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発明の名称 プロペラシャフトの衝撃吸収構造
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−168630(P2007−168630A)
公開日 平成19年7月5日(2007.7.5)
出願番号 特願2005−369533(P2005−369533)
出願日 平成17年12月22日(2005.12.22)
代理人 【識別番号】100120226
【弁理士】
【氏名又は名称】西村 知浩
発明者 平川 順一
要約 課題
ストッパーピースを容易に位置決めできるとともに、ストッパーピースの連結部材に対する組付性を向上させ、ストッパーピースの摺動荷重を安定させることができるプロペラシャフトの衝撃吸収構造を提供する。

解決手段
第1プロペラシャフト12又は第2プロペラシャフト14に衝撃力が作用すると、ストッパーピース48は連結シャフト16上を摩擦摺動しようとする。このとき、突起部50にはストッパーピース48から衝撃力が作用し、その衝撃力によって突起部50が破断され衝撃力が吸収される。突起部50を破断させることにより衝撃力を吸収緩和させることができるため、その分だけ、ストッパーピース48が連結シャフト16に対して摩擦摺動するときの摺動摩擦力を低減させることができる。これに伴い、ストッパーピース48の連結シャフト16に対する圧入荷重や抜け荷重を低減させることができる。
特許請求の範囲
【請求項1】
内燃機関側の駆動力を駆動輪側に伝達するプロペラシャフトの衝撃吸収構造であって、
内燃機関側に位置する第1プロペラシャフトと、駆動輪側に位置する第2プロペラシャフトと、前記第1プロペラシャフトと前記第2プロペラシャフトとを連結する連結シャフトと、前記連結シャフトを回転可能に支持するセンターベアリングと、前記連結シャフトに圧入されて前記センターベアリングを位置決めするとともに所定の衝撃力が作用したときに前記連結シャフト上を摩擦摺動するストッパーピースと、を有し、
前記連結シャフトの外周面又はその近傍には、前記ストッパーピースに当接して破断する突起部が設けられていることを特徴とするプロペラシャフトの衝撃吸収構造。
【請求項2】
前記突起部の前記ストッパーピースと当接する部位には、軸方向に対して傾斜した傾斜部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のプロペラシャフトの衝撃吸収構造。
【請求項3】
前記ストッパーピースの角部の面取部が前記突起部に当接することを特徴とする請求項1又は2に記載のプロペラシャフトの衝撃吸収構造。
【請求項4】
前記突起部は、前記連結シャフトの外周面又はその近傍に嵌められるサークリップであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のプロペラシャフトの衝撃吸収構造。

発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両等に用いられるプロペラシャフトの衝撃吸収構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のプロペラシャフトの衝撃吸収構造の中には、前端部がクロスジョイントを介して内燃機関の出力側に連結された第1プロペラシャフトと、自在継手を介して差動装置に連結された第2プロペラシャフトと、を有し、第1プロペラシャフトと第2プロペラシャフトとを連結部材により連結した構成のものが知られている。この連結部材はセンターベアリングにより回転可能に支持されており、その軸方向の前後にはストッパーピースがそれぞれ配置されている。
【0003】
上記センターベアリングは、連結部材に対して軽圧入されて定位置に保持されている。これにより、センターベアリングが連結部材から抜ける際に必要な抜け荷重はストッパーピースの連結部材に対する圧入力に大きく依存することになるため、各ストッパーピースについての高い寸法精度が要求されている。
【特許文献1】特開平10−250390号公報
【特許文献2】特開平10−338046号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上記プロペラシャフトの衝撃吸収構造では、連結部材の外周面に破断可能な凸部等が無いため、ストッパーピースを連結部材に圧入した場合に、所定の衝撃力によりストッパーピースを軸方向に摺動変位可能に保持できないという問題がある。
【0005】
