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発明の名称 シート材種別検知装置、およびシート材種別検知方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−50937(P2007−50937A)
公開日 平成19年3月1日(2007.3.1)
出願番号 特願2005−235177(P2005−235177)
出願日 平成17年8月15日(2005.8.15)
代理人 【識別番号】100082337
【弁理士】
【氏名又は名称】近島 一夫
発明者 酒井 昭弘
要約 課題
衝撃に見合った出力が得られて、測定ごとのばらつきが小さく、シート材質の小さな差異でも正確に判別できるシート材種別検知装置を提供する。

解決手段
シート搬送ガイド7によるシート搬送面より少し低い位置に衝撃センサーユニット10を配置し、シート5の上面に衝撃印加部材2を落下、衝突させて、シート5越しの衝撃を衝撃センサーユニット10により検知する。衝撃センサーユニット10は、衝撃センサー筐体12の天井から円柱状の衝撃受け部材11を吊り下げて固定しており、その円柱側面に圧電素子13を配置して、圧電素子13のせん断変形に応じた電圧出力を取り出す。
特許請求の範囲
【請求項1】
衝撃を感知する感知手段と、
前記感知手段に向かって衝撃印加部材を移動させて、前記感知手段上のシートに衝突させる移動手段と、
前記感知手段の出力に基づいて前記衝撃印加部材によるシート越しの衝撃を識別する制御手段と、を備えたシート材種別検知装置において、
前記感知手段は、前記衝撃を受けて微小変位する衝撃受け部材と、
前記微小変位を電気信号に変換する変換素子と、を有することを特徴とするシート材種別検知装置。
【請求項2】
底側を支持されて天井側を前記衝撃印加部材に向けて配置した筐体構造を有し、
前記衝撃受け部材は、柱状に形成されて前記筐体構造の天井に前記一端側が固定され、その他端側を前記筐体構造の内部空間へ自由に突出させていることを特徴とする請求項1記載のシート材種別検知装置。
【請求項3】
搬送されるシートを案内する案内部材を備え、
前記衝撃受け部材は、前記案内部材によるシートの案内面から後退させて、前記案内部材と非接触に配置されていることを特徴とする請求項1または2記載のシート材種別検知装置。
【請求項4】
前記衝撃受け部材は、円柱型に形成され、
前記変換素子は、前記衝撃受け部材の円柱面に固定され、前記円柱面を囲む環状の内外側面に電極を配置した圧電素子であることを特徴とする請求項1乃至3いずれか1項記載のシート材種別検知装置。
【請求項5】
外側の前記側面に環状の重り部材を固定したことを特徴とする請求項4記載のシート材種別検知装置。
【請求項6】
衝撃印加部材をシートに衝突させた際のシート越しの衝撃を検知することによりシートを識別するシート材の種別検知方法において、
前記衝撃印加部材の衝突位置に配置した衝撃受け部材に圧電素子を取り付け、前記衝撃印加部材の衝突後の前記圧電素子のせん断歪に応じた出力を検知することを特徴とするシート材種別検知方法。
【請求項7】
前記衝撃受け部材をシートから離して配置して、シートの曲げ抵抗を差し引いた衝撃受け部材の加速度を前記圧電素子により検知することを特徴とする請求項6記載のシート材種別検知方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、シート材種別検知装置に関し、特にシートに衝撃を加えてシート越しの衝撃を検知することによりシートの材料的な種別を判断するシート材種別検知装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、複写機、プリンタ、あるいはFAX等の画像形成装置の性能向上に伴って、厚紙〜薄紙、布、コート材、樹脂フィルムと言った従来処理できなかった各種シートへの対応が求められている。このような各種シートでは、普通紙に対する通常の画像形成プロセスが不可能、または不適切な場合があるので、画像形成装置が自動的にシートの種別を判断してシートの取り扱いや画像形成条件を調整する技術が提案されている。これにより、操作者による煩雑な設定や設定ミスを無くしつつ、シートに対する画像形成プロセスを最適化したり、シート搬送にまつわるトラブルを防止したりできる。
【0003】
