユニット(シート搬送装置)
201,202,203,204,205,206 搬送ローラ
201,202 第1搬送ローラ対(ローラ対)
201a 駆動側通しローラ部
202a 従動側通しローラ部
203,204 第2搬送ローラ対(ローラ対)
205,206 第3搬送ローラ対(ローラ対)
205a 駆動側小幅ローラ部
206a 従動側小幅ローラ部
210 シート冷却ファン(冷却手段)
211 機内温度センサ(温度検知手段)
213 制御部
300 ステープルスタッカ等の排紙オプション
313 制御部




 

 


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