また、各ストッパーピースの圧入荷重設定と抜け荷重設定を各ストッパーピースの寸法精度のみで調整しているため、各ストッパーピースには高い圧入寸法精度が要求されるが、これにより、ストッパーピースの安定した摺動荷重の設定と各ストッパーピースの組付性との両立が困難になるという問題がある。
【0006】
そこで、本発明は、上記事情を考慮し、ストッパーピースを容易に位置決めできるとともに、ストッパーピースの連結部材に対する組付性を向上させ、ストッパーピースにおける衝撃吸収荷重(例えば、圧入荷重、抜け荷重、摺動摩擦荷重など)を安定させることができるプロペラシャフトの衝撃吸収構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に記載の発明は、内燃機関側の駆動力を駆動輪側に伝達するプロペラシャフトの衝撃吸収構造であって、内燃機関側に位置する第1プロペラシャフトと、駆動輪側に位置する第2プロペラシャフトと、前記第1プロペラシャフトと前記第2プロペラシャフトとを連結する連結シャフトと、前記連結シャフトを回転可能に支持するセンターベアリングと、前記連結シャフトに圧入されて前記センターベアリングを位置決めするとともに所定の衝撃力が作用したときに前記連結シャフト上を摩擦摺動するストッパーピースと、を有し、前記連結シャフトの外周面又はその近傍には、前記ストッパーピースに当接して破断する突起部が設けられていることを特徴とする。
【0008】
請求項1に記載の発明によれば、第1プロペラシャフト又は第2プロペラシャフトに衝撃力が作用すると、ストッパーピースは連結シャフト上を摩擦摺動しようとする。ストッパーピースが連結シャフト上を摩擦摺動しようとすると、突起部にはストッパーピースから衝撃力が作用し、その衝撃力によって突起部が破断され、衝撃力が吸収される。このように、突起部を破断させて軸方向に摺動させることにより衝撃力を吸収緩和させることができる。また、ストッパーピースが連結シャフトに対して摩擦摺動するときの摺動摩擦力によりさらに衝撃力を低減させることができる。これに伴い、ストッパーピースの連結シャフトに対する圧入荷重や抜け荷重を容易に設定調整することができる。この結果、ストッパーピースの寸法精度も比較的ルーズに設定することができるため、ストッパーピースの連結シャフトに対する圧入組付性を向上させることができるとともに、高度な寸法精度が要求されない分だけストッパーピースの連結シャフトに対する圧入荷重や抜け荷重を安定させることができる。
【0009】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のプロペラシャフトの衝撃吸収構造において、前記突起部の前記ストッパーピースと当接する部位には、軸方向に対して傾斜した傾斜部が形成されていることを特徴とする。
【0010】
請求項2に記載の発明によれば、突起部のストッパーピースと当接する部位には、軸方向に対して傾斜した傾斜部が形成されていることにより、突起部の連結シャフトの外周から突出している体積が小さくなるため、突起部の剛性が低下する。これにより、突起部の破断荷重を応力集中により低下させることができる。この結果、突起部がさらに破断し易くなり、突起部を破断(塑性変形)させる荷重(衝撃力)をさらに安定させることができる。
【0011】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載のプロペラシャフトの衝撃吸収構造において、前記ストッパーピースの角部の面取部が前記突起部に当接することを特徴とする。
【0012】
請求項3に記載の発明によれば、ストッパーピースの角部が突起部に接触するため、ストッパーピースが突起部に対して面接触ではなく点(線も含む)で接触することになる。ストッパーピースが突起部に対して点で接触すると、突起部の接触した点で応力集中が発生する。突起部に応力集中が発生すると、その応力集中部分では、わずかな衝撃力で突起部の破断荷重を超えてしまい、破断(塑性変形も含む)し易くなる。これが破壊の起点となり連続的に突起部を容易に破断(変形)させることができ、突起部の寸法誤差や、ストッパーピースの連結シャフトに対する摺動摩擦力の誤差などが多少生じても、突起部を破断させる荷重(衝撃力)のバラツキを押さえて略一定にすることができる。
【0013】
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3のいずれか1項に記載のプロペラシャフトの衝撃吸収構造において、前記突起部は、前記連結シャフトの外周面又はその近傍に嵌められるサークリップであることを特徴とする。
【0014】