そして、静電写真方式のプリンタ等では、シートの厚さに応じて加熱定着の温度や圧力を異ならせたり、シート材質に応じてトナー像転写時の各種条件を異ならせたり、シートの弾力性(コシ)に応じてシートの搬送速度を異ならせたりすることが提案されている。
【0004】
特許文献1に示される印刷装置には、シートに印刷されたシート材種別コードを読み取る読取ヘッドが設けられ、読み取ったシート材種別コードに応じて印刷プロセスを最適化している。
【0005】
特許文献2に示されるシート材種別検知装置は、シートに衝撃を与えてシート越しの衝撃を検知することによりシートの材料的な種別を判断している。そして、その判断結果に基づいて、画像形成装置における画像形成プロセスを最適化したり、シート搬送にまつわるトラブルを防止したりしている。衝撃の印加は、衝撃印加部材の重力落下やバネ力で付勢された衝撃印加部材のトリガ解除によって行われ、衝撃の検知には、圧電素子が使用されている。
【0006】
特許文献3に示される画像形成装置は、感光体ドラムを用いて静電写真方式の画像形成を行っており、シート種類を識別して定着条件を調整している。
【0007】
【特許文献1】特開平11−314443号公報
【特許文献2】特開2004−26486号公報
【特許文献3】特開2001−233500号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
特許文献1に示されるシートの判別方法では、シート材種別コードが印刷されていないシートに対しては、シート材種別を判別できないので、シート材種別に応じたプロセスの最適化を行うことができない。
【0009】
特許文献2に示されるシート材種別検知装置によれば、画像形成条件の設定に必要なシートの性質を直接測定するので、シート材種別コードが印刷されていないシートでも、画像形成プロセスやシート搬送を最適化できる。
【0010】
しかし、衝撃印加部材によるシート越しの衝撃が直接に圧電素子を変形させているので、衝撃印加部材の衝突位置や衝突過程の微妙な違いが圧電素子の変形状態を大きく変化させて出力波形、特にそのピーク値がばらつく。また、圧電素子の固有振動数と合致するような衝撃が加わると、圧電素子に異常な変形を生じて実際以上の衝撃が検知されるため、シートの判別を誤る可能性がある。
【0011】
また、圧電素子が衝撃以外の振動を検知してしまうので、感度を高く設定できず、同じ衝撃量でも出力のピーク値がばらつくため、シート材質の小さな差異を判別できないし、同じシートで同じ衝突を繰り返しても測定ごとのばらつきが大きいため、シートの判別精度を高めることが困難である。
【0012】
本発明は、衝撃に見合った出力が得られて、測定ごとのばらつきが小さく、シート材質の小さな差異でも正確に判別できるシート材種別検知装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明のシート材種別検知装置は、衝撃を感知する感知手段と、前記感知手段に向かって衝撃印加部材を移動させて、前記感知手段上のシートに衝突させる移動手段と、前記感知手段の出力に基づいて前記衝撃印加部材によるシート越しの衝撃を識別する制御手段とを備えたシート材種別検知装置において、前記感知手段は、前記衝撃を受けて微小変位する衝撃受け部材と、前記微小変位を電気信号に変換する変換素子とを有するものである。
【発明の効果】
【0014】
本発明のシート材種別検知装置は、衝撃受け部材でシート越しの衝撃を受けて衝撃受け部材の微小変位を変換素子で検知するので、衝撃印加部材による衝撃が直接に変換素子を変形させない。従って、衝撃受け部材に対する衝撃印加部材の衝突場所、衝突姿勢、衝突過程等が多少ばらついても、衝突による衝撃受け部材の微小変位が等しい限り、変換素子からは同じ出力が安定して得られる。
【0015】
また、衝撃受け部材の質量によって、衝撃印加部材の衝突による高周波振動が積分相殺されて、衝撃受け部材の微小変位が衝突方向に集約されるので、微小変位に基づく変換素子の出力ピークのばらつきが小さくなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明のシート材種別検知装置の一実施形態であるシート材種別検知装置20を説明する。本実施形態のシート材種別検知装置20は、画像形成装置40に搭載されて画像形成されるシートのシート種別を検知する。しかし、本発明は、シート種別を検知する単独の測定装置として実施してもよく、画像形成装置40以外の他の画像形成方式、例えばインクジェットプリンタ、孔版印刷装置等に搭載してもよく、画像形成装置とは言えない各種事務機等に搭載して実施してもよい。
