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発明の名称 給紙カセット及び画像形成装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−31100(P2007−31100A)
公開日 平成19年2月8日(2007.2.8)
出願番号 特願2005−218849(P2005−218849)
出願日 平成17年7月28日(2005.7.28)
代理人 【識別番号】100082337
【弁理士】
【氏名又は名称】近島 一夫
発明者 喜旦 智則
要約 課題
シートサイズ及びシート積載量にかかわらずシート給送手段に対する圧接力を一定にすることのできる給紙カセット及び画像形成装置を提供する。

解決手段
シート収納部1Aに設けられ、シートS2が積載される上下方向に移動可能な中板2を、付勢手段によりシート給送手段側に付勢すると共に、負荷印加手段52A,52Bにより、中板2に対して付勢手段の付勢方向と逆方向に負荷を加える。そして、負荷印加手段52A,52Bにより中板2に加える負荷の大きさをシートサイズに応じて変更するための負荷変更手段1Bにより、中板上に最大サイズのシートが積載されたときにはシート積載量の減少に伴って中板2に加える負荷を増加させ、中板2に最小サイズのシートS2が積載されたときにはシート積載量にかかわらず中板2に一定の負荷を加えるようにする。
特許請求の範囲
【請求項1】
異なるサイズのシートが収納可能なシート収納部と、
前記シート収納部に設けられ、シートを積載して上下方向に移動可能な中板と、
前記中板をシート給送手段側に付勢して中板に積載されたシートをシート給送手段に圧接させる付勢手段と、
前記中板に対して前記付勢手段の付勢方向と逆方向に負荷を加える負荷印加手段と、
前記負荷印加手段により前記中板に加える負荷の大きさを変更するための負荷変更手段と、
を備えたことを特徴とする給紙カセット。
【請求項2】
前記負荷変更手段により、シート積載量又はシートサイズに応じて前記中板に加える負荷の大きさを変更することを特徴とする請求項1記載の給紙カセット。
【請求項3】
前記負荷変更手段により、前記中板に積載されたシートをシート給送手段に圧接させる圧接力がシート積載量にかかわらず一定となるよう前記シート積載量に応じて前記中板に加える負荷の大きさを変更することを特徴とする請求項2記載の給紙カセット。
【請求項4】
前記負荷変更手段により、前記中板に積載されたシートをシート給送手段に圧接させる圧接力がシートサイズにかかわらず一定となるよう前記シートサイズに応じて前記中板に加える負荷の大きさを変更することを特徴とする請求項2記載の給紙カセット。
【請求項5】
前記負荷変更手段により、前記中板に積載されたシートをシート給送手段に圧接させる圧接力がシート積載量にかかわらず一定となるよう、前記中板上に最大サイズのシートが積載されたときにはシート積載量の減少に伴って前記中板に加える負荷を増加させ、前記中板に最小サイズのシートが積載されたときにはシート積載量にかかわらず前記中板に一定の負荷を加えることを特徴とする請求項1記載の給紙カセット。
【請求項6】
前記負荷変更手段により、前記最小サイズのシートの積載時、前記最大サイズのシートが満載されたときの重さと前記最小サイズのシートが満載されたときの重さとの差分を負荷として前記中板に加え、前記最大サイズのシートが積載されたときにはシート積載量の減少に伴って減少する積載シートの重さと負荷の合計が前記差分となるように負荷を前記中板に加えることを特徴とする請求項5記載の給紙カセット。
【請求項7】
前記負荷変更手段は、前記中板にシート給送方向と直交する幅方向に移動可能に設けられ、シートの側端位置を規制するサイド規制手段と、前記中板にシート給送方向に移動可能に設けられ、シートの後端を規制する後端規制手段と、前記サイド規制手段及び後端規制手段に取り付けられたワイヤ部材とを備えると共に、前記ワイヤ部材の端に前記負荷印加手段を取り付けて構成され、