請求項4に記載の発明によれば、突起部は連結シャフトの外周面又はその近傍に嵌められるサークリップであるため、既存のプロペラシャフトに既存のサークリップを嵌めるだけでプロペラシャフトの衝撃吸収構造を容易に構成することができる。このように、既存のプロペラシャフトと、既存のサークリップをそのまま用いるだけで済むため、製造コストが大幅に増大してしまうことを防止でき、プロペラシャフトの衝撃吸収構造の製造も容易になる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、ストッパーピースの連結部材に対する組付性を向上させ、ストッパーピースの摺動荷重(例えば、圧入荷重、抜け荷重など)を安定させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
次に、本発明の一実施形態に係るプロペラシャフトの衝撃吸収構造について、図面を参照して説明する。
【0017】
図1に示すように、本実施形態のプロペラシャフトの衝撃吸収構造10は、FFベースの内燃機関側に位置する略円筒状の第1プロペラシャフト12を備えている。この第1プロペラシャフト12の一端(前端)には、クロスジョイント(図示省略)を介して内燃機関の出力側に連結されている。
【0018】
また、プロペラシャフトの衝撃吸収構造10は、後輪側に位置する略円筒状の第2プロペラシャフト14を備えている。この第2プロペラシャフト14の後端は、自在継手(図示省略)を介して差動装置(図示省略)に連結されている。また、第1プロペラシャフト12と第2プロペラシャフト14との間には、第1プロペラシャフト12と第2プロペラシャフト14と同様にプロペラシャフトを構成し両者を連結する連結シャフト16が設けられている。
【0019】
この第1プロペラシャフト12の他端(後端)にはトリポード自在継手18のアウターレース20が形成されている。また、連結シャフト16の前部にはインナー軸部22が形成されている。このインナー軸部22には放射状に突出した3個の軸受けに相当するトリポード24が設けられており、この各トリポード24がアウターレース20の内周面に軸方向(図1中矢印X方向)に沿って形成された3条の溝条(図示省略)に摺動自在に嵌合してトリポード自在継手18を構成し等速の動力伝達が実現される。
【0020】
また、アウターレース20は有底円筒状をなし、アウターレース20の底壁20Aに対して反対側の開口はアダプタ26が取り付けられている。また、このアダプタ26には、ブーツ28の一方側端部が取り付けられている。また、ブーツ28の他方側端部(軸側端部)は、ブーツバンド29により連結シャフト16に固着されている。
【0021】
また、連結シャフト16は、センターベアリング32により回転自在に支持されている。このセンターベアリング32は環状支持部材34の環状弾性体36により支持されており、環状支持部材34は車体側に固定されるブラケット38に支持されている。
【0022】
このように連結シャフト16は環状支持部材34及びセンターベアリング32により車体側に支持されており、その後方(図1中矢印R方向側)には径が拡大された後側拡径部40が形成されている。この後側拡径部40には、第2プロペラシャフト14の前端が摩擦溶着されている。
【0023】
また、図1に示すように、トリポード自在継手18を構成するトリポード24は、その内環部42がインナー軸部22にスプライン嵌合されており、インナー軸部22の回転と共に一体回転するように構成されている。この内環部42の軸方向両端は、軸方向に対して傾斜しかつ径方向外側から内側に向かって軸方向の長さが狭くなるように形成されている。また、トリポード24がアウターレース20の内周面の溝条に嵌合してインナー軸部22と共にアウターレース20内に挿入されると、インナー軸部22とトリポード24の前方(図1中矢印F方向側)にアウターレース20の底壁20Aが対向した状態となっている。
【0024】
また、図1に示すように、センターベアリング32の軸方向一方側及び他方側には、金属性のストッパーピース46、48が設けられている。各ストッパーピース46、48は環状に形成されており、各ストッパーピース46、48は連結シャフト16に圧入保持されている。また、各ストッパーピース46、48が連結シャフト16に圧入保持されることにより、センターベアリング32が連結シャフト16上に位置決め支持されている。
【0025】
