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発明の名称 電動パワーステアリング装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−168756(P2007−168756A)
公開日 平成19年7月5日(2007.7.5)
出願番号 特願2005−373241(P2005−373241)
出願日 平成17年12月26日(2005.12.26)
代理人 【識別番号】100067840
【弁理士】
【氏名又は名称】江原 望
発明者 田巻 明宏 / 千田 俊也
要約 課題
常に安定した操舵フィーリングを得ることができる電動パワーステアリング装置を供する。

解決手段
舵角と車速に基づいてセルフアライニングトルクTsを演算するセルフアライニングトルク演算手段31と、操舵角速度ωから舵角変化に伴うフリクショントルクTfを演算するフリクショントルク演算手段36と、フリクショントルクTfと操舵トルクTから見掛け上の操舵トルクTaを演算する見掛け操舵トルク演算手段37と、セルフアライニングトルクTsと見掛け操舵トルクTaとの差が0となるようにアシストモータMを駆動制御する操舵トルクフィードバック制御手段45とを備えた電動パワーステアリング装置。
特許請求の範囲
【請求項1】
アシストモータの駆動力がステアリング操舵力を補助する電動パワーステアリング装置において、
操舵トルクを検出するトルクセンサと、
車速を検出する車速センサと、
舵角を検出する舵角検出手段と、
舵角またはモータ回転角の角速度を検出する角速度演算手段と、
前記舵角検出手段により検出された舵角と前記車速センサにより検出された車速に基づいてセルフアライニングトルクを演算するセルフアライニングトルク演算手段と、
前記角速度演算手段により演算された操舵角速度から舵角変化に伴うフリクショントルクを演算するフリクショントルク演算手段と、
前記フリクショントルク演算手段により演算されたフリクショントルクと前記トルクセンサにより検出された操舵トルクから見掛け上の操舵トルクを演算する見掛け操舵トルク演算手段と、
前記セルフアライニングトルク演算手段により演算されたセルフアライニングトルクと前記見掛け操舵トルク演算手段により演算された見掛け操舵トルクとの差が0となるようにアシストモータを駆動制御する操舵トルクフィードバック制御手段と、
を備えた電動パワーステアリング装置。
【請求項2】
前記セルフアライニングトルク演算手段は、
予め決めた基準車速における舵角に対するセルフアライニングベーストルクの関係を記憶するセルフアライニングベーストルク記憶手段から前記舵角に基づいてセルフアライニングベーストルクを抽出するセルフアライニングベーストルク抽出手段と、
予め決めた車速に対するセルフアライニングトルク乗算係数の関係を記憶するセルフアライニングトルク乗算係数記憶手段から前記車速に基づいてセルフアライニングトルク乗算係数を抽出するセルフアライニングトルク乗算係数抽出手段とを備え、
前記セルフアライニングベーストルクに前記セルフアライニングトルク乗算係数を乗算してセルフアライニングトルクを算出することを特徴とする請求項1記載の電動パワーステアリング装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車に搭載されステアリング操舵力を電動モータにより補助する電動パワーステアリング装置に関する。
【背景技術】
【0002】
電動パワーステアリング装置の操舵トルク制御は、基本的にステアリングホイールを操舵したときに、ステアリングシャフトに加わる操舵トルクに応じた補助力をモータから操舵機構に与え、操舵力を補助するものである。
【0003】
例えば、特許文献1に開示された電動パワーステアリング装置では、ステアリングの舵角と車速に基づいて目標操舵トルクを推定し、同目標操舵トルクと検出された操舵トルクとの偏差に基づいてモータのフィードバック制御を行っている。
【0004】
【特許文献1】特開2002−120743号公報
【0005】
同特許文献1に開示された操舵トルク制御では、車速ごとにステアリングの舵角に対する目標操舵トルクの関係が予め決められて記憶されており、その記憶手段から舵角と車速に基づいて目標操舵トルクを抽出して推定している。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