前記サイド規制手段及び後端規制手段のシートサイズに応じた位置への移動に連動して前記ワイヤ部材を介して前記負荷印加手段を、前記中板に最大サイズのシートが積載されるときにはシート積載量の減少に伴って前記負荷を増加させる状態とし、前記中板に最小サイズのシートが積載されるときにはシート積載量にかかわらず前記中板に一定の負荷を加えるような状態とすることを特徴とする請求項5又は6記載の給紙カセット。
【請求項8】
前記負荷印加手段は、前記最大サイズのシートが中板に積載された際には、前記シート積載量の減少による中板の上昇に伴って負荷を増加させるように構成され、前記最小サイズのシートが中板に積載された際には、前記サイド規制手段及び後端規制手段の移動に連動して前記中板に引き込まれるように構成されていることを特徴とする請求項7記載の給紙カセット。
【請求項9】
前記負荷印加手段は重りであり、複数個の重り部材を屈曲自在に連結した鎖状のものであることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の給紙カセット。
【請求項10】
前記付勢手段によるシートのシート積載量の変化に伴う付勢力変化率は、前記最大サイズのシートのシート積載量の減少に伴うシートの自重減少率よりも小さく設定され、前記最小サイズのシートのシート積載量の減少に伴うシート束の自重減少率とほぼ等しく設定されていることを特徴とする請求項1記載の給紙カセット。
【請求項11】
前記付勢手段は、前記最大サイズのシートが満載のときにシートを前記シート給送手段に圧接させる最適な圧接力を発生させるように設定された弾性部材であり、前記最小サイズのシートの満載時のシート自重をW1、中板位置をH1、前記最小サイズのシート1枚積載のときのシート自重をW0、中板位置をH0としたとき、前記弾性部材のバネ定数kと、(W1−W0)/(H0−H1)がほぼ同じである事を特徴とする請求項10記載の給紙カセット。
【請求項12】
画像形成部と、前記請求項1乃至11の何れか1項に記載された給紙カセットと、前記給紙カセットに収納されたシートを送り出すシート給送手段とを備えたことを特徴とする画像形成装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、給紙カセット及び画像形成装置に関し、特にシート収納部に収納されたシートとシート給送部材との圧接力を一定にするための構成に関する。
【背景技術】
【0002】
今日、複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置においては、画像形成部にシートを給送して画像を形成するようにしたものが広く普及している。このような画像形成装置としては、装置本体に給紙カセットを着脱自在に装着し、給紙カセットに収納されたシートを給送ローラにより画像形成部に自動給送するようにしているのが一般的である。
【0003】
ここで、このような画像形成装置に用いられる給紙カセットとしては、例えば、給紙カセットのシート給送方向先端部両端に分離爪を設け、この分離爪によって給送ローラにより送り出されたシートを1枚ずつ分離して給送するものがある。
【0004】
図9は、このような従来の爪分離方式の給紙カセットの構成を示すものである。この給紙カセットは、カセット本体100と、シートSを積載すると共に、シート給送手段である給送ローラ106にシートSを押し付けるための中板102と、を備えている。さらに、中板102上に積載されたシートSのシート給送方向と直交する方向(以下、幅方向という)の位置を規制するための左右のサイド規制板103A,103Bと、中板102上に積載されたシートSの後端位置を規制するための後端規制板105を備えている。さらに、給送ローラ106によりシートSが給送される際、最上位のシートのみを分離するための分離爪109A,109Bとを備えている。
【0005】
ここで、左右のサイド規制板103A,103Bと後端規制板105はカセット本体100に対して固定されており、左右の分離爪109A,109Bは、後端側の支軸111(一方は不図示)を中心として、サイド規制板103A,103Bに上下方向に回動可能に取り付けられている。
【0006】
また、中板102は後端側の支軸110A,110Bを中心として上下方向に回動可能に左右のサイド規制板103A,103Bに取り付けられている。さらに、中板102はカセット本体100の底面のシート給送方向前端部に固定された左右のコイルスプリングである押上げばね107A,107Bにより上方に付勢され、中板102上に積載されているシートSを給送ローラ106に押し付けるようにしている。
