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発明の名称 自動車用衝撃吸収プロペラシャフト
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−203751(P2007−203751A)
公開日 平成19年8月16日(2007.8.16)
出願番号 特願2006−21311(P2006−21311)
出願日 平成18年1月30日(2006.1.30)
代理人 【識別番号】100081385
【弁理士】
【氏名又は名称】塩川 修治
発明者 平川 順一
要約 課題
自動車用衝撃吸収プロペラシャフトにおいて、簡素な構成で部品点数を少なくすること。

解決手段
自動車用衝撃吸収プロペラシャフト1において、筒状アウタ30の中空パイプ11に接合される部分の近傍に薄肉部50を形成し、第1と第2の分割シャフト10、20が衝撃力を受けて収縮し、筒状アウタ30が軸状インナ40を押し込むとき、上記薄肉部50を破断可能にするもの。
特許請求の範囲
【請求項1】
第1と第2の分割シャフトを等速継手により連結したものであり、
第1の分割シャフトの中空パイプの一端に自在継手のジョイントピースを接合し、該中空パイプの他端に等速継手の筒状アウタを接合し、
第2の分割シャフトの中空パイプの一端に自在継手のジョイントピースを接合し、該中空パイプの他端に等速継手の軸状インナを接合し、
第1の分割シャフトに設けた等速継手の筒状アウタに、第2の分割シャフトに設けた等速継手の軸状インナを嵌合してなる自動車用衝撃吸収プロペラシャフトにおいて、
前記筒状アウタの中空パイプに接合される部分の近傍に薄肉部を形成し、第1と第2の分割シャフトが衝撃力を受けて収縮し、筒状アウタが軸状インナを押し込むとき、上記薄肉部を破断可能にすることを特徴とする自動車用衝撃吸収プロペラシャフト。
【請求項2】
前記筒状アウタの薄肉部が、筒状アウタの本体部から半径方向の外方に張り出る薄肉フランジ部からなり、薄肉フランジ部の外周部を中空パイプの端部に接合してなる請求項1に記載の自動車用衝撃吸収プロペラシャフト。
【請求項3】
前記軸状インナの中空パイプに接合される部分の近傍に薄肉部を形成し、第1と第2の分割シャフトが衝撃力を受けて収縮し、筒状アウタが軸状インナを押し込むとき、上記薄肉部を破断可能にする請求項1又は2に記載の自動車用衝撃吸収プロペラシャフト。
【請求項4】
前記軸状インナの薄肉部が、軸状インナの本体部から半径方向の外方に張り出る薄肉フランジ部からなり、薄肉フランジ部の外周部を中空パイプの端部に接合してなる請求項3に記載の自動車用衝撃吸収プロペラシャフト。
【請求項5】
前記各ジョイントピースの中空パイプに接合される部分の近傍に薄肉部を形成し、第1と第2の分割シャフトが衝撃力を受けて収縮し、筒状アウタが軸状インナを押し込むとき、上記薄肉部を破断可能にする請求項1〜4のいずれかに記載の自動車用衝撃吸収プロペラシャフト。
【請求項6】
前記各ジョイントピースの薄肉部が、ジョイントピースの本体部から半径方向の外方に張り出る薄肉フランジ部からなり、薄肉フランジ部の外周部を中空パイプの端部に接合してなる請求項5に記載の自動車用衝撃吸収プロペラシャフト。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は自動車用衝撃吸収プロペラシャフトに関する。
【背景技術】
【0002】
自動車用衝撃吸収プロペラシャフトとして、一方の分割シャフトに設けたアウタレースに、他方の分割シャフトに設けたインナシャフトの外周に付設した軸受(トリポード)を係合して構成した等速自在継手により、複数の分割シャフトを連結してなるものがある。
【0003】
特許文献1では、この自動車用衝撃吸収プロペラシャフトの衝撃吸収構造として、アウタレース内に仕切りプレートを設け、プロペラシャフトが軸方向の衝撃力を受けたとき、インナシャフトが軸受とともに移動してアウタレース内の仕切りプレートを打抜き、衝撃荷重を吸収する。
【特許文献1】特開平5-215120
