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発明の名称 エアバッグ装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−69805(P2007−69805A)
公開日 平成19年3月22日(2007.3.22)
出願番号 特願2005−260667(P2005−260667)
出願日 平成17年9月8日(2005.9.8)
代理人 【識別番号】100110319
【弁理士】
【氏名又は名称】根本 恵司
発明者 谷山 裕之 / 嶋▲崎▼ 善夫 / 佐々木 航
要約 課題
インフレーターから発生するガスを整流するガス整流部材12Lをエアバッグ内周面内に容易に取り付ける。

解決手段
クッションリング上に折り畳みかつ保護部材で包み込んだエアバッグの内周面に沿ってガス整流部材12Lを延伸配置する。そのため、ガス整流部材12Lには、エアバッグのインフレーター孔と同心の開口14′を設け、その開口を囲むリング状部12rの外周を4等分した位置に設けた孔14ahと14ah′をクッションリングのボルトに嵌め込むことで、櫛形状のガス整流片12kを折り返してエアバッグの内周面に延伸配置する。
特許請求の範囲
【請求項1】
インフレーターと、中央にインフレーター取付口を有し該インフレーターからのガス流で膨張可能に折り畳んだエアバッグと、前記開口の近傍で前記エアバッグの内側に配置され前記エアバッグに係止する係止手段を備えたクッションリングと、該クッションリングに対向して前記エアバッグ外側に配置されたベースプレートを備えたエアバッグ装置において、
前記インフレーターからのガスをエアバッグ内に案内するガス整流部材を前記エアバッグに重ねて前記クッションリングの係止手段に係止すると共にそのガス整流片を前記折り畳んだエアバッグの内周面に沿って延在配置させ、かつ前記エアバッグ及びガス整流部材を前記クッションリングの前記係止手段によりベースプレートに固定したことを特徴とするエアバッグ装置。
【請求項2】
インフレーターと、中央にインフレーター取付口を有し該インフレーターからのガス流で膨張可能に折り畳んだエアバッグと、該エアバッグを外側から包み込み折り畳み状態に保持する保持部材と、前記開口の近傍で前記エアバッグの内側に配置され前記エアバッグ及び前記保持部材に係止する係止手段を備えたクッションリングと、該クッションリングに対向して前記エアバッグ外側に配置されたベースプレートを備えたエアバッグ装置において、
前記インフレーターからのガスをエアバッグ内に案内するガス整流部材を前記保持部材に重ねて前記クッションリングの係止手段に係止すると共に、前記ガス整流片を前記折り畳んだエアバッグの内周面に沿って延在配置させ、かつ前記エアバッグ、保持部材及びガス整流部材を前記クッションリングの前記係止手段によりベースプレートに固定したことを特徴とするエアバッグ装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載されたエアバッグ装置において、
前記ガス整流部材は前記クッションリングの係止手段に取り付けるための取付部を備えたガス整流片を複数有し、各ガス整流片は前記折り畳んだエアバッグ内に配置したときに互いに重なる領域が形成できる横幅を有することを特徴とするエアバッグ装置。
【請求項4】
請求項1又は2に記載されたエアバッグ装置において、
前記ガス整流部材は前記クッションリングの係止手段に取り付けるための複数の取付部を備えた1つのガス整流片からなり、その先端長さは前記折り畳んだエアバッグ内に配置したとき、該エアバッグの内周よりも長い内周方向長さを有し、かつ、前記複数の取付部間にその先端方向に向かう切り溝が設けられていることを特徴とするエアバッグ装置。
【請求項5】
請求項2に記載されたエアバッグ装置において、
前記保持部材と該保持部材の周縁に設けた複数のガス整流片を備えたガス整流部材が一体に形成されていることを特徴とするエアバッグ装置。
【請求項6】
請求項1ないし5の何れかに記載されたエアバッグ装置において、