【0017】
<画像形成装置>
図1は本発明の一実施形態の画像形成装置の構成の説明図、図2は衝撃センサーユニットによる衝撃測定結果の線図、図3は画像形成装置の制御のフローチャートである。
【0018】
図1に示すように、本実施形態の画像形成装置40は、画像形成プロセス部30がシート5に対して静電写真方式の画像形成を行う。コントローラ101は、画像形成プロセス部30を制御してこの画像形成を実行させる。
【0019】
なお、画像形成プロセス部30には、特許文献3等に説明されるように、不図示の感光体ドラムを含む各種機構、装置、それらを駆動する多数のモーター、アクチュエータ、制御用のセンサーが配置されてコントローラ101に接続されている。しかし、画像形成装置の詳細な構成や制御については、本発明の主題から多少隔たるため、詳細な説明は省略する。
【0020】
シート5は、シート搬送ガイド6、7の上流側に配置された不図示のシートカセットから1枚ずつ取り出され、シート搬送ガイド6、7に案内されてシート材種別検知装置20を通過する際にシート材種別を検知される。その後、シート5は、画像形成プロセス部30へ搬送されて画像形成される。
【0021】
シート材種別検知装置20では、シート5の表面に衝撃印加部材2を衝突させ、衝撃印加部材2の衝突位置に配置した衝撃センサーユニット10によって、シート越しの衝撃を検知することにより、シート材種別を識別する。識別されたシート材種別に応じて最適化された記録モードが画像形成プロセス部30に設定される。
【0022】
<シート材種別検知装置>
本実施形態においては、発明の案内部材がシート搬送ガイド6、7、発明の感知手段が衝撃センサーユニット10、発明の衝撃印加部材が衝撃印加部材2、発明の移動手段が重力およびコイル50、発明の制御手段が衝撃センサー検出回路部501およびコントローラ101、発明の衝撃受け部材が衝撃受け部材11、発明の変換素子が圧電素子13にそれぞれ対応している、しかし、これらの構成部材、電子回路等とその組み合わせは、可能な選択肢の一例に過ぎず、本発明は、これらの構成部材の代替的な構成部材により一部または全部を置き換えた別の態様により実施することも当然に可能である。
【0023】
図1に示すように、シート搬送ガイド6、7は、画像形成装置40におけるシートカセット(不図示)と画像形成プロセス部30との間に配置され、シートカセットから取り出されたシート5の画像形成プロセス部30への搬送を案内する。シート5は、一定の隙間で形成されたシート搬送ガイド6、7の間を通過し、搬送ローラ(不図示)により所定の速度(図1矢印方向)で画像形成プロセス部30に搬送案内される。
【0024】
シート搬送ガイド6、7の切れ目(または開口)に位置させて、画像形成装置40の筐体構造201に衝撃センサーユニット10が取り付けられ、衝撃センサーユニット10に対向させて衝撃印加部材2が配置されている。
【0025】
衝撃センサーユニット10は、衝撃センサー筐体12の天井部分によって衝撃受け部材11の上端を保持して衝撃センサー筐体12の内部空間に吊り下げており、衝撃受け部材11の上端は、衝撃センサー筐体12にカシメ又は圧入又は接着等で締結されている。衝撃受け部材11は、衝撃センサー筐体12の天井部分のたわみ等によって垂直方向に微小変位が可能である。
【0026】
衝撃受け部材11は円柱形状をしており、衝撃受け部材11の円柱側面に環状の圧電素子13が面接着されている。圧電素子13は、内側の側面と外側の側面とに一対の円筒状の電極14、15を取り付けており、衝撃受け部材11に作用する加速度に応じたせん断変形を生じて誘電率を変化させ、一対の電極14、15間の電気容量を変化させる。
【0027】
つまり、中央部に圧電素子13が面接着された衝撃受け部材11は、衝撃センサー筐体12により支持されて吊り下がったような状態になっている。そして、衝撃印加部材2がシート5を介して衝撃受け部材11に加速度を与えると、衝撃受け部材11と圧電素子13との間で応力が発生する。この時に、衝撃受け部材11と圧電素子13の接着面に衝撃印加方向と同じ上下方向のズレが生じ、圧電素子13にせん断応力が発生する構造となっている。
【0028】
圧電素子13のせん断変形に伴う一対の電極14、15間の電気容量変化は、衝撃センサー検出回路部501によって電気信号に変換される。衝撃センサー検出回路部501の変換回路(チャージアンプ)103は、一対の電極14、15間の電気容量変化に追従した電圧信号を発生する。ピーク検出回路102は、変換回路103の電圧信号をデジタル信号に変換してサンプリングし、ノイズ成分を除いたピーク電圧のデジタル値を出力する。