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の自動車用衝撃吸収プロペラシャフトでは、アウタレース内に、アウタレースと別部材の仕切りプレートを設けるものであり、複雑な構成で部品点数が多くなる。
【0005】
本発明の課題は、自動車用衝撃吸収プロペラシャフトにおいて、簡素な構成で部品点数を少なくすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1の発明は、第1と第2の分割シャフトを等速継手により連結したものであり、第1の分割シャフトの中空パイプの一端に自在継手のジョイントピースを接合し、該中空パイプの他端に等速継手の筒状アウタを接合し、第2の分割シャフトの中空パイプの一端に自在継手のジョイントピースを接合し、該中空パイプの他端に等速継手の軸状インナを接合し、第1の分割シャフトに設けた等速継手の筒状アウタに、第2の分割シャフトに設けた等速継手の軸状インナを嵌合してなる自動車用衝撃吸収プロペラシャフトにおいて、前記筒状アウタの中空パイプに接合される部分の近傍に薄肉部を形成し、第1と第2の分割シャフトが衝撃力を受けて収縮し、筒状アウタが軸状インナを押し込むとき、上記薄肉部を破断可能にするようにしたものである。
【0007】
請求項2の発明は、請求項1の発明において更に、前記筒状アウタの薄肉部が、筒状アウタの本体部から半径方向の外方に張り出る薄肉フランジ部からなり、薄肉フランジ部の外周部を中空パイプの端部に接合してなるようにしたものである。
【0008】
請求項3の発明は、請求項1又は2の発明において更に、前記軸状インナの中空パイプに接合される部分の近傍に薄肉部を形成し、第1と第2の分割シャフトが衝撃力を受けて収縮し、筒状アウタが軸状インナを押し込むとき、上記薄肉部を破断可能にするようにしたものである。
【0009】
請求項4の発明は、請求項3の発明において更に、前記軸状インナの薄肉部が、軸状インナの本体部から半径方向の外方に張り出る薄肉フランジ部からなり、薄肉フランジ部の外周部を中空パイプの端部に接合してなるようにしたものである。
【0010】
請求項5の発明は、請求項1〜4のいずれかの発明において更に、前記各ジョイントピースの中空パイプに接合される部分の近傍に薄肉部を形成し、第1と第2の分割シャフトが衝撃力を受けて収縮し、筒状アウタが軸状インナを押し込むとき、上記薄肉部を破断可能にするようにしたものである。
【0011】
請求項6の発明は、請求項5の発明において更に、前記各ジョイントピースの薄肉部が、ジョイントピースの本体部から半径方向の外方に張り出る薄肉フランジ部からなり、薄肉フランジ部の外周部を中空パイプの端部に接合してなるようにしたものである。
【発明の効果】
【0012】
(請求項1)
(a)プロペラシャフトが軸方向の衝撃力を受け、アウタがインナを押し込むとき、アウタの中空パイプに接合される部分の近傍に形成した薄肉部が破断し、アウタと中空パイプ間で収縮し、この破断荷重の発生及び収縮により衝撃を吸収緩和する。
【0013】
(b)アウタの中空パイプに接合される部分の近傍に薄肉部を設けるだけで、衝撃を吸収でき、他の部品を付加するものでないから部品点数を削減できる。アウタの中空パイプに接合される部分の近傍に薄肉部を設けることで、プロペラシャフトの軽量化を図ることもできる。
【0014】
(請求項2)
(c)アウタの薄肉部が、アウタの本体部から半径方向の外方に張り出る薄肉フランジ部からなり、薄肉フランジ部の外周部を中空パイプの端部に接合してなるものとすることにより、プロペラシャフトに軸方向から作用する衝撃力がその薄肉フランジ部を安定した曲げ荷重により破断する。破断後のアウタは、破断されたフランジ部が中空パイプの内周側に案内されて更に押し込まれ、中空パイプに対してスムースに収縮する。
【0015】
(請求項3)
(d)プロペラシャフトが軸方向の衝撃力を受け、アウタがインナを押し込むとき、インナの中空パイプに接合される部分の近傍に形成した薄肉部が破断し、インナと中空パイプが収縮し、この破断荷重の発生と収縮により衝撃を吸収緩和する。
【0016】
(e)インナの中空パイプに接合される部分の近傍に薄肉部を設けるだけで衝撃を吸収でき、他の部品を付加するものでないから部品点数を削減できる。インナの中空パイプに接合される部分の近傍に薄肉部を設けることで、プロペラシャフトの軽量化を図ることもできる。