前記クッションリングの係止手段は、該クッションリングに取り付けたボルトであって、前記ガス整流部材の取付部に前記クッションリングのボルトに挿通される孔が設けられていることを特徴とするエアバッグ装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車のエアバッグ装置、とくにインフレーターから発生するガスの流出方向を整流するガス整流部材を備えたエアバッグ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、エアバッグ装置として、インフレーターから発生するガスの流出方向を整流し、エアバッグの展開初期に膨張する部分にガス流を供給するためのガス整流部材を備え、エアバッグの展開をスムースに行うようにしている(特許文献1参照)。
【0003】
図16は、そのようなエアバッグ装置の断面図である。このエアバッグ装置10Pは、ケース12P、エアバッグ14P、インフレーター16P及びガス整流部材18Pとからなり、インフレーター16Pの作動によるエアバッグ14Pの膨張圧力によりエアバッグ14Pが膨張展開するが、ガス整流部材18Pの口元は、ケース12Pの開口周縁部12aPにバッグリテーナ26Pを介してエアバッグ14Pと共に取り付けられている。
【0004】
図17は前記エアバッグ装置10Pの分解斜視図である。ガス整流部材18Pは、ケース12P内において、インフレーター16Pとエアバッグ14Pの間に配置され、インフレーター16Pの発するガスによりエアバッグ14P内部に展開して、そのガス噴出口30P、30aPからエアバッグ14P内にガスを供給する1枚又は複数枚の基布を立体状に縫製して形成した袋状をなしている。
【0005】
前記ケース12Pは、図17に示すように、その開口周縁部12aPには、エアバッグ14P及びガス整流部材18Pを取付け固定するように、複数の固定孔20Pが設けられている。また、ケース12Pの底部側面には、インフレーター16Pを挿入するための挿入口22Pが設けられている。
【0006】
組立時には、図16に示すように、折畳まれたエアバッグ14Pに、背後からガス整流部材18Pの先端18aPを挿入する。その際、ガス整流部材18Pの先端18aPを、折り畳んだエアバッグ14Pの下方から挿入し、ガス整流部材18Pの4つの取付部32Pをエアバッグ14Pの対応する取付部28Pに外側から重ね合わせる。
【0007】
この従来のエアバッグ装置10Pでは、エアバッグ14Pをガス整流部材18Pと別体の状態で折畳み、この折畳んだエアバッグ14Pにガス整流部材18Pを挿入した後に、ガス整流部材18Pとエアバッグ14Pとをケース12Pに固定するが、前記折り畳まれたエアバッグ14Pにガス整流部材18Pを挿入する際には、折り畳まれたエアバッグ14Pの上面部34Pと下面部36Pとの間を、エアバッグ14Pが崩れないように下から広げて、その広げた空間にガス整流部材18Pの先端18aPを挿入するため、エアバッグ14Pを支える作業とガス整流部材18Pを挿入する動作とを同時に行う必要があり、そのためエアバッグ装置10Pへのガス整流部材18Pの挿入作業は煩雑であるという問題がある。
【0008】
また、ガス整流部材18Pをエアバッグ装置10Pに取り付ける際には、エアバッグ14Pの取付部28Pに前記ガス整流部材18Pの取付部32Pを外側から両取付部28P、32Pに設けられた固定孔の位置を一致させて重ね合わせ、その後にケース12Pの開口周縁部12aPに設けられた複数の固定孔20Pと前記両取付部28P、32Pの固定孔の位置を一致させて重ね合わせて、前記固定孔にネジ等を挿入して螺合してガス整流部材18Pを固定させる。このようにエアバッグ装置10Pへのガス整流部材18Pの取付作業は煩雑で時間がかかり、作業効率も上がらないという問題がある。
【0009】
【特許文献1】特開平2001−163143号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、前記従来技術が有する問題に鑑みてなされたものであって、その目的は、ガス整流部材を備えたエアバッグ装置の組立作業を容易にして、その組立作業効率を向上させることである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