走行車両は、走向車輪が路面から受けるセルフアライニングトルクにより自然と舵角を0(中立位置)に近づけようとする復元力が働くので、ハンドル切込み時は主としてこのセルフアライニングトルクに打ち勝つトルクをモータの駆動によって得ることで、操舵力を補助することができる。
【0007】
このセルフアライニングトルクは、舵角と車速によって異なるので、予め車速ごとに舵角に対する目標操舵トルクを決めておいて、同目標操舵トルクに基づいてモータを駆動制御することで、適切に操舵力を補助することができる。
【0008】
しかし、特に低車速においては、セルフアライニングトルクは小さいため、路面に対するタイヤの摩擦およびハンドルからの動力伝達系の抵抗やモータの慣性が操舵力に大きく作用して操舵フィーリングが不安定となる。
【0009】
本発明は、かかる点に鑑みなされたもので、その目的とする処は、常に安定した操舵フィーリングを得ることができる電動パワーステアリング装置を供する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、アシストモータの駆動力がステアリング操舵力を補助する電動パワーステアリング装置において、操舵トルクを検出するトルクセンサと、車速を検出する車速センサと、舵角を検出する舵角検出手段と、舵角またはモータ回転角の角速度を検出する角速度演算手段と、前記舵角検出手段により検出された舵角と前記車速センサにより検出された車速に基づいてセルフアライニングトルクを演算するセルフアライニングトルク演算手段と、前記角速度演算手段により演算された操舵角速度から舵角変化に伴うフリクショントルクを演算するフリクショントルク演算手段と、前記フリクショントルク演算手段により演算されたフリクショントルクと前記トルクセンサにより検出された操舵トルクから見掛け上の操舵トルクを演算する見掛け操舵トルク演算手段と、前記セルフアライニングトルク演算手段により演算されたセルフアライニングトルクと前記見掛け操舵トルク演算手段により演算された見掛け操舵トルクとの差が0となるようにアシストモータを駆動制御する操舵トルクフィードバック制御手段とを備えた電動パワーステアリング装置とした。
【0011】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の電動パワーステアリング装置において、前記セルフアライニングトルク演算手段が、予め決めた基準車速における舵角に対するセルフアライニングベーストルクの関係を記憶するセルフアライニングベーストルク記憶手段から前記舵角に基づいてセルフアライニングベーストルクを抽出するセルフアライニングベーストルク抽出手段と、予め決めた車速に対するセルフアライニングトルク乗算係数の関係を記憶するセルフアライニングトルク乗算係数記憶手段から前記車速に基づいてセルフアライニングトルク乗算係数を抽出するセルフアライニングトルク乗算係数抽出手段とを備え、前記セルフアライニングベーストルクに前記セルフアライニングトルク乗算係数を乗算してセルフアライニングトルクを算出することを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
請求項1記載の電動パワーステアリング装置によれば、舵角と車速に基づいて演算されたセルフアライニングトルクを目標操舵トルクとし、検出操舵トルクから操舵角速度に基づいて演算されたフリクショントルクを減算した見掛け操舵トルクを、同目標操舵トルクに近づけるようにアシストモータをフィードバック駆動制御するので、ハンドルの切込み操作時および戻し操作時の舵角変化に伴う路面に対するタイヤの動摩擦等のフリクショントルクが大きい値を示す低車速時に、かかる大きなフリクショントルクを実際の操舵トルクから減算した見掛け上の操舵トルクに基づいてアシストモータを制御することで、低車速時に不安定となり易い操舵フィーリングを安定させることができる。
【0013】
請求項2記載の電動パワーステアリング装置によれば、セルフアライニングベーストルク記憶手段から抽出したセルフアライニングベーストルクに、セルフアライニングトルク乗算係数記憶手段から抽出したセルフアライニングトルク乗算係数を乗算してセルフアライニングトルクを算出するので、舵角と車速に基づき速やかにセルフアライニングトルクを導出することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明に係る一実施の形態について図1ないし図6に基づいて説明する。
本実施の形態に係る電動パワーステアリング装置1の全体の概略後面図を図1に示す。
【0015】