【0029】
衝撃印加部材2は、金属等の材質で形成されている。衝撃印加部材2は、通常、電源51からコイル50に電流を流してコイル50に磁力を発生させることにより、実線で示される待機位置に保持されている。電源51の電流を切断すると、コイル50の磁力はなくなり、衝撃印加部材2は、重力により自由落下して、破線で示すようにシート5に衝突する。
【0030】
衝撃印加部材2の衝突によって、シート搬送ガイド6、7の切れ目(または開口)に保持されたシート5は、破線で示すように下方へたわみ変形して衝撃受け部材11の上端面に当接し、衝撃印加部材2は、余った勢いでシート5越しに衝撃受け部材11を加圧する。
【0031】
従って、衝撃印加部材2の運動量は、シート5の曲げ抵抗等を差し引かれて衝撃受け部材11に伝達され、この減衰された衝撃力による衝撃受け部材11の加速度が圧電素子13によって検知される。
【0032】
図2に示すように、変換回路103の出力電圧は、シート5に対する衝撃印加部材2の衝突後、衝撃受け部材11に作用する加速度に応じて変化する。しかし、衝撃受け部材11の加速度がシート5の曲げ抵抗を差し引いたものであるため、図2の曲げ剛性の大きなシートでは、曲げ剛性の小さなシートよりも出力電圧のピークが低くなる。なお、図2では、簡略化のためノイズ成分を除いて出力電圧を図示しており、縦軸は出力電圧、横軸は時間である。
【0033】
図1に示すシート材種別検知装置20を用いて実験した結果、シート材A種(紙の坪量120g/mの厚さ150μm紙)のシート材の場合は最大電圧がVaとなる。シート材B種(紙の坪量80g/mの厚さ100μmの紙)の場合は最大電圧がVbとなる。シート材C種(紙の坪量60g/mの厚さ80μmの紙)の場合は最大電圧がVcとなる。そして、Vc>Vb>Vaの関係が確認された。
【0034】
つまり、厚い紙で曲げ剛性の大きなシート材A種は、紙のエネルギー吸収分が大きいので、衝撃受け部材11と圧電素子13間で発生する応力は小さくなり、最大電圧は小さくなる。一方、薄い紙で曲げ剛性の小さなシート材C種は、紙のエネルギー吸収分が小さいので、衝撃受け部材11と圧電素子13間で発生する応力は大きくなり、最大電圧は大きくなる。
【0035】
このように、衝撃印加部材2がシート5に与える衝撃エネルギーが同じであっても、シート材の坪量(坪量=単位面積当たりの重さ)やシート材種類によって、シートの曲げ方向の剛性が異なるためシートの種類によって最大電圧も異なって出力される。
【0036】
<画像形成装置の制御>
図1に示すように、マイコン制御装置であるコントローラ101は、画像形成プロセス部30をプログラム制御してシート5に画像を形成する。また、画像形成に先立たせてシート材種別検知装置20によりシート5のシート材種別を3種類に区別して、画像形成プロセス部30における処理条件を最適化する。
【0037】
図2に示すように、シート材種別検知装置20では、最大電圧が範囲Aであればシート5をシート材A種と判断し、最大電圧が範囲Bであればシート5をシート材B種と判断し、最大電圧が範囲Cであればシート5をシート材C種と判断する。
【0038】
図3に示すように、シート5が搬送ローラ(不図示)によって搬送され、衝撃センサーユニット10近傍を通過すると(S11のYES)、コントローラ101は、電源51を制御して磁力を解除する(S12)。
【0039】
次の瞬間、衝撃印加部材2の自由落下が始まり、シート5に衝突する。その後、衝撃力は、振動としてシート5を介して、衝撃エネルギーが衝撃受け部材11に伝わり、圧電素子13も同時に上下方向に振動し始める。この時、圧電素子13にせん断応力が発生し、発生したせん断応力は、圧電素子13の一対の電極間の容量変化を引き起して衝撃センサー検出回路部501により電圧信号に変換されて最大の出力電圧値が検知される。ここで、曲げ剛性の高いシート5は低い最大電圧を示し、曲げ剛性の低いシート5は高い最大電圧を示す。
【0040】
ピーク検出回路102が最大電圧をコントローラ101に出力すると(S13のYES)、コントローラ101は、最大電圧を読み込み(S14)、この最大電圧の結果と比較して、シート材種を判断する(S15)。
【0041】