請求項1の発明は、エアバッグ装置であって、インフレーターと、中央にインフレーター取付口を有し該インフレーターからのガス流で膨張可能に折り畳んだエアバッグと、前記開口の近傍で前記エアバッグの内側に配置され前記エアバッグに係止する係止手段を備えたクッションリングと、該クッションリングに対向して前記エアバッグ外側に配置されたベースプレートを備えたエアバッグ装置において、前記インフレーターからのガスをエアバッグ内に案内するガス整流部材を前記エアバッグに重ねて前記クッションリングの係止手段に係止すると共にそのガス整流片を前記折り畳んだエアバッグの内周面に沿って延在配置させ、かつ前記エアバッグ及びガス整流部材を前記クッションリングの前記係止手段によりベースプレートに固定したことを特徴とする。
請求項2の発明は、エアバッグ装置であって、インフレーターと、中央にインフレーター取付口を有し該インフレーターからのガス流で膨張可能に折り畳んだエアバッグと、該エアバッグを外側から包み込み折り畳み状態に保持する保持部材と、前記開口の近傍で前記エアバッグの内側に配置され前記エアバッグ及び前記保持部材に係止する係止手段を備えたクッションリングと、該クッションリングに対向して前記エアバッグ外側に配置されたベースプレートを備えたエアバッグ装置において、前記インフレーターからのガスをエアバッグ内に案内するガス整流部材を前記保持部材に重ねて前記クッションリングの係止手段に係止すると共に前記ガス整流片を前記折り畳んだエアバッグの内周面に沿って延在配置させ、かつ前記エアバッグ、保持部材及びガス整流部材を前記クッションリングの前記係止手段によりベースプレートに固定したことを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1又は2に記載されたエアバッグ装置において、前記ガス整流部材は前記クッションリングの係止手段に取り付けるための取付部を備えたガス整流片を複数有し、各ガス整流片は前記折り畳んだエアバッグ内に配置したときに互いに重なる領域が形成できる横幅を有することを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項1又は2に記載されたエアバッグ装置において、前記ガス整流部材は前記クッションリングの係止手段に取り付けるための複数の取付部を備えた1つのガス整流片からなり、その先端長さは前記折り畳んだエアバッグ内に配置したとき、該エアバッグの内周よりも長い内周方向長さを有し、かつ、前記複数の取付部間にその先端方向に向かう切り溝が設けられていることを特徴とする。
請求項5の発明は、請求項2に記載されたエアバッグ装置において、前記保持部材と該保持部材の周縁に設けた複数のガス整流片を備えたガス整流部材が一体に形成されていることを特徴とする。
請求項6の発明は、請求項1ないし5の何れかに記載されたエアバッグ装置において、前記クッションリングの係止手段は、該クッションリングに取り付けたボルトであって、前記ガス整流部材の取付部に前記クッションリングのボルトに挿通される孔が設けられていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
クッションリングの係止手段に取り付けたエアバッグ又は保持部材に重ねてガス整流部材を取り付けるだけでガス整流部材をエアバッグの中央に配置できると共に、その状態でガス整流片をエアバッグの内周に沿うように伸展させるだけで、前記ガス整流部材の配置が完了し、かつこのように組み立てたエアバッグ又はエアバッグと保持部材並びにガス整流部材を前記クッションリングの係止手段により、ベースプレートに取り付けることができるから、ガス整流部材を備えたエアバッグ装置の組立作業を容易に行うことができ、従ってその作業効率を向上することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
図1は本実施形態のエアバッグ装置を備えたステアリングホイールの正面図であり、図2は図1のI−I線に沿った横断面図である。
本実施形態に係るエアバッグ装置MRは、図1及び2に示すように車両のステアリングホイール50の中央部に組込まれ、装飾用部材40、エアバッグ10、及びエアバッグカバー16を備えている。
【0014】