【0007】
そして、このように左右の押上げばね107A,107Bの押上げ力(付勢力)によって、中板102上に積載されているシートSの最上位シートSaを給送ローラ106に圧接させている。そして、給送ローラ106が回転したとき、給送ローラ106の搬送力により最上位シートSaが送り出されるようになる。なお、このように給送ローラ106により送り出された最上位シートSaは、左右の分離爪109A,109Bによって他のシートから分離される。
【0008】
ところで、図10の(a)は、中板102上に積載されているシートSが満載状態にある場合を示し、図10の(b)は中板102上に積載されているシートSが少量状態にある場合を示している。
【0009】
ここで、給送ローラ106の搬送力は、中板102上に積載されたシートSが、(a)に示す満載の状態にある場合も、(b)に示す少量状態にある場合も常に一定の大きさでなくてはならない。このため、左右の押上げばね107A,107Bの押上げ力は、中板102上のシートSの積載量の変化に伴って比例的に変化することが必要である。
【0010】
したがって、例えばシート満載時及びシート少量積載時における最上位シートSaの給送ローラ106への圧接力をそれぞれF1(満載時)、F2(少量積載時)、押上げばね107A,107Bの押上げ力をそれぞれF3(満載時)、F4(少量積載時)、中板102上のシートSの重量をそれぞれW1(満載時)、W2(少量積載時)とすると、
F1=F3−W1=F2=F4−W2
の関係が成立することが必要である。
【0011】
また、シート満載時とシート少量積載時における押上げばね107A,107Bの高さ(ばね長)をそれぞれd1(満載時)、d2(少量積載時)とすると、押上げばね107A,107Bのばね定数k[変形量に対する荷重の変化量(N/mm)]は次のようになる。
【0012】
k(N/mm)=[W1−W2(N)]/[d1−d2(mm)]
【0013】
図11は本給紙カセットがA4サイズのシートを収納する場合と、B4サイズのシートを収納する場合の、各サイズのシートの荷重(N)と、カセット中の残量(枚)と、最上位シートに与えられる押圧力と関係を示している。
【0014】
ここで、給紙カセットがA4サイズのシートを収納するように設定された場合、使用する押上げばね107A,107Bとしては、図11に示すようなものを使用する、即ち、ばねの押上げ力(FA4)と、中板102上の残シートの重さ(WA4)との差である圧接力(押圧力)SAが、給紙カセット中のシート残量に関係なく常に一定となるような押上げ力を有しているものを使用する。これにより、最上位シートSaに与えられる圧接力SAがカセット中の残量に関係なく常に一定となり、給送ローラ106の搬送力が安定する。
【0015】
また、給紙カセットがB4サイズのシートを収納するように設定された場合、使用する押上げばね107A,107Bとしては、図11に示すようなものを使用する、即ち、ばねの押上げ力(FB4)と、中板102上の残シートの重さ(WB4)との差である圧接力SBが、給紙カセット中の残量に関係なく常に一定となるような押上げ力を有しているものを使用している。
【0016】
しかし、このように給紙カセットに収納するシートのサイズに応じて使用する押上げばね107A,107Bを変えた場合、例えばB4サイズのシートSを積載するための給紙カセットにA4サイズのシートSを積載した場合に次のような問題が生じる。即ち、押上げばね107A,107Bの押上げ力がA4サイズのシートSに合わないことから、シートSの残量が変わると、最上位シートSaに与えられる圧接力SBが変化する。この結果、給送ローラ106の搬送力が不安定となり、給送不良や重送等が生じてしまう。
【0017】
このように、従来の給紙カセットにおいては、積載するシートSのサイズによって、そのシートサイズに応じた押上げ力を有している押上げばね107A,107Bを採用していることから、他のサイズのシートSを積載した場合、給送不良や重送等が生じてしまう。このため、シートサイズ毎にそのシートサイズに合った押上げばね107A,107Bを備えている各サイズ専用の給紙カセットが必要であった。