電動パワーステアリング装置1は、車両の左右方向(図1における左右方向に一致)に指向した略円筒状のラックハウジング2内にラック軸3が左右軸方向に摺動自在に収容されている。
【0016】
ラックハウジング2の両端開口から突出したラック軸3の両端部にそれぞれジョイントを介してタイロッドが連結され、ラック軸3の移動によりタイロッドが動かされ、さらに転舵機構を介して車両の転舵輪が転舵される。
【0017】
ラックハウジング2の右端部にステアリングギヤボックス4が設けられている。
ステアリングギヤボックス4には、ステアリングホイール(図示せず)が一体に取り付けられたステアリング軸にジョイントを介して連結される入力軸5が軸受を介して回動自在に軸支されており、図2に示すように入力軸5はステアリングギヤボックス4内でトーションバー6を介して相対的なねじり可能に操舵ピニオン軸7と連結されている。
【0018】
この操舵ピニオン軸7のはす歯7aがラック軸3のラック歯3aと噛合している。
したがってステアリングホイールの回動操作により入力軸5に伝達された操舵力は、トーションバー6を介して操舵ピニオン軸7を回動して操舵ピニオン軸7のはす歯7aとラック歯3aの噛合によりラック軸3を左右軸方向に摺動させる。
【0019】
ラック軸3は、ラックガイドスプリング8に付勢されたラックガイド9により背後から押圧されている。
【0020】
ステアリングギヤボックス4の上部にはアシストモータMが取り付けられ、アシストモータMの駆動力を減速して操舵ピニオン軸7に伝達するウオーム減速機構10がステアリングギヤボックス4内に構成されている。
【0021】
ウオーム減速機構10は、操舵ピニオン軸7の上部に嵌着されたウオームホイール11にアシストモータMの駆動軸に同軸に連結されたウオーム12が噛合して構成されている。
アシストモータMの駆動力をこのウオーム減速機構10を介して操舵ピニオン軸7に作用させて操舵を補助する。
【0022】
ウオーム減速機構10のさらに上方に操舵トルクセンサ20が設けられている。
トーションバー6の捩れをコア21の軸方向の移動に変換し、コア21の移動をコイル22,23のインダクタンス変化に変えて操舵トルクTを検出している。
なお、トーションバー6の捩れを光学的に検出するトルクセンサでもよい。
【0023】
また、ラックハウジング2にはラック軸3の中立位置からの摺動量を舵角θとして検出する舵角センサ28が設けられている。
なお、アシストモータMに、その回転駆動軸の回転を直接検出するロータリエンコーダ、レゾルバなどの回転角センサ27を設けて検出したモータ回転数に基づき舵角θを求めてもよい。
【0024】
アシストモータMをコンピュータにより駆動制御して操舵力を補助する操舵トルク制御装置30の概略ブロック図を図3に示す。
操舵トルク制御装置30は、指示信号(PWM信号)をモータ駆動回路26に出力し、モータ駆動回路26がPWM信号に従ってアシストモータMを駆動する。
【0025】
操舵トルク制御装置30には、前記操舵トルクセンサ20が検出する操舵トルクTおよび舵角センサ28が検出する舵角θのほかに、車速センサ25により検出される車速vが入力される。
【0026】
操舵トルク制御装置30は、主としてセルフアライニングトルク演算手段31、角速度演算手段35、フリクショントルク演算手段36、見掛け操舵トルク演算手段37の4つの演算手段を備えている。
角速度演算手段35は、舵角センサ28が検出した舵角θを時間微分して操舵角速度ωを演算するものである。
【0027】
セルフアライニングトルク演算手段31は、セルフアライニングベーストルク抽出手段32とセルフアライニングトルク乗算係数抽出手段33とを備える。
セルフアライニングベーストルク抽出手段32は、基準車速における舵角に対するセルフアライニングベーストルクの関係を記憶するセルフアライニングベーストルク(SATB)記憶手段32aから舵角θに基づいてセルフアライニングベーストルクTsbを抽出する。
【0028】
セルフアライニングベーストルク記憶手段32aが記憶する基準車速Voにおける舵角θに対するセルフアライニングベーストルクTsbの関係マップを、図4の座標に示す。
図4において、横軸の舵角θは、正の値が右舵角(θ>0)、負の値が左舵角(θ<0)を示す。
【0029】
ここに、縦軸のセルフアライニングベーストルクTsbは、正の値が右方向トルク(Tsb>0)、負の値が左方向トルク(Tsb<0)であって、実際のセルフアライニングトルクの反力として示している。