図2は本実施形態のエアバッグ装置の横断面図である。このエアバッグ装置MRは、エアバッグ10とインフレーター30を収納するエアバッグカバー16と、折り畳まれてその外面が保持部材14で包み込まれると共に、その内面にガス整流部材12が配置されたエアバッグ10と、該エアバッグ10の中央部分の取付孔に挿入されたインフレーター30とから構成されている。
エアバッグ10は、図2に示すように、その延び出し長さを規制する筒状のテザーベルト11aを備え、乗員側(以下、乗員側を表側その反対側を裏側という。)方向に折り畳まれた状態でエアバッグカバー16内に収納されている。
【0015】
前記保持部材14は、エアバッグ10の外周側面を押さえてエアバッグ側面方向の膨張展開を抑制する。エアバッグ10と保持部材14とは、エアバッグ10内に配置された後述するクッションリング22によりベースプレート24に固定されている。更に、これらを覆うエアバッグカバー16もベースプレート24に固定されている。
【0016】
筒状のテザーベルト11aの端部はエアバッグカバー16の表側に形成された凹部16aの背面側に位置して、前記装飾部材40の裏側に突出した取付ボルト40a及びナットにより連結部材20の表側と前記凹部16aの裏側間で挟持された状態で固定されている。
【0017】
図3は、図2に示すベースプレート24の裏側を示す斜視図である。ベースプレート24は、略円板状に形成されており、その中央部にインフレー夕が嵌装可能な孔24hが形成されていると共に、4個のエアバッグカバー用取付片24aとベースプレート24をステアリングホイールに取り付けのための一対の取付片24bが前記円板面から切り起こし形成されている。このベースプレート24は、インフレーター30、エアバッグ10及び前述した装飾用部材40等を一体的に固定するためのものである。
【0018】
前記インフレーター30は、所定強度の衝撃検知時にガスを吐出する。このインフレーター30のガス吐出孔30a(図2)が形成されたインフレーター上方部分はベースプレート24の孔24hを貫通し、かつ、ベースプレート24の取付孔24cを介して、後述のクッションリング22に固定される。
【0019】
図4は、図2に示す連結部材20の斜視図である。連結部材20は、取付ボルト40aが嵌合する孔20ahを備えた中央部20aと、その両側にこれと略直角に折曲形成された脚部20bと、更に脚部20bに略直角に折曲形成された取付足20cとからなる板状の金属片で構成されている。また、前記取付足20cには、後述するクッションリング22の取付孔22a及びベースプレート24の取付孔24cに対応した取付孔20eが形成されており、クッションリング22の取付孔22aに挿通したボルト22dによって共締めされる。
【0020】
図5Aは、図2に示すクッションリング22の正面図、図5Bはその一部を断面で示した側面図である。クッションリング22は、図5Aに示すように略矩形状をなし、その中央部にはインフレーター30の挿入孔22hが設けられ、且つこの挿入孔22hの周りの各隅部にはクッションリング22をベースプレート24に取り付けるためのボルト22dがその取付孔22aに挿通されている。また、クッションリング22の裏側は、ベースプレート24の表側にエアバッグ10を挟んだ状態で当接する当接面22bを構成すると共に、この当接面22bには、図5Bから明らかなように凹状部22cが形成されている。この凹状部22cは、クッションリング22を連結部材20に連結したとき、この連結部材20の取付足20cの厚さに略等しい深さに形成されている。
【0021】
図6Aはエアバッグカバー16の斜視図である。エアバッグカバー16は合成樹脂製で、図示のように略椀状に形成されており、その中央部分に装飾用部材40を収容するための凹部16a及び取付ボルト40aの挿通孔50を備えている。
【0022】
図6Bはエアバッグカバーの裏面図である。図示のように、このエアバッグカバー16の裏面には、エアバッグ10の膨張展開に際して、連結部材20に固定された中央の凹部16aを残して割裂可能な溝状のティアライン(Ll〜L4、Lc)が形成されている。エアバッグカバー16は、エアバッグ10の膨張時に各カバー片16bに分割され、かつ、それぞれが独立に開放できるようにベースプレート24の取付片24aに例えばリベットで固定されている。