【0017】
(請求項4)
(f)インナの薄肉部が、インナの本体部から半径方向の外方に張り出る薄肉フランジ部からなり、薄肉フランジ部の外周部をもつ中空パイプの端部に接合してなるものとすることにより、プロペラシャフトに軸方向から作用する衝撃力がその薄肉フランジ部を安定した曲げ荷重により破断する。破断後のインナは、破断されたフランジ部が中空パイプの内周側に案内されて押し込まれ、中空パイプに対してスムースに収縮する。
【0018】
(請求項5)
(g)プロペラシャフトが軸方向の衝撃力を受け、アウタがインナを押し込むとき、上述(a)〜(f)のアウタ、インナの薄肉部が破断して相対して収縮して衝撃を吸収緩和することに加え、各ジョイントピースの中空パイプに接合される部分の近傍に形成した薄肉部が破断し、各ジョイントピースと中空パイプが収縮し、この破断荷重の発生と収縮により連続的に衝撃を吸収緩和する。
【0019】
(h)各ジョイントピースの中空パイプに接合される部分の近傍に薄肉部を設けるだけで衝撃を吸収でき、他の部品を付加するものでないから部品点数を削減できる。各ジョイントピースの中空パイプに接合される部分の近傍に薄肉部を設けることで、プロペラシャフトの軽量化を図ることもできる。
【0020】
(請求項6)
(i)各ジョイントピースの薄肉部が、ジョイントピースの本体部から半径方向の外方に張り出る薄肉フランジ部からなり、薄肉フランジ部の外周部を中空パイプの端部に接合してなるものとすることにより、プロペラシャフトに軸方向から作用する衝撃力がその薄肉フランジ部を安定した曲げ荷重により破断する。破断後のジョイントピースは、破断されたフランジ部が中空パイプの内周側に案内されて押し込まれ、中空パイプに対してスムースに収縮する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
図1はプロペラシャフトの通常状態を示す断面図、図2はプロペラシャフトの収縮過程を示す断面図、図3はプロペラシャフトの衝撃吸収状態を示す断面図、図4は図1の要部拡大図、図5は図1の要部拡大図、図6は図3の要部拡大図、図7は図3の要部拡大図である。
【実施例】
【0022】
自動車(FR車又は4WD車)用衝撃吸収プロペラシャフト1は、図1に示す如く、前側の第1の分割シャフト10と後側の第2の分割シャフト20に分割された2本のシャフト部材からなり、両分割シャフト10、20を等速継手(スライダブルジョイント)2により連結して構成される。
【0023】
プロペラシャフト1は、第1の分割シャフト10の中空パイプ11の一端(接合部11A)に自在継手12のジョイントピース13を摩擦溶接し、このジョイントピース13を介して、エンジン側のトランスミッションの出力軸に接続される連結ヨーク14と連結される。また、第2の分割シャフト20の中空パイプ21の一端(接合部21A)に自在継手22のジョイントピース23を摩擦溶接し、このジョイントピース23を介して、デファレンシャルギアに接続される連結ヨーク24と連結される。
【0024】
プロペラシャフト1は、第1の分割シャフト10の中空パイプ11の他端(接合部11B)に等速継手2の筒状アウタ30のアウタレース31(本体部)を摩擦溶接し、第2の分割シャフト20の中空パイプ21の他端(接合部21B)に等速継手2の軸状インナ40の基端部41(本体部)を摩擦溶接している。そして、第1の分割シャフト10に設けた筒状アウタ30のアウタレース31に、第2の分割シャフト20に設けた軸状インナ40の先端部のトリポード(3個の軸受42)を嵌合している。軸状インナ40の各軸受42を、筒状アウタ30のアウタレース31の内周面に設けてある3条の溝条に摺動自在に係合し、等速継手2を構成するものである。
【0025】
プロペラシャフト1は、筒状アウタ30のアウタレース31の内部であり、軸状インナ40の先端部及び軸受42と軸方向に離隔して対向する部分に、隔壁32を一体成形して備える。
【0026】