したがって、例えば右舵角θ(>0)が大きくなれば、実際とは反対方向の右方向のセルフアライニングベーストルクTsb(>0)が大きくなる。
【0030】
セルフアライニングトルク演算手段31が備えるもう一つのセルフアライニングトルク乗算係数抽出手段33は、車速に対するセルフアライニングトルク乗算係数を記憶するセルフアライニングトルク(SAT)乗算係数記憶手段33aから車速vに基づいてセルフアライニングトルク乗算係数ksを抽出する。
【0031】
セルフアライニングトルク乗算係数記憶手段33aが記憶する車速vに対するセルフアライニングトルク乗算係数ksの関係マップを、図5の座標に示す。
図5において、車速vの増加に従いセルフアライニングトルク乗算係数ksの値は上昇している。
基準車速Voのとき、セルフアライニングトルク乗算係数ks=1.0である。
【0032】
セルフアライニングトルク演算手段31は、セルフアライニングベーストルク抽出手段32が舵角θに基づいて抽出したセルフアライニングベーストルクTsbに、セルフアライニングトルク乗算係数抽出手段33が車速vに基づいて抽出したセルフアライニングトルク乗算係数ksを、乗算手段34により乗算して、セルフアライニングトルクTsを算出する。
【0033】
なお、ここでのセルフアライニングトルクTsは、実際のセルフアライニングトルクと向きを反対にする反力であり、セルフアライニングトルクに抗して舵角を維持しようとする操舵トルクを示している。
【0034】
セルフアライニングベーストルクTsbにセルフアライニングトルク乗算係数ksを乗算することにより、セルフアライニングトルクTsは、車速vが基準車速Voより小さくなる程セルフアライニングベーストルクTsbが減少し、基準車速Voより大きくなる程増幅される。
【0035】
一方、フリクショントルク演算手段36は、角速度演算手段35が演算した操舵角速度ωに基づくフリクショントルクTfを演算するもので、操舵角速度ωに変換係数kfを乗算してフリクショントルクTf(=ω・kf)を求める。
なお、このフリクショントルクTfは、舵角変化するときのタイヤの動摩擦等のフリクショントルクの反力としてのフリクショントルクである。
【0036】
見掛け操舵トルク演算手段37は、前記操舵トルクセンサ20が検出した操舵トルクTからフリクショントルク演算手段36が演算したフリクショントルクTfを減算することにより見掛け操舵トルクTa(=T−Tf=T−ω・kf)を算出する。
この見掛け操舵トルクTaは、実際の操舵トルクTのうちのフリクショントルク相当分Tfを除いた見掛け上の操舵トルクである。
【0037】
舵角を保持する保舵操舵時には、見掛け操舵トルクTaは、操舵角速度ω=0であるので、操舵トルクTそのものとなる。
切込み操舵時には、実際の操舵トルクTと操舵角速度ωは同符号となるため、見掛け操舵トルクTaは、実際の操舵トルクTより小さい値となる(Ta<T)。
戻し操舵時には、実際の操舵トルクTと操舵角速度ωは異符号となるため、見掛け操舵トルクTaは、実際の操舵トルクTより大きい値となる(Ta>T)。
【0038】
そして、前記セルフアライニングトルク演算手段31により演算されたセルフアライニングトルクTsを目標操舵トルクとし、減算手段40により、この目標操舵トルク(セルフアライニングトルクTs)から見掛け操舵トルク演算手段37により演算された見掛け操舵トルクTaを減算して、操舵トルク偏差ΔT(=Ts−Ta)が求められる。
【0039】
この操舵トルク偏差ΔTが操舵トルクフィードバック制御手段45に入力され、操舵トルク偏差ΔTが0となり目標操舵トルク(セルフアライニングトルクTs)に近づくようにアシストモータMは駆動制御される。
【0040】
したがって、切込み操舵時には、実際の操舵トルクTより小さい見掛け操舵トルクTaをもとにした大きな操舵トルク偏差ΔTでアシスト駆動制御がなされるので、アシストモータMは大きなアシスト量を出力し、逆に戻し操舵時には、実際の操舵トルクTより大きい見掛け操舵トルクTaをもとにした小さい操舵トルク偏差ΔTでアシスト駆動制御がなされるので、アシストモータMは小さいアシスト量を出力することになる。
【0041】
以上の操舵トルク偏差ΔTが算出されるまでの処理手順を、まとめて図6にフローチャートで示す。
まず、舵角センサ28が検出した舵角θを読込み(ステップ1)、角速度演算手段35により操舵角速度ωを算出し(ステップ2)、車速センサ25により検出した車速vを読込む(ステップ3)。
【0042】