図2に示すように、コントローラ101には、各シート材と最大電圧とが対応したデータテーブルが記憶されている。コントローラ101は、最大電圧が範囲A:シート材A種電圧範囲、B:シート材B種電圧範囲、C:シート材C種電圧範囲のいずれに合致するかを判断する。例えば、最大電圧がVaであれば、シート材A種電圧範囲にあるので、このシート材はA種であると判断し、最大出力がVcであればC種であるといった判断をする。
【0042】
シート材種の種類の判別が完了すると、コントローラ101は、記録モードを設定する(S16)。例えばシート材A種であれば、シート材A種の条件に適応した・シートの搬送速度・現像条件・現像材定着条件(温度や温度分布)等を決定する。そして、画像形成プロセス部30を制御して、シート材A種に最適な記録モードでシート5に対して印字、印刷等の画像形成が実行される。
【0043】
<別の実施形態>
図4は別の実施形態のシート材種別検知装置の説明図である。別の実施形態のシート材種別検知装置120は、図1のシート材種別検知装置20を置き換えて配置され、コントローラ101によって図3のフローチャートに従って制御される。
【0044】
図4に示すように、衝撃センサーユニット110は、衝撃受け部材111、衝撃センサー筐体112、圧電素子113、応力増幅部材114により構成されている。衝撃受け部材111は円柱形状をしており、上部の一端が衝撃センサー筐体112と接着されている。衝撃受け部材111の円柱中央部の外周には、円筒形状の圧電素子113が面接着されている。圧電素子113は、外側と内側の側面に一対の電極が形成されており、外部から力が加わり応力・衝撃が発生すると一対の電極間の容量変化を発生して、電圧信号を取り出すことが可能である。
【0045】
圧電素子113の外周には、金属等の比重の大きい円筒形状の応力増幅部材114が接着されている。つまり、圧電素子113の外周に応力増幅部材114が接着された衝撃受け部材111は、衝撃センサー筐体112により支持され吊り下がったような状態になっている。これにより、上部方向から衝撃印加部材2が衝突した際に、衝撃受け部材111が上下に振動すると同時に圧電素子113も振動するが、この際に、圧電素子113の外周に接着している応力増幅部材114の慣性力が働き、上下方向の振動を助長する。
【0046】
つまり、僅かな振動でも、衝撃受け部材111と圧電素子113の接着面部分に上下方向にズレが生じ、せん断応力を発生させ易い構造となっているので、感度の高い電圧信号を出力することが出来る。
【0047】
<発明との対応>
本実施形態のシート材種別検知装置20は、衝撃を感知する衝撃センサーユニット10と、衝撃センサーユニット10に向かって衝撃印加部材2を移動させて衝撃センサーユニット10上のシート5に衝突させるコイル50と、衝撃センサーユニット10の出力に基づいて衝撃印加部材2によるシート越しの衝撃を識別するコントローラ101とを備えている。そして、衝撃センサーユニット10は、衝撃印加部材2によるシート越しの衝撃を受けて微小変位する衝撃受け部材11と、微小変位を電気信号に変換する圧電素子13とを有している。従って、衝撃受け部材11でシート越しの衝撃を受けて、衝撃受け部材11の微小変位を圧電素子13で検知するので、特許文献2に示される装置のように、衝撃印加部材2による衝撃が直接に圧電素子13を変形させない。従って、衝撃受け部材11に対する衝撃印加部材2の衝突場所、衝突姿勢、衝突過程等が多少ばらついても、衝突による衝撃受け部材11の衝撃量が等しい限り、圧電素子13からは同じ出力が安定して得られる。
【0048】
また、衝撃受け部材11の質量によって、衝撃印加部材2の衝突による高周波振動が積分相殺されて、衝撃受け部材11の微小変位が衝突方向に集約されるので、微小変位に基づく圧電素子13の出力ピークのばらつきが小さくなる。
【0049】
つまり、衝撃印加部材2によるシート越しの衝撃が直接に圧電素子13を変形させないので、衝撃印加部材2の衝突位置や衝突過程の微妙な違いが圧電素子13の変形状態に影響しにくく、出力電圧の波形、特にそのピーク値が安定する。また、圧電素子13の固有振動数と合致するような衝撃が加わっても衝撃受け部材11によって変形が抑制されるので、圧電素子13に異常な変形を生じて実際以上の衝撃が検知される心配が無い。
【0050】
また、圧電素子13が上方からの衝撃以外の振動を検知しにくいので、感度を高く設定でき、同じ衝撃量であればほぼ等しい出力ピーク値となり、シート材質の小さな差異でも判別できる。従って、同じシートで同じ衝突を繰り返した際の測定ごとのばらつきが小さくなって、シートの判別精度を高めることが可能である。