プロペラシャフト1は、等速継手2の筒状アウタ30のアウタレース31と軸状インナ40の軸受42との嵌合空間(グリース充填室3)を、アウタレース31に被着したブーツアダプタ33と、ブーツアダプタ33から軸状インナ40の中間部に延在させたゴムブーツ34により密封し、等速継手2の摺動性、耐摩耗性を確保するためのグリースをこのグリース充填室3に封入する。
【0027】
プロペラシャフト1は、軸状インナ40の中間部に挿着したベアリング43を、環状支持部材44に回転自在に支持し、この環状支持部材44を支持ブラケット45に弾性支持している。
【0028】
しかるに、プロペラシャフト1にあっては、以下の如くの衝撃吸収構造を備える。
(1)等速継手2における筒状アウタ30が第1の分割シャフト10の中空パイプ11に接合される部分(接合部11B)の近傍に薄肉部50を形成し(図4)、第1の分割シャフト10と第2の分割シャフト20が衝撃力を受けて収縮し(図2)、筒状アウタ30の隔壁32が軸状インナ40の先端部及び軸受42に衝接してこれを押し込むとき、薄肉部50を破断可能にする(図3、図6)。
【0029】
筒状アウタ30の薄肉部50は、図4に示す如く、筒状アウタ30のアウタレース31から半径方向の外方に張り出る薄板円形状の薄肉フランジ部51からなり、薄肉フランジ部51の外周部、本実施例では薄肉フランジ部51の外縁から軸方向に延びる円筒部52を中空パイプ11の他端(接合部11B)に摩擦溶接する。
【0030】
(2)等速継手2における軸状インナ40が第2の分割シャフト20の中空パイプ21に接合される部分(接合部21B)の近傍に薄肉部60を形成し(図5)、第1の分割シャフト10と第2の分割シャフト20が衝撃力を受けて収縮し(図2)、筒状アウタ30の隔壁32が軸状インナ40の先端部及び軸受42に衝接してこれを押し込むとき、薄肉部60を破断可能にする(図3、図7)。
【0031】
軸状インナ40の薄肉部60は、図5に示す如く、軸状インナ40の基端部41から半径方向の外方に張り出る薄板円形状の薄肉フランジ部61からなり、薄肉フランジ部61の外周部、本実施例では薄肉フランジ部61の外縁から軸方向に延びる円筒部62を中空パイプ21の他端(接合部21B)に摩擦溶接する。
【0032】
(3)自在継手12のジョイントピース13が第1の分割シャフト10の中空パイプ11に接合される部分(接合部11A)の近傍に薄肉部70を形成し(図4)、第1の分割シャフト10と第2の分割シャフト20が衝撃力を受けて収縮し(図2)、筒状アウタ30の隔壁32が軸状インナ40の先端部及び軸受42に衝接して更にこれを押し込むとき、薄肉部70を破断可能にする(図3、図6)。
【0033】
ジョイントピース13の薄肉部70は、図4に示す如く、ジョイントピース13の本体部13Aから半径方向の外方に張り出る薄板円形状の薄肉フランジ部71からなり、薄肉フランジ部71の外周部、本実施例では薄肉フランジ部71の外縁から軸方向に延びる円筒部72を中空パイプ11の一端(接合部11A)に摩擦溶接している。
【0034】
(4)自在継手22の中空パイプ21に接合される部分(接合部21A)の近傍に薄肉部80を形成し(図5)、第1の分割シャフト10と第2の分割シャフト20が衝撃力を受けて収縮し(図2)、筒状アウタ30の隔壁32が軸状インナ40の先端部及び軸受42に衝接してこれを押し込むとき、薄肉部80を破断可能にする(図3、図7)。
【0035】
ジョイントピース23の薄肉部80は、図5に示す如く、ジョイントピース23の本体部23Aから半径方向の外方に張り出る薄板円形状の薄肉フランジ部81からなり、薄肉フランジ部81の外周部、本実施例では薄肉フランジ部81の外縁から軸方向に延びる円筒部82を中空パイプ21の一端(接合部21A)に摩擦溶接する。
【0036】
プロペラシャフト1の衝撃吸収動作は以下の如くになる。
(1)自動車の衝突により、前方からの衝撃荷重がプロペラシャフト1に作用すると、第1の分割シャフト10、自在継手12及び筒状アウタ30が後方へ移動し、軸状インナ40の先端部及び軸受42が筒状アウタ30のアウタレース31の内部に進入する。
【0037】
(2)上述(1)の経過により、軸状インナ40の先端部及び軸受42が筒状アウタ30のアウタレース31の内部に設けてある隔壁32に衝接すると、上述(1)の衝撃荷重が第1の分割シャフト10、自在継手12及び筒状アウタ30を第2の分割シャフト20、自在継手22及び軸状インナ40の側に押し込む(図2)。