【0018】
そこで、このような不具合を解決するため、以下の方法が開示されている。即ち、押し上げバネのシートセット時の長さを、サイド規制手段の、積載するシートのサイズに合わせた整合位置への移動に連動させて変位させる事により、満載時に各シートサイズ毎に最適圧を得る方法が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0019】
【特許文献1】特開平07−251957号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0020】
このような従来の給紙カセットにおいて、シートサイズに応じて満載時における圧接力を調節するようコイルバネ長を変化させた場合、満載時における圧接力をシートサイズに応じた最適圧とすることはできる。しかしながら、コイルバネ長が異なることから残り枚数が少ない少積載時には、同一の圧接力を得ることが困難である。
【0021】
このため、異なるサイズのシートを積載収納する場合には、所定の範囲内で同一の圧接力を得るように構成する、或は使用頻度の高いシートに対する給紙性能を優先する等の処置を施すようにしている。
【0022】
なお、これを回避するためには、別途圧接力とコイルバネ長、シート積載量を検知して制御駆動する機構が必要となり、このような機構を設けた場合には、構造が複雑となるばかりでなくコストも高くなるという他の問題が生じる。
【0023】
そこで、本発明は、このような現状に鑑みてなされたものであり、シートサイズ及びシートシート積載量にかかわらずシートのシート給送手段(給送ローラ)に対する圧接力を一定にすることのできる給紙カセット及び画像形成装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0024】
本発明は、異なるサイズのシートが収納可能なシート収納部と、前記シート収納部に設けられ、シートを積載して上下方向に移動可能な中板と、前記中板をシート給送手段側に付勢して中板に積載されたシートをシート給送手段に圧接させる付勢手段と、前記中板に対して前記付勢手段の付勢方向と逆方向に負荷を加える負荷印加手段と、前記負荷印加手段により前記中板に加える負荷の大きさを変更するための負荷変更手段と、を備えたことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0025】
本発明のように、負荷印加手段により中板に対して付勢手段の付勢方向と逆方向に負荷を加えると共に、負荷変更手段により、中板上に最大サイズのシートが積載されたときにはシート積載量の減少に伴って中板に加える負荷を増加させ、中板に最小サイズのシートが積載されたときにはシート積載量にかかわらず中板に一定の負荷を加えるようにすることにより、シートサイズ及びシート積載量にかかわらずシートのシート給送部材に対する圧接力を一定にすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を用いて詳細に説明する。
【0027】
図1は、本発明の実施の形態に係る給紙カセットを備えた画像形成装置の概略構成を示す図である。
【0028】
同図において、20は画像形成装置、20Aは画像形成装置本体(以下、装置本体という)20Aであり、この装置本体20Aの上部には不図示の光源を備えたスキャナユニット22等を備えて原稿を読み取るスキャナ部20Bが設けられている。また、このスキャナ部20Bの下方には感光ドラム45、現像器43、転写帯電器44等を備えた画像形成部40と、装置本体20Aに着脱自在に装着された給紙カセット1に収納されたシートSを給送するシート給送装置41等が設けられている。
【0029】
そして、このような構成の画像形成装置20において、画像形成の際には、まず装置本体20Aの上面に設けられたプラテンガラス21に不図示の原稿をセットする。この後、スキャナ20Bに設けられたスキャナユニット22を、原稿に光源からの光を照射しながら左から右へと移動させ、その反射光をミラー23,24,25、レンズ26、ミラー27を介して感光ドラム45上に照射するようにしている。