【0023】
図7Aは保持部材14の展開図である。この保持部材14は展開した状態ではガス整流部材12Lと同様に織布製で略正方形に形成されている。図示のように、その中央には、エアバッグ10を保持部材14で包んでエアバックカバー16に収納する際に、図2に示した取付ボルト40aに挿通するための挿入孔14hhが設けられ、略正方形の4辺の中心と対角線上の端辺に、前記クッションリング22の係止手段であるボルト22dが挿通する8個の孔14ah、14bhを有する取付片14a、14bが設けられている。
符号14hは、保持部材に設けられたミシン目からなる略円形の破断部である。この破断部14hは、エアバッグの展開初期時に破断を容易にするためのものであり、その大きさは、エアバッグカバー16の凹部16a及び装飾用部材40の直径に略等しいか、それより大きく形成されている。
【0024】
図7Bは、エアバッグ10を包み込む前の保持部材14と、後述するエアバッグ折り畳み機60で折り畳まれたエアバッグ10の裏側の斜視図である。この状態では、後述するようにエアバッグ10の周辺部10dに形成された4個の小孔10bに、クッションリング22のボルト22dが挿通されて係止されており、かつボルト22dに前記エアバッグ10の4個の小孔14ahを嵌め込み、その後、対角線上に位置する孔14bhを対向する2カ所のボルト22dに全て嵌め込むことにより、保持部材14によりエアバッグ10を包み込む。
【0025】
図7Cは、保持部材14で包んだエアバッグ10の裏側の斜視図である。保持部材14の8個の取付片14a、14bをボルト22dに嵌め込むことにより、エアバッグの外周側面が押さえられて少なくともエアバッグの展開初期にインフレーターから発生するガスによるエアバッグ側面方向の膨張展開が抑制される。
【0026】
図8は、本実施形態に係るエアバッグが備えるガス整流部材12Lの展開図である。このガス整流部材12Lは織布製でエアバッグと同じ材質で形成されている。ガス整流部材12Lは、リング形状のリング状部12rの外周を4等分した位置に、前記クッションリング22のボルト22dが貫通する孔14ah及びその外側近傍に4個の孔14ah′を有する取付部15dと、それに連なる櫛形状のガス整流片12kが設けられ、該リング状材部12rの中央部分に前記エアバッグ10のインフレーター取付口10ahと略同一の大きさの開口14′が形成されている。
【0027】
このガス整流部材12Lは、保持部材14をエアバッグ10に取付けた後にそれに重ねて取り付ける。即ち、エアバッグ10及び保持部材14を貫通して突出した前記クッションリング22のボルト22dに、前記保持部材14に重ねて前記ガス整流部材12Lの4個の取付部15dの小孔14ahを挿通して係止し、続いてガス整流片12kを折り返して前記外側の4個の小孔14ah′を前記ボルト22dに挿通して、前記ガス整流片12kをエアバッグ10の内周に沿うように伸展させて配置する。
次に、前記ガス整流部材12Lを取付けたエアバッグ10をエアバッグカバー16に収納し、続いて、連結部材20の一対の取付足20cの取付孔22aを前記突出したボルト22dのうち対向した2本にそれぞれ嵌め込み、その状態で更に、前記ボルト22dにベースプレート24の取付孔24bを嵌めて、ベースプレート24の裏側から前記ボルト22dにナットを螺合し、連結部材20、クッションリング22、エアバッグ10,保持部材14及びガス整流部材12Lを共締めして一体に連結する。なお、保持部材14を用いない場合は、エアバッグ10上に重ねて前記ガス整流部材12Lをクッションリング22に止着する。
このようにしてガス整流部材12Lを、エアバッグ10の略中央に容易に配置することができ、配置されたガス整流部材12Lは、インフレーター30からのガスをエアバッグ10が展開初期に膨張する部分に導くことができる。
【0028】
図9は、第2実施形態に係るガス整流部材12Mの展開図である。この長方形のガス整流部材12Mは、その下部が前記インフレーター30のガスを整流する機能を有するガス整流片12kと、上部が該ガス整流片12kを前記クッションリング22のボルト22dに係止するための取付部15dとから構成され、その取付部15dの中央には前記ボルト22dを係合する孔14ahが、そして、該取付部15dの間には切り溝15eが形成されている。その横方向幅は、このガス整流片12kを折り畳んだエアバッグ内に配置したとき、ガス整流部材12Mの横方向幅は内周よりも長くなるように構成されている。