【0038】
(3)上述(1)、(2)の衝撃荷重が筒状アウタ30の薄肉部50(薄肉フランジ部51)を応力集中及び曲げ荷重により破断する。これにより、筒状アウタ30のアウタレース31の破断された薄肉フランジ部51が中空パイプ11の内径部に進入し、筒状アウタ30と軸状インナ40が収縮する(図3、図6)。中空パイプ11は筒状アウタ30のアウタレース31より大径をなすものとされる。
【0039】
(4)上述(1)、(2)の衝撃荷重が軸状インナ40の薄肉部60(薄肉フランジ部61)を応力集中及び曲げ荷重により破断する。これにより、軸状インナ40の基端部41の破断された薄肉フランジ部61が中空パイプ21の内径部に進入し、筒状アウタ30と軸状インナ40が更に収縮する(図3、図7)。中空パイプ21は軸状インナ40の基端部41より大径をなすものとされる。
【0040】
(5)上述(1)、(2)の衝撃荷重が、ジョイントピース13の薄肉部70(薄肉フランジ部71)を応力集中及び曲げ荷重により破断する。これにより、ジョイントピース13の本体部13Aの破断された薄肉フランジ部71が中空パイプ11の内径部に進入し、筒状アウタ30と軸状インナ40が収縮する(図3、図6)。中空パイプ11はジョイントピース13より大径をなすものとされる。
【0041】
(6)上述(1)、(2)の衝撃荷重が、ジョイントピース23の薄肉部80(薄肉フランジ部81)を応力集中により破断する。これにより、ジョイントピース23の本体部23Aの破断された薄肉フランジ部81が中空パイプ21の内径部に進入し、筒状アウタ30と軸状インナ40が収縮する(図3、図7)。中空パイプ21はジョイントピース23より大径をなすものとされる。
【0042】
(7)以上により、第1の分割シャフト10と第2の分割シャフト20が互いに突っ張ることなく、略軸心を一致して破断されたフランジ端部が分割シャフト内部に案内されて収縮し、エンジンルーム内の内燃機関を含む駆動ユニットを適宜後退させて衝撃を吸収緩和する。
【0043】
上述(3)〜(6)の各薄肉部50、60、70、80の破断タイミングは、それら各部の破断強度の設定により、互いに同時に破断させても良く、互いに時系列をなすようにして破断させても良い。
【0044】
尚、薄肉部50(薄肉フランジ部51、円筒部52)を設ける筒状アウタ30、薄肉部60(薄肉フランジ部61、円筒部62)を設ける軸状インナ40、薄肉部70(薄肉フランジ部71、円筒部72)を設けるジョイントピース13、薄肉部80(薄肉フランジ部81、円筒部82)を設けるジョイントピース23は、鋳造品等により簡易に一体成形できる。
【0045】
本実施例によれば以下の作用効果を奏する。
(a)プロペラシャフト1が軸方向の衝撃力を受け、アウタ30がインナ40を押し込むとき、アウタ30の中空パイプ11に接合される部分の近傍に形成した薄肉部50が破断し、アウタ30と中空パイプ11が収縮し、この破断荷重の発生と収縮により衝撃を吸収緩和する。
【0046】
(b)アウタ30の中空パイプ11に接合される部分の近傍に薄肉部50を設けるだけで、衝撃を吸収でき、他の部品を付加するものでないから部品点数を削減できる。アウタ30の中空パイプ11に接合される部分の近傍に薄肉部50を設けることで、プロペラシャフト1の軽量化を図ることもできる。
【0047】
(c)アウタ30の薄肉部50が、アウタ30のアウタレース31から半径方向の外方に張り出る薄肉フランジ部51からなり、薄肉フランジ部51の外周部を中空パイプ11の端部に接合してなるものとすることにより、プロペラシャフト1に作用する軸方向の衝撃力がその薄肉フランジ部51を安定した曲げ荷重により破断する。破断後のアウタ30は、破断されたフランジ部51が中空パイプ11の内周側に案内されて押し込まれ、中空パイプ11内部をスムースに収縮する。
【0048】
(d)プロペラシャフト1が軸方向の衝撃力を受け、アウタ30がインナ40を押し込むとき、インナ40の中空パイプ21に接合される部分の近傍に形成した薄肉部60が破断し、インナ40と中空パイプ21が収縮し、この破断荷重の発生と収縮により衝撃を吸収緩和する。