また、図1に示すように、連結シャフト16の軸上であってストッパーピース48の近傍には、突起部50が設けられている。この突起部50は、連結シャフト16に一体形成されていてもよく、また連結シャフト16とは別体のものを連結シャフト16の外周に固着してもよい。また、突起部50のストッパーピース48と対向する対向部位には、連結シャフト16の後方側(図1中矢印R方向側)に向かって上り傾斜した傾斜部52が形成されている。これにより、ストッパーピース48は、その角部が突起部50の傾斜部52に接触した状態で、連結シャフト16上に位置決め固着されている。
【0026】
次に、本実施形態のプロペラシャフトの衝撃吸収構造10の作用について説明する。
【0027】
図1に示すように、第1プロペラシャフト12又は第2プロペラシャフト14に衝撃力が作用すると、アウターレース20との当接によりストッパーピース46、48がセンターベアリング32とともに連結シャフト16上を摩擦摺動しようとする。
【0028】
ここで、ストッパーピース46、48が連結シャフト16上を摩擦摺動しようとすると、突起部50にはストッパーピース48から衝撃力が作用し、その衝撃力によって突起部50が破断され、衝撃力が吸収緩和される。このように、突起部を破断させることにより衝撃力を吸収させることができるため、その分だけ、ストッパーピース46、48が連結シャフト16に対して摩擦摺動するときの摺動摩擦力を低減させることができる。これに伴い、ストッパーピース46、48の連結シャフト16に対する圧入荷重や抜け荷重のバラツキを抑制し安定させることができる。この結果、ストッパーピース46、48の寸法精度も比較的ルーズに設定することができるため、ストッパーピース46、48の連結シャフト16に対する組付性を向上させることができるとともに、高度な寸法精度が要求されない分だけストッパーピース46、48の連結シャフト16に対する圧入荷重や抜け荷重の管理も容易となる。
【0029】
特に、ストッパーピース48の角部のテーパ面取部が突起部50に接触するため、ストッパーピース48が突起部50に対して面接触ではなく点(線も含む)で接触することになる。特に、テーパ面取部の傾斜角度を調整して突起部50との接触角を変えれば、衝撃荷重の分力を所定方向(径方向内側)に大きく作用させて破断荷重をより小さく設定することもできる。さらに、ストッパーピース48が突起部50に対して点で接触すると、突起部50の接触した点で応力集中が発生する。突起部50に応力集中が発生すると、その応力集中部分では、わずかな衝撃力で突起部50の破断荷重を超えてしまい、破断(塑性変形も含む)し易くなる。これにより、突起部50を連続的に容易に破断させることができ、突起部50の寸法誤差や、ストッパーピース46、48の連結シャフト16に対する摺動摩擦力の誤差などが生じても、突起部50を破断させる荷重(衝撃力)を安定させることができる。
【0030】
また、突起部50のストッパーピース48と接触する部位には、軸方向に対して傾斜した傾斜部52が形成されていることにより、突起部50の連結シャフト16の外周から突出している体積が小さくなるため、突起部50の剛性が低下する。これにより、突起部50の破断荷重をさらに低下させることができる。この結果、突起部50がさらに破断し易くなり、突起部50を破断(塑性変形)させる荷重(衝撃力)をさらに安定させることができる。
【0031】
なお、図2に示すように、上記した突起部50を、連結シャフト16の外周面又はその近傍に嵌められる既存のサークリップ54で構成してもよい。
【0032】
この構成によれば、既存のプロペラシャフトに既存のサークリップ54を嵌めるだけでプロペラシャフトの衝撃吸収構造を容易に構成することができる。このように、既存のプロペラシャフトと、既存のサークリップ54をそのまま用いるだけで済むため、製造コストが大幅に増大してしまうことを防止でき、プロペラシャフトの衝撃吸収構造の製造も容易になる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明の第1実施形態に係るプロペラシャフトの衝撃吸収構造の部分的な構成図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係るプロペラシャフトの衝撃吸収構造の変形例の部分的な構成図である。
【符号の説明】
【0034】
10 プロペラシャフトの衝撃吸収構造
12 第1プロペラシャフト(プロペラシャフト)
14 第2プロペラシャフト(プロペラシャフト)
16 連結シャフト(プロペラシャフト)
32 センターベアリング
46 ストッパーピース
48 ストッパーピース
50 突起部
52 傾斜部
54 サークリップ





 

 


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