【0029】
このガス整流部材12Mを保持部材14で保持された折り畳んだ状態のエアバッグ10に取り付ける際には、前記クッションリング22のボルト22dに図9に示したガス整流部材12Mの係合部材15dの孔14ahを左側から順番に係合して、前記切り溝15eの部分でガス整流片12kを相互に重ねてエアバッグ10の内周に沿うように伸展させて配置させる。
なお、図9で示すようにガス整流部材12Mの右端部が長く延びているが、該ガス整流部材12Mをエアバッグ内周に沿わせる際に、左端部のガス整流片12kと右端部のガス整流片12kとが重なる領域を備えていれば、その左右端部の長さは任意に決められる。
【0030】
図10は、本発明の第3実施形態である他のガス整流部材12Nの展開図である。このガス整流部材12Nは同一の形状の独立したガス整流部材4枚で構成され、その下部が前記インフレーター30のガスを整流する機能を有するガス整流片12kと、上部が該ガス整流片12kを前記クッションリング22のボルト22dに取り付けるための取付部15dとなっている。その取付部15dの中央には前記ボルト22dを挿通する孔14ahが形成されている。
【0031】
このガス整流部材12Nを保持部材14で保持されたエアバッグ10に取り付ける際には、前記クッションリング22のボルト22dに1枚ずつ係合して、1枚ずつエアバッグ10の内周に沿うように伸展させて配置する。このガス整流部材12Nにおいても、それぞれを折り畳んだエアバッグ10内に配置したとき、互いに重なるようにその周方向長さがエアバッグ10の内周よりも長くなるように形成されている。
【0032】
図11は、本発明の第4実施形態であるガス整流部材14Nの展開図である。
このガス整流部材14Nは保持部と一体に形成されている。このガス整流部材14Nは、前記各実施形態と同様に織布製で略正方形の形状の4辺の中央に櫛形状のガス整流片12kが設けられており、その中央には円形の取付ボルト挿入孔14hhが設けられ、略正方形の4辺の中心と対角線上の端辺に前記クッションリング22のボルト22dに係合する8個の孔14ah、14bhが設けられている。
【0033】
前記保持部材14と一体のガス整流部材14Nの前記取付ボルト挿入孔14hhは、前記保持部材14の取付ボルト挿入孔14hhと同様に、取付ボルト40aに挿通するためのものである。前記ガス整流片12kの横幅は折り畳まれたエアバッグ10の内周の4分の1以上の幅であって、その奥行きは孔14ahから該折り畳まれたエアバッグ10の高さより短く形成されている。
【0034】
符号14hは、図7Aに示した保持部材に設けられた略円形の破断部と同様のミシン目からなる破断部であって、エアバッグの展開初期時に破断を容易にするためのものであり、その大きさは、エアバッグカバー16の凹部16a及び装飾用部材40の直径が通過可能な大きさである。前記略円形の破断部のミシン目は切り溝が長くつなぎ目が短く、そのつなぎ目はその略円形上の4等分された位置に形成されている。
【0035】
図12は、エアバッグ10を包む前の保持部と一体のガス整流部材14Nと、後述するエアバッグ折り畳み機60で折り畳まれたエアバッグ10の裏面図である。
図12に示すように、エアバッグ10は折り畳まれて保持部材上に置かれており、続いて、保持部材の周縁部を持ち上げ、前記エアバッグ10のインフレーター取付口10ahの周辺部10dから、突出して対向する位置にある2個のクッションリング22のボルト22dに、それと対向する位置にある櫛形状のガス整流片12kを折り返してその孔14ahを嵌め込み、櫛形状のガス整流片12kをエアバッグ10の内周に沿うように伸展させ、同様に、他の対向する位置にあるボルト22dに他の2個の孔14ahを係合して、同様に、櫛形状のガス整流片12kをエアバッグ10の内周に沿うように伸展させる。その後に対角線上に位置する孔14bhを前記対向する位置にあるボルト22dに全て嵌め込む。その嵌め込みの際に、図11に示すように、破断部14hのミシン目のつなぎ目が前記4辺の中心にある孔14ahを結ぶ線上にあるので、嵌め込み時の引張力がそのつなぎ目に作用するため、4箇所の嵌め込み状態が均衡に保たれる。