【0049】
(e)インナ40の中空パイプ21に接合される部分の近傍に薄肉部60を設けるだけで衝撃を吸収でき、他の部品を付加するものでないから部品点数と組付け工数を削減できる。インナ40の中空パイプ21に接合される部分の近傍に薄肉部60を設けることで、プロペラシャフト1の軽量化を図ることもできる。
【0050】
(f)インナ40の薄肉部60が、インナ40の基端部41から半径方向の外方に張り出る薄肉フランジ部61からなり、薄肉フランジ部61の外周部をもつ中空パイプ21の端部に接合してなるものとすることにより、プロペラシャフト1に軸方向から作用する衝撃力がその薄肉フランジ部61を安定した曲げ荷重により破断する。破断後のインナ40は、破断されたフランジ部61を中空パイプ21の内周側に押し込まれ、中空パイプ21に対してスムースに収縮する。
【0051】
(g)プロペラシャフト1が軸方向の衝撃力を受け、アウタ30がインナ40を押し込むとき、上述(a)〜(f)のアウタ30、インナ40の薄肉部50、60が破断して衝撃を吸収緩和することに加え、各ジョイントピース13、23の中空パイプ11、21に接合される部分の近傍に形成した薄肉部70、80が破断し、各ジョイントピース13、23と中空パイプ11、21が収縮し、この破断荷重の発生により衝撃を吸収緩和する。
【0052】
(h)各ジョイントピース13、23の中空パイプ11、21に接合される部分の近傍に薄肉部70、80を設けるだけで衝撃を吸収でき、他の部品を付加するものでないから部品点数を削減できる。各ジョイントピース13、23の中空パイプ11、21に接合される部分の近傍に薄肉部70、80を設けることで、プロペラシャフト1の軽量化を図ることもできる。
【0053】
(i)各ジョイントピース13、23の薄肉部70、80が、ジョイントピース13、23の本体部13A、23Aから半径方向の外方に張り出る薄肉フランジ部71、81からなり、薄肉フランジ部71、81の外周部を中空パイプ11、21の端部に接合してなるものとすることにより、プロペラシャフト1に作用する軸方向から衝撃力がその薄肉フランジ部71、81を安定した曲げ荷重により破断する。破断後のジョイントピース13、23は、破断されたフランジ部71、81が中空パイプ11、21の内周側に沿って案内されて押し込まれ、中空パイプ11、21に対してスムースに収縮がなされる。
【0054】
(j)プロペラシャフト1が、薄肉部50、60、70、80の4ヶ所で破断し、それら4ヶ所のそれぞれにおいて、筒状アウタ30のアウタレース31と中空パイプ11、インナ40の基端部41と中空パイプ21、ジョイントピース13と中空パイプ11、ジョイントピース23と中空パイプ21のそれぞれが収縮するから、全体としての収縮量を大きく設定でき、大きな衝撃吸収量を得ることができる。更にそれぞれの破断特性を個々に調整することにより衝撃吸収特性の設定が容易となる。
【0055】
以上、本発明の実施例を図面により詳述したが、本発明の具体的な構成はこの実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】図1はプロペラシャフトの通常状態を示す断面図である。
【図2】図2はプロペラシャフトの収縮過程を示す断面図である。
【図3】図3はプロペラシャフトの衝撃吸収状態を示す断面図である。
【図4】図4は図1の要部拡大図である。
【図5】図5は図1の要部拡大図である。
【図6】図6は図3の要部拡大図である。
【図7】図7は図3の要部拡大図である。
【符号の説明】
【0057】
1 プロペラシャフト
10 第1の分割シャフト
11 中空パイプ
12 自在継手
13 ジョイントピース
20 第2の分割シャフト
21 中空パイプ
22 自在継手
23 ジョイントピース
30 筒状アウタ
31 アウタレース(本体部)
40 軸状インナ
41 基端部(本体部)
50、60、70、80 薄肉部
51、61、71、81 薄肉フランジ部




 

 


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