【0051】
また、底側を支持されて天井側を衝撃印加部材2に向けて配置した衝撃センサー筐体12を有し、衝撃受け部材11は、柱状に形成されて衝撃センサー筐体12の天井に一端側が固定され、その他端側を衝撃センサー筐体12の内部空間へ自由に突出させている。従って、衝撃印加部材2の衝突によるシート5越しの衝撃が効率よく衝撃受け部材11を加速し、微小変位させる。
【0052】
また、搬送されるシート5を案内するシート搬送ガイド6、7を備え、衝撃受け部材11は、シート搬送ガイド6、7によるシート5の案内面から後退させて、シート搬送ガイド6、7と非接触に配置されている。従って、衝撃印加部材2の衝突時に、シート搬送ガイド6、7に支持されたシートの曲げ抵抗を差し引いた加速度を圧電素子13によって検知できる。つまり、シート5と衝撃受け部材11とを密着させた状態で衝撃印加部材2を衝突させた場合よりも、正確にシートの曲げ抵抗を評価できる。シート搬送ガイド6、7や搬送ローラの振動から隔離されてSN比の高い加速度測定が可能である。
【0053】
また、衝撃受け部材11は、円柱型に形成され、圧電素子13は、衝撃受け部材11の円柱面に固定され、円柱面を囲む環状の内外側面に電極を配置している。従って、衝撃印加部材2の衝突時に衝撃受け部材11に発生する音波振動によって圧電素子13に局所的な変形を生じても、変形の影響が円柱面に沿って積分相殺されて、SN比の高い加速度測定が可能である。局所的な温度変化による影響(焦電効果)も少ない。
【0054】
別の実施形態のシート材種別検知装置120は、環状の圧電素子113の外側の側面に環状の応力増幅部材114を固定している。従って、応力増幅部材114の慣性によって、衝撃受け部材111に加速度を生じた際の圧電素子13のせん断変形が大きくなり、小さな加速度でも大きな出力電圧変化をSN比高く取り出すことができる。
【0055】
以上説明したように、本実施形態のシート材種別検知装置20は、衝撃印加部材2をシート5に衝突させ、シート5の衝撃レベルを感知する衝撃センサーユニット10の出力の信号を用いることを基本構成としている。そして、シート5の衝撃レベルを感知する衝撃センサーユニット10は、衝撃印加部材2が衝突する衝撃受け部材11と、衝撃受け部材11の加速度に応じた電気信号を得るための圧電素子13とで構成され、衝撃受け部材11は、衝撃方向に変位することで圧電素子13にせん断応力を発生させる。
【0056】
従って、衝撃印加方向と同じ成分の応力のみを取り出すことが可能となり、ノイズの少ない高精度の衝撃センサーを実現することが出来る。この衝撃センサーを用いることで、各シート材の物性を細かく読み取ることができ正確な精度の高いシート判別を実現することができる。
【0057】
これにより、各シート材種に対応した、最適条件の画像形成プロセスモードで印字・印刷されるので、高品位の画像形成装置を提供することができる。
【0058】
なお、衝撃印加構成について、本発明では、コイル50を用いた磁力による保持と自由落下による方式で衝撃エネルギーをシート5に与えているが、シート5に衝撃を与えることが出来る構成であれば、特許文献2に示されるようなバネやカム等を用いた各種方式によるものでも良い。
【0059】
また、本実施形態では、衝撃受け部材11は、円柱、円筒形状であるが衝撃力を応力に変換できる構成であれば良いので、円柱、円筒形状に限られたものではない。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】本発明の一実施形態の画像形成装置の構成の説明図である。
【図2】衝撃センサーユニットによる衝撃測定結果の線図である。
【図3】画像形成装置の制御のフローチャートである。
【図4】別の実施形態のシート材種別検知装置の説明図である。
【符号の説明】
【0061】
2 衝撃印加部材(衝撃印加部材)
5 シート
6、7 案内部材(シート搬送ガイド)
10 感知手段(衝撃センサーユニット)
11 衝撃受け部材
12 筐体構造(衝撃センサー筐体)
13 変換素子(圧電素子)
20、120 シート材種別検知装置
30 画像形成プロセス部
50、51 移動手段(コイル、電源)
101、501 制御手段(衝撃センサー検出回路部、コントローラ)




 

 


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