【0030】
なお、このように反射光が感光ドラム上に照射されることにより、感光ドラム上には潜像が形成され、さらにこのようにして感光ドラム上に形成された潜像は、この後、現像器43によってトナー像として顕像化されるようになっている。
【0031】
一方、このトナー像形成動作に並行して給紙カセット1に収納されたシートSが給送ローラ6により送り出された後、レジストローラ46により、所定のタイミングで感光ドラム45と転写ローラ44とにより構成される転写部に搬送される。そして、このように転写部にシートSが搬送された際、転写ローラ44に転写バイアスを印加することにより、感光ドラム45上に形成されたトナー像がシートに転写される。
【0032】
次に、このようにトナー像が転写されたシートSは、搬送ベルト29により定着装置30Aへと搬送される。そして、定着装置30Aを構成する加熱手段30と、加圧ローラ32とのニップ部へ導かれ、ニップ部を通過する過程でシート面に転写されたトナー像が加熱及び加圧されてシート面に定着される。この後、定着装置30Aを通過したシートは排紙ローラ対33によって搬送され、排紙トレイ34上へ排出される。
【0033】
ところで、装置本体20Aに着脱自在に装着される給紙カセット1は、図2及び図3に示すように、シートS1を収納するシート収納部を構成するカセット本体1Aを備えている。さらに、収納されたシートS1の幅方向の位置を規制するサイド規制手段である左右のサイド規制板3A,3Bと、シートSの後端を規制する後端規制手段である後端規制板5を備えている。さらに、カセット本体1Aに上下方向に回動自在に設けられ、積載収納されたシートS1の先端部をシート給送手段である給送ローラ6に押し付ける中板2と、中板2を給送ローラ側へ付勢する付勢手段である押し上げバネ7を備えている。
【0034】
ここで、中板2は、カセット本体1Aの側壁後端側に設けられた支軸10を中心として上下方向に回動可能にカセット本体1に取り付けられている。また、左右のサイド規制板3A,3Bは中板2に幅方向に移動可能に取り付けられている。なお、本実施の形態においては、左右のサイド規制板3A、3Bにはラック12,13が設けられており、これらのラック12,13が中板2に取り付けられているアイドラギヤ15に噛み合うことにより、左右のサイド規制板3A,3Bはアイドラギヤ15を介して連動するようになっている。
【0035】
例えば、左側のサイド規制板3Aを、図3に示す矢印B方向に移動させると、右側のサイド規制板3Bは矢印A方向に移動し、逆に左側のサイド規制板3Aを矢印A方向に移動させると、右側のサイド規制板3Bは矢印B方向に移動する。
【0036】
また、後端規制板5はカセット本体1の長手方向、即ちシート給送方向に移動可能に中板2に取り付けられている。そして、例えばこの後端規制板5を図3に示す矢印C方向に移動させる事により中板2上に積載されたシートS1の後端位置の規制を行うことができる。
【0037】
ところで、本実施の形態においては、サイド規制板3A,3Bの下面には滑車部材51A,51Bが、後端規制板5の下面には滑車部材51E,51Fが、中板2の下面には滑車部材51a〜51fがそれぞれ設けられている。これら各滑車部材51A,51B,51E,51F,51a〜51fにはワイヤ部材50が掛け回されている。
【0038】
図3は、カセット本体1Aに、カセット本体1Aに収納可能な最大サイズのシートであるA3サイズのシートS1を収容した状態を示しており、この状態において、サイド規制板3A,3Bはそれぞれ最大限離間した位置となっている。そして、このとき中板2の底面に固定された滑車部材51a,51bと、サイド規制板3A側に固定された滑車部材51Aとは、ワイヤ部材50が一直線となる位置にそれぞれ配設されている。
【0039】
同様にサイド規制板3B側も、中板2に固定された滑車部材51c,51dとサイド規制板3Bに固定された滑車部材51Bとがそれぞれワイヤ部材50が一直線となる位置に配置されている。さらに、中板2側に固定された滑車部材51e,51fと後端規制板5に固定された滑車部材51E,51Fとは、ワイヤ部材50が直線状となる位置にそれぞれ配設されている。
【0040】