【0036】
図13は、保持部と一体のガス整流部材14Nで覆ったエアバッグ10の裏面側斜視図である。エアバッグ10の内周は櫛形状のガス整流片12kがその内周に沿うように広げられて配置されている。前記櫛形状のガス整流片12kの横幅は、折り畳まれたエアバッグ10の内周の4分の1以上の長さを有するので、このガス整流片12kの一部が二重に重なった状態でエアバッグ10の内周に沿うように伸展させる。既述したようにガス整流部材14Nの長さは、エアバッグの展開初期に膨張する部分の近傍に届く長さが必要であり、折り畳まれた筒状テザーベルト11aの先端に届く長さであることが好ましい。
【0037】
上記第1乃至第4の実施形態のガス整流部材では、ディスクタイプのインフレーターを用いたホーンスイッチ付きエアバッグ装置M1のガス整流部材を説明したが、シリンダータイプのインフレーターを用いたエアバッグ装置のガス整流部材に前記ガス整流部材12(12L、12M及び12N、14N)を用いても同様の効果が得られる。
【0038】
図14は、膨張状態のエアバッグ10内部を模式的に示す透視斜視図である。尚、簡易化のため筒状テザーベルト11a内の装飾部材40、この装飾部材40と結合されたインフレーター30等は図示していない。エアバッグ10のインフレーター取付口10ah周縁には、インフレーターの発生する熱や衝撃的な圧力からエアバッグを保護する保護部材12cが周辺部10dに重ねられて縫合されている。この保護部材12cの上にガスの流出方向を整流するガス整流部材12(ここではガス整流部材12M)が保護部材12cの周りでこれを包むように伸張している。
【0039】
エアバッグ10は、2枚の略円形状の布の外周縁部同士を縫い合わせて扁平な球状(楕円体状)に展開可能な袋状に形成されている。エアバッグ10の表側の略中央部には、エアバッグカバー16の凹部16aが挿入される円形状の切欠部10h及び筒状テザーベルト11aが、また、その裏側の略中央部には、インフレーターと連通して発生するガスをエアバッグ内部へ導入するためのインフレーター取付口10ahが形成されると共に、そのインフレーター取付口10ahの周辺部10dにクッションリング22のボルト22d(図5B参照)を通すための4個の小孔10bが形成されている。
なお、符号11ahは、筒状テザーベルト取付孔である。
【0040】
次に、エアバッグ10を折り畳み機を用いて折り畳む方法の1例について説明する。
図15A乃至15Hは、エアバッグ折り畳み機を用いてエアバッグを折り畳む操作手順を示す概念図であり、その概念図に従ってエアバッグの折り畳み方法を説明する。
【0041】
エアバッグ折り畳み機60は、図15Aに示すように、円柱状の筒状テザーベルト11aを支持する支持具62、及びそれと同軸でかつ外側にエアバッグ10を収納する外筒シリンダ63を有するテーブル61と、前記支持具62の垂直上方位置に該支持具62と等しい外径を有し、テザーベルト11aの上端を支持具62との間に挟持する円柱状の挟持具64(図15C参照)を支持する支持部(図示せず)とから成っている。前記支持具62の外径はクッションリング22の挿入孔22hの内径より小さいので、後述するように前記支持具62が前記挿入孔22hを挿通して上昇することができる。
【0042】
エアバッグ10は、エアバッグ10のインフレータ取付孔10ahの周辺部10d(図14参照)に形成された4個の小孔10bに、図15Aに示すようにクッションリング22のボルト22dが挿通されており、そのボルト22dを前記テーブル61の支持具62の外周上端面に設けられた4個の孔に係合して固定し、前記挿入孔22hを挿通して上昇した支持具62の頭部が筒状テザーベルト11aの筒中に挿入された状態で、その外方にはエアバッグ10が平らな状態でテーブル61上に置かれる。
【0043】
図15Bに示すように、図15Aに示した支持具62の頭部がクッションリング22の挿入孔22hを挿通して筒状テザーベルト11aの筒中に挿入された状態から、さらに該筒状テザーベルト11aの下端を押し上げると、エアバッグ10も追随して押し上げられる。