次いで、セルフアライニングベーストルク抽出手段32により舵角θに基づきセルフアライニングベーストルクTsbを抽出し(ステップ4)、セルフアライニングトルク乗算係数抽出手段33により車速vに基づきセルフアライニングトルク乗算係数ksを抽出し(ステップ5)、セルフアライニングベーストルクTsbにセルフアライニングトルク乗算係数ksを乗算して目標操舵トルクであるセルフアライニングトルクTsを算出する(ステップ6)。
【0043】
次に、操舵トルクセンサ20により検出した操舵トルクTを読込み(ステップ7)、フリクショントルク演算手段36により操舵角速度ωに変換係数kfを乗算してフリクショントルクTfを算出し(ステップ8)、見掛け操舵トルク演算手段37により操舵トルクTからフリクショントルクTfを減算して見掛け操舵トルクTaを算出する(ステップ9)。
【0044】
そして、ステップ10において、目標操舵トルク(セルフアライニングトルクTs)と見掛け操舵トルクTaとの差がとられ操舵トルク偏差ΔTが算出される。
以上の各ステップの処理が繰り返し実行されて随時操舵トルク偏差ΔTが演算される。
こうして算出された操舵トルク偏差ΔTは、操舵トルクフィードバック制御手段45に入力される。
【0045】
操舵トルクフィードバック制御手段45は、PI(比例・積分)制御手段とPWM制御信号発生手段とからなり、PI制御手段が偏差ΔTから偏差ΔTを0にして目標操舵トルクTsを得るためにP(比例)動作とI(積分)動作を組み合わせてフィードバックの最適制御量を演算し、同最適制御量をPWM制御信号発生手段がPWMのデューティ比の制御信号に変換して前記モータ駆動回路26に出力する。
モータ駆動回路26は、PWM制御信号のデューティ比に従った電流をアシストモータMに供給してアシストモータMを駆動して操舵力を補助する。
【0046】
セルフアライニングトルクTsは、特に低車速で小さくなるが、ハンドルの切込み操作時および戻し操作時の舵角変化に伴う路面に対するタイヤの動摩擦等のフリクショントルクTfは低車速でこれを補うように比較的大きい値を示す。
【0047】
したがって、低車速時には、実際の操舵トルクTのうちでもフリクショントルクTfの割合が大きく、実際の操舵トルクTからフリクショントルクTfを減算した見掛け操舵トルクTaはもとより、さらに見掛け操舵トルクTaを目標操舵トルクTsから減算した操舵トルク偏差ΔTも低車速時にはフリクショントルクTfが大きく影響した値となる。
【0048】
このようにフリクショントルクTfが大きく影響した操舵トルク偏差ΔTに基づいてアシストモータMが駆動制御されるので、低車速で大きく現出する路面に対するタイヤの摩擦などの影響を補うことができ、常に安定した操舵フィーリングを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】本発明の一実施の形態に係る電動パワーステアリング装置の全体の概略後面図である。
【図2】ステアリングギヤボックス内の構造を示す断面図である。
【図3】操舵トルク制御装置の概略ブロック図である。
【図4】基準車速における舵角θに対するセルフアライニングベーストルクTsbの関係マップを座標で示す図である。
【図5】車速vに対するセルフアライニングトルク乗算係数ksの関係マップを座標で示す図である。
【図6】操舵トルク偏差の算出処理手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0050】
M…アシストモータ、1…電動パワーステアリング装置、2…ラックハウジング、3…ラック軸、4…ステアリングギヤボックス、5…入力軸、6…トーションバー、7…操舵ピニオン軸、8…ラックガイドスプリング、9…ラックガイド、10…ウオーム減速機構、11…ウオームホイール、12…ウオーム、
20…操舵トルクセンサ、21…コア、22,23…コイル、
25…車速センサ、26…モータ駆動回路、28…舵角センサ、
30…操舵トルク制御装置、31…セルフアライニングトルク演算手段、32…セルフアライニングベーストルク抽出手段、32a…セルフアライニングベーストルク記憶手段、33…セルフアライニングトルク乗算係数抽出手段、33a…セルフアライニングトルク乗算係数記憶手段、34…乗算手段、35…角速度演算手段、36…フリクショントルク演算手段、37…見掛け操舵トルク演算手段、40…減算手段、45…操舵トルクフィードバック制御手段。




 

 


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