つまり、中板2の滑車部材51a〜51fと、サイド規制板3A,3Bの滑車部材51A、51Bと後端規制板5の滑車部材51E,51Fとは、最大サイズのシートがカセット本体1に収容された時、ワイヤ部材50が直線状となる位置に配置されている。
【0041】
一方、このワイヤ部材50の両端には押し上げバネ7の付勢方向と逆方向に負荷を加える負荷印加手段である重り52A,52Bがそれぞれ固定されている。なお、本実施の形態において、左右のサイド規制板3A,3Bと、後端規制部5と、ワイヤ部材50とにより、重り52A,52Bにより中板2に加える負荷をシートサイズに応じて変更するための負荷変更手段1Bが構成される。
【0042】
なお、この重り52A,53Bは、A3サイズのシートS1が満載状態のときには図2に示すように、カセット本体1の底面に横たわった状態となっている。また、この重り52A,52Bは、シートS1が順次送り出されて中板2が上昇すると、これに伴って上方に引き上げられるような状態になっている。このように重り52A,52Bを引き上げることにより、中板2には鉛直下方への負荷が加わるようになる。
【0043】
なお、本実施の形態において、この重り52A,53Bは、例えば図2に示すように複数の円筒又は球形状の重り部材をそれぞれ屈曲可能なように連結した構成であるが、紐状の屈曲可能な重り部材を用いるようにしても良い。
【0044】
一方、図4は、カセット本体1Aに最小サイズのシートであるA5サイズのシートS2を収容した状態を示しており、この場合サイド規制板3A,3Bは最大接近した位置となる。このとき中板2側に固定された滑車部材51a,51bとサイド規制板3A側に固定された滑車部材51Aとにより、ワイヤ部材50は屈曲部を形成する。
【0045】
同様に、サイド規制板3B側も中板2に固定された滑車部材51c,51dとサイド規制板3Bに固定された滑車部材51Bとにより同形状の屈曲部を形成する。また、後端規制板5もシート給送方向に移動するので、中板2に固定された滑車部材51e,51fと後端規制板5の滑車部材51E,51Fとによりワイヤ部材50は屈曲部を形成する。
【0046】
ところで、このワイヤ部材50の長さは、図2に示すようにA3のシートS1が満載された時にワイヤ部材50の両端部に固定された重り52A、52Bが全てカセット本体1の底面に横たわった状態となっている。A5サイズのシートS2を収容した場合には、図5に示すように中板2に全ての荷重がかかるような長さに決められている。
【0047】
図6は、押し上げバネ7のバネ力Fと、各サイズ(A3,A4及びA5)のシートの自重による負荷W(W1,W2,W3)のシート積載量との関係を示す図である。ここで、最大サイズのA3のシートS1を満載した状態では、図2に示すように、中板2は下に下がった状態であり、このとき押し上げバネ7が最も縮んだ状態である。なお、このとき重り52は、カセット本体1Aに横たわる状態となっており、中板2に負荷を加える状態とはなっていない。
【0048】
そして、押し上げバネ7のバネ力(押付力)Fは、このように最大サイズのシートS1を満載した状態のとき、給送ローラ6と、中板2に積載されたシートS1の最上位のシートSaとの給紙接触圧Pが、シートS1を重送させることなく、また不送りも発生しない最適となる範囲内に設定されている。
【0049】
なお、このような範囲内に押し上げバネ7のバネ力Fを設定するため、A3サイズのシートS1の満載時、シートS1の自重により中板2に加わる負荷(反力)をW3、このときの押し上げバネ7の長さ(中板2の高さ)をH1とする。また、A3サイズのシートS1が一枚だけ中板2に積載されている時、中板2に加わる負荷(反力)をW0、このときの押し上げバネ7の長さ(中板2の高さ)をH0とする。このようにしたとき、押し上げバネ7のバネ定数kは、積載状態の差による負荷の差のW3−W0と押し上げバネ7の長さの差H0−H1との関係が、
k<(W3−W0)/(H0−H1)
となる様に設定されている。つまり、バネ定数kよりもA3サイズのシートS1の自重負荷W3の減少率の方が大きくなっている。
【0050】
一方、A3サイズのシートS1が給送ローラ6によって順次給送されることにより中板2上のシート積載量が減少し、シートS1の自重による負荷W3が減少すると、中板2は徐々に支軸10を中心に押し上げバネ7のバネ力により上昇する。これに伴い押し上げバネ7は徐々に長さを増し、逆に反力F0は減少していく。