【0044】
ここで、前記筒状テザーベルト11aの長さは、エアバッグ10の長さの略半分に等しいので、支持具62は、テーブル61から該筒状テザーベルト11aの長さの最大限約3倍の高さの位置まで上昇してその位置で停止して、この支持具62の先端部にある凸部に前記筒状テザーベルト取付孔11ahを手作業で挿通して、筒状テザーベルト11aを位置決めする。
【0045】
図15Cに示すように、挟持具64が下降して前記位置合わせされた筒状テザーベルト11aを該支持具62及び挟持具64で挟持し、その挟持状態を維持して支持具及び挟持具62、63が下降する。図15Dに示すように、支持具62及び挟持具64が筒状テザーベルト11aの半分の長さの位置まで下降したところで動作を停止して、図15Dに示すように、手作業で外側のエアバッグ10を上方向に引っ張り上げる。これにより、筒状テザーベルト11aがその略中間の位置で折り畳まれる。
【0046】
図15Eに示すように、テーブル61から外筒シリンダ63が前述の筒状テザーベルト11aの上端の挟持位置まで上昇して、エアバッグ10を外筒シリンダ63と支持具62との間に収納する。図6Fに示すように、その位置で外筒シリンダ63の左右方向から左右対称で半円形の穴を有する2枚のプレート65が外筒シリンダ63の上端を左右方向から摺動して挟持具64の下端部に設けられた嵌合溝(図示せず)に嵌合する。
【0047】
図15Gに示すように、この状態で支持具62、挟持具64及び外筒シリンダ63を同時に下降することにより、折り畳まれた筒状テザーベルト11aは自身が重なった状態でエアバッグ10と一緒に圧縮されながら折り畳まれる。エアバッグ10の圧縮が終了し(図15H参照)、前記プレート65を取り除いた後に、支持具62、挟持具64及び外筒シリンダ63が同時に元の位置に戻りエアバッグ10の折り畳み作業を終了する。
【0048】
なお、エアバッグ10の全長を伸ばした状態において、筒状テザーベルト11aの長さをエアバッグ10の長さの略半分に等しいものとして、エアバッグ10の長さを説明したが、本発明はこの長さに限定されるものではなく、前記支持具62の停止する位置、支持具62及び挟持具64が下降して停止する位置は、エアバッグ10の長さに応じて決定される。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】エアバッグ装置のステアリングホイールに対する装着状態を示す正面図である。
【図2】図1の線I−Iでみたときの横断面図である。
【図3】ベースプレートの裏側面を示す斜視図である。
【図4】連結部材の斜視図である。
【図5】図5Aはクッションリングの正面図、図5Bはその一部を断面で示した側面図である。
【図6】図6Aはエアバッグカバー16の斜視図、図6Bは裏面図である。
【図7】図7Aは保持部材の展開図、図7Bはエアバッグを包見込む前の保持部材と折り畳まれたエアバッグの裏側の斜視図、図7Cは保持部材でエアバッグを包み込んだ状態を示す裏側の斜視図である。
【図8】第1実施形態であるガス整流部材の展開図である。
【図9】第2実施形態のガス整流部材の展開図である。
【図10】第3実施形態のガス整流部材の展開図である。
【図11】第4実施形態のガス整流部材の展開図である。
【図12】エアバッグを覆う前の第4実施形態のガス整流部材と折り畳まれたエアバッグの裏面図である。
【図13】第4実施形態のガス整流部材で覆ったエアバッグの裏面側斜視図である。
【図14】膨張状態のエアバッグ内部を示す透視斜視図である。
【図15】エアバッグ折り畳み機を用いてエアバッグを折り畳む操作手順を示す概念図である。
【図16】従来技術のエアバッグ装置の断面図である。
【図17】同エアバッグ装置の分解斜視図である。
【符号の説明】
【0050】
10・・・エアバッグ、11a・・・筒状テザーベルト、12(12L、12M、12N、14N)・・・ガス整流部材、14・・・保持部材、16・・・エアバッグカバー、20・・・連結部材、22・・・クッションリング、24・・・ベースプレート、30・・・インフレーター。




 

 


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