【0051】
ここで、既述したように押し上げバネ7のバネ定数kと、A3サイズのシートS1による負荷の差W3−W0と、押し上げバネ7の長さ(中板2の高さ)の差H0−H1との関係は、k<(W3−W0)/(H0−H1)となっている。
【0052】
そして、このような関係のとき、A3サイズのシートS1が満載状態から少積載状態になっていくにつれ、押し上げバネ7の反力F0とシートS1の自重による負荷W3は共に減少していく。しかし、バネ定数kよりもA3サイズのシートS1の自重負荷W3の減少率の方が大きいため、図6に示すA3サイズのシートS1の一枚積載時の給紙圧(押し上げバネ力F1−A3サイズのシートS1の自重負荷W0)が最適給紙圧Pよりも大きくなる。
【0053】
しかし、本実施の形態においては、ワイヤ部材50の両端に重り52(52A,52B)が設けられており、中板2の上昇に伴って重り52がカセット本体1の底面に横たわった状態から引き上げられる。そのため、図7に示すようにA3サイズのシートS1が一枚だけ積載された状態において重り52の所定部分が空中に保持される。
【0054】
そして、この重り52の空中に保持された部分による鉛直下方への負荷は中板2に加わる。ここで、本実施の形態において、この重り52による負荷をA3サイズのシートS1の満載時の負荷W3とA5サイズのシートS2の満載時の負荷W1との差分と等しくなるように設定している。これによりA3サイズのシートS1の満載から最後の一枚までの給紙圧Pを一定にすることが可能となる。
【0055】
一方、積載可能な最小サイズであるA5サイズのシートS2をカセット本体1Aに収容した場合には、図4に示すようにワイヤ部材50に屈曲部が形成されるためワイヤ部材50の両端部は、それぞれ下記に示す量だけ中板2に引き込まれる。これにより、ワイヤ部材50の両端部に固定されている重り52A,52Bは、それぞれ中板2の底面に設けられている不図示の保持部に沿って引き込まれる。
【0056】
引き込み長さD=2(Ls1−Ls)+(Le1−Le)
【0057】
なお、本実施の形態において、このようにA5サイズのシートS2をカセット本体1Aに収納すると、重り52A,52Bのすべてが中板2の底面に沿って引き込まれるように、引き込み長さDを設定している。また、A4サイズのシートS2をカセット本体1Aに収納した場合には、重り52A,52Bの一部が中板2の底面に沿って引き込まれるように、引き込み長さDを設定している。
【0058】
ここで、A5サイズのシートS2を満載した状態では、図5に示すように中板2は下に下がった状態であり、押し上げバネ7が最も縮んだ状態である。この状態のとき、給送ローラ6と積載されたA5サイズのシートS2の最上位のシートSaとの給紙接触圧Psは図6から、押し上げバネ7のバネ力(押付力)F0とA5サイズのシートS2の満載時の自重負荷W1との差分となっている。
【0059】
この場合、A3サイズのシートS1とA5サイズのシートS2の重量差は4倍あるので、A5サイズのシートS2の積載時には給紙圧が高すぎることになってしまう。しかし、既述したようにA5サイズのシートS2を積載したとき、中板2に重り52が引き込まれているため、中板2が満載状態で降下している場合であっても中板2には引き込まれた重り52による負荷WDが加算される。
【0060】
そして、この負荷WDをA3サイズのシートS1の満載時の重さである負荷W3と、A5サイズのシートS2の満載時の重さである負荷W1との差分と等しくすることにより、A5サイズのシートS2の満載状態においても最適給紙圧Pを発生させることが可能となる。
【0061】
また、A5サイズのシートS2が給送ローラ6によって順次給送されることにより中板2上のシート積載量が減少し、A5サイズのシートS2の自重による負荷W1が減少する。それにより、中板2は徐々に支軸10を中心に押し上げバネ7のバネ力により上昇し、これに伴い押し上げバネ7は徐々に長さを増し、逆に反力F0は減少していく。
【0062】
ここで、A5サイズのシートS2を積載しているときは、図8に示すように、重り52は予め中板2にほとんど引き込まれているので、このように中板2が上昇しても重り52が空中に保持される部分がほとんど無い。したがって、A5サイズのシートS2を積載した場合には、中板2が上昇しても重り52の加重が加わることはなく、そのため負荷WDは、A5サイズのシートS2の満載時と一枚積載時との差分が発生しない。
【0063】
つまり、重り52を設けることによりA5サイズのシートS2を積載する場合には、押し上げバネ7のバネ定数kとA5サイズのシートS2の満載から最後の一枚にかけてのシート自重減少率との関係が、k≒(W1−W0)/(H0−H1)となる。
【0064】
そして、このようにA5サイズのシートS2の自重負荷W1の減少率と、押し上げバネ7のバネ定数kをほぼ等しくなるようにする。これにより、A5サイズのシートS2の満載から最後の一枚までにおいてもA3サイズのシートS1積載時と同様に給紙圧Pを一定にすることが可能となる。
【0065】
以上述べたように、重り52により中板2に対して押し上げバネ7の付勢(押し上げ)方向と逆方向に負荷を加えると共に、負荷変更手段1Bにより、中板上に最大サイズのシートS2が積載されたときにはシート積載量の減少に伴って中板2に加える負荷を増加させる。また、中板2に最小サイズのシートS2が積載されたときにはシート積載量にかかわらず中板2に一定の負荷を加えるようにすることにより、シートサイズ及びシート積載量にかかわらずシートS1,S2の給送ローラ6に対する圧接力を一定にすることができる。
【0066】
言い換えれば、押し上げバネ7によるシート積載量の変化に伴う加圧力変化率を、積載可能な最大サイズのA3サイズのシートS1において満載から減少していくときのシート束自重減少率よりも小さく設定することにより、シートS1の積載量が減少してシート自重が減少する。そして、これに伴い押し上げバネ7による加圧力が増加しても、重り52による鉛直下方への負荷力も暫時増加していくので、シート自重減少分を相殺して圧接力(給紙圧)を一定に保つことができる。
【0067】
また、積載可能な最小サイズのA5サイズのシートS2においては、押し上げバネ7によるシート積載量の変化に伴う加圧力変化率と、満載から減少していくシート束自重減少をほぼ等しく設定することにより、重り52による負荷はシートの積載量の多少にかかわらず一定となる。またこの負荷を、最大サイズのシート満載時自重と最小サイズシート満載時自重との差分に設定しているので最小サイズのシートにおいてもシートと給送部材との圧接力をシート積載量にかかわらず一定にする事が出来る。
【図面の簡単な説明】
【0068】
【図1】本発明の実施の形態に係る給紙カセットを備えた画像形成装置の概略構成を示す図。
【図2】上記給紙カセットの最大サイズのシート(A3)の満載状態を示す側面断面図。
【図3】上記給紙カセットに最大サイズのシート(A3)を収納した状態を示す平面図。
【図4】上記給紙カセットに最小サイズのシート(A5)を収納した状態を示す平面図。
【図5】上記給紙カセットの最小サイズのシート(A5)の満載状態を示す側面断面図。
【図6】上記給紙カセットにおける、押し上げバネ力と積載シート自重負荷と中板の位置との関係を説明する図。
【図7】上記給紙カセットの最大サイズのシート(A3)を1枚積載した状態を示す側面断面図。
【図8】上記給紙カセットの最小サイズのシート(A5)を1枚積載した状態を示す側面断面図。
【図9】従来の給紙カセットの斜視図。
【図10】従来のカセットの、(a)はシート満載状態を、(b)はシートが少量積載状態を示す側断面図。
【図11】従来の給紙カセットにおける各サイズのシートの荷重と、カセット中の残量と、最上位シートに与えられる押圧力との関係を説明する図。
【符号の説明】
【0069】
1 給紙カセット
1A カセット本体
1B 負荷変更手段
2 中板
3A,3B サイド規制板
5 後端規制板
6 給送ローラ
7 押し上げバネ
20 画像形成装置
40 画像形成部
41 シート給送装置
50 ワイヤ部材
51 滑車
52(52A,52B)
重り
S1 A3サイズのシート
S2 A5サイズのシート




 

 


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